JPH04218985A - エキシマレーザ装置 - Google Patents

エキシマレーザ装置

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JPH04218985A
JPH04218985A JP3090328A JP9032891A JPH04218985A JP H04218985 A JPH04218985 A JP H04218985A JP 3090328 A JP3090328 A JP 3090328A JP 9032891 A JP9032891 A JP 9032891A JP H04218985 A JPH04218985 A JP H04218985A
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excimer laser
laser device
platinum
electrode
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JP3090328A
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English (en)
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Takeo Haruta
春田 健雄
Hajime Nakatani
元 中谷
Yoshihiko Yamamoto
吉彦 山本
Tsuyotoshi Takemura
竹村 剛俊
Haruhiko Nagai
治彦 永井
Takashi Eura
隆 江浦
Shungo Tsuboi
俊吾 坪井
Yoshifumi Matsushita
松下 嘉文
Tadao Minagawa
忠郎 皆川
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Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
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Publication date
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    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
    • H01S3/00Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range
    • H01S3/14Lasers, i.e. devices using stimulated emission of electromagnetic radiation in the infrared, visible or ultraviolet wave range characterised by the material used as the active medium
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    • H01S3/223Gases the active gas being polyatomic, i.e. containing two or more atoms
    • H01S3/225Gases the active gas being polyatomic, i.e. containing two or more atoms comprising an excimer or exciplex
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01SDEVICES USING THE PROCESS OF LIGHT AMPLIFICATION BY STIMULATED EMISSION OF RADIATION [LASER] TO AMPLIFY OR GENERATE LIGHT; DEVICES USING STIMULATED EMISSION OF ELECTROMAGNETIC RADIATION IN WAVE RANGES OTHER THAN OPTICAL
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    • H01S3/02Constructional details
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    • H01S3/097Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping by gas discharge of a gas laser
    • H01S3/0971Processes or apparatus for excitation, e.g. pumping by gas discharge of a gas laser transversely excited

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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、エキシマレーザ装置
に関し、特に、その電極に着目したエキシマレーザ装置
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図29は、従来のエキシマレーザ装置の
放電部領域の断面の概略図である。図において1はレー
ザ筐体、2は第1の主電極、3は第2の主電極、4は主
放電である。
【0003】次に動作について説明する。エキシマレー
ザは、レーザ媒質として、クリプトン(Kr)、キセノ
ン(Xe)、またはアルゴン(Ar)等の希ガス、なら
びにフッ素(F) 、塩素(Cl)等のハロゲンガスを
用いるレーザである。例えば、(F) と(Kr)をレ
ーザ媒質として、これをヘリウム(He)またはネオン
(Ne)からなるバッフアガスで希釈してレーザ筐体1
に充填し、第1の主電極2と第2の主電極3との間に高
電圧を印加する。これにより、両電極2、3間の主放電
4が形成され、基底状態では相互作用のなかった(Kr
)と(F)が反応し、フッ化クリプトン(KrF) な
るエキシマ分子が生成する。このエキシマ分子は寿命が
短く、すぐに基底状態にもどり、元の(F)と(Kr)
とに分かれるが、この過程で紫外光を放出する。この光
を、誘導放出の原理に基づいてレーザ光として取出す。
【0004】エキシマレーザは、その構成および動作に
関し次のような問題点を有する。(i)  反応性の高
いハロゲンガスを用いるため、ガス自身の劣化を生じる
。(ii) 数十〜数百ナノ秒のパルス放電を用い、ピ
ーク電流は数十キロアンペアにも達するため、電極消耗
が激しく、長時間運転下においてレーザ出力の低下やビ
ームパターンの変化が生じる。
【0005】この(i) の問題点に対しては、ハロゲ
ンとの反応性の低いニッケル(Ni)もしくはニッケル
合金が母材あるいはコーティング材として用いるのが有
効と考えられるが、レーザガス劣化を防ぐ観点から、主
電極など金属部の構成材料として、白金(Pt)もしく
は金(Au)、あるいはこれらをコーティングした材料
がさらに有効であることが示唆される[アール・テナン
ト氏による“レーザ フォーカズ”(R.Tennan
t,“Laser Focus”) Vol.17,N
o.10,p65,(1981)]。また、CO2 レ
ーザにおけるガス劣化を抑制する点で白金が優れた電極
材料であることが報告されている[イー・エヌ・ロコバ
氏らによる“アイ・イー・イー・イー・ジャーナル  
オブ  クァンタム  エレクトロニクズ”(E.N.
Lotko bo,V.N.Ochkin and N
.N.Sobolev,“IEEE Journal 
of Qua−ntum Electronics”)
 Vol.QE−7,No.8,p396,(1971
)]。さらに、フッ素ガス中の放電電極としてPtが適
していることが、他の文献にも示されている[前田定男
氏らによる“電気学会雑誌”Vol.91,No.8,
p1447,(1971)]。
【0006】上記(ii)の電極の消耗に関しては、イ
オンや電子による物理的なスパッタリングが主な原因と
して考えられ、タングステン(M) やモリブデン(M
o)等の高融点材料や硬度の高い材料が適していると言
われてきた。 しかし、本発明者等が実際にMo電極を寿命試験したと
ころ、1×108 シヨットで180μm も電極が掘
られており、むしろ後述する従来のNi電極(3×10
8 シヨットで180μm) よりも悪い結果しか得ら
れなかった。また、ハロゲンガスとの反応が激しくレー
ザガス中のハロゲン濃度がすぐに低下し、レーザ出力が
著しく低下してしまい、実質的にエキシマレーザの電極
としては使用できないことがわかった。
【0007】ガス劣化に対して有効な金属または合金と
して、Mo、W、Pt、Auハステロイ、インコネル等
に関する報告があるが(特開昭63−20476号公報
)、前記Moの例にもあるように電極消耗については何
ら示されていない。
【0008】本発明者等は、ガスの劣化と電極の消耗に
ついての研究により、電極以外の接ガス部(例えば表面
積の大きな熱交換器部やレーザ筐体など)が主にガス寿
命をきめていることを明らかにした。図30はその例で
、電極材料としてNiを用いた場合(イ)とその表面全
域にPt層を設けたNiを用いた場合(ロ)(その他の
部位の材料はすべて共通とした)とで、ガス寿命を比較
したものであるが、両者に大きな差異はみられなかった
。 したがって、ガス寿命の観点から、電極表面全面をPt
もしくはAuで覆う必要はない。
【0009】図31は長寿命試験におけるスパッタリン
グ等による電極形状変化を測定した結果である。この際
の投入電力は50ジュール毎リットル(J/リットル)
である。図中(イ)はNi製電極、(ロ)は電極の相対
向する表面のみに約80μmのPt層を有する電極を用
いた場合の結果である。図より明らかなように、Ni電
極の場合は、3×108 シヨットで約180μmほど
深さ方向に掘り込まれている。一方、Pt層を付けた場
合は、3×108 シヨット後でも約40μmしか掘ら
れていない。
【0010】図32は電極形状変化に伴うビームパター
ン変化とレーザ出力変化の結果を示したものである。N
i電極の場合は、上記の電極形状変化により、ビームパ
ターンが変化し(イ)、レーザ出力も減少している(ハ
)。 一方Pt層を設けた場合は、ビームパターン(ロ)およ
びレーザ出力(ニ)ともに変化しておらず(図中では位
置を少しずらして表示した)、その有効性は明らかであ
る。これらの結果から、電極の消耗は、イオンや電子に
よるスパッタリングのみならず、ハロゲンとの反応が大
きく関与することがわかる。また、陰極と陽極の掘られ
る度合を比較すると、陽極側がより消耗が激しいことか
ら、フッ素の負イオンなどの活性種が電極消耗に大きく
関わっていると考えられる。この事実から陽極側の相対
向する面のみをPtもしくはAuの層で覆うだけでも大
きな電極長寿命化の効果が得られる。
【0011】ここで、主放電4を詳細に観察すると、図
33に示すように、主放電4は、その大部分をグロー放
電4cからなっており、この場合は陰極側の第1の主電
極2の表面に現れる陰極輝点4aと、この陰極輝点から
のびるストリーマ4bからなっている。エキシマレーザ
において、放電電流の少ないときはグロー放電4cのみ
が観察されるが、放電電流を増してレーザ発振効率を高
めようとすると、陰極輝点4aおよびストリーマ4bが
あらわれる。これは、陰極である第1の主電極2の電流
供給能力が充分でないため、局部的に非常に温度の高い
部分が発生し(陰極輝点)、電流供給能力の大きな熱電
子放出により電流が放電空間に供給されるためである。 この発明者らのテスト結果によれば、この陰極輝点4a
の発生している部分では電極の消耗がはげしいことが判
っている。
【0012】エキシマレーザにおいては、放電電流が図
34に示すように陽極がすこし反転するものの、陰極輝
点は主に陰極となる第1の主電極2の表面で発生する。 また、アーク放電用電極の長寿命を図るために、タング
ステン電極に酸化イットリウム(Y2O3)、酸化ジル
コニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2)、酸
化トリウム(ThO2)、酸化ランタン(La2O3)
等の酸化物を添加し、電極消耗が低下したという報告が
ある(電気学会放電研究会資料EP−87−44、P2
5−P33、′87)。しかし、先に説明したように、
エキシマレーザ用としてタングステン電極を用いること
はガス寿命、電極寿命の点で問題がある。
【0013】以上の他、ハロゲンに対する反応性が十分
小さい場合には、イオンや電子によるスパッタリング、
あるいはそれらのエネルギー注入による蒸発散逸等に対
する抵抗、すなわち、融点、沸点、蒸気圧等の熱的特性
、さらに局部的な温度上昇に起因する熱疲労に対する機
械的な抵抗(硬度に関連)が消耗の程度を左右する要因
と考えられる。この点、PtはAuに対して、熱的特性
の面で格段にすぐれているといえる。
【0014】このように、Ptは化学的に安定であって
、ガスによって劣化されることがなく、また、ガス劣化
を起こさせることがなく、さらに熱的に安定であって、
注入されるエネルギーによって散逸することが少ないが
、さらに電極の消耗・熱的・機械的特性の面で改良の余
地が大きい。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来のエキシマレーザ
装置は以上のように構成されており、Ni電極のままで
は、電極消耗に基づく電極形状変化により放電の不安定
化やレーザ出力の低下を招いてしまう。また、Ptで電
極の主要部を形成することは有効であるが、それでも電
極の消耗は避けられず、またコストが高いという課題が
あった。
【0016】この発明は、上記のような課題を解消する
ためになされたもので、電極の特性改良を、過大な経済
的犠牲を払うことなく達成し、高信頼なエキシマレーザ
装置を得ることを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項第
2項のエキシマレーザ装置は、主電極表面のうち相対向
する面の表面部分を白金を主成分とし、これとロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、
もしくはオスミウム(Os)、またはこれらの2以上の
元素との合金からなる耐エッチング材料の層で覆ったも
のである。
【0018】また、この発明に係る請求項第3項のエキ
シマレーザ装置は、主電極表面のうち相対向する面の表
面部分をNiを主成分とし、Au、Pt、ロジウム(R
h)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)、もし
くはオスミウム(Os)、またはこれらの2以上の元素
を添加した合金からなる耐エッチング材料の層で覆った
ものである。
【0019】また、この発明に係る請求項第4項のエキ
シマレーザ装置は、主電極表面のうち相対向する面の表
面部分が、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru)、イ
リジウム(Ir)、もしくはオスミウム(Os)、また
はこのいずれかを主成分とし、他の1または2以上の元
素を加えた合金からなる耐エッチング材料の層で覆った
ものである。
【0020】この発明に係る請求項第5項のエキシマレ
ーザ装置は、ガス寿命の点で優れている白金もしくは金
と、電極消耗を低減するためのジルコニウム、ロジウム
、トリウムなどの金属との合金を耐エッチング材料とし
たものである。
【0021】この発明に係る請求項第6項のエキシマレ
ーザ装置は、主電極のすくなくとも一方の電極に白金を
基調とした白金ー金合金あるいは金を基調とした金ー白
金合金を用いるか、もしくは電極表面あるいはその一部
をこれらの合金で覆った耐エッチング材料を用いたもの
である。
【0022】この発明に係る請求項第7項のエキシマレ
ーザ装置は、陰極もしくは両極に高融点金属を基調とし
た高融点金属ー耐ハロゲン性金属合金からなる耐エッチ
ング材料を使用したものである。
【0023】この発明に係る請求項第10項のエキシマ
レーザ装置は、主電極のうち、少なくとも両極の相対向
する面の表面部分が、ハロゲンガスと反応性の低い金属
材料を主成分とし、仕事関数が4eV以下の酸化物もし
くは化合物、またはこれらの2以上の酸化物、化合物を
添加した材料からなっている。
【0024】この発明に係る請求項第11項のエキシマ
レーザ装置は、陰極と陽極とからなる主電極を有するエ
キシマレーザ装置において、少なくとも陰極と相対向す
る陽極面をハロゲンガスと反応性の低い金属で形成し、
少なくとも陽極と相対向する陰極面を高融点の金属もし
くは電子放出の容易な材料で形成したものである。
【0025】この発明に係る請求項第18項のエキシマ
レーザ装置は、主電極の少なくとも陽極を厚さ20μm
以上の白金層で覆ったものである。
【0026】この発明に係る請求項第19項のエキシマ
レーザ装置は、主電極対の他方の電極と相対向する面の
みに、または上記主電極対の少なくとも陰極と相対向す
る陽極面のみに、白金層または金属層を形成したもので
ある。
【0027】この発明に係る請求項第20項のエキシマ
レーザ装置は、主電極の少なくとも一方に、白金もしく
は金あるいはこれらを基調とする合金を材料とした中空
管もしくはその一部を用いたものである。
【0028】この発明に係る請求項第21項のエキシマ
レーザ装置は、主電極の表面層を形成するニッケルの内
側にニッケルよりも熱伝導の大きい金属材料を設けたも
のである。
【0029】この発明に係る請求項第22項のエキシマ
レーザ装置は、主電極の表面のうち相対向する面の表面
に溝を形成して表面を粗し、その上に白金材の平板を密
着したものである。
【0030】この発明に係る請求項第23項のエキシマ
レーザ装置は、主電極基板と白金もしくは金の層との間
に少なくとも一層の他の物質を介在させた複数層コート
の電極構造を有する。
【0031】この発明に係る請求項第24項のエキシマ
レーザ装置の白金コーティング電極は、白金コーティン
グ層の下地金属として、白金との基準電極電位差が1V
以下の金属を用いたものである。
【0032】
【作  用】この発明における請求項第2項のエキシマ
レーザ装置は、Ptに、Rh、Ru、IrもしくはOs
、またはこれらの2以上の元素との合金を形成すること
によって化学的特性を害することなく熱的特性を改良し
、電極消耗を減少させる。例えば、PtにRhを添加す
ると融点が上昇し、かつ、強度が増大する。この場合、
50%RhまではRh添加による融点上昇が著しいが、
それ以上は融点上昇が緩慢になる。経済的側面から、P
tよりもさらに高価なRhによってPtの性能を改良す
るために50%以上のRhを添加することは疑問視され
る。なお、数%以上のRhの添加により、有意に熱的お
よび機械的特性の向上が図れる。Ru、Ir、Osはそ
れぞれPtあるいはRhより融点、沸点が高く、単独あ
るいはこれらの複合添加により熱的特性を損なうことな
く、機械的特性を高め、電極損傷を減少させる。
【0033】この発明における請求項第3項のエキシマ
レーザ装置においては、Niと、Au、Pt、Rh、R
u、IrもしくはOs、またはこれらの2以上の元素と
の合金を形成することによって化学的特性を著しく向上
させ、かつ機械的性質、さらに熱的特性(Auの場合を
除く)を改良し、電極消耗を減少させものである。例え
ば、NiにPtを添加すると50%Pt程度まではほと
んど融点が変化しないが(それ以上のPt添加により固
相線温度は上昇する)、高沸点のPtの効果として全体
の蒸気圧が低下し、蒸発損耗が減少する。またPt添加
により、強度が増大する。Rh、Ru、Ir、およびO
sの場合も、ほぼPtの場合と同様の効果が期待できる
【0034】Auの場合は、化学的特性及び機械的特性
の向上が著しいが、溶融、蒸発等の熱的特性が低下する
(約20%Auまでの固相線温度および液相線温度が下
降する)。この場合でも、対ハロゲンの化学的効果によ
り電極消耗は純Niの場合より有意に減少する。Pt、
Rh、Ru、Ir、Osの2以上の複合添加は、化学的
性質および熱的特性を損なうことなく、機械的特性を高
め、電極損傷を減少させる。
【0035】この発明における請求項第4項のエキシマ
レーザ装置においては、Rh、Ru、Ir、もしくはO
sは、ハロゲンとの反応性においてPtと同等であり、
熱的特性において、Ptより高い融点(Rh以外はさら
にPtより高い沸点)を有し、かつ、単体でPtより大
きな強度を有する。これらの単独、あるいは互いの合金
はPtと同等の化学的特性、Ptより勝れた熱的・機械
的特性により、Ptより消耗が少ないすぐれた電極特性
を可能にする。
【0036】この発明における請求項第5項のエキシマ
レーザ装置においては、ガスの長寿命化を著しく損なう
ことなく、電極消耗の少ない長寿命電極が達成できる。
【0037】この発明における請求項第6項のエキシマ
レーザ装置においては、ガス劣化が少なく、かつ電極消
耗の少ない長寿命電極が達成できる。
【0038】この発明における請求項第7項のエキシマ
レーザ装置においては、両主電極の消耗が極めて少ない
【0039】この発明における請求項第10項のエキシ
マレーザ装置においては、仕事関数が4eV以下の酸化
物もしくは化合物、またはこれらの2以上の酸化物、化
合物を電極材料に添加したので、電極からの電子放出が
容易となり、陰極基点が発生しにくくなるので、電極の
局部的な過熱がなくなる。また、電極の主成分としては
、ハロゲンガスと反応しにくい材料を用いているので、
ガスの劣化が起こりにくい。
【0040】この発明における請求項第11項のエキシ
マレーザ装置においては、少なくとも陰極と相対向する
陽極面をハロゲンガスと反応性の低い金属で形成したの
で、ハロゲンの負イオンが陽極と化学的に反応しにくく
なり、放電による陽極の消耗が少なくなる。また、少な
くとも陽極と相対向する陰極面を高融点の金属で形成し
た場合には、たとえば陰極表面に陰極輝点が発生して陰
極輝点の温度ず上昇しても、融点が高い材料を用いてい
るので蒸発しにくい。従って、放電による陰極の消耗が
抑えられる。また、少なくとも陽極と相対向する陰極面
を電子放出の容易な材料で形成する場合は、陰極輝点が
発生しなくとも多くの放電電流を陰極面が供給できるの
で、陰極輝点の発生が抑えられ、その結果放電による陰
極の消耗が抑えられる。
【0041】この発明における請求項第18項のエキシ
マレーザ装置の少なくとも陽極が、厚さ20μm以上の
白金層で覆われているので、電極コストを著しく低くす
ることなく、電極消耗の少ない長寿命電極が達成でき、
高信頼エキシマレーザ装置が実現される。
【0042】この発明における請求項第19項のエキシ
マレーザ装置の主電極対の他方の電極と相対向する面の
みに、または上記主電極対の少なくとも陰極と相対向す
る陽極面のみに白金層または金層を形成することにより
、高価で資源希少な白金または金を無駄に費やすことな
く、即ち電極コストを著しく高めることなく、電極消耗
の少ない長寿命電極が達成でき、信頼性の高いエキシマ
レーザ装置が実現される。
【0043】この発明における請求項第20項のエキシ
マレーザ装置においては、主電極のコストを著しく高め
ることなく、長寿命電極が実現される。
【0044】この発明における請求項第21項のエキシ
マレーザ装置においては、主電極の温度を上昇させない
ように主電極の母材を熱伝導率の大きい材料とし、その
上に、表面層としてニッケルを設けたので、主電極の消
耗量は少なくなる。
【0045】この発明における請求項第22項のエキシ
マレーザ装置においては、主電極表面を粗にしてPt平
板を密着したので、主電極表面にマイクロクラックなど
の欠陥を有さず、均一な断面を持ったPt層が形成され
、放電電流を円滑に通電しうる。
【0046】この発明における請求項第23項のエキシ
マレーザ装置においては、主電極基板への白金もしくは
金の層の密着性が著しく高くなる。
【0047】この発明における請求項第23項のエキシ
マレーザ装置の白金コーティング電極では、白金コーテ
ィングをメッキでは実現する場合、白金メッキの下地金
属として白金との標準電極電位差が1V以下の金属を用
いると、下地金属がメッキ液中に融け出すことがない。
【0048】
【実施例】図1は請求項第2項のエキシマレーザ装置の
一実施例を示すものであり、Pt−5%Rh、Pt−3
0%Rh、Pt−10%Irの例であり、純Ptの場合
より有意に電極消耗量が少ない。なお、これらはそれぞ
れNi電極の相対する部分に、200μmの箔として貼
付けた後、電子ビームで走査して密着度を高めたもので
ある。
【0049】図2は請求項第3項のエキシマレーザ装置
のNi−30%Au、Ni−5%Pt、Ni−5%Rh
の各実施例であり、純Niの場合より有意に電極消耗量
が少ない。これらはそれぞれNi電極の相対する部分に
、200μmの箔として貼付けた後、電子ビームで走査
して密着度を高めたものである。なお、Ni合金層の形
成はメッキ層を形成した後、加熱により拡散処理として
もよい。
【0050】図3は請求項第4項のエキシマレーザ装置
の場合のRh、Ru、Irの各実施例であり、純Ptの
場合より有意に電極消耗量が少ない。なお、これらはそ
れぞれNi電極の相対する部分に、200μmの箔とし
て貼付けた後、電子ビームで走査して密着度を高めたも
のである。なお、Osについては実施していないが、P
t、Rh、Ru、Irより格段にすぐれた熱的・機械的
特性を有し、Rh、Ru、Irの結果から判断してさら
にすぐれた電極特性を有するものと考えられる。
【0051】図4はこの発明の請求項第5項のエキシマ
レーザ装置の場合での、長寿命試験におけるスパッタリ
ング等による電極形状変化を測定した結果である。この
際の投入電力は50ジュール/リットルである。図中、
曲線(イ)は白金製電極、(ロ)は金ーロジウム合金電
極、(ハ)は白金ーロジウムー酸化トリウム合金電極、
(ニ)および(ホ)は白金ー酸化ジルコニウム合金電極
、(ヘ)は白金ーロジウムー酸化ジルコニウム合金電極
を用いた場合の結果である。図より明らかなように、白
金電極の場合は、1×109 ショットで約50μmほ
ど深さ方向に掘り込まれている。これに比較して、(ロ
)ないし(ヘ)の合金電極を用いた場合は、消耗量が著
しく低減されていることがわかる。
【0052】なお、上記実施例では、主に白金との間で
合金を作った例を示したが、白金と金とを入れ換えても
ほとんど同様の効果を奏する。また、電極母材として上
記の材料を用いた結果を示したが、他の材料の表面に上
記材料の層を設けることで主電極を構成してもよい。さ
らに、上記材料を用いるか、もしくは上記材料の層を設
ける部分は必ずしも主電極の全域である必要はなく、最
低限放電で叩かれる部分に適用すればよい。
【0053】図5はこの発明の請求項第6項のエキシマ
レーザ装置の場合における、長寿命試験におけるスパッ
タリング等による電極消耗量と、ガス劣化によるレーザ
出力低下率とを測定した結果である。この際の投入電力
は50ジュール/リットルである。図中、曲線(a)は
電極消耗量、曲線(b)はレーザ出力低下率を示す。ま
た、横軸の0%は白金電極(金含有率ゼロ)、100%
は金電極(金含有率100%)を示す。上述のように、
白金電極は電極消耗の点で有利であるが、ガス劣化の点
で金電極に劣り、一方、金電極はガス寿命に優れるが、
電極消耗に関して劣る。金の含有率が増すにしたがって
、電極消耗も増えて行くが、これは金の含有率が増すに
つれて、合金の融点が低下して蒸発し易くなるためと考
えられる。
【0054】図より明らかなように、電極消耗、レーザ
出力低下ともに、金の含有率に対して非線形な依存性を
示しており、白金ー金の比率を選択することにより(1
)ガス寿命に重点を置く場合には、金の含有率の多い組
成としてガス長寿命化を著しく損なうことなく電極寿命
を改善することが可能であり、(2)電極消耗の低下に
重点を置く場合には、金の含有率の少ない組成として、
電極の長寿命性を著しく損なうことなくガス寿命を改善
することが可能である。また、上記の説明では、白金ー
金の合金もしくは金ー白金の合金を電極として用いたと
きの結果を示したが、他の材料の表面にこれらの合金の
層を設ける構成でもよい。
【0055】図6はこの発明の請求項第7項のエキシマ
レーザ装置の一実施例を示すもので、図6は(a)はこ
の発明の一実施例のエキシマレーザ装置を示す断面図で
あり、図において1はレーザ筺体、2は高融点金属を基
調とした高融点金属ー耐ハロゲン性金属合金6で形成さ
れた第1の主電極、3は第2の主電極、4は主放電であ
る。高融点金属としては、表1の(a)に示すロジウム
(Rh)、ルテニウム(Ru)、イリジウム(Ir)も
しくはオスミウム(Os)であり、耐ハロゲン性金属と
しては表1(b)に示す白金(Pt)もしくは金(Au
)である。一例としてRh−Pt合金の含百分率に対す
る融点の変化を図7に示す。この場合、Rhの含有百分
率を50%もしくはそれ以上の範囲とすることが有効で
あることがわかる。
【0056】
【表1】
【0057】以上の作用をさらに詳述すると、陰極側で
は、希ガスやバッファガスのプラスイオン衝撃や陰極点
に発生に基づく例えば電極温度の部分的上昇、およびそ
れに基づく電極消耗が起こりうるので、本来、耐ハロゲ
ン性のある貴金属で融点の高いロジウム、ルテニウム、
イリジウムもしくはオスミウムの含有百分率を50%も
しくはそれ以上にし、それに白金もしくは金を加えた合
金を使用する、いわゆる高融点化をベースに耐ハロゲン
化を図っている。
【0058】陽極側では、希ガスやバッファガスのマイ
ナスイオン衝撃以外にハロゲンイオンとの科学反応に基
づく電極消耗が起こりうるので、白金もしくは金が使用
されるが、他の実施例として図6(b)に示すように、
陰極側と同じ材質でもよい。なお、この場合、陰極側と
陽極側との含有率百分率を互いに違えてもよい。以上の
ようにして、両主電極の消耗が極めて少なく、かつ、電
極形状の変化による放電の不安定性やレーザ出力の低下
を極力おさえることができ、さらに、レーザガスの長寿
命化および高信頼性を達成することができる。
【0059】次に、さらに他の実施例について説明する
。図6(c)〜(f)に示す各実施例は、高融点金属を
基調とした高融点金属ー耐ハロゲン性金属合金6を、電
極表面もしくはその一部を覆っているものであり、より
経済的に長寿命電極を構成することができる。
【0060】図8はこの発明における請求項第10項の
エキシマレーザの一実施例を示す断面図であり、図にお
いて、2a,3aは、第1の主電極2と第2の主電極3
の両電極の相対向する面の表面部分で、Niに酸化イッ
トリウム(Y2O3)を2%添加した材料からなる。両
電極の相対向する面の表面部分2a,3aは第1の主電
極2と第2の主電極3の母材にコーティングされている
【0061】以上の構成により、酸化イットリウムの仕
事関数が2.0eVであり、Ni中に酸化イットリウム
を添加することにより、電極の電流放出能力が増加する
ため、陰極輝点が発生しにくくなり、その結果電極寿命
は3×108 から1×109 に延びた。また、ガス
寿命は酸化イットリウムを添加することで全く低下しな
かった。エキシマレーザにおいては、放電電流が、図3
4に示すように、少し反転するので、陰極輝点し、主に
陰極となる第1の主電極2の表面で発生するが、第2の
主電極3の表面で少し発生する。従って、酸化イットリ
ウムを添加した結果は、第1の主電極2において顕著に
表れたが、第2の主電極3においても電極の消耗量は3
0%低下した。
【0062】なお、上記実施例では、両極の相対向する
面の表面部分2a,3aの主成分としてはNiを用いた
が、Ni以外のハロゲンガスと反応性の低い金属材料で
あるAu、Pt、ロジウム(Rh)、ルテニウム(Ru
)、イリジウム(Ir)、パラジウム(Pd)、もしく
はオスミウム(Os)、またはNiを含むこれら2以上
の元素からなる合金を用いると、さらに電極の消耗は少
なくなる。これらの材料は高価であるので、第1図に示
すように、両電極の相対向する面の表面部分2a,3a
だけに用いる方が経済的である。
【0063】また、上記実施例では、両極の相対向する
面の表面部分2a,3aに添加する材料として、酸化イ
ットリウムを用いる場合を示したが、これ以外に酸化ジ
ルコニウム(ZrO2)、酸化セリウム(CeO2,C
e2O3)、酸化トリウム(ThO2)、酸化ランタン
(La2O3)、酸化バリウム(BaO)、酸化ストロ
ンチウム(SrO)、酸化セシウム(Cs2O)、酸化
カルシウム(CaO)、六ホウ化ランタン(LaB6)
等の仕事関数の値が4.0eV以下の酸化物もしくは化
合物、またはこれらの2以上の酸化物もしくは化合物を
用いても同等の効果を奏する。これらの中で、ハロゲン
ガスと反応しにくいという点では、酸化イットリウム、
酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化トリウム、酸化
ランタン、酸化バリウム、などがある。
【0064】図9はこの発明における請求項第11項の
エキシマレーザ装置の一実施例を示す断面図であり、図
において、2aは陽極である第2の主電極3と相対向す
る陰極面である表面部分、3aは陰極である第1の主電
極2と相対向する陽極面である表面部分である。その他
、図6の同一符号は同一部分である。この実施例におい
ては、第1の主電極2の母材はニッケルで形成され、放
電にさらされる表面部分2aには、ニッケルに酸化イッ
トリウム(Y2O3)を2%添加した厚さ200μmの
材料を貼付けた後、電子ビームで走査した密着度を高め
たものを用いている。また、第2の主電極3の母材はニ
ッケルで形成され、放電にさらされる表面部分3aには
、厚さ200μmの白金ーイリジウム合金(イリジウム
50%)の箔を貼付けた後、電子ビームで走査して密着
度を高めたものを用いている。
【0065】以上の構成により、陰極面の表面部分2a
には仕事関数が2.0eVと低い酸化物を添加したので
、その表面部分2aの電流供給能力が高くなり、陰極輝
点が発生しにくくなった。その結果、白金のように高価
な材料を用いずとも、第1の主電極2の放電による消耗
量を、純ニッケルを用いる場合に比べて10%に下げる
ことができた。
【0066】また、陽極面の表面部分3aにはハロゲン
の負イオンと反応しにくい白金ーイリジウム合金を用い
たので、陽極の放電による消耗量を、純ニッケルを用い
る場合に比べて12%に下げることができた。比較的安
価なイリジウムを50%混ぜているので、純白金を用い
る場合に比べて、経済的であり、しかも消耗量も少なく
なっている。
【0067】なお、上記実施例では、陽極面の表面部分
3aに白金ーイリジウムを用いた場合を示したが、ハロ
ゲンガスと反応性の低い金属として、金、白金、ロジウ
ム、ルテニウム、イリジウム、パラジウム、もしくはオ
スミウム、またはこれらの2以上の元素を添加した合金
を用いても同様の効果が得られる。
【0068】さらに、ハロゲンガスと反応性の低い金属
として、ニッケルを主成分とし、金、白金、ロジウム、
ルテニウム、イリジウム、パラジウム、もしくはオスミ
ウム、またはこれらの2以上の元素を添加した合金を用
いると、ニッケルを用いない白金ーイリジウム合金に比
べると、電極消耗量はわずかに増えるものの、材料費を
下げることができるので、コストパーフォーマンスは改
善され、しかも、純ニッケルにくらべると電極寿命は長
くなる。
【0069】次に、ハロゲンガスと反応性の低い金属と
して、白金ーロジウムー二酸化ジルコニウム合金、もし
くは白金ーロジウムー二酸化トリウム合金を用いると、
機械的強度が高くなるため、例えば図33に示すような
ストリーマ4bが発生してパッタリング等による電極消
耗が顕著な場合は、白金ーロジウム合金よりも消耗が少
なくなる。
【0070】なお、上記実施例では、陰極面の表面部分
2aに酸化イットリウムを添加している場合を示してい
る場合を示したが、これ以外に酸化ジルコニウム(Zr
O2)、酸化セリウム(CeO2,Ce2O3)、酸化
トリウム(ThO2)、酸化ランタン(La2O3)、
酸化バリウム(BaO)、酸化ストロンチウム(SrO
)、酸化セシウム(Cs2O)、酸化カルシウム(Ca
O)、六ホウ化ランタン(LaB6)等の仕事関数の値
が4.0eV以下の酸化物もしくは化合物、またはこれ
らの2以上の酸化物もしくは化合物を用いても同等の効
果を奏する。これらの中で、ハロゲンガスと反応しにく
いという点では、酸化イットリウム、酸化ジルコニウム
、酸化セリウム、酸化トリウム、酸化ランタン、酸化バ
リウム、などがある。
【0071】また、上記実施例では、陰極面の表面部分
2aの主成分としてニッケルを用いる場合を示したが、
ニッケルの代わりに上述のようなハロゲンガスと反応性
の低い金属を用いると、さらに電極寿命は延びる。
【0072】さらに、上記実施例では、陰極面の表面部
分2aに電子放出の容易な材料を用いる場合を示したが
、この代わりに、高融点の金属を用いても同様の効果を
奏する。例えば、白金とロジウム、ルテニウム、イリジ
ウム、もしくはオスミウム、またはこれらの2以上の元
素との合金を用いると、純白金を用いるよりも融点が高
くなる。従って、陰極輝点4aが発生している場合でも
電極材料が蒸発することがなく、電極消耗を低減するこ
とができる。更に、ロジウム、ルテニウム、イリジウム
、もしくはオスミウム、またはこのいずれかを主成分と
し、他の1または2以上の元素を加えた合金を陰極面2
aに用いると、白金を含む場合に比べて融点が高くなる
ので、さらに電極消耗量が少なくなる。
【0073】なお、上記実施例では、第1の主電極2と
相対向する陽極面の表面部分3aの部分のみをハロゲン
ガスと反応性の低い金属で構成する場合を示したが、コ
ストが低下などのメリットがあるのであれば、第2の主
電極3の全面をハロゲンガスと反応性の低い金属で覆っ
てもよい。もしくは、第2の主電極3全てをハロゲンガ
スと反応性の低い金属で構成してもよい。陰極面の表面
部分2aについても同様である。
【0074】図10はこの発明の請求項第18項のエキ
シマレーザ装置における長寿命試験でのスパッタリング
等による電極形状変化を測定した結果である。この際の
投入電力は50ジュール/リットル である。図中、曲
線(イ)は従来のニッケル製電極、曲線(ロ)は表面に
約200μmの白金層を有するこの発明の一実施例によ
る電極を用いた場合の結果である。
【0075】図より明らかなように、従来のニッケル電
極の場合は、3×108ショットで約180μmほど深
さ方向に掘り込まれている。一方、白金層を付けたこの
発明の一実施例による場合は、3×108ショット後で
も約40μmしか掘られていない。
【0076】図11は電極形状変化に伴うビームパター
ン変化とレーザ出力変化の結果を示したものである。曲
線(イ)のニッケル電極の場合は、上記の電極形状変化
によりビームパターンが変化し、レーザ出力も減少して
いる。一方、曲線(ロ)の白金層を設けた場合は、ビー
ムパターンおよびレーザ出力ともに変化しておらず(図
中では位置を少しずらして表示した。)、その有効性は
あきらかである。
【0077】しかし、掘り込み深さが20μmまでは、
それ以後に比べて掘られる速度が速くこの段階では、白
金層を設けた場合も、ニッケル電極に比較してさほど寿
命が延びているとはいえない。むしろ、20μm以後の
掘られ方に大きく差異が出ているのがわかる。電極形状
や投入電力を変化させて同様の実験を行ったが、上記速
度の変曲点は約20μmであり大きい場合で約40μm
の値が得られた。
【0078】この現象は、電極設計が、完全な均一電界
の仮定のもとに行われているのに対し、実際の放電が必
ずしも完全に均一でないため、放電開始初期の内は、電
界速度の強い部分に若干放電は集中し、それに対応した
電極部位が優先的に削られて行くためと考えられる。こ
の状態がしばらく続く間に(電極が20μm程掘られる
時間に)実際の電界強度に対応した形状に電極自身が削
られてしまい、それ以後は電極形状変化がゆるやかにな
ることに起因するものと考えられる。
【0079】これらの結果から、白金層の厚みが、20
μm以下の場合は、初期の内に、白金層が削られてなく
なってしまうため、その有効性が発揮できないことが明
らかである。特に電極の消耗を防ぐ観点からは、20μ
m以上白金層を設ける必要がある。
【0080】また、図11のグラフから明らかなように
、発振回数が2×108ショット(すなわち図10で電
極の掘られる深さが120μm)以上になった以降から
急速にレーザ出力の低下がはじまっている。この傾向は
電極の劣化後の形状にそれに基づく放電の不安定性に依
存するものであり、本質的に白金電極においても同様で
ある。したがって、白金層の厚みは、望ましくは120
μm以上としたほうがよい。
【0081】一方、白金層の厚みが1mmにまで大きく
なれば白金そのものを電極としても十分に機械的強度を
有するので、これ以上厚い白金層を他の材料の上に設け
る利点はない。
【0082】また、上記実施例では、第1の主電極であ
る陰極、第2の主電極である陽極の両方に白金層を設け
る例を示したが、白金の有効性は、特に陽極側で著しく
、陽極のみに白金層を設けた場合にも上記実施例と同様
の効果が得られる。
【0083】図12はこの発明の請求項第19項のエキ
シマレーザ装置の主電極部分(放電部領域)を示す断面
図であり、2aは第1の主電極2の第2の主電極3との
対向面のうち放電場に臨む部分のみに形成した白金層で
ある表面部分、3aは第2の主電極3に同様に形成した
白金層である表面部分、5は誘電体、7は補助電極であ
る。
【0084】図13はこの実施例の長寿命試験における
スパッタリング等による電極形状変化を従来例とともに
測定した結果を示す特性図である。この測定はレーザ媒
質として希ガスのクリプトンとハロゲンガスの弗素をネ
オンで希釈しレーザ筺体1に充填して行った。また投入
電力は50ジュール/リットルである。図中縦軸は電極
が掘られた最大深さ(μm)、横軸は発振回数(108
ショット)で、特性曲線(イ)は従来例のニッケル製電
極、(ロ)はこの実施例の電極の相対向する表面のみに
約80μmの白金層を有する電極を用いた場合の結果で
ある。
【0085】図より明らかなように、ニッケル電極の場
合は、3×108ショットで約180μm ほど深さ方
向に掘り込まれている。一方、白金層を付けた場合は、
3×108ショット後でも約40μmしか掘られていな
い。
【0086】図14は同、電極形状変化に伴うビームパ
ターン変化とレーザ出力変化の結果を示した特性図であ
る。縦軸にビームパターン半値全幅(mm)とレーザ平
均出力(W)、横軸に発振回数(108 ショット)を
とり、特性曲線(イ)は従来例のニッケル電極のビーム
パターン変化、(ロ)はこの実施例の白金コートニッケ
ル電極電極のビームパターン変化、(ハ)は従来例のニ
ッケル電極のレーザ出力変化、(ニ)はこの実施例の白
金コートニッケル電極電極のレーザ出力変化を表わす。 ニッケル電極の場合は、上記の電極形状変化により、ビ
ームパターンが変化しレーザ出力も減少している。一方
白金層を設けた場合は、ビームパターンおよびレーザ出
力ともに変化しておらず(図中では位置を少しずらして
表示した)、その有効性はあきらかである。
【0087】これらの結果から、電極の消耗は、これま
で言われてきたようなイオンや電子によるスパッタリン
グではなく、ハロゲンとの反応によるものであることが
わかる。
【0088】また、この発明は電極の接ガス部全面では
なく、放電場に臨む部分のみに白金層を形成し、高価で
資源希少な白金または金の無駄に費やすことなく、即ち
電極コストを著しく高めることなく、電極消耗の少ない
長寿命電極を達成して優れた効果をあげておりコストパ
フォーマンスの高いものである。
【0089】さらに陰極と陽極の掘られる度合を比較す
ると、陽極側がより消耗が激しいことから、弗素の負イ
オンが電極消耗に大きくかかわっていると考えられる。 この事実から陽極側の相対向する面のみを白金もしくは
金の層で覆うだけでも大きな電極長寿命化の効果が得ら
れる。
【0090】図15ないし図19はこの発明の請求項第
20項のエキシマレーザ装置の各々の実施例を示す図で
、図15は両方の主電極10a,10bに断面円形の中
空管を用いた場合、図16は一方の主電極10に円管を
用い、他方の主電極として平板に開孔11aのある開孔
電極11と組合わせて用いた場合、図17は円形の中空
管の一方の開孔12aを設けて開孔電極12とした場合
、図18は断面楕円形の中空管13と開孔電極11を用
いた場合、図19は中空管を長手方向に切断し、中空管
の一部を主電極14a,14bとして用いた場合である
。4は主放電である。中空管10,10a,10b,1
2,13および一部中空管14a,14bは、白金また
は金、あるいは白金または金を基調とする合金からなっ
ている。
【0091】上述したガス劣化の観点からは、白金もし
くは金あるいはこれらを基調とする合金の厚みはきわめ
て薄いものでよいが、放電によるスパッタリングを考慮
すると、100μm以上の厚みが望ましい。一方、厚み
を厚くしすぎると電極自身が高価なものになってしまう
ので、数ミリ、望ましくは1mm以下がよい。
【0092】しかし、一般に白金や金もしくはこれらを
基調とした合金は軟らかく、1mm以下の厚みを場合に
はその形状を保持することが困難である。特に、エキシ
マレーザにおいては、均一な放電を実現するために、少
なくとも一方の電極がチヤン型やロゴスキー型など、い
わゆる中心から外に向って徐々に電界を緩和していくよ
うな構造となっており、平板に比較してさらに所定の構
造を保持することが難しい。
【0093】これに対し、この発明にように、中空管ま
たは一部中空管を用いると、機械構造的に強く、1mm
以下の厚みの場合にも電極構造をしっかりと保つことが
可能である。また、図においては、円形断面、楕円形断
面のものを示したが、中空管でありさえすれば、これら
の形状に限るものではない。
【0094】図20はこの発明の請求項第21項のエキ
シマレーザ装置の一例を示す図であり、図において、1
5はニッケルからなる表面層、16はニッケルよりも熱
伝導率の大きい金属からなる母材である。17はレーザ
筺体1と主電極を気密に保つためのOリングである。1
8は筺体の構成物の一部で酸化アルミニウムのようなセ
ラミック、あるいはテフロンのような有機樹脂からなる
絶縁物で構成される。19は主電極に電力を供給するた
めのプレートである。エキシマレーザ装置を主電極の交
換をすることなく約2年間連続使用することを考慮する
と、表面層15は200μm以上の厚さが必要である。 ニッケルよりも熱伝導の大きい金属材料の物性値を表2
に示す。
【0095】
【表2】
【0096】次に、この発明の主電極の製造手順を実施
例を挙げて説明する。 実施例1 プレス型で厚さ200μm以上のニッケル表面層15を
製作し、これを凹部を上に向けて、かつ水平に保持し、
その内側に母材16として熱伝導率の大きい金属を溶融
して流し込む。母材となる金属はニッケルよりも融点が
十分低いため、強度的に問題となる心配はない。
【0097】実施例2 母材16となる熱伝導率の大きい金属を切削加工によっ
て仕上げ、主電極の対向面側に表面層15としてニッケ
ルを200μm以上の厚さにコーテイングすることによ
って、所望の大きさの主電極を形成する。コーテイング
は常圧CVDまたは液相メッキ法を用いて行う。
【0098】以上のようにして、製作した主電極の消耗
の程度を従来の主電極と比較したところ、表3に示すよ
うに、主電極表面の温度上昇が少なくなったため、主電
極の消耗量が約半分となった。
【0099】
【表3】
【0100】図21,図22はこの発明の請求項第22
項のエキシマレーザ装置の実施例を示すもので、図21
において、第1,第2の主電極2,3は対向しており、
各々、ニッケル母材20,21と圧着されたPt板22
,23が対向する面に設けられている。ニッケル母材2
0,21には溝24が設けられているため、Pt板は、
掘られた溝24の範囲以上の面積を有し、かつこの溝2
4の中に入り込んで固定されている。また、圧着した上
で、熱を加え溶着すれば接着強度は一層高くなる。
【0101】図22(a) は、主電極2,3の母材2
0,21の互いに対向している面を見た図であり、溝2
4の構成例を示す。この場合溝24は矩形状の網形に掘
られている。この網目は矩形に限定されることなく三角
状でも他の形状でも良い。
【0102】図22(b)〜(e)は、溝24の断面形
状の例を示している。同図(b) はくさび形で開口部
と底部の長さが異なる。同図(c) は矩形断面溝であ
る。同図(c) は半円断面溝、同図(e) は三角断
面溝である。これら以外の形状でも可能である。
【0103】以上の構成により、Pt板22,23が強
固に母材20,21に固着されているので、主電極表面
にマイクロクラックの生じるのを防止することができる
【0104】請求項第23項のエキシマレーザ装置の発
明は、白金とニッケルとの間の基準電位差が約1Vを越
える条件で電気メッキを行うと、このようなメッキ層の
密着性の不良が発生するという知見に基づいたものであ
る。すなわち、基準電位差が約1Vより低い条件の下で
メッキを行ない、密着性の良い、厚膜のコーテイングを
得るために、ニッケルと白金層との間に、白金より基準
電位の低いパラジウムのような、他の金属あるいは合金
を介在させることが有効である。図23はニッケル基板
25にニッケルとパラジウムの合金層26を介して厚さ
約50μmの白金メッキ27を施した場合の金属顕微鏡
の断面写真の模写図であり、亀裂がなく、密着性の良好
なコーテイング膜を得ることができる。
【0105】この中間層の金属あるいは合金26は、1
層のみならず複数層でもよい。たとえば、標準電位がパ
ラジウムよりさらに低い銅を介してもよいし、上記した
ニッケル・パラジウム合金であっても有効である。なお
、ニッケル・パラジウム合金の場合、ニッケルは水素の
吸蔵量を減少させるために、10%程度が含有されてい
る。具体的な構成として、1層のニッケル・パラジウム
合金の他に、銅とニッケル・パラジウム合金からなる2
層でも有効であり、50μmを越える厚さで、亀裂がな
く、強固なコーテイング膜を付与することができる。 さらに、銅を基板として、ニッケル・パラジウム合金を
間に挟んでもよい。また、アルミニウムを基板として、
銅とニッケル・パラジウム合金の2層構造とすれば、主
電極の重量を軽減できる利点が生じる。この他、基板材
料としては安価な鉄やステンレスなども可能である。
【0106】図24はこの発明の請求項第24項のエキ
シマレーザ装置の一実施例を示す図であり、図において
、28a,29aは白金コーテイング層、28b,29
bは白金コーテイングの下地金属であり、この場合銅を
用いている。白金の標準電極電位は+1.2V 、銅の
標準電極電位は+0.34Vであり、電位差は0.86
Vである。この場合、白金コーテイング層の厚みを30
μmまで厚くしたが、白金コーテイング層の剥離が発生
するというような問題は発生しなかった。
【0107】白金メッキを10μm以上付ける場合には
、白金と下地金属材料との間の標準電極電位差を1.0
V以内にすると、下地金属がメッキ液中に融け出すこと
がなく、良好なメッキが形成できる。このような下地金
属としては、金、銀、銅、白金属金属等がある。下地金
属と白金との間の標準電極電位差をOVに近づける方が
、白金メッキの厚みを厚くすることができた。下地金属
がニッケルの場合、電位差は1.4Vで白金の最大メッ
キ厚みは10μmであった。下地金属が銅の場合、電位
差=0.86V、最大メッキ厚み30μmであった。 また、下地金属がPd−Ni合金(Ni約10%)の場
合、電位差=約0.3Vであり、応力の残らない良好な
Pd−Ni合金のメッキ層が形成でき、白金メッキ層の
厚みを200μm程度に分厚くしても白金メッキ層に剥
離は発生しなかった。
【0108】メッキ層にはピンホールが通常は存在して
いるので、白金メッキをエキシマレーザ装置のようにハ
ロゲンガスを含む雰囲気中の電極として用いる場合には
、下地金属としてはハロゲンガスと反応しにくい金、銅
、白金属金属、もしくは合金を用いるのがよい。また、
高繰り返しレーザ電極の場合のように、電極表面の発熱
を除去する必要があるような用途には、メッキの下地金
属材料としては金と銅が優れている。
【0109】また、メッキ以外の方法で白金コーテイン
グを行う電極の場合でも、下地金属として金、銀、銅、
白金属金属、もしくはこれらの合金を用いれば、白金と
下地金属の間で電触を発生することがないので、長期間
用いることができる。
【0110】また、上述の下地金属材料を用いる場合、
ハロゲンガスと下地金属材料がわずかに反応するので、
図27に示すように下地金属材料がガスと触れないよう
に下地金属材料の表面に薄く白金メッキを施して覆い、
放電をさらされる部分のみ白金メッキを厚くすることに
よって、レーザガス寿命、電極寿命も長く、かつ、コス
トパフォーマンスのよいエキシマレーザ装置を作ること
が可能となる。
【0111】図24に示す実施例では、白金コーテイン
グ層28a,29aは、第1の主電極2と第2の主電極
3との相対向する部分に限定して付着させてある。これ
は、使用する白金の量を減らし、コスト低減を図るため
である。
【0112】図25はエキシマレーザ装置の長寿命試験
におけるスパッタリング等による電極形状変化を測定し
た結果である。この際の投入電力は50ジュール/リッ
トルである。図中(イ)はニッケル製電極、(ロ)はP
d−Ni合金の表面に約200μmの白金コーテイング
層を有する電極、(ハ)は表面に30μmの白金コーテ
イング層を有する電極を用いた場合の結果である。 (ロ)の場合、ニッケル電極の上に厚さ30μmの銅メ
ッキを施し、その上に厚さ10μmのパナジウムーニッ
ケル合金メッキ(Ni約10%)を施し、さらにその上
に厚さ約200μmの白金メッキを施してある。(ハ)
の場合、銅電極の上に厚さ30μmの白金メッキを施し
てある。
【0113】図25より明らかなように、ニッケル電極
の場合は、3×108ショットで約 180μmほど深
さ方向に掘り込まれている。一方、白金層を20μmを
付けた場合は、3×108ショット後でも約40μmし
か掘られていない。図26は電極形状変化に伴うビーム
パターン変化とレーザ出力変化の結果を示したものであ
る。ニッケル電極の場合は、上記の電極形状変化により
、ビームパターンが変化しレーザ出力も減少している(
図中の矢印方向は座標軸を示している。)。一方白金層
を設けた場合は、ビームパターンおよびレーザ出力とも
に変化しておらず(図中では位置を少しずらして表示し
た。)、その有効性はあきらかである。しかし、掘り込
み深さが20μmまでは、それ以後に比べて掘られる速
度が速くこの段階では、白金層を設けた場合も、ニッケ
ル電極に比較してさほど寿命が延びているとはいえない
。むしろ、20μm以後の掘られ方に大きく差異が出て
いるのがわかる。電極形状や投入電力を変化させて同様
の実験を行ったが、上記速度の変曲点は約20μmであ
り大きい場合で約40μmの値が得られた。
【0114】この現象は、電極設計が、完全な均一電界
の仮定のもとに行われているのに対し、実際の放電が必
ずしも完全に均一でないため、放電開始初期の内は、電
界強度の強い部分に若干放電が集中し、それに対応した
電極部位が優先的に削られて行くためと考えられる。こ
の状態がしばらく続く間に(電極が20μmの程掘られ
る時間に)実際の電極強度に対応した形状に電極自身が
削られてしまい、それ以後は電極形状変化がゆるやかに
なることに起因するものと考えられる。
【0115】これらの結果から、白金層の厚みが、20
μm以下の場合は、初期の内に、白金層が削られてなく
なってしまうため、その有効性が発揮できないことが明
らかである。特に電極の消耗を防ぐ観点からは、20μ
m以上白金層を設ける必要がある。白金を20μm以上
メッキするためには、下地金属と白金との標準電極電位
差を1V以上にする必要がある。図25の下地金属とし
て銅を用いた場合で、白金との標準電極電位差は0.8
6Vであり、厚さ約30μmまで剥離を発生することな
く白金をメッキすることができる。図25から明らかな
ように、白金を30μmの厚さメッキすることにより、
ニッケル電極の場合よりも電極の掘られるスピードが遅
い。1.5×108ショットを越えたあたりから、電極
の掘られるスピードが早くなっているが、これは1.5
×108ショット後には厚さ約30μmの白金メッキが
放電によりスパッタされてしまい、地肌の銅電極が表面
に出てくるためである。
【0116】図25の結果は、主放電4中にストリーマ
の混在するような条件で得られたものであるが、ストリ
ーマの発生しないような均一な主放電4の得られる条件
下においては、電極の消耗率が少ないので、10μm以
上の白金コーテイング層を設けるだけでも3×108シ
ョットの運転に耐える電極を提供することができる。こ
れはストリーマによる局所的な熱の集中がなくなるから
である。
【0117】また、図25および図26のグラフから明
らかなように、電極の掘られる深さが 120μm以上
になった以降から急速にレーザ出力の低下がはじまって
いる。この傾向は電極の劣化後の形状とそれに基づく放
電の不安定性に依存するものであり、本質的に白金電極
においても同様である。したがって、白金層の厚みは、
望ましくは120μm以上としたほうがよい。
【0118】一方、白金層の厚みが1mmにまで大きく
なれば白金そのものを電極としても十分に機械的強度を
有するので、これ以上厚い白金層を他の材料の上に設け
る利点はない。
【0119】また、上記図24、図27の実施例では、
陰極、陽極の両方に白金層を設ける例を示したが、白金
の有効性は、特に陽極側で著しく、陽極のみに、白金層
をもうけてもよい。
【0120】さらに、上記実施例では、下地金属は分厚
い断面を持っている場合を示したが、下地金属がメっキ
のように薄い場合でも同様の効果を奏する。
【0121】また、上記各実施例では、白金コーテイン
グを施した電極の応用例としてエキシマレーザ装置を示
したが、ハロゲンを含むガス、もしくは液体中で使用す
る電極の表面に白金コーテイングを施す場合でも同様の
効果を奏する。
【0122】なお、上記各発明のエキシマレーザ装置は
、チャン型、変形チャン型、ロゴスキー型、もしくはそ
れに類似した電極にも用いることができるし、また図2
8に示すように多数の開孔30を有する開孔電極31で
もよい。また、上記の各説明ではハロゲンとしてフッ素
を例にして示したが、塩素もしくは塩化水素でも同様で
ある。また、電極消耗の原因としてフッ素のイオンを例
に上げたが、フッ素のラジカルも原因の一つと考えられ
る。これらハロゲンのイオンやラジカルなどの活性種に
よる電極消耗を化学的エッチングと称する。
【0123】
【発明の効果】以上説明したように、各発明のエキシマ
レーザ装置によれば、電極の特性改良を過大な経済的犠
牲を払うことなく達成することができ、また信頼性が向
上することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】請求項第2項のエキシマレーザ装置の一実施例
における電極損耗特性線図である。
【図2】請求項第3項のエキシマレーザ装置の一実施例
の電極損耗特性線図である。
【図3】請求項第4項のエキシマレーザ装置の一実施例
の電極損耗特性線図である。
【図4】請求項第5項のエキシマレーザ装置の一実施例
の電極損耗特性線図である。
【図5】請求項第6項のエキシマレーザ装置の一実施例
の長寿命試験におけるスパッタリング等による電極消耗
量およびガス劣化によるレーザ出力低下率を測定した結
果の特性線図である。
【図6】請求項第7項のエキシマレーザ装置の各実施例
を示す断面図である。
【図7】Rh−Pt合金における含有百分率に対する融
点の変化を示す特性線図である。
【図8】請求項第10項のエキシマレーザ装置の一実施
例を示す概略断面図である。
【図9】請求項第11項のエキシマレーザ装置の一実施
例を示す概略断面図である。
【図10】請求項第18項のエキシマレーザ装置の長寿
命試験におけるスパッタリングによる電極形状変化を測
定した結果を示す特性図である。
【図11】請求項第18項のエキシマレーザ装置におけ
る電極形状変化に伴うビームパターン変化とレーザ出力
変化の関係を示す特性図である。
【図12】請求項第19項のエキシマレーザ装置におけ
る主電極部分を示す断面図である。
【図13】請求項第19項のエキシマレーザ装置におけ
る電極形状変化を測定した結果を従来例とともに示す特
性図である。
【図14】請求項第19項のエキシマレーザ装置におけ
る電極形状変化に伴うビームパターン変化とレーザ出力
変化の結果を従来例とともに示す特性図である。
【図15】請求項第20項のエキシマレーザ装置の第1
の実施例を示す要部断面図である。
【図16】請求項第20項のエキシマレーザ装置の第2
の実施例を示す要部断面図である。
【図17】請求項第20項のエキシマレーザ装置の第3
の実施例を示す要部断面図である。
【図18】請求項第20項のエキシマレーザ装置の第4
の実施例を示す要部断面図である。
【図19】請求項第20項のエキシマレーザ装置の第5
の実施例を示す要部断面図である。
【図20】請求項第21項のエキシマレーザ装置の一実
施例を示す要部断面図である。
【図21】請求項第22項のエキシマレーザ装置の要部
正断面図および側断面図である。
【図22】請求項第22項のエキシマレーザ装置の平面
図および溝の種々の変形断面図である。
【図23】請求項第23項のエキシマレーザ装置の要部
金属顕微鏡写真の模写図である。
【図24】請求項第24項のエキシマレーザ装置の一実
施例を示す電極断面図である。
【図25】請求項第24項のエキシマレーザ装置におけ
る長寿命試験でのスパッタリングによる電極形状変化を
示す図である。
【図26】請求項第24項のエキシマレーザ装置におけ
る電極形状変化に伴うビームパターン変化とレーザ出力
変化の結果を示す図である。
【図27】請求項第24項のエキシマレーザ装置の他の
実施例を示す電極断面図である。
【図28】開極電極を示す斜視図である。
【図29】従来のエキシマレーザ装置の一例を示す要部
断面図である。
【図30】図29に示すエキシマレーザ装置の電極材料
ーガス寿命の特性線図である。
【図31】エキシマレーザ装置の長寿命試験による電極
形状変化特性線図である。
【図32】エキシマレーザ装置の電極形状変化に伴うビ
ームパターン変化とレーザ出力変化の特性線図である。
【図33】放電の詳細を説明するための模式図である。
【図34】放電電流の波形線図である。
【符号の説明】
1    レーザ筺体 2    第1の主電極 3    第2の主電極 4    主放電 6    高融点金属ー耐ハロゲン性金属合金10a 
   主電極 10b    主電極 11    主電極 13    中空管 14a    主電極 14b    主電極 15    表面層 16    母材 20    ニッケル母材 21    ニッケル母材 24    溝 25    ニッケル基板 26    合金層 27    白金メッキ 28a    白金コーティング層 28b    下地金属 29a    白金コーティング層 29b    下地金属

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置において
    、前記主電極のうち、少なくとも一方の電極の少なくと
    も両極の相対向する面に対し、少なくともその表面部の
    材料にニッケルよりも耐化学的エッチング性の高い耐エ
    ッチング材料を用いたことを特徴とするエキシマレーザ
    装置。
  2. 【請求項2】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置において
    、前記主電極のうち、少なくとも両極の相対向する面の
    表面部分が、白金を主成分とし、ロジウム、ルテニウム
    、イリジウム、オスミウム、およびこれらの2以上の元
    素のいずれかとの合金からなる耐エッチング材料で構成
    されたことを特徴とするエキシマレーザ装置。
  3. 【請求項3】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置において
    、前記主電極のうち、少なくとも両極の相対向する面の
    表面部分が、ニッケルを主成分とし、金、白金、ロジウ
    ム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム、およびこれ
    らの2以上の元素のいずれかを添加した合金からなる耐
    エッチング材料で構成されたことを特徴とするエキシマ
    レーザ装置。
  4. 【請求項4】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置において
    、前記主電極のうち、少なくとも両極の相対向する面の
    表面部分が、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オス
    ミウムのいずれかでなる元素、および前記元素のいずれ
    かを主成分とし他の少なくとも1つの前記元素を加えた
    合金のいずれかでなる耐エッチング材料で構成されたこ
    とを特徴とするエキシマレーザ装置。
  5. 【請求項5】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を備えたエキシマレーザ装置において
    、前記主電極および前記主電極の表面の少なくとも一部
    のいずれかが、白金ー酸化ジルコニウム合金、白金ーロ
    ジウムー酸化ジルコニウム合金、白金ーロジウムー酸化
    トリウム合金、金ーロジウム合金、金ー酸化ジルコニウ
    ム合金、金ーロジウムー酸化ジルコニウム合金および金
    ーロジウムー酸化トリウム合金のいずれかでなる耐エッ
    チング材料で構成されたことを特徴とするエキシマレー
    ザ装置。
  6. 【請求項6】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置において
    、前記主電極の少なくとも一方および前記主電極の表面
    の少なくとも一部のいずれかが、白金を基調とした白金
    ー金合金および金を基調とした金ー白金合金のいずれか
    でなる耐エッチング材料で構成されたことを特徴とする
    エキシマレーザ装置。
  7. 【請求項7】  励起用主放電を形成するための少なく
    とも一対の主電極を備えたエキシマレーザ装置において
    、前記主電極の少なくとも一方に高融点金属を基調とし
    た高融点金属ー耐ハロゲン性金属合金からなる耐エッチ
    ング材料を用いたことを特徴とするエキシマレーザ装置
  8. 【請求項8】  高融点金属を基調とした高融点金属ー
    耐ハロゲン性金属合金は、電極表面の少なくとも一部を
    覆っていることを特徴とする請求項第7項記載のエキシ
    マレーザ装置。
  9. 【請求項9】  ロジウム、ルテニウム、イリジウムお
    よびオスミウムから選んだ高融点金属と、白金および金
    いずれかでなる耐ハロゲン性金属を用いたことを特徴と
    する請求項第7項記載のエキシマレーザ装置。
  10. 【請求項10】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を備えたエキシマレーザ装置におい
    て、前記主電極のうち少なくとも両極の相対向する面の
    表面部分が、ハロゲンガスと反応性の低い金属材料を主
    成分とし、仕事関数が4eV以下の酸化物、化合物、お
    よび2以上の前記酸化物、前記化合物を添加した材料の
    いずれかでなる耐エッチング材料で構成されたことを特
    徴とするエキシマレーザ装置。
  11. 【請求項11】  励起用主放電を形成するための、陰
    極と陽極とからなる主電極を備えたエキシマレーザ装置
    において、少なくとも前記陰極と相対向する陽極面をハ
    ロゲンガスと反応性の低い金属で形成し、少なくとも前
    記陽極と相対向する陰極面を高融点の金属および電子放
    出の容易な材料のいずれかで形成したことを特徴とする
    エキシマレーザ装置。
  12. 【請求項12】  ハロゲンガスと反応性の低い金属と
    して、金、白金、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、
    パラジウム、オスミウムのうちの1つ、およびこれらの
    2以上の元素を添加した合金のいずれかを用いたことを
    特徴とする請求項第11項記載のエキシマレーザ装置。
  13. 【請求項13】  ハロゲンガスと反応性の低い金属と
    して、ニッケルを主成分とし、金、白金、ロジウム、ル
    テニウム、イリジウム、パラジウム、オスミウムのうち
    の1つ、およびこれらの2以上の元素を添加した合金の
    いずれかを用いたことを特徴とする請求項第11項記載
    のエキシマレーザ装置。
  14. 【請求項14】  ハロゲンガスと反応性の低い金属と
    して、白金ーロジウムー二酸化ジルコニウム合金、およ
    び白金ーロジウムー二酸化トリウム合金のいずれかを用
    いたことを特徴とする請求項第11項記載のエキシマレ
    ーザ装置。
  15. 【請求項15】  高融点の金属として、白金とロジウ
    ム、ルテニウム、イリジウム、オスミウムのうちの一種
    、およびこれらの2以上の元素との合金のいずれかを用
    いたことを特徴とする請求項第11項記載のエキシマレ
    ーザ装置。
  16. 【請求項16】  高融点の金属として、ロジウム、ル
    テニウム、イリジウム、オスミウムのいずれかを主成分
    とし、他の1または2以上の元素を加えた合金を用いた
    ことを特徴とする請求項第11項記載のエキシマレーザ
    装置。
  17. 【請求項17】  電子放出の容易な材料として、ハロ
    ゲンガスと反応性の低い金属およびニッケルのいずれか
    を主成分とし、仕事関数が4eV以下の酸化物および、
    化合物のいずれか、およびこれらの2以上の酸化物、化
    合物を添加した材料をもって形成したことを特徴とする
    請求項第11項記載のエキシマレーザ装置。
  18. 【請求項18】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置におい
    て、少なくとも上記陽極を厚さ20μm以上の白金層で
    覆ったことを特徴とするエキシマレーザ装置。
  19. 【請求項19】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置におい
    て、前記主電極対の他方の電極と相対向する面に、また
    は前記主電極対の少なくとも陰極と相対向する陽極面に
    、白金層または金属層を形成したことを特徴とするエキ
    シマレーザ装置。
  20. 【請求項20】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置におい
    て、少なくとも一方の前記主電極が、白金、金のいずれ
    か、および白金、金のいずれかを基調とする合金のいず
    れかを材料とする中空管の少なくとも一部でなることを
    特徴とするエキシマレーザ装置。
  21. 【請求項21】  励起用主放電を形成する少なくとも
    一対の主電極を備えたエキシマレーザ装置において、耐
    エッチング材料でなる表面層と、この耐エッチング材料
    よりも熱伝導率の大きい材料でなる母材とからなる前記
    主電極を備えてなることを特徴とするエキシマレーザ装
    置。
  22. 【請求項22】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を有するエキシマレーザ装置におい
    て、前記主電極の少なくとも相対向する面に凹凸を形成
    して粗面とし、この粗面に白金、ロジウム、ルテニウム
    、イリジウム、オスミウム、およびこれらの2以上の元
    素の合金のいずれかでなる板材を密着させたことを特徴
    とするエキシマレーザ装置。
  23. 【請求項23】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を備え、この主電極の表面に白金お
    よび金いずれかのコーティングを施したエキシマレーザ
    装置において、前記主電極と前記コーティングの層との
    間に少なくとも1層の他の物質の層を介在させたことを
    特徴とするエキシマレーザ装置。
  24. 【請求項24】  励起用主放電を形成するための少な
    くとも一対の主電極を備え、この主電極の表面に白金コ
    ーティング層を施したエキシマレーザ装置において、前
    記白金コーティング層の下地金属として、白金との標準
    電極電位差が1V以下の金属を用いて電気メッキしたこ
    とを特徴とするエキシマレーザ装置。
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