JP3928302B2 - 半導体エピタキシャルウェハ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体エピタキシャルウェハに関する。
【0002】
【従来の技術】
ヘテロ接合バイポーラトランジスタ(以下「HBT」という。)は、低歪みの信号増幅が可能で、単一電源での使用ができる等の優れた特徴を有することから、デジタル通信、ミリ波システム等のキーデバイスとして注目されている。特にInGaP層をエミッタとするHBTは高い性能を実現するものとして注目されている。
【0003】
図3は従来の半導体エピタキシャルウェハを用いたHBTのトランジスタ特性の測定回路である。
【0004】
このHBTは、半絶縁性基板の上にn+ −GaAsからなるコレクタコンタクト層8、n−GaAsからなるコレクタ層7及びp+ −GaAs層からなるベース層6を順次形成し、ベース層6の上にベース電極2と、n−InGaPからなるエミッタ層5とを独立して形成し、エミッタ層5の上のn+ −InGaAsからなるノンアロイ層4と、エミッタ電極1を形成し、コレクタコンタクト層8の上にコレクタ電極3を形成したものである。
【0005】
測定回路は、このHBTのエミッタ電極1とベース電極2との間にエミッタ電極1がアース側になるように可変電源Vbを接続し、可変電源Vbの陽極とベース電極との間に電流計9を挿入し、可変電源Vbの陽極とコレクタ電極3との間に電流計10を挿入したものである。
【0006】
可変電源Vbによりエミッタ−ベース間の電圧を増加させれば、コレクタ電流Icはベース電流Ibで増幅される。この増幅率がHBTの基本的特性である電流増幅率βであり、コレクタ電流Icとベース電流Ibとの比(Ic/Ib)で表される。
【0007】
電流増幅率βはエピタキシャル層のヘテロ界面の状態に大きく依存すると言われている。そのためエミッタ、ベース界面には不純物が少ないことが要求される。通常、InGaPとGaAsとが格子整合するような条件でこれらをつくれば界面に再結合中心となる準位ができにくいと言われている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、エミッタと、ベースとの界面に再結合中心となる準位ができ、電流増幅率βが低下してしまうという問題があった。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、再結合中心となる準位の濃度が小さいエミッタ、ベース界面を有する半導体エピタキシャルウェハを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明の半導体エピタキシャルウェハは、InGaPをエミッタ層に適用したヘテロ接合バイポーラトランジスタに用いられる半導体エピタキシャルウェハにおいて、p−GaAsベース層とn−InGaPからなるエミッタ層との間に、臨界膜厚以下であって、In組成が0.6〜0.75の範囲で、かつエミッタ層のIn組成より高いInGaP層を挿入したものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳述する。
【0013】
本発明の半導体エピタキシャルウェハは、InGaPをエミッタ層に適用したヘテロ接合バイポーラトランジスタに用いられる半導体エピタキシャルウェハにおいて、p−GaAsベース層とn−InGaPからなるエミッタ層との間に、臨界膜厚以下であって、In組成が0.6〜0.75の範囲で、かつIn組成がエミッタ層のIn組成より高いInGaP層を挿入したものである。
【0014】
このように構成したことで、再結合中心となる準位の濃度が小さいエミッタ、ベース界面を有する半導体エピタキシャルウェハを提供することができる。
【0015】
【実施例】
図1は本発明の半導体エピタキシャルウェハを用いたHBTのトランジスタ特性の測定回路である。
【0016】
このHBTは、半絶縁性基板の上にn+ −GaAsからなるコレクタコンタクト層8、n−GaAsからなるコレクタ層7及びp+ −GaAs層からなるベース層6を順次形成し、ベース層6の上にベース電極2と、In組成がエミッタ層5のIn組成より高いInGaP層11とを独立して形成し、InGaP層11の上にn−InGaPからなるエミッタ層5を形成し、エミッタ層5の上のn+ −InGaAsからなるノンアロイ層4と、エミッタ電極1を形成し、コレクタコンタクト層8の上にコレクタ電極3を形成したものである。
【0017】
すなわち、図3に示したHBTとの相違点は、ベース層6とInGaPからなるエミッタ層5との間に、臨界膜厚以下であって、In組成がエミッタ層5のIn組成より高いInGaP層11を挿入した点である。
【0018】
測定回路は図3に示した測定回路と同様に、HBTのエミッタ電極1とベース電極2との間にエミッタ電極1がアース側になるように可変電源Vbを接続し、可変電源Vbの陽極とベース電極との間に電流計9を挿入し、可変電源Vbの陽極とコレクタ電極3との間に電流計10を挿入したものである。
【0019】
このようなHBTに挿入されるInGaP層11のIn組成を、0.5〜0.9と変えてMOVPE法により成長したHBT用エピタキシャルウェハの電流増幅率βを測定した。このときのInGaP層11の膜厚は2nmとした。
【0020】
図2は図1に示したHBTのIn組成と電流増幅率βとの関係を示す図であり、横軸がIn組成を示し、縦軸が電流増幅率βを示す。
【0021】
In組成が0.5〜0.6及び0.75〜0.9の範囲では、界面に再結合中心となる準位が多く存在するので電流増幅率βの向上は認められなかった。これに対してIn組成が0.6〜0.75の矢印で示す範囲では従来のHBTに比べ電流増幅率βに20〜35%程度の向上が認められた。
【0022】
従って挿入するInGaP層のIn組成は、電流増幅率βが向上する0.6〜0.75の範囲が最適と考えられる。
【0023】
挿入するInGaP層の厚さは臨界膜厚内であればよい。また深さ方向に対して組成が一定である必要はなく、深さに対してIn組成が変化する構造であってもよい。
【0024】
以上本発明によれば、InGaPからなるエミッタ層とベース層との間に、In組成がエミッタ層のIn組成よりも高いInGaP層を挿入することにより、電流増幅率βを最大で35%上げることができた。
【0025】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
【0026】
再結合中心となる準位の濃度が小さいエミッタ、ベース界面を有する半導体エピタキシャルウェハの提供を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の半導体エピタキシャルウェハを用いたHBTのトランジスタ特性の測定回路である。
【図2】図1に示したHBTのIn組成と電流増幅率βとの関係を示す図である。
【図3】従来の半導体エピタキシャルウェハを用いたHBTのトランジスタ特性の測定回路である。
【符号の説明】
1 エミッタ電極
2 ベース電極
3 コレクタ電極
4 ノンアロイ層
5 エミッタ層
6 ベース層
7 コレクタ層
8 コレクタコンタクト層
11 InGaP層
Claims (1)
- InGaPをエミッタ層に適用したヘテロ接合バイポーラトランジスタに用いられる半導体エピタキシャルウェハにおいて、p−GaAsベース層とn−InGaPからなるエミッタ層との間に、臨界膜厚以下であって、In組成が0.6〜0.75の範囲で、かつエミッタ層のIn組成より高いInGaP層を挿入したことを特徴とする半導体エピタキシャルウェハ。
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JP14511999A JP3928302B2 (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | 半導体エピタキシャルウェハ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP14511999A JP3928302B2 (ja) | 1999-05-25 | 1999-05-25 | 半導体エピタキシャルウェハ |
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Family Applications (1)
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1999
- 1999-05-25 JP JP14511999A patent/JP3928302B2/ja not_active Expired - Fee Related
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