JP3928245B2 - 化学的気相成長装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体原料又は液体原料を使用した原料蒸気間欠導入気相成長法(以下、間欠CVD法という)を用いて成膜する化学的気相成長装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
使用する原料蒸気を間欠的に反応器に供給して基板上に原子層レベルの薄い層を一層ずつ堆積する間欠CVD法は、結晶の原子層配列に整合した蒸気種の選択的導入が可能なので高品質な結晶性薄膜の形成、例えば単結晶膜や一軸性配向膜の形成に最も適した方法の1つである。この間欠CVD法を用いた従来技術として、例えば特開平7−90587号公報には、C軸に配向したチタンジルコン酸鉛(Pb(Zrx Ti1-x )O3 )強誘電体単結晶薄膜の成膜法が開示されている。この従来技術では、基板が置かれたO2 もしくはO3 雰囲気中の反応器にバブラ型原料蒸気発生装置で発生させた各有機金属原料蒸気、即ちPb原料蒸気、Zr原料蒸気、Ti原料蒸気を間欠的に供給する。そして各構成元素の原料蒸気の流量及び濃度、堆積時間を独立に制御しながら、TiO2 原子層、PbO原子層、ZrO2 原子層、PbO原子層を順次堆積し、基板上に分子式に示された化学量論組成にしたがってPb(Zrx Ti1-x )O3 を単分子層又は複分子層形成し、この工程を必要な膜厚の膜が得られるまで複数繰り返すことにより、上記分子層が積層した構造の単結晶膜あるいは一軸性配向膜を得るようにしている。この従来技術では有機金属原料蒸気のみを間欠的に供給しているが、酸化剤のO2 やO3 も間欠的に導入する方式にしても良質な膜が得られることが1994年Japanese Journal of Applied Physics 33巻5172頁に報告されている。間欠CVD法はPb(Zrx Ti1-x )O3 などの強誘電体単結晶薄膜だけでなく、その他の単結晶性薄膜の成膜にも勿論極めて有効である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記説明から明白なように、間欠CVD法において良質な結晶性薄膜を安定して成膜するためには、間欠的に供給される各原料蒸気の輸送量を毎回厳密に一定にすることが不可欠な要件である。しかしながら、従来の間欠CVDでは、原料蒸気を発生させるのにバブリング法を用いていたため、昇華性の固体原料や低温分解性の原料(固体又は液体)を使用する場合においては、時間の経過とともに気化速度が低下する現象が起こり、安定で再現性のよい成膜を実現する上で大きな障害となっていた。昇華性の固体原料の気化速度が減少する原因は、原料の表面積が時間とともに小さくなるのが主な原因である。
【0004】
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされたもので、昇華性の固体原料や低温分解性の液体原料を使用する場合であっても、原料の表面積が時間とともに小さくなって気化速度が減少するという問題を解消し、長期にわたって安定で再現性の高い成膜を行うことができる化学的気相成長装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、固体原料又は液体原料を溶媒に溶解させてなる溶液原料を気化させる気化器を備え、該気化器で気化させた溶液原料蒸気を反応器に周期的に導入し、該反応器に内置した加熱基板に薄膜を成膜する化学的気相成長装置において、前記気化器は、溶液原料を充填した溶液原料容器と、該溶液原料容器の溶液原料を導入する溶液原料噴射バルブ、導入した溶液原料を加熱気化させて溶液原料蒸気とする加熱手段及び該溶液原料蒸気を送出する原料蒸気送出バルブを備え、前記加熱手段で加熱気化されて前記溶液原料蒸気を、前記反応器に、周期的に導入する気化ガス流量調整器と、前記原料蒸気送出バルブを閉口し前記溶液原料噴射バルブを開閉し前記気化器に溶液原料を噴射する噴射工程前記溶液原料噴射バルブ及び原料蒸気送出バルブを閉口し該噴射された溶液原料を前記気化器内で完全に気化させる気化工程と、前記溶液原料噴射バルブを閉口し前記原料蒸気送出バルブを開閉し前記気化器の溶液原料蒸気を前記反応器に輸送する輸送工程と、を含むシーケンシャルプロセスを繰り返し実行するバルブ制御手段を有し、前記1回のシーケンシャルプロセスは、前記噴射工程において、1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料を前記気化器に噴射し、前記気化工程において、当該1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料を完全に気化させ、前記輸送工程において、当該1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料蒸気を前記気化ガス流量調整器を介して前記反応器に輸送することを要旨とする。この構成により、固体原料又は液体原料が溶媒に溶解されて溶液原料として溶液原料容器に保存され、溶液原料噴射バルブが所定時間開口されることで、その溶液原料が1回のサイクルに必要な量だけその都度気化器に間欠的に供給される。そして供給された溶液原料は気化器内で完全に蒸気化された後、原料蒸気送出バルブが開口して溶液原料蒸気として反応器に間欠的に供給され、成膜が行われる。
【0006】
請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の化学的気相成長装置において、前記気化工程における気化完了の検出は、前記噴射工程直後から起こる前記気化器内圧の上昇の飽和を観測することによって行うことを要旨とする。この構成により、気化工程において、供給された溶液原料が気化器内で完全に蒸気になったことを確認することが可能となる。
【0007】
請求項3記載の発明は、上記請求項1記載の化学的気相成長装置において、前記輸送工程において、前記原料蒸気送出バルブを開口する時の気化器内圧P1 と該原料蒸気送出バルブを閉口する時の気化器内圧P2 との差を送出圧力降下ΔP(=P1 −P2 )と定義するとき、前記原料蒸気送出バルブを閉口する時期は、前記気化器の送出圧力降下が、ΔP=Δn・R・T/V(但し、Δn;1回のシーケンシャル成膜に要求される溶液原料蒸気のモル数、T;気化器の絶対温度、R;気体定数、V;気化器の容積)に等しくなったときであることを要旨とする。この構成により、輸送工程で反応器に輸送される溶液原料蒸気の輸送量が常に一定となる。
【0008】
請求項4記載の発明は、上記請求項1記載の化学的気相成長装置において、前記噴射工程において、各回の溶液原料の噴射量は、後続の輸送工程における前記原料蒸気送出バルブ閉口時の気化器内圧目標値が前記反応器の成膜圧力より高い値であって、成膜圧力の5倍〜10倍の値になるようにフィードバック制御されることを要旨とする。この構成により、気化器内の圧力が高圧側あるいは低圧側に発散するのが抑制される。
【0009】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、前記気化器に、溶液原料を充填した溶液原料容器と、該溶液原料容器の溶液原料を導入する溶液原料噴射バルブ、導入した溶液原料を加熱気化させて溶液原料蒸気とする加熱手段及び該溶液原料蒸気を送出する原料蒸気送出バルブを備え、前記加熱手段で加熱気化されて前記溶液原料蒸気を、前記反応器に、周期的に導入する気化ガス流量調整器と、前記原料蒸気送出バルブを閉口し前記溶液原料噴射バルブを開閉し前記気化器に溶液原料を噴射する噴射工程前記溶液原料噴射バルブ及び原料蒸気送出バルブを閉口し該噴射された溶液原料を前記気化器内で完全に気化させる気化工程と、前記溶液原料噴射バルブを閉口し前記原料蒸気送出バルブを開閉し前記気化器の溶液原料蒸気を前記反応器に輸送する輸送工程と、を含むシーケンシャルプロセスを繰り返し実行するバルブ制御手段を具備させたため、1回のサイクルに必要な量だけその都度気化器に供給された溶液原料が完全に蒸気化された後、溶液原料蒸気として反応器に供給されるので、原料の表面積が時間とともに小さくなって気化速度が減少するという問題が解消し、長期にわたって安定で再現性の高い成膜を行うことができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、前記気化工程における気化完了の検出は、前記噴射工程直後から起こる前記気化器内圧の上昇の飽和を観測することによって行うようにしたため、供給された溶液原料が気化器内で完全に蒸気になったことを確認することができて、輸送工程で未気化の液滴が反応器に搬送されるという不慮の事態を防止することができ、安定した成膜を行うことができる。
【0011】
請求項3記載の発明によれば、前記輸送工程において、前記原料蒸気送出バルブを開口する時の気化器内圧P1 と該原料蒸気送出バルブを閉口する時の気化器内圧P2 との差を送出圧力降下ΔP(=P1 −P2 )と定義するとき、前記原料蒸気送出バルブを閉口する時期は、前記気化器の送出圧力降下が、ΔP=Δn・R・T/V(但し、Δn;1回のシーケンシャル成膜に要求される溶液原料蒸気のモル数、T;気化器の絶対温度、R;気体定数、V;気化器の容積)に等しくなったときとしたため、輸送工程で反応器に輸送される溶液原料蒸気の輸送量が常に一定となって、より安定した再現性の高い成膜を行うことができる。
【0012】
請求項4記載の発明によれば、前記噴射工程において、各回の溶液原料の噴射量は、後続の輸送工程における前記原料蒸気送出バルブ閉口時の気化器内圧目標値が前記反応器の成膜圧力より高い値であって、成膜圧力の5倍〜10倍の値になるようにフィードバック制御されるようにしたため、気化器内の圧力が高圧側あるいは低圧側に発散するのが抑制されて、安定した再現性の高い成膜を行うことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図10を用いて説明する。本実施の形態の化学的気相成長装置(以下、間欠CVD装置ともいう)は、様々なCVD原料や膜の種類に関して適用可能であるから、ここでは一般性を持たせて説明を行うことにする。以下の説明の前提として、所望の薄膜の成膜には1つ以上の原料A,B,C…が用いられるものとし、且つ、少なくともその1つは昇華性の固体原料もしくは低温分解性の液体または固体原料であるものとする。
【0014】
まず図1を用いて、間欠CVD装置の全体構成を説明する。1は反応器系であり、反応器系1には主要部分を占めるコールドウォール型の反応器10がある。反応器10は、基板11を支持し所定の成長温度に保持するサセプタ12と、使用する化学的蒸気(以下、原料蒸気ともいう)A,B,C…を導く原料蒸気導入口13と、生成ガスや未反応の原料蒸気の出口となる排気口14と、器内の圧力を計測する圧力計15とを備えている。図中に示してないが、反応器10には、基板11を器外に取り出すための出し入れ口が設けられている。図1では、コールドウォール型反応器10の例を示したが、本実施の形態は、これに限ったものではなく、ホットウォール型反応器でも何ら制約なく適用することができる。3は真空排気系である。並列に配設された1対の排気主バルブ20と排気副バルブ21を経由してステンレス製の太い排気管が反応器10の排気口14と真空排気装置22を結んでいる。この排気管には図示したようにバイパスライン18が接続されている。排気副バルブ21は真空排気装置22の排気速度を抑制して成膜したい時に排気主バルブ20に切り替えて使用するためのもので、開口時の開孔径を任意に絞れるように設計されている。真空排気装置22から排出されたガス等は除害装置(図示せず)で純化された後、大気に散出される。2は原料蒸気供給系である。原料蒸気供給系2には、A原料の原料蒸気発生器2a、B原料の原料蒸気発生器2b、C原料の原料蒸気発生器2c、…が備えられている。各原料蒸気発生器で発生した原料蒸気A,B,C…は、ステンレス製輸送管を介して輸送され、それぞれの専用の遠隔操作可能な入口バルブ16a,16b,16c,…を経た後合流し、反応器10の原料蒸気導入口13に導かれる。なお、原料蒸気A,B,C…は器外で合流せずに、各別に専用の原料蒸気導入口から直接反応器10に導入する構成にしてもよい。各原料蒸気発生器2a,2b,2c,…と入口バルブ16a,16b,16c,…を結ぶ輸送管の分岐点に結続されている17a,17b,17c,…は遠隔操作可能なバイパスバルブである。このバイパスバルブ(例えば17c)を開口し、対応する入口バルブ(例えば16c)を閉口することによりバイパスライン18を経由して、原料蒸気発生器で発生させた原料蒸気(この場合はC蒸気)を排気系に迂回することができる。室温で凝集する原料蒸気が用いられる場合には、該当する原料蒸気が通過する輸送管や入口バルブ、バイパスバルブ、バイパスラインには加熱手段を付設して凝集温度以上に保温する。4はバルブ制御装置であり、入口バルブ16a,16b,16c,…、バイパスバルブ17a,17b,17c,…、排気主バルブ20、排気副バルブ21の開閉時期の他に、後に説明する原料蒸気発生器の気化器の2つのバルブの開閉時期をプログラムによって精密に制御する。
【0015】
次に、図2乃至図4を用いて、原料蒸気発生器2a,2b,2c,…の構成と発生させた原料蒸気を反応器10に間欠的に供給する方法を説明する。図2(a)は、ガス状原料(緩衝ガスとして反応器に導入する不活性ガスもこの範疇に入れる)に適用する原料蒸気発生装置の一例を示している。24はガス原料を充填した原料ボンベ、25は原料ボンベ24の出口圧力を一定にする圧力調整器、26は質量流量調節器である。原料ボンベ24の原料ガスは圧力調整器25で圧力を調整された後、質量流量調節器26で所定の流量に調節されて反応器10又はバイパスライン18に輸送される。図2(a)の構成の原料蒸気発生装置を用いて反応器10に原料蒸気を間欠的に供給するには、使用する原料系の入口バルブ16a,16b,16c,…を開口すると同時にバイパスバルブ17a,17b,17c,…を閉口し、所定時間(=供給時間)を経た後、入口バルブ16a,16b,16c,…を閉口し、バイパスバルブ17a,17b,17c,…を開口するバルブ操作をバルブ制御装置4で周期的に行う。1周期の原料ガス輸送量は質量流量調節器26の設定流量と供給時間の積で決定される。成膜中、ガス状原料を連続的に反応器10に導入するときは、成膜期間中、入口バルブ16a,16b,16c,…を開口したままにしておく。このような供給系の場合には、その系のバイパスバルブとバイパスバルブが配設されているバイパス分岐管を省略することができる。
【0016】
図2(b)は、使用中、分解や変質を起こさない比較的安定な液体原料に適用するバブラ型原料蒸気発生装置の一例を示している。27はAr,He,N2 などの不活性なキャリアガスを充填したガスボンベ、28はガスボンベ27の出口圧力を一定にする圧力調整器、29は質量流量調節器、30は温度調節機能を持つ原料容器である。原料容器30には、予め充填口31から使用する原料が充填されている。ガスボンベ27のキャリアガスは圧力調整器28で圧力調整された後、質量流量調節器29で所定の流量に調節されてキャリアガス導入口32から原料溶液30に入り、バブリングによって原料容器30内に滞留する原料蒸気を取り込み、原料蒸気導出口33から出る。この後、原料蒸気及びキャリアガスは反応器10又はバイパスライン18に輸送される。図2(b)の構成の原料蒸気発生装置を用いて反応器10に原料蒸気を間欠的に供給するには、上記図2(a)の構成の場合と同様に、使用する原料系の入口バルブ16a,16b,16c,…を開口すると同時にバイパスバルブ17a,17b,17c,…を閉口し、所定時間(=供給時間)を経た後、入口バルブ16a,16b,16c,…を閉口し、バイパスバルブ17a,17b,17c,…を開口するバルブ操作をバルブ制御装置4で周期的に行う。1周期の原料ガス輸送量は質量流量調節器29の設定流量と原料蒸気濃度(=全流量に占める原料蒸気の割合)と供給時間の積で決定される。
【0017】
図3は、バブラ型原料蒸気発生器では安定な蒸気化が実現できない昇華性の固体原料や低温分解性の液体又は固体原料に適用する本実施の形態固有の原料蒸気発生器を示している。35はこのような原料を所定の濃度で溶媒に溶かしてなる溶液原料であり、常温(25℃)程度の低温に保持された密封型溶液原料容器36に充填されている。ここで言う溶媒とは昇華性の固体原料や低温分解性の液体又は固体原料が分解することなく安定に溶解し、高熱を与えるとこれら原料とともに容易に気化するとともに、その気化体がCVD反応に与える影響が比較的少ない液体を意味している。これに該当する液体の例としては、テトラヒドルフラン(以下、THFと略称する)、エタノール、ブタンなどのアルコール類があげられる。37は不活性ガス加圧管であり、溶液原料容器36の内圧を任意の値に調整することができる。38は加熱手段45を備えた密閉容器に1対の溶液原料噴射バルブ39と気化ガス(原料蒸気)送出バルブ40及び圧力計41を設けてなる気化器である。溶液原料噴射バルブ39はピエゾバルブのような高速開閉できるバルブであることが望ましい。気化器38の温度は溶液原料が分解することなく気化する温度領域の最大値に設定するのが望ましい。42は溶液原料容器36の溶液送出口43と気化器38の溶液原料噴射バルブ39を結ぶ溶液原料の輸送管、44は気化器38の気化ガス送出バルブ40と反応器10の原料蒸気導入口13を結ぶ原料ガス輸送管途上に設置された耐熱性の気化ガス流量調整器である。気化ガス流量調整器44の目的は、気化ガス送出バルブ40が開いた瞬間に気化器38の原料蒸気が反応器10に急激に輸送されるのを抑制することである。この目的に適合する最適な手段は質量流量調節計であるが、ニードルバルブのような安価な手段を用いてもよい。気化器38の液体原料噴射バルブ39と気化ガス送出バルブ40の開閉時期は前出のバルブ制御装置4によって厳密に制御される。図3の構成の原料蒸気発生器を用いて反応器10に原料蒸気を間欠供給するには、バルブ制御装置4で圧力計41を観測しながら液体原料噴射バルブ39と気化ガス送出バルブ40を図4に示すようにシーケンシャル制御する。このシーケンシャルプロセスは、連続する3つの工程に区切られる。
【0018】
まず、溶液原料噴射バルブ39をバルブ制御装置4の指令により所定の微少時間開口させて気化器38内に溶液原料を噴射させる。溶液原料の噴射量は溶液原料噴射バルブ39の開口している時間=噴射時間tj (i)に比例する。ここで“i”は現シーケンシャルプロセスが最初から通算してi番目の間欠供給プロセスであることを示す添字である(以下も同様)。以上が噴射工程である。この操作で気化器38内に入射した微少溶液原料は加熱されて短時間(典型的には高々10秒程度の時間)で完全に気化する。このとき、反応器10の内圧は気化が進むにつれて上昇し、気化が終了すると飽和する。バルブ制御装置4は、圧力計41を連続観測しながら既定のアルゴリズムで圧力の飽和を検知し、且つ、検知後、飽和圧力P1 (i)を記憶する。ここまでの工程が気化工程である。続いて、バルブ制御装置4は所定のタイミングで気化ガス送出バルブ40を開口し、気化器38内の圧力の変化を再び連続観測する。気化ガス送出バルブ40が開くと溶液原料蒸気が反応器10に輸送され、これに伴い気化器38の圧力が下降する。気化器38の圧力が、1回の間欠供給で所望される原料蒸気の輸送量Δnを与える予定値P2 (i)まで下降したところで、バルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40を閉口するとともに、閉口したときの気化器38の圧力P3 (P2 にほぼ等しい)を記憶する。ここまでが輸送工程である。i番目の輸送工程における気化ガス送出バルブ40の閉口予定圧力P2 (i)は1回のシーケンシャル成膜に必要な気化器38の圧力降下(実験的に与えられる定数)をΔPと定義すると気化工程の飽和圧力P1 (i)を用いて関係式
P1 (i)−P2 (i)=ΔP …(1)
より算出される。このΔPは1回のシーケンシャル成膜を完遂するのに必要な溶液原料蒸気のモル数Δnと状態方程式により
ΔP=Δn・R・T/V …(2)
のように一意の関係で結ばれている。ここで、Rは気化定数、Tは気化器の絶対温度(一定)、Vは気化器の容積(一定)である。
【0019】
噴射工程の溶液原料噴射バルブ39の開口時間(又は溶液原料の噴射量)tJ (i)は、続く輸送工程の閉口圧力P2 (i)が予め定められた制御目標値P2 (目標)になるように、それ以前の噴射工程で使用された溶液原料噴射バルブ39の開口時間や同じくそれ以前の輸送工程で記録された気化ガス送出バルブ40の閉口時の圧力を参照して決定(フィードバック制御)される。P2 (目標)の値としては反応器10の成膜圧力PGより少なくとも高い値、好ましくは成膜圧力PGの5倍〜10倍高い値が適している。tJ (i)の決定法の最も簡単な例をあげると、tJ (i)は次式
【数1】
Figure 0003928245
に基づいて決定される。式中のkは実験的に定められる任意の正の定数である。この式を用いると、i−1番目のシーケンシャルプロセスで観測したP3 (i−1)が目標値P2 (目標)より高い場合にはtJ (i)は前回のtJ (i−1)より短い時間を、逆に低い場合にはtJ (i)は前回のtJ (i−1)より長い時間を与えられ、結果として目標値=P2 (目標)に近づくように制御されることが理解される。
【0020】
ところで、溶液原料蒸気を間欠的に反応器10に供給するだけなら上のような方法をとらず、溶液原料は気化器38に連続的に導入しながら、溶液原料蒸気は気化器38の気化ガス送出バルブ40を開口し、気化器38と反応器10の間に設けた高精度な質量流量調節器で輸送量を精密に検出し、所定の輸送量に到達したところで気化ガス送出バルブ40を閉口する比較的簡単な間欠供給方法(以下、(仮)間欠供給方法という)が想起されるかも知れない。しかし、次に述べる2つの理由により、このような(仮)間欠供給方法を採用することはできない。即ち、(仮)間欠供給方法では、溶液原料供給器と気化器を結ぶ配管が気化器内部と連通して常時減圧かつ加熱状態となっているため、溶液原料の成分のうち蒸気圧が高い溶媒が選択的に気化しやすく、気化器に近づくにつれて配管内の原料濃度が高くなり、飽和溶解度を超えると溶質が析出し、これが進行すると配管が詰まり、成膜が不能になるという問題を抱えている。この点、本実施の形態の構成に基づく間欠供給方法では図3に示すように、気化器38に設けられた溶液原料噴射バルブ39が、極く短い開口時間を除いて、気化器内部と配管の溶液原料を空間的、熱的に遮断しているので、このような問題は起こらない。さらに、(仮)間欠供給方法の構成では、溶液原料の導入によって常時発生している原料液滴が気化しないままガス流に搬送され質量流量調節器に付着してこれを壊したり、その先の反応器まで搬送され基板に異物として付着して膜質を低下させるという問題が起こる。しかし、本実施の形態の構成に基づく間欠供給方法では、既に述べたように、気化器38の溶液原料を完全に気化させこれを確認(気化工程)してから気化ガス送出バルブ40を開口し気化ガス流量調節器44に送出(搬送工程)する構成をとっているので、液滴が搬送される危険性は全くない。
【0021】
次に、上述のように構成されたCVD装置による第1乃至第3の間欠CVD法を順に説明する。
【0022】
第1の間欠CVD法を図5及び図6を用いて説明する。この間欠CVD法は昇華性の固体(又は低温分解性の原料)Aと比較的安定に気化する原料Bの原料蒸気を交互に導入し、且つ、ガス状原料Cを連続的に導入しながら薄膜を成膜する場合である。A原料は図3の構成の溶液気化型発生器で原料蒸気を発生させる。同様に、B原料は図2(b)の構成のバブラ型発生器で原料蒸気を発生させ、C原料は図2(a)の構成の原料蒸気発生器で原料蒸気を発生させる。上述の規定によりA原料系の入口バルブ16a及びバイパスバルブ17a、分岐管ならびにC原料系のバイパスバルブ17c及び分岐管は省略され、CVD装置は図6のような構成になる。このような成膜の例としては、β−ジケトン系固体原料ストロンチウムディピバロイルメタナートSr(DPM)2 (=A原料)とアルコキシド系の液体原料チタニウムイソプロポキシドTi(O−i−C3 7 4 (B原料)と酸素O2 (C原料)を用いてペルブスカイト構造のチタン酸ストロンチウムSrTiO3 を合成する例があげられる。ここでDPMは配位子ディピバロイルメタナート(CH3 3 CCOCH2 COC(CH3 3 を略記したもので以下も同様である。Sr(DPM)2 は溶媒THFに所定のモル濃度で溶解させて溶液原料とする。
【0023】
洗浄を終えた基板11を所定の温度に加熱されたサセプタ12に載せた後、入口バルブ16b,16cを閉じ、排気主バルブ20を開け、真空排気装置22を作動させて反応器10の内部を一旦真空にする。基板11の温度が安定したら排気主バルブ20を閉じ、排気副バルブ21を開けて、以降、排気副バルブ21経由で反応器10の排気を行う。ここまでが成膜前工程である。成膜前工程の基本操作は、後述する第2以下の方法でもほぼ同じなので以降は説明を省略する。この作業が終了したら成膜本工程を実行して薄膜を基板11に積層する。
【0024】
図5は、成膜本工程における各原料蒸気系の入口バルブ16b,16c及びバイパスバルブ17b、溶液原料噴射バルブ39、気化ガス送出バルブ40の開閉のタイムチャートを示したものである。tV は排気期間であり、この期間tV は、気化ガス送出バルブ40、入口バルブ16cが閉口して反応器10へのA溶液原料蒸気とB原料蒸気の供給が停止している。tJA(i)はA原料溶液の噴射時間、tTA(i)はA溶液原料蒸気の供給時間、tB はB原料蒸気の供給期間(一定)である。始めに、バルブ制御装置4の指令により、バイパスバルブ17bと入口バルブ16cを開口してB原料蒸気をバイパスライン18に迂回させるとともに、C原料蒸気を反応器10に連続導入開始する。この直後、バルブ制御装置4は溶液原料噴射バルブ39を微少時間tJA(1)だけ開口して気化器38に溶液原料を噴射させる(噴射工程)。ここで、tJA(1)は初期値として予め与えられた値である。この後、気化器38の内圧の観測から気化の完了(気化工程)を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40を開口して、A溶液原料蒸気を気化器38から反応器10に輸送させる(輸送工程)。気化器38の内圧の観測から所定の輸送量を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40を閉口させ、その直後にバルブ制御装置4は再び溶液原料噴射バルブ39を微少時間tJA(2)だけ開口して気化器38に溶液原料を噴射させる。tJA(2)は、前シーケンスの時間tJA(1)と閉口圧力P3 (1)をもとに、式(3)などを用いてP2 (2)が制御目標値P2 (目標)に近づくように推定された値である。以降、i>1のP2 (i)は全て同様にして前回のデータから推定される。気化ガス送出バルブ40が閉じてから時間tV が経過するとバルブ制御装置4はB原料系の入口バルブ16bを時間tB の間、開口させ、同時にバイパスバルブ17bを閉口させる。一旦開いた入口バルブ16bが閉口し、バイパスバルブ17bが開口してから時間tV が経過すると、バルブ制御装置4は再び気化ガス送出バルブ40を開口してA溶液原料蒸気を気化器38から反応器10に輸送させる。気化器38の内圧の観測から所定の輸送量を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40を閉口させる。以降、同様にしてA溶液原料蒸気の輸送とB原料蒸気の輸送が交互に繰り返されるほぼ周期的といえる間欠シーケンスを所定回(i=n回)まで繰り返す。最後のB原料蒸気の輸送が終わったところで、C原料系の入口バルブ16cを閉口して成膜本工程を終える。続いて成膜後工程に入る。後工程では排気副バルブ21を閉じ、排気主バルブ20を開口し、反応器10内部を一旦真空にする。この後、排気主バルブ20を閉じて、リークバルブ(図1に図示せず)を開けて反応器10を大気圧にして基板11を外に取り出す。成膜後工程の基本操作は、後述する第2以下の方法でもほぼ同じなので以降は説明を省略する。以上で第1の間欠CVD法の全工程を終了する。
【0025】
上述の第1の間欠CVD法による効果を説明する。従来のCVD法においては、原料をバブラ型原料蒸気発生装置にて充填し加熱して、キャリアガスで気化した原料蒸気を搬送して、反応器に間欠的に輸送する方式をとっていたため、昇華性固体や低温分解性のような原料(本例のA原料に相当)に適用した場合、時間の経過とともに充填した原料の固体表面積が減少する、あるいは原料が分解するなどの現象が起こって、これが原因となって、気化速度が低下し輸送量が次第に降下するという問題を引き起こしていた。本実施の形態における第1の間欠CVD法では、このような昇華性固体原料や低温分解性原料を用いる場合、これらの原料を溶媒に溶かし溶液とするとともに、この溶液原料を(分解が起こらないという意味において)常温(25℃)程度の低温に維持された溶液原料容器36に保持し、1サイクルのシーケンシャルプロセスで必要な量だけその都度気化器に噴射し、気化させ、安全に気化した後、反応器10に輸送する構成をとっているため、昇華性固体原料の表面積が徐々に減少するということがなく、低温分解性の原料が熱分解して変質することもない。つまり、昇華性固体原料を溶解することで、原料の形態が固体から液体に転化する。液体(溶液)は固体と異なり、空隙をゼロにするように細密充填されるから、表面は常に液表面に等しく、容器の形状が円筒又は角柱なら液の表面積は常に一定となり、「原料の表面積が時間とともに小さくなる」問題はなくなる。しかし、この効果とは無関係に、本実施の形態は溶液原料を気化器に噴射して直接気化する方式をとっているため、「原料の表面積が時間とともに小さくなる」問題自体が消滅するという効果がある。「原料の表面積が時間とともに小さくなり気化速度が減少する」のはキャリアガスを吹き付けて固体原料から立ち上ぼる昇華蒸気を外部に搬送する構成のバブラ型蒸気発生装置特有の問題である。本実施の形態では、キャリアガスを使用せずに溶液原料を直接気化しているので、この問題とは無関係である。即ち、本実施の形態に基づく第1の間欠CVD法は、従来の間欠CVD法において懸案となっていた「昇華性固体原料や低温分解性原料の気化速度が次第に劣化して、安定で再現性の高い成膜が実現できない」という問題点を解決している。さらに、本実施の形態は上記問題点を解決できる他に、次の点で従来のバブリング法のみで固体あるいは液体原料を気化させていた間欠CVD法に比べて有利である。即ち、従来技術では他の原料蒸気を反応器に送出している間及び全ての排気期間において、気化速度と輸送速度の安定を図るため、原料蒸気はバイパスラインを通して排気系に捨て流しされ、この期間の原料は無駄に消費される。と同時にこの期間にバイパスされる未分解の原料蒸気は不要に除害剤を消費する。このような原料や除害剤の浪費は従来の間欠CVD法のプロセス原価を押し上げる要因にもなっていた。この点、本実施の形態の間欠CVD法ではA原料蒸気はバイパスラインに捨て流しされることなく、全て成膜に使用されるので、原料の浪費や除害剤の浪費も起こらず、この分だけ従来技術の製造原価を下げることが可能である。
【0026】
次に、第2の間欠CVD法を図7及び図8を用いて説明する。この間欠CVD法は昇華性の固体又は低温分解性の原料AとBの原料蒸気を交互に導入し、且つ、ガス状原料Cを連続的に導入しながら薄膜を成膜する方法である。A原料とB原料はともに図3の構成の溶液気化型発生器で原料蒸気を発生させる。C原料は図2(a)の構成の原料蒸気発生器で原料蒸気を発生させる。前述の規定により入口バルブ16aと16b及びバイパスバルブ17aと17b及びその分岐管、ならびにC原料系のバイパスバルブ及び分岐管は省略される。さらに本方法において、バイパスライン18は使用されないので、バイパスラインもまた省略され、CVD装置は図8のような構成に簡素化される。このような成膜の例としては、β−ジケトン系固体原料Sr(DPM)2 (=A原料)とTi(DPM)2 (O−i−C3 7 2 (=B原料)と酸素O2 (=C原料)を用いてペルブスカイト構造のチタン酸ストロンチウムSrTiO3 を合成する例があげられる。この場合、Sr(DPM)2 とTi(DPM)2 (O−i−C3 7 2 はそれぞれ溶媒THFに所定のモル比で溶解させて溶液原料とする。
【0027】
洗浄を終えた基板11を反応器10に収納し、成膜前工程の作業を終了した後、成膜本工程を実行する。
【0028】
図7は、成膜本工程におけるA原料系の溶液原料噴射バルブ39a、気化ガス送出バルブ40aとB原料系の溶液原料噴射バルブ39b、気化ガス送出バルブ40b及びC原料系の入口バルブ16cの開閉のタイムチャートを示したものである。tV は排気期間であり、この期間tV は、気化ガス送出バルブ40aと40bが閉口して反応器10へのA溶液原料蒸気とB溶液原料蒸気の供給が停止している。tJA(i)はA原料溶液の噴射時間、tTA(i)はA溶液原料蒸気の供給時間、tJB(i)はB原料溶液の噴射時間、tTB(i)はB溶液原料蒸気の供給時間である。ここで、40aや40bに付されている‘a’や‘b’などの記号、あるいはtJA(i)やtTA(i),tJB(i),tTB(i)に付されている‘A’や‘B’などの記号は構成番号40や変数tJ (i),tT (i)がそれぞれA原料、B原料に関するものであることを表記するための補助記号である。以下、特に断ることなく同様な表記を用いる。始めに、バルブ制御装置4の指令により入口バルブ16cを開口してC原料蒸気を反応器10に連続導入開始する。この直後、バルブ制御装置4は溶液原料噴射バルブ39aを微少時間tJA(1)だけ開口して気化器38aにA溶液原料を噴射させる。やや経ってバルブ制御装置4は溶液原料噴射バルブ39bを微少時間tJB(1)だけ開口して気化器38bにB溶液原料を噴射させる。tJA(1)及びtJB(1)は初期値として予め与えられた値である。この後、気化器38aの内圧の観測から気化の完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40aを開口して、気化器38aの内圧の変化を観測しながらA溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTA(1))。内圧降下の観測から輸送完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40aを直ちに閉口させ、その直後に再び溶液原料噴射バルブ39aを微少時間tJA(2)だけ開口して気化器38aに溶液原料を噴射させる。tJA(2)は、時間tJA(1)と前シーケンスの気化ガス送出バルブ40aの閉口圧力P3 A (1)をもとに、式(3)などを用いてP2 A (2)が制御目標値P2 A (目標)に近づくように推定された値である。以降、i>1のP2 A (i)は全て同様にして推定される。気化ガス送出バルブ40aが閉じてから時間tV が経過する間にバルブ制御装置4はtJB(1)で噴射したB溶液原料の気化完了確認する。この確認が済んで、時間tV が過ぎるとバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40bを開口して、気化器38bの内圧の変化を観測しながらB溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTB(1))。内圧降下の観測から輸送完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40bを閉口させ、その直後に再び溶液原料噴射バルブ39bを微少時間tJB(2)だけ開口して気化器38bに溶液原料を噴射させる。tJB(2)及びこれ以降のtJB(i)(i>2)は上記tJA(2)と同様の方法で推定された値である。気化ガス送出バルブ40bが閉じてから排気時間tV が経過する間にバルブ制御装置4はtJA(2)で噴射したA溶液原料の気化完了を確認する。この確認が済んで、時間tV が過ぎると気化ガス送出バルブ40aを開口して、気化器38aの内圧の変化を観測しながらA溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTA(2))。以降、同様にしてA溶液原料蒸気の輸送とB原料蒸気の輸送が交互に繰り返されるほぼ周期的な間欠シーケンスを所定回(i=n回)繰り返す。最後のB原料蒸気の輸送(tTB(n))が終わったところで、C原料系の入口バルブ16cを閉口して成膜本工程を終える。続いて成膜後工程に入り、反応器10から基板11を外に取り出す。このようにして第2の間欠CVD法の全工程を終了する。
【0029】
上述の第2の間欠CVD法による効果を説明する。本実施の形態における第2の間欠CVD法において、昇華性固体原料や低温分解性原料に該当するA原料及びB原料は、溶媒に溶かし溶液とするとともに、その溶液を分解が起こらない温度に保持した容器に充填して、1サイクルのシーケンシャルプロセスで必要な量だけその都度気化器に噴射し、完全に気化させた後、反応器に輸送する構成をとっている。溶液化しているため昇華性固体原料の表面積が徐々に減少するということがない。また上の構成から明らかなように低温分解性の原料を溶かした溶液原料は気化器に噴射されるまで高温に晒されることがないので、分解して変質することもない。即ち、本実施の形態に基づく第2の間欠CVD法もまた従来の間欠CVD法において懸案となっていた「昇華性固体原料や低温分解性原料の気化速度が次第に劣化して、安定で再現性の高い成膜が実現できない」という問題点を解決している。さらに、第2の間欠CVD法はA原料、B原料ともバイパスラインに捨て流しされることなく、全て成膜に使用されるので、従来技術のような捨て流しによる原料の浪費も除害剤の浪費も全く起こらず、極めて経済的である。原料と除害剤の浪費を抑えた分だけ従来技術の製造原価を下げることが可能である。A原料の捨て流しによる浪費だけでなくB原料の捨て流しによる浪費も省いたという意味において、本例の間欠CVD法は前述の第1の間欠CVD法より、製造原価の押し下げ効果があり、優れている。また、第2の間欠CVD法の構成ではバイパスライン及びこれに連なるバイパスバルブならびに配管を省略できるので、第1の間欠CVD法より装置の構造を簡略化できるという利点も備えている。
【0030】
第3の間欠CVD法を図9及び図10を用いて説明する。この間欠CVD法は昇華性の固体又は低温分解性の原料AとB,Cを溶液原料とし、生成したA溶液原料蒸気と、B原料とC原料の混合溶液原料蒸気(以下、BC溶液原料蒸気という)を図3の構成の専用溶液気化型発生器2a,2bcで気化し、交互に反応器10に導入し、且つ、ガス状原料Dは連続的に導入しながら薄膜を成膜する方法である。混合溶液原料蒸気を発生させるB原料とC原料は混合溶液として所定の組成で同じ溶媒に溶解され、1つの溶液原料容器36に充填される。D原料は図2(a)の構成の原料蒸気発生器で原料蒸気を発生させる。前述の規定によりA原料系及びBC原料系の入口バルブとバイパスバルブ及びその分岐管、ならびにD原料系のバイパスバルブとその分岐管は省略される。さらに本方法において、バイパスライン18は使用されないので、バイパスラインもまた省略することができる。このような成膜の例としては、β−ジケトン系固体原料Pb(DPM)2 (=A原料)とZr(DPM)4 (=B原料)、Ti(DPM)2 (O−i−C3 7 2 (=C原料)とガス状原料O2 (=D原料)を用いてペルブスカイト構造の強誘電体ジルコンチタン酸鉛Pb(Zrx Ti1-x )O3 を合成する例があげられる。この場合、Pb(DPM)2 と単独で溶媒THFに溶解され1溶液原料を形成する。一方、Zr(DPM)4 とTi(DPM)2 (O−i−C3 7 2 はモル比でx:1−xになるように1つの溶媒THFに溶解され、混合溶液原料を形成する。
【0031】
洗浄を終えた基板11を反応器10に収納し、成膜前工程の作業を終了した後、成膜本工程を実行する。
【0032】
図9は、成膜本工程におけるA原料系の溶液原料噴射バルブ39a、気化ガス送出バルブ40aとBC原料系の溶液原料噴射バルブ39bc、気化ガス送出バルブ40bc及びD原料系の入口バルブ16dの開閉のタイムチャートを示したものである。tV は排気期間であり、この期間tV は、気化ガス送出バルブ40aと40bcが閉口して反応器10へのA溶液原料蒸気とBC溶液原料蒸気の供給が停止している。tJA(i)はA原料溶液の噴射時間、tTA(i)はA溶液原料蒸気の供給時間、tJBC (i)はBC原料溶液の噴射時間、tTBC (i)はBC溶液原料蒸気の供給時間である。始めに、バルブ制御装置4の指令により入口バルブ16dを開口してD原料蒸気を反応器10に連続導入開始する。この直後、バルブ制御装置4は溶液原料噴射バルブ39aを微少時間tJA(1)だけ開口して気化器38aにA溶液原料を噴射させる。やや経ってバルブ制御装置4は溶液原料噴射バルブ39bcを微少時間tJBC (1)だけ開口して気化器38bcにB溶液原料を噴射させる。tJA(1)及びtJBC (1)は初期値として予め与えられた値である。この後、気化器38aの内圧の観測から気化の完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40aを開口して、気化器38aの内圧の変化を観測しながらA溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTA(1))。内圧降下の観測から輸送完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40aを直ちに閉口させ、その直後に再び溶液原料噴射バルブ39aを微少時間tJA(2)だけ開口して気化器38aに溶液原料を噴射させる。tJA(2)は、時間tJA(1)と前シーケンスの気化ガス送出バルブ40aの閉口圧力P3 A (1)をもとに、式(3)などを用いてP2 A (2)が制御目標値P2 A (目標)に近づくように推定された値である。以降、i>1のP2 A (i)は全て同様にして推定される。気化ガス送出バルブ40aが閉じてから時間tV が経過する間にバルブ制御装置4はtJBC (1)で噴射したBC溶液原料の気化完了を確認する。この確認が済んで、時間tV が過ぎるとバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40bcを開口して、気化器38bcの内圧の変化を観測しながらB溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTBC (n))。内圧降下の観測から輸送完了を検出したバルブ制御装置4は気化ガス送出バルブ40bcを直ちに閉口させ、その直後に再び溶液原料噴射バルブ39bcを微少時間tJBC (2)だけ開口して気化器38bcに溶液原料を噴射させる。tJBC (2)及びこれ以降のtJBC (i)(i>1)は上記tJA(2)と同様の方法で推定された値である。前回のA溶液噴射工程が終了してから(気化ガス送出バルブ40bcが閉じた後の)排気時間tV が経過する間にA溶液原料の気化完了を確認したバルブ制御装置4は、時間tV が過ぎると気化ガス送出バルブ40aを開口して、気化器38aの内圧の変化を観測しながらA溶液原料蒸気を反応器10に輸送させる(tTA(2))。以降、同様にしてA溶液原料蒸気の輸送とBC原料蒸気の輸送が交互に繰り返されるほぼ周期的な間欠シーケンスを所定回(i=n回)まで繰り返す。最後のBC原料蒸気の輸送(tTBC (n))が終わったところで、D原料系の入口バルブ16dを閉口して成膜本工程を終える。続いて成膜後工程に入り、反応器10から基板11を外に取り出す。このようにして第3の間欠CVD法の全工程を終了する。
【0033】
上述の第3の間欠CVD法による効果を説明する。本実施の形態における第3の間欠CVD法において、昇華性固体原料や低温分解性原料であるA原料及びB原料とC原料は、溶媒に溶かしてA溶液原料とBC(混合)溶液原料とするとともに、分解が起こらない温度に保持した容器に充填して、1サイクルのシーケンシャルプロセスで必要な量だけその都度溶液を気化器に噴射し、完全に気化させた後、反応器に輸送する構成をとっているため、昇華性固体原料を用いても表面積が徐々に減少するということがない。また溶液原料自体は十分低温に保持されているので低温分解性の原料を使用しても分解して変質することもない。即ち、本実施の形態に基づく第3の間欠CVD法もまた従来の間欠CVD法において懸案となっていた「昇華性固体原料や低温分解性原料の気化速度が次第に劣化して、安定で再現性の高い成膜が実現できない」という問題点を解決している。また、第3の間欠CVD法はA原料、B原料、C原料ともバイパスラインに捨て流しされることなく、全て成膜に使用されるので、従来技術のような捨て流しによる原料の浪費も除害剤の浪費も全く起こらず、極めて経済的である。原料と除害剤の浪費を抑えた分だけ従来技術の製造原価を下げることが可能である。
【0034】
上で説明した第3の間欠CVD法では、A原料とB原料が同じ溶媒に溶解し、且つ、溶媒中で相互に反応せず安定していることが採用の前提である。使用する両原料の性質がこの前提にそぐわない場合、即ち、▲1▼一方の原料がガス状原料の場合や、▲2▼同じ溶媒に溶解しない場合、▲3▼同じ溶媒に溶解しても両原料が短期あるいは長期に反応して変質(沈殿、多量体化、分解など)する場合には、A原料とB原料は上の説明のように混合して1つの溶媒原料とはせず、図1に示したような基本構成のCVD装置を用いて独立した原料蒸気発生器2b,2cに収めて独立に気化させ、そのガスを反応器10に送出するようにする。この場合であっても、従来の間欠CVD法において懸案となっていた「昇華性固体原料や低温分解性原料の気化速度が次第に劣化して、安定で再現性の高い成膜が実現できない」という問題点を同様に解決できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る化学的気相成長装置の実施の形態を示す構成図である。
【図2】図1における原料蒸気発生器の第1例及び第2例を詳細に示す構成図である。
【図3】図1における原料蒸気発生器の第3例を詳細に示す構成図である。
【図4】図1における気化器の内圧の変化を示す図である。
【図5】上記実施の形態における第1の間欠CVD法を説明するための各種バルブ開閉のタイミングチャートである。
【図6】上記第1の間欠CVD法を適用することによって簡略化された化学的気相成長装置の構成図である。
【図7】上記実施の形態における第2の間欠CVD法を説明するための各種バルブ開閉のタイミングチャートである。
【図8】上記第2の間欠CVD法を適用することによって簡略化された化学的気相成長装置の構成図である。
【図9】上記実施の形態における第3の間欠CVD法を説明するための各種バルブ開閉のタイミングチャートである。
【図10】上記第3の間欠CVD法を適用することによって簡略化された化学的気相成長装置の構成図である。
【符号の説明】
2a,2b,2c 原料蒸気発生器
4 バルブ制御装置(バルブ制御手段)
10 反応器
11 基板
35 溶液原料
36 溶液原料容器
38 気化器
39 溶液原料噴射バルブ
40 気化ガス送出バルブ(原料蒸気送出バルブ)
45 加熱手段

Claims (4)

  1. 固体原料又は液体原料を溶媒に溶解させてなる溶液原料を気化させる気化器を備え、該気化器で気化させた溶液原料蒸気を反応器に周期的に導入し、該反応器に内置した加熱基板に薄膜を成膜する化学的気相成長装置において、
    前記気化器は、溶液原料を充填した溶液原料容器と、該溶液原料容器の溶液原料を導入する溶液原料噴射バルブ、導入した溶液原料を加熱気化させて溶液原料蒸気とする加熱手段及び該溶液原料蒸気を送出する原料蒸気送出バルブを備え、
    前記加熱手段で加熱気化されて前記溶液原料蒸気を、前記反応器に、周期的に導入する気化ガス流量調整器と、
    前記原料蒸気送出バルブを閉口し前記溶液原料噴射バルブを開閉し前記気化器に溶液原料を噴射する噴射工程前記溶液原料噴射バルブ及び原料蒸気送出バルブを閉口し該噴射された溶液原料を前記気化器内で完全に気化させる気化工程と、前記溶液原料噴射バルブを閉口し前記原料蒸気送出バルブを開閉し前記気化器の溶液原料蒸気を前記反応器に輸送する輸送工程と、を含むシーケンシャルプロセスを繰り返し実行するバルブ制御手段を有し、
    前記1回のシーケンシャルプロセスは、前記噴射工程において、1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料を前記気化器に噴射し、前記気化工程において、当該1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料を完全に気化させ、前記輸送工程において、当該1回のシーケンシャルプロセスで必要な量だけの溶液原料蒸気を前記気化ガス流量調整器を介して前記反応器に輸送すること
    を特徴とする化学的気相成長装置。
  2. 前記気化工程における気化完了の検出は、前記噴射工程直後から起こる前記気化器内圧の上昇の飽和を観測することによって行うことを特徴とする請求項1記載の化学的気相成長装置。
  3. 前記輸送工程において、前記原料蒸気送出バルブを開口する時の気化器内圧P1 と該原料蒸気送出バルブを閉口する時の気化器内圧P2 との差を送出圧力降下ΔP(=P1 −P2 )と定義するとき、前記原料蒸気送出バルブを閉口する時期は、前記気化器の送出圧力降下が、ΔP=Δn・R・T/V(但し、Δn;1回のシーケンシャル成膜に要求される溶液原料蒸気のモル数、T;気化器の絶対温度、R;気体定数、V;気化器の容積)に等しくなったときであることを特徴とする請求項1記載の化学的気相成長装置。
  4. 前記噴射工程において、各回の溶液原料の噴射量は、後続の輸送工程における前記原料蒸気送出バルブ閉口時の気化器内圧目標値が前記反応器の成膜圧力より高い値であって、成膜圧力の5倍〜10倍の値になるようにフィードバック制御されることを特徴とする請求項1記載の化学的気相成長装置。
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