JP3925173B2 - 時計 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、突出位置および没入位置の二位置間を移動可能に設けられるとともに押圧操作される押しボタンを備えた時計に関する。
【0002】
【背景技術】
従来より、現在時刻を表示する時刻表示機能の他に、ある時点からの経過時間を計測する計時機能、いわゆるストップウォッチを備えたクロノグラフ等の時計が利用されている。
このような時計には、ストップウォッチのスタート/ストップ操作を行うための押しボタンや、ストップウォッチの計時時間をゼロに戻すリセット操作を行うための押しボタンが設けられている。
【0003】
図9には、その一例としての押しボタン100 が示されている。この押しボタン100 は、図9の如く、時計のケース101 の内部に向かって延びるステム102 を備えたものである。
一方、ケース101 の側壁103 には、当該側壁103 を貫通する貫通孔104 が形成されている。この貫通孔104 に嵌合されている筒状部材105 に、押しボタン100 のステム102 が挿通され、この状態で、ステム102 の先端に抜け止め用のEリング106 が固定されている。これにより、押しボタン100 は、ケース101 に取り付けられるとともに、突出位置Aおよび没入位置Bの二位置間を移動可能となっている。
また、押しボタン100 および筒状部材105 の間には、押しボタン100 を突出位置Aに向かって付勢するコイルスプリング107 が介装されている。
【0004】
そして、ケース101 の内部には、図9には示されていないが、時間を表示する表示手段を駆動するムーブメントが収納されている。このムーブメントには、押しボタン100 を押圧操作するにあたり、その押圧力が所定の強さに達するまでは、押しボタン100 を突出位置Aに留める一方、前述の押圧力が所定の強さに達すると、押しボタン100 を一気に没入位置Bまで移動させる、いわゆる、スナップアクション機構が設けられている。
このようなスナップアクション機構によれば、押しボタン100 の操作に節度が確保され、押しボタン100 に軽く触れただけでは、押しボタン100 の押圧動作が行われず、使用者が意図的に押圧操作することで、押しボタン100 の操作が行わるようになるので、押しボタン100 の誤操作を低減することができる。
【0005】
一方、クオーツ時計等の電子時計のムーブメントは、電子回路を備えていることから、安定した動作を確保するには、回路の一部を接地する必要がある。このため、ムーブメントを収納するケースに、当該ムーブメントを電気的に導通することにより、ムーブメントに設けられた回路の接地を行っている。
例えば、図10に示されるように、押しボタン100 が有するステム102 の先端に、折り曲げ加工された金属板から形成されるとともに、裏蓋108 まで延びる導通板109 を取り付け、この導通板109 および押しボタン100 で、ムーブメントを裏蓋108 に導通させる接地構造を採用することができる。
あるいは、図11に示されるように、押しボタン100 が有するステム102 の先端に、逆V字形に開いた二脚状に形成されるとともに、裏蓋108 まで延びる導通部材110 を取り付け、この導通部材110 および押しボタン100 で、ムーブメントを裏蓋108 に導通させる接地構造も採用することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述のような押しボタン付時計では、スナップアクション機構がムーブメントに設けられるので、ムーブメントを構成する部品の数が増え、ムーブメントの構造が複雑になるという問題がある。
一方、スナップアクション機構をケース側に設ければ、ムーブメントを構成する部品の数は増えないが、ケースを構成する部品の数が増えるので、ケースの構造が複雑になり、これでは、前述の問題を解決することはできない。
【0007】
ここで、時間をデジタル表示する液晶ディスプレイと、この液晶ディスプレイを駆動するムーブメントとを備え、電子部品だけでムーブメントを構成できるため、時間表示を行うだけならば、ムーブメントの構造を著しく簡略化できるデジタル時計が利用されているが、このようなデジタル時計の場合、押しボタンのために、スナップアクション機構を設けると、ムーブメントを電子部品だけで構成できず、機械的機構を設ける必要が生じ、ムーブメントの構造を著しく複雑にするという問題がある。
また、導通板109 あるいは導通部材110 等の部品で、ムーブメントの電子回路を接地すると、ムーブメントや時計を構成する部品がさらに増え、ムーブメントや時計を組み立てるにあたり、作業工程も増えるので、ムーブメントや時計の組立作業がさらに煩雑になるという問題がある。
【0008】
本発明の目的は、押しボタンのスナップアクション機構を設けても、ムーブメントを含んだ時計部品の数が増えず、構造が複雑になることがない時計を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、突出位置および没入位置の二位置間を移動可能に設けられるとともに押圧操作される押しボタンを備えた時計であって、時間を表示する表示手段を駆動するムーブメントを内部に収納するケースと、前記押しボタンを前記突出位置側へ付勢し前記押しボタンに加わる押圧力に応じて二位置間を変位可能とされるとともに、所定の押圧力に達するまでは、弾性変形せずに一方の位置側に留まり、所定の押圧力に達すると、クリック音を発生し他方の位置側へ一気に変位する変形膨出部が設けられた板バネである弾性体とを備え、前記ケースの側壁部には、前記弾性体の形状に応じた収納空洞が形成され、この収納空洞に前記弾性体が変位可能に収納され、前記ケースの側壁部には、前記弾性体が発生するクリック音を共鳴させる共鳴空洞が前記収納空洞とは別に形成されていることを特徴とする。
このような本発明では、押しボタンを突出位置側へ付勢する弾性体により、押しボタンの押圧動作がスナップアクション動作となるので、前述の弾性体のみでスナップアクション機構が形成され、押しボタンのスナップアクション機構を設けても、ムーブメントを含んだ時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることがない。
【0010】
こで、ムーブメントとしては、ゼンマイ、輪列および脱進機および調速機等の機械部品のみから構成される機械式のムーブメント、IC、水晶振動子およびパルスモータ等の電気・電子部品を備えたアナログクォーツ式のムーブメント、ならびに、時間をデジタル表示する液晶ディスプレイを駆動するデジタルクォーツ式のムーブメントのいずれもが採用できる。そして、前述の如く、板状に形成された板バネを弾性体として採用し、このような弾性体をケースの側壁部に設けた収納空洞に収納しているため、ケース側にスナップアクション機構が設けられ、ムーブメント側にスナップアクション機構を設ける必要がなく、ムーブメントを構成する部品の数が増えない。しかも、弾性体が板バネであるので、ケースに収納空洞を設けてもケースの寸法が嵩張ることがなくなるうえ、ケースに形成した収納空洞で弾性体を保持するので、弾性体を支持する支持構造を別途設ける必要がなく、この点からも、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることがない。
【0011】
また、前述のように、前記弾性体は、前記他方の位置側へ一気に変位する際にクリック音を発生するものであることから、通常、指の感触で行っている押しボタンを押圧操作したことの確認が、聴覚でも行えるようになり、手袋をしているために指の感触が鈍る場合でも確実に行える。しかも、聴覚で押圧操作の確認が行えるので、近傍に複数人が集合している場合には、操作者だけでなく、他の者も押圧操作が確認できる。また、板バネ等の面状弾性体採用により、押圧操作の際にクリック音が発生するようになるので、別途、クリック音発生機構を設ける必要がなくなり、押圧操作の際にクリック音が発生するようにしても、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることがない。
【0012】
さらに、前述のように、前記ケースの側壁部には、前記弾性体が発生するクリック音を共鳴させる共鳴空洞が形成されていることから、弾性体自体が発生するクリック音は、音圧レベルが小さくとも、共鳴空洞で共鳴して増幅されるので、時計から発せられるクリック音は、充分大きな音となり、クリック音で押圧操作を確認できるようになる。また、ケースの側壁部に形成した共鳴空洞でクリック音を増幅するので、別途、クリック音増幅機構を設ける必要がなくなり、クリック音を増幅するようにしても、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることがない。
【0014】
さらに、前述の時計において、前記ケースは、合成樹脂成形、メタルインジェクション成形および鋳造のいずれかにより成形されるとともに、前記収納空洞および前記共鳴空洞が前記側壁部に形成されたものであることが望ましい。
このようにすれば、収納空洞および共鳴空洞が側壁部に設けられたケースを容易に製造することが可能となり、収納空洞および共鳴空洞を設けても、時計の生産性を何ら損なうことがなくなるうえ、合成樹脂製あるいは金属製のケースであれば、収納空洞および共鳴空洞が形成可能なので、ほぼすべての種類の時計に収納空洞および共鳴空洞を形成することが可能となる。
【0015】
また、前述のような時計において、前記押しボタン、前記弾性体および前記ケースのいずれもが、電気を良く導通する電気伝導材を成形したものであり、前記ムーブメントは、前記押しボタンおよび前記弾性体を介して前記ケースと電気的に導通していることが好ましい。
このようにすれば、弾性体および押しボタンを介してムーブメントがケースに接地されるので、別途、接地部品をムーブメントおよびケースの間に介装する必要がなくなり、ムーブメントをケースに接地しても、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることがない。
【0016】
さらに、前述の時計において、前記弾性体は、中央部分が片面側へ膨出した皿状に形成されたものであることが望ましい。
このような皿状の弾性体を採用すれば、適度な押圧力によるスナップアクション動作が実現でき、節度および使用感に優れたスナップアクション機構が弾性体のみで達成できるようになるうえ、スナップアクション動作の際に、弾性体が大きなクリック音を発生するようになり、聴覚による押圧操作の確認が確実に行えるようになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1および図2には、本実施形態に係る時計1が示されている。図1および図2において、時計1は、ほぼ電子部品のみで構成されるムーブメント2をケース10の内部に収納したものであり、ムーブメント2は、時刻や時間をデジタル表示する液晶ディスプレイ20を駆動するデジタルクォーツ式のものである。
なお、ムーブメント2は、各種の電子部品と、これらの電子部品が実装されたプリント基板とを備えたものとなっている。
【0018】
ケース10は、液晶ディスプレイ20の裏側に設けられた裏蓋11と、液晶ディスプレイ20側の面およびその周縁の面を形成する箱状部12とを有するツーピース型のものである。ここで、裏蓋11および箱状部12の各々は、射出成形法により製造されたプラスチックの一体成形品である。
ここで、時計1は、通常の時刻表示を行う時刻表示機能の他、経過時間を表示する計時機能(ストップウォッチ機能)をも備えたものとなっている。
この計時機能を行うため、時計1には、計時動作のスタートおよびストップを行うための押しボタン3A、計時動作をリセットするための押しボタン3B、および、計時動作モードおよび時刻表示モード等のモード切換を行うための押しボタン3Cが設けられている。
【0019】
押しボタン3A〜3Cは、同様の構造でケース10に取り付けられるとともに、同様の動作を達成するものである。このため、ここでは、押しボタン3Aについてのみ説明を行い、押しボタン3Bおよび押しボタン3Cの説明は省略する。
押しボタン3Aは、突出位置Aおよび没入位置B(図9参照)の二位置間を移動可能に設けられるとともに押圧操作されるものである。この押しボタン3Aを突出位置Aから没入位置Bへ押圧操作すると、図2の如く、ムーブメント2に設けられた電気接点2Aが閉じ、押しボタン3Aを開放して、没入位置Bから元の突出位置Aへ戻すと、電気接点2Aが開くようになっている。
なお、押しボタン3Aの押圧動作に対する電気接点2Aの動作は、上述の逆、すなわち、押しボタン3Aの没入位置Bで開き、突出位置Aで閉じてもよい。
【0020】
ここで、押しボタン3Aは、図3に示されるように、押圧力を受ける合成樹脂製のボタン本体4と、ボタン本体4から箱状部12の内部に向かって延びる金属製のステム5とを備えたものとなっている。
一方、箱状部12の側壁部12A には、当該側壁部12A を貫通する貫通孔13が形成されている。この貫通孔13に押しボタン3Aのステム5が挿通され、この状態で、ステム5の先端に形成された溝5Aに抜け止め用のEリング6が固定され、これにより、押しボタン3Aがケース10に取り付けられている。
【0021】
また、押しボタン3Aは、板状に形成された弾性体である板バネ21により突出位置側へ付勢されている。なお、箱状部12の側壁部12A には、板バネ21を収納する収納空洞22が形成されている。
板バネ21は、図4の如く、全体が四角形状にされ、中央部分が片面側へ膨出した皿状に形成されたものである。ここで、板バネ21の中央には、球面状に膨らんだ変形膨出部21A が形成されている。また、板バネ21の両側には、変形膨出部21A の膨出方向とは反対に折り曲げられた一対の脚部21B が設けられている。
【0022】
変形膨出部21A は、図5の如く、押しボタン3Aに加わる押圧力に応じて二位置間C,Dを変位可能とされるとともに、押しボタン3Aへの押圧力が所定の強さに達するまでは、図5(A)に示されるように、殆ど弾性変形せずに一方の位置C側に留まり、押しボタン3Aへの押圧力が所定の強さに達すると、図5(B)に示されるように、他方の位置D側へ一気に変位するものとなっている。
また、変形膨出部21A は、変形膨出部21A が位置Cおよび位置Dの一方から他方へ変位する際に、クリック音を発生するものとなっている。
脚部21B は、変形膨出部21A が位置Dに変位すると、図5(B)の如く、先端が収納空洞22の側面に係合し、これにより、前述の押圧力が解除された際に、変形膨出部21A を元の位置Cに復帰させる復元力を発生するものである。
【0023】
箱状部12の側壁部12A には、図6に示されるように、収納空洞22の他に、板バネ21が発生するクリック音を共鳴させる共鳴空洞23が形成されている。
また、側壁部12A には、押しボタン3A〜3Cの各ボタン本体4に応じて表面を凹ませた凹部24が形成されている。
なお、板バネ21の材質としては、ステンレス鋼、真鍮、ベリリウムおよび一般的なバネ鋼が採用できる。また、真鍮やバネ鋼等、錆びる可能性のある材質で板バネ21を成形する場合には、板バネ21の表面を鍍金することが好ましい。
【0024】
前述のような本実施形態によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、所定の押圧力に達するまでは、殆ど弾性変形せずに一方の位置C側に留まり、所定の押圧力に達すると、他方の位置D側へ一気に変位する変形膨出部21A が設けられた板バネ21を設け、この板バネ21で押しボタン3Aを突出位置A側へ付勢するようにしたので、押しボタン3Aを突出位置A側へ付勢する板バネ21により、押しボタン3Aのスナップアクション動作が達成され、押しボタン3Aのスナップアクション機構を時計1に設けても、ムーブメント2を含んだ時計部品の数が増えず、時計1の構造が複雑になることを未然に防止できる。
【0025】
また、板状に形成された板バネ21を弾性体として採用し、ケース10の側壁部12A に設けた収納空洞22に板バネ21を変位可能に収納し、ケース10側にスナップアクション機構を設けたので、ムーブメント2側にスナップアクション機構を設ける必要がなく、ムーブメント2を構成する部品の数が増えない。
しかも、弾性体が板バネ21であるので、ケース10に収納空洞22を設けてもケース10の寸法が嵩張ることがなくなるうえ、ケース10に形成した収納空洞22で板バネ21を保持するので、板バネ21を支持する支持構造を別途設ける必要がなく、この点からも、時計部品の数が増えず、時計1の構造が複雑になることを未然に防止できる。
【0026】
さらに、位置D側に変位する際にクリック音を発生する板バネ21を採用したので、通常、指の感触で行っている押しボタン3Aを押圧操作したことの確認が、聴覚でも行えるようになり、手袋をしているために指の感触が鈍る場合でも確実に動作確認を行うことができる。
しかも、聴覚で押圧操作の確認が行えるので、近傍に複数人が集合している場合には、操作者だけでなく、他の者も押圧操作を確認できる。
そのうえ、弾性体として板バネ21を採用し、押圧操作の際にクリック音が確実発生するようにしたので、別途、クリック音発生機構を設ける必要がなくなり、押圧操作の際にクリック音が発生するようにしても、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることを未然に防止できる。
【0027】
また、ケース10の側壁部12A に、クリック音を共鳴させる共鳴空洞23を形成し、共鳴空洞23でクリック音を増幅するようにしたので、音圧レベルが小さくとも、時計1から発せられるクリック音が充分大きな音となり、クリック音で押圧操作を確実に確認することができるうえ、別途、クリック音増幅機構を設ける必要がなく、クリック音を増幅するようにしても、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることを未然に防止できる。
【0028】
さらに、射出成形法により製造されたプラスチック製のケース10を採用したので、収納空洞22および共鳴空洞23を側壁部12A に設けても、ケース10を容易に製造することできるので、時計1の生産性を何ら損なうことがない。
【0029】
また、中央部分が片面側へ膨出した変形膨出部21A となった皿状に形成された板バネ21を弾性体として採用したので、適度な押圧力によるスナップアクション動作が実現でき、節度および使用感に優れたスナップアクション機構を達成することができるうえ、スナップアクション動作の際に、板バネ21が大きなクリック音を発生するので、聴覚による押圧操作の確認を確実に行うことができる。
【0030】
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は、この実施形態に限られるものでなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の改良並びに設計の変更が可能である。
例えば、ケースとしては、裏蓋および箱状部の両方が電気を導通しない合成樹脂製のものに限らず、ステンレス鋼、チタンおよび真鍮等の金属製のものでもよい。また、押しボタンとしては、合成樹脂製のボタン本体に金属製のステムを植設したものに限らず、ステンレス鋼、チタンおよび真鍮等の金属製のものでもよい。そして、押しボタン、弾性体およびケースとしては、いずれもが電気を良く導通する電気伝導材を成形したものとすることができる。
具体的には、図7に示されるように、金属製のワンピース構造とされた押しボタン3Dおよび板バネ21C 、ならびに、金属製の裏蓋11A および箱状部12B からなるツーピース構造とされたケース10A が採用できる。
この場合、板バネ21C に設けられた脚部21B の端縁に、裏蓋11A と接触する接触片21D を設ければ、押しボタン3Dおよび板バネ21C を介してムーブメントを裏蓋11A に電気的に導通でき、ムーブメントを接地するにあたり、別途、接地部品をムーブメントおよびケース10A の間に介装する必要がなくなり、時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になるを未然に防止できる。
【0031】
また、弾性体としては、全体が四角形状にされ、中央部分が片面側へ膨出した球面状の変形膨出部を有するものに限らず、図8(A)に示されるように、全体が円形状にされ、中央部分が片面側へ膨出した球面状の変形膨出部21A を有する板バネ30、図8(B)に示されるように、全体が四角形状にされるとともに、片面側へ膨出した円柱面状の変形膨出部21E を有する板バネ31、図8(C)に示されるように、全体が四角形状にされるとともに、平板状の変形膨出部32と、この変形膨出部32に直交する脚部33とを有する板バネ34、あるいは、図8(D)に示されるように、全体が四角形状にされるとともに、平板状の変形膨出部32と、この変形膨出部32に傾斜状態で交差する脚部35とを有する板バネ36でもよい。
ただし、平板状の変形膨出部32を有する板バネ34, 36を採用する場合は、収納空洞等に配置するにあたり、変形膨出部32を曲げる等により、当該変形膨出部32の表面を円柱面にした状態で収納空洞等に設置する必要がある。
【0033】
また、ムーブメントとしては、時間をデジタル表示する液晶ディスプレイを駆動するデジタルクォーツ式のものに限らず、ゼンマイ、輪列および脱進機および調速機等の機械部品のみから構成される機械式のムーブメント、および、IC、水晶振動子およびパルスモータ等の電気・電子部品を備えたアナログクォーツ式のムーブメントでもよく、ムーブメントの形式および構造等は、実施にあたり適宜選択すればよい。
【0034】
【発明の効果】
上述のように本発明によれば、押しボタンのスナップアクション機構を設けても、ムーブメントを含んだ時計部品の数が増えず、時計の構造が複雑になることを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態に係る時計を示す平面図である。
【図2】 前記実施形態の時計の側面図である。
【図3】 前記実施形態の要部の拡大平面図である。
【図4】 前記実施形態の弾性体を示す斜視図である。
【図5】 前記実施形態の弾性体を説明するための断面図である。
【図6】 前記実施形態の箱状部を示す底面図である。
【図7】 本発明の変形例を示す断面図である。
【図8】 本発明の変形例を示す斜視図である。
【図9】 従来例を示す断面図である。
【図10】異なる従来例を示す断面図である。
【図11】さらに異なる従来例を示す断面図である。
【符号の説明】
1…時計、2…ムーブメント、3A, 3B, 3C…押しボタン、10…ケース、12A …側壁部、20…表示手段としての液晶ディスプレイ、21…弾性体としての板バネ、21A …変形膨出部、22…収納空洞、23…共鳴空洞、A…突出位置、B…没入位置、C…一方の位置、D…他方の位置

Claims (3)

  1. 突出位置および没入位置の二位置間を移動可能に設けられるとともに押圧操作される押しボタンを備えた時計であって、
    時間を表示する表示手段を駆動するムーブメントを内部に収納するケースと、
    前記押しボタンを前記突出位置側へ付勢し前記押しボタンに加わる押圧力に応じて二位置間を変位可能とされるとともに、所定の押圧力に達するまでは、弾性変形せずに一方の位置側に留まり、所定の押圧力に達すると、クリック音を発生し他方の位置側へ一気に変位する変形膨出部が設けられた板バネである弾性体を備え、
    前記ケースの側壁部には、前記弾性体の形状に応じた収納空洞が形成され、この収納空洞に前記弾性体が変位可能に収納され、
    前記ケースの側壁部には、前記弾性体が発生するクリック音を共鳴させる共鳴空洞が前記収納空洞とは別に形成されていることを特徴とする時計。
  2. 請求項1に記載の時計において、前記押しボタン、前記弾性体および前記ケースのいずれもが、電気を良く導通する電気伝導材を成形したものであり、前記ムーブメントは、前記押しボタンおよび前記弾性体を介して前記ケースと電気的に導通していることを特徴とする時計。
  3. 請求項1または2に記載の時計において、前記弾性体は、中央部分が片面側へ膨出した皿状に形成されたものであることを特徴とする時計。
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