JP2019158800A - 電子時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】小型化可能な電子時計を提供する。【解決手段】外部操作部材60と、接続端子を有する回路基板と、外部操作部材60の押込み操作により押圧されるスイッチばね40と、スイッチばね40と接触する接触部511を有し、外部操作部材60の押し込み操作により回動軸を中心にして第1方向に回動する回動部材51と、回動部材51が第1方向とは異なる第2方向に回動するように、回動部材51を付勢する弾性部材52と、を有し、回動部材51は、第2方向への回動がスイッチばね40によって規制されることを特徴とする。【選択図】図7
Description
本発明は電子時計に関する。
従来、電子時計の外装ケースには、内部に搭載されたムーブメントのスイッチばねに対して接続離間可能な押しボタンが設けられている。押しボタンの外部操作によりスイッチばねが適正に押されると、スイッチばねとムーブメントの回路基板上の接続端子とが電気的に接続され、押しボタンが押されたことを検出できる。
このような電気的な接続により制御される電子時計として、ユーザーが押しボタンを操作する際の操作感を向上させるために、外部操作にクリック感を生じさせるための機構が組み込まれたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1の電子時計では、外部操作部材を押圧すると、当該外部操作部材が戻しばねに当接する位置まで移動する。さらに、外部操作部材を押圧すると、戻しばねは外部操作部材によって押し込まれ、回動部材に当接する位置まで移動する。そして、戻しばねは、回動部材に当接した後、さらに外部操作部材によって押し込まれることによって、回動部材を第1の方向に回動させる。
回動部材は第1の方向に回動すると、回動部材の当接部が弾性部材に接触する。この際、弾性部材には、回動部材が接触した状態から、さらに回動部材が第1の方向に回動した際に、回動部材の当接部が乗り越えられるように構成された被当接部が形成されているので、当接部が被当接部を乗り越えることで節度(クリック感)が生じる。
回動部材は第1の方向に回動すると、回動部材の当接部が弾性部材に接触する。この際、弾性部材には、回動部材が接触した状態から、さらに回動部材が第1の方向に回動した際に、回動部材の当接部が乗り越えられるように構成された被当接部が形成されているので、当接部が被当接部を乗り越えることで節度(クリック感)が生じる。
また、特許文献1の電子時計では、外部操作部材の押圧をやめると、外部操作部材の押圧操作により規制されていた弾性部材が回動部材を第2の方向に押圧し、回動部材を第2の方向に回動させる。この際、回動部材は、第2の方向への回動が地板に設けられた規制部材によって規制される。
しかしながら、特許文献1の電子時計では、外部操作部材が押圧操作されていない状態において、回動部材の第2の方向への回動が規制部材によって規制されており、回動部材と戻しばねとが離間している。そのため、外部操作部材を押圧操作する際に、戻しばねを回動部材に当接させる分だけ外部操作部材を押し込む必要がある。したがって、外部操作部材のストローク量が大きくなり、電子時計を小型化できないといった問題がある。
本発明の目的は、小型化可能な電子時計を提供することにある。
本発明の電子時計は、外部操作部材と、接続端子を有する回路基板と、前記外部操作部材の押込み操作により押圧されるスイッチばねと、前記スイッチばねと接触する接触部を有し、前記外部操作部材の押し込み操作により回動軸を中心にして第1方向に回動する回動部材と、前記回動部材が前記第1方向とは異なる第2方向に回動するように、前記回動部材を付勢する弾性部材と、を有し、前記回動部材は、前記第2方向への回動が前記スイッチばねによって規制されることを特徴とする。
本発明では、回動部材は、第2方向に回動するように弾性部材に付勢され、この第2方向への回動がスイッチばねによって規制される。すなわち、外部操作部材が押込み操作されていない状態において、回動部材は、弾性部材に付勢されてスイッチばねに接触部が接触している。そのため、外部操作部材を押込み操作する際に、スイッチばねと回動部材とを接触させるために、外部操作部材を押し込む必要がない。したがって、外部操作部材のストローク量を小さくでき、電子時計を小型化できる。
本発明の電子時計において、前記スイッチばねが取り外されている場合に前記回動部材の前記第2方向への回動を規制する規制部を有することが好ましい。
本発明では、例えば、組み立て時やメンテナンス時などで、スイッチばねが取り外されている場合、すなわち、回動部材の第2方向への回動がスイッチばねにより規制されない場合、回動部材の第2方向への回動が規制部によって規制される。そのため、回動部材は、スイッチばねが配置される位置を大きく超えて第2方向に回動することを防ぐことができる。したがって、スイッチばねを取り付ける際に、回動部材を第1方向にわずかに回動させれば、スイッチばねを取り付けるスペースを確保でき、電子時計の組立作業性を向上できる。
本発明では、例えば、組み立て時やメンテナンス時などで、スイッチばねが取り外されている場合、すなわち、回動部材の第2方向への回動がスイッチばねにより規制されない場合、回動部材の第2方向への回動が規制部によって規制される。そのため、回動部材は、スイッチばねが配置される位置を大きく超えて第2方向に回動することを防ぐことができる。したがって、スイッチばねを取り付ける際に、回動部材を第1方向にわずかに回動させれば、スイッチばねを取り付けるスペースを確保でき、電子時計の組立作業性を向上できる。
本発明の電子時計において、前記規制部は、前記弾性部材に設けられることが好ましい。
本発明では、回動部材の第2方向への回動を規制する規制部が弾性部材に設けられるので、回動部材および弾性部材の2つの部品によって、回動部材の第2方向への回動を規制できる。そのため、回動部材および弾性部材以外の部材、例えば、これらの部材を取り付けるための地板などに規制部を設ける必要がなく、地板などの設計の自由度を高くできる。
また、規制部を別部品にて設ける必要がないので、部品種類を少なくでき、組立作業性を向上できる。
さらに、地板などに規制部を設けた場合、地板、回動部材および弾性部材の位置関係で、弾性部材に付勢された回動部材が第2方向に回動して規制部に当接している際の付勢力が変わることになる。そのため、これらの部材を取り付ける際の誤差を考慮すると、回動部材を規制部に適当な付勢力で当接させるためには、弾性部材の付勢力に若干の余裕を持たせる必要がある。そうすると、回動部材は弾性部材から必要以上に強く付勢されることになるので、回動部材を第1方向に回動させるのに必要な力が強くなってしまう。そのため、ユーザーの操作性が低下する。一方、本発明では、弾性部材に規制部を設けているので、弾性部材で付勢された回動部材が第2方向に回動して規制部に当接している際の付勢力を一定にすることができる。そのため、弾性部材の付勢力に余裕を持たせる必要がない。したがって、回動部材を第1方向に回動させるのに必要な力を大きくする必要がなく、ユーザーの操作性を向上できる。
本発明では、回動部材の第2方向への回動を規制する規制部が弾性部材に設けられるので、回動部材および弾性部材の2つの部品によって、回動部材の第2方向への回動を規制できる。そのため、回動部材および弾性部材以外の部材、例えば、これらの部材を取り付けるための地板などに規制部を設ける必要がなく、地板などの設計の自由度を高くできる。
また、規制部を別部品にて設ける必要がないので、部品種類を少なくでき、組立作業性を向上できる。
さらに、地板などに規制部を設けた場合、地板、回動部材および弾性部材の位置関係で、弾性部材に付勢された回動部材が第2方向に回動して規制部に当接している際の付勢力が変わることになる。そのため、これらの部材を取り付ける際の誤差を考慮すると、回動部材を規制部に適当な付勢力で当接させるためには、弾性部材の付勢力に若干の余裕を持たせる必要がある。そうすると、回動部材は弾性部材から必要以上に強く付勢されることになるので、回動部材を第1方向に回動させるのに必要な力が強くなってしまう。そのため、ユーザーの操作性が低下する。一方、本発明では、弾性部材に規制部を設けているので、弾性部材で付勢された回動部材が第2方向に回動して規制部に当接している際の付勢力を一定にすることができる。そのため、弾性部材の付勢力に余裕を持たせる必要がない。したがって、回動部材を第1方向に回動させるのに必要な力を大きくする必要がなく、ユーザーの操作性を向上できる。
本発明の電子時計において、地板と、文字板と、を有し、前記回動部材および前記弾性部材は、前記地板および前記文字板の間に配置されることが好ましい。
本発明では、回動部材および弾性部材は、地板および文字板の間に配置される。すなわち、回動部材および弾性部材は、地板の時計表面側に配置される。
ここで、通常、地板の時計裏面側には、回路基板、回路押さえ、複数の輪列、これらの輪列を駆動させるためのステップモーターなどが配置されるので、スペースに余裕がない。そのため、地板の時計裏面側に回動部材および弾性部材を配置しようとすると、電子時計を大きくする必要がある。
一方、地板の時計表面側は、比較的スペースに余裕が有る。そのため、回動部材および弾性部材を配置するために、電子時計を大きくする必要がない。したがって、地板の時計表面側のスペースを有効活用でき、電子時計を小型化できる。
本発明では、回動部材および弾性部材は、地板および文字板の間に配置される。すなわち、回動部材および弾性部材は、地板の時計表面側に配置される。
ここで、通常、地板の時計裏面側には、回路基板、回路押さえ、複数の輪列、これらの輪列を駆動させるためのステップモーターなどが配置されるので、スペースに余裕がない。そのため、地板の時計裏面側に回動部材および弾性部材を配置しようとすると、電子時計を大きくする必要がある。
一方、地板の時計表面側は、比較的スペースに余裕が有る。そのため、回動部材および弾性部材を配置するために、電子時計を大きくする必要がない。したがって、地板の時計表面側のスペースを有効活用でき、電子時計を小型化できる。
本発明の電子時計において、前記外部操作部材は、先端が前記スイッチばねに当接可能な軸部を有し、前記文字板に平行な方向から見た側面視において、前記軸部の中心軸は、前記地板の厚みの中間位置よりも前記回動部材に近い位置に配置されることが好ましい。
本発明では、外部操作部材の軸部の中心軸は、文字板に平行な方向から見た側面視において、地板の厚みの中間位置よりも回動部材に近い位置に配置される。そのため、外部操作部材と回動部材との地板の厚み方向、すなわち時計厚さ方向の距離が短くなる。すなわち、外部操作部材の押込み操作により、スイッチばねを介して回動部材を第1方向に回動させる際に、外部操作部材の押し込み操作による力が作用する点と、スイッチばねが回動部材を回動させる力が作用する点との距離が短くなる。そのため、外部操作部材を押込み操作するのに必要な力を小さくでき、ユーザーの操作性を向上できる。
本発明では、外部操作部材の軸部の中心軸は、文字板に平行な方向から見た側面視において、地板の厚みの中間位置よりも回動部材に近い位置に配置される。そのため、外部操作部材と回動部材との地板の厚み方向、すなわち時計厚さ方向の距離が短くなる。すなわち、外部操作部材の押込み操作により、スイッチばねを介して回動部材を第1方向に回動させる際に、外部操作部材の押し込み操作による力が作用する点と、スイッチばねが回動部材を回動させる力が作用する点との距離が短くなる。そのため、外部操作部材を押込み操作するのに必要な力を小さくでき、ユーザーの操作性を向上できる。
本発明の電子時計において、前記回路基板を押さえる回路押さえを有し、前記スイッチばねは、前記回路押さえに基端が支持され、前記回路基板の外周に沿って延設された支持腕部と、前記支持腕部に基端が支持され、前記文字板に平行な方向から見た側面視において前記文字板側に延設されたスイッチ片と、を有し、前記スイッチ片の前記回動部材が配置される側の先端には、前記回動部材から離れる方向に傾斜した傾斜部が設けられることが好ましい。
本発明では、スイッチばねは、回路押さえに基端が支持され、回路基板の外周に沿って延設された支持腕部と、支持腕部に基端が支持され、文字板に平行な方向からみた側面視において文字板側に延設されたスイッチ片と、を有する。そのため、スイッチばねを、回路押さえとともに、時計厚さ方向に対して、時計裏面側から時計表面側に向けて取り付けると、スイッチ片の先端が回動部材に当接する。この際、スイッチ片の回動部材が設けられる側の先端には、回動部材から離れる方向に傾斜した傾斜部を有するので、回動部材は傾斜部の傾斜面によって押し込まれることで第1方向に回動する。そのため、スイッチばねを取り付ける際に、回動部材を第1方向に回動するように押し込みながら作業する必要がなく、電子時計の組立作業性を向上できる。
本発明では、スイッチばねは、回路押さえに基端が支持され、回路基板の外周に沿って延設された支持腕部と、支持腕部に基端が支持され、文字板に平行な方向からみた側面視において文字板側に延設されたスイッチ片と、を有する。そのため、スイッチばねを、回路押さえとともに、時計厚さ方向に対して、時計裏面側から時計表面側に向けて取り付けると、スイッチ片の先端が回動部材に当接する。この際、スイッチ片の回動部材が設けられる側の先端には、回動部材から離れる方向に傾斜した傾斜部を有するので、回動部材は傾斜部の傾斜面によって押し込まれることで第1方向に回動する。そのため、スイッチばねを取り付ける際に、回動部材を第1方向に回動するように押し込みながら作業する必要がなく、電子時計の組立作業性を向上できる。
本発明の電子時計は、外部操作部材と、接続端子を有する回路基板と、前記外部操作部材の押し込み操作により回動軸を中心にして第1方向に回動する回動部材と、前記回動部材が前記第1方向とは異なる第2方向に回動するように、前記回動部材を付勢する弾性部材と、を有し、前記弾性部材は、前記回動部材の前記第2方向への回動を規制する規制部を有することを特徴とする。
ここで、弾性部材以外の部品、例えば、地板などに規制部を設けた場合、回動部材、弾性部材および規制部の3つの部品によって回動部材および弾性部材が位置決めされる。この場合、これらの3つの部品の誤差によって、回動部材および弾性部材の位置がばらつくので、その分スペースに余裕を持たせる必要がある。
一方、本発明では、規制部が弾性部材に設けられるので、回動部材および弾性部材の2つの部品によってこれらの部品が位置決めされる。そのため、これらの位置のばらつきを小さくすることができる。したがって、ばらつきを考慮したスペースの余裕を小さくでき、電子時計を小型化できる。
ここで、弾性部材以外の部品、例えば、地板などに規制部を設けた場合、回動部材、弾性部材および規制部の3つの部品によって回動部材および弾性部材が位置決めされる。この場合、これらの3つの部品の誤差によって、回動部材および弾性部材の位置がばらつくので、その分スペースに余裕を持たせる必要がある。
一方、本発明では、規制部が弾性部材に設けられるので、回動部材および弾性部材の2つの部品によってこれらの部品が位置決めされる。そのため、これらの位置のばらつきを小さくすることができる。したがって、ばらつきを考慮したスペースの余裕を小さくでき、電子時計を小型化できる。
[電子時計の概略構成]
図1は、本発明の一実施形態に係る電子時計10を文字板11側から見た概略平面図であり、図2は、電子時計10を裏蓋が外された状態で裏蓋側から見た平面図であり、図3は、電子時計10を文字板11が外された状態で文字板11側から見た平面図である。
図1は、本発明の一実施形態に係る電子時計10を文字板11側から見た概略平面図であり、図2は、電子時計10を裏蓋が外された状態で裏蓋側から見た平面図であり、図3は、電子時計10を文字板11が外された状態で文字板11側から見た平面図である。
図1〜図3において、電子時計10は、筒状の外装ケース20と、外装ケース20の内部に搭載されるムーブメント30と、外装ケース20の時計表面側の開口を塞ぐカバーガラス100と、時計裏面側の開口を塞ぐ図示略の裏蓋と、カバーガラス100の内側に配置された文字板11とを備えている。また、本実施形態の電子時計10は、クロノグラフ機能を備えている。
文字板11には、指針12,13,14が設けられている。また、文字板11には、中心より、2時方向に円形の第1小窓70と指針71とが、10時方向に円形の第2小窓80と指針81とが、6時方向に円形の第3小窓90と指針91とが、4時方向に矩形のカレンダー小窓15とが設けられている。文字板11、指針12,13,14、第1小窓70、第2小窓80、第3小窓90、およびカレンダー小窓15などは、カバーガラス100を透して視認可能となっている。
なお、文字板11の表面側には、カレンダー車(日車)16が配置され、このカレンダー車16は、印刷等された日付を示す数字部分がカレンダー小窓15から視認可能となっている。
[外装ケースの説明]
外装ケース20は、金属で形成された円筒状のケース21に、セラミックなどで形成されたベゼル22が嵌合されて構成されている。このベゼル22の内周側にリング状のダイヤルリング23を介して、円盤状の文字板11が配置されている。
外装ケース20は、金属で形成された円筒状のケース21に、セラミックなどで形成されたベゼル22が嵌合されて構成されている。このベゼル22の内周側にリング状のダイヤルリング23を介して、円盤状の文字板11が配置されている。
外装ケース20の側面には、2つの押しボタン60が押込可能に設けられている。押しボタン60は、操作部601と、操作部601から延長されて先端がスイッチばね40に当接可能な軸部602(図4参照)とを有する。また、操作部601の内部には、軸部602の外周に図示略の戻しばねが設けられており、戻しばねは図示略のばね座によって保持されている。そして、押しボタン60は、戻しばねによってケース21の外側に付勢されている。
押しボタン60としては、文字板11の中心より、2時方向の位置に配置されたAボタン60Aと、4時方向の位置に配置されたBボタン60Bとがある。これらのAボタン60A、Bボタン60Bが操作されることにより、操作に応じた操作信号が後述する回路基板32の制御回路に出力される。すなわち、Aボタン60AおよびBボタン60Bは、本発明の外部操作部材の一例である。
また、外装ケース20の側面には、3時方向の位置にリューズ61が設けられている。
押しボタン60としては、文字板11の中心より、2時方向の位置に配置されたAボタン60Aと、4時方向の位置に配置されたBボタン60Bとがある。これらのAボタン60A、Bボタン60Bが操作されることにより、操作に応じた操作信号が後述する回路基板32の制御回路に出力される。すなわち、Aボタン60AおよびBボタン60Bは、本発明の外部操作部材の一例である。
また、外装ケース20の側面には、3時方向の位置にリューズ61が設けられている。
[ムーブメントの説明]
図2および図3において、ムーブメント30は、地板31と、回路基板32と、回路基板32を取り付けるための部材である回路押さえ33とを備えている。なお、以下のムーブメント30の説明において、地板31の裏蓋側(時計裏面側)を表側とし、地板31の文字板11側(時計表面側)を裏側として説明する。
図2および図3において、ムーブメント30は、地板31と、回路基板32と、回路基板32を取り付けるための部材である回路押さえ33とを備えている。なお、以下のムーブメント30の説明において、地板31の裏蓋側(時計裏面側)を表側とし、地板31の文字板11側(時計表面側)を裏側として説明する。
図2に示すように、地板31の表側には、回路基板32と回路押さえ33とが配置されている。また、地板31の表側には、図示略の複数の輪列、これらの輪列を介して前述の指針12,13,14,71,81,91を回転駆動する図示略のステップモーター、ステップモーターに電力を供給するリチウムイオン電池などの二次電池34等が配置されている。
また、図3に示すように、地板31の裏側には、2時および4時方向の位置に、回動部材51(51A,51B)と、クリックばね52(52A,52B)とが配置されている。すなわち、回動部材51およびクリックばね52は、地板31および文字板11の間に配置される。
なお、回動部材51およびクリックばね52は、押しボタン60を押し込んだ際に、クリック感を生じさせるための部材である。回動部材51およびクリックばね52の詳細については後述する。
なお、回動部材51およびクリックばね52は、押しボタン60を押し込んだ際に、クリック感を生じさせるための部材である。回動部材51およびクリックばね52の詳細については後述する。
回路基板32は、指針12,13,14,71,81,91の駆動を制御する制御回路の他、電子時計10が電波時計である場合には、受信装置(GPSモジュール)、制御装置、記憶装置等を備えることになる。そして、回路基板32には、GPS衛星からの電波を受信する図示略のアンテナ体が接続される。
回路押さえ33は、外部操作可能なA,Bボタン60A,60Bの押込み操作により押圧されることで弾性変形し、回路基板32の接続端子32Aに電気的に接続されるスイッチばね40(40A,40B)を有している。本実施形態では、スイッチばね40は、回路押さえ33と一体に形成される。また、スイッチばね40は、金属製で導電性を有し、A,Bボタン60A,60Bが操作されて押し込まれると、当該A,Bボタン60A,60Bの端部が当接し、内方に弾性変形して接続端子32Aに接続され、スイッチ入力が行われる。スイッチばね40の形状および動作については、以下に詳説する。
[スイッチばねの説明]
図4は、地板31の裏側の要部を示す斜視図であり、図5は、地板31の表側の要部を示す斜視図であり、図6は電子時計10の要部を示す拡大断面図である。
図2に示すように、スイッチばね40としては、2時方向に設けられたスイッチばね40Aと、4時方向に設けられたスイッチばね40Bとの2つがある。
図4は、地板31の裏側の要部を示す斜視図であり、図5は、地板31の表側の要部を示す斜視図であり、図6は電子時計10の要部を示す拡大断面図である。
図2に示すように、スイッチばね40としては、2時方向に設けられたスイッチばね40Aと、4時方向に設けられたスイッチばね40Bとの2つがある。
スイッチばね40は、図4および図5に示すように、支持腕部41とスイッチ片42とを有する。
支持腕部41は、回路押さえ33から文字板11側(時計表面側)に向けて延設された基端部411と、基端部411から回路基板32の外周に沿って延設された支持腕部本体412と、を有する。すなわち、支持腕部41は、基端部411が回路押さえ33に支持され、支持腕部本体412が回路基板32の外周に沿って延設されている。また、支持腕部本体412は、先端側で地板31の外周部に設けられた規制部311に当接している。これにより、支持腕部41はケース21側(時計外周側)に移動することが規制されている。
支持腕部41は、回路押さえ33から文字板11側(時計表面側)に向けて延設された基端部411と、基端部411から回路基板32の外周に沿って延設された支持腕部本体412と、を有する。すなわち、支持腕部41は、基端部411が回路押さえ33に支持され、支持腕部本体412が回路基板32の外周に沿って延設されている。また、支持腕部本体412は、先端側で地板31の外周部に設けられた規制部311に当接している。これにより、支持腕部41はケース21側(時計外周側)に移動することが規制されている。
スイッチ片42は、図5に示すように、基端が支持腕部本体412に支持され、支持腕部本体412から、文字板11に平行な方向から見た側面視において、裏蓋側(時計裏面側)および文字板11側(時計表面側)の両側に向けて延設されている。すなわち、スイッチ片42は、支持腕部本体412から、時計厚さ方向に延設されている。そして、スイッチ片42は、図6に示すように、支持腕部本体412の裏蓋側に設けられ、接続端子32Aと接続される接続部422と、支持腕部本体412の文字板11側に設けられ、押しボタン60の端部が当接される作用部421と、作用部421のさらに文字板11側に設けられ、後述する回動部材51の接触部511と接触する被接触部423と、を有している。さらに、スイッチ片42の文字板11側の先端には、ケース21側(時計外周側)に傾斜する傾斜部424が設けられている。すなわち、傾斜部424は、回動部材51から時計外周側に離れる方向に傾斜している。
このようなスイッチばね40は、押しボタン60の押込操作時の動きに応じて回路基板32の面方向(押しボタン60の軸方向)に弾性変形する。本実施形態では、2つのスイッチばね40A,40Bがそれぞれ、A,Bボタン60A,60Bによって弾性変形する。
このようなスイッチばね40は、押しボタン60の押込操作時の動きに応じて回路基板32の面方向(押しボタン60の軸方向)に弾性変形する。本実施形態では、2つのスイッチばね40A,40Bがそれぞれ、A,Bボタン60A,60Bによって弾性変形する。
ここで、図6に示すように、作用部421は、押しボタン60の軸部602の先端が当接可能に構成されている。そして、軸部602の中心軸Pは、文字板11に平行な方向から見た側面視において、地板31の厚みの中間位置を通る中心線Oよりも回動部材51に近い位置に配置されている。これにより、押しボタン60の軸部602、スイッチばね40の作用部421、回動部材51およびクリックばね52の時計厚さ方向の距離Hが短くなるように構成されている。
[回動部材およびクリックばねの説明]
図7は電子時計10の要部を示す拡大平面図である。なお、図7では、説明を分かりやすくするために、地板31の記載を省略している。
回動部材51は、金属などから設けられており、図7に示すように、回動軸37を中心にして第1方向Rおよび第2方向Lに回動可能である。回動部材51には、スイッチばね40の被接触部423と当接する接触部511と、後述するクリックばね52の凹部521と当接する当接部512と、クリックばね52の規制部523と係合する係合部513と、が設けられている。
図7は電子時計10の要部を示す拡大平面図である。なお、図7では、説明を分かりやすくするために、地板31の記載を省略している。
回動部材51は、金属などから設けられており、図7に示すように、回動軸37を中心にして第1方向Rおよび第2方向Lに回動可能である。回動部材51には、スイッチばね40の被接触部423と当接する接触部511と、後述するクリックばね52の凹部521と当接する当接部512と、クリックばね52の規制部523と係合する係合部513と、が設けられている。
クリックばね52は、金属などから形成された弾性体であり、図7に示すように、中央部付近で屈曲したヘアピン状に形成されている。クリックばね52は、基端部付近および屈曲部付近で、締結部材38,39によって地板31に固定されている。また、クリックばね52の先端側には、回動部材51の当接部512と接触する凹部521が設けられている。凹部521の先端側には、凹部521から連続して平面部522が設けられている。また、クリックばね52の基端側には、回動部材51の係合部513と係合する規制部523が設けられている。
また、前述したようにスイッチばね40は、支持腕部41が時計外周側に移動することが規制されている。そのため、回動部材51は、スイッチばね40のスイッチ片42によって第2方向Lへの回動が規制されている。そして、スイッチ片42によって第2方向Lへの回動が規制された回動部材51は、クリックばね52を第1方向Rに押し込むように、クリックばね52と接触している。これにより、クリックばね52は第1方向Rに弾性変形している。そして、この反作用により、クリックばね52は、第1方向Rとは反対の第2方向Lに回動するように、回動部材51を付勢している。すなわち、クリックばね52は、本発明の弾性部材の一例である。
このように、本実施形態では、回動部材51は、スイッチばね40とクリックばね52とに挟み込まれることで位置決めされている。
このように、本実施形態では、回動部材51は、スイッチばね40とクリックばね52とに挟み込まれることで位置決めされている。
次に、回動部材51およびクリックばね52の動きについて説明する。
図8は、押しボタン60が押し込まれた状態の電子時計10の要部を示す拡大平面図である。なお、図7と同様に、図8も地板31の記載を省略している。
電子時計10のユーザーは、押しボタン60の押し込み操作によって、押しボタン60を図7中の右上方向に向けて押し込む。
図8は、押しボタン60が押し込まれた状態の電子時計10の要部を示す拡大平面図である。なお、図7と同様に、図8も地板31の記載を省略している。
電子時計10のユーザーは、押しボタン60の押し込み操作によって、押しボタン60を図7中の右上方向に向けて押し込む。
押しボタン60が押し込まれると、図8に示すように、押しボタン60は、軸部602がスイッチ片42の作用部421に接触する。そして、さらに押しボタン60が押し込まれると、支持腕部41が弾性変形し、スイッチ片42を介して、回動部材51が第1方向Rに回動する。
ここで、回動部材51の接触部511と、スイッチ片42の被接触部423とは接触しているので、回動部材51とスイッチばね40とを接触させるために押しボタン60を押し込む必要はない。すなわち、押しボタン60がスイッチ片42に当接した状態から、押しボタン60を押し込むと、ただちに回動部材51は第1方向Rに回動する。
ここで、回動部材51の接触部511と、スイッチ片42の被接触部423とは接触しているので、回動部材51とスイッチばね40とを接触させるために押しボタン60を押し込む必要はない。すなわち、押しボタン60がスイッチ片42に当接した状態から、押しボタン60を押し込むと、ただちに回動部材51は第1方向Rに回動する。
回動部材51が第1方向Rに回動すると、回動部材51の当接部512は、凹部521に接触した状態から押し込まれ、凹部521を乗り越えて平面部522と接触する状態になる。この際、当接部512が凹部521を乗り越えることで、クリック感が生じる。
また、押しボタン60が押し込まれると、スイッチ片42が回路基板32側に移動する(図6参照)。そして、スイッチ片42の接続部422が回路基板32の接続端子32Aに接続し、スイッチ入力が行われる。
スイッチ入力が行われた後、ユーザーが押しボタン60の押込み操作を解除すると、押しボタン60は、前述した図示略の戻しばねに付勢されて、ケース21の外側に向かって移動する。この移動により、押しボタン60が、スイッチ片42、回動部材51およびクリックばね52を第1方向Rに押し込んでいた力が解除される。この際、図8に示す状態では、支持腕部41およびクリックばね52は、押しボタン60に押し込まれて弾性変形していたので、押しボタン60によって押し込まれていた力が解除されると、元の状態に戻ろうとする。これにより、スイッチ片42およびクリックばね52は第2方向Lに移動する。そして、回動部材51は、クリックばね52によって付勢されて、第2方向Lに回動する。
このように、ユーザーが押しボタン60の押込み操作を解除すると、押しボタン60、スイッチばね40、回動部材51およびクリックばね52は、図7に示す所定の位置に戻る。
このように、ユーザーが押しボタン60の押込み操作を解除すると、押しボタン60、スイッチばね40、回動部材51およびクリックばね52は、図7に示す所定の位置に戻る。
[スイッチばねが取り外された状態について]
次に、スイッチばね40が取り外されている場合における、回動部材51およびクリックばね52について説明する。なお、スイッチばね40が取り外される場合とは、例えば、電子時計10の組み立て時やメンテナンス時などが想定される。
次に、スイッチばね40が取り外されている場合における、回動部材51およびクリックばね52について説明する。なお、スイッチばね40が取り外される場合とは、例えば、電子時計10の組み立て時やメンテナンス時などが想定される。
図9は、スイッチばね40が取り外された状態の電子時計10の要部を示す拡大平面図である。なお、図7および図8と同様に、図9も地板31の記載を省略している。
図9に示すように、スイッチばね40が取り外された状態では、当然、回動部材51の第2方向Lへの回動がスイッチばね40によって規制されない。そのため、回動部材51は、クリックばね52に付勢されて、図7に示す状態からさらに第2方向Lに回動しようとする。
図9に示すように、スイッチばね40が取り外された状態では、当然、回動部材51の第2方向Lへの回動がスイッチばね40によって規制されない。そのため、回動部材51は、クリックばね52に付勢されて、図7に示す状態からさらに第2方向Lに回動しようとする。
この際、図9に示すように、回動部材51は、回動部材51の係合部513がクリックばね52の規制部523に係合する。そのため、回動部材51は、第2方向Lへの回動が規制されるので、図9に示す状態からさらに第2方向Lへ大きく回動することがない。そのため、回動部材51が、スイッチばね40が配置される位置を大きく超えてケース21側に飛び出してしまうことを防ぐことができる。
[スイッチばねの取付手順]
次に、スイッチばね40の取付手順について説明する。
図10(A)〜図10(C)は、スイッチばね40の取付手順を示す電子時計10の概略断面図である。なお、図10(A)〜図10(C)において、上側が裏蓋側(時計裏面側)であり、下側が文字板11側(時計表面側)である。
図10(A)〜図10(C)に示すように、スイッチばね40は、回路押さえ33とともに、裏蓋側から文字板11側に向けて取り付けられる。
次に、スイッチばね40の取付手順について説明する。
図10(A)〜図10(C)は、スイッチばね40の取付手順を示す電子時計10の概略断面図である。なお、図10(A)〜図10(C)において、上側が裏蓋側(時計裏面側)であり、下側が文字板11側(時計表面側)である。
図10(A)〜図10(C)に示すように、スイッチばね40は、回路押さえ33とともに、裏蓋側から文字板11側に向けて取り付けられる。
この際、図10(A)に示すように、スイッチばね40の先端に設けられた傾斜部424が回動部材51の接触部511に当接する。すなわち、回動部材51は、係合部513がクリックばね52の規制部523に係合している状態で、接触部511の先端が傾斜部424の先端よりもケース21側(時計外周側)に突出しないように、第2方向Lへの回動が規制されている。この状態から、スイッチばね40をさらに文字板11側に移動させると、傾斜部424はケース21側、つまり、回動部材51から時計外周側に離れる方向に傾斜しているので、当該傾斜部424の傾斜面によって、回動部材51が押し込まれる。そうすると、回動部材51は、第1方向Rに回動するので(図7参照)、図10(B)に示す状態になる。この状態から、スイッチばね40をさらに文字板11側に移動させると、図10(C)に示す状態になり、スイッチばね40を所定の位置に取り付けることができる。
このように、本実施形態では、スイッチばね40を、裏蓋側(時計裏面側)から文字板11側(時計表面側)に取り付ければ、回動部材51を第1方向Rに回動するように押し込みながら作業する必要がない。
このように、本実施形態では、スイッチばね40を、裏蓋側(時計裏面側)から文字板11側(時計表面側)に取り付ければ、回動部材51を第1方向Rに回動するように押し込みながら作業する必要がない。
[実施形態の作用効果]
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、回動部材51はクリックばね52に付勢されてスイッチばね40に接触している。すなわち、回動部材51の第2方向Lへの回動がスイッチばね40によって規制されている。そのため、押しボタン60を押込み操作する際に、スイッチばね40と回動部材51とを接触させるために、押しボタン60を押し込む必要がない。したがって、押しボタン60のストローク量を小さくでき、電子時計10を小型化できる。
このような本実施形態によれば、以下の効果を得ることができる。
本実施形態では、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、回動部材51はクリックばね52に付勢されてスイッチばね40に接触している。すなわち、回動部材51の第2方向Lへの回動がスイッチばね40によって規制されている。そのため、押しボタン60を押込み操作する際に、スイッチばね40と回動部材51とを接触させるために、押しボタン60を押し込む必要がない。したがって、押しボタン60のストローク量を小さくでき、電子時計10を小型化できる。
本実施形態では、例えば、組み立て時やメンテナンス時などで、スイッチばね40が取り外されている場合、係合部513がクリックばね52の規制部523と係合することで、回動部材51の第2方向Lへの回動が規制される。そのため、回動部材51はスイッチばね40が配置される場所を大きく超えて、第2方向Lに回動することがない。したがって、スイッチばね40を取り付ける際に、回動部材51を第1方向Rにわずかに回動させればスイッチばね40を取り付けるスペースを確保でき、電子時計10の組立作業性を向上できる。
本実施形態では、回動部材51の第2方向Lへの回動を規制する規制部523がクリックばね52に設けられるので、回動部材51およびクリックばね52の2つの部品によって、回動部材51の第2方向Lへの回動を規制できる。
ここで、クリックばね52以外の部品、例えば、地板31などに規制部523を設けた場合、回動部材51、クリックばね52および規制部523の3つの部品によって回動部材51およびクリックばね52が位置決めされる。この場合、これらの3つの部品の誤差によって、回動部材51およびクリックばね52の位置がばらつくので、その分スペースに余裕を持たせる必要がある。
一方、本実施形態では、規制部523がクリックばね52に設けられるので、回動部材51およびクリックばね52の2つの部品によってこれらの部品が位置決めされる。そのため、これらの位置のばらつきを小さくすることができる。したがって、ばらつきを考慮したスペースの余裕を小さくでき、電子時計10を小型化できる。
また、回動部材51およびクリックばね52以外の部品に規制部523を設ける必要がないので、地板31などの設計の自由度を高くできる。また、規制部523を別部品にて設ける必要がないので、部品種類を少なくでき、組立作業性を向上できる。
さらに、地板31などに規制部523を設けた場合、地板31、回動部材51およびクリックばね52の位置関係で、クリックばね52に付勢された回動部材51が第2方向Lに回動して規制部523に当接している際の付勢力が変わることになる。そのため、これらの部材を取り付ける際の誤差を考慮すると、回動部材51を規制部523に適当な付勢力で当接させるためには、クリックばね52の付勢力に若干の余裕を持たせる必要がある。そうすると、回動部材51はクリックばね52から必要以上に強く付勢されることになるので、回動部材51を第1方向Rに回動させるのに必要な力が強くなってしまう。そのため、ユーザーの操作性が低下する。一方、本実施形態では、クリックばね52に規制部523を設けているので、クリックばね52で付勢された回動部材51が第2方向Lに回動して規制部523に当接している際の付勢力を一定にすることができる。そのため、クリックばね52の付勢力に余裕を持たせる必要がない。したがって、回動部材51を第1方向Rに回動させるのに必要な力を大きくする必要がなく、ユーザーの操作性を向上できる。
ここで、クリックばね52以外の部品、例えば、地板31などに規制部523を設けた場合、回動部材51、クリックばね52および規制部523の3つの部品によって回動部材51およびクリックばね52が位置決めされる。この場合、これらの3つの部品の誤差によって、回動部材51およびクリックばね52の位置がばらつくので、その分スペースに余裕を持たせる必要がある。
一方、本実施形態では、規制部523がクリックばね52に設けられるので、回動部材51およびクリックばね52の2つの部品によってこれらの部品が位置決めされる。そのため、これらの位置のばらつきを小さくすることができる。したがって、ばらつきを考慮したスペースの余裕を小さくでき、電子時計10を小型化できる。
また、回動部材51およびクリックばね52以外の部品に規制部523を設ける必要がないので、地板31などの設計の自由度を高くできる。また、規制部523を別部品にて設ける必要がないので、部品種類を少なくでき、組立作業性を向上できる。
さらに、地板31などに規制部523を設けた場合、地板31、回動部材51およびクリックばね52の位置関係で、クリックばね52に付勢された回動部材51が第2方向Lに回動して規制部523に当接している際の付勢力が変わることになる。そのため、これらの部材を取り付ける際の誤差を考慮すると、回動部材51を規制部523に適当な付勢力で当接させるためには、クリックばね52の付勢力に若干の余裕を持たせる必要がある。そうすると、回動部材51はクリックばね52から必要以上に強く付勢されることになるので、回動部材51を第1方向Rに回動させるのに必要な力が強くなってしまう。そのため、ユーザーの操作性が低下する。一方、本実施形態では、クリックばね52に規制部523を設けているので、クリックばね52で付勢された回動部材51が第2方向Lに回動して規制部523に当接している際の付勢力を一定にすることができる。そのため、クリックばね52の付勢力に余裕を持たせる必要がない。したがって、回動部材51を第1方向Rに回動させるのに必要な力を大きくする必要がなく、ユーザーの操作性を向上できる。
本実施形態では、回動部材51およびクリックばね52は、地板31および文字板11の間に配置される。
ここで、地板31の表側には、回路基板32、回路押さえ33、図示略の複数の輪列、これらの輪列を介して指針12,13,14,71,81,91を回転駆動する図示略のステップモーター、ステップモーターに電力を供給するリチウムイオン電池などの二次電池34等が配置されているので、スペースに余裕がない。そのため、地板31の表側に回動部材51およびクリックばね52を配置しようとすると、電子時計10を大きくする必要がある。
一方、地板31の裏側、すなわち、地板31および文字板11の間には、比較的スペースに余裕が有る。そのため、回動部材51およびクリックばね52を配置するために、電子時計10を大きくする必要がない。したがって、地板31の文字板11側(時計表面側)のスペースを有効活用でき、電子時計10を小型化できる。
ここで、地板31の表側には、回路基板32、回路押さえ33、図示略の複数の輪列、これらの輪列を介して指針12,13,14,71,81,91を回転駆動する図示略のステップモーター、ステップモーターに電力を供給するリチウムイオン電池などの二次電池34等が配置されているので、スペースに余裕がない。そのため、地板31の表側に回動部材51およびクリックばね52を配置しようとすると、電子時計10を大きくする必要がある。
一方、地板31の裏側、すなわち、地板31および文字板11の間には、比較的スペースに余裕が有る。そのため、回動部材51およびクリックばね52を配置するために、電子時計10を大きくする必要がない。したがって、地板31の文字板11側(時計表面側)のスペースを有効活用でき、電子時計10を小型化できる。
本実施形態では、押しボタン60の軸部602の中心軸Pは、文字板11に平行な方向から見た側面視において、地板31の厚みの中間位置を通る中心線Oよりも回動部材51に近い位置に配置されている。そのため、押しボタン60と回動部材51との時計厚さ方向の距離Hが短くなる。すなわち、押しボタン60の押込み操作により、スイッチばね40を介して回動部材51を第1方向Rに回動させる際に、押しボタン60の押し込み操作による力が作用する作用部421と、スイッチばね40が回動部材51を回動させる力が作用する被接触部423との距離Hが短くなる。そのため、押しボタン60を押込み操作するのに必要な力を小さくでき、ユーザーの操作性を向上できる。
本実施形態では、スイッチ片42の先端には、ケース21側(時計外周側)に傾斜した傾斜部424が設けられているので、回動部材51は傾斜部424によって押し込まれることで第1方向Rに回動する。そのため、スイッチばね40を取り付ける際に、回動部材51を第1方向Rに回動するように押し込みながら作業する必要がなく、電子時計10の組立作業性を向上できる。
本実施形態では、押しボタン60を押込み操作する際に、回動部材51の当接が、凹部521に接触した状態から押し込まれ、凹部521を乗り越えることでクリック感を生じる。そのため、ユーザーが押しボタン60を操作する際の操作感を向上させることができる。
本実施形態では、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、スイッチばね40、回動部材51およびクリックばね52が接触している。
ここで、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、スイッチばね40と回動部材51とが離間している場合、ユーザーが押しボタン60を押し込むと、押しボタン60がスイッチばね40に当接し、押しボタン60をさらに押し込むと、スイッチばね40が回動部材51に当接する。そして、ユーザーは、さらに押しボタン60を押し込むと、回動部材51の当接部512がクリックばね52の凹部521を乗り越える際にクリック感が得られる。このように、ユーザーは、押しボタン60がスイッチばね40と当接するタイミングと、スイッチばね40が回動部材51に当接するタイミングと、当接部512が凹部521を乗り越えるタイミングと、で3段階の力の変化を感じることになる。この場合、2回目の力の変化が生じたタイミング、すなわち、スイッチばね40が回動部材51に当接するタイミングでクリック感が生じたと誤認する可能性があり、ユーザーの意図した操作が実行されない可能性がある。
一方、本実施形態では、前述のように、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、スイッチばね40、回動部材51およびクリックばね52が接触しているので、スイッチばね40が回動部材51に接触するタイミングで力の変化が生じることがない。そのため、ユーザーがクリック感を誤認する可能性は低く、ユーザーの意図した操作が実行されやすくなる。
ここで、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、スイッチばね40と回動部材51とが離間している場合、ユーザーが押しボタン60を押し込むと、押しボタン60がスイッチばね40に当接し、押しボタン60をさらに押し込むと、スイッチばね40が回動部材51に当接する。そして、ユーザーは、さらに押しボタン60を押し込むと、回動部材51の当接部512がクリックばね52の凹部521を乗り越える際にクリック感が得られる。このように、ユーザーは、押しボタン60がスイッチばね40と当接するタイミングと、スイッチばね40が回動部材51に当接するタイミングと、当接部512が凹部521を乗り越えるタイミングと、で3段階の力の変化を感じることになる。この場合、2回目の力の変化が生じたタイミング、すなわち、スイッチばね40が回動部材51に当接するタイミングでクリック感が生じたと誤認する可能性があり、ユーザーの意図した操作が実行されない可能性がある。
一方、本実施形態では、前述のように、押しボタン60が押込み操作されていない状態において、スイッチばね40、回動部材51およびクリックばね52が接触しているので、スイッチばね40が回動部材51に接触するタイミングで力の変化が生じることがない。そのため、ユーザーがクリック感を誤認する可能性は低く、ユーザーの意図した操作が実行されやすくなる。
[他の実施形態]
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、回動部材51の第2方向Lへの回動を規制する規制部523がクリックばね52に設けられていたが、例えば、規制部は地板などに設けられていてもよく、スイッチばねが取り外された際に、回動部材の第2方向への回動を規制できる位置に設けられていればよい。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、回動部材51の第2方向Lへの回動を規制する規制部523がクリックばね52に設けられていたが、例えば、規制部は地板などに設けられていてもよく、スイッチばねが取り外された際に、回動部材の第2方向への回動を規制できる位置に設けられていればよい。
前記実施形態では、ヘアピン状に屈曲して形成されたクリックばね52を弾性部材の一例としたが、弾性部材はこれに限られるものではなく、例えば、長方形状に形成された平板であってもよく、回動部材が第2方向に回動するように付勢できるものであればよい。
前記実施形態では、スイッチばね40が回路押さえ33に設けられていたが、例えば、スイッチばねは回路押さえとは別部品にて設けられていてもよく、あるいは、スイッチばねが地板に設けられる構成も本発明に含まれる。
前記実施形態では、回動部材51およびクリックばね52が地板31の裏側に設けられていたが、地板の表側に設けられていてもよい。
また、押しボタン60は、軸部602の中心軸Pが、地板31の厚み中間位置を通る中心線Oに対して、回動部材51に近い位置、すなわち、地板31の裏側に位置するように配置されていたが、押しボタンは、軸部の中心軸が、地板の厚みの中間位置を通る中心線に対して、地板の表側に位置するように配置されていてもよい。この場合、押しボタンは、軸部の中心軸が、時計厚さ方向に対して、スイッチ片42の接続部422と被接触部423との間に位置するように配置されることが好ましい。
また、押しボタン60は、軸部602の中心軸Pが、地板31の厚み中間位置を通る中心線Oに対して、回動部材51に近い位置、すなわち、地板31の裏側に位置するように配置されていたが、押しボタンは、軸部の中心軸が、地板の厚みの中間位置を通る中心線に対して、地板の表側に位置するように配置されていてもよい。この場合、押しボタンは、軸部の中心軸が、時計厚さ方向に対して、スイッチ片42の接続部422と被接触部423との間に位置するように配置されることが好ましい。
前記実施形態では、スイッチばね40の端部に傾斜部424が設けられていたが、スイッチばねの端部に傾斜部が設けられない構成も本発明に含まれる。
前記実施形態では、本発明の電子時計10をアナログ式として説明したが、電子時計としては、時間情報を液晶表示装置にて表示するようなデジタル式であってもよく、アナログ式とデジタル式とが一緒になったものであってもよい。
さらに、アナログ式の場合でも、クロノグラフ機能については必須の構成ではなく、通常の3針式の電子時計に本発明を適用してもよい。
また、電子時計としてGPS衛星からの電波を受信する電波時計としたが、標準電波を受信するものであってもよいし、電波を受信しない電子時計に本発明を適用してもよい。
さらに、アナログ式の場合でも、クロノグラフ機能については必須の構成ではなく、通常の3針式の電子時計に本発明を適用してもよい。
また、電子時計としてGPS衛星からの電波を受信する電波時計としたが、標準電波を受信するものであってもよいし、電波を受信しない電子時計に本発明を適用してもよい。
10…電子時計、20…外装ケース、21…ケース、30…ムーブメント、31…地板、32…回路基板、32A…接続端子、33…回路押さえ、37…回動軸、40,40A,40B…スイッチばね、41…支持腕部、42…スイッチ片、421…作用部、422…接続部、423…被接触部、424…傾斜部、51…回動部材、511…接触部、512…当接部、513…係合部、52…クリックばね(弾性部材)、521…凹部、522…平面部、523…規制部、60…押しボタン(外部操作部材)、601…操作部、602…軸部、R…第1方向、L…第2方向、P…中心軸、O…中心線。
Claims (7)
- 外部操作部材と、
接続端子を有する回路基板と、
前記外部操作部材の押込み操作により押圧されるスイッチばねと、
前記スイッチばねと接触する接触部を有し、前記外部操作部材の押し込み操作により回動軸を中心にして第1方向に回動する回動部材と、
前記回動部材が前記第1方向とは異なる第2方向に回動するように、前記回動部材を付勢する弾性部材と、を有し、
前記回動部材は、前記第2方向への回動が前記スイッチばねによって規制される
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1に記載の電子時計において、
前記スイッチばねが取り外されている場合に前記回動部材の前記第2方向への回動を規制する規制部を有する
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項2に記載の電子時計において、
前記規制部は、前記弾性部材に設けられる
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子時計において、
地板と、
文字板と、を有し、
前記回動部材および前記弾性部材は、前記地板および前記文字板の間に配置される
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項4に記載の電子時計において、
前記外部操作部材は、先端が前記スイッチばねに当接可能な軸部を有し、
前記文字板に平行な方向から見た側面視において、
前記軸部の中心軸は、前記地板の厚みの中間位置よりも前記回動部材に近い位置に配置される
ことを特徴とする電子時計。 - 請求項4または請求項5に記載の電子時計において、
前記回路基板を押さえる回路押さえを有し、
前記スイッチばねは、
前記回路押さえに基端が支持され、前記回路基板の外周に沿って延設された支持腕部と、
前記支持腕部に基端が支持され、前記文字板に平行な方向から見た側面視において前記文字板側に延設されたスイッチ片と、を有し、
前記スイッチ片の前記回動部材が配置される側の先端には、前記回動部材から離れる方向に傾斜した傾斜部が設けられる
ことを特徴とする電子時計。 - 外部操作部材と、
接続端子を有する回路基板と、
前記外部操作部材の押し込み操作により回動軸を中心にして第1方向に回動する回動部材と、
前記回動部材が前記第1方向とは異なる第2方向に回動するように、前記回動部材を付勢する弾性部材と、を有し、
前記弾性部材は、前記回動部材の前記第2方向への回動を規制する規制部を有する
ことを特徴とする電子時計。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2018049055A JP2019158800A (ja) | 2018-03-16 | 2018-03-16 | 電子時計 |
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2018
- 2018-03-16 JP JP2018049055A patent/JP2019158800A/ja active Pending
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