JP2002198589A - エキシマレーザ装置用還流ファンの構造 - Google Patents

エキシマレーザ装置用還流ファンの構造

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JP2002198589A
JP2002198589A JP2001289222A JP2001289222A JP2002198589A JP 2002198589 A JP2002198589 A JP 2002198589A JP 2001289222 A JP2001289222 A JP 2001289222A JP 2001289222 A JP2001289222 A JP 2001289222A JP 2002198589 A JP2002198589 A JP 2002198589A
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rotating shaft
radial
excimer laser
fan
coil
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JP2001289222A
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English (en)
Inventor
Yuji Yada
雄司 矢田
Hiroaki Tokunaga
寛哲 徳永
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NTN Corp
Original Assignee
NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 金属製のパイプを用いることなく、磁気軸受
と位置センサなどが直接フッ素ガス雰囲気にさらされる
ことがないようなエキシマレーザ装置用還流ファンの構
造を提供する。 【解決手段】 チャンバ1内にはレーザガスが封入され
ており、チャンバ1内で回転軸2に取付けられたファン
3が回転する。チャンバ1の両側にはレーザガスに対し
て耐腐食性のあるシール部材59で回転軸2との間がシ
ールされたラジアル電磁石5,9と、レーザガスに対し
て耐腐食性のある隔壁65によって回転軸2とセンサユ
ニット64との間がシールされた位置検出センサ6,1
0が配置され、回転軸2を軸浮上させ、モータステータ
11の駆動力によってファン3が回転する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はエキシマレーザ装
置用還流ファンの構造に関し、特に、当該ファンにおけ
る回転軸を支持しかつ回転させる構造に関する。
【0002】
【従来の技術】図19は従来のエキシマレーザのガス循
環ファンを示す図であり、US5,848,089に記
載されたものであり、(a)は縦断面図を示し、(b)
はラジアル磁気軸受を示す。
【0003】図19において、チャンバ101内にはレ
ーザガスとしてフッ素ガス104が封入されており、チ
ャンバ101内で回転軸102に取付けられたファン1
03が回転する。チャンバ101の右側にはラジアル電
磁石105と位置センサ106とアキシャル磁気軸受の
一部となる永久磁石107とが設けられる。これらの構
成部品は、フッ素ガス雰囲気にさらされて腐食すること
がないように、回転軸102との間にステンレスからな
るパイプ108が取付けられている。
【0004】チャンバ101の左側にはラジアル電磁石
109と位置センサ110とモータステータ111とア
キシャル電磁石112と位置センサ113とが設けられ
ており、これらの構成部品もフッ素ガス雰囲気にさらさ
れて腐食することがないように、パイプ114が回転軸
102との間に取付けられている。
【0005】ファン103の取付けられた回転軸102
は、ラジアル磁気軸受105,109によって磁気浮上
し、ラジアル方向が非接触で支持され、かつ永久磁石1
07とアキシャル電磁石113とによってアキシャル方
向が支持され、モータステータ111の駆動力によって
回転する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】図19に示したエキシ
マレーザ装置において、ラジアル磁気軸受105,10
9や位置センサ106,110およびモータステータ1
11などをフッ素ガスによる腐食を防止するために、パ
イプ108,114がハウジングと一体となるように形
成されている。このため、保守の際の分解が困難であ
り、またパイプ108,114は加工精度を上げる必要
があり、パイプ108,114の厚みの分だけ磁気軸受
エアーギャップが大きくなってしまう欠点がある。
【0007】それゆえに、この発明の主たる目的は、金
属製のパイプを用いることなく、磁気軸受と位置センサ
などが直接フッ素ガス雰囲気にさらされることがないよ
うなエキシマレーザ装置用還流ファンの構造を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、ファンが取
付けられた回転軸と、回転軸を非接触で支持する制御型
磁気軸受と、回転軸を回転させるためのモータとを備
え、モータの駆動によるファンの回転によってチャンバ
内のレーザガスを循環させるエキシマレーザ装置用還流
ファンの構造であって、制御型磁気軸受は、回転軸の軸
方向に配置され、レーザガスに対して耐腐食性のある金
属でコイルをシールして構成されたラジアル電磁石と、
各ラジアル電磁石の周辺に配置され、レーザガスに対し
て耐腐食性のある金属でセンサユニットをシールした位
置検出センサを含むことを特徴とする。
【0009】このようにラジアル電磁石のコイルと、検
出センサのセンサユニットをレーザガスに対して耐腐食
性のある金属でシールして構成することにより、レーザ
ガスによりこれらの構成部品が腐食して腐食ガスが発生
することがなく、チャンバ内のクリーン状態を保つこと
ができる。
【0010】また、ラジアル磁気軸受は、円板状でその
中心に回転軸が挿入される貫通孔が形成された一対の磁
性体と、一対の磁性体の間に軸方向に平行に配置される
複数のコイルと、レーザガスに対して耐腐食性のある金
属からなり磁性体の貫通孔の周囲をシールする円筒状部
材とを含むことを特徴とする。
【0011】このように、円筒状部材により貫通孔の周
囲をシールすることにより、コイルがレーザガスにさら
されることはない。
【0012】また、ラジアル磁気軸受は、内部に突起を
有する円筒状の磁性体と、その外周がレーザガスに対し
て耐腐食性のある金属でシールされて磁性体の突起に挿
入されるコイルを含むことを特徴とする。
【0013】このようにコイル自体をシールすることに
より、レーザガスに対して腐食するおそれをなくすこと
ができる。
【0014】また、ラジアル磁気軸受は、リング状の非
磁性体と、非磁性体に所定の角度ごとに配列され、レー
ザガスに対して耐腐食性のある金属管で封止された金属
線で巻回されたコイルとを含むことを特徴とする。
【0015】このようにコイルを構成する金属線自体を
シールすることにより、レーザガスに対する耐腐食性を
高めることができる。
【0016】また、ラジアル磁気軸受は、コイルが生じ
させる磁束が通る磁気回路上に積層珪素鋼鈑が配置され
ていることを特徴とする。
【0017】このように珪素積層鋼板にコイルを巻回す
ることにより渦電流損を少なくし、制御を容易にでき
る。
【0018】また、位置センサは、その中心に回転軸が
挿入される貫通孔を有し、その外周面から中心に向けて
複数の孔が形成された円板状の磁性体と、複数の孔に挿
入されるセンサユニットと、レーザガスに対して耐腐食
性のある金属からなり、前記貫通孔の周囲をシールする
円筒部材とを含むことを特徴とする。
【0019】このように、センサユニット自体を円筒部
材でシールすることにより、位置センサのレーザガスに
対する耐腐食性を高めることができる。
【0020】さらに、チャンバ内の回転軸方向の一方側
に第1のハウジングが設けられ、他方側に第2のハウジ
ングが設けられ、ラジアル電磁石と位置検出センサは第
1のハウジングに設けられる第1のラジアル電磁石と第
1の位置検出センサおよび第2のハウジングに設けられ
る第2のラジアル電磁石と第2の位置検出センサとを含
むことを特徴とする。
【0021】このように、チャンバと第1および第2の
ハウジングで外形を構成することにより、保守の際の分
解なども容易に行なうことができる。
【0022】さらに、モータは回転軸に設けられるモー
タロータと第2のハウジングに設けられるモータステー
タとを含み、モータステータはレーザガスに対して耐腐
食性を有する金属でシールされていることを特徴とす
る。
【0023】このようにモータステータ自体をシールす
ることにより、レーザガスによって腐食されることがな
い。
【0024】さらに、回転軸のモータロータの両側にバ
ランス取り部が設けられる。このようにバランス取り部
により、回転軸がその中心でぶれることがなくなるので
バランスを良好にできる。
【0025】さらに、第1および第2のハウジングに
は、第1および第2のラジアル電磁石とモータを冷却す
るための冷却水が供給される冷却水通路が形成されるこ
とを特徴とする。
【0026】これにより、ハウジングの冷却効果を高め
ることができる。さらに、ファンはその両端部で回転軸
にねじ止めされることを特徴とする。
【0027】これにより、ファンをより確実に回転軸に
固定できる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1はこの発明の一実施形態のエ
キシマレーザのガス循環ファンを示す断面図である。こ
の図1はエキシマガスを循環させるファン3およびその
周辺を示している。チャンバ1内にはレーザガスが封入
されており、このチャンバ1内で回転軸2に取付けられ
たファン3が回転する。チャンバ1の右側にはハウジン
グ4が設けられ、左側にはハウジング8が設けられてい
る。回転軸2を支持する磁気軸受はチャンバ1の両側に
配置され、図1において右側のハウジング4には第1の
ラジアル電磁石5と第1の位置検出センサ6が設けられ
ており、ラジアル電磁石5と位置検出センサ6の配線は
ケーブル取出口7から外部に取出される。また、ハウジ
ング4の回転軸2の一方側端面に対向する部分には、ア
キシャル磁気軸受の一部である永久磁石18が設けられ
ている。
【0029】左側のハウジング8には、ラジアル磁気軸
受9と第2の位置検出センサ10とモータステータ11
とが設けられている。ラジアル電磁石9と位置検出セン
サ10の配線はケーブル取出口12から外部に取出され
る。モータステータ11はフッ素ガスにさらされて腐食
しないように、ステンレス鋼板のシール部材13によっ
てシールされている。さらに、ハウジング8の回転軸2
の他方側端面に対向する部分にはアキシャル磁気軸受の
一部となるアキシャル電磁石14と位置検出センサ15
とが設けられている。さらに、ハウジング4と8には転
がり軸受からなる保護軸受16,17が設けられてい
る。
【0030】図2は図1に示したラジアル電磁石を示す
図である。図2(a)に示すように、比較的厚みのある
ステンレス製の円板51に4つの貫通孔52が形成さ
れ、図2(b)に示すように各貫通孔52に円板51と
同じ厚みを有する円板状のパーマロイ53が挿入され
る。そして、図2(c)に示すように中央部に回転軸2
が貫通し得る中心孔54が形成され、ステンレス製の円
板51とパーマロイ材53の接触部分はシール溶接55
される。このような円板状部材56はラジアル磁気軸受
5の電磁石の磁極を構成し、2個準備される。
【0031】一方の円板状部材56上には図2(d)に
示すように、円柱状のパーマロイ材57に巻回された4
本のコイル58が配置され、図2(e)に示すように中
心孔54を囲むように円筒状のシール部材59が配置さ
れ、さらにコイル58およびシール部材59上には他方
の円板状部材56が配置される。そして、シール部材5
9と円板状部材56,56の接触面が溶接されて図2
(f)に示すようにラジアル磁気軸受5用の電磁石が構
成される。
【0032】このように構成されたラジアル電磁石が2
個用意され、それぞれの外周面が図1に示したハウジン
グ4,8の内周面に密着するように取り付けられ、密着
面にフッ素ガスが侵入することがないように、ハウジン
グ内面と円板状部材56,56の接触部が溶接される。
【0033】図3は図2に示したラジアル電磁石の縦断
面図であり、図4は図3の線IV−IVに沿う断面図で
あり、図5は図3の線V−Vに沿う断面図である。
【0034】ラジアル電磁石は、図3に示すようにコイ
ル58からの磁束Mがパーマロイ材57,上下の一方の
パーマロイ材53から回転軸2、他方のパーマロイ材5
3に流れて回転軸2を吸引する。回転軸2はフッ素ガス
雰囲気中にさらされているが、コイル58はシール部材
59によってシールされているためフッ素ガスによって
腐食することがない。
【0035】なお、円筒状のシール部材59は図5に示
すようにコイル58部分のみをシールし、図4に示すよ
うに磁極となる円板状部材51の貫通孔54の内周面は
シールされておらず、フッ素ガス雰囲気中にさらされて
いる。このように磁極と回転軸2は直接対向するため、
磁束の流れが良好となる。
【0036】図3から図5に示した実施形態では、パー
マロイ材57にコイル58を巻回しているため、図3に
示すように電磁石から発生する磁束がパーマロイ材57
の内部を通って磁気ループを構成している。ところが、
パーマロイ材57内を磁束が通過すると多くの渦電流が
発生し、磁気軸受の制御が困難になるおそれがある。そ
こで、この問題を解消する電磁石の例について説明す
る。
【0037】図6はラジアル電磁石の他の例を示す図で
あり、特に、(a)は電磁石コアの断面図であり、
(b)は積層珪素鋼板の斜視図であり、(c)は積層珪
素鋼板に電磁石コイルを巻回した状態を示す斜視図であ
り、(d)は電磁石の断面図であり、(e)は電磁石と
回転軸に流れる磁気ループを示す図である。
【0038】この図6に示した例は、図3のパーマロイ
材57に代えて図6(b)に示す断面が長方形の積層珪
素鋼板81に、図6(c)に示すようにコイル82を巻
回し、図6(a)に示す上下のパーマロイ材53,53
の間に配置して、図6(d)に示すラジアル電磁石を構
成したものである。この例では、図6(e)に示すよう
に、コイル82からの磁束Mがパーマロイ材57,上下
の一方のパーマロイ材53から回転軸2、他方のパーマ
ロイ材53に流れて回転軸2を吸引する。この例では、
薄板の珪素鋼板を積層した積層珪素鋼板81にコイル8
2を巻回しているので、渦電流の発生が小さく、磁気軸
受の制御性の向上を図ることができる。
【0039】図7はラジアル電磁石のさらに他の例を示
す図であり、特に、(a)は電磁石コアの断面図であ
り、(b)は積層珪素鋼板の斜視図であり、(c)は積
層珪素鋼板に電磁石コイルを巻回した状態を示す斜視図
であり、(d)は電磁石の断面図であり、(e)は電磁
石と回転軸に流れる磁気ループを示す図である。
【0040】この例は、図7(b)に示すように積層珪
素鋼板84をコ字状に形成して図7(c)に示すように
コイル85を巻回したものである。電磁石コアは図7
(a)に示すように上下に対向するパーマロイ材53,
53のそれぞれの対向する面が機械加工されて切削部8
3が形成されている。この切削部83に積層珪素鋼板8
4が配置される。この例では、図7(e)に示すよう
に、磁束がパーマロイ材53を通過する距離が短くなる
ため、磁気軸受の制御性をさらに高めることができる。
【0041】図8はラジアル磁気軸受のターゲットの実
施形態を示す図であり、特に、(a)は断面図を示し、
(b)はターゲットの外観斜視図である。図1に示した
回転軸2のラジアル磁気軸受5,9に対向するターゲッ
ト部分には従来よりパーマロイの無垢材が用いられてい
るが、やはり渦電流損失が生じるという問題が発生す
る。そこで、図8(a)に示すように、回転軸2の電磁
石のパーマロイ材53,53に対向する回転軸2の部分
には無垢のリング状のパーマロイ材91,91が嵌めこ
まれており、これらのパーマロイ材91,91の間に図
8(b)に示すように珪素鋼板を巻回してリング状に積
層した電磁石ターゲット92が取りつけられる。電磁石
ターゲット92は珪素鋼板を積層するとき先端部が溶接
94によって固定される。
【0042】図9はラジアル位置検出センサを示す図で
あり、特に、(a)は縦断面図であり、(b)は平面断
面図を示す。図6(a)に示すように、ラジアル位置セ
ンサ6を構成する比較的厚みのある円板状部材61に
は、その中心に回転軸2が貫通し得る貫通孔62が形成
されており、さらに外周面から貫通孔62に向かって4
つの孔63が形成され、各孔63にセンサユニット64
が挿入されている。貫通孔62には円筒状の隔壁65が
挿入され、隔壁65と円板状部材61との接触部が溶接
66されている。したがって、センサユニット64は隔
壁65によってフッ素ガス雰囲気中にさらされることは
ない。
【0043】図10は図1のケーブル取出口を拡大して
示す断面図である。図1に示したラジアル電磁石5と位
置検出センサ6のケーブル取出口7は図10(a)に示
すように、ハウジング4と金属皮膜電線512との間が
セラミック材71で封止されるか、あるいは図10
(b)に示すようにコバール72で金属皮膜電線512
の周囲が封止される。これによって、従来はコネクタを
介して電線を外部に取出していたが、コネクタとハウジ
ングとの密着性が悪ければフッ素ガスが大気側に漏れる
おそれがあったのに対して、この図10に示した実施形
態では、フッ素ガスが大気側に漏れるおそれをなくすこ
とができる。
【0044】図11はこの発明の他の実施形態のラジア
ル電磁石の断面図である。パーマロイからなる円筒状の
磁性体501の内周面から中心方向に延びる突起502
が複数形成されている。コイル510は磁性体からなる
コイルカバー511によって覆われている。コイルカバ
ー511から延びるコイル510の配線取出し部は、フ
ッ素ガスに対して耐腐食性を有するオーステナイト系ス
テンレスあるいはインコネルのようなSUS皮膜で導体
が被覆された金属皮膜電線512が用いられる。コイル
カバー511で覆われたコイル510は磁性体501の
各突起502に挿入されてラジアル電磁石が構成され
る。このようにコイルカバー511でコイル510を覆
うことにより、コイル510がフッ素ガス雰囲気にさら
されることがない。
【0045】図12はラジアル電磁石の他の例を示す図
である。図12において、磁性体501の突起502に
コイル521を巻回し、各コイル521をコイルカバー
522で覆い、コイルカバー522と突起502の接触
部分を溶接523することにより、コイル521がフッ
素ガス雰囲気中にさらされないようにされている。
【0046】図13はラジアル電磁石のさらに他の例を
示す図である。図13において、リング状の非磁性材料
531の外周に沿って円弧状の磁性材料が配置される。
電磁石コアー541にコイル542が巻回され、コイル
542部分を囲むように金属パイプ543が挿入され
る。このように構成されたコイル部材544が8個用意
され、一定の角度ごとに非磁性材料531に溶接545
される。この実施形態においても、コイル542を金属
パイプ543で覆うことにより、コイル542がフッ素
ガス雰囲気にさらされることはない。
【0047】図14は回転軸にバランス修正部を設けた
例を示す断面図である。図14において、回転軸2には
モータステータ11に対向してモータロータ19が設け
られているが、モータステータ11のモータロータ19
に対する吸引力の作用によって、回転軸2がその中心か
らぶれてしまい、バランスが非常に悪くなってしまう。
そこで、図14に示した実施形態では、回転軸2のモー
タロータ19の両側部にねじ孔21が周方向に沿って中
心軸に向けて形成される。これにより、回転軸2のバラ
ンスを良好にできる。
【0048】図15はモータロータの取付部を従来例と
この発明の実施形態とを対比して示す図である。
【0049】図15(a)に示す従来例では、モータス
テータ111はフッ素ガス雰囲気にさらされないように
パイプ114をハウジングに設けるばかりでなく、モー
タロータ121もフッ素ガス雰囲気にさらされないよう
にされている。すなわち、モータロータ121を内側パ
イプ122と外側パイプ123との間に挿入し、パイプ
122と123の開口部をフランジ124,125で覆
い、パイプ122および123とフランジ124および
125との接合部を溶接126している。そして、パイ
プ122,123とフランジ124,125によって封
止されたモータロータ121を回転軸102に挿入して
いる。
【0050】これに対して、この発明の実施形態では、
図15(b)に示すように、円筒状のモータロータ19
を回転軸2に挿入し、パイプ21の両端をフランジ2
2,23に溶接した後、フランジ22,23と回転軸2
の接合部を溶接24する。これにより、図15(a)に
示した内側のパイプ122を不要にできる。
【0051】図16はファンを回転軸に取付ける方法を
示す図である。図16(a)は従来例であり、ファン1
03の両端部をねじ115で回転軸102に押え込むこ
とによって、ファン103を回転軸102に固定してい
たが、回転中の振動などでねじ115が緩むおそれがあ
った。
【0052】これに対して、図16(b)に示した実施
形態は、ファン3の一方側にフランジ31を形成すると
ともに、回転軸2にもフランジ28を形成しておき、フ
ランジ同士をねじ25によって軸方向と平行にねじ止め
する。他方側は従来例と同様にして、ねじ26を回転軸
2に垂直方向に押え込む。
【0053】図16(c)はファン3の一方側および他
方側にフランジ部を形成し、そこにねじ27で回転軸2
に軸中心方向にねじ止めする。
【0054】図17はファンを回転軸に取りつける他の
例を示す図であり、ファン3の側面から見た図である。
この例はファン3のフランジ部31にねじ27,29を
それぞれ90度の角度で軸方向に締めつけるようにした
ものである。これにより、ファン3をより確実に回転軸
2に固定できる。
【0055】図18はラジアル電磁石とモータステータ
とを冷却するようにした実施形態を示す断面図である。
図18において、ハウジング4にはラジアル電磁石5を
冷却するために、冷却水入口41と冷却水路42と冷却
水出口43が形成される。ハウジング8には、ラジアル
電磁石9を冷却するために冷却水入口44と冷却水路4
5と冷却水出口46とが形成される。また、ハウジング
8には、モータステータ11を冷却するために冷却水入
口47と冷却水路48と冷却水出口49とが形成され
る。ラジアル電磁石5,9に比べてモータステータ11
による発熱が大きいため、ラジアル電磁石5,9を冷却
した冷却水でモータステータ11を冷却する方が冷却の
効率が大きいので、図示しない冷却水パイプなどによっ
てハウジング4の冷却水出口43をハウジング5の冷却
水入口44に接続し、冷却水出口46を冷却水入口47
に接続するのが好ましい。
【0056】このように冷却水でハウジング4および8
を冷却することにより冷却効果を高めることができる。
【0057】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0058】
【発明の効果】以上のように、この発明によれば、レー
ザガスに対して耐腐食性のある金属でコイルをシールし
てラジアル電磁石を構成し、各ラジアル電磁石の周辺に
位置検出センサ配置し、レーザガスに対して耐腐食性の
ある金属でコイルをシールして構成するようにしたの
で、ラジアル磁気軸受や位置検出センサがレーザガスに
さらされることがなく、従来のようにラジアル電磁石お
よび位置検出センサと回転軸との間にパイプなどを設け
る必要がなくなり、エアーギャップを短くでき、保守の
際の分解なども容易に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態の縦断面図である。
【図2】 図1に示したラジアル電磁石の製造工程を順
次を示す図である。
【図3】 図2に示したラジアル電磁石の縦断面図であ
る。
【図4】 図3に示した線IV−IVに沿う断面図であ
る。
【図5】 図3に示した線V−Vに沿う断面図である。
【図6】 ラジアル電磁石の他の例を示す図である。
【図7】 ラジアル電磁石のさらに他の例を示す図であ
る。
【図8】 ラジアル磁気軸受のターゲットの実施形態を
示す図である。
【図9】 ラジアル位置検出センサを示す図である。
【図10】 図1の電線取出口を拡大して示す図であ
る。
【図11】 ラジアル磁気軸受の他の例を示す図であ
る。
【図12】 ラジアル磁気軸受のさらに他の例を示す図
である。
【図13】 ラジアル磁気軸受のさらに他の例を示す図
である。
【図14】 回転軸にバランス修正部を設けた例を示す
断面図である。
【図15】 モータの取付部を従来例とこの発明の実施
形態とを対比して示す断面図である。
【図16】 回転軸へのファンの取付方法を従来例とこ
の発明の実施形態とを対比して示す図である。
【図17】 ファンを回転軸に取りつける他の例を示す
図である。
【図18】 ラジアル電磁石とモータとを冷却するため
の冷却水流路を設けた例を示す断面図である。
【図19】 従来のエキシマレーザのガス循環ファンを
示す断面図である。
【符号の説明】
1 チャンバ、2 回転軸、3 ファン、4,8 ハウ
ジング、5,9 ラジアル電磁石、6,10,15 位
置検出センサ、7,12 ケーブル取出口、11 モー
タステータ、13 シール部材、15 アキシャル電磁
石、18 永久磁石、19 モータロータ、21 パイ
プ、22,23,28,31 フランジ、25,26,
27,29 ねじ、41,44,47 冷却水入口、4
2,45,48 冷却水路、43,46,49 冷却水
出口、51 円板、501 磁性体、52,62,63
貫通孔、53,57,91 パーマロイ材、54 中
心孔、56 円板状部材、58,82,85,510,
521,541 コイル、59 シール部材、64 セ
ンサユニット、65 隔壁、81,84,92 積層珪
素鋼板、83 切削部、502 突起、511 コイル
カバー、512 金属皮膜電線、531 非磁性部材、
543 金属パイプ。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ファンが取付けられた回転軸と、前記回
    転軸を非接触で支持する制御型磁気軸受と、前記回転軸
    を回転させるためのモータとを備え、前記モータの駆動
    によるファンの回転によってチャンバ内のレーザガスを
    循環させるエキシマレーザ装置用還流ファンの構造にお
    いて、 前記制御型磁気軸受は、 前記回転軸の軸方向に配置され、前記レーザガスに対し
    て耐腐食性のある金属でコイルをシールして構成された
    ラジアル電磁石と、 前記各ラジアル電磁石の周辺に配置され、前記レーザガ
    スに対して耐腐食性のある金属でセンサユニットをシー
    ルした位置検出センサを含むことを特徴とする、エキシ
    マレーザ装置用還流ファンの構造。
  2. 【請求項2】 前記ラジアル磁気軸受は、 円板状でその中心に前記回転軸が挿入される貫通孔が形
    成された一対の磁性体と、 前記一対の磁性体の間に軸方向に平行に配置される複数
    のコイルと、 前記レーザガスに対して耐腐食性のある金属からなり前
    記磁性体の貫通孔の周囲をシールする円筒状部材とを含
    むことを特徴とする、請求項1に記載のエキシマレーザ
    装置用還流ファンの構造。
  3. 【請求項3】 前記ラジアル磁気軸受は、 内部に突起を有する円筒状の磁性体と、 その外周が前記レーザガスに対して耐腐食性のある金属
    でシールされ、前記磁性体の突起に挿入されるコイルを
    含むことを特徴とする、請求項1に記載のエキシマレー
    ザ装置用還流ファンの構造。
  4. 【請求項4】 前記ラジアル磁気軸受は、 リング状の非磁性体と、 前記非磁性体に所定の角度ごとに配列され、前記レーザ
    ガスに対して耐腐食性のある金属管で封止されたコイル
    とを含むことを特徴とする、請求項1に記載のエキシマ
    レーザ装置用還流ファンの構造。
  5. 【請求項5】 前記ラジアル磁気軸受は、前記コイルが
    生じさせる磁束が通る磁気回路上に積層珪素鋼板が配置
    されていることを特徴とする、請求項1から4のいずれ
    かに記載のエキシマレーザ装置用還流ファンの構造。
  6. 【請求項6】 前記位置センサは、 その中心に前記回転軸が挿入される貫通孔を有し、その
    外周面から中心に向けて複数の孔が形成された円板状の
    磁性体と、 前記複数の孔に挿入されるセンサユニットと、 前記レーザガスに対して耐腐食性のある金属からなり、
    前記貫通孔の周囲をシールする円筒部材とを含むことを
    特徴とする、請求項1に記載のエキシマレーザ装置用還
    流ファンの構造。
  7. 【請求項7】 前記チャンバ内の回転軸方向の一方側に
    設けられる第1のハウジングと、他方側に設けられる第
    2のハウジングとを含み、 前記ラジアル電磁石と前記位置検出センサは、前記第1
    のハウジングに設けられる第1のラジアル電磁石と第1
    の位置検出センサおよび前記第2のハウジングに設けら
    れる第2のラジアル電磁石と第2の位置検出センサを含
    むことを特徴とする、請求項1に記載のエキシマレーザ
    装置用還流ファンの構造。
  8. 【請求項8】 前記モータは、前記回転軸に設けられる
    モータロータと、前記第2のハウジングに設けられるモ
    ータステータとを含み、前記モータステータは前記レー
    ザガスに対して耐腐食性を有する金属でシールされてい
    ることを特徴とする、請求項1に記載のエキシマレーザ
    装置用還流ファンの構造。
  9. 【請求項9】 前記回転軸のモータロータの両側にバラ
    ンス取り部が設けられることを特徴とする、請求項1に
    記載のエキシマレーザ装置用還流ファンの構造。
  10. 【請求項10】 前記第1および第2のハウジングに
    は、前記第1および第2のラジアル電磁石と前記モータ
    を冷却するための冷却水が供給される冷却水通路が形成
    されることを特徴とする、請求項1に記載のエキシマレ
    ーザ装置用還流ファンの構造。
  11. 【請求項11】 前記ファンは、その両端部で前記回転
    軸にねじ止めされていることを特徴とする、請求項1に
    記載のエキシマレーザ装置用還流ファンの構造。
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