JPH02307892A - 薄膜の製造方法およびその装置 - Google Patents

薄膜の製造方法およびその装置

Info

Publication number
JPH02307892A
JPH02307892A JP12882189A JP12882189A JPH02307892A JP H02307892 A JPH02307892 A JP H02307892A JP 12882189 A JP12882189 A JP 12882189A JP 12882189 A JP12882189 A JP 12882189A JP H02307892 A JPH02307892 A JP H02307892A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
raw material
container
thin film
reaction chamber
pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP12882189A
Other languages
English (en)
Inventor
Natsuki Yokoyama
夏樹 横山
Masabumi Kanetomo
正文 金友
Takashi Ando
安東 隆司
Yoshio Honma
喜夫 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP12882189A priority Critical patent/JPH02307892A/ja
Publication of JPH02307892A publication Critical patent/JPH02307892A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Crystals, And After-Treatments Of Crystals (AREA)
  • Chemical Vapour Deposition (AREA)
  • Electrodes Of Semiconductors (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、常温常圧で液体または固体の原料を用いて、
化学気相成長法または分子線エピタキシー法によって、
試料上に薄膜を形成するのに好適な方法および装置に関
するものである。
〔従来の技術〕
微細化が進む高集積LSIのアルミニウム配線膜形成技
術には、微小なコンタクトホール、ヴイアホール部にお
いて、高信頼性の低抵抗電気接続を確保するための、す
ぐれたカバレッジが求められている。有機アルミニウム
を原料とした減圧化学気相成長法によるアルミニウム薄
膜形成技術によれば、高カバレッジで高純度の膜形成が
可能であり、LSIの配線膜形成への適用を1指した研
究開発が盛んに行われている。原料としては種々の有機
アルミニウム化合物が検討されているが。
現時点で最も有望と考えられるのはトリイソブチルアル
ミニウムである。
トリイソブチルアルミニウムを原料とする上記従来技術
については、例えば、特開昭54−163793号公報
、およびソリッド・ステート・テクノロジー、12月号
(1982年)(Solid 5tate Techn
olo(y。
Dacamber(1982) )第62頁〜第65頁
に述べられている。
〔発明が解決しようとする課題〕
上記減圧化学気相成長法および装置においては、いずれ
も常温常圧状態である液体のトリイソブチルアルミニウ
ムを収めた容器を40〜45℃に加熱し、気化させたト
リイソブチルアルミニウムを導入配管を介して反応室に
導き、上記反応室内で試料上におけるアルミニウム薄膜
形成を行っていた。容器に対するトリイソブチルアルミ
ニウムの補給は、原料容器から一括処理で行っていた。
上記トリイソブチルアルミニウムは、約50℃以上で分
解反応を生じるため、上記温度が加熱のほぼ上限温度で
あるが、50℃未満の温度であっても、長時間加熱すれ
ば徐々にではあるが、トリイソブチルアルミニウムの分
解反応が進行することが、発明者らの検討から明らかに
なった。しかし、上記温度では得られる蒸気圧がl’r
orr以下と極めて小さく、また、劣化して一部が分解
されたトリイソブチルアルミニウムの蒸気圧は低下し、
このため、上記トリイソブチルアルミニウムの供給量が
不足して、形成されるアルミニウム薄膜の膜質が劣化し
たり、供給量の不安定さによって膜形成の再現性が低下
するなどの問題があった。
常温常圧状態の原料を底部に収めて、原料を気化させる
ための容器を有する従来の装置においては、容器内の気
化した原料によって占められる容積が小さいため、一般
に容器内の常温常圧状態の原料の量によって、反応室に
導かれる気化した原料の流量が変化したり、反応室内の
圧力の変動によって原料の流量が変動するという問題が
あった。
しかしながら、トリイソブチルアルミニウムの流量を測
定する手段はなく、従来のガス流量測定手段として広く
用いられていたマスプローメータもしくはマスフロコン
トローラは、原料容器側と反応室側との間に大きな差圧
が存在しないので用いることができない、上記のように
、j原料の流量を直接測定または制御できないため、膜
形成条件の最適化が困難で、膜形成の間に同一条件を維
持することができず、膜厚方向に膜質の分布が生じるな
どの問題があった。さらに供給量の不安定さによって膜
形成の再現性が低下したり、原料の変質などの原因で生
じる流量の低下で、形成されるアルミニウム薄膜の膜質
が劣化するなどの問題があった。
上記のような問題は、トリイソブチルアルミニウムを用
いたアルミニウムの減圧化学気相成長法に固有の問題で
はなく、他の常温常圧状態で液体または固体の原料を用
いる減圧化学気相成長法や分子線エピタキシー法におい
ても、同様の問題があった。常温常圧状態で液体または
固体のノ原料は一般に蒸気圧が低く、従来の流量測定手
段を用いることができないものが多い。従来の装置では
、原料容器に送るキャリアガスの流量を制御することで
、気化した原料の流量を制御することも試みられている
が、原料を気化するための容器内の常温常圧状態の原料
の量によって、反応室に導かれる気化した原料の流量が
変化したり、反応室内の圧力の変動によって原料の流量
が変動するという問題があった。さらに、上記原料とは
別の少なくとも1つの原料を同時に用いて化合物薄膜の
形成を行う場合などに顕著であった問題は、気化するた
めの容器内に収められた常温常圧状態の原料が、反応室
からの他の原料気体などの逆拡散によって劣化するとい
う問題である。
本発明の目的は、蒸気圧が低く、常温常圧で液体または
固体の原料を用いて、化学気相成長法または分子線エピ
タキシー法によって、薄膜の製造を行うのに好適な薄膜
の製造方法およびその装置を得ることにある。
C課題を解決するための手段〕 上記目的は、原料を気化させる容器と薄膜形成を行う反
応室との間に気化した原料を蓄える容器を備え、気化し
た上記原料を上記の蓄える容器から反応室に導入しなが
ら、あるいは上記原料を適当な周期ごとに反応室に導入
して、薄膜を形成することにより達成される。
〔作用〕
原料を気化させるための容器とは別個に気化した原料を
蓄えるための容器を有することは、反応室内への原料の
大量安定供給を可能にする働きを有する。また、気化し
た原料を蓄えるための容器は、原料を気化するための容
器と遮断可能であるため、薄膜形成中に常時もしくは随
時遮断することにより、液体もしくは固体の原料劣化を
防止することができる。
気化した原料を蓄える容器内の圧力を検知して。
流体または固体の原料を収めた、原料を気化させるため
の気化容器との間の、遮断バルブもしくはコンダクタン
ス可変バルブを帰還制御することにより、気化した原料
を蓄える容器内の原料圧力を設定範囲内に保てば、膜形
成をさらに高精度に制御することが可能である。上記原
料を蓄える原料容器内の液体原料は加熱されることなく
、また、他のガスと混合されることもないので、上記原
料容器内の液体原料は使用されるまで劣化しない。
原料の気化容器内への原料補給を、1回の膜形成ごとに
消費必要量ずつ行うことは、問題解決上有効である。
気化原料の原料容器の内容積は大きい方が反応室内の圧
力変動などに対する許容範囲が大きくなる。 JJI料
や形成する膜の種類によって異なるが、概ね反応室内容
積以上の大きさが必要である。
なお、気化した原料を反応室内に導く経路にコンダクタ
ンスを絞ったオリフィスを設け、上記オリフィスの原料
容器側と反応室側との圧力差を測定することにより、上
記原料ガスの流量が圧力差に比例し、コンダクタンスに
反比例するという関係から、原料の流量の相対値を知る
ことができる。
また、オリフィスのコンダクタンスはあらかじめ測定可
能であるため、yK料の絶対値の測定も可能である。さ
らに、オリフィス前後の圧力差を設定圧力差内に保つ機
構を具備した装置を用いて、オリフィス前後の圧力差を
設定圧力差内に保ちなから簿膜の形成を行えば、原料ガ
ス流量の制御が可能であり、膜形成の制御性共従来の製
造方法および装置に比較して格段と向上することになる
(実施例〕 つぎに本発明の実施例を図面とともに説明する。
第1実施例 本発明を減圧化学気相成長法によるアルミニウム薄膜の
製造に適用した第1実施例を、第1図ないし第3図を用
いて説明する。第1図において。
原料であるトリイソブチルアルミニウム101は。
温度制御された容器102中に収められており、一定の
温度に保温されている。上記容器102には遮断バルブ
103を介して気化したトリイソブチルアルミニウムを
蓄えるための、温度制御された容器104が接続されて
いる。上記容器102および容器104は恒温槽114
中に設置され、温風を循環することにより温度制御され
ている。
容器104は遮断バルブ105を備えたガス導入°管1
06によって、試料107を収めた反応室108に接続
されている。遮断バルブ103および105で隔てられ
た容器104の内容積は120aである。試料107は
素子を形成したシリコン基板であり、ヒータを内蔵した
試料台109上に設置されている。上記反応室108に
はターボ分子ポンプと、反応室108内の圧力を調整す
るための可変コンダクタンスバルブとを備えた排気系に
接続された排気管110が具備されており、上記排気管
110に設けられた遮断バルブ111と遮断バルブ10
5とによって遮断される反応室108の内容積は121
2である。なお、容器104゜反応室108にはそれぞ
れ圧力を測定するためのキャパシタンスマノメータ11
2,113が具備されている。第1図に示した装置を用
いて、シリコン基板107上にアルミニウム薄膜を形成
した。
反応室108内の試料台109上に基板107を設置し
たのち、遮断バルブ111を開いて排気系により反応室
内を5 X 10−7Torrまで排気した。
つぎに試料台109に内蔵されたヒータにより基板10
7の表面を270℃一定に加熱した。
一方、液体のトリイソブチルアルミニウム101を収め
た容器102は43℃一定に保たれている。
同じく43℃一定に保たれた容器104内を一旦5 X
 10””Torrまで排気したのち、遮断バルブ10
3を開くことにより容器104中に43℃における飽和
蒸気圧のトリイソブチルアルミニウムガスが満される。
キャパシタンスマノメータ112によって測定された圧
力は0.55Torrであった。
基板107を0 、2 Torrの四塩化チタンガスに
さらしたのち、反応室108内を再び5XIO−7To
rrまで排気し、その後、遮断バルブ105を開いてト
リイソブチルアルミニウムガスを容器104から反応室
108へと導いた0反応室108内の圧力はキャパシタ
ンスマノメータ113による測定圧力を、排気系に備え
られた可変コンダクタンスバルブに帰還制御することに
より、0.15Torr一定とした。3分間の膜形成に
より、シリコン基板107上には0,69μmのアルミ
ニウム艮が形成された、キャパシタンスマノメータ11
2によって測定された容器104内の圧力は0.2To
rrまで低下した。
第2図はアルミニウム膜が形成されたシリコン基板の断
面を示した図で、(a)は本実施例のアルミニウム膜2
01が形成されたシリコン基板202を示す。アルミニ
ウム膜201の表面の凹凸(最大膜厚−最小膜厚)は平
均膜厚0.69μmに対して0.1μmであった。第2
図(b)は従来の製造方法、装置によるアルミニウム膜
203が形成されたシリコン基板204を示す図である
すなわち、第1図に示したトリイソブチルアルミニウム
ガス容器104.遮断バルブ103を用いずに、液体原
料を収めた容器102をガス導入管106に直接接続し
て1本実施例と同様の条件で形成したアルミニウム膜2
03の断面であり、表面の凹凸(最大膜厚−最小膜厚)
は平均膜厚0.7μmに対して0.25μmであった0
本発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜表面
の平滑性が向上し、膜質の向上が達成された。
つぎに、遮断バルブ103を開いて再び容器104内に
0 、5 Torrのトリイソブチルアルミニウムガス
を満したのち1本実施例の製造方法、装置により、同条
件でシリコン基板上にアルミニウム膜の形成を行った。
同様にして膜の形成を10回繰返した場合における、本
発明の製造方法、装置によった場合の平均膜厚と、膜の
抵抗率を、従来の製造方法、装置によった場合の値と比
較して、第3図(a)および(b)にそれぞれ示す0本
発明の製造方法、装置による場合には、第3図(a)に
示したように試料の膜厚は0.67〜0.72μmと、
従来の方法や装置による場合の0.47〜0.72μm
よりも大幅にばらつきが減少し、膜形成の制御性が従来
よりも向上した。
従来の方法、装置による場合に、膜形成速度は膜形成を
繰返すにつれて減少する傾向があったが、これは反応室
中の残留水分や炭化水素系のガスが拡散して、原料を劣
化させることが主因であったと考えられる。yK料の蒸
気圧と反応室内圧力との差が小さいため、顕著な影響を
もたらしたと考えられる。実際に第1図のトリイソブチ
ルアルミニウムガス容器104.遮断バルブ103を用
いずに、液体原料を収めた容器102を原料導入管10
6に直接接続した場合には、容器102内の気化した原
料の圧力は、始めの0.55Torrから0 、3 T
orrまで、膜形成終了の直後には低下していた。不純
物が混入した液体原料の蒸気圧は、純粋のものと比較し
て低下するため、結果として反応室に導入される原料ガ
スの流量が低減する。第3図(b)に示したように、膜
の抵抗率は本発明の方法、装置による場合、すべて2.
7〜2.9μΩ・個の範囲内であるが、従来の方法、装
置による場合には2.7〜2.8μΩ・個と大幅にばら
つき、膜形成を繰返すと増加する傾向にある。従来の方
法、装置により抵抗率が増加したのは、原料の流量が低
減し1反応室内の原料ガスの分圧が低下し、原料ガスの
分解によって生じた炭化水素系ガスの、膜中への混入の
度合が増加したものと考えられる。
本発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜形成
の制御性が向上し、また、再現性の向上が達成された。
第2実施例 本発明を減圧化学気相成長法によるアルミニウム薄膜の
製造に適用した第2実施例を第4図を用いて説明する。
第4回は本実施例で用いた製造装置の主要部分を示す図
である。原料であるトリイソブチルアルミニウム401
は、温度制御された容器402中に収められて、一定温
度に保温されている。上記容器402には遮断バルブ4
03.を介して気化したトリイソブチルアルミニウムを
蓄えるための、温度制御された容器404が接続されて
いる。容器402および容器404は恒温槽414中に
設置され、温風を循環することによって温度制御されて
いる。容器404は遮断バルブ405を具備したガス導
入管406によって、試料407を収めた反応室408
に接続されている。
遮断バルブ403,405で隔てられた容器404の内
容積は30flである。試料407は素子を形成したシ
リコン基板であり、加熱ランプを内蔵した試料台409
上に設置されている0反応室408にはターボ分子ポン
プと反応室408内圧力を調整するための可変コンダク
タンスバルブを備えた排気系に接続された排気管410
が具備されており、排気管410に設けられた遮断バル
ブ411と遮断バルブ405とによって遮断される、反
応室408の内容積は1512である。なお、容器40
4、反応室408には、それぞれ圧力を測定するための
キャパシタンスマノメータ412゜413が具備されて
いる。制御回路415はキャパシタンスマノメータ41
2が検知した圧力を、遮断バルブ403に帰還制御する
ための回路であり、これにより、容器404内の圧力は
あらかじめ設定した上限圧力、下限圧力の間に保つこと
ができる。
第4図に示した装置を用いて、シリコン基板407上に
アルミニウム薄膜を形成した0反応室408内の試料台
409上に基板407を設置したのち、遮断バルブ41
1を開いて、排気系により反応室内を5 X 10”−
7Torrまで排気した。つぎに゛関料1i409に内
蔵された加熱ランプにより、基板407の表面を270
℃一定に加熱した。
一方、液体のトリイソブチルアルミニウム401を収め
た容器402は43℃一定に保たれている。
同じく43℃一定に保たれた容器404内を一旦5 X
 10−’Torrまで排気したのち、遮断バルブ40
3を開くことにより、容器404中に43℃における飽
和蒸気圧のトリイソブチルアルミニウムガスが満される
。キャパシタンスマノメータ112によって測定された
容器404内の圧力は0.55Torrであった。
基板407に第1実施例と同様の前処理を施したのち、
遮断バルブ405を開いてトリイソブチルアルミニウム
ガスを、容[404から反応室408へと導いた0反応
室408内の圧力はキャパシタンスマノメータ413に
よる測定圧力を排気系に備えられた可変コンダクタンス
バルブに帰還制御することにより、0 、2 Torr
とした。容器404内の圧力は膜形成中宮にキャパシタ
ンスマノメータ412.制御回路415.遮断バルブ1
03によって、あらかじめ設定された圧力0.4〜0.
55Torrの範囲内に保たれている。膜厚0.7μm
のアルミニウム膜を形成するに要した時間は2分30秒
である。形成されたアルミニウム膜表面の凹凸(最大膜
厚−最小膜厚)は平均膜厚0.7μmに対して0.05
μmであった。上記第1実施例と比較して、膜表面の平
滑性はさらに向上した0本実施例の製造方法および装置
を用いた場合は、膜形成中に気化した原料の補給が行わ
れるため、膜形成後期における形成速度の低下がなく、
また、流量の低減による膜質の劣化がないため、第1実
施例の方法および装置によるよりも、さらに膜質を改善
することができる。
本実施例の製造方法、装置により同条件でシリコン基板
上にアルミニウム膜の形成を10回繰返した場合の膜厚
と膜の抵抗率を、従来の製造方法。
装置によった場合には、試料間における膜厚のばらつき
は0.68〜0.71μmと、従来の方法。
装置による場合の0.47〜0.72μmよりも大幅に
減少し、膜形成の制御性が従来よりも向上した。従来四
方法、装置による場合とは異なり、液体原料が膜形成中
宮に、直接には反応室と同じ雰囲気に晒されることはな
く、反応室中の残留水分や炭化水素系のガスが逆拡散し
て、原料が劣化するのが防止されているためである。膜
の抵抗率は本発明の方法、装置による場合、すべて2.
7〜2.8μΩ・備の範囲内である。従来抵抗率が増加
した原因と考えられた原料の流量低減が生じないため1
反応室内の原料ガスの分圧が低下することはなく、原料
ガスの分解によって生じた炭化水素系ガスが膜中に混入
する度合が小さいためであると考えられる。
本発明の製造方法、製造装置により、アルミニウム膜形
成の制御性が向上し、また、再現性の向上が達成された
第3実施例 本発明を減圧化学気相成長法による窒化チタン薄膜の製
造に適用した第3実施例を第5図を用いて説明する。第
5図は本実施例中で用いた製造装置の主要部分を主す図
である。原料の1つである四塩化チタン501は温度制
御された容器502中に収められており、一定温度に保
温されている。
上記容器502には遮断バルブ503とコンダクタンス
可変バルブ516とを介して、気化した四塩化チタンを
蓄えるための温度制御された容器504が接続されてい
る。容器504は遮断バルブ505とマスフローコント
ローラ519とを具備したガス導入管506によって、
試料507を収めた反応室508に接続されている。遮
断バルブ503.505で隔てられた容器504の内容
積は20Rである。試料507は素子を形成した基板で
あり、加熱ランプを内蔵した試料台509上に設置され
ている。反応室508にはターボ分子ポンプ、クライオ
ポンプと、反応室508内圧力を調整するための可変コ
ンダクタンスバルブを備えた排気系に接続された排気管
510が具備されでおり、四塩化チタン以外の原料ガス
を導入するための遮断バルブ518を備えたガス導入管
517も具備されている。上記排気管510に設   
 ゛けられた遮断バルブ511と遮断バルブ505゜5
18を歳灘した場合の1反応室508の内容積は15Q
である。なお、容器5042反応室508にはそれぞれ
圧力を測定するためのキャパシタンスマノメータ512
,513が具備されている。
制御回路515は、キャパシタンスマノメータ512が
検知した圧力を、コンダクタンス可変バルブ516に帰
還制御するための回路であり、これにより容器504内
の圧力はあらかじめ設定した圧力に保つことができる。
第5図に示した装置を用いて、シリコン基板507上に
窒化チタン薄膜を形成した1反応室508内の試料台5
09上に基板507を設置したのち、遮断バルブ511
を開いて排気系により上記反応室508内を3 X 1
0−’Torrまで排気した。つぎに試料台509に内
蔵された加熱ランプによって、基板507の表面を75
0℃一定に加熱した。一方、液体の四塩化チタン501
を収めた容器502は25℃一定に保たれている。25
℃一定に保たれた容器504内を一旦I X 10−’
Torrまで排気したのち、遮断バルブ503を開くこ
とにより、容器504中に25℃における飽和蒸気圧の
四塩化チタンガスが満される。キャパシタンスマノメー
タ512によって測定された容器504内の圧力は10
Torrであった。
遮断バルブ505を開いて四塩化チタンガスを、また遮
断バルブ518を開いてアンモニアと水素とを反応室5
08に導いた。マスフローコントローラ519により制
御した四塩化チタンの流量は1105CCであり、アン
モニアと水素の流量はそれぞれ300SCCMと500
SCCMである。
反応室508内の圧力はキャパシタンスマノメータ51
3による測定圧力を排気系に備えられた可変コンダクタ
ンスバルブに帰還制御することにより、0 、3 To
rr一定とした。2分30秒間の膜形成によりシリコン
基板507上には67nmの窒化チタン膜が形成された
。容器504内の圧力は膜形成初期を除き、膜形成中キ
ャパシタンスマノメータ512.制御回路515.コン
ダクタンス可変バルブ516によって、あらかじめ設定
された圧力範囲8 Torr〜IQTorrに保たれて
いる。
本実施例の製造方法、装置により、同条件でシリコン基
板上に窒化チタン膜の形成を10回繰返した場合におけ
る、本発明の製造方法、装置によった場合の膜厚を、従
来の製造方法、装置によった場合の値と比較して第6図
に示す。本実施例では1回の膜形成ごとに、容器504
中に残存する四塩化チタンを主成分とするガスを全て排
気し。
改めて、液体原料容器502から気化した原料を容器5
02中に送り込んでつぎの膜形成に備えた。
本発明の製造方法、装置によった場合には、試料間の膜
厚のばらつきは64〜73nmと、従来の方法、装置に
よる場合の42〜72nmよりも大幅に減少し、膜形成
の制御性が従来よりも向上した。従来の方法、装置によ
る場合とは異なり、液体原料が膜形成中に常に反応室と
同じ雰囲気に晒されることなく、反応室内の残留水分や
アンモニアが逆拡散して、原料を劣化させることが防止
されているためである。特にアンモニアは四塩化チタン
と反応して固体の塩化アンモニウムを生成するため、従
来は原料が汚染されてその結果蒸気圧を低下し、マスフ
ローコントローラによる高精度の制御に必要なコントロ
ーラ前後の差圧が失われる最大の原因になっていたと考
えられる。
本発明の製造方法、lll表装置より窒化チタン膜形成
の制御性が向上し、また、再現性の向上が達成された。
第4実施例 本発明をアルミニウム薄膜の減圧化学気相成長法に適用
した第4実施例を第7図を用いて説明する。第7図は本
実施例中に用いた製造装置の主要部分を示す図である。
原料であるトリイソブチルアルミニウム701は、温度
制御された容器702中に収められており、一定温度に
保温されている。
上記容器702には遮断バルブ703を介して気化した
トリイソブチルアルミニウムを蓄えるための温度制御さ
れた容器704が接続されている。
上記容器704には0リング708によって、容器70
4内壁に密着されたピストン707が具備されている。
上記ピストン707はロッド709によって、容器70
4の内壁にシールされたまま動作可能であり、容器70
4内を任意の容積比で2つの空間711および712に
分割することができる。また、ロッド709はモーター
により任意の速度で上下方向に移動可能であるため、空
間711の体積を任意の速度で減少させることができる
。容器702および容器704はいずれも恒温槽中に設
置され温度制御されている。容器704は遮断バルブ7
05を具備したガス導入管706によって、試料を収め
た反応室に接続されている。
遮断バルブ703,705で隔てられた空[711の容
積はピストン707を最大限引上げた状態で30Qであ
る。
第7図に示した装置を用いてシリコン基板上にアルミニ
ウム簿膜を形成した。初めにピストン707を最大限引
上げて空間711の容積を最大にしたのち、一旦容器内
を1×10″″7Torrまで排気した。つぎに遮断バ
ルブ703を開いて空間704内に気化したトリイソブ
チルアルミニウムを満した。容器702の温度を43℃
に保った場合、空間711には0 、6 Torrの気
化したトリイソブチルアルミニウムが満された。アルミ
ニウム膜の形成方法は、第1実施例とほぼ同様であるが
、反応室への気化したトリイソブチルアルミニウムの輸
送は、ピストン707を動かして空間711の容積を毎
分10Ωずつ減少させて行った。トリイソブチルアルミ
ニウムの導入条件以外の膜形成の条件は第1実施例と同
じである。2分間の膜形成によりシリコン基板107上
には0.6μmのアルミニウム膜が形成された。アルミ
ニウム膜の表面の凹凸(最大膜厚−最小膜厚)は平均膜
厚0.6μmに対して、70Qmであり、本実施例のア
ルミニウム膜は第1実施例の膜よりも、さらに膜表面の
平滑性が向上した。
ピストン707を再び最大限度引上げたのち、遮断バル
ブ703を開いて再び容器704の空間711に気化し
たトリイソブチルアルミニウムガスを満したのち、本実
施例の製造方法、装置により同条件で、シリコン基板上
にアルミニウム膜の形成を行い、同様にして膜の形成を
10回繰返した。アルミニウムの膜厚は0.58〜0.
61μmと、従来の方法、装置や、第1実施例で示した
方法、装置による場合よりも大幅にばらつきが減少し、
膜形成の制御性が向上した。ピストン707によってト
リイソブチルアルミニウムを強制的に反応室へ輸送する
ことによって、特に膜形成の後半における反応室内ガス
分圧の低下を防止することが、膜の高品質化と膜形成の
制御性向上に有効であるためと考えられる。
本発明の製造方法、3Jl造装置によりアルミニウム膜
形成の制御性が向上し、また、再現性の向上を達成する
ことができた。
第5実施例 本発明の減圧化学気相成長法によるアルミニウム薄膜の
製造に適用した第5実施例を第8図を用いて説明する。
第8図は本実施例中で用いた製造装置の主要部分を示す
図である。原料であるトリイソブチルアルミニウム80
1は液体状態で、保冷された容@802中に収められて
いる。上記容器802には加圧用のArを導入するため
の配管803とバルブ804およびイソブチルアルミニ
ウム液を送り出すための配管805とバルブ806とが
備えられている。バルブ806の先は容器807、バル
ブ808等を介してトリイソブチルアルミニウムを気化
させるための容器809に接続されており、バルブ80
6と容器807との間には加圧用のArを導入するため
の配管810とバルブ811とが備えられている。バル
ブ808から反応室815の領域820は温風循環等に
より温度制御されている。
気化したトリイソブチルアルミニウムは、遮断バルブ8
12を具備したガス導入管813によって試料814を
収めた反応室815に導入される。
上記試料814は素子を形成したシリコン基板であり、
ヒーターを内蔵した試料台816に設置されている1反
応室815にはターボ分子ポンプと反応室815内圧力
を調整するための可変コンダクタンスバルブを備えた排
気系に接続された排気管817が具備されている。なお
、容器809゜反応室815には、それぞれ圧力を測定
するための絶対圧測定用キャパシタンスマノメータ81
8゜819が具備されている。
第8図に示した装置を用いてシリコン基板814上にア
ルミニウム薄膜を形成した。反応室815内の試料台8
16に基板814を設置したのち、遮断バルブ817を
開いて、排気系により反応室内を5 X I 0−7T
orrまで排気した。つぎに試料台816に内蔵された
加熱ランプによって、基板814の表面を270℃一定
に加熱した。
一方、液体のトリイソブチルアルミニウム801収めに
容器802は10℃に保たれており、トリイソブチルア
ルミニウム801が満された空間以外の残空間には、バ
ルブ803を開くことによって0.1kg/aiのAr
が満されている。バルブ806.811を閉じたままバ
ルブ808を開いて、容器807内を気化容器809の
排気系を介して、5 X 10−’Torrまで排気し
たのち、バルブ808を閉、バルブ806を開として容
器802から液801を押出して、容器807内にトリ
イソブチルアルミニウム液を満したのち、上記バルブ8
06を遮断した。バルブ806,811゜808で遮断
される容器807の内容積は5 m Qである。つぎに
バルブ808,810を開いてトリイソブチルアルミニ
ウム液5mQを気化容器809に導き、その後バルブ8
08を閉じて容器809内のArを排気した。領域82
0の温度を43℃に設定したところ、容器809内のト
リイソブチルアルミニウム液を除いた残空間には0.5
5Torr (キャパシタンスマノメータ818による
測定値)の気化したトリイソブチルアルミニウムが満さ
れた。
基板814を0.3°rorrの四塩化チタンガスに晒
して表面を活性化したのち、遮断バルブ812を開いて
トリイソブチルアルミニウムガスを反応室815へと導
いた。上記反応室815内の圧力はキャパシタンスマノ
メータ819による測定圧力を排気系に備えた可変コン
ダクタンスバルブに帰還制御することにより、Q 、 
2 Torr一定にした。
3分間の膜形成により、シリコン基板814上には0.
5μmのアルミニウム膜が形成された。キャパシタンス
マノメータ818によって測定された容器809内の圧
力は0 、 I Torrまで低下し、はぼ全てのトリ
イソブチルアルミニウム液が気化した。アルミニウム膜
が形成されたシリコン基板の断面は、第2図(a)に示
す模式図に示すとおりで、本実施例の膜形成を10回繰
返したときの、10回目のアルミニウム膜201が形成
されたシリコン基板202を示す。アルミニウム膜20
1表面の凹凸(最大膜厚−最小膜厚)は平均膜厚0.5
μmに対して70nmであった。従来の製造方法、装置
によるアルミニウム膜形成、すなわち、容器802から
容器809へ一括処理でトリイソブチルアルミニウム液
150mfiを輸送したのち、膜形成を10回繰返した
場合の10回目のアルミニウム膜が形成されたシリコン
基板は第2図(b)に示すのと同様である1表面の凹凸
(最大膜厚−最小膜厚)は平均膜厚の0.51μmに対
して0.15μmであった。
膜の形成を10回繰返した場合における本発明の製造方
法、装置によった場合の膜厚と、膜の抵抗率を従来の製
造方法、装置によった場合の値と比較して、それぞれ第
9図(a)および(b)に示す、第9図(a)に示すよ
うに本発明の製造方法、装置による場合は、試料間の膜
厚のばらつきが0.48〜0.52μmと、従来の方法
、装置による場合の0.39〜0.51μmよりも大幅
に減少し、膜形成の制御性が従来よりも向上した。また
、従来の方法、装置による場合に、膜形成速度は膜形成
を繰返すにつれて減少する傾向にあったが、これは液体
原料が10回の膜形成中長時間にわたって加熱されるこ
とにより、分解、変質するためと考えられる。トリイソ
ブチルアルミニウムの場合、ジメチルアルミニウム水素
へと一部が分解する。このような不純物が混入した液体
原料の蒸気圧は、純粋のものに比較して低下するため、
従来の方法、装置のように液体原料を長時間加熱する場
合、結果として反応室内導入される原料ガスの流量が低
減し、膜形成速度が低下する。実際、第8図の液体原料
を収めた容器802内の気化した原料の圧力は、始めの
0.55Torrから0.25Torrまで第3回目の
膜形成終了直後には低下した。
また− 儒搭s料がほぼ同圧力の反応室と同じ雰−囲気
に長時間晒されることによって、反応室中の残留水分や
炭化水素系のガスが逆拡散して、原料を劣化されること
も原因と考えられる。
第9図(b)に示した膜の抵抗率は1本発明の方法、装
置による場合は全て2.7〜2.9μΩ・■の範囲内で
あるが、従来の方法、装置による場合には3.0〜3.
8μΩ・口と大幅にばらつき、膜形成を繰返すと抵抗率
は増加する傾向にある。
ばらつきの第1の原因はトリイソブチルアルミニウム流
量の減少による膜質の劣化と考えられる。
反応室内の原料ガス分圧の低下によって、炭化水素系の
分解ガスが膜中に取込まれやすくなるためである。
本発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜表面
の平滑性が向上し、膜質の向上が達成された。これはア
ルミニウム膜形成を繰返す間、常に最も良質のアルミニ
ウム膜を形成する条件が維持可能になり、試料間の膜質
分布が従来の方法。
装置による膜と比較して減少したためと考えられる。本
発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜形成の
制御性が向上し、また、再現性の向上が達成された。
本実施例中で用いたArの加圧による方法の他に、例え
ば薬液ポンプ等を用いて補給する液体原料の量を制御し
ても同様の効果が得られるのはいうまでもない。
第6実施例 本発明を減圧化学気相成長法による窒化チタン簿膜の製
造に適用した第6実施例を、第101を用いて説明する
。第10図は本実施例中で用いた製造装置の主要部分を
示す図である。j原料の1つである四塩化チタン601
は液体状態で、保冷された容器602中に収められてい
る。上記容器602には加圧用のArを導入するための
配管603と、バルブ604および四塩化チタン液を送
り出すための配管605とバルブ606とが備えられて
いる。上記バルブ606の先は容器607゜バルブ60
8等を介して四塩化チタンを気化させるための容器60
9に接続されており、バルブ606と容器607との間
には加圧用のArを導−人するための配管610とバル
ブ611とが備えられている。バルブ608から反応室
615側は温度制御された恒温槽620中にW!!置さ
れている。
気化した四塩化チタンは、遮断バルブ612を具備した
ガス導入4VI613によって、試料614を収めた反
応室615に導入される。試料607は素子を形成した
シリコン基板であり、ヒーターを内蔵した試料台616
に設置されている6反応室615にはターボ分子ポンプ
と反応室615内圧力を調整するための可変コンダクタ
ンスバルブを備えた排気系に接続された排気管617を
具備している。なお、容器6092反応室615にはそ
れぞれ圧力を測定するための絶対圧測定用キャ゛ バシ
タンスマノメータ618,619が具備されている。ガ
ス導入管621、バルブ622を介して水素、アンモニ
ア等を反応室615に尋人することが可能である。
第10図に示した装置を用いてシリコン基板614上に
窒化チタン薄膜を形成した。反応室615内の試料台6
16に基板614を設置したのち、遮断バルブ617を
開いて排気系により反応室内を5 X 10””Tor
rまで排気した。つぎに試料台616に内蔵されたヒー
ターにより基板614表面を700℃一定に加熱した。
一方、液体の四塩化チタン601を収めた容器602は
10℃に保たれており、四塩化チタン601が満された
空間以外の残空間には、バルブ603を開くことによっ
て0.1kg/cutのArが満されている。バルブ6
06,611を閉じたままバルブ608を開いて、容器
607内を気化容器609の排気系を介して、5 X 
10’″’Torrまで排気した後、バルブ608を閉
、バルブ606を開として容器602から液601を押
出して容器607内に四塩化チタン液を満したのち、バ
ルブ606を遮断した。バルブ606,611,608
で遮断される容器607の内容積は7mgである。
つぎにバルブ608,610を開いて四塩化チタン液7
m12を気化容器609に導き、バルブ608を閉じた
のち容器609内のArを排気した。恒温一槽の温度を
25℃に設定したところ、容器609内の四塩化チタン
液を除いた残空間には10Torr(キャパシタンスマ
ノメータ618による測定値)の気化した四塩化チタン
が満された。
遮断バルブ612を開いて四塩化チタンガスを反応室6
15へと4き、同時にバルブ622を開いて11005
CCのアンモニアと2005CCMの水素とを反応室6
15へと導入した。反応室615内の圧力はキャパシタ
ンスマノメータ619による測定圧力を、排気系に備え
られた可変コンダクタンスバルブに帰還制御することに
より0 、2 Torr一定とした。3分間の膜形成に
よりシリコン基板614上には0.15μmの窒化チタ
ン膜が形成された。
キャパシタンスマノメータ618によって測定された容
器609内の圧力は0 、5 Torrまで低下し、は
ぼ全ての四塩化チタン液が気化した。
膜の形成を10回繰返した場合の、本発明の製造方法、
装置によった場合の膜厚と、膜の抵抗率を従来の製造方
法、装置によった場合の値と比較して第11[(a)、
(b)にそれぞれ示す。第11図(a)に示すように本
発明の製造方法、装置によった場合には、試料間の膜厚
のばらつきが0.14〜0.17μmと、従来の方法、
装置による場合の0.08〜0.16μmよりも大幅に
減少し、膜形成の制御性が従来よりも向上した。また、
従来の方法、装置による場合に膜形成速度が膜形成を繰
返すにつれて減少する傾向にあった。これは、液体原料
が圧力差が小さい反応室と同じ雰囲気に長時間晒される
ことによって、反応室内のアンモニアが残留水分に逆拡
散して、原料が汚染されることが主因と考えられる。特
に四塩化チタンとアンモニアとの反応で容易に生成する
塩化アンモニウムが原料液体中に混入する可能性が大で
ある。不純物が混入した液体原料の蒸気圧は低トするた
め、結果として反応室に導入される原料ガスの流量が低
減し、膜形成速度が低トする。実際第8図の液体原料を
収めた容器802内の気化した原料の圧力は、始めの1
0Torrから7.5 Torrまで第1回目の膜形成
終了直後には低下した。
第11図(b)に示した膜の抵抗率は1本発明の方法、
装置による場合は全て90〜115μΩ・■の範囲内で
あるが2従来の方法、装置による場合には120〜48
0μΩ・国と大幅にばらつき、膜形成を繰返すと抵抗率
は増加する傾向にある。ばらつきの第1の原因は四塩化
チタン流量の減少による膜質の劣化と考えられる。反応
室内の原料ガス分圧の低下によって、残留水分等が膜中
に取込まれやすくなるためと考えられる。
本発明の製造方法、製造装置により窒化チタン膜質の画
品質化を膜形成の制御性の向上が達成された。
第7実施例 本発明を減圧化学気相成長法によるアルミニウム薄膜の
製造に適用した第7実施例を、第12図を用いて説明す
る。第12図は本実施例中で用いた製造装置の主要部分
を示す図である。原料であるトリイソブチルアルミニウ
ム901は、温度制御された容器902中に収められて
おり一定温度に保温されている。容器902は恒温槽9
03中に設置され、温度制御されている。容器902内
で気化したトリイソブチルアルミニウムは、遮断バルブ
904を具備したガス導入管905によって、試料90
7を収めた反応室908に導入される。ガス導入管90
5にはコンダクタンスを前後の配管よりも小さくしたオ
リフィス906が備えられており、さらにオリフィス9
06の前後の圧力差を測定するための差圧測定用キャパ
シタンスマノメータ909とコンダクタンス可変バルブ
910が具備されている。試料907は素子を形成した
シリコン基板であり、ヒーターを内蔵した試料台911
上に設置されている。反応室908にはターボ分子ポン
プと反応室908内圧力を調整するための可変コンダク
タンスバルブを備えた排気系に接続された排気管912
が具備されており、排気管912に設けられた遮断バル
ブ913と遮断バルブ904を遮断した場合の反応室9
08の内容積は15Qである。なお、容器9022反応
室908にはそれぞれ圧力を測定するための絶対圧測定
用キャパシタンスマノメータ914゜915が具備され
ている。
第12図に示した装置を用いてシリコン基板−907上
にアルミニウム薄膜を形成した0反応室908内の試料
台911上に基板907を設置したのち、遮断バルブ9
13を開いて排気系により反応室内を5×10″″7T
orrまで排気した。つぎに試料台911に内蔵された
ヒーターにより基板907表面を270℃一定に加熱し
た。
一方、液体のトリイソブチルアルミニウム901を収め
た容器902は43℃一定に保たれている。
容器902の残空間には43℃における飽和蒸気圧のト
リイソブチルアルミニウムガスが満される。
キャパシタンスマノメータ914によって測定された圧
力は0.55Torrであった。 0 、2 Torr
の四塩化チタンガスに晒して基板90°7表面を活性化
したのち、再び反応室内を5 X 10−7Torrま
で排気し、その後、遮断バルブ904を開いてトリイソ
ブチルアルミニウムガスを反応室908へと導いた。反
応室908内の圧力はキャパシタンスマノメータ915
による測定圧力を排気系に備えた可食コンダクタンスバ
ルブに帰還制御することに嗜り0 、2 Torr一定
にした。キャパシタンスマノメータ909によって測定
されたオリフィス906前後の圧力差がO,15Tor
r一定になるように、コンダクタンス角変バルブ910
を調整しながらアルミニウム膜の形成を行った。3分間
の膜形成によりシリコン基板907上には0.7μmの
アルミニウム膜が形成された。キャパシタンスマノメー
タ914によって測定された容器902内の圧力は0 
、4 Torrまで低下した。
第13図に本発明による場合と従来の方法、装置による
場合の、反応室内に導入されるトリイソブチルアルミニ
ウム流量の時間変動を比較して示す。本発明によれば、
膜形成中にトリイソブチルアルミニウムの流量を一定に
保つことができるため、形成初期から最後まで、最も良
質のアルミニウムを形成できる最適条件で膜形成を行う
ことが口■能である。
第14図はアルミニウム膜が形成されたシリコン基板の
断面を示す模式図である。第14図(a)は本実施例の
アルミニウム膜301が形成されたシリコン基板302
を示す。アルミニウム膜301の表面の凹凸(最大膜厚
−最小膜厚)は、平均膜厚0.7μmに対して0.1μ
mであった。第14図(b)は従来の製造方法、装置に
よるアルミニウム膜303が形成されたシリコン基板3
04を示す。すなわち、第12図のオリフィス906、
差圧測定用キャパシタンスマノメータ909.コンダク
タンス角変バルブ910を用いずに、液体原料を収めた
容器902から原料を導入して、本実施例と同様の条件
で形成したアルミニウム膜303の断面である。表面の
凹凸(最大膜厚−最小膜厚)は、平均膜厚0.68μm
に対して0.25μmであった。
本発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜表面
の平滑性が向上し、膜質の向上が達成された。これはア
ルミニウム膜形成中室に最も良質のアルミニウム膜を形
成する条件を維持可能とし、膜厚方向の膜質分布が従来
の方法、装置による膜と比較して減少したためと考えら
れる。
遮蔽バルブ904を閉じて再び容器902内にトリイソ
ブチルアルミニウムガスを満したのち、本実施例の製造
方法、装置により、同条件でシリコン基板上にアルミニ
ウム膜の形成を行った。同様にして、膜の形成を10回
繰返した場合の本発明の製造方法、装置によった場合の
膜厚と、膜の抵抗率とを、従来の製造方法、装置によっ
た場合の膜厚と膜の抵抗率とを、従来の製造方法、装置
によった場合の鋺と比較して第15図(a)および(b
)にそれぞれ示す。第15図(a)に示したように本発
明の製造方法、装置によった場合には、試料間の膜厚の
ばらつきが0.64〜0.71μmと、従来の方法、装
置による場合の0.4’7〜0.68μmよりも大幅に
減少し、膜形成の制御性が従来よりも向上した。また、
従来の方法。
装置による場合には膜形成速度が膜形成を繰返すにつれ
て減少する傾向にあったが、これは液体j爪料が膜形成
中に、はぼ同圧力の反応室と同じ雰囲気に晒されること
によって、反応室中の残留水分や炭化水素系のカスか逆
拡散して、原料を劣化させることが主因と考えられる。
実際、第12図の液体原料を収めた容器902内の気化
した原料の圧力は、始めにおける0、55Torrから
0.25’rorrまで、第3回目の膜形成終了直後に
は低下した。不純物が混入した液体原料の然気圧は純粋
のものに比較して低トするため、従来の方法、装置のよ
うにガスの流量を制御しない場合は、結果として反応室
に導入される漂流ガスの流量が低減し、膜形成速度が低
ドする。
第15図(b)に示した膜の抵抗率は、本発明の方法、
装置による場合は全て2.7〜2.9μΩ・備の範囲内
であるが、従来の方法、装置による場合には3.2〜4
.3μΩ・個と大幅にばらついた。ばらつきの第1の原
因はトリイソブチルアルミニウム流量の変動によるil
l質の変動と考えられる。また、従来の方法、装置によ
る場合の抵抗率が平均的に大きいのは、膜形成中に原料
の流量が変動して最適膜形成条件が維持されないためで
ある。
本発明の製造方法、製造装置によりアルミニウム膜形成
の制御性が向上し、また、再現性の向上が達成された。
〔発明の効果〕
上記のように本発明による薄膜の製造方法およびその装
置は、常温、常圧で液体また固体の化合物を原料の少な
くとも1つとして用いて、化学気相成長法または分子線
エピタキシー法によって、試料上に薄膜を製造する薄膜
の製造方法において、原料を気化させる容器と、薄膜形
成を行う反応室との間に具備された容器、すなわち、気
化した原料を傳える容器から1反応室に上記原料を導入
しながら薄膜の製造を行うことによって、試料上に良質
の薄膜を、制御性よく、また、再現性よく形成すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の薄膜製造方法および装置の第1実施例
を示す構成図、第2図はアルミニウム膜を形成したシリ
コン基板の断面図で、(a)は本実施例によるアルミニ
ウム膜、(b)は従来方法によるアルミニウム膜をそれ
ぞれ示す図、第3図は膜形成を10回繰返したときの本
実施例と従来を示し、(b)は抵抗率の変化をそれぞれ
示す図、第4図は本発明の第2実施例を示す構成図、第
5図は本発明の第3実施例を示す構成図、第6図は窒化
チタン膜形成を10回繰返したときの本実施例と従来例
との平均膜厚を示す図、第7図は本発明の第4実施例の
主要部分を示す図、第8図は本発明の第5実施例を示す
構成図、第9図はアルミニウム膜形成を10@繰返した
ときの本実施例と従来例との比較を示す図で、(°a)
は平均膜厚、(b)は抵抗率をそれぞれ示す図、第10
図は本発明の第6実施例を示す構成図、第11図は窒化
チタン膜形成を10回繰返したときの本実施例と従来例
との比較を示す図で、(a)は膜厚、(b)は抵抗率を
それぞれ示す図、第12図は本発明の第7実施例を示す
構成図、第13図はトリイソブチルアルミニウム流量の
時間変動を示す図、第14図はアルミニウム膜の形成状
態を示す図で、(a)は本実施例を示し、(b)は従来
例を示す図、第15図は膜の形成を10回繰返した場合
における本実施例と従来例の比較を示す図で、(a)は
平均膜厚を示し、(b)は抵抗率をそれぞれ示す図であ
る。 102.402,502,602,702,802゜9
02・・・液体原料容器、104,404,504゜7
04.904・・・気化原料を播える容器、107゜6
14.814,907・・・試料、108,408゜6
15.815,908・・・反応室、609,809第
 3 図 (ニラ (b) l 4 図 第 5 図 冨 2  回 勧能躯回) ¥J7図 jfJ8  図 ((L)          (b )腫千灰回叡1 
       腫か人口数(臥第 10  図 (之〕(b) 第 IZ  図

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1、常温、常圧で液体または固体の化合物を原料の少な
    くとも1つとして用い、化学気相成長法または分子線エ
    ピタキシー法により、試料上に薄膜を形成する薄膜の製
    造方法において、原料を気化させる容器と、薄膜形成を
    行う反応室との間に具備した気化原料を蓄える容器から
    、上記原料を反応室に導入しながら薄膜の形成を行うこ
    とを特徴とする薄膜の製造方法。 2、上記源料の導入は、気化した原料を蓄える容器内の
    圧力を設定範囲に保ちつつ行うことを特徴とする特許請
    求の範囲第1項に記載した薄膜の製造方法。 3、上記原料は、有機アルミニウム化合物であつて、化
    学気相成長法によりアルミニウムを主成分とする薄膜を
    形成することを特徴とする特許請求の範囲第1項または
    第2項に記載した薄膜の製造方法。 4、上記有機アルミニウム化合物は、トリイソブチルア
    ルミニウムであることを特徴とする特許請求の範囲第3
    項に記載した薄膜の製造方法。 5、上記気化させる容器への原料補給は、必要量だけの
    原料液体を補給することを特徴とする特許請求の範囲第
    1項に記載した薄膜の製造方法。 6、上記必要量だけの原料液体は、1回の膜形成で消費
    する原料液体の最小単位で制御することを特徴とする特
    許請求の範囲第5項に記載した薄膜の製造方法。 7、上記気化原料の反応室への導入は、上記導入経路に
    具備したコンダクタンスを絞つたオリフィスの前後の圧
    力差を、測定しながら行うことを特徴とする特許請求の
    範囲第1項に記載した薄膜の製造方法。 8、常温、常圧で液体または固体の化合物を原料の少な
    くとも1つとして用い、化学気相成長法または分子線エ
    ピタキシー法により、試料上に薄膜を形成する薄膜の製
    造方法において、原料を気化させる容器と、薄膜形成を
    行う反応室との間に、気化した上記原料を蓄える容器を
    具備することを特徴とする薄膜の製造装置。 9、上記気化原料を蓄える容器は、該容器内の圧力を検
    知する機構と、上記容器内の圧力を設定範囲内に保つ機
    構とを具備することを特徴とする特許請求の範囲第8項
    に記載した薄膜の製造装置。 10、上記気化原料を蓄える容器は、内容積が薄膜形成
    を行う反応室の内容積よりも大きいことを特徴とする特
    許請求の範囲第8項または第9項に記載した薄膜の製造
    装置。 11、上記気化させる容器は、必要量だけの原料液体を
    補給する機構を有することを特徴とする特許請求の範囲
    第8項に記載した薄膜の製造装置。 12、上記気化させる容器は、1回の膜形成で消費する
    原料液体量以下の最小単位で制御可能な原料液体を補給
    する機構を具備することを特徴とする特許請求の範囲第
    8項または第11項に記載した薄膜の製造装置。 13、上記気化原料の反応室への導入は、上記導入経路
    にコンダクタンスを絞つたオリフィスを具備し、かつ、
    上記オリフィスの前後の圧力差を測定する機構を設ける
    ことを特徴とする特許請求の範囲第8項に記載した薄膜
    の製造装置。
JP12882189A 1989-05-24 1989-05-24 薄膜の製造方法およびその装置 Pending JPH02307892A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12882189A JPH02307892A (ja) 1989-05-24 1989-05-24 薄膜の製造方法およびその装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12882189A JPH02307892A (ja) 1989-05-24 1989-05-24 薄膜の製造方法およびその装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH02307892A true JPH02307892A (ja) 1990-12-21

Family

ID=14994250

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12882189A Pending JPH02307892A (ja) 1989-05-24 1989-05-24 薄膜の製造方法およびその装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH02307892A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007506268A (ja) * 2003-09-15 2007-03-15 インテル コーポレイション 前駆体配給システム
US7438872B2 (en) 2003-01-23 2008-10-21 Sony Corporation Steam oxidation apparatus
JP2009226408A (ja) * 2009-06-30 2009-10-08 Tokyo Electron Ltd 処理ガス供給装置及び成膜装置
JP2011171468A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 薄膜形成装置および薄膜形成方法

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7438872B2 (en) 2003-01-23 2008-10-21 Sony Corporation Steam oxidation apparatus
JP2007506268A (ja) * 2003-09-15 2007-03-15 インテル コーポレイション 前駆体配給システム
JP2009226408A (ja) * 2009-06-30 2009-10-08 Tokyo Electron Ltd 処理ガス供給装置及び成膜装置
JP2011171468A (ja) * 2010-02-18 2011-09-01 Mitsui Eng & Shipbuild Co Ltd 薄膜形成装置および薄膜形成方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6432205B1 (en) Gas feeding system for chemical vapor deposition reactor and method of controlling the same
US6592942B1 (en) Method for vapour deposition of a film onto a substrate
US6468604B1 (en) Method for manufacturing a titanium nitride thin film
US5203925A (en) Apparatus for producing a thin film of tantalum oxide
JP4174941B2 (ja) 薄膜製造方法及び薄膜製造装置
US20050181129A1 (en) Sub-atmospheric pressure delivery of liquids, solids and low vapor pressure gases
US4849259A (en) Method of forming silicon and oxygen containing layers
US5254505A (en) Process of forming capacitive insulating film
US5672385A (en) Titanium nitride film-MOCVD method incorporating use of tetrakisdialkylaminotitanium as a source gas
US20020022087A1 (en) Thin film deposition process and device, FTIR gas analyzer used in the thin film deposition process, and mixed gas supplying device used in the thin film deposition process
JP2001181839A (ja) 薄膜製造方法及びそれに用いる薄膜製造装置
US10957554B2 (en) Etching method and etching device
KR20050046617A (ko) 원자층 침착 방법 및 장치
US7462245B2 (en) Single-wafer-processing type CVD apparatus
KR20010050136A (ko) 이중 프릿을 가진 버블러
KR19990053234A (ko) 화학기상증착 장치 및 그를 이용한 구리 박막 형성 방법
CN110965050A (zh) 半导体设备及其供气系统
JPH02307892A (ja) 薄膜の製造方法およびその装置
US5702529A (en) Method of making doped semiconductor film having uniform impurity concentration on semiconductor substrate and apparatus for making the same
US5968594A (en) Direct liquid injection of liquid ammonia solutions in chemical vapor deposition
JPH01198475A (ja) 薄膜作製方法
US5298278A (en) Chemical vapor phase growth method and chemical vapor phase growth apparatus
US5096856A (en) In-situ doped silicon using tertiary butyl phosphine
KR100323648B1 (ko) Cu-CVD 공정용 원료와 Cu-CVD 장치
JPH03141192A (ja) 気相成長装置および気相成長方法