JP3390517B2 - 液体原料用cvd装置 - Google Patents
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Description
積)法によって各種の薄膜を形成する液体原料用CVD
装置および液体原料を用いたCVD法における成膜プロ
セスと、その液体原料に関し、特に、酸化物系高誘電率
薄膜の形成のための液体原料用CVD装置、および酸化
物系高誘電率薄膜のCVD法における成膜プロセスと、
その液体原料に関する。
化が急速に進んでおり、例えばダイナミックランダムア
クセスメモリー(DRAM)では、3年間にビット数が
4倍という急激なペースである。これはデバイスの高速
化、低消費電力化、低コスト化等の目的のためである。
しかし、集積度を向上しても、DRAMの構成要素であ
るキャパシタは、一定の容量が必要であり、キャパシタ
材料の膜厚を薄くする必要がある。
では薄膜化に限界が生じつつあるので、キャパシタ材料
を変更して誘電率を上げるため、高誘電率薄膜をキャパ
シタ材料として利用する研究が最近注目を集めている。
能としては、上記のように高誘電率を有する薄膜である
こと、及びリーク電流が小さいことが最も重要である。
すなわち高誘電率材料を用いる限りにおいては、可能な
限り薄い膜で、かつリーク電流を最小にする必要があ
る。概略の目標値としては、一般的にSi O2 換算膜厚
で1nm以下、及び1. 65V印加時のリーク電流密度
として10-8オングストローム/ cm2 オーダ以下が望
ましいとされている。
ン酸ジルコン酸鉛(PZT)、チタン酸ジルコン酸ラン
タン鉛(PLZT)、チタン酸ストロンチウム、チタン
酸バリウム等の酸化物系誘電体膜が各種成膜法を用いて
検討されている。
用電極上に薄膜として形成するためには、複雑な形状の
物体への付き周り性が良好なCVD法を用いた成膜がプ
ロセス上非常に有利である。しかし、現状ではCVD用
原料として安定で良好な気化特性を有するものが存在し
ないことが大きな問題となっている。これは、主として
CVD用原料として多用されているβージケトン系のジ
ピバロイルメタン(DPM)化合物の加熱による気化特
性が良好でないことによるものである。したがって、原
料の特性に起因する欠点のために、特性が良好かつ製作
性のよい誘電体薄膜を製造する技術は未だ確立されてい
ない。
来の固体原料をテトラヒドロフラン(THF)という有
機溶剤に溶解して溶液化することによって気化性を飛躍
的に向上させたCVD原料を提案した(特願4ー252
836)。しかし、この原料をSi O2 膜作製用などの
従来からあるCVD装置( 液体原料用) を用いて誘電体
膜の作製を試みたところ、膜質の良否を議論する以前に
CVD装置に種々の問題点があることが分かった。そこ
で、まず従来のCVD装置について説明し、その問題点
を以下に説明する。
の液体原料用CVD装置2000の構成を示す。固体の
Sr(DPM)2 をTHFに溶解して液体原料とし、T
TIP[Ti(O-i-C3 H 7 ) 4 ]およびO2 を使用してチ
タン酸ストロンチウム[SrTiO3 ]膜を成膜する例
を示す。図27において、密閉され、液体原料(ここで
は[Sr(DPM)2 +THF])が貯蔵された液体原
料容器1にはバルブ11および12の一方端から延在す
る配管が接続され、バルブ11と12の他方端間を接続
するようにバルブ10が設けられている。また、バルブ
11の他方端には、液体マスフローコントローラや定量
ポンプなどの液体供給手段2が接続され、液体供給手段
2から延在する配管はバルブ13を介して気化器3の噴
霧ノズル4に接続されている。また、バルブ12の他方
端は図示されない窒素(N2 )ガス供給源に接続されて
いる。
直径を有する希釈ガス供給管91の中に同軸に配置さ
れ、希釈ガス供給管91の一端はマスフローコントロー
ラ9に接続され、マスフローコントローラ9は図示され
ないN2 ガス供給源に接続されている。
けられ、噴霧ノズル4の対面には気化した液体原料(以
後気化原料と呼称)を輸送する気化ガス供給管14が接
続され、気化ガス供給管14は反応室5に接続されてい
る。気化ガス供給管14には配管内のガスをパージする
ために、真空ポンプ17aに接続されたパージ配管62
が設けられ、真空ポンプ17aと気化ガス供給管14と
の間にはバルブ63が設けられている。また、気化ガス
供給管14の反応室5側にはバルブ64が設けられてい
る。なお、気化ガス供給管14とその周辺機器には気化
ガスの再液化を防ぐために高温に保つための手段が付加
されているが、図においては省略する。
導入管51の接続口を取り囲むように、ガス拡散板15
が配置され、ガス拡散板15の拡散口が設けられた面に
対向して加熱ステージ6が設けられ、該加熱ステージ6
上にはシリコン等の成膜基板7が載置されている。ま
た、反応室5には反応室5内を排気するために、バルブ
65を介して真空ポンプ17に接続された排気ライン1
6が設けられている。ここで、バルブ65は反応室5と
真空ポンプ17を空間的な接続を断つ通常のバルブとし
ても動作するが、バルブの開閉度を調整することによっ
て反応室5内の圧力を任意に変更することもできるバル
ブである。
3がヒーター8により所定の250℃程度に加熱された
後、マスフローコントローラ9により一定量の希釈用不
活性ガス、例えばN2 ガスを供給し、噴霧ノズル4周
辺より噴出する。この状態でバルブ10を閉じたままで
バルブ11、12、13を開くと、バルブ12から供給
されるN2 ガスの圧力によって、液体原料容器1から
液体原料[Sr(DPM)2 +THF]が抽出され、
液体供給手段2を介することによって規定量が気化器3
に供給される。
で、周囲に流れる高速の希釈ガス流によっておおまかに
微粒化され、気化器3の内壁の広い範囲に分散衝突して
瞬時に気化する。気化した液体原料は圧力差により気化
ガス供給管14を通り反応室5側に輸送される。
により気化したTTIP原料と酸化ガス(O2 Oなど)
が導入管51を介して与えられ、気化した液体原料と混
合される。混合ガスは、ガス拡散板15で均一流速に分
散され、一定圧力に保たれた反応室5に拡散される。
より加熱された成膜基板7表面に接触してCVD反応に
よるチタン酸ストロンチウム薄膜を形成する。なお薄膜
形成に寄与しなかった混合ガスは、排気ライン16より
真空ポンプ17を介して外部に排出される。
上記のようなCVD装置における液体原料の供給には、
以下に示すような問題があった。
ブ11および12を閉じ、バルブ10、13を開けてN
2 ガスで配管内をパージするが、このとき固体のSr
(DPM)2 の溶媒に用いたTHFは沸点が60℃と低
く蒸気圧が高いので、THFだけが気化し、常温では固
体であるSr(DPM)2 が残る。固体化したSr(D
PM)2 は、N2 ガスの圧力で押し出されてパーティク
ルの原因になったり、次に液体原料を流したときに配管
内に残っていたSr(DPM)2 が再液化し溶液濃度が
変化(増大)してしまうという重大な問題があった。す
なわち、Sr(DPM)2 の溶液中における濃度が変化
するために、形成した膜の組成がずれる等の膜の不均質
性が増し、キャパシタ用誘電体膜として用いた場合に、
リーク電流が増大することが避けられなかった。
は非常に少量であるため、液体供給手段2を介して気化
器3に原料液が到達するには非常に時間がかかる。例え
ば液体原料供給量を0. 5cc/min、液体供給手段
2から気化器3に至る配管内径を2mm、長さを300
mmとすると原料液が気化器3まで到達するのに約1分
50秒を要する。このため液体材料の流し始め、流し終
わりにおける制御性が悪く、また流量を成膜途中で変更
した場合に、気化原料の調整が困難であった。
め、バルブ13の開閉によって流量調整を行うが、液体
供給手段2の流量値を所望の値に設定し、バルブ13を
開くと、所定の時間(約20秒程度)はバルブ13にせ
き止められていた液体原料が制御されることなく流れ、
その後、液体供給手段2によって制御される所望の流量
に達する。したがって、成膜の開始時にバルブ13を開
けると液体原料がオーバーシュート状態で気化器3に供
給され、気化原料の量を制御できなかった。以上説明し
た問題点により成膜基板7上に精度良く成膜することが
困難であった。
させるために高温(約250℃)に保たれているため、
気化器3に導入されている噴霧ノズル4およびその近傍
の配管も熱伝導により比較的高温(100〜200℃)
になっている。また噴霧ノズル4およびその配管内は気
化器と導通しているため内部の圧力は気化器3と同様に
低圧である。このような低圧下では蒸気圧の高いTHF
液は非常に気化しやすい。一方、THF液に溶けた蒸気
圧が高いSr(DPM)2 は気化しないため、固体のS
r(DPM)2 が残る。したがって、内面に粉状の析出
物が生成し、パーティクルの原因になったり、最悪の場
合には配管内が詰まるという問題点があった。
に気化原料排出口があるため噴霧後に気化せずに浮遊す
るミストとなった一部の液体原料が直接反応室に導入さ
れる場合や、液体噴霧が重力に対して垂直方向になされ
るため、噴霧後に気化せずに浮遊するミストとなった一
部の液体原料が重力により一定部分に集まり、特定の壁
面の温度が低下して気化が安定に行われないという問題
があった。
がり、同一圧力下にあるため反応室5の圧力変動を直接
受ける。液体原料の気化特性は圧力に大きく影響される
ため、反応室5内の圧力を変化させた場合には、平衡状
態が破れて気化器3内の状態が変化したり、気化器3の
内壁に気化せずに付着していた液体原料の残渣が再気化
したりするため、CVD法による成膜の重要なパラメー
タの一つである反応室5内の圧力を変化させることがで
きないという問題があった。
βージケトン系のジピバロイルメタン(DPM)化合物
をTHF液に溶解した液体原料を用いる場合でも、原料
の種類や製造方法によっては完全に気化できずに一部残
渣を生じることもあり、従来の気化器3では残渣が累積
してしまうため、定期的に分解掃除し残渣物を除去しな
ければ継続して成膜をすることができないという問題点
があった。
βージケトン系のジピバロイルメタン(DPM)化合物
は元来非常に不安定であり、気化器3から反応室5まで
の管路で一部は分解してしまい、膜の組成ずれの原因
や、連続運転時の配管閉塞の原因となる問題点があっ
た。
バリウム等の酸化物系高誘電率薄膜は一般的に熱分解し
て成膜されたままではその電気特性は良好でなく、オゾ
ンなどの酸化ガスで酸化処理することにより結晶性を向
上させる必要がある。この処理は成膜の途中で頻繁に実
施したほうが望ましい。しかしながら従来の装置では、
反応室5内のガス拡散板15で囲まれた領域内で酸化ガ
スと原料ガスを混合すると、ガス拡散板15で囲まれた
領域内で発塵してしまうという問題があった。
は通常500〜700℃であるため、その輻射によりガ
ス拡散板15の温度が上昇してしまう。このため分解温
度の低い原料ガスは、ガス拡散板15の細孔で多くがト
ラップされてしまい成膜基板7に到達できないという問
題点があった。
酸バリウム等の酸化物系高誘電率薄膜は一般的に膜形成
されたままではその電気特性は良好ではないので、後ほ
ど高温処理することにより結晶性を向上させる必要があ
る。この高温処理は成膜の途中で頻繁に実施したほうが
望ましい。しかしながら従来の方法では、反応室からい
ったん成膜基板を取り出し、高温処理チャンバに入れ換
えることを頻繁に実施する必要があるうえ大気に曝され
てCO2 と結合し炭酸バリウムを形成するという問題が
あった。
度を500〜700℃にするとヒータの側面や下面も同
程度の温度に上昇し、その表面にBST膜が成長するた
め、長時間連続運転を行うとその膜がはがれ、反応室5
内にパーティクルが発生するという問題があった。
る際、多量の残存原料ガスが排気ポンプに流れ込み、ポ
ンプの排気性能が低下するという問題があった。
金属酸化物のCVD原料として知られているものは、水
分や炭酸ガスの混入により容易に劣化するので、液体原
料容器1内に蓄積している間にDPM化合物に水分や炭
酸ガスが混入した場合、気化器3での気化量が減少する
という問題があった。
良否を含め、従来の液体原料を用いたCVDプロセスに
ついて説明する。ここでは、固体のSr(DPM)2 を
THFに溶解した液体原料および固体のBa(DPM)
2 をTHFに溶解した液体原料と、TTIP[Ti(O-i-C
3H 7 ) 4 ]およびO2 を使用してバリウムチタン酸ス
トロンチウム[(Ba、Sr)TiO3 ]膜(以後BS
T膜と略記)を成膜する例を示す。
原料用CVD装置3000の構成を示す。液体原料[S
r(DPM)2 +THF]および液体原料[Ba(DP
M)2 +THF]は、各々液体原料容器1および1b内
に貯蔵されている。
およびバルブの構成は図27に示した従来の液体原料用
CVD装置2000の、液体原料容器1に接続される配
管およびバルブの構成と同様であり、符号が以下に示す
ように変わっただけなので、詳細な説明は省略する。す
なわち、バルブ11がバルブ11bに、バルブ12がバ
ルブ12bに、液体供給手段2が液体供給手段2b、バ
ルブ13がバルブ13bになる。
バルブ13、13b、が接続され、液体原料容器1およ
び1bからはバルブ13および13bを介して、液体原
料[Sr(DPM)2 +THF]および液体原料[Ba
(DPM)2 +THF]が供給され、希釈ガス(N2 )
と混合される。その他の構成は、図27に示した従来の
液体原料用CVD装置と同様なので重複する説明は省略
する。
CVD装置3000を用いて形成したBST膜の断面構
成を図29に示す。図29において、Si基板L1の上
にSiO2 層L2が形成され、その上に下部Pt(白
金)電極層L3が形成され、その上にCVD法により形
成したBST膜L20が形成されている。BST膜L2
0の上には、BST膜の電気特性を評価するための上部
Pt電極L38が直径1mmの大きさでスパッタ法によ
り複数形成されている。
を説明する。まず、上部Pt電極L38の1つである上
部Pt電極L38aに、BST膜L20の耐電圧以上の
電圧を印加して、該上部Pt電極L38aからBST膜
L20を貫通して下部Pt電極層L3に達する放電路9
9を形成する。次に、放電路99によって下部Pt電極
層L3と電気的につながった上部Pt電極L38aを接
地電位に接続する。次に、放電路を有しない他の上部P
t電極L38bに微小電流計Aを接続することで、下部
Pt電極層L3と上部Pt電極L38bとの間に流れる
リーク電流、および下部Pt電極層L3と上部Pt電極
L38bとの間の電気容量等を測定することができる。
る段差付き基板L16上に、液体原料用CVD装置30
00を用いて成膜を行った場合の断面図である。段差付
き基板L16の上に、BaおよびSrを含むDPM化合
物と、TTIPおよび酸化ガス(O2 など)を用いて、
BST膜L39が形成されている。
て説明する。Si基板L1の上にSiO2 層、下部Pt
電極層L3が順に形成された基板を準備し、下部Pt電
極L3の上に図28に示した液体原料用CVD装置30
00を用いてBST膜L20を形成する。このときの反
応室5内は圧力10TorrのO2 雰囲気下にあり、基
板温度が低温であるほどカバレッジが良好であることか
ら、加熱ステージ6の設定温度が530℃の比較的低温
状態下で、液体原料流量及び成膜時間をコントロールし
て、組成比(Ba+Sr)/Ti=1.0、膜厚100
0オングストロームのBST膜を成膜速度100オング
ストローム/minで形成する。また、同様の条件で、
図30に示す段差付き基板L16上にBST膜L39が
形成される。
気回路により、リーク電流や電気容量等が測定され、さ
らに酸化膜換算膜厚が測定される。また、段差付き基板
L16上に形成されたBST膜L39は、断面を走査型
電子顕微鏡(SEM)により観察することで、段差被覆
性の評価がなされる。段差被覆性の評価は図30に示す
ように、段差部分の側面における最小膜厚をdmin と
し、段差部以外の平面部分における最大膜厚をdmax と
して、dmin /dmax の値を用いて行なう。
の問題点>一般にCVD法による成膜は、スパッタ等の
物理的蒸着法(PVD)による成膜に比べて段差被覆性
がより良好であると考えられている。しかし、図30に
示すように、段差付き基板L16上に、加熱ステージ6
の設定温度を550℃とし、BST膜L39を形成した
ところ、dmin /dmax の値は0.38であり、スパッ
タ等の物理的蒸着法(PVD)により形成した場合と大
差なく、段差被覆性がよくない。このような段差被覆性
で段差形状を有する基板上に成膜した場合、段差側面の
高さ方向に組成ずれが生じてしまい、その結果、酸化膜
換算膜厚、リーク電流が増大するといった問題が発生す
る。
性が良好であることに着目し、加熱ステージ6の設定温
度を530℃とし、前述したプロセスで下部Pt電極層
L3上にBST膜L20を形成すると、BST膜L20
と下部Pt電極層L3との界面近傍の、BST膜L20
の成膜初期に形成された部分はアモルファス状態を呈
し、この成膜初期の部分が、全体のBST膜L20の電
気特性を悪化させる要因となっていた。
セスに用いる液体原料の問題点>次に、以上説明した従
来の液体原料用CVD装置および液体原料を用いたCV
Dプロセスに用いる液体原料の問題点について説明す
る。すなわち、従来の液体原料用CVD装置および液体
原料を用いたCVDプロセスでは、固体原料であるSr
(DPM)2 をテトラヒドロフラン(THF)という有
機溶剤に溶解して溶液化したものを液体原料として使用
していたが、この液体原料を用いて繰り返し成膜を行う
場合、気化器3内部に未気化の残渣が発生しやすいとい
う問題があった。これはBa(DPM)2 またはSr
(DPM)2 などのDPM化合物およびシクロペンタジ
エニル化合物などのCVD原料は、水分や炭酸ガスの混
入により気化特性が容易に劣化することに起因してい
る。
ことにより改善されるが、そもそも溶媒として用いるT
HF液の吸湿性が高いため、脱水しにくい、あるいは脱
水処理を行っても再吸湿が起き易いという本質的問題が
あった。
が高いため、液体原料が気化器3のノズル4から噴出さ
れる前にTHFのみが気化して気泡を発生し、噴出が間
欠的になることによって、気化器3における気化が間欠
的になるという問題もあった。
た従来の液体原料用CVD装置、液体原料を用いたCV
Dプロセス、液体原料の問題点を解消し、液体原料の輸
送過程、気化過程、成膜過程において、原料成分の固化
による粒子析出による不具合を防止した液体原料用CV
D装置を得るとともに、組成ずれの無い良質な薄膜を基
板上に形成できる液体原料を用いたCVDプロセスおよ
び、液体原料を得ることを目的とする。
液体原料用CVD装置は、溶媒液に固体原料を溶かして
形成された液体原料を収容するための原料容器、前記液
体原料を高温化して気化させる気化器、気化した前記液
体原料と、反応性気体とを用いて薄膜層を形成する反応
室を備え、前記原料容器、前記気化器、前記反応室間が
配管によって接続されたCVD装置において、前記原料
容器と前記気化器とを接続する前記配管に接続され、前
記原料容器から前記気化器に送出される前記液体原料の
送出速度を高める不活性ガスを供給する不活性ガス供給
配管をさらに備えたことを特徴とする。
装置は、前記不活性ガス供給配管に取り付けられ、前記
不活性ガス供給管内を流れる不活性ガスを冷却するため
の不活性ガス冷却手段をさらに備えたたことを特徴とす
る。
装置は、前記不活性ガス供給配管に接続され、前記溶媒
液のみを収容する溶媒容器をさらに備え、前記不活性ガ
ス供給配管に、前記溶媒液を送出することを特徴とす
る。
装置は、前記原料容器と前記気化器とを接続する前記配
管の少なくとも気化器近傍を、PTFE(Poly Tetra F
luoro Ethylene)で形成された配管で構成することを特
徴とする。
装置は、前記原料容器と前記気化器とを接続する前記配
管の気化器近傍に、前記配管を覆う形状の配管冷却手段
を設けたことを特徴とする。
装置は、前記原料容器と前記気化器とを接続する前記配
管、前記気化器と前記反応室を接続する前記配管はそれ
ぞれ、前記液体原料が重力に対して順方向に与えられ、
気化した前記液体原料が重力に対して逆方向に送出され
るように、前記気化器に接続されていることを特徴とす
る。
装置は、前記気化器内部には、高温化された微小金属球
が充填され、前記液体原料が前記微小金属球に接触して
気化することを特徴とする。
装置は、前記気化器と前記反応室を接続する前記配管の
前記気化器近傍に、バルブの開閉度を調整することで前
記配管の開口面積を変化させる、開口断面積調整用バル
ブを備えたことを特徴とする。
装置は、前記反応室は、気化した前記液体原料と、前記
反応性気体とを混合し、前記反応室内に均一に拡散させ
るガス拡散板を備え、前記反応室の内壁の、前記ガス拡
散板が接触する領域に設けられた冷却手段によって、前
記ガス拡散板の温度を一定に保つことを特徴とする。
D装置は、前記反応室は、前記薄膜層が形成される基板
を載置し、該基板を加熱する加熱台を備え、前記加熱台
は、熱源となる発熱体と、前記発熱体からの熱を熱伝導
によって前記基板に伝える熱伝導体と、前記発熱体と前
記熱伝導体を収容する保持体と、前記発熱体および前記
熱伝導体の周囲に設けられ、前記保持体と、前記発熱体
および前記熱伝導体とを断熱する断熱体とを有して構成
されていることを特徴とする。
D装置は、気化した前記液体原料および前記反応性気体
を排気するための排気手段を反応室の外部に備え、前記
排気手段と前記反応室との間には、気化した前記液体原
料および前記反応性気体を冷却して吸着し、前記液体原
料および前記反応性気体が前記排気手段に達することを
防止する、気体吸着手段を備えていることを特徴とす
る。
D装置は、前記原料容器中に脱水手段を設けたことを特
徴とする。
によれば、不活性ガス供給配管を備えたことにより、原
料容器から気化器に送出される液体原料の送出速度を高
めることができる。
装置によれば、不活性ガス冷却手段をさらに備えたこと
により、不活性ガス供給管内を流れる不活性ガスを冷却
することができる。
装置によれば、溶媒液のみを収容する溶媒容器をさらに
備ええることで、不活性ガス供給配管に溶媒液を送出す
ることができる。
装置によれば、配管の少なくとも気化器近傍を、PTF
Eで形成することで、熱伝導を低減し、かつ配管内に液
体原料の残渣が蓄積されることを防止できる。
装置によれば、配管の気化器近傍に配管を覆う形状の配
管冷却手段を設けたことにより、配管の温度上昇を低減
し、配管内で液体原料が気化して残渣が蓄積されること
を防止できる。
装置によれば、液体原料が重力に対して順方向に与えら
れ、気化した液体原料が重力に対して逆方向に送出され
るので、気化器内に液体原料の残渣が蓄積されることを
防止できる。
装置によれば、気化器内部に高温化された微小金属球が
充填されているので、液体原料が微小金属球に接触して
気化することができる。
装置によれば、気化器近傍に、開口断面積調整用バルブ
を備えたことで、バルブの開閉度を調整して配管の開口
面積を変化させることができ、気化器内の圧力を反応室
とは独立に保つことができる。
装置によれば、ガス拡散板が接触する領域に設けられた
冷却手段によって、ガス拡散板を冷却することでガス拡
散板の温度を一定に保つことができる。
D装置によれば、加熱台において、断熱体により発熱体
と熱伝導体が保持体に対して断熱されているので、保持
体が加熱されることが防止される。
D装置によれば、排気手段が気体吸着手段を備えている
ので、排気手段に液体原料および反応性気体が達するこ
とを防止することができる。
D装置によれば、原料容器中に脱水手段を設けたことに
より、液体原料に水分が混入することによる液体原料の
劣化を防止することができる。
る液体原料用CVD装置の実施例を、図1〜図16を用
いて説明する。液体原料は固体原料であるSr(DP
M)2 を溶媒であるTHF(テトラヒドロフラン)液に
溶解したものであり、TTIP[Ti(O-i-C3 H 7 ) 4 ]
及びO2 を使用してチタン酸ストロンチウム[SrTi
O3 ]を成膜する例を示す。なお、従来の技術と重複す
る箇所は適宜その説明を省略する。また、図中において
は、バルブ等の配置の前後関係を、便宜的に液体および
気体の流れる方向によって区別し、液体および気体の流
入する側を上流側、流出する側を下流側と呼称する。
る液体原料用CVD装置100を示す概略図である。図
1において、密閉され、液体原料(ここでは[Sr(D
PM)2 +THF])が貯蔵された液体原料容器1には
バルブ11および12の一方端から延在する配管が接続
され、バルブ11と12の他方端間を接続するようにバ
ルブ10が設けられている。また、密閉され、溶媒(こ
こではTHF)が貯蔵された溶媒容器18にはバルブ2
0および21の一方端から延在する配管が接続され、バ
ルブ20の他方端から延在する配管はバルブ12の他方
端から延在する配管に共通に接続されている。そして、
バルブ20の他方端から延在する配管はバルブ12の他
方端から延在する配管にはバルブ19の一方端から延在
する配管が共通に接続されている。なお、バルブ19お
よびバルブ21の他方端には、図示されない窒素
(N2 )ガス供給源が接続され、窒素ガスによる圧力を
液体原料容器1および溶媒容器18に加えることで液体
原料および溶媒が配管内に送り出される(圧送され
る)。
する配管には、それぞれバルブ11と12を含む液体原
料容器1を配管系に接続するための、接続部39と40
が設けられている。その他、液体供給手段2以降の構成
は図27に示した従来の液体原料用CVD装置2000
と同様なので、重複する説明は省略する。
を参照しつつ動作について説明する。通常の成膜におい
てはあらかじめ気化器3をヒーター8により250℃程
度の所定温度まで加熱しておき、マスフローコントロー
ラ9により一定量の希釈用不活性ガスを供給して噴霧ノ
ズル4周辺より希釈ガスを噴出させる。またバルブ1
1、12、19を開き、バルブ10、13、20、21
は閉じておく。次にバルブ13を開き、液体供給手段2
より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]を
供給すると、液体原料は噴霧ノズル4の先端のエッヂ部
で周囲の高速希釈ガス流によっておおまかに微粒化さ
れ、気化器3の内壁の広い範囲に分散衝突して瞬時に気
化する。
供給管14を通り反応室5側に輸送され、図27に示し
た従来の液体原料用CVD装置2000と同様に、TT
IP原料ガスと酸化ガス(O2 など)を混合し、加熱ス
テージ6により加熱された成膜基板7表面にCVD反応
によるチタン酸ストロンチウム薄膜を形成する。
M)2 +THF]が減少し交換するときには、まずバル
ブ11、12、19を閉じ、バルブ13、10、20、
21を開けて溶媒容器18から、洗浄のためにTHF液
をバルブ20、10、13を介する経路で配管内に流
す。THF液をしばらく流し、配管内に残留するSr
(DPM)2 成分を完全に除去した後、バルブ20、2
1を閉じバルブ19を開けることによりN2 ガスで配管
内をパージする。このとき、残留するSr(DPM)2
がTHF液に溶けた溶液およびN2 ガスは、気化ガス供
給管14に設けられたパージ配管62を介して真空ポン
プ17aより排気される。なお、パージを行う場合に
は、気化ガス供給管14の反応室5側に設けられたバル
ブ64を閉じ、真空ポンプ17aと気化ガス供給管14
との間に設けられたバルブ63を開いておく。
後、接続部39、40において、バルブ11と12を含
む液体原料容器1の接続を断って液体原料容器1を取り
外す。
説明したように、本発明の実施例1に係るCVD装置
は、配管洗浄用の溶媒容器18を備え、液体原料容器1
のパージガス供給口であるバルブ10の前段に溶媒容器
18からの洗浄液供給ラインを共通に接続し、洗浄液を
流すことで配管内の液および固体成分をを完全に除去し
た後に液体原料容器1を交換することができる。したが
って、パーティクルの原因になったり、液体原料容器1
の交換後に、新たに液体原料を流したときに配管内に残
っていたSr(DPM)2 が再溶解し溶液濃度が変化
(増大)することを防止して、安定な原料供給ができ
る。
る液体原料用CVD装置200を示す概略図である。図
2において、液体供給手段2から延在し、バルブ13を
介して気化器3の噴霧ノズル4に接続されている配管に
は、バルブ13の下流側に、バルブ22を介して希釈ガ
ス供給管92が分岐接続されている。希釈ガス供給管9
2の一端はマスフローコントローラ24を介して図示さ
れないN2 ガス供給源に接続され、マスフローコントロ
ーラ24とバルブ22との間の希釈ガス供給管92の周
囲には冷却用熱交換器23が設けられている。その他の
構成は図27に示した従来の液体原料用CVD装置20
00と同様なので、重複する説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9及びマスフローコントローラ24に
より一定量の希釈用不活性ガス(ここではN2 )を供給
し噴霧ノズル4及びその周辺より希釈ガスを噴出する。
このとき、バルブ10、11、12、13は閉じられて
いる。
1、12、13を開けると、液体供給手段2より一定量
の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]が、気化器3
に向けて送り出される。バルブ13を通過した液体原料
は希釈ガス供給管92から供給される希釈ガスと混合さ
れ、気化器3に送り込まれる。
されて与えられるため、液体原料は配管の途中で気化せ
ず、気液混合物として噴霧ノズル4より噴出し、高温に
保たれた気化器壁面で気化する。
供給管14を通り反応室5側に輸送され、図27に示し
た従来の液体原料用CVD装置と同様に、TTIP原料
ガスと酸化ガス(O2 など)を混合し、加熱ステージ6
により加熱された成膜基板7表面にCVD反応によるチ
タン酸ストロンチウム薄膜を形成する。
まで圧送すると、例えば、液体原料供給量を0. 5cc
/min、液体供給手段2から気化器3に至る配管内径
を2mm、長さを300mmとすると液体原料が気化器
3まで到達するのに約1分50秒要するが、本発明によ
ると200cc/minの希釈ガスを供給することによ
って得られる気液混合物の流速は非常に速くなり、約
0. 28秒で気化器3に到達する。このため液体原料の
流し始め、流し終わりにおける制御性が改善され、また
流量を成膜途中で変更した場合にも、気化原料量の調整
が容易となる。
説明したように、本発明の実施例2に係るCVD装置
は、液体供給手段2から延在し、バルブ13を介して気
化器3の噴霧ノズル4に接続されている配管に、冷却用
熱交換器23を有する希釈ガス供給管92をさらに備え
ているので、冷却された希釈ガスと混合することによっ
て液体原料が配管内で気化することを防止し、かつ、気
液混合状態の液体原料の流速を速め、液体原料の流し始
め、流し終わりにおける制御性が改善された。
は1種類の液体原料による成膜の例について示したが、
液体原料が複数であっても実施例2の装置構成を適用で
きる。複数の液体原料を供給する場合の液体原料用CV
D装置200aを図3に示す。
はBST膜の成膜を行うための装置であって、液体原料
[Sr(DPM)2 +THF]および液体原料[Ba
(DPM)2 +THF]は、各々液体原料容器1および
1a内に貯蔵され、溶媒であるTHF液は溶媒容器18
に貯蔵されている。
に接続される配管およびバルブの構成は図27に示した
従来の液体原料用CVD装置2000と同様であり、符
号が以下に示すように変わっただけなので、詳細な説明
は省略する。すなわち、バルブ11がバルブ11aおよ
び11bに、バルブ12がバルブ12aおよび12b
に、液体供給手段2が液体供給手段2aおよび2bに、
バルブ13がバルブ13aおよび13bになる。
バルブ13、13a、13bが接続され、液体原料容器
1および1aからはバルブ13および13aを介して、
液体原料[Sr(DPM)2 +THF]および液体原料
[Ba(DPM)2 +THF]が供給され、溶媒容器1
8bからはTHF液が供給され、希釈ガス(N2 )と混
合される。
希釈ガス(N2 )と混合され、ついで液体原料[Sr
(DPM)2 +THF]および液体原料[Ba(DP
M)2 +THF]が順に混合される。最初のTHF液と
の混合で、N2 ガスに飽和蒸気圧以上のTHF液が添加
されているので、液体原料[Sr(DPM)2 +TH
F]および液体原料[Ba(DPM)2 +THF]との
混合の際には、THF液が気化することによる個体のB
a(DPM)2 やSr(DPM)2 の析出は発生しな
い。
従来の液体原料用CVD装置と同様に噴霧ノズル4は、
該ノズル4よりも大きな希釈ガス供給管91の中に同軸
に配置され、噴霧ノズル4の周辺から希釈ガスを流す構
造としたが、希釈ガスを噴霧ノズル4と同一の配管から
も供給するため、希釈ガス供給管91およびそれに連な
る希釈ガス供給系を省く構成としても良い。 <A3.実施例3> <実施例3の装置構成>図4は、本発明の実施例3によ
る液体原料用CVD装置300を示す概略図である。図
4において、気化器3の噴霧ノズル4の直前部分にバル
ブ13を設け、バルブ13の上流側に、従来からの液体
原料の供給ラインとは別に、バルブ26を介して分岐ラ
インを設け、その一方端は気化器3と同圧力に保たれた
液溜タンク25に接続され、液溜タンク25には真空ポ
ンプ17bが接続されている。その他の構成は図27に
示した従来の液体原料用CVD装置2000と同様なの
で、重複する説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を
供給し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。こ
の状態ではバルブ10、11、12、13、26は閉じ
ておく。
を真空ポンプ17bで排気して、気化器3内と同圧力に
した後、バルブ26を開き、ついでバルブ11、12を
開いて、液体原料容器1から液体供給手段2を介して供
給される液体原料を液溜タンク25に排出する。このと
き、液体原料は、配管内と液溜タンク25には圧力差が
あるのでオーバーシュート状態で液溜タンク25に流れ
込む。液体供給手段2の液体原料通過量が安定すると、
バルブ13を開くと同時にバルブ26を閉じ、気化器3
内に液体原料を供給する。圧力が同一に保たれた空間で
の切り替えのため応答性が遅い液体供給手段2も、液体
原料の流量をオーバーシュートさせることなく、気化す
る液体原料の量を一定に保つことができる。気化した液
体原料は圧力差により気化ガス供給管14を通り反応室
5側に輸送され、図27に示した従来の液体原料用CV
D装置と同様に、TTIP原料ガスと酸化ガス(O2 な
ど)を混合し、加熱ステージ6により加熱された成膜基
板7表面にCVD反応によるチタン酸ストロンチウム薄
膜を形成する。
説明したように、この発明の実施例3に係るCVD装置
は、気化器の噴霧ノズル直前部に分岐ラインを設け、一
方を気化器と同圧力に保たれた液溜タンクに接続し、液
の流れ方向を気化器と液溜タンクに切り替えるバルブを
設けたため液体供給手段の応答速度に影響されず気化原
料を精度良く制御することができるようになった。
る液体原料用CVD400装置を示す概略図である。図
5において、液体供給手段2から延在し、バルブ13を
介して気化器3の噴霧ノズル4に接続されている配管お
よびノズルが、高分子材料であるPTFE(Poly Tetra
Fluoro Ethylene :以後テフロンと呼称)で一体形成さ
れた、テフロン細管27で構成されている。その他の構
成は図27に示した従来の液体原料用CVD装置と同様
なので、重複する説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を
供給し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。こ
の状態ではバルブ10、11、12、13は閉じてお
く。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。液体供給手段2か
ら延在し、バルブ13を介して気化器3の噴霧ノズル4
に接続されている配管および噴霧ノズル4が熱伝導率の
小さいテフロン製細管27で一体物として構成されてい
るので、高温(約250℃)に保っている気化器3から
の熱が伝わりにくく、テフロン製細管27は低温(50
〜100℃)に保たれる。
は蒸気圧の高いTHF液でも気化されにくく、内表面は
平滑なので、液体原料のSr(DPM)2 成分が残渣と
して内表面に付着することが防止され、液体原料の全て
が気化器3内に導入される。気化した液体原料は圧力差
により気化ガス供給管14を通り反応室5側に輸送さ
れ、図27に示した従来の液体原料用CVD装置と同様
に、TTIP原料ガスと酸化ガス(O2 など)を混合
し、加熱ステージ6により加熱された成膜基板7表面に
CVD反応によるチタン酸ストロンチウム薄膜を形成す
る。
説明したように、本発明の実施例4に係るCVD装置
は、バルブ13を介して気化器3の噴霧ノズル4に接続
されている配管および噴霧ノズル4を、熱伝導率の小さ
いテフロン製細管27で一体物として構成するので、テ
フロン製細管27の断熱性と、テフロン製細管27内の
表面の平滑性とにより、配管における液体原料の残渣物
の発生と付着を防止し、安定した液体原料の供給が実現
できる。
る液体原料用CVD装置500を示す概略図である。図
6において、液体供給手段2から延在し、バルブ13を
介して気化器3の噴霧ノズル4に接続されている配管の
気化器3への導入部近傍には、配管の回りに水冷ジャケ
ット28が設けられている。水冷ジャケット28は気化
器3から熱伝導により伝わる熱を冷却するためのもので
あって、配管に密着して設けられている。その他の構成
は図27に示した従来の液体原料用CVD装置2000
と同様なので、重複する説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を
供給し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。こ
の状態ではバルブ10、11、12、13は閉じてお
く。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。液体供給手段2か
ら延在し、バルブ13を介して気化器3の噴霧ノズル4
に接続されている配管の回りには水冷ジャケット28が
設けられており、高温に保たれた気化器3からの熱が熱
伝導により配管に伝わることを防止して、管内を流れる
液体原料を低温に保つことができる。
れにくく、液体原料のSr(DPM)2 成分が残渣とな
ることが防止され、液体原料の全てが気化器3内に導入
される。気化した液体原料は圧力差により気化ガス供給
管14を通り反応室5側に輸送され、図27に示した従
来の液体原料用CVD装置2000と同様に、TTIP
原料ガスと酸化ガス(O2 など)を混合し、加熱ステー
ジ6により加熱された成膜基板7表面にCVD反応によ
るチタン酸ストロンチウム薄膜を形成する。
説明したように、本発明の実施例5に係る液体原料用C
VD装置500は、バルブ13を介して気化器3の噴霧
ノズル4に接続されている配管の回りに水冷ジャケット
28を設けることにより、気化器3からの熱が熱伝導に
より配管に伝わることを防止して、管内を流れる液体原
料を低温に保つことができるので、配管内における液体
原料の残渣物の発生を防止し、安定した液体原料の供給
を実現できる。
る液体原料用CVD装置600を示す概略図である。図
7において、液体供給手段2から延在し、バルブ13を
介して気化器3の噴霧ノズル4に接続されている配管の
気化器3への導入部近傍には、オリフィス抵抗を調整で
きるニードルバルブ29が設けられている。ニードルバ
ルブ29は、バルブ軸の先端が針状になっていて、円錐
状の孔へのはまり具合によってオリフィス抵抗が微妙に
変化するバルブである。その他の構成は図27に示した
従来の液体原料用CVD装置2000と同様なので、重
複する説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を
供給し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。こ
の状態ではバルブ10、11、12、13は閉じてお
く。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。液体供給手段2か
ら延在し、バルブ13を介して気化器3の噴霧ノズル4
に接続されている配管の気化器3への導入部近傍にニー
ドルバルブ29が設けられているので、ニードルバルブ
29を操作してその開閉度を調整することにより、ニー
ドルバルブ29より上流の配管内の圧力を気化器3内の
圧力より高く保つことができる。
れにくく、液体原料のSr(DPM)2 成分が残渣と
なることが防止され、液体原料の全てが気化器3内に導
入される。気化した液体原料は圧力差により気化ガス供
給管14を通り反応室5側に輸送され、図27に示した
従来の液体原料用CVD装置と同様に、TTIP原料ガ
スと酸化ガス(O2 など)を混合し、加熱ステージ6
により加熱された成膜基板7表面にCVD反応によるチ
タン酸ストロンチウム薄膜を形成する。
説明したように、本発明の実施例6に係る液体原料用C
VD装置600は、バルブ13を介して気化器3の噴霧
ノズル4に接続されている配管の気化器3への導入部近
傍に設けられたニードルバルブ29の、開閉度を調整す
ることにより、ニードルバルブ29より上流の配管内の
圧力を気化器3内の圧力より高く保つことができるの
で、配管内における液体原料の残渣物の発生を防止し、
安定した液体原料の供給を実現できる。
る液体原料用CVD装置700を示す概略図である。図
8において、液体供給手段2から延在する配管はバルブ
13を介して気化器3aの噴霧ノズル4aに接続されて
いる。噴霧ノズル4aは、該ノズル4aよりも大きな直
径を有する希釈ガス供給管91aの中に同軸に配置さ
れ、噴霧ノズル4aおよび希釈ガス供給管91aは、気
化器3aの鉛直下方向(重力に対して順方向)に液体原
料および希釈ガスが噴出されるように配置され、気化ガ
ス供給管14aは気化器3aの鉛直上方向(重力に対し
て逆方向)に気化原料が送出されるように配置されてい
る。その他の構成は図27に示した従来の液体原料用C
VD装置2000と同様なので、重複する説明は省略す
る。
について説明する。あらかじめ気化器3aをヒーター8
により250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マス
フローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )
を供給し噴霧ノズル4aの周辺より希釈ガスを噴出す
る。この状態ではバルブ10、11、12、13は閉じ
ておく。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3aに向けて送り出される。気化器3aに到
達した液体原料は、噴霧ノズル4aの先端で周囲に流れ
る高速の希釈ガス流によっておおまかに微粒化され、気
化器3a内に広がりながら落下し、気化器3aの内壁の
広い範囲に分散衝突して瞬時に気化する。気化した液体
原料は圧力差により気化ガス供給管14aを通り反応室
5側に輸送される。
ス供給管91aは、気化器3aの鉛直下方向(重力に対
して順方向)に液体原料および希釈ガスが噴出されるよ
うに配置されているので、微粒化された液体原料は自重
による落下と相まって鉛直下方向(重力に対して順方
向)の速度成分を有することになる。
の鉛直上方向(重力に対して逆方向)に気化原料が送出
されるように配置されているので、液体原料が気化され
なかった場合でも、ミスト状態の液体原料が反応室5に
輸送されることが防止される。気化した液体原料は圧力
差により気化ガス供給管14aを通り反応室5側に輸送
され、図27に示した従来の液体原料用CVD装置20
00と同様に、TTIP原料ガスと酸化ガス(O2 な
ど)を混合し、加熱ステージ6により加熱された成膜基
板7表面にCVD反応によるチタン酸ストロンチウム薄
膜を形成する。
説明したように、本発明の実施例7に係る液体原料用C
VD装置700は、液体原料および希釈ガスが気化器3
aの鉛直下方向(重力に対して順方向)に噴出されるよ
うに噴霧ノズル4aおよび希釈ガス供給管91aが配置
され、気化原料が気化器3aの鉛直上方向(重力に対し
て逆方向)に送出されるように気化ガス供給管14aが
配置されているので、ミスト状態の液体原料が反応室5
に輸送されることが防止される。
る液体原料用CVD装置800を示す概略図である。図
9において、気化器3と反応室5を接続する気化ガス供
給管14には、気化器3の近傍に気化ガス供給管14の
開口面積を変化させてコンダクタンスを変え、気化器3
から反応室5に輸送される気化原料を含む気体の流量を
調整して、気化器3と反応室5の内部圧力を各々独立に
保つためのコンダクタンスバルブ30が設けられてい
る。また、気化器3には内部圧力を計測し、その計測値
を電気的信号に変換し、圧力信号として出力する圧力計
34が設けられている。
給管14の開口面積を変化させることができればよく、
そのためには種々の構成をとることができるが、ここで
は以下の構成を一例として示す。すなわち、コンダクタ
ンスバルブ30は気化ガス供給管14の開口面に応じた
大きさの開閉板31と、開閉板31に接続され、開閉板
31を気化ガス供給管14の開口面の径方向に駆動する
駆動軸32と、駆動軸32を動作させる駆動源33とを
有し、開閉板31が気化ガス供給管14の開口面を塞ぐ
ように径方向に駆動することで、気化ガス供給管14の
開口面積を変える構成となっている。 ここで、開閉板
31には気化器3により高温化された気化原料を含む気
体が接触するので、少なくとも該気体と同程度の高温状
態になる。一方、駆動源33は電気および電子部品を有
しているので、高温状態になることを防ぐ必要があり、
そのため、駆動軸32は断熱構造あるいは冷却機構を有
している。その他の構成は図27に示した従来の液体原
料用CVD装置2000と同様なので、重複する説明は
省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8に
より250℃程度の所定温度まで加熱しておき、マスフ
ローコントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を
供給し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。こ
の状態ではバルブ10、11、12、13は閉じてお
く。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。気化器3に到達し
た液体原料は、噴霧ノズル4の先端で周囲に流れる高速
の希釈ガス流によっておおまかに微粒化され、気化器3
の内壁の広い範囲に分散衝突して瞬時に気化する。この
とき気化器3内の圧力は圧力計34により測定される。
いない場合、あるいはコンダクタンスバルブ30動作さ
せない場合には、気化器3の内部圧力は反応室5の内部
圧力に連動して変化する。CVD法による成膜において
は反応室5内の圧力は重要なパラメータの一つであっ
て、成膜の過程において反応室5内の圧力を様々に変化
させる場合がある。一方、液体原料の気化特性は気化器
3の内部圧力に大きく影響され、反応室5の内部圧力に
連動して気化器3の内部圧力が変化した場合には、液体
原料の気化量が減少したり、逆に気化器3の内壁に気化
せずに付着していた液体原料の残渣が再気化して液体原
料の気化量が増加するなどして、気化原料が反応室5に
安定に供給されなくなる。
ポンプ17の前段に設けられたバルブ65の開閉度を変
更することによって行われる。従って、バルブ65を開
度を大きくして(すなわち排気量を増して)反応室5の
内部圧力を低圧にする場合には、気化器3から気化原料
を含む気体が輸送されすぎないように、コンダクタンス
バルブ30の開閉板31を気化ガス供給管14の開口面
を閉じるように駆動させて、気化ガス供給管14の開口
面積を小さくし、反応室5に輸送される気化原料を含む
気体の流量を減少させ、気化器3の内部圧力を一定に保
つようにする。
(すなわち排気量を減じて)反応室5の内部圧力を高圧
にする場合には、気化器3から気化原料を含む気体の輸
送を促進するために、コンダクタンスバルブ30の開閉
板31を気化ガス供給管14の開口面を開くように駆動
させて、気化ガス供給管14の開口面積を大きくし、反
応室5に輸送される気化原料を含む気体の流量を増加さ
せ、気化器3の内部圧力を一定に保つようにする。ただ
し、反応室5の内部圧力を気化器3の内部圧力よりも高
くすることはなく、気化原料は必ず気化器3から反応室
5に向かって流れる。
は、気化器3に設けた圧力計34が圧力の変化を測定し
て出力する圧力信号に基づいて制御されるが、そのため
の制御機構などは本発明とは関係が薄いので詳細説明は
省略する。
た液体原料は、圧力差により気化ガス供給管14を通り
反応室5側に輸送され、図27に示した従来の液体原料
用CVD装置2000と同様に、TTIP原料ガスと酸
化ガス(O2 など)を混合し、加熱ステージ6により加
熱された成膜基板7表面にCVD反応によるチタン酸ス
トロンチウム薄膜を形成する。
説明したように、本発明の実施例8に係る液体原料用C
VD装置800は、気化器3と反応室5を接続する気化
ガス供給管14にコンダクタンスバルブ30を備えてい
るので、気化ガス供給管14の開口面積を変化させてコ
ンダクタンスを変え、気化器3から反応室5に輸送され
る気化原料を含む気体の流量を調整して、気化器3と反
応室5の内部圧力を各々独立に保つことができ、安定し
た気化原料の供給ができる。
よる液体原料用CVD装置900を示す概略図である。
図10において、気化器3bの内部には微小金属球35
が充填されている。気化器3bには加熱のためのヒータ
ー8bが設けられ、液体供給手段2から延在する配管は
バルブ13を介して気化器3の噴霧ノズル4bに接続さ
れ、噴霧ノズル4bが設けられた面に対向する面には、
噴霧ノズル4bとは鉛直方向の異なる位置に気化原料を
輸送する気化ガス供給管14bが接続されている。
方向)および鉛直下方向(重力に対して順方向)には微
小金属球35の導入および排出のための導入バルブ37
および排出バルブ36が設けられている。これらのバル
ブは、広い開口面積を与え、微小金属球35によりバル
ブの開閉動作が阻害されにくい構造であることが必要で
あり、そのためにはボールバルブが望ましい。ボールバ
ルブは導通路を金属球が塞ぐことで、気体あるいは液体
の導通を妨げるバルブであって、金属球には貫通孔が設
けられ、金属球を回転させて、貫通孔と導通路とが同軸
になるようにすることで、気体あるいは液体を導通させ
ることができる。その他の構成は、図27に示した従来
の液体原料用CVD装置2000と同様なので、重複す
る説明は省略する。
について説明する。あらかじめ気化器3bおよび内部の
微小金属球35をヒーター8bにより250℃程度の所
定温度まで加熱し、マスフローコントローラ9により一
定量の希釈ガス(N2 )を供給し噴霧ノズル4の周辺よ
り希釈ガスを噴出する。この状態ではバルブ10、1
1、12、13は閉じておく。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。気化器3に到達し
た液体原料は、噴霧ノズル4bの先端で周囲に流れる高
速の希釈ガス流によっておおまかに微粒化され、微小金
属球35の表面に接触して気化する。
に溶解して溶液化しても、原料の種類や製造方法によっ
ては完全気化できずに一部残渣を生じることもあり、し
ばらく成膜を続けると残渣が蓄積し気化特性が変わった
りパーティクルの原因になる。このため定期的に排出バ
ルブ36を開けて残渣物が付着した微小金属球35を排
出し、次に排出バルブ36を閉めた後、導入バルブ37
を開けて新しい微小金属球を気化器3b内に充填する。
このようにして気化器3b内の気化残渣を常に一定量以
下に保つことができる。
料は、圧力差により気化ガス供給管14を通り反応室5
側に輸送され、図27に示した従来の液体原料用CVD
装置2000と同様に、TTIP原料ガスと酸化ガス
(O2 など)を混合し、加熱ステージ6により加熱され
た成膜基板7表面にCVD反応によるチタン酸ストロン
チウム薄膜を形成する。
説明したように、本発明の実施例9に係る液体原料用C
VD装置900は、気化器3b内には微小金属球35が
充填されており、微粒化された液体原料は微小金属球3
5の表面に接触して気化する。微粒化された液体原料が
気化せずに、残渣となって微小金属球35に付着した場
合は、排出バルブ36と導入バルブ37を操作して微小
金属球35の入れ換えを行うことにより、気化器3b内
の気化残渣を常に一定量以下に保つことができ、安定に
気化原料を供給できる。
などを用いて洗浄することで繰り返して使用することが
できる。また洗浄の際に物理的振動を与えて金属球が相
互にこすれ合うようにすれば効率よく付着残渣を除去で
きる。
0による液体原料用CVD装置1000を示す概略図で
ある。図11において、反応室5a内部には気化ガス供
給管14および導入管51の接続口を取り囲むようにガ
ス拡散板15aが設けられ、ガス拡散板15aを支持す
る支持枠は、気化ガス供給管14および導入管51の接
続口が設けられた内壁面に脱着可能なように接続されて
いる。反応室5aのガス拡散板15aの支持枠が接続さ
れる部分の近傍に、冷却機構38が設けられている。
な材質を用いて形成され、その厚みは、図27に示した
従来の液体原料用CVD装置のガス拡散板15より厚く
形成されている。その他の構成は図27に示した従来の
液体原料用CVD装置2000と同様なので、重複する
説明は省略する。
作について説明する。あらかじめ気化器3をヒーター8
により250℃程度の所定温度まで加熱し、マスフロー
コントローラ9により一定量の希釈ガス(N2 )を供給
し噴霧ノズル4の周辺より希釈ガスを噴出する。この状
態ではバルブ10、11、12、13は閉じておく。
までバルブ11、12、13を開けると、液体供給手段
2より一定量の液体原料[Sr(DPM)2 +THF]
が、気化器3に向けて送り出される。気化器3に到達し
た液体原料は、噴霧ノズル4の先端で周囲に流れる高速
の希釈ガス流によっておおまかに微粒化され、気化す
る。気化された液体原料は、圧力差により気化ガス供給
管14を通り反応室5a側に輸送され、図示しないバブ
リング装置により気化したTTIP原料ガスと酸化ガス
(O2 など)が導入管51を介して与えられ、気化した
液体原料と混合される。混合ガスは、ガス拡散板15a
で均一流速に分散され、一定圧力に保たれた反応室5a
内に拡散される。
より加熱された成膜基板7表面に接触してCVD反応に
よるチタン酸ストロンチウム薄膜を形成する。なお薄膜
形成に寄与しなかった混合ガスは、排気ライン16より
真空ポンプ17を介して外部に排出される。
00℃ であるが、反応室5aの内壁に冷却機構38を
設け、ガス拡散板15aの支持枠を、冷却機構38の近
傍に接続することにより、ガス拡散板15aが加熱ステ
ージ6から受けた熱を効率よく冷却機構38に伝えるこ
とができ、ガス拡散板15aの温度上昇を抑制すること
ができる。このため反応性の良い混合ガスにおいてもガ
ス拡散板15aの拡散口15hでトラップされることが
防止され、安定してチタン酸ストロンチウム薄膜を形成
することができる。
め、ガス拡散板15aに付着した反応生成物の除去が容
易にできる。
上説明したように、本発明の実施例10に係る液体原料
用CVD装置1000は、ガス拡散板15aを冷却して
加熱ステージ6からの熱による温度上昇を抑制すること
ができるので、混合ガスを効率よくウエハに供給し、安
定した成膜を実現できる。
1による液体原料用CVD装置1100を示す概略図で
ある。図12において、反応室5内にはガス拡散板15
の拡散口が設けられた面に対向して加熱ステージ6aが
設けられ、該加熱ステージ6a上にはシリコン等の成膜
基板7が記載置されている。加熱ステージ6aは図27
に示した従来の加熱ステージ6と異なり、断熱構造を有
している。その他の構成は図27に示した従来の液体原
料用CVD装置2000と同様なので、重複する説明は
省略する。
示す。図13において、成膜基板7を保持し、発熱体と
しての機能を有するウエハサセプタ42と、ウエハサセ
プタ42に接触し、ウエハサセプタ42を加熱するヒー
ター41が設けられている。ウエハサセプタ42とヒー
ター41は、ウエハサセプタ42の成膜基板7の保持面
以外は断熱体45によって囲まれている。
いはセラミックスで形成するか、あるいは、ウエハサセ
プタ42とヒーター41を取り囲むように、内部が真空
空間である構造となるような金属板で形成されていても
よい。
42およびヒーター41は、アルミニウムなどの熱伝導
性に優れた材質で形成されたヒーターカバ−43内に収
容されている。ヒーターカバ−43には、ヒーター41
から伝わる熱による温度上昇を抑制するために、冷却液
を循環する冷却液用通路44がヒーターカバ−43の壁
面内部に設けられている。
バ−43の壁面内部に設けた例を示したが、ヒーターカ
バ−43の壁面外側に金属管を接合して冷却液用通路4
4を形成しても良い。
作について説明する。成膜時にヒ−ター41の温度を5
00〜700℃設定する。この時、ヒ−ター41からヒ
ーターカバ−43への熱伝導は断熱体45により大半が
妨げられる。またヒーターカバ−43は熱伝導性に優
れ、冷却液用通路44に冷却液が流れているため、ヒ−
タ41から断熱体45を介して伝わる熱による温度上昇
は抑制され、ヒーターカバ−43の温度は200〜25
0℃の範囲に維持できる。このため、反応室5に露出す
るヒーターカバー43の表面には、原料であるSr(D
PM)2 が凝縮されることも、またBST膜が形成され
ることもなないので、長時間連続運転により堆積したこ
れらの生成物が、徐々に剥離して、反応室5内にパーテ
ィクルが発生するという問題は解決される。
上説明したように、本発明の実施例11に係る液体原料
用CVD装置1100は、反応室5内の加熱ステージ6
aにおいて、ヒーター41からヒーターカバー43に与
えられる熱を断熱し、ヒーターカバー43を冷却するこ
とにより、ヒ−タ41から伝わる熱による温度上昇は抑
制され、ヒーターカバ−43の温度は200〜250℃
の範囲に維持できる。よって、反応室5に露出するヒー
ターカバー43の表面には、Sr(DPM)2 やBST
膜などの生成物が形成されず、長時間連続運転を行って
も、これらの生成物に起因するパーティクルの発生が抑
制され、安定した成膜を実現できる。
は、本発明の実施例12による液体原料用CVD装置1
200の反応室5および真空ポンプ17を含む排気系を
示す概略図である。図14において、反応室5に接続さ
れる排気系には、バルブ65と真空ポンプ17の間に、
冷却用熱交換器47を備えたコールドトラップ48が設
けられている。
による排気を妨げないように構成され、その内表面は冷
却用熱交換器47によって常に室温程度に保たれてい
る。また、コールドトラップ48は、接続部60および
61によりバルブ65および真空ポンプ17に接続さ
れ、排気ラインからの脱着が可能である。
作について説明する。反応室5で形成されたBSTなど
の反応生成物51や成膜に寄与しなかった気体原料など
の蒸気52は排気系に流入する。ここで、反応室5およ
び排気ラインならびにバルブ65の内面はヒータ6から
の熱により200〜250℃に維持されており、反応生
成物51および気体原料52の凝縮は起きない。これに
対しにコ−ルドトラップ48の内面は冷却用熱交換器4
7により室温程度に冷却されているので、反応生成物5
1および気体原料52がコ−ルドトラップ48内を通過
する際に内面に接触して凝縮し、凝縮体53が形成され
る。このため、反応生成物51と気体原料52が真空ポ
ンプ内17に達しないので真空ポンプ17などの排気能
力の低下が抑制され、使用可能時間の低減を防止するこ
とができる。
ルブ65を閉じて、接続部60および61にてコールド
トラップ48を外して、交換あるいは洗浄することがで
きる。
上説明したように、本発明の実施例12に係る液体原料
用CVD装置1200は、反応室5に接続される排気系
において、コ−ルドトラップ48を設けることにより、
反応生成物51および気体原料52が反応室から真空ポ
ンプ17等に流入するのを防ぐことができ、真空ポンプ
17などの排気能力の低下が抑制され、使用可能時間の
低減を防止することができる。
1〜実施例12の液体原料用CVD装置では、反応室5
と気化器3が独立に設けられた装置について説明した
が、本実施例では反応室と気化器が一体となった液体原
料用CVD装置について説明する。
原料用CVD装置1300を示す概略図である。図15
において、反応室105の下部(図15に対面して下
側)には気化器103が反応室105に一体となって設
けられている。
(ここでは[Sr(DPM)2 +THF])が貯蔵され
た液体原料容器101が接続されている。その接続関係
を以下に説明する。
よび112の一方端から延在する配管が接続され、バル
ブ111と112の他方端間を接続するようにバルブ1
10が設けられている。また、バルブ111の他方端に
は、液体マスフローコントローラや定量ポンプなどの液
体供給手段102が接続され、液体供給手段102から
延在する配管はバルブ113を介して気化器103の噴
霧ノズル104に接続されている。また、バルブ112
の他方端は図示されない窒素(N2 )ガス供給源に接続
されている。なお、液体原料容器101aには[Ba
(DPM)2 +THF]などが貯蔵されるが、その周辺
構成は液体原料容器101と同様なので説明は省略す
る。
3を介して気化器103の噴霧ノズル104に接続され
ている配管のバルブ13の下流側に、バルブ122を介
して希釈ガス供給管192が分岐接続されている。希釈
ガス供給管191の一端はマスフローコントローラ12
4を介して図示されないN2 ガス供給源に接続されてい
る。噴霧ノズル104は、該ノズル104よりも大きな
直径を有する希釈ガス供給管191の中に同軸に配置さ
れ、希釈ガス供給管191の一端はマスフローコントロ
ーラ109に接続され、マスフローコントローラ109
は図示されないN2 ガス供給源に接続されている。また
気化器103には、図示しないバブリング装置により気
化したTTIP原料と酸化ガス(O2 など)を供給する
導入管151が接続されている。また、気化器103に
は気化器加熱ヒーター108が設けられている。一方、
気化器103と反応室105の接続部近傍の気化器10
3の壁面内部には、冷却機構138が設けられている。
これは、後に説明する第1および第2整流板154およ
び155と、ガス拡散板115の温度を一定に保つため
のものである。
開口部には、気化器103側から順に、第1整流板15
4および第2整流板155が設けられている。第1整流
板154および第2整流板155は気化器103で気化
されずに残渣となった原料が、反応室105に侵入する
ことを防ぐために設けられ、第1整流板154は中央部
に円口を有しているが、円口の端部は気化器103内部
に向かって折り曲げられ、噴霧ノズル104からの立体
角を小さくして、噴霧ノズル104から噴出され、微粒
化された液体原料が気化しない状態で反応室105に侵
入することを防止している。
あって、気化器103の開口部から反応室105内部に
向かってやや突出して開口部を覆うように設けられてい
る。第2整流板155の上面および側面には複数の貫通
口が形成され、気化器103で気化された気化原料を反
応室105内に供給することができる。
を覆うようにガス拡散板115が設けられている。ガス
拡散板115の成膜基板107に平行な面には、気化原
料のガス流を均一に分散して、成膜基板107表面に供
給するための拡散口156および157が各々複数設け
られ、このうち、拡散口157はオゾン(O3 )やN2
O等の反応性の高い酸化ガスの供給配管158に連結さ
れている。また、ガス拡散板115は温度分布を均一に
するためアルミニウム等の熱伝導性に優れた金属で構成
されている。
セプター142に保持される。ウエハサセプター142
は、反応室105内のより上部に設けられた支持板19
0に空間を保って固定されている。支持板190とウエ
ハサセプター142との間には、支持板190から順に
複数の反射板160が設けられ、各々の反射板160に
対応して赤外線ランプヒータ159が設けられている。
支持板190は反応室105に接続される排気系による
排気を妨げない構造となっている。排気系は、排気ライ
ン116にゲートバルブ146と真空ポンプ117とを
備えている。
ヒータ161が設けられ、反応室105の壁面の温度の
調節が可能である。
作について説明する。まず、基板107を石英ガラス製
ウエハサセプタ142に固定する。続いて赤外線ランプ
ヒーター159、反応室加熱ヒータ161、気化器加熱
ヒータ108に通電し、気化器103および反応室10
5の内壁面やガス拡散板115を所定の温度まで加熱し
た後、反応ガス(ここでは酸素等の酸化剤)を配管15
1から供給し、マスフローコントローラ109及びマス
フローコントローラ124により一定量の希釈用ガス
(ここではN2 )を供給し噴霧ノズル104およびその
周辺より希釈ガスを噴出する。この状態ではバルブ11
0、111、112、113は閉じておく。
板107を成膜温度まで加熱した後、バルブ110を閉
じたままでバルブ111、112、113を開けると、
液体供給手段102より一定量の液体原料[Sr(DP
M)2 +THF]が、気化器103に向けて送り出され
る。気化器103に到達した液体原料は、噴霧ノズル1
04の先端で周囲に流れる高速の希釈ガス流によってお
おまかに微粒化され、気化器103の内壁の広い範囲に
分散衝突して瞬時に気化し、配管151から供給された
酸化剤やTTIPと混合する。混合ガスは第1、第2整
流板154、155で更に混合され均一化されて放出さ
れる。放出された混合ガスはガス拡散板115の拡散孔
156を通過して、等流速で成膜基板107に向かって
供給される。供給された混合ガスは成膜基板107の表
面上あるいは表面近傍で分解し、成膜基板107上に均
一な厚さの薄膜を形成し、残余の分解ガスや反応生成物
は排気ライン116を経て反応室外へ排気される。
拡散口157からオゾン(O3 )やN2 O等の反応性の
高い酸化ガスを間欠的に供給することにより、成膜基板
107上に堆積したSTO膜表面の酸化が促進される。
ター159の出力を増大させ、成膜基板107の温度を
700℃近くまで加熱することにより、ST膜の結晶化
を促進するアニール効果を得ることができる。
続部近傍の気化器103の壁面内部に冷却機構138を
設けることで、第1および第2整流板154および15
5と、ガス拡散板115の温度が一定に保たれるので、
第2整流板155の貫通口やガス拡散板115の拡散口
に反応生成物が形成されて、混合ガスの供給が阻害され
ることを防止できる。
上説明したように、本発明の実施例13に係るCVD装
置1300は、気化器103が反応室105に一体とな
って設けられているので、気化器103と反応室105
を接続する気化原料輸送用の配管が不要になり、それに
伴って該配管を高温に保つ機構が不要となる。
バリウム等の酸化物系高誘電率薄膜をオゾンなどの酸化
ガスで酸化処理を行う場合に、酸化ガスと原料ガスの混
合をガス拡散板115の内側で行わず、ガス拡散板11
5の拡散口157に連結した供給配管158から酸化ガ
スを供給し、成膜基板107上で酸化ガスと原料ガスの
混合を行うので、酸化ガスと原料ガスの混合に伴う発塵
が抑制される。
酸バリウム等の酸化物系高誘電率薄膜にアニール処理を
施して結晶性を向上させる場合に、成膜中に定期的に赤
外線ランプヒーター159の出力を増大させ、成膜基板
107の温度を高めることができるので、成膜基板10
7を取り出して高温処理チャンバに入れ換える工程が不
要になり、成膜基板107が大気に曝されてCO2 と結
合し炭酸バリウムを形成するという問題が解消される。
4による液体原料用CVD装置1400の液体原料容器
1cおよびその周辺の構成を示す断面図である。なお、
液体原料用CVD装置1400のその他の構成は図27
に示した従来の液体原料用CVD装置2000と同様な
ので、同様部分の図は省略する。
た液体原料容器1cは、液体原料84を収容する容器本
体87と、容器本体87を密閉する容器蓋86とで構成
され、容器本体87と容器蓋86との間には密閉のため
のシール材82が設けられている。容器本体87と容器
蓋86は固定ネジ83などの固定手段によって、シール
材82を圧迫するように固定される。
cの一方端から延在する配管P11およびP12が容器
蓋86を貫通するように接続され、配管P11およびP
12の少なくとも一方は液体原料84内に達している。
また、バルブ11cおよび12cの各々の他方端には、
継手39cおよび40cが設けられている。容器本体8
7内には液体原料84に混入した水分を吸着するための
脱水剤85が備えられている。ここで、脱水剤85に
は、例えばモレキュラーシーブ入りのトラップパックG
084033(日本ミリポアリミテッド)などが使用さ
れる。
図1〜図15を用いて説明した液体原料用CVD装置の
実施例1〜実施例13に示した液体原料容器1、1a、
1b、101、101aに共通な構成であって、バルブ
11cおよび12cと継手39cおよび40cの参照符
号が変わっているだけである。また、その他の構成は図
27に示した従来の液体原料用CVD装置2000と同
様なので、重複する説明は省略する。
14のCVD装置の動作として、液体原料容器1cの使
用法について説明する。原料充填作業は水分濃度0.5
PPM以下の高純度N2 によりガス置換を行った真空グ
ローブボックス中で行う。予め容器部品は真空状態で加
熱乾燥する。冷却後、水分濃度10PPM以下に脱水し
た液体原料84と脱水剤85を容器本体87に充填した
のち、容器蓋86を固定ネジ83を用いてシール材82
を介して容器本体87に固定する。継手39cおよび4
0cはキャップをかぶせられ、バルブ11cおよび12
cも閉じており、気密は保たれる。原料容器1cは、C
VD装置に継手39cおよび40cを介して接続され
る。
は、液体原料84をCVD装置に供給するための圧送ガ
スや、原料容器1cのリークにより徐々に水分が侵入す
る。このような水分を脱水剤85が吸着し、Baおよび
SrなどのDPM化合物に水分が混入することによる劣
化を抑制する。
の原料容器1cを用いて、Ba(DPM)2 のTHF溶
液(0.1mol/l)の気化実験を1カ月間に渡り3
0回行ったところ、Ba(DPM)2 のTHF溶液の気
化不順によるBa(DPM)2 の残渣の発生は特に見ら
れず良好な気化特性を示した。
実施例>次に本発明による液体原料を用いたCVDプロ
セスの実施例を、図17〜図26を用いて説明する。ま
ず、固体のSr(DPM)2 をTHFに溶解した液体原
料および固体のBa(DPM)2 をTHFに溶解した液
体原料と、Tiの原料であるTTIP[Ti(O-i-
C3 H7)4]をバブリングにより気化させたTi気化原料
とを混合して原料ガスとし、さらにO2 を加えて反応さ
せ、基板上にバリウムチタン酸ストロンチウム(Ba、
Sr)TiO3 膜(以後BST膜と略記)を成膜する例
を示す。
しやすいBST膜の形成初期部分の結晶性を向上させ、
BST膜全体の電気特性を向上させる例を示す。
としてBa、Srと同じDPM系原料を使用することに
よって段差被覆性の向上を図った例を示す。
ための液体原料用CVD装置としては、実施例1〜実施
例14にて説明した本発明の液体原料用CVD装置10
0〜1400を用いることもできるが、説明を簡単化す
るため、図28に示した従来の液体原料用CVD装置3
000を用いる。なお、本発明のCVDプロセスにおい
ては、成膜時に酸化剤としてO2 以外にN2 Oを添加す
るので、図28に示した液体原料用CVD装置3000
には、O2 以外にN2 Oを供給する機構が付加されてい
る。
施例15のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図17において、従来と同様のSi基板
L1の上にSiO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に
形成された基板の、下部Pt電極L3の上にN2 Oを添
加して成膜されたBST膜L4が形成されている。
4を形成する前に、下部Pt電極L3の表面の異物を除
去し、異物のために生じる部分的な電気ショートを防ぐ
ために、下部Pt電極L3の表面に機械的研磨(Chemic
al Mechanical Polishing )を施すか、あるいは、機械
的研磨の代わりにHF(フッ酸)洗浄を施す。
従来のCVDプロセスにおけるO2 の添加量が流量換算
(以後O2 流量と呼称)で6slmの場合と、本発明の
CVDプロセスの実施例として、O2 流量4slm以外
にN2 Oの添加量が流量換算(以後N2 O流量と呼称)
で2slmである場合の2条件について、反応室5の内
部圧力10Torr、加熱ステージの設定温度を650
℃として、液体原料流量及び成膜時間をコントロールし
て、BST膜の組成比(Ba+Sr)/Ti=1.0、
膜厚1000オングストローム、成膜速度50オングス
トローム/minで20分間の成膜を行ない、得られた
BST膜の酸化膜換算膜厚及び直流電圧1.65V印加
時のリーク電流密度をそれぞれ測定した。その結果を実
験例1として表1に示す。
の平均値を表1に示す。従来のCVDプロセスにおいて
は、O2 流量が6slmの場合、誘電正接0.04、酸
化膜換算膜厚0.35nm、リーク電流密度1×10-6
A/cm2 であるのに対して、N2 Oを添加した場合、
誘電正接0.02、酸化膜換算膜厚0.34nm、リー
ク電流密度2×10-6A/cm2 であった。
うに、N2 Oを添加した方が誘電正接、酸化膜換算膜厚
等減少し、電気特性が向上していることがわかる。ま
た、N2 Oを添加しないBST膜とN2 Oを添加したB
ST膜の構造をX線回折により調べたところ、共にBS
T結晶の(100)面、(110)面、(111)面の
存在を示すピーク波形が観察され、ペロブスカイト構造
を有するBST膜が形成されていることがわかった。
CO3 の(111)面のピーク波形は、N2 Oを添加し
たBST膜の方がピーク強度が小さいことがわかった。
このことから、N2 Oを添加することによって不純物を
除去する効果があることがわかった。
を添加する本発明のCVDプロセスにより、BST膜の
電気特性および膜質を向上できることが判明した。
施例16のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図18において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の、下部Pt電極L3の上に、ランプアニール処理を
施したBST初期膜L5が形成され、その上に段階的成
膜として従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成
されている。
まず、通常の成膜として一段階成膜の例を説明する。反
応室5の内部圧力10Torr、加熱ステージの設定温
度を550℃とし、酸化剤としてO2 流量を4slm、
N2 O流量を2slm供給し、気化原料と反応させるこ
とによって、基板の下部Pt電極層L3上に、液体原料
流量及び成膜時間をコントロールして、BST膜の組成
比(Ba+Sr)/Ti=1.0、膜厚1000オング
ストローム、成膜速度50オングストローム/minで
20分間の成膜を行い、BST膜を形成した。
は圧力10TorrのO2 雰囲気下にあり、低温ほどカ
バレッジが良好であることから加熱ステージ6の設定温
度を550℃とし、TTIP、O2 、原料ガスと反応さ
せてSi基板L1の上にSiO2 層、下部Pt電極層L
3が順に形成された下地層の下部Pt電極L3の上に、
液体原料流量及び成膜時間をコントロールして、BST
膜の組成比(Ba+Sr)/Ti=1.0、膜厚100
0オングストローム、成膜速度50オングストローム/
minで2分間の成膜を行って、BST初期膜L5を形
成する。
ニールを行なう。アニール後再びサンプルを反応室5に
戻して、10Torrの圧力下において、加熱ステージ
6の設定温度を550℃とし、18分間の成膜により後
段BST膜L6を形成する。以上説明した通常成膜およ
び段階成膜の結果を実験例2として表2に示す。
合、誘電正接0.02、酸化膜換算膜厚3.22nm、
リーク電流密度5×10-8A/cm2 であるのに対し
て、段階的成膜の場合は、誘電正接0.06、酸化膜換
算膜厚0.49nm、リーク電流密度3×10-5A/c
m2 であった。
形成後、ランプアニール処理を施し、その上に後段BS
T膜L6を形成する段階的成膜により、酸化膜換算膜厚
が大幅に減少し、電気特性が向上していることがわか
る。このことは、BST初期膜L5の形成後にランプア
ニール処理を施すことにより、BST初期膜L5が結晶
化され、BST膜全体の電気特性が改善されたことを示
している。
施例17のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図19において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の下部Pt電極L3の上に、O3 処理を施したBST
初期膜L7が形成され、その上に段階的成膜として従来
の条件で成膜した後段BST膜L6が形成されている。
いて、ランプアニール処理を施したBST初期膜L5を
示したが、ランプアニール処理の代わりに、形成直後の
BST初期膜L7を、O3 雰囲気に曝すO3 処理を施す
ことによっても、BST初期膜L7の結晶化を達成で
き、BST膜全体の電気特性を改善できる。
施例18のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図20において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の下部Pt電極L3の上に、O2 プラズマ処理を施し
たBST初期膜L9が形成され、その上に段階的成膜と
して従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成され
ている。
いて、ランプアニール処理を施したBST初期膜L5を
示したが、ランプアニール処理の代わりに、形成直後の
BST初期膜L9を、O2 プラズマに曝すO2 プラズマ
処理を施すことによっても、BST初期膜L9の結晶化
を達成でき、BST膜全体の電気特性を改善できる。
施例21のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図21において、Si基板L1の上にS
iO2 層、下部Pt電極層L3が順に形成された基板の
下部Pt電極L3の上に、O2 流量を増加させて形成し
たBST初期膜L10が形成され、その上に段階的成膜
として従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成さ
れている。
は、段階的成膜において、酸化剤としてO2 4slm,
N2 O2slmを用いた従来のBST膜の製造方法によ
りBST初期膜L5を形成した例を示したがO2 流量を
増加させ、O2 流量を6slm、N2 O流量を2slm
供給してBST初期膜L10を形成することによって
も、結晶化されたBST初期膜L10が得られ、BST
膜全体の電気特性を改善できる。
施例20のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図22において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の下部Pt電極L3の上に、組成比を変えて形成した
BST初期膜L11が形成され、その上に段階的成膜と
して従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成され
ている。
いて、BST初期膜L5の組成が(Ba+Sr)/Ti
=1となるように形成されているが、組成比が(Ba+
Sr)/Ti=1.1となるように形成しても良い。
℃ではBST膜の結晶性は膜の組成比(Ba+Sr)/
Tiに大きく依存し、組成比1を境として1以上では結
晶化した膜、1以下ではアモルファス状の膜が得られる
ことが実験的に判っているので、BST初期膜が結晶化
しやすい組成となるように原料流量を調整して、BST
初期膜L11を形成する。なお、後段BST膜L6は、
加熱ステージ6の設定温度を550℃とし、組成が(B
a+Sr)/Ti=1となるように原料流量を調整して
形成する。この方法によっても、結晶化されたBST初
期膜L11が得られ、BST膜全体の電気特性を改善で
きる。
施例21のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図23において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の下部Pt電極L3の上に、成膜速度を変えて形成し
たBST初期膜L12が形成され、その上に段階的成膜
として従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成さ
れている。
いて、下部Pt電極L3の上に、液体原料流量及び成膜
時間をコントロールして、成膜速度50オングストロー
ム/minで2分間の成膜を行って、BST初期膜L5
を形成した例を示したが、原料供給量を減少させて成膜
速度を低減させることによっても、BST初期膜L12
が結晶化され、BST膜全体の電気特性を改善できる。
を増加させることによって成膜速度を低減させてもよ
い。この方法によっても、結晶化されたBST初期膜L
12が得られ、BST膜全体の電気特性を改善できる。
施例22のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図24において、Si基板L1の上にS
iO2 層L2、下部Pt電極層L3が順に形成された基
板の下部Pt電極L3の上に、SrTiO3 膜(以後S
T膜と略記)L13が形成され、その上に段階的成膜と
して従来の条件で成膜した後段BST膜L6が形成され
ている。
加熱ステージ6の設定温度を550℃とし、従来のBS
T膜形成時と同様にSr( DPM)2を有機溶剤THFに
溶解した液体原料を気化器3において加熱して気化させ
たSr気化原料と、Tiの原料であるTTIPをバブリ
ングにより気化させたTi気化原料とを混合して原料ガ
スとし、原料ガスと酸化剤(O2 )とを反応させてSi
基板L1の上にSiO2 層、下部Pt電極層L3が順に
形成された基板の下部Pt電極L3の上に2分間の成膜
を行って初期膜としてST膜L13を形成する。
TIPをバブリングにより気化させたTi気化原料とを
混合して原料ガスとし、酸化剤(O2 )を加え、加熱ス
テージ6の設定温度を550℃とし、18分間の成膜に
より後段BST膜L6を形成する。得られたBST膜の
電気特性の測定結果を実験例3として表3に示す。な
お、表3には実施例16の表2に示した一段階成膜によ
るBST膜の電気特性の測定結果も併せて示す。
T膜L13を形成した場合、誘電正接0.08、酸化膜
換算膜厚0.56nm、リーク電流密度6×10-5A/
cm 2 であった。
成膜における初期膜としてST膜L13を形成すること
によって、酸化膜換算膜厚が大幅に減少し、電気特性が
向上していることがわかる。このことは、段階的成膜に
おける初期膜としてST膜L7を形成することにより、
PtとST膜L7との界面が結晶化され、BST膜全体
の電気特性が改善されたことを示している。
施例23のCVDプロセスにより形成されたBST膜の
断面図である。図25において、段差形状を有する段差
付き基板L16の上に、BST膜L17が形成されてい
る。
TTIPをバブリングにより供給し、段差形状を有する
段差付き基板L16上に、加熱ステージ6の設定温度を
変化させてTiO2 膜を形成し、段差被覆性の温度依存
性を調べた。その結果を実験例4として表4に示す。
が低いほど段差被覆性を示すdmin/dmax の値が向上
していることがわかる。そこで加熱ステージ6の設定温
度を従来より低くして、設定温度500℃で段差形状を
有する段差付き基板L16上にBST膜L17の形成を
行い、段差被覆性の温度依存性を調べた。その結果を表
4に併せて示す。
被覆性を示すdmin /dmax の値は550℃で38%、
500℃で45%であった。
テージ6の設定温度を低くすることで、段差被覆性が良
好となることが判った。
実施例24のCVDプロセスにより形成されたBST膜
の断面図である。図25において、段差形状を有する段
差付き基板L16の上に、BaおよびSrのDPM系材
料と、TiのDPM系材料によりBST膜L19が形成
されている。ここで、TiのDPM系材料としては、T
iO(DPM)2 を用いた。
本発明のCVDプロセスの実施例22で示した表4から
判るように、同じ加熱ステージ6の設定温度では、TT
IPのバブリングによって得られたTi原料によって形
成されたTiO2 膜より、DPM系のBaおよびSr原
料により形成されたBST膜の段差被覆性の方が良好で
ある。
TiのDPM系材料とを用いて、BST膜L19を形成
して、段差被覆性を調べた。その結果を実験例5として
表5に示す。また、TTIPのバブリングによって得ら
れたTi原料と、BaおよびSrのDPM系材料を用い
て、段差形状を有する段差付き基板上に、BST膜を形
成し、段差被覆性を調べた。その結果を表5に併せて示
す。
てBST膜を形成した場合が45%であるのに対して、
BST膜の段差被覆性を示すdmin /dmax の値は、T
iO(DPM)2 を用いて形成したBST膜L19の段
差被覆性は、500℃で80%であった。
(DPM)2 を用いたBST膜の方が段差被覆性が良好
であり、本発明のCVDプロセスにより段差形状を有す
る段差付き基板L16上に被覆性良好なBST膜を形成
することができることが判明した。またこの原料を用い
た場合、Ba、Sr、Tiすべてを同じシステムで供給
でき、供給システムのシンプル化も可能である。
−iPr)2 (DPM)2 でも段差被覆性が改善される
と推測する。
およびCVDプロセスに用いる液体原料を以下に説明す
る。なお、実施例25以下においては、図28で説明し
た従来の液体原料用CVD装置3000を用いて説明す
る。
DPM液(水素を有する単独のDPM液)を溶媒とし、
Sr(DPM)2 の濃度が0.2mol%となるように
溶解して液体原料とした。これを原料容器1に充填し、
図28に示した従来のCVD装置3000を用いて気化
実験を行った。比較のため、溶媒としてTHF液を使用
した液体原料も用意した。気化器3における気化温度を
250℃とし、一回の気化時間を30分として繰り返し
気化を行い、気化器3内に発生する残渣を観察した。溶
媒としてTHF液を用いた場合には、17回の気化実験
を行った時点で茶褐色の液状残渣が確認された。一方、
HDPM液を溶媒として用いた場合は、30回の気化実
験を行った時点でも残渣は確認できず、良好な気化特性
を有することが判明した。
ことにより気化特性が向上した原因としては、Sr(D
PM)2 の分子の回りに多量のDPM分子が存在するた
め、自己会合等の劣化が起こりにくく、Sr(DPM)
2 が単体で安定に存在できること、および、HDPM液
はTHF液よりも蒸気圧が低く、Sr(DPM)2 との
蒸気圧差が小さいため、均一に気化できることが考えら
れる。
である必要はなく、例えばSr(DPM)2 とHDPM
液の組み合わせにおいては、THF液に対し50%のH
DPM液を添加し使用した場合でも、同等の効果が得ら
れる。
の組み合わせにおいても得られた。またTi、Pb、Z
r等の他の有機金属化合物についても同様の効果が期待
できる。またシクロペンタジエン、ヘキサフルオロアセ
チルチルアセトン等の配位子を有する有機金属化合物に
ついても同様である。
のCVD装置およびCVDプロセスに用いる液体原料を
以下に説明する。Ba(DPM)2 とSr(DPM)2
をTHP液中にそれぞれ0.1mol/lの濃度で溶解
した。これを原料容器1に充填し、図28に示したCV
D装置3000を用いて気化温度250℃で気化実験を
行った。希釈ガス供給管91には半透明のテフロン管を
用い、外部から液体原料の気化器3への輸送状態を観察
した。
気化した場合、気化器3の近傍で希釈ガス供給管91内
に気泡が発生し、また気化熱によるとみられる水分の凝
結が希釈ガス供給管91の周りに発生した。このような
状況で液体原料を供給した場合、噴霧ノズル4の先端か
らの原料液体の噴霧が間欠的となり、気化器3内で発生
する気体原料の濃度にむらができ好ましくない現象が発
生した。また濃度が高い液体原料を使用した場合には、
従来のCVD装置の問題として説明したように、THF
液のみが気化することにより濃縮が起き、希釈ガス供給
管91内に有機化合物が析出した。
このような気泡の発生や水分の凝結はなくなり、液体原
料は一定に気化器3に供給された。また、30回以上の
気化実験を行っても特に気化器3内における残渣の発生
は認められなかった。
のCVD装置およびCVDプロセスに用いる液体原料を
以下に説明する。前述した実施例26と同様の条件下
で、溶媒として1、4−ジオキサンを用いて気化実験を
行った。THP液を溶媒に用いた場合と同様、液体原料
は気化器3にスムーズに供給され、気化温度250℃で
30回以上の気化実験を行っても、残渣の発生は認めら
れなかった。
のCVD装置およびCVDプロセスに用いる液体原料を
以下に説明する。無極性溶媒である四塩化炭素または、
THF液中にBa(DPM)2 とSr(DPM)2 をそ
れぞれ0.1mol/lの濃度で溶解し、これを原料容
器1に充填して液体原料の経時変化を調べた。
M)2 の劣化を促進する。いずれの溶媒もモレキュラー
シーブ入りのトラップパックG084033(日本ミリ
ポアリミテッド)を投入して脱水し、水分濃度をカール
=フィッシャー水分測定器で測定した。それぞれの水分
濃度は、脱水前のTHFで50PPM、脱水後のTHF
で10PPM、四塩化炭素では検出限界以下であった。
化器3における気化温度を250℃とし、一回の気化時
間を30分として、一ヶ月間にわたり30回の気化実験
を行ったところ、残渣はとくに確認されなかった。一
方、溶媒としてTHF液を用いた場合には、17回の気
化実験を行った時点で茶褐色の液状残渣が確認された。
また、THF液は極性溶媒であるため、一旦、水分除去
を行ってもその後の充填作業やプロセスの途中で再吸湿
が容易に起きる。
っても確認された。すなわち、溶媒が四塩化炭素液であ
る場合、一ケ月間に気化温度250℃で30分の気化実
験を30回行ったところ、特に残渣の発生はみられなか
った。一方、溶媒がTHFである場合、7回気化を行っ
た時点で残渣の発生が顕著となった。
ベンゼン、シクロヘキサンなど)においても達成可能で
ある。
D装置によれば、不活性ガス供給配管を備えたことによ
り、原料容器から気化器に送出される液体原料の送出速
度を高めることができるので、液体原料を気化させずに
気化器に送出して配管内に残渣が付着することを防止で
きる。
装置によれば、不活性ガス冷却手段をさらに備えたこと
により、不活性ガス供給管内を流れる不活性ガスを冷却
することができるので、液体原料を気化させずに気化器
に送出して配管内に残渣が付着することを防止できる。
装置によれば、不活性ガス供給配管に溶媒液を送出する
ことで、液体原料の配管内での気化を防止して配管内に
残渣が付着することを防止できる。
装置によれば、配管の少なくとも気化器近傍を、PTF
Eで形成することで、熱伝導による液体原料の気化を低
減し、かつ、液体原料の残渣が発生した場合にも滑らか
な表面を有するPTFEには残渣が付着しにくいので、
配管内に残渣が蓄積されることを防止できる。
装置によれば、配管の気化器近傍に配管を覆う形状の配
管冷却手段を設けたことにより、配管の温度上昇を低減
し、配管内で液体原料が気化して残渣が蓄積されること
を防止できる。
装置によれば、液体原料が重力に対して順方向に与えら
れ、気化した液体原料が重力に対して逆方向に送出され
るので、気化器内に液体原料の残渣が蓄積されることを
防止でき、浮遊する未気化の液体原料や残渣が反応室に
送出されることを防止できる。
装置によれば、気化器内部に高温化された微小金属球が
充填され、液体原料が微小金属球に接触して気化するこ
とにより、液体原料の気化が達成され、微小金属球に液
体原料の残渣が付着した場合には、微小金属球を交換す
ることで気化器内を清浄化できる。
装置によれば、気化器近傍に、開口断面積調整用バルブ
を備えたことで、バルブの開閉度を調整して配管の開口
面積を変化させることができ、気化器内の圧力を反応室
とは独立に保つことができるので、反応室内の圧力を変
化させる場合にも、気化器内の圧力を一定に保つことが
できる。
装置によれば、ガス拡散板が接触する領域に設けられた
冷却手段によって、ガス拡散板を冷却することでガス拡
散板の温度を一定に保つことができるので、分解温度の
低いガスがガス拡散板に付着することを防止できる。
D装置によれば、加熱台において、断熱体により発熱体
と熱伝導体が保持体に対して断熱されているので、保持
体が加熱されることが防止され、保持体の外周に反応生
成物が堆積することを防止できる。
D装置によれば、排気手段が気体吸着手段を備えている
ので、排気手段に液体原料および反応性気体が達するこ
とを防止することができるので、排気手段の汚染が抑制
され、排気能力の低下を防止することができる。
D装置によれば、原料容器中に脱水手段を設けたことに
より、液体原料に水分が混入することによる液体原料の
劣化を防止することができる。
たCVDプロセスによれば、酸化剤としてO2 以外にN
2 Oも添加することで、BST膜の電気特性などの膜質
を向上することができる。
たCVDプロセスによれば、BST膜の成膜を、段階的
に行い、初期膜に対して所定の処理を施すことにより、
アモルファス化しやすい初期膜を結晶化でき、BST膜
の電気特性などの膜質を向上することができる。
たCVDプロセスによれば、所定の処理として、初期膜
形成後、ランプアニール処理を施すことによりアモルフ
ァス化しやすい初期膜を結晶化でき、BST膜の電気特
性などの膜質を向上することができる。
たCVDプロセスによれば、初期膜としてST膜を形成
することにより、BST膜の電気特性などの膜質を向上
することができる。
たCVDプロセスによれば、初期膜形成後、O3 処理を
施すことによりアモルファス化しやすい初期膜を結晶化
でき、BST膜の電気特性などの膜質を向上することが
できる。
たCVDプロセスによれば、初期膜形成後、O2 プラズ
マ処理を施すことによりアモルファス化しやすい初期膜
を結晶化でき、BST膜の電気特性などの膜質を向上す
ることができる。
たCVDプロセスによれば、基板に機械的研磨を施すこ
とにより、基板上の異物を除去して、電気特性などの膜
質を向上することができる。
たCVDプロセスによれば、基板にHFによる洗浄処理
を施すことにより、基板上の異物を除去して、電気特性
などの膜質を向上することができる。
たCVDプロセスによれば、基板の温度を低温化するこ
とで段差被覆性が向上し、段差の高さ方向にも均質な膜
を形成することができる。
たCVDプロセスによれば、Ti原料である液体状の有
機金属化合物の供給を、固体状DPM系有機金属化合物
を有機溶剤に溶解した液体原料から供給することによ
り、BST膜の電気特性などの膜質を向上することがで
きる。
原料によれば、有機金属化合物の配位子をその一部に含
む溶媒を使用することで、液体原料の気化特性を向上す
ることができる。
原料によれば、溶媒としてテトラヒドロピランを使用し
たことで、液体原料の気化特性を向上することができ
る。
原料によれば、溶媒としてジオキサンを使用したこと
で、液体原料の気化特性を向上することができる。
原料によれば、溶媒として無極性分子溶媒を使用するこ
とで、液体原料の気化特性を向上することができる。
成を示す図である。
成を示す図である。
装置の構成を示す図である。
成を示す図である。
成を示す図である。
成を示す図である。
成を示す図である
成を示す図である。
成を示す図である。
構成を示す図である。
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
の部分図である。
の構成を示す図である。
の構成を示す図である。
の部分図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
Dプロセスにより形成された膜の断面図である。
である。
である。
り形成された膜の断面図である。
り形成された膜の断面図である。
0、21 バルブ 15a、115 ガス拡散板 15s 支持枠 15h 拡散口 17、17b、117 真空ポンプ 18 溶媒容器 18b 溶媒容器 23 冷却用熱交換器 24 マスフローコントローラ 25 液溜タンク 26 バルブ 27 テフロン細管 28 水冷ジャケット 29 ニードルバルブ 30 コンダクタンスバルブ 31 開閉板 32 駆動軸 33 駆動源 34 圧力計 35 微小金属球 36 排出バルブ 37 導入バルブ 39a、39b、40a、40b 接続部 41 ヒーター 42 サセプタ 43 ヒーターカバー 44 冷却用通路 45 断熱体 47 冷却用熱交換器 48 コールドトラップ 51 反応生成物 52 気体原料 53 凝縮体 60、61、36c、40c 接続部 82 シール材 83 固定ネジ 84 液体原料 85 脱水剤 86 容器蓋 87 容器本体 P11、P12 配管 91a 希釈ガス供給管 92 希釈ガス供給器 102 液体供給手段 107 成膜基板 109、124 マスフローコントローラ 110、111、112、113、122 バルブ 138 冷却機構 146 ゲートバルブ 154 第1整流板 155 第2整流板 156 原料ガス拡散口 157 酸化ガス拡散口 158 酸化ガス供給管 159 赤外線ランプヒーター 160 反射板 161 反応室加熱ヒーター 190 支持板 L4 N2 Oを添加して形成したBST膜 L5 ランプアニール処理を施したBST初期膜 L6 後段BST膜 L7 O3 処理を施したBST初期膜 L9 O2 プラズマ処理を施したBST初期膜 L10 O2 流量を増加して形成したBST初期膜 L11 組成比を変更して形成したBST初期膜 L12 成膜速度を減少して形成したBST初期膜 L13 ST膜 L17 低温化により得られたBST初期膜
Claims (12)
- 【請求項1】 溶媒液に固体原料を溶かして形成された
液体原料を収容するための原料容器、前記液体原料を高
温化して気化させる気化器、気化した前記液体原料と、
反応性気体とを用いて薄膜層を形成する反応室を備え、 前記原料容器、前記気化器、前記反応室間が配管によっ
て接続されたCVD装置において、 前記原料容器と前記気化器とを接続する前記配管に接続
され、前記原料容器から前記気化器に送出される前記液
体原料の送出速度を高める不活性ガスを供給する不活性
ガス供給配管をさらに備えたことを特徴とする液体原料
用CVD装置。 - 【請求項2】 前記不活性ガス供給配管に取り付けら
れ、前記不活性ガス供給管内を流れる不活性ガスを冷却
するための不活性ガス冷却手段をさらに備えたたことを
特徴とする請求項1記載の液体原料用CVD装置。 - 【請求項3】 前記不活性ガス供給配管に接続され、前
記溶媒液のみを収容する溶媒容器をさらに備え、 前記不活性ガス供給配管に、前記溶媒液を送出すること
を特徴とする請求項1記載の液体原料用CVD装置。 - 【請求項4】 前記原料容器と前記気化器とを接続する
前記配管の少なくとも気化器近傍を、PTFE(Poly T
etra Fluoro Ethylene)で形成された配管で構成するこ
とを特徴とする、請求項1記載の液体原料用CVD装
置。 - 【請求項5】 前記原料容器と前記気化器とを接続する
前記配管の気化器近傍に、前記配管を覆う形状の配管冷
却手段を設けたことを特徴とする、請求項1記載の液体
原料用CVD装置。 - 【請求項6】 前記原料容器と前記気化器とを接続する
前記配管、前記気化器と前記反応室を接続する前記配管
はそれぞれ、 前記液体原料が重力に対して順方向に与えられ、気化し
た前記液体原料が重力に対して逆方向に送出されるよう
に、前記気化器に接続されていることを特徴とする、請
求項1記載の液体原料用CVD装置。 - 【請求項7】 前記気化器内部には、高温化された微小
金属球が充填され、前記液体原料が前記微小金属球に接
触して気化することを特徴とする請求項1記載の液体原
料用CVD装置。 - 【請求項8】 前記気化器と前記反応室を接続する前記
配管の前記気化器近傍に、バルブの開閉度を調整するこ
とで前記配管の開口面積を変化させる、開口断面積調整
用バルブを備えたことを特徴とする請求項1記載の液体
原料用CVD装置。 - 【請求項9】 前記反応室は、気化した前記液体原料
と、前記反応性気体とを混合し、前記反応室内に均一に
拡散させるガス拡散板を備え、 前記反応室の内壁の、前記ガス拡散板が接触する領域に
設けられた冷却手段によって、前記ガス拡散板の温度を
一定に保つことを特徴とする請求項1記載の液体原料用
CVD装置。 - 【請求項10】 前記反応室は、前記薄膜層が形成され
る基板を載置し、該基板を加熱する加熱台を備え、 前記加熱台は、熱源となる発熱体と、 前記発熱体からの熱を熱伝導によって前記基板に伝える
熱伝導体と、 前記発熱体と前記熱伝導体を収容する保持体と、 前記発熱体および前記熱伝導体の周囲に設けられ、前記
保持体と、前記発熱体および前記熱伝導体とを断熱する
断熱体とを有して構成されていることを特徴とする請求
項1記載の液体原料用CVD装置。 - 【請求項11】 気化した前記液体原料および前記反応
性気体を排気するための排気手段を反応室の外部に備
え、 前記排気手段と前記反応室との間には、気化した前記液
体原料および前記反応性気体を冷却して吸着し、前記液
体原料および前記反応性気体が前記排気手段に達するこ
とを防止する、気体吸着手段を備えていることを特徴と
する請求項1記載の液体原料用CVD装置。 - 【請求項12】 前記原料容器中に脱水手段を設けたこ
とを特徴とする請求項1記載の液体原料用CVD装置。
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