JP3927327B2 - ハロゲンガスを含むガスレーザ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ハロゲンガスを含むガスレーザ装置に関し、より詳細には貫流ファンを支承する磁気軸受及び貫流ファンを駆動するモータに関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来技術に係るエキシマレーザ装置の部分断面図を表しており、以下同図に基づいて従来技術を説明する。
同図において、エキシマレーザ装置のチャンバ2内部には、レーザ光を発振する媒質となるレーザガスが封入されている。チャンバ2の所定位置には、複数の翼を有する翼部3と回転軸9とを備えた貫流ファン1が配設されており、この回転軸9に駆動力を与えて翼部3を回転させることによってレーザガスを循環させ、放電電極(図示せず)間に導いている。そして、放電電極間に所定の高電圧を印加することによってレーザガスを励起し、レーザ光を発振している。
【0003】
貫流ファン1は、その回転軸9の両端部を、軸受ハウジング7内及びモータハウジング8内に設置された非接触の磁気軸受12,12によって回転自在に支承されている。これらの磁気軸受12,12は、回転軸9の外周面に環状に装着されてこの回転軸9と一体に回転する内輪磁性体10,10と、この内輪磁性体10,10の外周を所定の隙間を介して環状に取り巻く外輪電磁コイル11,11とを備えている。そして、この外輪電磁コイル11,11に図示しない電流導入手段によって電流を流して内輪磁性体10,10を吸引し、回転軸9を非接触状態で回転自在に支承している。
【0004】
また、貫流ファン1はモータハウジング8内に設置されたモータ49によって駆動される。このモータ49は、回転軸9の外周面に環状に装着されたロータ48と、このロータ48の外周を所定の隙間を介して環状に取り巻くステータ47とを備えている。ステータ47は、鉄芯とコイルとからなり、このコイルに電流を流すことによってその内周部に回転磁界を発生させ、ロータ48を回転させて貫流ファン1を駆動している。
【0005】
このとき、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11及びロータ48は、一般的に強磁性体の珪素鋼板から構成されている。これらの珪素鋼板やステータ47がレーザガスと接触すると、レーザガス中に含まれるフッ素と反応して、その材質が腐食したり、不純ガスを発生してレーザガスを汚損する。
そのため、これらの珪素鋼板やステータ47の表面には、例えばニッケルメッキ等の、フッ素に対する耐腐食性を有するコーティングを施し、腐食及び不純ガスの発生を防止している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術には、次に述べるような問題点がある。
【0007】
即ち、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11及びロータ48は、積層された珪素鋼板からなっているため、その端面が凹凸を有している。このような凹凸を有する端面にコーティングを施しても、コーティングと端面との密着性が悪く、コーティングが剥がれ、珪素鋼板がレーザガスと接触してしまうことがある。これにより、珪素鋼板内に含まれる珪素等がフッ素と反応し、珪素鋼板が腐食したり、不純ガスが発生してレーザガスを汚染したりすることがある。
【0008】
また、ステータ47も、コイルで構成されているためにその表面は凹凸が激しく、しかもコイルの表面に絶縁材が塗布されているため、コーティングが剥がれることがある。そのため、コイルや鉄芯がフッ素と反応して、腐食したり不純ガスが発生してレーザガスを汚染したりすることがある。
【0009】
このように、従来のモータ49や磁気軸受12は、腐食性を有するレーザガスと直接接する場所に設置されており、しかもレーザガスに対して耐性のあるコーティングを施しているにも拘らず、そのコーティングが剥がれやすく、腐食したりレーザガスを汚染してレーザガスの寿命を短くしたりするという問題がある。
【0010】
本発明は、上記の問題点に着目してなされたものであり、レーザガスによって腐食したりレーザガスを汚染したりしない、磁気軸受及びモータを備えたエキシマレーザ装置を提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】
上記の目的を達成するために、第1構成の発明に係るハロゲンガスを含むガスレーザ装置は、
チャンバ内に設置され、翼部を回転軸回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファンと、
前記チャンバ内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイルと、前記回転軸外周面の前記翼部両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイルの内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体とを有し、前記外輪電磁コイル及び前記内輪磁性体により生じる磁力により前記回転軸を回転自在に支承する磁気軸受と、
前記チャンバ内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータと、前記回転軸の外周面に装着され、かつ前記ステータの内周面に所定の間隙を介して対向するロータとを有し、前記ステータの回転磁界によりロータを回転させて前記貫流ファンを直接回転駆動するモータとを備え、
前記外輪電磁コイル、前記内輪磁性体、前記ロータ及び前記ステータは、それぞれFe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されている。
【0012】
第1構成に記載の発明によれば、外輪電磁コイル、内輪磁性体、ロータ、及びステータのそれぞれが、レーザガスから遮蔽された遮蔽空間内に収納されているか、又はバルク材料からの加工によって形成され、それらの表面に、レーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングを施されるかしている。これにより、磁気軸受やモータを構成する部品がレーザガスと接触することがなく、腐食したりレーザガスを汚損したりすることがない。従って、エキシマレーザ装置の故障が少なくなるとともに、レーザガスの長寿命化が達成される。
【0013】
また、第2構成の発明に係るハロゲンガスを含むガスレーザ装置は、
チャンバ内に設置され、翼部を回転軸回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファンと、
前記チャンバ内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイルと、前記回転軸外周面の前記翼部両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイルの内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体とを有し、前記外輪電磁コイル及び前記内輪磁性体により生じる磁力により前記回転軸を回転自在に支承する磁気軸受と、
前記チャンバ内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータと、前記回転軸の外周面に装着され、かつ前記ステータの内周面に所定の間隙を介して対向するロータとを有し、前記ステータの回転磁界によりロータを回転させて前記貫流ファンを直接回転駆動するモータとを備え、
前記外輪電磁コイル及び前記ステータは、前記外輪電磁コイル及び前記ステータとは別の部材で、かつレーザガスに対して非腐蝕性材料からなり、かつ前記外輪電磁コイルの内周側及び前記ステータの内周側をカバーする薄い円筒状隔壁により、レーザガスから遮蔽された遮蔽空間内に収容され、
前記前記内輪磁性体は、Fe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施され、
前記ロータは、中心部に円形の孔を有し、前記回転軸に略垂直に圧入された2枚の円板と、この円板の外周近傍に、かつ前記回転軸を等間隔に取り巻いて前記回転軸と略平行に前記円板間に渡された複数の柱状部材とを備えた籠型に形成され、前記円板および前記複数の柱状部材は導電性材質でありかつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されている。
また、第3構成の発明に係るハロゲンガスを含むガスレーザ装置は、
チャンバ内に設置され、翼部を回転軸回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファンと、
前記チャンバ内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイルと、前記回転軸外周面の前記翼部両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイルの内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体とを有し、前記外輪電磁コイル及び前記内輪磁性体により生じる磁力により前記回転軸を回転自在に支承する磁気軸受と、
前記チャンバ内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータと、前記回転軸の外周面に装着され、かつ前記ステータの内周面に所定の間隙を介して対向するロータとを有し、前記ステータの回転磁界によりロータを回転させて前記貫流ファンを直接回転駆動するモータとを備え、
前記外輪電磁コイル、前記内輪磁性体及び前記ステータは、それぞれFe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施され、
前記ロータは、中心部に円形の孔を有し、前記回転軸に略垂直に圧入された2枚の円板と、この円板の外周近傍に、かつ前記回転軸を等間隔に取り巻いて前記回転軸と略平行に前記円板間に渡された複数の柱状部材とを備えた籠型に形成され、前記円板および前記複数の柱状部材は導電性材質でありかつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されている。
【0014】
第2、第3構成に記載の発明によれば、外輪電磁コイル、内輪磁性体、及びステータを、第1構成と同様にレーザガスから遮蔽しており、かつロータを籠型形状として、その表面に耐フッ素性のコーティングを施している。これにより、ロータを着磁処理する必要がなく、着磁処理の手間が省略される。また、ロータの磁力が弱くなってモータの駆動力が弱くなるということがなく、常に一定の駆動力が確保される。さらに、ロータが籠型であるので、軽量化でき、モータを駆動する電力が省力化される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、本発明に係る実施形態を詳細に説明する。尚、各実施形態において、前記従来技術の説明に使用した図、及びその実施形態よりも前出の実施形態の説明に使用した図と同一の要素には同一符号を付し、重複説明は省略する。
【0016】
まず、図1〜図3に基づいて、第1実施形態を説明する。図1は、本実施形態に係るモータ49及び磁気軸受12,12を用いたエキシマレーザ装置の部分断面図を示している。
同図において、チャンバ2の内部にはレーザガスが封入されている。チャンバ2の所定位置には貫流ファン1が配設されており、レーザガスは貫流ファン1によって循環され、図示しない放電電極間に送り込まれる。この放電電極間に高電圧を印加することによって放電が起き、レーザガスが励起されてレーザ光が発振する。
【0017】
貫流ファン1は、レーザガスを循環させるための複数の翼を有する翼部3と、この翼部3を回転させる回転軸9とを備えている。この回転軸9は、翼部3の一端側で2分割されており、翼部3に固定されたファン回転軸4と、翼部3の一端側のファン回転軸4の端部に、ファン回転軸4と回転の中心軸を一致させて、ボルト28等の手段によって結合させた軸受回転軸18とから構成されている。
また、回転軸9は、チャンバ2の両側の側壁6,6を貫通しており、その翼部3の両側において、磁気軸受12,12によって回転自在に支承されている。これらの磁気軸受12,12は、両側壁6,6の外側にそれぞえ取り付けられた略円筒形状の軸受ハウジング7及びモータハウジング8の内周面にそれぞれ装着された外輪電磁コイル11,11と、回転軸9の外周面に環状に装着されてこの回転軸9と一体に回転する内輪磁性体10,10とを備えている。
そして、この内輪磁性体10,10の外周面と外輪電磁コイル11,11の内周面とを対向させ、図示しない電流導入手段によって外輪電磁コイル11,11に電流を流して内輪磁性体10,10を吸引し、この吸引力によって回転軸9を非接触状態で回転自在に支承している。
【0018】
また、貫流ファン1は、モータハウジング8内に設置されたモータ49によって駆動されている。このモータ49は、モータハウジング8の内周面に装着されたステータ47と、回転軸9の外周面に環状に装着されてこの回転軸9と一体に回転するロータ48とを備えている。そして、ステータ47の内周面とロータ48の外周面とを対向させ、ステータ47に電流を流すことによってその内周部に回転磁界を発生させ、ロータ48を回転させて貫流ファン1を直接駆動している。
【0019】
図2に、軸受ハウジング7付近の詳細断面図を示す。
同図において、軸受ハウジング7は、中空の略円筒形状をした軸受支持部材14と、回転軸9の振動による磁気軸受12の破損を防止するためのタッチダウンベアリング15を保持するベアリングホルダ16A,16Bと、軸受ハウジング7の内部の空間を封止する軸受キャップ17とを備えている。これらは、例えばSUS316等の耐腐食性を有する材質からなっているのが好適である。
【0020】
軸受支持部材14の内側端部は、ボルト13によって、チャンバ2の側壁6に固定されている。そして、軸受支持部材14の側壁6と当接する面には、Oリング溝63が設けられており、その内部にはOリング64が嵌合されていてレーザガスを封止している。
【0021】
また、軸受支持部材14の内周面には、中空円筒形の外輪電磁コイル11が、図中右方(チャンバ2の外側方向)から、軸受支持部材14の内周面に突出して形成されたハウジング障壁27の端面27Aに当接するまで圧入されている。この外輪電磁コイル11は、例えば中空円板形の珪素鋼板を積層して形成したものが好適である。このような外輪電磁コイル11を、合成樹脂等の絶縁材料(図示せず)でモールドし、軸受支持部材14に圧入している。
さらに軸受支持部材14の内周面には、外輪電磁コイル11の右方から、磁気軸受12の内輪磁性体10と外輪電磁コイル11との対向面の間隔を非接触で検出するギャップセンサ31を内部に埋め込んだ中空円筒形のブッシュ32が圧入されている。ブッシュ32は、外周部にOリング溝38を備えており、このOリング溝38にはOリング37が嵌合されて、ブッシュ32と軸受支持部材14の内周面との間を封止している。
【0022】
また、ブッシュ32の内周面からハウジング障壁27の内周面27Bにわたって、薄い円筒形の外輪隔壁24が挿入されており、外輪電磁コイル11及びブッシュ32の内周側をカバーしている。そして、この外輪隔壁24とブッシュ32及び軸受支持部材14との間の隙間34は、全周にわたって溶接されている。この溶接により、ブッシュ32、外輪隔壁24、及び軸受支持部材14が遮蔽空間を構成しており、この遮蔽空間が外輪電磁コイル11をチャンバ2内のレーザガスから遮蔽している。
尚、ブッシュ32及び外輪隔壁24の材質としては、SUS316等の耐腐食性を有する金属が好適である。
【0023】
また、回転軸9の外周面には、図中右方から、外輪電磁コイル11と同様の材質からなる中空円筒形の内輪磁性体10が、回転軸9の外周面に突出して形成された回転軸障壁26の端面26Aに当接するまで圧入されており、外輪電磁コイル11と対向している。さらに回転軸9の外周面には、内輪磁性体10の右方からギャップセンサ19を埋め込んだ中空円筒形のブッシュ20が圧入されている。
また、ブッシュ20の外周面から回転軸障壁26の外周面26Aにわたって、薄い円筒形の内輪隔壁29が挿入されており、内輪磁性体10及びブッシュ20の外周側をカバーしている。
この内輪隔壁29とブッシュ20及び回転軸9との間の隙間39、並びにブッシュ20と回転軸9との間の隙間39は全周にわたって溶接されている。この溶接により、ブッシュ20、内輪隔壁29、及び回転軸9が遮蔽空間を構成しており、この遮蔽空間が、内輪磁性体10をチャンバ2内のレーザガスから遮蔽している。
尚、ブッシュ20及び内輪隔壁29の材質は、SUS316等の耐腐食性を有する金属が好適である。
【0024】
このとき、内輪隔壁29の外周面と外輪隔壁24の内周面とは、ギャップ33を介して対向しており、その結果、内輪磁性体10の外周面と外輪電磁コイル11の内周面とが所定の間隔を有して対向することになる。そして、図示しない電流導入手段によって外輪電磁コイル11に電流を流し、外輪電磁コイル11の内周面に生じる電磁力によって内輪磁性体10の外周面を吸引し、回転軸9を非接触状態で回転自在に支承する磁気軸受12を構成している。
【0025】
また、軸受支持部材14には、図中右方から、軸受キャップ17及びベアリングホルダ16A,16Bがボルト35によって共締めされて装着されている。ベアリングホルダ16Aの表裏両面及びベアリングホルダ16Bの一面には、それぞれOリング溝21,21及びOリング溝21が設けられており、これらのOリング溝21,21,21にはOリング22,22,22が嵌合されて、チャンバ2内部のレーザガスを封止している。
また、軸受キャップ17には、清浄なレーザガスを注入するためのパージポート61が備えられている。
【0026】
ところで、ブッシュ20、内輪隔壁29、及び回転軸9よりなる遮蔽空間は、レーザガスに対して遮蔽されていなければならず、例えば溶接部に亀裂などがあると、レーザガスがここから侵入して内輪磁性体などが腐食する。これを防ぐために、回転軸9には、遮蔽空間の密閉性をテスト(これをリークチェックと言う)するためのリークチェック手段が設けられている。
まず、回転軸9の外周面で、かつ内輪磁性体10が挿入される箇所には、軸方向に、所定幅のリーク溝54が設けられている。このリーク溝54は、遮蔽空間の外部にはみ出さない軸方向長さとなっている。
また、回転軸9の一端部には、図中左方に向けて、座ぐり穴52を備えた所定深さのリーク穴51が設けられている。このリーク穴51は、その側面に、座ぐり穴52の底面から所定の深さまで研磨された研磨面57と、この研磨面57よりも深い位置に所定のピッチで切られたネジ部56とを有している。また、リーク溝54からリーク穴51の側面に向けて、回転軸9の半径方向に、貫通孔53が設けられている。
以下に、リークチェックの手順を示す。まず、リーク穴51のネジ部56に、例えばヘリウムリークディテクタの継手をねじ込み、研磨面57と継手との間をOリングで封止する。そして、リーク穴51から真空引きし、遮蔽空間の外部からヘリウムガスを吹きかけることによって、遮蔽空間の密閉性をテスト可能となっている。これらのリーク溝54、リーク穴51及び貫通孔53を、リークチェック手段と言う。
そして、リークチェック終了後は継手をはずし、Oリング58を有するメクラ栓59をリーク穴51にねじ込めば、Oリング58によってこのリーク穴51は封止され、前記遮蔽空間をレーザガスから遮蔽することができる。
【0027】
また、ブッシュ32、外輪隔壁24、及び軸受支持部材14よりなる遮蔽空間も、レーザガスに対して遮蔽されていなければならない。この部分のリークチェックは、例えば軸受支持部材14の外周面から回転軸9の半径方向に、遮蔽空間に向けてリーク孔(図示せず)を設け、そのリーク孔から真空引きをしてリークチェックを行なえばよい。
或いは、例えば軸受支持部材14に、外輪電磁コイル11に電流を供給するための電流導入孔(図示せず)を設ける必要があるので、このような電流導入孔から遮蔽空間の真空引きを行なって、リークチェックをすればよい。
尚、これらの場合、リーク孔や電流導入孔は外気に通じていても、遮蔽空間はレーザガスから遮蔽されているので、このリーク孔や電流導入孔をOリング等の手段で封止する必要はない。
【0028】
また、回転軸9の同じ一端部には、軽量化のために内部をくり抜かれた回転円板36が、図示しない固定手段によって固定されている。この回転円板36は、例えば強磁性体材料からなっている。
また、軸受キャップ17にはギャップセンサ42が埋め込まれており、この回転円板36と軸受キャップ17との距離を検出し、その距離に応じた信号を出力している。
そして、軸受キャップ17及びベアリングホルダ16Bには、電磁石40,40が、それぞれ埋め込まれており、図示しない手段によって電流を供給されている。即ち、ギャップセンサ42の出力信号に基づいて、この電磁石40,40に通電する電流をそれぞれ変化させ、回転円板36に及ぼす吸引力を利用して回転円板36と軸受キャップ17及びベアリングホルダ16との距離を制御している。これにより、回転軸9の軸方向の位置を、適正な位置に保持することが可能となっている。
尚、回転円板36は、前記軽量化のためのくり抜かれた部分から、空気或いはレーザガスを抜くためのガス抜き孔41を有している。
【0029】
また、回転軸9の回転軸障壁26と翼部3との間の外周面には、複数の溝を備えたラビリンス5が形成され、チャンバ2内で発生した不純物が、軸受ハウジング7の内部に侵入するのを防止している。
【0030】
次に、図3に、モータハウジング8付近の詳細断面図を示す。
同図において、モータハウジング8は、中空の円筒形状をしたモータ支持部材43と、ベアリングホルダ16と、モータハウジング8の内部の空間を封止するモータキャップ44とを備えている。これらは、例えばSUS316等の耐腐食性を有する材質からなっているのが好適である。
【0031】
そして、モータ支持部材43の内周面には、図中左方(チャンバ2の外側方向)から、中空円筒形のステータ47が、モータ支持部材43の内周面に突出して形成されたハウジング障壁27の端面27Aに当接するまで圧入されている。このステータ47は、一般的なモータの場合と同様に例えばコイルと鉄芯とからなり、合成樹脂等の絶縁材料でモールドされている。そして、図示しない電流導入孔を介して、チャンバ2の外部からコイルに電流を流し、回転磁界をその内周側に発生させることが可能である。
さらにモータ支持部材43の内周面には、ステータ47の左方から、所定の軸方向厚さを有する中空円筒のブッシュ46が圧入され、さらにその左方からは、外輪電磁コイル11と、ギャップセンサ31を有するブッシュ32とが圧入されている。このとき、ブッシュ32は、外周部にOリング溝38を備えており、このOリング溝38にはOリング37が嵌合されて、ブッシュ32とモータ支持部材43の内周面との間を封止している。
【0032】
そして、前記軸受ハウジング7と同様に、このブッシュ32の内周面からハウジング障壁27の内周面27Bにわたって、薄い円筒形の外輪隔壁24が挿入されており、外輪電磁コイル11、ステータ47及びブッシュ32の内周側をカバーしている。
この外輪隔壁24とブッシュ32及びモータ支持部材43との間の隙間34は、全周にわたって溶接されている。この溶接により、ブッシュ32、外輪隔壁24、及びモータ支持部材43が遮蔽空間を構成しており、この遮蔽空間が外輪電磁コイル11及びステータ47をチャンバ2内のレーザガスから遮蔽している。尚、ブッシュ32及び外輪隔壁24の材質としては、SUS316等の耐腐食性を有する金属が好適である。
【0033】
尚、前述したように、ステータ47及び外輪電磁コイル11をレーザガスから遮蔽する遮蔽空間には、ステータ47及び外輪電磁コイル11に電流を供給するための図示しない電流導入孔が設けられており、遮蔽空間は外気と通じている。このような電流導入孔から真空引きを行なうことにより、この遮蔽空間のリークチェックが可能となっている。
そして、この場合、電流導入孔は外気と通じていても、遮蔽空間はレーザガスから遮蔽されているので、この電流導入孔をOリング等の手段で封止する必要はない。
【0034】
また回転軸9の外周面には、図中左方から、珪素鋼板を積層してなる中空円筒形のロータ48が、回転軸9の外周面に突出して形成された回転軸障壁26の端面26Aに当接するまで圧入され、ステータ47と対向している。
そして、ロータ48の左方からは、所定の軸方向厚さを有する中空円筒のブッシュ45と、内輪磁性体10とがこの順序で圧入されており、さらにその左方から、ギャップセンサ19を有するブッシュ20が圧入されている。
【0035】
また、ブッシュ20の外周面から回転軸障壁26の外周面26Aにわたって、薄い円筒形の内輪隔壁29が挿入されており、ロータ48、内輪磁性体10及びブッシュ20の外周側をカバーしている。
この内輪隔壁29とブッシュ20及び回転軸9との隙間39、並びにブッシュ20と回転軸9との間の隙間39は全周にわたって溶接されている。この溶接により、ブッシュ20、内輪隔壁29、及び回転軸9が遮蔽空間を構成しており、この遮蔽空間が内輪磁性体10及びロータ48をチャンバ2内のレーザガスから遮蔽している。
このとき、対向する内輪磁性体10と外輪電磁コイル11とが磁気軸受12を構成していることは、前記軸受ハウジング7と同様である。
尚、ブッシュ20及び内輪隔壁29の材質は、SUS316等の耐腐食性を有する金属が好適である。
【0036】
また、モータ支持部材43には、図中左方から、清浄なレーザガスを注入するためのパージポート61を備えたモータキャップ44、及びベアリングホルダ16Aが、ボルト35によって共締めされて装着されている
また、回転軸9の他端部にも、前記一端部と同様に、遮蔽空間のリークチェックを行なうための同様のリークチェック手段が設けられている。
さらに、回転軸9の回転軸障壁26と翼部3との間の外周面には、複数の溝を備えたラビリンス5が形成され、チャンバ2内で発生した不純物が、モータハウジング8の内部に侵入するのを防止している。
【0037】
図4に、ロータ48の斜視図を示す。同図に示すように、ロータ48は、その外周に、交互に異なる磁極が等間隔で例えば4箇所に存在するように着磁処理されている。そして、ステータ47とロータ48とがモータ49(この場合は誘導型モータ)を構成しており、ステータ47のコイルに電流を流すことによって回転磁界を発生させ、ロータ48を回転させることが可能である。このとき、磁極が2箇所であってもよく、或いは、4箇所よりも多くの箇所に存在するように着磁処理してもよい。
このロータ48の回転を駆動力として、貫流ファン1の翼部3を回転させ、レーザガスを循環させる。
【0038】
以上説明したように、本実施形態によれば、磁気軸受12,12の内輪磁性体10,10及びロータ48の外周部に内輪隔壁29を設けて遮蔽空間内を形成し、内輪磁性体10,10及びロータ48をレーザガスから遮蔽している。
さらに、外輪電磁コイル11,11及びステータ47の内周部に外輪隔壁24を設けて遮蔽空間内を形成し、これらを同様にレーザガスから遮蔽している。
これにより、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11、ロータ48及びステータ47がレーザガスに触れないので、腐食したり不純ガスを発生することがなく、エキシマレーザ装置の故障が少なくなるとともに、レーザガスの長寿命化が可能となる。
【0039】
さらに、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11、ロータ48及びステータ47を収納した遮蔽空間を、リークチェックするためのリークチェック手段を備えている。これにより、遮蔽空間の漏れを予めテストし、漏れがあった場合にはこの漏れを塞ぐことができるので、レーザガスの遮蔽空間への侵入をより確実に防止でき、エキシマレーザ装置の故障が少なくなるとともに、レーザガスの長寿命化が達成される。
【0040】
次に、図5〜図8に基づいて、第2実施形態を説明する。図5は、本実施形態に係るエキシマレーザ装置の軸受ハウジング7付近の詳細断面図を示している。
同図において、軸受ハウジング7の軸受支持部材14の内周面には、第1実施形態と同様に、外輪電磁コイル11及びブッシュ32が圧入されている。また、ブッシュ32の内周面からハウジング障壁27の内周面27Bにわたって、薄い円筒形の外輪隔壁24が挿入されており、外輪電磁コイル11及びブッシュ32の内周側をカバーしている。そして、この外輪隔壁24とブッシュ32及び軸受支持部材14との間の隙間34は、全周にわたって溶接されている。
さらに、軸受キャップ17がOリング溝21,21を備えたベアリングホルダ16と一体にボルト35によって装着され、軸受ハウジング7内部のレーザガスを封止している点は、第1実施形態と同様である。
【0041】
一方、回転軸9の外周面には、強磁性体金属からなる中空円筒形の内輪磁性体10が、図中右方(チャンバ2の外側方向)から回転軸障壁26の端面26Aに当接するまで圧入されている。この内輪磁性体10は、強磁性金属をバルク材料(むく材)から中心部に貫通孔を備えた円柱形状に、例えば切削等によって加工したものである。
さらに、内輪磁性体10の右方からは、ギャップセンサ19を埋め込んだブッシュ20が圧入されている。
このとき、内輪磁性体10の外周面と外輪電磁コイル11の内周面とは、回転軸9を非接触状態で回転自在に支承する磁気軸受12を構成している。
この内輪磁性体10の材質である強磁性金属としては、例えば、35〜80%ニッケル(Ni)を含む鉄(Fe)−Ni磁性合金であるパーマロイが好適であり、JISのPB,PC,PCS,PD,PE等が利用可能である。
そして、内輪磁性体の表面には、この強磁性金属が直接レーザガスに触れないように、例えばニッケルメッキ等の耐フッ素性のコーティングを施している。
【0042】
次に、図6に、モータハウジング8付近の詳細断面図を示す。
同図において、モータ支持部材43の内周面には、第1実施形態と同様に、チャンバ2の外側方向(図中左方)からステータ47と、ブッシュ46と、外輪電磁コイル11と、ギャップセンサ31を埋め込んだブッシュ32とがこの順序で圧入されている。そして、同様に外輪電磁コイル11、ステータ47及びブッシュ32の内周側をカバーする中空円筒形の薄い外輪隔壁24が挿入され、隙間34を全周溶接されて遮蔽空間を形成している。
さらに、モータキャップ44がOリング溝21,21を備えたベアリングホルダ16Aと一体にボルト35によってモータ支持部材43に装着され、モータハウジング8内部のレーザガスを封止している点は、第1実施形態と同様である。
【0043】
一方、回転軸9の外周面には、強磁性金属をバルク材料から切削加工した、中心部に貫通孔を備えた円柱形のロータ48が図中左方から圧入されている。
さらに、このロータ48の左方からは、所定の軸方向厚さを有する中空円筒のブッシュ45と、軸受ハウジング7側と同様の内輪磁性体10と、ギャップセンサ19を有するブッシュ20とがこの順序で圧入されている。
【0044】
このときロータ48には、例えば図4に示すように4箇所の磁極を有するように着磁処理が施され、その表面には耐フッ素性のコーティングが施されている。このとき、磁極が2箇所であってもよく、或いは4箇所よりも多くの箇所に存在するように着磁処理してもよい。 このように、所定の着磁処理を施したロータ48及び内輪磁性体10が、それぞれステータ47及び外輪電磁コイル11と対向し、貫流ファン1を駆動するモータ49(この場合、同期型モータ)及び回転軸9を支承する磁気軸受12を構成している。
【0045】
次に図7、図8に、本実施形態におけるロータ48の他の構成例を示す。図7はロータ48の斜視図、図8はその側面図である。
これらの図において、ロータ48は、中心部に円形の孔を有し、回転軸9に略垂直に圧入された2枚の円板60,60と、この円板60,60の外周近傍に、かつ回転軸9を等間隔に取り巻いて回転軸9と略平行に円板60,60間に渡された、例えば6本の円柱62とを備えており、一般に言う籠型形状をしている。
【0046】
このような籠型形状のロータ48を、アルミニウム等の導電性の材質で構成し、その表面にニッケルメッキ等のコーティングを施している。このモータ49は、誘導型モータとなっている。
尚、この円柱62は6本と限られるものではなく、4本でもよく、6本よりも多くの本数でもよい。さらに、円柱62は、中空の円筒形状でもよい。
【0047】
以上説明したように、本実施形態によれば、磁気軸受12の内輪磁性体10及びモータ49のロータ48を強磁性金属のバルク材料から切削等の加工手段によって加工した構造とし、その表面にニッケルメッキ等の耐腐食性コーティングを施している。
或いは、ロータ48をアルミニウム等の導電性の材質で籠型形状に形成し、その表面にコーティングを施して籠型誘導モータとしている。
これにより、内輪磁性体10やロータ48が珪素鋼板を積層した構造ではなく、また絶縁物が付着していないので、コーティングとこれらの内輪磁性体10やロータ48との密着性が良くなり、コーティングがこれらの表面から剥がれにくくなる。従って、フッ素と内輪磁性体10やロータ48とが直接接することがなく、その表面から不純ガスが発生することが少なくなるので、レーザガスの寿命を長寿命化することができる。
【0048】
また、内輪磁性体10及びロータ48のコーティングが、剥がれにくくなるので、コーティングのみによって内輪磁性体10及びロータ48の表面をレーザガスから遮蔽することが可能となり、内輪隔壁29が不要となる。
その結果、磁気軸受12,12の内輪磁性体10,10と外輪電磁コイル11,11との対向する間隔を狭めることが可能となること、及び外輪電磁コイル11,11の電磁力を遮っていた内輪隔壁29がなくなることから、外輪電磁コイル11,11の電磁力による吸引力が強くなり、磁気軸受12の耐荷重性能や耐振動性能が向上する。
また、同様に内輪隔壁29がなくなったことから、モータ49のステータ47がロータ48に及ぼす回転磁界の強さが強くなる。これにより、モータ49の駆動力が向上し、貫流ファン1を効率良く回転させることが可能となる。
また、ロータ48を籠型形状としたことで、ロータ48が軽量化され、さらに効率良く貫流ファン1を回転させることができる。ロータ48の材質をアルミニウムにすれば、この軽量化はいっそう促進され、より好適である。
【0049】
さらに、内輪隔壁29がなくなったことにより、隙間39の溶接が不要となるので、回転軸9の構成が簡単になり、製造コストが減少する。さらに、溶接部のリークチェックが不要となって、その手間が省力化できる。また、リークチェック用のリークチェック手段が不要となったことで回転軸9の構造が簡単になる。
【0050】
尚、本発明においては、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11、ロータ48、及びステータ47をレーザガスに触れないようにするのが目的であり、その実現手段は、上記第1、第2実施形態に説明した組み合わせに限られるものではない。
即ち、内輪磁性体10,10及び外輪電磁コイル11,11は遮蔽空間内に収納するか、又はバルク材料から形成してその表面にコーティングを施すかすればよい。また、ロータ48は、遮蔽空間内に収納するか、バルク材料から形成してその表面にコーティングを施すようにするか、或いは導電性材質で籠型に形成し、その表面にコーティングを施すかすればよい。また、ステータ47については、遮蔽空間内に収納するようにすればよい。これらの形態を必要に応じて組み合わせることにより、本発明を実現可能である。
【0051】
また、第1実施形態において、内輪磁性体10,10、外輪電磁コイル11,11、及びロータ48をバルク材料から形成し、その表面にコーティングを施すようにしてもよい。これにより、譬え遮蔽空間内にレーザガスが侵入しても、これらの部品とレーザガスとが直接接触することがなく、これらの部品をいっそう確実にレーザガスから遮蔽することが可能となる。
【0052】
また、回転軸9を、ファン回転軸4及び軸受回転軸18とを結合した形態としたが、これは例えばすべてが一体になっているような回転軸9でもよく、他の位置で分割されるような回転軸9でもよい。
さらに、回転軸9を支承する磁気軸受12,12は2個のみとは限らず、3個以上でもよい。
【0053】
また、磁気軸受12を、内輪磁性体10及び外輪電磁コイル11から構成するようにしたが、これは例えばどちらか一方或いは双方を、永久磁石や電磁石等の磁石としてもよい。さらに、双方を磁石として、その対向面を同極の磁極とし、この磁極同士の反発力を利用した磁気軸受12としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るエキシマレーザ装置の部分断面図。
【図2】軸受ハウジング付近の詳細断面図。
【図3】モータハウジング付近の詳細断面図。
【図4】ロータの斜視図。
【図5】第2実施形態に係るエキシマレーザ装置の軸受ハウジング付近の詳細断面図。
【図6】モータハウジング付近の詳細断面図。
【図7】ロータの他の構成例を示す斜視図。
【図8】ロータの側面図。
【図9】従来技術に係るエキシマレーザ装置の部分断面図。
【符号の説明】
1…貫流ファン、2…チャンバ、3…翼部、4…ファン回転軸、5…ラビリンス、6…側壁、7…軸受ハウジング、8…モータハウジング、9…回転軸、10…内輪磁性体、11…外輪電磁コイル、12…磁気軸受、13…ボルト、14…軸受支持部材、15…タッチダウンベアリング、16…ベアリングホルダ、17…軸受キャップ、18…軸受回転軸、19…ギャップセンサ、20…ブッシュ、21…Oリング溝、22…Oリング、24…外輪隔壁、26…回転軸障壁、27…ハウジング障壁、28…ボルト、29…内輪隔壁、31…ギャップセンサ、32…ブッシュ、33…ギャップ、34…隙間、35…ボルト、36…回転円板、37…Oリング、38…Oリング溝、39…隙間、40…電磁石、41…ガス抜き孔、42…ギャップセンサ、43…モータ支持部材、44…モータキャップ、45…ブッシュ、46…ブッシュ、47…ステータ、48…ロータ、49…モータ、50…モータ軸、51…リーク穴、52…座ぐり穴、53…貫通孔、54…リークチェック溝、56…ネジ部、57…研磨面、58…Oリング、59…メクラ栓、60…円板、61…パージ配管、62…円柱、63…Oリング溝、64…Oリング。

Claims (3)

  1. チャンバ(2)内に設置され、翼部(3)を回転軸(9)回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファン(1)と、
    前記チャンバ(2)内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイル(11,11)と、前記回転軸(9)外周面の前記翼部(3)両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイル(11,11)の内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体(10,10)とを有し、前記外輪電磁コイル(11,11)及び前記内輪磁性体(10,10)により生じる磁力により前記回転軸(9)を回転自在に支承する磁気軸受(12,12)と、
    前記チャンバ(2)内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータ(47)と、前記回転軸(9)の外周面に装着され、かつ前記ステータ(47)の内周面に所定の間隙を介して対向するロータ(48)とを有し、前記ステータ(47)の回転磁界によりロータ(48)を回転させて前記貫流ファン(1)を直接回転駆動するモータ(49)とを備え、
    前記外輪電磁コイル(11,11)、前記内輪磁性体(10,10)、前記ロータ(48)及び前記ステータ(47)は、それぞれFe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されているハロゲンガスを含むガスレーザ装置。
  2. チャンバ(2)内に設置され、翼部(3)を回転軸(9)回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファン(1)と、
    前記チャンバ(2)内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイル(11,11)と、前記回転軸(9)外周面の前記翼部(3)両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイル(11,11)の内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体(10,10)とを有し、前記外輪電磁コイル(11,11)及び前記内輪磁性体(10,10)により生じる磁力により前記回転軸(9)を回転自在に支承する磁気軸受(12,12)と、
    前記チャンバ(2)内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータ(47)と、前記回転軸(9)の外周面に装着され、かつ前記ステータ(47)の内周面に所定の間隙を介して対向するロータ(48)とを有し、前記ステータ(47)の回転磁界によりロータ(48)を回転させて前記貫流ファン(1)を直接回転駆動するモータ(49)とを備え、
    前記外輪電磁コイル(11,11)及び前記ステータ(47)は、前記外輪電磁コイル(11,11)及び前記ステータ(47)とは別の部材で、かつレーザガスに対して非腐蝕性材料からなり、かつ前記外輪電磁コイル(11,11)の内周側及び前記ステータ (47) の内周側をカバーする薄い円筒状隔壁(24)により、レーザガスから遮蔽された遮蔽空間内に収容され、
    前記内輪磁性体(10,10)は、Fe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施され、
    前記ロータ(48)は、中心部に円形の孔を有し、前記回転軸 (9) に略垂直に圧入された2枚の円板 (60,60) と、この円板 (60,60) の外周近傍に、かつ前記回転軸 (9) を等間隔に取り巻いて前記回転軸 (9) と略平行に前記円板 (60,60) 間に渡された複数の柱状部材 (62) とを備えた籠型に形成され、前記円板 (60,60) および前記複数の柱状部材 (62) は導電性材質でありかつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されているハロゲンガスを含むガスレーザ装置。
  3. チャンバ(2)内に設置され、翼部(3)を回転軸(9)回りに回転させてレーザガスを循環させる貫流ファン(1)と、
    前記チャンバ(2)内壁の両端近傍に装着された外輪電磁コイル(11,11)と、前記回転軸(9)外周面の前記翼部(3)両側外方部に装着され、かつ前記外輪電磁コイル(11,11)の内周面に所定の間隙を介して対向する内輪磁性体(10,10)とを有し、前記外輪電磁コイル(11,11)及び前記内輪磁性体(10,10)により生じる磁力により前記回転軸(9)を回転自在に支承する磁気軸受(12,12)と、
    前記チャンバ(2)内壁の端部近傍に装着され、可変となる所定の周波数で回転磁界を発生するステータ(47)と、前記回転軸(9)の外周面に装着され、かつ前記ステータ(47)の内周面に所定の間隙を介して対向するロータ(48)とを有し、前記ステータ(47)の回転磁界によりロータ(48)を回転させて前記貫流ファン(1)を直接回転駆動するモータ(49)とを備え、
    前記外輪電磁コイル(11,11)、前記内輪磁性体(10,10)及び前記ステータ(47)は、それぞれFe−Ni系磁性合金バルク材料から形成され、かつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施され、
    前記ロータ(48)は、中心部に円形の孔を有し、前記回転軸 (9) に略垂直に圧入された2枚の円板 (60,60) と、この円板 (60,60) の外周近傍に、かつ前記回転軸 (9) を等間隔に取り巻いて前記回転軸 (9) と略平行に前記円板 (60,60) 間に渡された複数の柱状部材 (62) とを備えた籠型に形成され、前記円板 (60,60) および前記複数の柱状部材 (62) は導電性材質でありかつ表面にレーザガスに対して耐腐食性を有するコーティングが施されているハロゲンガスを含むガスレーザ装置。
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