JP3925632B2 - 通信システム、通信端末装置、サーバ装置および通信方式変更方法 - Google Patents

通信システム、通信端末装置、サーバ装置および通信方式変更方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などと呼ばれる書き換え可能な回路素子やプログラムの書き換え可能な信号処理回路(信号処理プロセッサ)の利用により、複数の通信方式を切り換えて利用可能な通信端末装置を用いて構成する通信システム、この通信システムで用いられる通信端末装置、サーバ装置、および、通信端末装置の通信方式変更方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
無線通信にかかわる信号処理の部分を、PLD、FPGAといった、回路情報によって接続関係の書き換え可能な回路素子により、あるいは、DSP(Digital Signal Processor)といった、実行するプログラムの書き換えが可能な信号処理回路(信号処理プロセッサ)により、あるいは、その両方を用いることによって実現するようにし、書き換え可能な回路素子の回路情報や信号処理プロセッサにおいて実行するプログラムを外部から新たに供給を受けて、多種多用な無線通信方式に対応できるようにする機構は、ソフトウェア無線として知られている。
【0003】
このようなソフトウェア無線機構を無線通信端末装置(移動端末装置)に搭載することにより、外部から回路情報やソフトウェアを提供することで、様々な通信方式に対応させることができる。例えば、日本においてはPDC(Personal Digital Cellular)方式に対応させ、欧州においてはGSM(Global System for Mobile communication)方式対応させることにより、1台の無線通信端末を日本においてもまた欧州においても使用することができるようにされる。
【0004】
近年、PLDやFPGAなどの書き換え可能な回路素子の省電力化や小型化、あるいは、プログラムの書き換えが可能なDSPなどのプロセッサの高性能化が進み、これらを用いることによって、回路規模が大きくなったりするなどのことなく、多数の通信方式に対応可能な無線通信端末装置の実現が可能になってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、各地域においては、その地域に非対応の通信方式を使用することは法律的に禁じられている。つまり、GSM通信方式は、欧州、東南アジア、中東、オーストラリアといった地域でのみ使用可能であり、PDC方式は日本においてのみ利用可能である。
【0006】
また、例えばGSM方式に対応した端末(GSM端末)を欧州で利用する場合においても、物理装置(ハードウェア)とソフトウェアとの組み合わせで無線通信端末の型式認定を取得する必要があり、型式認定が取得できていないハードウェアとソフトウェアとの組み合わせでの利用も禁じられている。
【0007】
このようにするのは、その地域において、他の通信システムに影響を及ぼすことなく、無線通信端末を用いて、いつでも確実かつ良好に通信を行える環境を提供するためである。
【0008】
しかし、ソフトウェア無線の機構を備えた無線通信端末において、書き換え可能な回路素子の回路情報、あるいは、プログラムの書き換えが可能なプロセッサのプログラムを不用意に書き換えた場合には、その地域において利用可能な通信方式に変更することができずに、無線通信端末を用いて通信を行うことができなくなったり、他の通信システムに影響を与えてしまったりする場合があると考えられる。
【0009】
以上のことにかんがみ、この発明は、通信処理を行う回路部分が、書き換え可能な回路素子やプログラムの書き換えが可能な信号処理回路(信号処理プロセッサ)の一方または両方からなる通信端末装置に対して、当該通信端末装置の適正な動作を保証したかたちで、書き換え可能な回路素子に対する回路情報、あるいは、プログラムの書き換え可能な信号処理プロセッサに対するプログラムを提供することが可能な通信システム、この通信システムにおいて用いられる通信端末装置、サーバ装置、通信方式変更方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明の通信システムは、
回路情報によって接続関係の書き換えが可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方を備え、前記回路素子の接続関係と前記処理回路において実行するプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより、複数の通信方式に対応可能な通信端末装置と、前記通信端末装置に応じて異なる前記回路素子に対する前記回路情報と前記処理回路に対する前記プログラムとの一方あるいは両方を保持するサーバ装置とが通信ネットワークを通じて接続されて形成される通信システムであって、
前記通信端末装置は、
自機に固有の端末識別情報を記憶保持する端末識別情報記憶手段と、
通信方式変更指示入力を受け付ける指示入力受付手段と、
前記指示入力受付手段を通じて前記通信方式変更指示入力を受け付けたときに、自機の前記端末識別情報と現在位置に応じた地域情報とを含む通信方式変更要求を形成する形成手段と、
前記形成手段により形成された前記通信方式変更要求を前記サーバ装置に送信する送信手段と、
前記サーバ装置から送信されてくる通信方式変更情報を受信する受信手段と、
前記受信手段により受信した前記通信方式変更情報に基づいて、前記回路素子の接続関係と前記処理回路のプログラムとのうちの一方あるいは両方を書き換えるようにする書き換え制御手段と
を備え、
前記サーバ装置は、
端末識別情報と、地域情報と、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる前記通信端末装置用の書き換え可能な回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方とを関連付けて記憶する記憶手段と、
前記通信端末装置からの前記通信方式変更要求を受信する受信手段と、
前記受信手段を通じて前記通信方式変更要求を受信したときに、受信した前記通信方式変更要求に含まれる前記端末識別情報と前記地域情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されている情報の中から、返信すべき通信方式変更情報として、書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定する特定手段と、
前記特定手段により特定された前記通信方式変更情報を通信方式変更要求元の前記通信端末装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする。
【0011】
この請求項1に記載の通信システムによれば、通信端末装置とサーバ装置とを有しており、通信端末装置は、書き換え可能な回路素子と、プログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方によって、通信処理にかかわる信号処理部分が構成するようにされている。
【0012】
そして、通信端末装置の指示入力受付手段を通じて通信方式変更指示入力が受け付けられると、端末識別情報と現在位置に応じた地域情報とを含む通信方式変更要求が形成手段により形成され、これがサーバ装置に送信される。
【0013】
サーバ装置は、端末識別情報と地域情報と、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる回路情報とプログラムとの一方または両方とを関連付けて保持しており、通信端末装置からの通信方式変更要求に含まれる端末識別情報と地域情報とに応じて、その要求元の通信端末装置に提供する回路情報とプログラムとの一方あるいは両方が特定手段により特定され、この特定された情報を含む通信方式変更情報が送信手段を通じて要求元の通信端末装置に送信される。
【0014】
要求元の通信端末装置はサーバ装置からの通信方式変更情報に基づいて、書き換え可能な回路素子の回路情報とプログラムの書き換え可能な処理回路のプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより通信方式が変更するようにされる。
【0015】
このように、サーバ装置においては、通信方式変更要求元の通信端末装置を端末識別情報に基づいて一意に特定することができ、かつ、通信方式変更要求元の通信端末装置の現在位置に応じて地域情報に基づいて、その地域においての通信方式を特定することができる。
【0016】
つまり、サーバ装置からは、個々の通信端末装置に応じると共に、その通信端末装置の現在位置に応じた地域において用いられる通信方式に変更するための回路情報、プログラムが提供されるので、通信端末装置の通信方式を適正に変更することができるようにされる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、図を参照しながら、この発明による通信システム、通信端末装置、サーバ装置、通信方式変更方法の一実施の形態について説明する。以下に説明する実施の形態においては、この発明による通信システムを無線通信システムに適用した場合を例にして説明する。
【0024】
[無線通信システムについて]
図1は、この発明による通信システムが適用されて構成されたこの実施の形態の無線通信システムを説明するための図である。図1に示すように、この実施の形態の無線通信システムは、この発明による通信端末装置が適用された携帯電話端末(移動通信端末装置)100と、この発明によるサーバ装置が適用されたサーバ装置400とが、地上移動体通信網(無線コア網)300を通じて接続するようにされたものである。携帯電話端末100は、最寄りの基地局200を通じて無線コア網300に接続されることになる。
【0025】
携帯電話端末100は、後述もするように、無線通信にかかわる信号処理部分が、回路情報によって接続関係の書き換えが可能なPLDやFPGAなどと呼ばれる書き換え可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能なDSPなどの信号処理回路(信号処理プロセッサ)とにより構成するようにしたものである。
【0026】
そして、この実施の形態の携帯電話端末100は、書き換え可能な回路素子に対する回路情報や書き換え可能な信号処理プロセッサに対するプログラムを、外部から供給を受けて、書き換え可能な回路素子の接続関係を書き換えたり、書き換え可能な信号処理プロセッサにおいて実行されるプログラムを書き換えたりすることによって、種々の通信方式に対応することができるものである。
【0027】
サーバ装置400は、比較的に記憶容量の大きな例えばハードディスクなどの記録媒体と通信機能とを備えたコンピュータ装置であり、各携帯電話端末を個別に識別するための端末識別情報と地域情報とに対応付けて、端末識別情報によって一意に決まる携帯電話端末において用いるようにしている通信方式を、その携帯電話端末が地域情報に応じて決まる地域において使用可能な通信方式に変更するための回路情報とプログラムとの一方あるいは両方を多数の携帯電話端末について記憶保持しているものである。
【0028】
そして、詳しくは後述もするように、この無線通信システムにおいて、携帯電話端末100は、基地局200、移動コア網300を通じて通信方式変更要求をサーバ装置400に送信することにより、サーバ装置400から自機の構成に応じると共に、自機の現在位置が属する地域において利用可能な通信方式に、自機の書き換え可能な回路素子の接続関係を書き換えるための回路情報や書き換え可能な信号処理プロセッサにおいて実行するプログラムの供給を受ける。
【0029】
携帯電話端末100は、サーバ装置400からの回路情報で自機の書き換え可能な回路素子の接続関係を書き換え、また、サーバ装置400からのプログラムに書き換え可能な信号処理回路のプログラムを書き換えることで、自機の構成と自機の現在位置とに応じて適切な通信方式に自機の通信方式を簡単かつ迅速に変更することができるようにしている。
【0030】
[携帯電話端末100について]
次に、図1に示した携帯電話端末100について詳細に説明する。図2は、この実施の形態の携帯電話端末100を説明するためのブロック図である。図2に示すように、この実施の形態の携帯電話端末100は、アンテナ1、アナログ回路部2、ベースバンド処理部3、プロトコル処理部4、音声処理部5、スピーカ(受話器)6、マイクロフォン(送話器)7、ユーザインターフェイス処理部(以下、ユーザI/F処理部と略称する。)8、表示部(ディスプレイ)9、入力部(キーパッド)10、端末識別情報(端末識別子)の記憶保持用メモリ11からなるものである。
【0031】
図2に示すように、アナログ回路部2は、アンテナ共用器(以下、単に共用器という。)21と、RF受信部22と、RF送信部23とを備えるものである。
【0032】
また、この実施の形態の携帯電話端末100において、ベースバンド処理部3は、外部から供給される回路情報によって接続関係を書き換えることにより、機能や処理内容の変更が可能な書き換え可能な回路素子によって実現される部分である。
【0033】
この実施の形態の携帯電話端末100において、ベースバンド処理部3は、回路情報を記憶したり、処理の作業領域として用いられたりするRAM(Random Access Memory)や必要となるプログラムやデータが記憶されているROM(Read Only Memory)などからなるメモリ部33を備えると共に、書き換え可能な回路素子によって、目的とする通信方式に合致した処理を行う復調部31と、復号部32と、符号部34と、変調部35とを構成するようにしている。
【0034】
また、プロトコル処理部4は、実行するプログラムの書き換えが可能な信号処理回路(プロセッサ)によって実現される部分である。この実施の形態の携帯電話端末100において、プロトコル処理部4は、プログラムを記憶したり、処理の作業領域として用いられるRAMや必要なプログラムやデータを記憶しているROMなどからなるメモリ部42を備えると共に、実行するプログラムの書き換えが可能なプロトコル処理用プロセッサ41を備えたものである。
【0035】
以下、ベースバンド処理部3と、プロトコル処理部4とが所定の通信方式に合致するものとして既に構成されている場合の受信系、送信系の動作について説明する。
【0036】
[受信系の動作について]
まず、受信系の動作について説明する。アンテナ1で受信された信号は、アナログ信号処理部2の共用器21を介してRF受信部22に供給される。RF受信部22は、これに供給された信号をデジタル信号に変換し、これをベースバンド処理部3の復調部31に供給する。
【0037】
前述もしたように、ベースバンド処理部3は書き換え可能な回路素子によって形成され、既に所定の通信方式に合致した処理を行うように構成するようにされている。そして、復調部31は、これに供給された信号に対して、現在対応している通信方式で用いている変調方式に応じた復調処理を行い、復調後の信号を復号部32に供給する。
【0038】
復号部32は、これに供給された信号を現在対応している通信方式で用いている符号化方式に応じて復号化し、音声データとそれ以外のデータである表示データなどを分離し、音声データは音声処理部5に供給し、音声データ以外のデータは、プロトコル処理部4のプロトコル処理用プロセッサ41に供給する。
【0039】
プロトコル処理用プロセッサ41は、現在対応している通信方式のデータフォーマットに従って、必要な情報を抽出し、例えば、供給された信号が表示データである場合には、表示部9に供給する表示信号を形成して、これをユーザI/F処理部8を通じて表示部9に供給する。これにより、受信した表示データに応じた文字や画像が、表示部9の表示画面に表示される。また、供給された信号が制御情報やプログラムなどの場合には、メモリ部42のRAMに書き込まれることになる。
【0040】
また、音声処理部5は、これに供給された音声データをアナログ信号に変換して、スピーカ6に供給する音声信号を形成して、これをスピーカ6に供給する。これにより、受信した音声信号に応じた音声がスピーカ6から放音するようにされる。
【0041】
[送信系の動作について]
次に、送信系の動作について説明する。マイクロフォン7により収音された音声は、電気信号に変換されて音声処理部5に供給される。音声処理部5はマイクロフォン7からの音声信号をデジタル信号に変換し、これを符号部34に供給する。符号部34は、これに供給された信号を現在対応している通信方式で用いている符号化方式に従って符号化し、符号化した信号を変調部35に供給する。
【0042】
変調部35は、これに供給された信号を現在対応している通信方式で用いている変調方式で変調し、変調後の信号をアナログ回路部2のRF送信部23に供給する。RF送信部23は、これに供給されたデジタル信号をアナログ信号に変換すると共に、増幅するなどの処理を行って送信用RF信号を形成し、これを共用器21を通じてアンテナ1から送信(放射)する。
【0043】
また、入力部10を通じて入力された電話番号データや文字データなどは、ユーザI/F処理部8を通じてプロトコル処理用プロセッサ41に供給される。プロトコル処理用プロセッサ41は、現在対応している通信方式のデータフォーマットにしたがって送信データを形成し、これをベースバンド処理部3の符号部34に供給する。
【0044】
符号部34、変調部35のそれぞれにおける処理は、上述もしたように、現在対応している通信方式に応じて、符号化を行い、符号化した信号を変調して、アナログ処理回路2のRF送信部23に供給する。RF送信部23は、上述もしたように、これに供給された信号をアナログ信号に変換し、送信用のRF送信信号を形成し、これを共用器21、アンテナ1を通じて送信(放射)する。
【0045】
このようにして、この実施の形態の携帯電話端末100は、かかってきた電話に応答して通話を行ったり、目的とする相手先に電話をかけて通話を行ったり、電子メールの送受信を行うなどのことができるようにされている。なお、図2においては、着信や警告を通知するようにするリンガやバイブレータについては省略している。
【0046】
そして、上述もしたように、書き換え可能な回路素子で構成されるベースバンド処理部3の回路情報の供給を適切に受けて書き換えたり、あるいは、プログラムの書き換えが可能な信号処理プロセッサで構成されるプロトコル処理用プロセッサ41で用いられるプログラムの供給を適切に受けて書き換えたりするために、全世界において、各携帯電話端末に一意(固有)の情報となる端末識別情報を不揮発性メモリ11に格納するようにしている。
【0047】
メモリ11に記憶保持されている端末識別情報と、後述もするように、待ち受け時において基地局から取得する地域情報とを用いることによって、外部のサーバ装置から当該携帯電話端末が、現在位置の属する地域において利用可能な通信方式の回路情報やプログラムの一方あるいは両方をダウンロードしてきて、ベースバンド処理部3の回路情報やプロトコル処理用プロセッサ41において実行するプログラムの一方あるいは両方を書き換えることができるようにしている。
【0048】
なお、全世界で各携帯電話端末に固有となる端末識別情報は、例えば、国番号、加入電話会社番号、加入者電話番号などからなり、必ず全世界において各端末毎に固有となるものである。
【0049】
[サーバ装置400について]
サーバ装置400は、上述もしたように、比較的に記憶容量の大きな例えばハードディスクなどの記録媒体と通信機能とを備えたコンピュータ装置であり、その記録媒体には、各携帯電話端末を識別するための端末識別情報と地域情報とに対応付けて、端末識別情報によって一意に決まる携帯電話端末の通信方式を、地域情報に応じて決まる地域において使用可能な通信方式に変更するための回路情報とプログラムとの一方あるいは両方を多数の携帯電話端末について記憶保持するようにしているデータベースを持つものである。
【0050】
図3は、サーバ装置400の記録媒体に形成されるデータベースについて説明するための図である。図3に示すように、サーバ装置400の記録媒体に形成されるデータベースは、端末識別情報と、その端末識別情報を持つ携帯電話端末で利用可能な、書き換え可能な回路素子であるベースバンド処理部3の回路情報、書き換え可能な信号処理プロセッサであるプロトコル処理用プロセッサ41のプログラム、これら回路情報やプログラムの利用が可能な地域を示す地域情報から成るものである。
【0051】
具体的には、図3に示すように、端末識別情報「123456」で特定される携帯電話端末は、図2に示した携帯電話端末100と同様に、書き換え可能な回路素子、および、書き換え可能な信号処理プロセッサを持ち、欧州では回路情報PLD−001とプログラムDSP−001の組み合わせで型式認定が取れ使用することが可能であることを示し、オーストラリアでは回路情報PLD−002とプログラムDSP−002の組み合わせで型式認定が取れ使用することができることが可能であることを示している。
【0052】
また、端末識別情報「789012」で特定される携帯電話端末は,書き換え可能な回路素子のみを持ち、日本では、回路情報PLD−003を用いることでPDC方式に対応した携帯電話端末として使用できるようにすることが可能であることを示している。
【0053】
そして、全世界で用いられる携帯電話端末のそれぞれについて、端末識別情報と利用可能回路情報と利用可能プログラム情報と利用可能地域とからなる情報が集まって、サーバ装置400の記録媒体のデータベースを形成している。
【0054】
[回路情報、プログラムの書き換えについて]
次に、この実施の形態の無線通信システムにおいて、携帯電話端末100が通信方式を変更するために、回路情報やプログラムをサーバ装置400からダウンロードし、これらを用いてベースバンド処理部3の接続関係を書き換えて再構成すると共に、プロトコル処理部4の古いプログラムを書き換えるまでの一連の処理について、図4のシーケンス図を参照しながら説明する。
【0055】
携帯電話端末100は、最寄りの基地局との間で待ち受け処理を行っているときに、基地局からその基地局が持つ地域情報を取得し、これを例えば、プロトコル処理部4のメモリ部42に記憶保持する(ステップS101)。このようにして、携帯電話端末100は、現在接続している網の地域情報を取得して、これを保持するようにしている。
【0056】
そして、携帯電話端末100のプロトコル処理用プロセッサ41は、入力部10を通じて使用者(ユーザ)からの通信方式変更指示入力を受け付けると(ステップS102)、不揮発性メモリ11から自己の端末識別情報を読み出すと共に、メモリ部42から最新に取得した地域情報を読み出し、端末識別情報と地域情報とを含むダウンロード要求(通信方式変更要求)を形成し、これを基地局200を通じてサーバ装置400に送信する(ステップS103)。
【0057】
サーバ装置400は、携帯電話端末100からのダウンロード要求を受信すると(ステップS104)、受信したダウンロード要求に含まれる端末識別情報と地域情報とに基づいて、要求元の携帯電話端末100に返信すべき回路情報、プログラムを検索して特定する(ステップS105)。
【0058】
そして、サーバ装置400は、ステップS105において特定した回路情報、プログラム情報を記録媒体から取得して返信データ(通信方式変更情報)を形成し、これをダウンロード要求元の携帯電話端末100に送信する(ステップS106)。
【0059】
携帯電話端末100は、サーバ装置400から送信されて来る返信データを受信する(ステップS107)。そして、受信した返信データに含まれる回路情報は、例えば、ベースバンド処理部3において抽出され、メモリ部33に格納され、この回路情報が用いられてベースバンド処理部3が書き換えられ、また、受信した返信データに含まれるプログラムは、プロトコル処理用プロセッサ41により抽出され、メモリ部42書き込まれて、実行するプログラムが変更するようにされる(ステップS108)。
【0060】
これにより、書き換え可能な回路素子であるベースバンド処理部3の接続関係が書き換えられると共に、書き換え可能な信号処理回路であるプロトコル処理部4のプログラムが書き換えられて、新たな通信方式により通信が可能な携帯電話端末が再構成される。
【0061】
なお、この図4を用いて説明した例の場合、1つの地域において、複数の通信方式が利用可能であり、そのうちの1つの通信方式を用いて携帯電話端末100が通信を行うことができるようになっている場合に有効である。
【0062】
例えば、高品位通信が可能な第1の通信方式と、この第1の通信方式よりは通信品位は落ちるが通話には十分な第2の通信方式とが利用可能である場合に、第1の通信方式と第2の通信方式との間で通信方式の変更を各携帯電話端末に応じて適正に行うようにすることができる。
【0063】
また、この場合、ダウンロード要求に現在の通信方式を示す情報を含めることにより、これとは異なる通信方式にするための回路情報、プログラム情報を自動的にダウンロードできるようにすることもできる。
【0064】
また、サーバ装置400のデータベースの情報に基づいて、移行可能な通信方式を選択し、その選択した通信方式に応じた回路情報やプログラムをダウンロードするようにすることもできる。
【0065】
この場合には、図4に示したステップS105の処理の後に、▲1▼検索の結果に応じて移行可能な通信方式を示す情報を形成して、これをサーバ装置400から携帯電話端末100に送信し、▲2▼携帯電話端末100において、サーバ装置400からの移行可能な通信方式を示す情報を表示部に表示して使用者の選択を受け付け、▲3▼選択された通信方式を示す情報を携帯電話端末100からサーバ装置400に送信し、▲4▼これをサーバ装置400が受信するようにする。
【0066】
そして、サーバ装置400においては、上述の▲4▼の処理の後、ステップS106において、選択された通信方式用の回路情報とプログラムとを抽出して、携帯電話端末100に送信し、携帯電話端末100のベースバンド処理部の回路情報、プロトコル処理部4のプログラムを書き換えることにより、携帯電話端末100が移行可能な複数の通信方式の中から、目的とする通信方式に移行することができるようにされる。
【0067】
このようにした場合であっても、サーバ装置400のデータベースの情報によって、携帯電話端末100が現在位置の属する地域において許された通信方式にのみ移行することができる。したがって、不用意にベースバンド処理部4の回路情報やプロトコル処理部4の信号処理ソフトウェアを変更することにより、決められた通信方式と異なる通信方式での電波の送信、あるいは、型式認定の取れていないソフトウェアの稼動を避けることができる。つまり、許されていない通信方式で通信を行うようにしてしまうなどの不都合を確実に防止することができる。
【0068】
[通信システムの変形について]
ところで、図1に示した無線通信システムの場合、例えば、欧州からの旅行者が持っている通信方式がGSM方式である携帯電話端末を使おうとしても、通信方式が異なるために使うことができない。そこで、以下に説明する例は、携帯電話端末を通信中継装置を通じて有線ネットワークに接続し、有線ネットワークを介してサーバ装置にアクセスして、書き換え用の回路情報やプログラムをダウンロードするようにしたものである。
【0069】
図5に示すこの例の通信システムにおいて、通信中継装置としてのモデム500と、固定通信網600以外の各部分は、図1を用いて前述した通信システムの対応するものと同様に構成される。しかし、この図5に示す例の通信システムにおいて、携帯電話端末100は、モデム500との接続端子を備えるものである。
【0070】
そして、携帯電話端末100がモデム500に接続された場合には、モデム500を通じて固定通信網600に接続し通信を行う。したがって、携帯電話端末100が送信しようとする情報は、モデムとの接続端子を通じてモデム500に供給され、ここで固定通信網600に送出する形式の信号に変換され、固定通信網600、地上移動通信網300を通じて、サーバ装置400に送信される。
【0071】
また、サーバ装置400からの携帯電話端末100への情報は、地上移動通信網300、固定通信網600を介してモデム500に供給される。モデム500は、固定通信網600から供給された信号を携帯電話端末100に供給する形式の信号に変換し、これを携帯電話端末100に供給する。
【0072】
このように、モデム500を介在させることによって、携帯電話端末100の現状の通信方式に左右されることなく、携帯電話端末100とサーバ装置400との間で、例えば、図4を用いて説明したシーケンスに従った処理を行うことにより、携帯電話端末100の通信方式をサーバ装置400からの情報に基づいて変更することができる。
【0073】
つまり、携帯電話端末100は、モデム500を通じて、自機用の回路情報、プログラムをサーバ装置400からダウンロードし、ダウンロードした回路情報によってベースバンド処理部3を書き換えると共に、プロトコル処理部3のプログラムグを書き換えることにより、基地局200、地上移動通信網300を通じて通信が可能な携帯電話端末にすることができる。
【0074】
なお、この場合、地域情報は、例えば、使用者が手入力で携帯電話端末100に入力したり、あるいは、モデム500に地域情報を保持しておくようにして、モデム500からの地域情報を送信する地域情報として用いたりすることができるようにしておけばよい。
【0075】
また、モデム500のような通信中継装置は、例えば、空港や駅などの異なる通信方式により通信を行う地域への入口となる場所や、ホテルなど、通信方式の異なる携帯電話端末の使用者が必ず通る場所やよく利用される場所に設置するようにしておけばよい。
【0076】
このように、無線通信という不安定な手段を用いることなく、サーバ装置400のデータベースから携帯電話端末100に適合する回路情報、あるいは、プログラムをダウンロードして、通信方式の変更のために用いることができる。
【0077】
なお、上述した実施の形態においては、通信方式を変更するために、ベースバンド処理部3を書き換えるための回路情報やプロトコル処理部4において実行するプログラムをサーバ装置400からダウンロードしてきて書き換えるものとして説明した。しかし、通信方式の変更に限るものではない。
【0078】
例えば、携帯電話端末に対する新たな機能の追加を意図する製造業者は、図1、図5に示したサーバ装置400のデータベースに格納されている回路情報,またはプログラムを更新することで、携帯電話端末に新たな機能の追加などを容易に行うようにすることが可能である。
【0079】
ここで新たな機能の追加は、例えば、不具合の修正、対応通信方式の追加、対応地域の追加等をも含むものである。当然、これらの回路情報、または、プログラムは、端末識別情報をもつ移動通信端末との組み合わせで型式認定が取れていることが前提である。
【0080】
また、前述した携帯電話端末100において、ベースバンド処理部3は、PLD、FPGAといった書き換え可能な回路素子で構成されているものとして説明したが、これに限るものではない。ベースバンド処理部3を、DSPなどの実行するプログラムの書き換えが可能な信号処理プロセッサで構成するようにしてもよい。
【0081】
また、前述した携帯電話端末100において、プロトコル処理部4は、DSPなどの実行するプログラムの書き換えが可能な信号処理プロセッサで構成されているものとして説明したが、これに限るものではない。PLD、FPGAといった書き換え可能な回路素子で実現するようにしてももちろんよい。
【0082】
また、前述した実施の形態においては、ベースバンド処理部3を書き換え可能な回路素子により、また、プロトコル処理部4をプログラムの書き換え可能な信号処理プロセッサにより構成するものとして説明した。しかし、これに限るものではない。
【0083】
例えば、ベースバンド処理部3とプロトコル処理部4とのうちのいずれか一方だけを書き換え可能な回路素子あるいはプログラムの書き換え可能な信号処理プロセッサで構成するようにしてもよい。
【0084】
また、書き換え可能な回路素子で構成した部分と、プログラムの書き換え可能な信号処理プロセッサで構成した部分とが存在していても、必ずその2つの部分を書き換えなければならないものではない。サーバ装置から返信されてきた情報が、回路情報とプログラムとのうちのいずれか一方である場合には、その供給された情報のみを書き換えることによって通信方式の変更が可能である。つまり、どの情報を書き換えるかについてもサーバ装置が適切に指示することになる。
【0085】
また、上述した実施の形態において、地域情報は、基地局から提供されるカントリーコード(国コード)などの情報を用いるものとして説明したが、これに限るものではない。例えば、基地局の識別情報の供給を受け、その識別情報から携帯電話端末の現在位置が属する地域を特定し、その特定した地域を示す情報を地域情報として用いるようにしてもよい。
【0086】
また、上述の実施の形態においては、この発明による通信端末装置を携帯電話端末に適用した場合を例にして説明したが、これに限るものではない。この発明による通信端末装置を据え置き型の電話端末に適用することもできる。据え置き型の電話端末に適用した場合には、引越ししたり、プレゼントで貰ったりした据え置き型の電話端末の通信方式を実際に使用する場所において、その場所で用いられている通信方式に適正に変更することができるようにされる。
【0087】
また、この発明は、通信端末装置として携帯電話端末を用いた場合に限るものではなく、通信処理を行う場所によって用いられている通信方式が異なる可能性のある各種の通信装置、例えば、通信機能を備えたパーソナルコンピュータなどにも適用することが可能である。
【0088】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、いわゆるソフトウェア無線機構が搭載された通信端末の回路情報の変更、あるいは、プログラムの変更の際、使用できない通信方式に変更するための回路情報やプログラムが不用意に通信端末に書き込まれてしまうという問題を回避することができる。
【0089】
また、通信端末の機構
(構成)自体は、ソフトウェア無線機構をもつ一般的に考えられる通信端末の構成と何ら変わりはなく、この発明を適用することによる回路増、端末のコストアップなどの問題が生じることもない。
【0090】
また、基地局などの機能を変えるなど、従来からの通信網(通信ネットワーク)の構成や機能について何ら変更することなく、ソフトウェア無線機構をもつ通信端末の通信方式の変更を適切に行うことが可能な通信システムを形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による通信システムの一実施の形態を説明するための図である。
【図2】図1に示した携帯電話端末を説明するためのブロック図である。
【図3】図1に示したサーバ装置に形成されるデータベースの内容を説明するための図である。
【図4】図1に示した通信システムにおいて行われる通信方式の変更時の処理を説明するためのシーケンス図である。
【図5】この発明による通信システムの他の例を説明するための図である。
【符号の説明】
100…携帯電話端末、1…アンテナ、2…アナログ回路部、3…ベースバンド処理部、4…プロトコル処理部、5…音声処理部、6…スピーカ(受話器)、7…マイクロフォン(送話器)、8…ユーザインターフェイス処理部(ユーザI/F処理部)、9…表示部(ディスプレイ)、10…入力部(キーパッド)、11…端末識別情報の記憶保持用メモリ11、21…アンテナ共用器、22…RF受信部、23…RF送信部、31…復調部、32…復号部、33…メモリ部、34…符号部、35…変調部、41…プロトコル処理用プロセッサ、42…メモリ部、200…基地局、300…地上移動通信網、400…サーバ装置、500…通信中継装置、600…固定通信網

Claims (10)

  1. 回路情報によって接続関係の書き換えが可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方を備え、前記回路素子の接続関係と前記処理回路において実行するプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより、複数の通信方式に対応可能な通信端末装置と、前記通信端末装置に応じて異なる前記回路素子に対する前記回路情報と前記処理回路に対する前記プログラムとの一方あるいは両方を保持するサーバ装置とが通信ネットワークを通じて接続されて形成される通信システムであって、
    前記通信端末装置は、
    自機に固有の端末識別情報を記憶保持する端末識別情報記憶手段と、
    通信方式変更指示入力を受け付ける指示入力受付手段と、
    前記指示入力受付手段を通じて前記通信方式変更指示入力を受け付けたときに、自機の前記端末識別情報と現在位置に応じた地域情報とを含む通信方式変更要求を形成する形成手段と、
    前記形成手段により形成された前記通信方式変更要求を前記サーバ装置に送信する送信手段と、
    前記サーバ装置から送信されてくる通信方式変更情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記通信方式変更情報に基づいて、前記回路素子の接続関係と前記処理回路のプログラムとのうちの一方あるいは両方を書き換えるようにする書き換え制御手段と
    を備え、
    前記サーバ装置は、
    端末識別情報と、地域情報と、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる前記通信端末装置用の書き換え可能な回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記通信端末装置からの前記通信方式変更要求を受信する受信手段と、
    前記受信手段を通じて前記通信方式変更要求を受信したときに、受信した前記通信方式変更要求に含まれる前記端末識別情報と前記地域情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されている情報の中から、返信すべき通信方式変更情報として、書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された前記通信方式変更情報を通信方式変更要求元の前記通信端末装置に送信する送信手段と
    を備えることを特徴とする通信システム。
  2. 請求項1に記載の通信システムであって、
    前記通信端末装置の前記形成手段は、前記端末装置識別情報と、前記地域情報とに加えて、自機の現在の通信方式を示す情報を含む前記通信方式変更要求を形成することができるものであり、
    前記サーバ装置の前記特定手段は、前記通信方式変更要求に含まれる前記現在の通信方式を示す情報とは異なる通信方式にするための書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定するものである
    ことを特徴とする通信システム。
  3. 回路情報によって接続関係の書き換えが可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方を備え、前記回路素子の接続関係と前記処理回路において実行するプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより、複数の通信方式に対応可能な通信端末装置であって、
    自機に固有の端末識別情報を記憶保持する端末識別情報記憶手段と、
    通信方式変更指示入力を受け付ける指示入力受付手段と、
    前記指示入力受付手段を通じて前記通信方式変更指示入力を受け付けたときに、自機の前記端末識別情報と現在位置に応じた地域情報とを含む通信方式変更要求を形成する形成手段と、
    前記形成手段により形成された前記通信方式変更要求を、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる前記通信端末装置用の前記回路素子に対する前記回路情報と前記処理回路に対する前記プログラムとの一方あるいは両方を、前記端末識別情報と前記地域情報とに関連付けて保持するサーバ装置に送信する送信手段と、
    前記サーバ装置から送信されてくる書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を含む通信方式変更情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記通信方式変更情報に基づいて、前記回路素子の接続関係と前記処理回路のプログラムとのうちの一方あるいは両方を書き換えるようにする書き換え制御手段と
    を備えることを特徴とする通信端末装置。
  4. 請求項3に記載の通信端末装置であって、
    移動体通信網である前記通信ネットワークを通じて通信を行う移動通信端末装置であり、
    前記形成手段は、前記地域情報として、待ち受け時において前記移動体通信網の基地局から得られる地域情報、あるいは、前記基地局から得られる基地局を特定する情報に基づいて決まる地域情報を用い、前記基地局を通じて、前記サーバ装置との間で情報の送受を行うものであることを特徴とする通信端末装置。
  5. 請求項4に記載の通信端末装置であって、
    有線ネットワークに接続するための通信中継装置との接続端を備え、
    前記通信中継装置を介して有線通信ネットワークに接続して、前記サーバ装置との間で情報の送受を行うことができるものであることを特徴とする通信端末装置。
  6. 請求項3に記載の通信端末装置であって、
    前記形成手段は、前記端末装置識別情報と、前記地域情報とに加えて、自機の現在の通信方式を示す情報を含む前記通信方式変更要求を形成することができるものである
    ことを特徴とする通信端末装置。
  7. 回路情報によって接続関係の書き換えが可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方を備え、前記回路素子の接続関係と前記処理回路において実行するプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより、複数の通信方式に対応可能な通信端末装置からの通信方式変更要求に応じて、前記通信端末装置の前記回路素子用の回路情報と前記通信端末装置の前記処理回路用のプログラムとのうちの一方あるいは両方を含む通信方式変更情報を返信するサーバ装置であって、
    各通信端末装置に固有の端末識別情報と、地域情報と、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる前記通信端末装置用の書き換え可能な回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方とを関連付けて記憶する記憶手段と、
    前記通信端末装置からの前記通信方式変更要求を受信する受信手段と、
    前記受信手段を通じて前記通信方式変更要求を受信した場合に、受信した前記通信方式変更要求に含まれる前記端末識別情報と前記地域情報とに基づいて、前記記憶手段に記憶されている情報の中から、返信すべき通信方式変更情報として、書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定する特定手段と、
    前記特定手段により特定された前記通信方式変更情報を通信方式変更要求元の前記通信端末装置に送信する送信手段と
    を備えることを特徴とするサーバ装置。
  8. 請求項7に記載のサーバ装置であって、
    前記通信端末装置からの前記通信方式変更要求には、前記端末装置識別情報と、前記地域情報とに加えて、当該通信端末装置の現在の通信方式を示す情報が含まれており、
    前記特定手段は、前記通信方式変更要求に含まれる前記現在の通信方式を示す情報とは異なる通信方式にするための書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定するものである
    ことを特徴とするサーバ装置。
  9. 回路情報によって接続関係の書き換えが可能な回路素子と、実行するプログラムの書き換えが可能な処理回路との一方あるいは両方を備え、前記回路素子の接続関係と前記処理回路において実行するプログラムとの一方あるいは両方を書き換えることにより、複数の通信方式に対応可能な通信端末装置の通信方式変更方法であって、
    前記通信端末装置において、
    通信方式変更指示入力を受け付け、
    前記通信方式変更指示入力を受け付けたときに、自機に固有の端末識別情報と現在位置に応じた地域情報とを含む通信方式変更要求を形成し、
    形成した前記通信方式変更要求を、通信端末装置に応じて異なる前記回路素子に対する前記回路情報と前記処理回路に対する前記プログラムとの一方あるいは両方を、前記端末識別情報と前記地域情報とに関連付けて保持するサーバ装置に送信し、
    前記サーバ装置において、
    前記通信端末装置からの前記通信方式変更要求を受信し、
    受信した前記通信方式変更要求に含まれる前記端末識別情報と前記地域情報とに基づいて、前記端末識別情報と、前記地域情報と、前記端末識別情報によって特定される前記通信端末装置が前記地域情報によって特定される地域において利用可能となる前記通信端末装置用の書き換え可能な回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方とを関連付けて記憶している自機の記憶手段から、返信すべき通信方式変更情報として、書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定し、
    特定した前記通信方式変更情報を通信方式変更要求元の前記通信端末装置に送信し、
    前記通信端末装置において、
    前記サーバ装置から送信されてくる前記通信方式変更情報を受信し、
    受信した前記通信方式変更情報に基づいて、前記回路素子の接続関係と前記処理回路のプログラムとのうちの一方あるいは両方を書き換えることにより、通信方式を変更することを特徴とする通信方式変更方法。
  10. 請求項9に記載の通信方式変更方法であって、
    前記通信端末装置において、
    前記通信方式変更指示入力を受け付けたときに形成する前記通信方式変更要求には、前記端末装置識別情報と前記地域情報とに加えて、自機の現在の通信方式を示す情報をも含むようにしており、
    前記サーバ装置において、
    書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定する場合に、前記通信方式変更要求に含まれる前記現在の通信方式を示す情報とは異なる通信方式にするための書き換え可能な前記回路素子に対する回路情報とプログラムの書き換え可能な前記処理回路に対するプログラムとの一方あるいは両方を特定する
    ことを特徴とする通信方式変更方法。
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