JP3926291B2 - 帯域通過フィルタ - Google Patents

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    • H01P1/201Filters for transverse electromagnetic waves
    • H01P1/203Strip line filters
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  • Electromagnetism (AREA)
  • Control Of Motors That Do Not Use Commutators (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機器に用いられる帯域通過フィルタに関する。
【0002】
【従来の技術】
無線または有線で情報通信を行う通信機器は、アンプ、ミキサ、フィルタなどの各種の高周波部品から構成されている。この中で、帯域通過フィルタは、特定の周波数帯の信号のみを通過させる機能を有する。帯域通過フィルタとして、共振器を複数個並べたものがある。
【0003】
マイクロストリップ線路、ストリップ線路、コプレーナ線路などで構成される平面回路において、フィルタを構成する各共振器間の結合は、通常、共振器どうしの位置関係のみで定められ、共振器以外に結合用素子を付加することなく実現される。この結合方法は、通常のチェビシェフ関数型フィルタのように隣接する共振器間の結合のみで構成されるフィルタに適している。しかし、減衰極によるスカート特性の急峻化や、群遅延時間平坦化のための飛越結合をもつフィルタ回路を実現する場合は、この結合方法では、所望の共振器間の結合以外に、不要な結合が発生しやすいという問題点がある。
【0004】
一方、非特許文献1〜5では、スカート特性の急峻化のための飛越結合を、結合用線路を付加することにより実現している。この結合方法では、結合用線路の両端をそれぞれ共振器から近い位置に、ある距離をもって配置することにより2つの共振器間の結合を実現している。また非特許文献6では、結合用線路の電気長を種々変化させることにより、群遅延時間平坦化や、減衰極によるスカート特性の急峻化を実現している。また特許文献1〜3では、1/4波長の結合用線路が用いられている。しかし、結合用線路の端部と共振器の間に寄生容量が発生しやすく、共振器の共振周波数が実効的にずれてしまうという問題点があった。さらに、強い結合をつくりたい場合、結合用線路と共振器の距離が極めて小さくなるため、安定した結合が得られないという問題点があった。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−17405号公報
【特許文献2】
特開2001−313502公報
【特許文献3】
特開2002−76703公報
【0006】
【非特許文献1】
IEEE Microwave Theory and TechniquesSymposium Digest (1999年) 第1547頁
【非特許文献2】
IEEE Microwave Theory and TechniquesSymposium Digest (2000年) 第661頁
【非特許文献3】
IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques、第48巻(2000年)、第1240頁
【非特許文献4】
IEEE Microwave Theory and TechniquesSymposium Digest (2002年) 第1963頁
【非特許文献5】
IEEE Transactions on Microwave Theory and Techniques、第50巻(2002年)、第2924頁
【非特許文献6】
IEEE Microwave Theory and TechniquesSymposium Digest (2000年) 第319頁
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べたように、フィルタ回路における結合用線路を用いた共振器間結合において、共振器の共振周波数のずれが生じなくすることは極めて困難であった。また、強い結合を安定して実現することはできなかった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の実施の形態は、通過帯域の中心周波数で共振する第1半波長共振器と、前記中心周波数で共振する第2半波長共振器と、前記第1半波長共振器と前記第2半波長共振器を結線結合する伝送線路とを備え、前記第1半波長共振器と前記伝送線路の第1接続位置が前記第1半波長共振器の中心とは異なり、かつ前記第2半波長共振器と前記伝送線路の第2接続位置が前記第2半波長共振器の中心とは異なることを特徴とする帯域通過フィルタである。
【0009】
ここで、前記伝送線路が、前記中心周波数の2倍または2/3倍の周波数で共振するようにしてもよい。
【0010】
また、前記第1接続位置または前記第2接続位置を変化させて、電気的結合または磁気的結合を実現してもよい。
【0011】
前記第1半波長共振器の中心と前記第1接続位置との距離に応じて結合強度を変化させてもよい。
【0012】
前記第1半波長共振器と前記第2半波長共振器とが前記伝送路のみで結合していてもよい。
【0013】
前記第1半波長共振器は超電導体により形成されていてもよい。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の作用を、図面を参照して説明する。
【0015】
まず、本発明に係るフィルタの基本的な構成の例を説明する。
【0016】
図1は、基本的な構成を説明するための第1のパターン図である。
【0017】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成する。ここで、マイクロストリップ線路の超伝導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより形成することができる。
【0018】
共振器1および共振器2は、ヘアピン型半波長共振器であり、ここでの共振周波数は約1.93GHzである。伝送線路3によって共振器1と共振器2は結線結合されている。
【0019】
本明細書においては、結線結合とは分岐がなく、導通の取れた直接連結を意味する。
【0020】
また、本明細書においては、結線結合の導通点の位置を表す表現として、内側、外側という表現を用いる。これは、結線結合された1組の共振器を共振器A、共振器Bとしたとき、共振器A、共振器Bの間側を「内側」、共振器Aの入出力端側、共振器Bの入出力側を「外側」という。
【0021】
図1の例でいえば、共振器1と共振器2が結線結合されており、共振器1と共振器2の間が内側である。また、共振器1の励振線4側が外側、共振器2の励振線5側がそれぞれ外側である。即ち、共振器1の中心1Cよりも入出力端に近い方、即ち、図1で中心1Cの左側が外側、中心1Cの右側が内側である。図1では、共振器1と伝送線路3の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも右側、即ち、内側に寄っている。一方、共振器2について見ると、共振器2の中心2Cよりも入出力端に近い方、即ち、図1で中心2Cの左側が内側、中心2Cの右側が外側である。図1では、共振器2と伝送線路3の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも左側、即ち、内側に寄っている。
【0022】
ここでは、伝送線路3の共振周波数は、約3.86GHzである。これは、共振器1及び共振器2の共振周波数1.93GHzの約2倍である。
【0023】
励振部4および励振部5は外部に接続されている。すなわち、図1の回路は、共振器1と共振器2の結合を測定することができる。
【0024】
図2に、図1の回路の通過振幅特性を示す。ここで、横軸は通過信号の周波数(GHz)、縦軸は振幅(dB)を示す。
【0025】
2つの共振器の結合を示す2本のピークが見られる。この2本のピークを示す周波数をf1、f2とすると、2本のピークの中心f0、すなわち、
f0=(f2+f1)/2は、
約1.93GHzであり、共振器1及び共振器2の共振周波数と一致している。従来、結合用線路を用いた共振器間結合において、共振器の共振周波数のずれが生じなくすることは極めて困難であったのに対し、本発明では共振器どうしを結線結合することにより、共振周波数のずれを生じさせることなく、結合を実現している。なお、共振器1と共振器2の結合係数Mは、
M=2(f2−f1)/(f1+f2)
で与えられる。
【0026】
図3に、図1の回路の通過位相特性を示す。ここで、横軸は通過信号の周波数(GHz)、縦軸は位相のずれを角度表示している。
【0027】
図3では、図2の2つのピークの間に相当する周波数領域で位相が下がっている。これより、図1の回路において、伝送線路3による共振器1と共振器2の結合が電気的結合であることがわかる。
【0028】
図4に、図1の伝送線路3の共振周波数を測定するための回路図を示す。ここで、励振部4および励振部5は外部に接続されている。
【0029】
図5に、図4に示した回路の共振周波数の測定結果を示す。共振周波数は約3.86GHzである。これは、共振器1および共振器2の共振周波数約1.93GHzの2倍である。
【0030】
以上を整理すると、共振器1と共振器2を、共振器1および2の共振周波数の2倍で共振する伝送線路3で結線結合すると、共振周波数のずれを生じさせずに結合させることができる。また、共振器1と伝送線路3の接続位置を、共振器1の中心1Cよりも内側に寄らせ、共振器2と伝送線路3の接続位置を共振器2の中心2Cよりも内側に寄らせた場合は、電気的結合が得られる。
【0031】
図6は、基本的な構成を説明するための第2のパターン図である。
【0032】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成する。ここで、マイクロストリップ線路の超伝導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより形成することができる。
【0033】
共振器1および共振器2は、ヘアピン型半波長共振器であり、ここでの共振周波数は約1.93GHzである。伝送線路3によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、ここでは、共振器1と伝送線路3の接続位置は共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路3の接続位置は共振器2の中心2Cよりも外側に寄っている。
【0034】
また、ここでも伝送線路3の共振周波数は約3.86GHzである。即ち、共振器の共振周波数約1.93GHzの2倍となっている。
【0035】
励振部4および励振部5は外部に接続されている。したがって、図6の回路は、共振器1と共振器2の結合を測定することができる。
【0036】
図7に、図6の回路の通過強度特性を示す。2つの共振器の結合を示す2本のピークが見られる。これらのピークを示す周波数をf1、f2とすると、2本のピークの中心f0、
すなわち、
f0=(f2+f1)/2
は約1.93GHzであり、共振器1および共振器2の共振周波数と一致していることがわかる。従来、結合用線路を用いた共振器間結合において、共振器の共振周波数のずれが生じなくすることは極めて困難であったのに対し、本発明では共振器どうしを結線結合することにより、共振周波数のずれを生じさせずに結合を実現している。
【0037】
図8に、図6の回路の通過位相特性を示す。図8では、図7の2つのピークの間に相当する周波数領域で位相が上がっている。これより、図6の回路において共振器1と共振器2の結合が磁気的結合であることがわかる。
【0038】
以上を整理すると、共振器1と共振器2を、共振器1および共振器2の共振周波数の2倍で共振する伝送線路3で結線結合すると、共振周波数のずれを生じさせずに結合させることができる。また、共振器1と伝送線路3の接続位置を共振器1の中心1Cよりも内側に寄せ、共振器2と伝送線路3の接続位置を共振器2の中心2Cよりも外側に寄せた場合は、磁気的結合が得られる。
【0039】
図9は、基本的な構成を説明するための第3のパターン図である。
【0040】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成する。ここで、マイクロストリップ線路の超伝導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより形成することができる。
【0041】
共振器1および共振器2は、ヘアピン型半波長共振器であり、共振周波数は約1.93GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路3の接続位置も、共振器2の中心2Cよりも内側に寄っている。
【0042】
ここでは、伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。
【0043】
励振部4および励振部5は外部に接続されている。したがって、図9の回路は、共振器1と共振器2の結合を測定できる。
【0044】
図10に、図9の回路の通過強度特性を示す。2つの共振器の結合を示す2本のピークが見られる。これらのピークを示す周波数をf1、f2とすると、2本のピークの中心、すなわち、
f0=(f2+f1)/2
は約1.93GHzであり、共振器1および共振器2の共振周波数と一致していることがわかる。従来、結合用線路を用いた共振器間結合において、共振器の共振周波数のずれが生じなくすることは極めて困難であったのに対し、本発明では共振器どうしを結線結合することにより、共振周波数のずれを生じさせずに結合を実現している。
【0045】
図11に、図9の回路の通過位相特性を示す。これより、図9の回路において共振器1と共振器2の結合が磁気的結合であることがわかる。
【0046】
以上を整理すると、共振器1と共振器2を、共振器1および共振器2の共振周波数の2/3倍で共振する伝送線路6で結線結合すると、共振周波数のずれを生じさせずに結合させることができる。また、共振器1と伝送線路6の接続位置を、共振器1の中心1Cよりも内側に寄せ、共振器2と伝送線路6の接続位置を、共振器2の中心2Cよりも内側に寄せた場合は、磁気的結合が得られる。
【0047】
図12は、基本的な構成を説明するための第4のパターン図である。
【0048】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成する。ここで、マイクロストリップ線路の超伝導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより形成することができる。
【0049】
共振器1および共振器2は、ヘアピン型半波長共振器であり、共振周波数は約1.93GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路3の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも外側に寄っている。
【0050】
ここでは、伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。
【0051】
励振部4および励振部5は外部に接続されている。したがって、図12の回路は、共振器1と共振器2の結合を測定することができる。
【0052】
図13に、図12の回路の通過強度特性を示す。2つの共振器の結合を示す2本のピークが見られる。これらのピークを示す周波数をf1、f2とすると、2本のピークの中心すなわち、
f0=(f2+f1)/2
は約1.93GHzであり、共振器1および2の共振周波数と一致していることがわかる。従来、結合用線路を用いた共振器間結合において、共振器の共振周波数のずれが生じなくすることは極めて困難であったのに対し、本発明では共振器どうしを結線結合することにより、共振周波数のずれを生じさせずに結合を実現している。
【0053】
図14に、図12の回路の通過位相特性を示す。これより、図12の回路において共振器1と共振器2の結合が電気的結合であることがわかる。
【0054】
以上を整理すると、共振器1と共振器2を、共振器1および共振器2の共振周波数の2/3倍で共振する伝送線路6で結線結合すると、共振周波数のずれを生じさせずに結合させることができる。また、共振器1と伝送線路6の接続位置を共振器1の中心1Cよりも内側に寄せ、共振器2と伝送線路6の接続位置を共振器2の中心2Cよりも外側に寄せた場合は、電気的結合が得られる。
【0055】
伝送線路の結線結合の接続点位置により、電気的結合となるか、磁気的結合になるかについては、表1のようになる。
【0056】
【表1】
Figure 0003926291
【0057】
ここで、伝送線路が2倍とは、図1等に示したように、伝送線路3自身の共振周波数がフィルタの通過帯域の中心周波数の2倍である場合を示し、伝送線路が2/3倍とは、図9等に示したように、伝送線路6自身の共振周波数が中心周波数の2/3倍である場合を示している。また、「内側・内側」とは、伝送線路によって結合される2つの共振器の各々の中心から、伝送線路の接続点位置を示しており、内側と内側側を伝送線路が結合していることを示す。「外側・外側」等の表現も同様である。
【0058】
表中の符号「X」、「Y」は、結合の種類(電気的結合または磁気的結合)を示している。ただし、符号Xが電気的結合か、磁気的結合かは、使用する共振器のパターンに依存する。実際には、パターンごとに符号XまたはYの結合種を特定する必要があるが、表1の1箇所の結合種を定めることができれば、表1を完成することができる。
【0059】
例えば、図1は、共振器1について内側結合であり、共振器2について内側結合で、表中の「内側・内側」にあたる。また、伝送線路は2倍の共振周波数を持つ。従って、表1中で第1行第2列であり、結合種はXである。図3から、結合種は電気的であることがわかるので、X=電気的結合であり、Yは磁気的結合と定まる。
【0060】
図15に、図1の回路を再び示す。ここで、共振器と伝送線路の接続位置と、共振器の中心1Cとの距離をLとする。
【0061】
Lを種々変化させたときの結合係数Mの値を図16に示す。ここで、横軸はL(mm)を示し、縦軸は結合係数Mを示す。この図からわかるように、共振器と伝送線路の接続位置を調節することにより、所望の結合を実現することが可能となる。この例では、共振器1、共振器2の両方を同量ずつ、ずらしているが、共振器1、共振器2のずれをそれぞれ異なる値にすることも可能である。
(実施形態1)
図17は、本実施形態のフィルタの1パターンを説明する図である。
【0062】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0063】
本実施形態は、4つのヘアピン型共振器1、101、102、2で構成される4段フィルタである。共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0064】
共振器1、101、102、2はこの順番に電気的に結合し、4つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0065】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも内側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は磁気的である。
【0066】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器1と共振器2の結合は逆相であり、伝達関数の純虚数零点を実現している。
【0067】
図18に、図17に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±1.7j、にもつ、基準化低域通過フィルタを用いた例を示す。ここに、jは虚数単位である。
【0068】
中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。
【0069】
ここでは、伝達関数の純虚数零点による減衰極が通過帯域の両側に1個ずつ存在し、急峻なスカート特性を実現している。
【0070】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0071】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
【0072】
図19は、本実施形態のフィルタの他のパターンを説明する図である。
【0073】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0074】
本実施形態は、4つのヘアピン型共振器1、101、102、2で構成される4段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0075】
共振器1、101、102、2はこの順番に電気的に結合し、4つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0076】
図19では、共振器101と共振器102の結合は電気的である。
【0077】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。
【0078】
伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は電気的である。
【0079】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器1と共振器2の結合は同相であり、伝達関数の実数零点を実現している。
【0080】
図20に、図19に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±1.4にもつ、基準化低域通過フィルタの例を示す。
【0081】
中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。
【0082】
図21にその群遅延特性を示す。伝達関数の実数零点により、通過帯域内で平坦な群遅延特性が実現されている。
【0083】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0084】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
(実施形態2)
図22は、本実施形態のフィルタの1パターンを説明する図である。
【0085】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0086】
本実施形態は、6つのヘアピン型共振器1、7、101、102、8、2で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0087】
共振器1、7、101、102、8、2はこの順番に電気的に結合し、6つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0088】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。
【0089】
伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。共振器1と伝送線路6の接続位置は共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は共振器2の中心2Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は電気的である。
【0090】
伝送線路9の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路9によって共振器7と8は結線結合されている。また、共振器7と伝送線路9の接続位置は、共振器7の中心7Cよりも内側に寄っており、共振器8と伝送線路9の接続位置は、共振器8の中心8Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路9による共振器7と共振器8の結合は電気的である。
【0091】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器7と共振器8の結合と、共振器1と共振器2の結合はすべて同相であり、伝達関数の複素数零点を実現している。
【0092】
図23に、図22に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±(1±0.4j)にもつ、基準化低域通過フィルタの例を示す。ここに、jは虚数単位である。
【0093】
中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。
【0094】
図24にその群遅延特性を示す。伝達関数の複素数零点により、通過帯域内で平坦な群遅延特性が実現されている。
【0095】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0096】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
【0097】
図25は、本実施形態のフィルタに係る他のパターンを説明する図である。
【0098】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0099】
本実施形態は、6つのヘアピン型共振器1、7、101、102、8、2で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0100】
共振器1、7、101、102、8、2はこの順番に電気的に結合し、6つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0101】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも内側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は磁気的である。
【0102】
伝送線路9の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路9によって共振器7と共振器8は結線結合されている。また、共振器7と伝送線路9の接続位置は、共振器7の中心7Cよりも内側に寄っており、共振器8と伝送線路9の接続位置は、共振器8の中心8Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路9による共振器7と共振器8の結合は電気的である。
【0103】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器7と共振器8の結合は同相の関係にあり、共振器7と共振器8の結合と、共振器1と共振器2の結合は逆相の関係にある。よって、伝達関数の純虚数零点を1組と、実数零点を1組実現している。
【0104】
図26に、図25に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±1.5j、±1.2にもつ、基準化低域通過フィルタの例を示す。ここに、jは虚数単位である。
【0105】
このフィルタは、中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。ここでは、伝達関数の純虚数零点による減衰極が通過帯域の両側に1個ずつ存在し、急峻なスカート特性を実現している。
【0106】
図27にその群遅延特性を示す。伝達関数の実数零点により、通過帯域内で平坦な群遅延特性が実現されている。
【0107】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0108】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
【0109】
図28は、本実施形態のフィルタの他のパターンを説明する図である。
【0110】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0111】
本実施形態は、6つのヘアピン型共振器1、7、101、102、8、2で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0112】
共振器1、7、101、102、8、2はこの順番に電気的に結合し、6つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0113】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は電気的である。
【0114】
伝送線路9の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路9によって共振器7と共振器8は結線結合されている。また、共振器7と伝送線路9の接続位置は、共振器7の中心7Cよりも内側に寄っており、共振器8と伝送線路9の接続位置は、共振器8の中心8Cよりも内側に寄っている。従って、伝送線路9による共振器7と共振器8の結合は磁気的である。
【0115】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器7と共振器8の結合は逆相の関係にあり、共振器7と共振器8の結合と、共振器1と共振器2の結合もまた逆相の関係にある。よって、伝達関数の純虚数零点を2組実現している。
【0116】
図29に、図28に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±1.4j、±1.7jにもつ、基準化低域通過フィルタの例を示す。ここに、jは虚数単位である。
【0117】
中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。ここでは、伝達関数の純虚数零点による減衰極が通過帯域の両側に2個ずつ存在し、急峻なスカート特性を実現している。
【0118】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0119】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
(実施形態3)
図30は、本実施形態のフィルタのパターンを説明する図である。
【0120】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0121】
本実施形態は、14個のヘアピン型共振器1、101、102、2、7、103、104、8、10、13、105、106、14、11で構成される14段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0122】
共振器1、101、102、2、7、103、104、8、10、13、105、106、14、11はこの順番に電気的に結合している。ここで、共振器1、101、102、2の4つの共振器でブロックを構成し、共振器7、103、104、8の4つの共振器でブロックを構成し、共振器10、13、105、106、14、11の6つの共振器でブロックを構成している。共振器1及び共振器2は、ブロックの端共振器となる。
【0123】
伝送線路6の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路6によって共振器1と共振器2は結線結合されている。また、共振器1と伝送線路6の接続位置は、共振器1の中心1Cよりも内側に寄っており、共振器2と伝送線路6の接続位置は、共振器2の中心2Cよりも内側に寄っている。従って、伝送線路6による共振器1と共振器2の結合は磁気的である。
【0124】
従って、共振器101と共振器102の結合と、共振器1と共振器2の結合は逆相の関係にあり、伝達関数の純虚数零点を1組実現している。
【0125】
共振器7及び共振器8は、ブロックの端共振器となる。図30では、共振器103と共振器104の結合は電気的である。
【0126】
伝送線路9の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路9によって共振器7と共振器8は結線結合されている。また、共振器7と伝送線路9の接続位置は、共振器7の中心7Cよりも内側に寄っており、共振器8と伝送線路9の接続位置は、共振器8の中心8Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路9による共振器7と共振器8の結合は電気的である。
【0127】
従って、共振器103と共振器104の結合と、共振器7と共振器8の結合は同相の関係にあり、伝達関数の実数零点を1組実現している。
【0128】
共振器10及び共振器11は、ブロックの端共振器となる。図30では、共振器105と共振器106の結合は電気的である。
【0129】
伝送線路12の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路12によって共振器10と共振器11は結線結合されている。また、共振器10と伝送線路12の接続位置は、共振器10の中心10Cよりも内側に寄っており、共振器11と伝送線路12の接続位置は、共振器11の中心11Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路12による共振器10と共振器11の結合は電気的である。
【0130】
伝送線路15の共振周波数は、共振器の共振周波数約1.93GHzの2/3倍の約1.287GHzである。伝送線路15によって共振器13と共振器14は結線結合されている。また、共振器13と伝送線路15の接続位置は、共振器13の中心13Cよりも内側に寄っており、共振器14と伝送線路15の接続位置は、共振器14の中心14Cよりも外側に寄っている。従って、伝送線路15による共振器13と共振器14の結合は電気的である。
【0131】
従って、共振器105と共振器106の結合と、共振器13と共振器14の結合と、共振器10と共振器11の結合はすべて同相の関係にあり、伝達関数の複素数零点を1組実現している。
【0132】
図31に、図30に示したフィルタの通過振幅特性を示す。ここでは、伝達関数の零点を±(0.7±0.7j)、±1.1j、±0.65にもつ、基準化低域通過フィルタの例を示した。ここに、jは虚数単位である。
【0133】
このフィルタは、中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.92GHz及び約1.94GHz程度で通過強度が減衰し始める。ここでは、伝達関数の純虚数零点による減衰極が通過帯域の両側に1個ずつ存在し、急峻なスカート特性を実現している。
【0134】
図32にその群遅延特性を示す。伝達関数の複素数零点および実数零点により、通過帯域内で平坦な群遅延特性が実現されている。
【0135】
本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0136】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
(実施形態4)
図33は、本実施形態のフィルタのパターンを説明する図である。
【0137】
厚さ約0.43mm、比誘電率約10のMgO基板(図示略)上に超伝導マイクロストリップ線路を形成している。ここで、マイクロストリップ線路の超電導体は、厚さ約500nmのY系銅酸化物高温超伝導薄膜を用い、ストリップ導体の線路幅は約0.4mmである。超伝導薄膜は、レーザー蒸着法、スパッタ法あるいは共蒸着法などにより作製することができる。
【0138】
本実施形態は、6個のヘアピン型共振器1、2、31、32、33、34で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0139】
共振器1、2、31、32、33、34はこの順番に伝送線路3、41、42、43、44により結合している。
【0140】
伝送線路3、41、42、43、44の共振周波数は、共振器の共振周波数である約1.93GHzの2倍の約3.86GHzである。
【0141】
伝送線路3によって共振器1と共振器2は結線結合されており、伝送線路41によって共振器2と共振器31は結線結合されており、伝送線路42によって共振器31と共振器32は結線結合されており、伝送線路43によって共振器32と共振器33は結線結合されており、伝送線路44によって共振器33と共振器34は結線結合されている。
【0142】
隔壁51、52、53、54、55は、電気的に接地された銅製の板であり、不要な共振器間結合を発生させない。
【0143】
すなわち、共振器間結合はすべて伝送線路で実現されており、不要な共振器間結合は隔壁によって生じないようになっている。
【0144】
図34に、図33に示したフィルタの通過振幅特性を示す。中心周波数約1.93GHz、帯域幅約20MHzである。通過帯域内で通過強度がほぼ一定であり、周波数約1.929GHz及び約1.931GHz程度で通過強度が減衰し始める。
【0145】
このような狭帯域を実現するには、非常に小さい共振器間結合を安定して実現させる必要があり、伝送線路を用いない共振器間結合では実現が困難である。また、従来の伝送線路による結合方法では、共振器の共振周波数のずれが生じるため、すべての共振器間結合を伝送線路で実現することは困難であった。すなわち、このような狭帯域フィルタは、本発明によってはじめて実現可能となった。
【0146】
図35に、本実施形態の他のパターン図を示す。図35のパターンは、6個のヘアピン型共振器1、2、31、32、33、34で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0147】
共振器1、2、31、32、33、34はこの順番に伝送線路3、41、45、43、44により結合している。
【0148】
伝送線路3、41、43、44の共振周波数は、共振器の共振周波数である約1.93GHzの2倍の約3.86GHzである。伝送線路45の共振周波数は、共振器の共振周波数である約1.93GHzの2/3倍の1.287GHzである。
【0149】
伝送線路3によって共振器1と共振器2は結線結合されており、伝送線路41によって共振器2と共振器31は結線結合されており、伝送線路43によって共振器32と共振器33は結線結合されており、伝送線路44によって共振器33と共振器34は結線結合されている。
【0150】
一方、伝送線路45は、共振器31および共振器32とは結線結合しておらず、ギャップをもつ。すなわち、共振器31と共振器32は、従来型の、ギャップをもつ結合線路により結合されている。
【0151】
隔壁51、52、53、54、55は、電気的に接地された銅製の板であり、不要な共振器間結合を発生させない。
【0152】
すなわち、共振器間結合はすべて伝送線路で実現されており、不要な共振器間結合は隔壁によって生じないようになっている。
【0153】
また、図35では、励振部4、5はギャップではなく、直接結線されたタップで共振器と結合されている。励振方法がタップであってもギャップであっても、伝送線路による共振器間結合は全く同様に実現することができる。
【0154】
図35のフィルタは、図34と同様の特性を示す。
【0155】
図36に、本実施形態の他のパターン図を示す。図36のパターンは、6個のヘアピン型共振器1、2、31、32、33、34で構成される6段フィルタである。各共振器の共振周波数は約1.93GHzである。
【0156】
共振器1、2、31、32、33、34はこの順番に伝送線路3、41、46および47、43、44により結合している。
【0157】
伝送線路3、41、43、44の共振周波数は、共振器の共振周波数である約1.93GHzの2倍の約3.86GHzである。伝送線路46、47の共振周波数は、共振器の共振周波数である約1.93GHzと同一である。
【0158】
伝送線路3によって共振器1と共振器2は結線結合されており、伝送線路41によって共振器2と共振器31は結線結合されており、伝送線路43によって共振器32と共振器33は結線結合されており、伝送線路44によって共振器33と共振器34は結線結合されている。
【0159】
伝送線路46の一端は、共振器31と結線結合しており、伝送線路46の他の一端は開放になっており、伝送線路47とギャップを介して側結合している。 伝送線路47の一端は、共振器32と結線結合しており、伝送線路47の他の一端は開放になっており、伝送線路46とギャップを介して側結合している。すなわち、伝送線路46、47により、共振器31と共振器32は結合を実現している。
【0160】
隔壁51、52、53、54、55は、電気的に接地された銅製の板であり、不要な共振器間結合を発生させない。
【0161】
すなわち、共振器間結合はすべて伝送線路で実現されており、不要な共振器間結合は隔壁によって生じないようになっている。
【0162】
また、図36では、励振部4、5はギャップではなく、直接結線されたタップで共振器と結合されている。
【0163】
図36のフィルタは、図34と同様の特性を示す。 本実施形態では、共振器はヘアピン型であるが、オープンループ型やメアンダオープンループ型など、種々の共振器を用いることが可能である。
【0164】
なお、本実施形態は、マイクロストリップラインで回路を構成したが、ストリップ線路で回路を構成することも可能である。
【0165】
【発明の効果】
以上述べてきたように、本発明によれば、共振器の共振周波数のずれが生じることなく、また強い結合をも安定して実現できる結合用線路を用いたフィルタ回路を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を説明するためのパターン図。
【図2】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過振幅特性。
【図3】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過位相特性。
【図4】伝送線路の共振周波数測定用回路パターン図。
【図5】伝送線路の共振周波数測定結果。
【図6】本発明の基本構成を説明するためのパターン図。
【図7】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過振幅特性。
【図8】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過位相特性。
【図9】本発明の基本構成を説明するためのパターン図。
【図10】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過振幅特性。
【図11】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過位相特性。
【図12】本発明の基本構成を説明するためのパターン図。
【図13】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過振幅特性。
【図14】本発明の基本構成を説明するためのパターンの通過位相特性。
【図15】本発明の基本構成を説明するためのパターン図。
【図16】伝送線路と共振器の接続位置と結合係数の関係
【図17】本発明の第1の実施形態に係るフィルタ回路のパターン図。
【図18】本発明の第1の実施形態に係るフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図19】本発明の第1の実施形態に係る第2のフィルタ回路のパターン図。
【図20】本発明の第1の実施形態に係る第2のフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図21】本発明の第1の実施形態に係る第2のフィルタ回路の群遅延特性図。
【図22】本発明の第2の実施形態に係るフィルタ回路のパターン図。
【図23】本発明の第2の実施形態に係るのフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図24】本発明の第2の実施形態に係るのフィルタ回路の群遅延特性図。
【図25】本発明の第2の実施形態に係る第2のフィルタ回路のパターン図。
【図26】本発明の第2の実施形態に係るの第2のフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図27】本発明の第2の実施形態に係るの第2のフィルタ回路の群遅延特性図。
【図28】本発明の第2の実施形態に係る第3のフィルタ回路のパターン図。
【図29】本発明の第2の実施形態に係るの第3のフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図30】本発明の第3の実施形態に係るフィルタ回路のパターン図。
【図31】本発明の第3の実施形態に係るのフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図32】本発明の第3の実施形態に係るのフィルタ回路の群遅延特性図。
【図33】本発明の第4の実施形態に係るフィルタ回路のパターン図。
【図34】本発明の第4の実施形態に係るのフィルタ回路の通過振幅特性図。
【図35】本発明の第4の実施形態に係るフィルタ回路の他のパターン図。
【図36】本発明の第4の実施形態に係るフィルタ回路の他のパターン図。
【符号の説明】
1、2・・・共振器
3、6・・・伝送線路
4、5・・・励振線

Claims (5)

  1. 通過帯域の中心周波数で共振する第1半波長共振器と、前記中心周波数で共振する第2半波長共振器とが、前記中心周波数の2倍または2/3倍の周波数で共振する伝送線路によって結線結合された帯域通過フィルタであって、
    前記第1半波長共振器と前記伝送線路の第1接続位置が前記第1半波長共振器の中心とは異なり、かつ前記第2半波長共振器と前記伝送線路の第2接続位置が前記第2半波長共振器の中心とは異なることを特徴とする帯域通過フィルタ。
  2. 前記第1接続位置または前記第2接続位置を変化させて、電気的結合または磁気的結合を実現することを特徴とする請求項1記載の帯域通過フィルタ。
  3. 前記第1半波長共振器の中心と前記第1接続位置との距離に応じて結合強度を変化させることを特徴とする請求項1記載の帯域通過フィルタ。
  4. 前記第1半波長共振器と前記第2半波長共振器とが前記伝送路のみで結合していることを特徴とする請求項1記載の帯域通過フィルタ。
  5. 前記第1半波長共振器は超電導体により形成されていることを特徴とする請求項1記載の帯域通過フィルタ。
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