JPH0927455A - 半導体基板の製造方法と原料ガスの供給装置 - Google Patents

半導体基板の製造方法と原料ガスの供給装置

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JPH0927455A
JPH0927455A JP17383995A JP17383995A JPH0927455A JP H0927455 A JPH0927455 A JP H0927455A JP 17383995 A JP17383995 A JP 17383995A JP 17383995 A JP17383995 A JP 17383995A JP H0927455 A JPH0927455 A JP H0927455A
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JP
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pressure
gas
mixed gas
semiconductor substrate
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JP17383995A
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Akira Iketani
晃 池谷
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Furukawa Electric Co Ltd
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Furukawa Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 気化した液体原料ガスまたは固体原料ガス
を、供給量が時間的に変動することなく、安定して供給
することができ、気相成長させた薄膜の組成や厚さの変
動を防ぐことができる半導体基板の製造方法と原料ガス
の供給装置を提供する。 【構成】 液体原料または固体原料を入れた原料容器に
気体の輸送ガスを流し、輸送ガスとの混合ガスとして気
化した液体原料または固体原料を反応炉に供給し、反応
炉内に設置した半導体基板上に前記液体原料または固体
原料を成長させる半導体基板の製造方法において、原料
容器から出てきた前記混合ガスを、略等温下で圧縮し、
気化した液体原料ガスまたは固体原料ガスの分圧を飽和
蒸気圧にする過程を経た後、反応炉に供給し、反応炉内
に設置した半導体基板上に前記原料を堆積させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、液体原料ガスまたは固
体原料ガスを安定に供給して行う半導体基板の製造方法
と、原料ガスの供給装置に関し、特に、有機金属を原料
とする半導体の製造の安定化についての改善を図るもの
である。
【0002】
【従来の技術】有機金属気相成長法では、その原料とし
て有機金属を用いる。有機金属原料は、通常液体または
固体の状態で容器中に充填され、水素または不活性な輸
送ガスがその容器中で気化した原料ガスを混合ガスとし
て持ち出す。有機金属原料ガスの発生・供給は、例えば
図3に示すような方法で行われる。即ち、容器1中に有
機金属の液体原料ガス2として液体であるトリエチルガ
リウムを充填する。入り口配管3より容器1中に入った
輸送ガスは液体原料2中を潜り、バブリングさせて液体
原料ガス2の気化を促進させながら、出口配管4から気
体の液体原料ガスを混合ガスとして持ち出す。持ち出さ
れた液体原料ガスは、圧力計5aとバルブ5bからなる
圧力コントローラー5で圧力調整を受け、反応炉へ供給
される。上記方法では、容器中の液体原料ガスが減少す
ると、原料の供給量も減少する。そこで、液体原料ガス
を規定温度より高温に設定してバブリングし、バブリン
グガス中に液体原料ガスを飽和させ、このバブリングガ
スをバブリング温度よりも低い規定温度に冷却し、バブ
リングガス中で過飽和となった液体原料ガスを液化させ
て、バブリングガス中の液体原料ガスを規定温度で飽和
状態にし、液体原料ガスの供給量を一定にする方法があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】常温で液体または固体
の原料は、ある閉じた系の中ではその温度に特有の飽和
蒸気圧で平衡に達し、それ以上には蒸気圧は上がらな
い。しかし、ガス輸送のように連続してガスで持ち出す
系では、実際には飽和蒸気圧に達する時間がなく、原料
ガス蒸気圧は輸送ガス量の多少により変わってしまう現
象がおこる。特に、トリメチルインジウムのような固体
原料は、昇華して気化するため、液体の気化よりも飽和
に達する時間的遅れが大きいこと、固体表面積の変化、
輸送ガスが固体表面に当たる効率などにより気化する量
がばらつく。そのため、この原料ガスを用いて気相成長
させた薄膜の組成や厚さに変動を生じ、製造上の問題を
生ずる。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決した半導体基板の製造方法と原料ガスの供給装置を提
供するもので、液体原料または固体原料を入れた原料容
器に気体の輸送ガスを流し、輸送ガスとの混合ガスとし
て気化した液体原料または固体原料を反応炉に供給し、
反応炉内に設置した半導体基板上に前記液体原料または
固体原料を成長させる半導体基板の製造方法において、
原料容器から出てきた前記混合ガスを、略等温下で圧縮
し、気化した液体原料ガスまたは固体原料ガスの分圧を
飽和蒸気圧にする過程を経た後、反応炉に供給し、反応
炉内に設置した半導体基板上に前記原料を堆積させるこ
とを特徴とする半導体基板の製造方法を第1発明とす
る。
【0005】また、原料容器と、第1の圧力コントロー
ラーを介して前記原料容器に連結され、第2の圧力コン
トローラーを介して供給先に連結された、加圧機構を有
する加圧容器とを備え、原料ガスを、第1の圧力コント
ローラーで圧力制御して加圧容器に送り、加圧容器内で
第2の圧力コントローラーで圧力制御して加圧して、供
給先に供給する機構を有することを特徴とする原料ガス
の供給装置を第2発明とする。
【0006】
【作用】ところで、大気中の水分を圧縮により液化分離
し、乾燥空気を得る技術はよく知られた技術である。同
様に、輸送ガスと気化した原料ガスの混合ガスを略等温
下で圧縮すると、原料ガスは、その温度で決まる飽和蒸
気圧と圧縮後の体積で決まる飽和量以上の蒸気分は、気
体でいることができず、凝結(液化)し、圧縮後の混合
ガス中の原料ガス量は、圧縮前の原料ガスの気化量によ
らず、一定になる。従って、この過程を経て混合ガスを
供給すると、原料ガスの気化量のばらつきにかかわら
ず、一定量の原料ガスを供給することができる。
【0007】この関係を、理想気体の状態方程式を用い
て数式で表現すると、以下のようになる。 圧縮前の原料持ち出し量: N1(mol)=(PP ×V1 )/RT 圧縮後の原料含有量 : N2(mol)=(PS ×V2 〕/RT 凝結量 : N1 −N2 ここで、PP (atm) は圧縮前の原料ガスの分圧(この場
合、未飽和の蒸気圧)、PS (atm) は圧縮後の原料ガス
の分圧(この場合、温度Tにおける飽和蒸気圧)、V1
は圧縮前の混合ガスの体積、V2 は圧縮後の混合ガスの
体積である。また、Tは混合ガスの温度、Rは気体定数
である。なお、上記N1 とN2 の関係は、略等温下のも
とでの体積変化をするときに成立し、圧縮により極端に
加熱するような圧縮条件下では成立しない。また、気/
液平衡にあるガスでは、2種以上の気体からなる場合で
も(両者間に化学反応が起こらなければ)、共存する気
体は他方の気/液平衡にあるガスの分圧に影響を与えな
い。従って、輸送ガスと原料ガスが反応しなければ、凝
結を起こした原料ガスの分圧は飽和蒸気圧となり、全圧
(圧縮圧)の影響を受けることはない。
【0008】本発明の原料ガスの供給装置を図4により
説明する。即ち、この装置は、図4に示すように、原料
容器11と該原料容器11内圧を安定化する第1の圧力
コントローラー12、ピストンによる加圧機構を有する
加圧容器13、該加圧容器13内の圧力を安定化する第
2の圧力コントローラー14より構成されている。圧力
コントローラー12と加圧容器13の間の配管15、お
よび圧力コントローラー14と供給先(図示されず)、
例えば反応炉の間の配管16には、それぞれ切り換え用
のバルブ17、18が設けられている。
【0009】この装置を用いた原料ガスの供給は以下の
ように行われる。即ち、 1)バルブ18が閉、バルブ17が開の状態でピストン
が上がり、加圧容器13内に混合ガスを吸い込む。有機
金属原料容器11内は、圧力コントローラー12によ
り、圧力P1 に制御されている。この時点での混合ガス
は、持ち出した原料ガスの含有量がばらついた状態にあ
る。 2)圧力コントローラー12の圧力計12aが示す圧力
がP1 近くでバルブ17が閉となり、ピストンが加圧容
器13内の混合ガスを圧縮しはじめる。この圧縮は、加
圧容器13の容積が変化して所望の圧縮比になるまで続
ける。 3)圧力コントローラー14の圧力計14aが所望の圧
縮圧力P2 を示すと、バルブ18が開となり、供給先に
混合ガスが供給される。この時点でガスの過飽和分は凝
結し、加圧容器13内の原料ガス含有量は一定になる。 4)供給先に混合ガスを供給し続ける間は、加圧容器1
3内の圧力P2 を維持するようにピストンは下がり続け
る。この間の混合ガス中の原料ガス含有量(mol) の時間
変化を概念的に図5に示す。圧縮前の混合ガスの原料含
有量N1 (圧縮前の原料持ち出し量に等しい)は時間的
に変動している。これに対して、圧縮後の原料含有量N
2 は時間に対して一定である。図中の斜線部分は、圧縮
後の過飽和分である。このような圧力変化を利用した液
化分離は、圧力を短時間で変動させることができるの
で、時間的に遅延することがない。上述のように、本発
明は、不安定な混合ガス中の原料ガスの含有量を、所定
の飽和蒸気圧で定まる飽和量にし、原料ガスの供給量の
変動をなくし、安定化するものである。
【0010】
【実施例】以下、図面に示した実施例に基づいて本発明
を詳細に説明する。図1は、本発明にかかる原料ガスの
供給装置の一実施例の説明図である。本実施例は、有機
金属気相成長装置で使用する有機金属原料ガスの供給装
置に関する。図1において、21は有機金属原料を入れ
た原料容器、22は原料容器21の温度を安定化するた
めの恒温槽、23は原料容器21内の圧力を制御する圧
力コントローラー、24は切り換えバルブ、25は加圧
容器、26は加圧容器25内に入れられたガラスウー
ル、27は加圧容器25内の混合ガスを圧縮するピスト
ンで、加圧容器25胴部のベローズ25aを伸ばした
り、縮めたりする。また、28はピストン27駆動用の
モーター、29は加圧容器25の圧力コントローラー、
30は切り換えバルブである。バルブ24、モーター2
8、圧力コントローラー29、バルブ30は、それぞれ
制御装置31により制御される。ガラスウール26は、
凝結した有機金属が付着し易く、ベローズ25a、バル
ブ30、圧力コントローラー29などへの有機金属の付
着をなくす目的で用いられる。
【0011】本実施例で、有機金属原料をトリメチルイ
ンジウムとし、加圧容器25の容積を、トリメチルイン
ジウムの供給量に充分対応できるように、20Lとす
る。いま、20度、常圧のトリメチルインジウムの蒸気
圧の飽和度が、70〜90%の間で変化していると仮定
し、圧縮圧力を1.5kg/cm2 に設定する。そうす
ると、圧縮後の混合ガス中に含まれる原料ガスの含有量
は、表1に示すように、一定になる。なお、有機金属気
相成長装置で必要とされるバブリングしたガス量は2〜
3Lであるので、20Lの加圧容器25を使用すれば、
供給上の問題はない。本実施例の装置を用いて、InG
aAsPの薄膜を成長させた。この薄膜は、原料のトリ
メチルインジウム、トリエチルガリウムの供給比により
その組成が変化する。しかしながら、上記実施例の装置
を用いると、組成の成長バッチ間でのばらつきが減少
し、生産歩留りが向上した。
【0012】表1
【0013】図2は、本発明の供給装置の他の実施例の
説明図である。本実施例では、加圧容器25と圧力コン
トローラー23の間に、メカニカルブースターポンプか
らなる圧縮装置32を挿入し、この圧縮装置32により
加圧容器25内の原料ガスを加圧する。
【0014】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、液
体原料または固体原料を入れた原料容器に気体の輸送ガ
スを流し、輸送ガスとの混合ガスとして気化した液体原
料または固体原料を反応炉に供給し、反応炉内に設置し
た半導体基板上に前記液体原料または固体原料を成長さ
せる半導体基板の製造方法において、原料容器から出て
きた前記混合ガスを、略等温下で圧縮し、気化した液体
原料ガスまたは固体原料ガスの分圧を飽和蒸気圧にする
過程を経た後、反応炉に供給し、反応炉内に設置した半
導体基板上に前記原料を堆積させるため、気化した液体
原料ガスまたは固体原料ガスを、供給量が時間的に変動
することなく、安定して供給することができるので、気
相成長させた薄膜の組成や厚さの変動を防ぐことができ
るという優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる原料ガスの供給装置の一実施例
の説明図である。
【図2】本発明にかかる原料ガスの供給装置の他の実施
例の説明図である。
【図3】従来の有機金属原料ガスの供給方法の説明図で
ある。
【図4】本発明の原料ガスの供給装置の原理説明図であ
る。
【図5】本発明の原料ガスの供給装置による混合ガス中
の原料ガス含有量(mol) の時間変化を概念的に示す図で
ある。
【符号の説明】
11、21 原料容器 12、14、23、29 圧力コントローラー 12a、14a 圧力計 13、25 加圧容器 15、16 配管 17、18、24、30 バルブ 22 恒温槽 25a ベローズ 26 ガラスウール 27 ピストン 28 モーター 31 制御装置 32 圧縮装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液体原料または固体原料を入れた原料容
    器に気体の輸送ガスを流し、輸送ガスとの混合ガスとし
    て気化した液体原料または固体原料を反応炉に供給し、
    反応炉内に設置した半導体基板上に前記液体原料または
    固体原料を成長させる半導体基板の製造方法において、
    原料容器から出てきた前記混合ガスを、略等温下で圧縮
    し、気化した液体原料ガスまたは固体原料ガスの分圧を
    飽和蒸気圧にする過程を経た後、反応炉に供給し、反応
    炉内に設置した半導体基板上に前記原料を堆積させるこ
    とを特徴とする半導体基板の製造方法
  2. 【請求項2】 原料容器と、第1の圧力コントローラー
    を介して前記原料容器に連結され、第2の圧力コントロ
    ーラーを介して供給先に連結された、加圧機構を有する
    加圧容器とを備え、原料ガスを、第1の圧力コントロー
    ラーで圧力制御して加圧容器に送り、加圧容器内で第2
    の圧力コントローラーで圧力制御して加圧して、供給先
    に供給する機構を有することを特徴とする原料ガスの供
    給装置。
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