JP2004079410A - 回動可能な操作軸を備えた電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】回動可能な操作軸を有する電子機器において、操作軸の周囲の検出構造をコンパクトに構成することにより、電子機器の小型化・薄型化を可能にし、また、操作軸の回動状態の検出を安定化させる。
【解決手段】外部操作部材10は操作軸20に接続され、操作軸20には回動電極部24が一体に設けられている。回転検出部材112,113は金属等の導電体で構成され、回路基板111に実装された実装端子部112A,113Aと、これらの実装端子部112A,113Bから回路基板111の表面にほぼ沿った方向に伸びる延在部112B,113Bと、この延在部112B,113Bの先端に形成された検出端子部112C,113Cとを有している。検出端子部112C,113Cは回動電極部24の外周面に摺接している。
【選択図】 図2
【解決手段】外部操作部材10は操作軸20に接続され、操作軸20には回動電極部24が一体に設けられている。回転検出部材112,113は金属等の導電体で構成され、回路基板111に実装された実装端子部112A,113Aと、これらの実装端子部112A,113Bから回路基板111の表面にほぼ沿った方向に伸びる延在部112B,113Bと、この延在部112B,113Bの先端に形成された検出端子部112C,113Cとを有している。検出端子部112C,113Cは回動電極部24の外周面に摺接している。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は回動可能な操作軸を備えた電子機器に係り、特に、電子時計に適用する場合に好適な、上記操作軸の操作状態を検出するための検出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、腕時計は、時計ケース内に収容されたムーブメントに連結された、回動可能な操作軸としての巻真を有し、この巻真には、時計ケースの外部に突出したリュウズが接続されている。通常、リュウズを回動させ、或いは、巻真の軸線方向に引き出し若しくは押し込むことによって各種の操作を行うことができるように構成されている。
【0003】
上記巻真には、その外周面上に回動方向の係合断面と軸線方向の段差とが設けられ、上記係合断面に嵌合する歯車(例えばツヅミ車など)や上記段差に係合したレバー部材(オシドリなど)、その他、接点ばねなどが係合している。上記リュウズを回動させたり、軸線方向に引き出したり若しくは押し込んだりすると、上記段差に係合するレバー部材や接点ばねなどが連動し、歯車が回転したり、電気的な接点部が開閉動作したりするようになっている。
【0004】
近年、腕時計としては、内部に電子回路を内蔵した電子時計が大勢を占めるようになってきていて、コンピュータと同等の演算処理機能を有するCPUを内蔵した電子時計や受信信号により時刻修正を行う電波時計も出現している。このような電子時計においては、外部操作部材及びその操作状態をムーブメント内部に伝達するための構造として、従来のリュウズ、巻真及びこれに連結された機械的伝動機構に代わって、操作状態に対応した電気的信号を入力する形式の操作ボタンや操作スイッチが多用されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のリュウズのように、回動操作及び引き出し・押し込み操作の双方を可能にする形式の外部操作部材は、様々な操作機能を単一の操作部において実現できるという点で優れている。したがって、上記のような電子化された電子時計であっても腕時計などの携帯型電子時計には、操作部及びその操作状態を検出する部分にも小型化・薄型化が要求されることから、上記のような外部操作部材の利用が期待される。
【0006】
しかしながら、上記のリュウズのような外部操作部材を電子化された携帯時計に適用させる場合においては、その回動操作と、引き出し・押し込み操作とに連動する電気的検出構造を設ける必要があるため、巻真の周囲の構造が複雑になりやすいという問題点がある。特に、巻真の回動を電気的に検出する場合に、巻真の回動によって変形動作する接点ばねを用いると、接点ばねの開閉動作を可能にするための動作空間を確保する必要があることから小型化、特に薄型化が難しくなるため、電子時計の小型化・薄型化が困難になるという問題点がある。また、上記構造ではチャタリングが発生しやすく、安定した検出状態を実現することが難しいという問題点もある。
【0007】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、回動可能な操作軸を有する電子機器において、操作軸の周囲の検出構造をコンパクトに構成することにより、電子機器の小型化・薄型化を可能にすることにある。また、操作軸の回動状態の検出を安定化させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の回動可能な操作軸を備えた電子機器は、回動可能な操作軸を備えた電子機器であって、前記操作軸と一体に構成された、外周面のうち回動方向の一部に露出した電極を有する回動電極部と、前記回動電極部の前記外周面に摺接する回動検出部材と、前記電極と前記回動検出部材との導電接触の有無に応じて前記回動電極部の回動状態を検出するための検出回路と、を有することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、回動電極部の外周面に回動検出部材を摺接させることにより、回動検出部材が外周面上の一部に設けられた電極露出部分に接触したときに電極と回動検出部材とが導電接触状態になるため、この導電接触状態を検知することによって操作軸の回動状態を検出することが可能になる。したがって、操作軸を回動させる操作を行うことによって電子機器を制御することができる。このとき、回動検出部材は回動電極部の外周面に追随して摺接してさえいればよいことから、チャタリングを防止することができ、安定した検出状態を実現できるとともに、高速応答で、時間情報修正手段等を操作することが可能になるので、操作性を向上させることができる。また、同じ理由により、この回動検出部材にはバネ動作が不要であることから、回動検出部材の動作空間を確保する必要がなくなり、検出構造を小型化できる。さらに、回動電極部は操作軸と一体に構成されているため、操作軸の周囲構造を簡易なものとすることができる。
【0010】
本発明において、前記検出回路を構成した回路基板を有し、前記回動検出部材は、前記回路基板の表面にほぼ沿って延伸するように設けられていることが好ましい。回動検出部材は回路基板の表面にほぼ沿って延伸するように配設されているため、操作軸の周囲部分を容易に薄型化することができる。
【0011】
本発明において、前記回動電極部には一対の前記回動検出部材が摺接し、前記回動電極部の前記外周面上における一対の前記回動検出部材の摺接位置は、前記回動電極部の正転時と逆転時とで電極接触タイミングの位相差が異なるように設定されていることが好ましい。これによって、一対の回動検出部材から出力される信号間の位相差を見ることによって操作軸が正転しているか逆転しているかを判別することができる。したがって、検出回路において操作軸の回動方向(正転か逆転か)を判別し、その回動方向に応じて電子機器の動作を変えることができる。例えば、電子時計において、操作軸の回動量に応じた時刻修正を行う場合に、回動方向の正逆によって時刻を進めるか遅らせるかを選択することが可能になる。
【0012】
本発明において、前記一対の回動検出部材は、相互に反対方向から前記回動電極部に摺接するように配設されていることが好ましい。これによって、きわめて薄い空間内に一対の回動検出部材を収容することが可能になり、電子機器をさらに容易に薄型化することができる。
【0013】
本発明において、前記回動電極部は、前記電極が絶縁材中に一体に埋設された状態に形成されてなることが好ましい。これにより、回動電極部の小型化が更に容易になる。また、この絶縁材によって回動電極部を操作軸と一体化させることによって、回動電極部が操作軸の本体から抜けたり、電極の位置精度が悪化したりすることを防止できる。電極と絶縁材とを一体化させるには、電極をセットした金型内に絶縁材の流動性材料を注入して成形するインサート成形法を用いることが好ましい。
【0014】
本発明において、前記回動電極部の前記外周面は、前記電極の表面と前記絶縁材の表面とが前記回動電極部の回動方向に連続した曲面となるように構成されていることが好ましい。これによって、回動検出部材と回動電極部の摺接状態を安定させ、より確実に操作軸の回動状態を検出することが可能になる。
【0015】
なお、上記構成とは異なり、上記外周面における電極の表面と絶縁材の表面との間に段差を形成することによって、回動操作時に軽いクリック感を与えることができる。この場合、電極の表面を絶縁材の表面より高く形成することが望ましい。
【0016】
本発明において、前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、前記回動検出部材及び前記軸支部材は前記回路基板に実装されていることが好ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と軸支部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりを向上させることができ、安定した品質を実現できる。
【0017】
本発明において、前記操作軸は軸線方向に移動可能に構成され、前記操作軸の軸線方向の位置を検出する手段が設けられていることが好ましい。この手段は、より具体的には、前記操作軸の上方若しくは下方を通過して前記回路基板の表面にほぼ沿って伸びる位置検出部材と、前記回路基板に設けられた基板接点とを有し、該位置検出部材はその延伸方向の途中にて前記操作軸に対して係合可能に構成され、前記操作軸がその軸線方向に移動することにより前記操作軸に対する係合状態が変化して前記位置検出部材が前記操作軸の半径方向に変形し、この変形により前記位置検出部材と前記基板接点とが開閉するように構成されていることが好ましい。このように操作軸の上方若しくは下方を通過して伸びる位置検出部材を用いるとともに、この位置検出部材の中間位置を操作軸に係合させることによって、操作軸を含めた構造の厚さを増大させることなく、また、平面方向の寸法を増大させることなく、基板接点に対する位置検出部材の変形ストロークを大きく確保することが可能になる。したがって、接点部の開閉動作を確実に行えるようにしつつ、小型化及び薄型化を図ることが可能になる。
【0018】
本発明において、上記手段は、操作軸をその外径が軸線方向に変化した構造とし、操作軸の外周面に当接し、その外径の変化によって変形動作する位置検出部材を含むものであることが好ましい。より具体的には、前記回動電極部は、前記操作軸における前記軸線方向の前後いずれかに設けられた隣接部分に較べて大きな外径を有し、前記操作軸の軸線方向の移動によって前記位置検出部材の前記操作軸に対する係合位置が前記操作軸の半径方向に変化することにより前記位置検出部材が変形するように構成されていることが好ましい。これにより、操作軸に複雑な形状や構造を設けなくても位置検出部材を変形させることが可能になる。特に、電極を備えた回動電極部は他の操作軸の部分よりも外径を大きく構成した方が製造しやすくなり、回動検出部材の摺接状態も安定するので、操作軸の小型化や回動状態の検出にもより好都合である。
【0019】
なお、回動電極部とその隣接部分との間に外径が徐々に変化する傾斜面部を設け、操作軸の軸線方向の移動時において上記の傾斜面部に対して位置検出部材が係合するように構成することによって、位置検出部材をよりスムーズに動作させることができるので、より安定した接点動作を実現できる。
【0020】
本発明において、前記回動検出部材及び前記位置検出部材は前記回路基板に実装されていることが好ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と位置検出部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりを向上させることができ、安定した品質を実現できる。
【0021】
本発明において、前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、記軸支部材は前記回路基板に実装されていることがさらに望ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と位置検出部材と軸支部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりをさらに向上させることができ、より安定した品質を実現できる。
【0022】
本発明において、上記電子機器は電子時計であることが好ましい。特に、計時手段と、該計時手段によって表示される時間情報を前記検出回路にて検出された前記回動状態(例えば回動量及び前記回転方向)に応じて修正する時間情報修正手段とを有する電子時計であることが望ましい。これによれば、時間情報を上記操作軸に接続された単一の外部操作部材によって容易に修正することが可能になる。ここで、時間情報には、時刻、日付、曜日、月、年などの現在時点設定情報だけでなく、目覚まし時刻、各種タイマーの設定時間、期限日時などの各種の期間設定情報も含まれる。本発明は、腕時計や懐中時計などの携帯型電子時計に適用した場合に、最も高い効果が得られるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る電子機器の実施形態について詳細に説明する。図8は、本実施形態の電子機器の一例として、腕時計型の電子時計100の全体構成を示すものである。電子時計100は、時計ケース101の内部にムーブメント110が収容され、このムーブメント110の前面側に液晶パネル等で構成される表示部120が配置されている。時計ケース101の前面には表示窓102が取り付けられ、この表示窓102を通して表示部120の表示領域120Aが視認されるように構成されている。なお、時計ケース101にはバンド109が接続されている。
【0024】
時計ケース101の外面からは外部操作部材10が突出している。この外部操作部材10は時計ケース101の内部に配置された操作軸20に接続され、この操作軸20は、上記ムーブメント110の内部に導入されている。
【0025】
図1(a)は、本実施形態に用いる外部操作部材(リュウズ)10、及び、この外部操作部材10に接続される操作軸(巻真)20の構造を示す側面図、図1(b)は外部操作部材10及び操作軸20を、その軸線を含む平面に沿って切断した断面を示す縦断面図、図1(c)は外部操作部材10及び操作軸20を、その軸線と直交する平面に沿って切断した断面を示す縦断面図である。
【0026】
外部操作部材10は、時計ケースの外部に突出する操作部11と、この操作部11の内部から伸びる軸部12と、この軸部12の外周面に係合したパッキン13とを有する。軸部12の端部にはネジ穴が形成されている。
【0027】
一方、操作軸20は、上記外部操作部材10の軸部12に設けられたネジ穴に螺合するネジ部21と、ネジ部21から伸びる軸部22と、軸部22の一部において環状に突出した鍔部23とを有する。また、操作軸20には回動電極部24が設けられている。回動電極部24は、軸部22と基端部25との間に形成されている。回動電極部24は、その軸線方向に隣接する部分(すなわち軸部22及び基端部25)よりも外径が大きく構成されている。回動電極部24の外周面には、金属等の導電体で構成された電極24Aの表面と、合成樹脂等の絶縁体で構成された絶縁材24Bの表面とが、周回方向に見て交互に繰り返し表れるように構成されている。図示例では、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とが周回方向に交互に露出するように構成された部分は円柱形状となっている。また、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とが周回方向に交互に露出する上記の部分に隣接して、当該部分から基端部25に向けて外径が漸減する傾斜面部24Cが形成されている。なお、図示例では、傾斜面部24Cは円錐台形状に構成されている。また、この傾斜面部24Cは、絶縁部24Bが基端部25に向けて徐々に縮径していく形状に成形されることにより構成されたものとなっている。
【0028】
上記回動電極部24は、電極24Aと、絶縁材24Bとをインサート成形等の一体成形法により形成することができる。例えば、電極24Aと、操作軸20の中心を貫通する芯材20Cとが別体で構成される場合にはこれらを組み立ててなる組立部品を、電極24Aが芯材20Cと一体に成形される場合にはそのままの一体部品を、図示しない金型に組み込み、合成樹脂等の絶縁素材を金型内に注入して、組立部品又は一体部品と一体化するように絶縁材24Bを上記金型によって成形する。これによって、操作軸20が長さ数ミリ、直径0.5〜2.0ミリ程度の寸法のきわめて小さな軸体であっても、容易に製造できるとともに、その寸法精度も容易に確保できる。図示例では、絶縁材24Bによって芯材20Cと、電極24Aとが一体化されている。ここで、芯材20Cは、図示例において、上記ネジ部21、軸部22、鍔部23及び先端部25を一体に構成する部品である。
【0029】
図2は、上記外部操作部材10及び操作軸20の周囲構造を表示体の観察側から見た状態を示す概略平面図、図3は、同周囲構造を操作軸20の軸線方向に見た状態を示す概略側面図、図4は、同周囲構造を操作軸20の側方から見た状態を示す概略側面図である。なお、図4に示す裏蓋104は、時計ケース101の裏側に取り付けられている。
【0030】
図8に示すムーブメント110の内部には、図2乃至図4に示す回路基板111が表示体120の表示面と平行に配置されている。この回路基板111には、図5に示す制御回路150が形成されている。この制御回路150については後に詳述する。回路基板111には、一対の回転検出部材(上記の回動検出部材に相当する。)112,113と、位置検出部材114とが実装されている。また、クリックばね115もまた、回路基板111に取り付けられている。さらに、図示3点鎖線で示すように、操作軸20を軸支する軸支部材116が回路基板111に固定されている。
【0031】
図示一点鎖線で示すように、上記外部操作部材11の軸部12は操作軸20と連結された状態で、図示二点鎖線で示す時計ケース101に形成された貫通孔の内部に固定されたパイプ部材106の内部を挿通している。操作部11の内部には、時計ケース101又はパイプ部材106との間に圧縮状態で収容されたコイルバネ等の弾性部材107が配置されている。この弾性部材107は、外部操作部材10を常に時計ケース101から突出させる方向に弾性力を及ぼしている。
【0032】
回転検出部材112,113は金属等の導電体で構成され、回路基板111に設けられた回路パターンに接続された実装端子部112A,113Aと、これらの実装端子部112A,113Bから回路基板111の表面にほぼ沿った方向に伸びる延在部112B,113Bと、この延在部112B,113Bの先端に形成された検出端子部112C,113Cとを有している。検出端子部112C,113Cは、回動電極部24の外周面に摺接している。検出端子部112C,113Cは、延在部112B,113Bの延長方向と直交する方向に伸びた形状を有している。これにより、回動電極部24の外周面との接触面積を増大させ、電極24Aに対する接触抵抗を低減することができるとともに、後述するように、外部操作部材10を引き出したり押し込んだりしたときであっても電極24Aに対する導電接触を確保できるようになっている。
【0033】
回転検出部材112と113とは、回動電極部24の反対側からそれぞれ回動電極部24に向けて伸びるように配設され、検出端子部112Cと、113Cとが回動電極部24の周回方向(回動方向)の異なる外周面上位置に接触するように構成されている。検出端子部112Cと113Cが回動電極部24の外周面に当接する位置は常に一定である。検出端子部112Cと回動電極部24の外周面との接触位置と、検出端子部113Cと回動電極部24の外周面との接触位置との間隔によって設定される位相差は、図3に示すように、回動電極部24の電極24Aの露出した表面の回動方向の周期(図示例では90度)とは異なり、しかも、当該周期の自然数倍に対して当該周期の半分とは異なる角度差を有する値となっている。すなわち、検出端子部112Cと113Cの電極24Aの表面に対する位相差は、電極24の周期の半分とは異なる値(例えば正転方向で22.5度)となっている。これにより、検出端子部112Cにより得られる信号と検出端子部113Cにより得られる信号との間の位相差は、回動電極部24の正転時と逆転時とで相互に異なる値をとる。すなわち、外部操作部材10の回動操作によって回動電極部24が正転方向に回動すると、検出端子部112Cと113Cから得られる信号は上記位相差(例えば22.5度)を有するものとなる。また、回動電極部24が逆転方向に回動すると、検出端子部112Cと113Cから得られる信号は、電極24Aの表面の周期から上記位相差(例えば22.5度)を引いた位相差(例えば90−22.5=67.5度)を有するものとなる。
【0034】
位置検出部材114は、図示例では、2本のばね片が基端部において連結された形状を有している。位置検出部材114の基端部には、回路基板111に実装された実装端子部114A,114Bが設けられている。位置検出部材114は、実装端子部114A,114Bの近傍からそれぞれ回路基板111の表面にほぼ沿って相互に略平行に伸びる一対の延在部114C,114Dを有する。図示例では、一方の延在部114Cは上方に延在し、他方の延在部114Dは下方位置に延在する。より具体的には、延在部114Cは実装端子部114Aから上方に屈折し、回動電極部24の上方を通過するように構成されている。また、延在部114Dは、回動電極部24の下方を通過するように構成されている。
【0035】
上記の延在部114C,114Dの中間部分には、それぞれ内側に突出する係合部114E,114Fが設けられ、これらの係合部114E,114Fは、それぞれ上記の回動電極部24の電極24Aが露出した部分の外周面に当接している。すなわち、延在部114Cには、延在部114D側に突出する係合部114Eが設けられ、この係合部114Eは、延在部114Cから斜め下方に向けて傾斜するように突出し、回動電極部24の傾斜面部24Cの外周面に当接している。また、延在部114Dには、延在部114C側に突出する係合部114Fが設けられ、この係合部114Fは、延在部114Dから斜め下方に向けて突出し、回動電極部24の外周面に当接している。
【0036】
上記の延在部114C,114Dの先端には、回路基板111の表面に向いた接点端子部114G,114Hが設けられている。これらの接点端子部114G、114Hは、回路基板111の表面上に形成された基板接点111G,111H(図3参照)と対向配置され、後述する延在部114C,114Dの変形によって基板接点111G,111Hに当接するように構成されている。
【0037】
クリックばね115は、一対の取付支持部115A,115Bと、これらの取付支持部115A,115Bによって支持された板状部115Cとを有する。取付支持部115A,115Bは回路基板111に取付固定されている。板状部115Cは、図3に細線で示すように、操作軸20の軸部22を挿通する開口部115Dを有し、この開口部115Dの開口縁(図示上方にある開口縁)が軸部22から張り出した鍔部23に抵触するように構成されている。そして、外部操作部材10を図示の状態から引き出すとき、或いは、外部操作部材10を引き出された状態から押し込むことにより図示の状態にしようとするとき、鍔部23がクリックばね115に軽く抵触し、クリック感を与えるように構成されている。なお、図3では、他の部品の構造を明確に示すためという理由のみにより、クリックばね115を細線で、しかも透視状態となる態様で示してある。
【0038】
回路基板111上には、軸支部材116が取付固定されている。この軸支部材116は、操作軸20を回転自在に軸支している。図示例では、軸支部材116は回路基板111に固定されているが、図示しない地板などの位置決め部材に対して固定されていてもよい。また、軸支部材116は、地板などと一体に構成されていてもよく、或いは、複数の部品によって構成されていてもよい。
【0039】
次に、上記構造の動作について説明する。図2乃至図4に示す通常状態では、外部操作部材10を回動させると、操作軸20の回動電極部24も回動し、回転検出部材112,113の検出端子部112C,113Cが周期的に電極24Aと導電接触する。このとき、図1(c)に示すように、回動電極部24の外周面において、電極24Aの表面と、絶縁材24Bの表面とが連続する曲面形状を構成しているため、検出端子部112C,113Cが踊ることなくスムーズに外周面に摺接する。したがって、チャタリングなどの発生を防止することができる。
【0040】
ただし、図1(d)に示すように、電極24Aの表面と、絶縁材24Bの表面との間に僅かな段差を設けることによって、外部操作部材10の操作部11を回動させるときに軽いクリック感を与えることが可能になる。ここで、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とはどちらが高くなるように形成されていてもよいが、図示例では電極24Aの表面が絶縁材24Bの表面よりも高く(すなわち外径が大きく)なるように構成されている。これによって電極24Aに上記検出端子部をより確実に導電接触させることが可能になる。
【0041】
また、図示の通常状態から、外部操作部材10の操作部11を引き出すことによって操作軸20が図示右側に移動すると、係合部114Eは下方に移動して傾斜面部24Cに当接するようになり、延在部114Cが下方に移動するように変形するので、接点端子部114Gは回路基板111上の基板接点111Gに導電接触する。この引き出し状態においても、外部操作部材10を回動させると、操作軸20の回動電極部24も回動し、回転検出部材112,113の検出端子部112C,113Cが周期的に電極24Aと導電接触する。
【0042】
さらに、外部操作部材10の操作部11には、常に弾性部材107によって外側に突出する方向に弾性力が付与されているが、弾性部材107の弾性力に抗して弾性部材107を押し縮めるようにして操作部11を押し込むことができる。このように操作部11を押し込むことによって操作軸20は図示左側に移動するので、傾斜面部24Cに当接していた係合部114Fは下方に移動させられ、延在部114Dもまた下方に移動するように変形する。これにより、接点端子部114Hは下方に移動し、基板接点111Hに導電接触する。
【0043】
次に、図5を参照して、本実施形態の電子時計の制御系の構成について説明する。上記回路基板111には、所定の配線パターンが形成されているとともに、図示しない電子部品(集積回路チップ、抵抗素子、コンデンサなど)が実装されて所定の制御回路150が構成されている。この制御回路150には、全体を制御するCPU151が設けられている。また、このCPU151によって制御される計時回路152が構成され、この計時回路152によって電子時計100の時計機能が実現されるように構成されている。この計時回路152の出力によって表示駆動部164が制御され、表示駆動部164によって上述の表示部120が駆動され、表示がなされる。例えば、表示部120が液晶パネルであれば、液晶駆動回路である表示駆動部164によって液晶パネルの表示面に時刻等の所定の表示態様が形成される。また、表示部120が文字板と指針とによって構成されるアナログ表示部であれば、ステッピングモータや輪列等によって指針が運針され、時刻等の所定の表示がなされる。
【0044】
上記図2乃至図4に示す操作軸20の周囲構造のうち、回動電極部24、回転検出部材112,113によって構成される回動検出部161からは、検出端子部112C,113Cと電極24Aとの導電接触によって所定の信号が回転検出部材112,113の実装端子部112A,113Aからパルス検出回路153にそれぞれ出力される。パルス検出回路153では、回転検出部材112,113から入力された信号のパルスの周期及び位相が検出され、これらは位相差検出回路154へ出力される。位相差検出回路154では、回転検出部材112から入力されたパルスと回転検出部材113から入力されたパルスとの間の位相差が検出される。そして、パルス検出回路153から出力されるパルス周期と位相差検出回路154から出力される位相差とは、それぞれCPU151に出力される。CPU151では、上記パルス周期と位相差とに基づいて、操作軸20の回動量及び回動方向が算出される。
【0045】
また、上記周囲構造のうち、位置検出部材114の接点端子部114Gと回路基板111の基板接点111Gとによって構成される接点部162と、位置検出部材114の接点端子部114Hと回路基板111の基板接点111Hとによって構成される接点部163とがCPU151に接続されている。接点部162は、上記外部操作部材10が通常状態にあるか、或いは、引き出し状態にあるかによって開閉し、接点部163は、上記外部操作部材10が通常状態にあるか、或いは、押し込み状態にあるかによって開閉するようになっている。
【0046】
上記の接点部162,163は、CPU151の制御モードを切り替えるために使用することができ、また、他の目的のために用いることもできる。例えば、接点部162が開いている場合には通常の時刻表示モードであるが、接点部162が閉じたときに時刻修正モードとなり、そのときの操作軸20の回動量に相当する時刻修正或いは日付修正を行い、操作軸20の回動方向によって時刻或いは日付を進めるか遅らせるかを決定するように構成することができる。また、接点部163が開いている場合には何も生じないが、接点部163が閉じたときには、複数のモードを順次切り替えるように構成することができる。
【0047】
本実施形態では、操作軸20に回動電極部24を一体的に設け、この回動電極部24に摺接する回転検出部材112,113によって操作軸20の回動量及び回動方向を検出できるように構成したことによって、チャタリング等の発生を防止し、安定かつ確実に操作軸20の回動を検出することができる。また、チャタリングが防止されることにより、その回転検出構造の応答速度を高めることが可能になるので、高速に時間情報修正手段などを操作することが可能になることから、操作性を向上させることができる。さらに、操作軸20の回動量及び回動方向を接点ばねによって検出する必要がなくなるので、接点ばねのストローク動作を可能にするための空間を確保する必要がなくなるとともに、操作軸20の周囲構造を簡易なものとすることができるため、機器の小型化及び薄型化に大きく寄与することができる。
【0048】
また、上記回転検出構造として静電結合による非接触構造を採用した場合に較べると、本実施形態では直接接点が接触しているので、小型化を図ることができる。すなわち、静電結合によるものは2つの導電部材の間に絶縁空間を構成しなければならないが、本発明では絶縁空間を確保する必要がない。
【0049】
さらに、本実施形態では、操作軸20の軸線方向の位置を検出する手段として、位置検出部材114が操作軸20の上方及び/又は下方を通過するように構成し、操作軸20の回動電極部24をその隣接部分よりも大きな外径を有するように構成し、この回動電極部24と、隣接部分との径差に応じて位置検出部材114が動作して接点部が開閉するように構成しているので、操作軸20の周囲構造の厚さをほとんど増大させることなく、しかも、占有面積を増大させることもなく、操作軸20に多種の切り替え機能を付与することが可能になる。
【0050】
次に、図6及び図7を参照して、本発明に係る別の実施形態について説明する。この実施形態では、時計ケース101、表示窓102、外部操作部材10、操作軸20、回転検出部材112,113、クリックばね115及び軸支部材116などについては先に説明した実施形態と同様であるので、同一の部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0051】
本実施形態では、回路基板111’が先の実施形態と若干異なる外縁形状を備え、また、この外縁形状と対応して、位置検出部材114’が先の実施形態と若干異なる形状を有する。位置検出部材114’は、基板111’に対して実装された実装端子部114A’,114B’と、実装端子部114A’から回路基板111’の表面にほぼ沿って伸び、回動電極部24の上方を通過する延在部114C’と、この延在部114C’の中間部分から斜め下方に突出し、回動電極部24の外周面に当接する係合部114E’と、延在部114C’の先端に設けられた接点端子部114G’とを有する点で、先の実施形態と類似している。しかし、この実施形態の位置検出部材114’において、実装端子部114B’から回路基板111’の表面にほぼ沿って伸びる延在部114D’は操作軸20の軸線とほぼ同じ高さにあり、この延在部114D’の中間部分には、操作軸20の先端に対向配置された係合部114F’を備えている。回路基板111’は、この延在部114D’と平面的に重なる領域に開口部111a’が設けられ、この開口部111a’の縁部の一部に、延在部114D’の先端に形成された接点端子部114H’に当接する基板接点111H’が形成されている。
【0052】
図示の通常状態では、接点端子部114H’は基板接点111H’に当接している。このとき、外部操作部材10の操作部11が押圧されると、操作軸20が図示左方向に移動し、操作軸20の先端が係合部114F’を図示左側に押圧するので、接点端子部114H’は基板端子111H’から離反する。
【0053】
この実施形態では、操作軸20の軸線方向の移動によって軸線方向に変位する位置検出部材が設けられていることとなるが、平面方向(回路基板111’の表面と平行な方向)にある程度のスペース余裕がある場合には、電子時計の小型化を妨げる要因にはならず、また、電子時計の薄型化を図る上では、位置検出部材114’が回動電極部24の下方を通過しないことから、先の実施形態よりも若干有利になる。
【0054】
尚、本発明の電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、基本的に電子時計を構成する場合について説明したが、本発明は、電子時計に限らず、ダイバーズコンピュータ、携帯電話、携帯型情報端末などの携帯型電子機器に対して同様に有効に適用することができる。また、携帯型電子機器に限らず、種々の電子機器においても、外部操作部材の周囲構造のコンパクト化や薄型化に多大な寄与をなすものである。さらに上記実施形態では、操作軸(巻真)の回動電極部を構成する絶縁材として、合成樹脂(プラスチック)を用いているが、ガラスやアルミナ等のセラミックなどを用いてもよい。この場合、ガラスを電極に溶着させることによって、或いは、セラミックを電極とともに焼結させることによって、上記回動電極部を形成することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、回動可能な操作軸を介して安定した操作状態の検出が可能になるとともに、電子機器の小型化及び薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器の実施形態に用いる外部操作部材及び操作軸の構造を示す側面図(a)、操作軸の回動電極部を軸線方向に沿った平面で切断した断面を示す断面図(b)、同回動電極部を軸線方向と直交する平面で切断した断面を示す断面図(c)、及び、異なる構成の回動電極部を軸線方向と直交する平面で切断した断面を示す断面図(d)である。
【図2】同実施形態の操作軸の周囲構造を示す概略平面図である。
【図3】同実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図4】同実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向と直交する方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図5】同実施形態の制御系の構成を示す概略構成図である。
【図6】異なる実施形態の操作軸の周囲構造を示す概略平面図である。
【図7】異なる実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向と直交する方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図8】各実施形態の全体構成を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10・・・外部操作部材(リュウズ)、11・・・操作部、12・・・軸部、20・・・操作軸(巻真)、22・・・軸部、23・・・鍔部、24・・・回動電極部、24A・・・電極、24B・・・絶縁材、24C・・・傾斜面部、25・・・先端部、100・・・電子時計、101・・・時計ケース、110・・・ムーブメント、111・・・回路基板、111G,111H・・・基板接点、112,113・・・回転検出部材、112C,113C・・・検出端子部、114・・・位置検出部材、114E,114F・・・係合部、114G,114H・・・接点端子部、115・・・クリックばね、116・・・軸支部材
【発明の属する技術分野】
本発明は回動可能な操作軸を備えた電子機器に係り、特に、電子時計に適用する場合に好適な、上記操作軸の操作状態を検出するための検出構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、腕時計は、時計ケース内に収容されたムーブメントに連結された、回動可能な操作軸としての巻真を有し、この巻真には、時計ケースの外部に突出したリュウズが接続されている。通常、リュウズを回動させ、或いは、巻真の軸線方向に引き出し若しくは押し込むことによって各種の操作を行うことができるように構成されている。
【0003】
上記巻真には、その外周面上に回動方向の係合断面と軸線方向の段差とが設けられ、上記係合断面に嵌合する歯車(例えばツヅミ車など)や上記段差に係合したレバー部材(オシドリなど)、その他、接点ばねなどが係合している。上記リュウズを回動させたり、軸線方向に引き出したり若しくは押し込んだりすると、上記段差に係合するレバー部材や接点ばねなどが連動し、歯車が回転したり、電気的な接点部が開閉動作したりするようになっている。
【0004】
近年、腕時計としては、内部に電子回路を内蔵した電子時計が大勢を占めるようになってきていて、コンピュータと同等の演算処理機能を有するCPUを内蔵した電子時計や受信信号により時刻修正を行う電波時計も出現している。このような電子時計においては、外部操作部材及びその操作状態をムーブメント内部に伝達するための構造として、従来のリュウズ、巻真及びこれに連結された機械的伝動機構に代わって、操作状態に対応した電気的信号を入力する形式の操作ボタンや操作スイッチが多用されるようになってきている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のリュウズのように、回動操作及び引き出し・押し込み操作の双方を可能にする形式の外部操作部材は、様々な操作機能を単一の操作部において実現できるという点で優れている。したがって、上記のような電子化された電子時計であっても腕時計などの携帯型電子時計には、操作部及びその操作状態を検出する部分にも小型化・薄型化が要求されることから、上記のような外部操作部材の利用が期待される。
【0006】
しかしながら、上記のリュウズのような外部操作部材を電子化された携帯時計に適用させる場合においては、その回動操作と、引き出し・押し込み操作とに連動する電気的検出構造を設ける必要があるため、巻真の周囲の構造が複雑になりやすいという問題点がある。特に、巻真の回動を電気的に検出する場合に、巻真の回動によって変形動作する接点ばねを用いると、接点ばねの開閉動作を可能にするための動作空間を確保する必要があることから小型化、特に薄型化が難しくなるため、電子時計の小型化・薄型化が困難になるという問題点がある。また、上記構造ではチャタリングが発生しやすく、安定した検出状態を実現することが難しいという問題点もある。
【0007】
そこで本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、回動可能な操作軸を有する電子機器において、操作軸の周囲の検出構造をコンパクトに構成することにより、電子機器の小型化・薄型化を可能にすることにある。また、操作軸の回動状態の検出を安定化させることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明の回動可能な操作軸を備えた電子機器は、回動可能な操作軸を備えた電子機器であって、前記操作軸と一体に構成された、外周面のうち回動方向の一部に露出した電極を有する回動電極部と、前記回動電極部の前記外周面に摺接する回動検出部材と、前記電極と前記回動検出部材との導電接触の有無に応じて前記回動電極部の回動状態を検出するための検出回路と、を有することを特徴とする。
【0009】
この発明によれば、回動電極部の外周面に回動検出部材を摺接させることにより、回動検出部材が外周面上の一部に設けられた電極露出部分に接触したときに電極と回動検出部材とが導電接触状態になるため、この導電接触状態を検知することによって操作軸の回動状態を検出することが可能になる。したがって、操作軸を回動させる操作を行うことによって電子機器を制御することができる。このとき、回動検出部材は回動電極部の外周面に追随して摺接してさえいればよいことから、チャタリングを防止することができ、安定した検出状態を実現できるとともに、高速応答で、時間情報修正手段等を操作することが可能になるので、操作性を向上させることができる。また、同じ理由により、この回動検出部材にはバネ動作が不要であることから、回動検出部材の動作空間を確保する必要がなくなり、検出構造を小型化できる。さらに、回動電極部は操作軸と一体に構成されているため、操作軸の周囲構造を簡易なものとすることができる。
【0010】
本発明において、前記検出回路を構成した回路基板を有し、前記回動検出部材は、前記回路基板の表面にほぼ沿って延伸するように設けられていることが好ましい。回動検出部材は回路基板の表面にほぼ沿って延伸するように配設されているため、操作軸の周囲部分を容易に薄型化することができる。
【0011】
本発明において、前記回動電極部には一対の前記回動検出部材が摺接し、前記回動電極部の前記外周面上における一対の前記回動検出部材の摺接位置は、前記回動電極部の正転時と逆転時とで電極接触タイミングの位相差が異なるように設定されていることが好ましい。これによって、一対の回動検出部材から出力される信号間の位相差を見ることによって操作軸が正転しているか逆転しているかを判別することができる。したがって、検出回路において操作軸の回動方向(正転か逆転か)を判別し、その回動方向に応じて電子機器の動作を変えることができる。例えば、電子時計において、操作軸の回動量に応じた時刻修正を行う場合に、回動方向の正逆によって時刻を進めるか遅らせるかを選択することが可能になる。
【0012】
本発明において、前記一対の回動検出部材は、相互に反対方向から前記回動電極部に摺接するように配設されていることが好ましい。これによって、きわめて薄い空間内に一対の回動検出部材を収容することが可能になり、電子機器をさらに容易に薄型化することができる。
【0013】
本発明において、前記回動電極部は、前記電極が絶縁材中に一体に埋設された状態に形成されてなることが好ましい。これにより、回動電極部の小型化が更に容易になる。また、この絶縁材によって回動電極部を操作軸と一体化させることによって、回動電極部が操作軸の本体から抜けたり、電極の位置精度が悪化したりすることを防止できる。電極と絶縁材とを一体化させるには、電極をセットした金型内に絶縁材の流動性材料を注入して成形するインサート成形法を用いることが好ましい。
【0014】
本発明において、前記回動電極部の前記外周面は、前記電極の表面と前記絶縁材の表面とが前記回動電極部の回動方向に連続した曲面となるように構成されていることが好ましい。これによって、回動検出部材と回動電極部の摺接状態を安定させ、より確実に操作軸の回動状態を検出することが可能になる。
【0015】
なお、上記構成とは異なり、上記外周面における電極の表面と絶縁材の表面との間に段差を形成することによって、回動操作時に軽いクリック感を与えることができる。この場合、電極の表面を絶縁材の表面より高く形成することが望ましい。
【0016】
本発明において、前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、前記回動検出部材及び前記軸支部材は前記回路基板に実装されていることが好ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と軸支部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりを向上させることができ、安定した品質を実現できる。
【0017】
本発明において、前記操作軸は軸線方向に移動可能に構成され、前記操作軸の軸線方向の位置を検出する手段が設けられていることが好ましい。この手段は、より具体的には、前記操作軸の上方若しくは下方を通過して前記回路基板の表面にほぼ沿って伸びる位置検出部材と、前記回路基板に設けられた基板接点とを有し、該位置検出部材はその延伸方向の途中にて前記操作軸に対して係合可能に構成され、前記操作軸がその軸線方向に移動することにより前記操作軸に対する係合状態が変化して前記位置検出部材が前記操作軸の半径方向に変形し、この変形により前記位置検出部材と前記基板接点とが開閉するように構成されていることが好ましい。このように操作軸の上方若しくは下方を通過して伸びる位置検出部材を用いるとともに、この位置検出部材の中間位置を操作軸に係合させることによって、操作軸を含めた構造の厚さを増大させることなく、また、平面方向の寸法を増大させることなく、基板接点に対する位置検出部材の変形ストロークを大きく確保することが可能になる。したがって、接点部の開閉動作を確実に行えるようにしつつ、小型化及び薄型化を図ることが可能になる。
【0018】
本発明において、上記手段は、操作軸をその外径が軸線方向に変化した構造とし、操作軸の外周面に当接し、その外径の変化によって変形動作する位置検出部材を含むものであることが好ましい。より具体的には、前記回動電極部は、前記操作軸における前記軸線方向の前後いずれかに設けられた隣接部分に較べて大きな外径を有し、前記操作軸の軸線方向の移動によって前記位置検出部材の前記操作軸に対する係合位置が前記操作軸の半径方向に変化することにより前記位置検出部材が変形するように構成されていることが好ましい。これにより、操作軸に複雑な形状や構造を設けなくても位置検出部材を変形させることが可能になる。特に、電極を備えた回動電極部は他の操作軸の部分よりも外径を大きく構成した方が製造しやすくなり、回動検出部材の摺接状態も安定するので、操作軸の小型化や回動状態の検出にもより好都合である。
【0019】
なお、回動電極部とその隣接部分との間に外径が徐々に変化する傾斜面部を設け、操作軸の軸線方向の移動時において上記の傾斜面部に対して位置検出部材が係合するように構成することによって、位置検出部材をよりスムーズに動作させることができるので、より安定した接点動作を実現できる。
【0020】
本発明において、前記回動検出部材及び前記位置検出部材は前記回路基板に実装されていることが好ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と位置検出部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりを向上させることができ、安定した品質を実現できる。
【0021】
本発明において、前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、記軸支部材は前記回路基板に実装されていることがさらに望ましい。これにより、回路基板と回動検出部材と位置検出部材と軸支部材とを予め組み立ててから電子機器の内部に組み込むことが可能になるので、組み込み前に検査等を行うことによって歩留まりをさらに向上させることができ、より安定した品質を実現できる。
【0022】
本発明において、上記電子機器は電子時計であることが好ましい。特に、計時手段と、該計時手段によって表示される時間情報を前記検出回路にて検出された前記回動状態(例えば回動量及び前記回転方向)に応じて修正する時間情報修正手段とを有する電子時計であることが望ましい。これによれば、時間情報を上記操作軸に接続された単一の外部操作部材によって容易に修正することが可能になる。ここで、時間情報には、時刻、日付、曜日、月、年などの現在時点設定情報だけでなく、目覚まし時刻、各種タイマーの設定時間、期限日時などの各種の期間設定情報も含まれる。本発明は、腕時計や懐中時計などの携帯型電子時計に適用した場合に、最も高い効果が得られるものである。
【0023】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明に係る電子機器の実施形態について詳細に説明する。図8は、本実施形態の電子機器の一例として、腕時計型の電子時計100の全体構成を示すものである。電子時計100は、時計ケース101の内部にムーブメント110が収容され、このムーブメント110の前面側に液晶パネル等で構成される表示部120が配置されている。時計ケース101の前面には表示窓102が取り付けられ、この表示窓102を通して表示部120の表示領域120Aが視認されるように構成されている。なお、時計ケース101にはバンド109が接続されている。
【0024】
時計ケース101の外面からは外部操作部材10が突出している。この外部操作部材10は時計ケース101の内部に配置された操作軸20に接続され、この操作軸20は、上記ムーブメント110の内部に導入されている。
【0025】
図1(a)は、本実施形態に用いる外部操作部材(リュウズ)10、及び、この外部操作部材10に接続される操作軸(巻真)20の構造を示す側面図、図1(b)は外部操作部材10及び操作軸20を、その軸線を含む平面に沿って切断した断面を示す縦断面図、図1(c)は外部操作部材10及び操作軸20を、その軸線と直交する平面に沿って切断した断面を示す縦断面図である。
【0026】
外部操作部材10は、時計ケースの外部に突出する操作部11と、この操作部11の内部から伸びる軸部12と、この軸部12の外周面に係合したパッキン13とを有する。軸部12の端部にはネジ穴が形成されている。
【0027】
一方、操作軸20は、上記外部操作部材10の軸部12に設けられたネジ穴に螺合するネジ部21と、ネジ部21から伸びる軸部22と、軸部22の一部において環状に突出した鍔部23とを有する。また、操作軸20には回動電極部24が設けられている。回動電極部24は、軸部22と基端部25との間に形成されている。回動電極部24は、その軸線方向に隣接する部分(すなわち軸部22及び基端部25)よりも外径が大きく構成されている。回動電極部24の外周面には、金属等の導電体で構成された電極24Aの表面と、合成樹脂等の絶縁体で構成された絶縁材24Bの表面とが、周回方向に見て交互に繰り返し表れるように構成されている。図示例では、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とが周回方向に交互に露出するように構成された部分は円柱形状となっている。また、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とが周回方向に交互に露出する上記の部分に隣接して、当該部分から基端部25に向けて外径が漸減する傾斜面部24Cが形成されている。なお、図示例では、傾斜面部24Cは円錐台形状に構成されている。また、この傾斜面部24Cは、絶縁部24Bが基端部25に向けて徐々に縮径していく形状に成形されることにより構成されたものとなっている。
【0028】
上記回動電極部24は、電極24Aと、絶縁材24Bとをインサート成形等の一体成形法により形成することができる。例えば、電極24Aと、操作軸20の中心を貫通する芯材20Cとが別体で構成される場合にはこれらを組み立ててなる組立部品を、電極24Aが芯材20Cと一体に成形される場合にはそのままの一体部品を、図示しない金型に組み込み、合成樹脂等の絶縁素材を金型内に注入して、組立部品又は一体部品と一体化するように絶縁材24Bを上記金型によって成形する。これによって、操作軸20が長さ数ミリ、直径0.5〜2.0ミリ程度の寸法のきわめて小さな軸体であっても、容易に製造できるとともに、その寸法精度も容易に確保できる。図示例では、絶縁材24Bによって芯材20Cと、電極24Aとが一体化されている。ここで、芯材20Cは、図示例において、上記ネジ部21、軸部22、鍔部23及び先端部25を一体に構成する部品である。
【0029】
図2は、上記外部操作部材10及び操作軸20の周囲構造を表示体の観察側から見た状態を示す概略平面図、図3は、同周囲構造を操作軸20の軸線方向に見た状態を示す概略側面図、図4は、同周囲構造を操作軸20の側方から見た状態を示す概略側面図である。なお、図4に示す裏蓋104は、時計ケース101の裏側に取り付けられている。
【0030】
図8に示すムーブメント110の内部には、図2乃至図4に示す回路基板111が表示体120の表示面と平行に配置されている。この回路基板111には、図5に示す制御回路150が形成されている。この制御回路150については後に詳述する。回路基板111には、一対の回転検出部材(上記の回動検出部材に相当する。)112,113と、位置検出部材114とが実装されている。また、クリックばね115もまた、回路基板111に取り付けられている。さらに、図示3点鎖線で示すように、操作軸20を軸支する軸支部材116が回路基板111に固定されている。
【0031】
図示一点鎖線で示すように、上記外部操作部材11の軸部12は操作軸20と連結された状態で、図示二点鎖線で示す時計ケース101に形成された貫通孔の内部に固定されたパイプ部材106の内部を挿通している。操作部11の内部には、時計ケース101又はパイプ部材106との間に圧縮状態で収容されたコイルバネ等の弾性部材107が配置されている。この弾性部材107は、外部操作部材10を常に時計ケース101から突出させる方向に弾性力を及ぼしている。
【0032】
回転検出部材112,113は金属等の導電体で構成され、回路基板111に設けられた回路パターンに接続された実装端子部112A,113Aと、これらの実装端子部112A,113Bから回路基板111の表面にほぼ沿った方向に伸びる延在部112B,113Bと、この延在部112B,113Bの先端に形成された検出端子部112C,113Cとを有している。検出端子部112C,113Cは、回動電極部24の外周面に摺接している。検出端子部112C,113Cは、延在部112B,113Bの延長方向と直交する方向に伸びた形状を有している。これにより、回動電極部24の外周面との接触面積を増大させ、電極24Aに対する接触抵抗を低減することができるとともに、後述するように、外部操作部材10を引き出したり押し込んだりしたときであっても電極24Aに対する導電接触を確保できるようになっている。
【0033】
回転検出部材112と113とは、回動電極部24の反対側からそれぞれ回動電極部24に向けて伸びるように配設され、検出端子部112Cと、113Cとが回動電極部24の周回方向(回動方向)の異なる外周面上位置に接触するように構成されている。検出端子部112Cと113Cが回動電極部24の外周面に当接する位置は常に一定である。検出端子部112Cと回動電極部24の外周面との接触位置と、検出端子部113Cと回動電極部24の外周面との接触位置との間隔によって設定される位相差は、図3に示すように、回動電極部24の電極24Aの露出した表面の回動方向の周期(図示例では90度)とは異なり、しかも、当該周期の自然数倍に対して当該周期の半分とは異なる角度差を有する値となっている。すなわち、検出端子部112Cと113Cの電極24Aの表面に対する位相差は、電極24の周期の半分とは異なる値(例えば正転方向で22.5度)となっている。これにより、検出端子部112Cにより得られる信号と検出端子部113Cにより得られる信号との間の位相差は、回動電極部24の正転時と逆転時とで相互に異なる値をとる。すなわち、外部操作部材10の回動操作によって回動電極部24が正転方向に回動すると、検出端子部112Cと113Cから得られる信号は上記位相差(例えば22.5度)を有するものとなる。また、回動電極部24が逆転方向に回動すると、検出端子部112Cと113Cから得られる信号は、電極24Aの表面の周期から上記位相差(例えば22.5度)を引いた位相差(例えば90−22.5=67.5度)を有するものとなる。
【0034】
位置検出部材114は、図示例では、2本のばね片が基端部において連結された形状を有している。位置検出部材114の基端部には、回路基板111に実装された実装端子部114A,114Bが設けられている。位置検出部材114は、実装端子部114A,114Bの近傍からそれぞれ回路基板111の表面にほぼ沿って相互に略平行に伸びる一対の延在部114C,114Dを有する。図示例では、一方の延在部114Cは上方に延在し、他方の延在部114Dは下方位置に延在する。より具体的には、延在部114Cは実装端子部114Aから上方に屈折し、回動電極部24の上方を通過するように構成されている。また、延在部114Dは、回動電極部24の下方を通過するように構成されている。
【0035】
上記の延在部114C,114Dの中間部分には、それぞれ内側に突出する係合部114E,114Fが設けられ、これらの係合部114E,114Fは、それぞれ上記の回動電極部24の電極24Aが露出した部分の外周面に当接している。すなわち、延在部114Cには、延在部114D側に突出する係合部114Eが設けられ、この係合部114Eは、延在部114Cから斜め下方に向けて傾斜するように突出し、回動電極部24の傾斜面部24Cの外周面に当接している。また、延在部114Dには、延在部114C側に突出する係合部114Fが設けられ、この係合部114Fは、延在部114Dから斜め下方に向けて突出し、回動電極部24の外周面に当接している。
【0036】
上記の延在部114C,114Dの先端には、回路基板111の表面に向いた接点端子部114G,114Hが設けられている。これらの接点端子部114G、114Hは、回路基板111の表面上に形成された基板接点111G,111H(図3参照)と対向配置され、後述する延在部114C,114Dの変形によって基板接点111G,111Hに当接するように構成されている。
【0037】
クリックばね115は、一対の取付支持部115A,115Bと、これらの取付支持部115A,115Bによって支持された板状部115Cとを有する。取付支持部115A,115Bは回路基板111に取付固定されている。板状部115Cは、図3に細線で示すように、操作軸20の軸部22を挿通する開口部115Dを有し、この開口部115Dの開口縁(図示上方にある開口縁)が軸部22から張り出した鍔部23に抵触するように構成されている。そして、外部操作部材10を図示の状態から引き出すとき、或いは、外部操作部材10を引き出された状態から押し込むことにより図示の状態にしようとするとき、鍔部23がクリックばね115に軽く抵触し、クリック感を与えるように構成されている。なお、図3では、他の部品の構造を明確に示すためという理由のみにより、クリックばね115を細線で、しかも透視状態となる態様で示してある。
【0038】
回路基板111上には、軸支部材116が取付固定されている。この軸支部材116は、操作軸20を回転自在に軸支している。図示例では、軸支部材116は回路基板111に固定されているが、図示しない地板などの位置決め部材に対して固定されていてもよい。また、軸支部材116は、地板などと一体に構成されていてもよく、或いは、複数の部品によって構成されていてもよい。
【0039】
次に、上記構造の動作について説明する。図2乃至図4に示す通常状態では、外部操作部材10を回動させると、操作軸20の回動電極部24も回動し、回転検出部材112,113の検出端子部112C,113Cが周期的に電極24Aと導電接触する。このとき、図1(c)に示すように、回動電極部24の外周面において、電極24Aの表面と、絶縁材24Bの表面とが連続する曲面形状を構成しているため、検出端子部112C,113Cが踊ることなくスムーズに外周面に摺接する。したがって、チャタリングなどの発生を防止することができる。
【0040】
ただし、図1(d)に示すように、電極24Aの表面と、絶縁材24Bの表面との間に僅かな段差を設けることによって、外部操作部材10の操作部11を回動させるときに軽いクリック感を与えることが可能になる。ここで、電極24Aの表面と絶縁材24Bの表面とはどちらが高くなるように形成されていてもよいが、図示例では電極24Aの表面が絶縁材24Bの表面よりも高く(すなわち外径が大きく)なるように構成されている。これによって電極24Aに上記検出端子部をより確実に導電接触させることが可能になる。
【0041】
また、図示の通常状態から、外部操作部材10の操作部11を引き出すことによって操作軸20が図示右側に移動すると、係合部114Eは下方に移動して傾斜面部24Cに当接するようになり、延在部114Cが下方に移動するように変形するので、接点端子部114Gは回路基板111上の基板接点111Gに導電接触する。この引き出し状態においても、外部操作部材10を回動させると、操作軸20の回動電極部24も回動し、回転検出部材112,113の検出端子部112C,113Cが周期的に電極24Aと導電接触する。
【0042】
さらに、外部操作部材10の操作部11には、常に弾性部材107によって外側に突出する方向に弾性力が付与されているが、弾性部材107の弾性力に抗して弾性部材107を押し縮めるようにして操作部11を押し込むことができる。このように操作部11を押し込むことによって操作軸20は図示左側に移動するので、傾斜面部24Cに当接していた係合部114Fは下方に移動させられ、延在部114Dもまた下方に移動するように変形する。これにより、接点端子部114Hは下方に移動し、基板接点111Hに導電接触する。
【0043】
次に、図5を参照して、本実施形態の電子時計の制御系の構成について説明する。上記回路基板111には、所定の配線パターンが形成されているとともに、図示しない電子部品(集積回路チップ、抵抗素子、コンデンサなど)が実装されて所定の制御回路150が構成されている。この制御回路150には、全体を制御するCPU151が設けられている。また、このCPU151によって制御される計時回路152が構成され、この計時回路152によって電子時計100の時計機能が実現されるように構成されている。この計時回路152の出力によって表示駆動部164が制御され、表示駆動部164によって上述の表示部120が駆動され、表示がなされる。例えば、表示部120が液晶パネルであれば、液晶駆動回路である表示駆動部164によって液晶パネルの表示面に時刻等の所定の表示態様が形成される。また、表示部120が文字板と指針とによって構成されるアナログ表示部であれば、ステッピングモータや輪列等によって指針が運針され、時刻等の所定の表示がなされる。
【0044】
上記図2乃至図4に示す操作軸20の周囲構造のうち、回動電極部24、回転検出部材112,113によって構成される回動検出部161からは、検出端子部112C,113Cと電極24Aとの導電接触によって所定の信号が回転検出部材112,113の実装端子部112A,113Aからパルス検出回路153にそれぞれ出力される。パルス検出回路153では、回転検出部材112,113から入力された信号のパルスの周期及び位相が検出され、これらは位相差検出回路154へ出力される。位相差検出回路154では、回転検出部材112から入力されたパルスと回転検出部材113から入力されたパルスとの間の位相差が検出される。そして、パルス検出回路153から出力されるパルス周期と位相差検出回路154から出力される位相差とは、それぞれCPU151に出力される。CPU151では、上記パルス周期と位相差とに基づいて、操作軸20の回動量及び回動方向が算出される。
【0045】
また、上記周囲構造のうち、位置検出部材114の接点端子部114Gと回路基板111の基板接点111Gとによって構成される接点部162と、位置検出部材114の接点端子部114Hと回路基板111の基板接点111Hとによって構成される接点部163とがCPU151に接続されている。接点部162は、上記外部操作部材10が通常状態にあるか、或いは、引き出し状態にあるかによって開閉し、接点部163は、上記外部操作部材10が通常状態にあるか、或いは、押し込み状態にあるかによって開閉するようになっている。
【0046】
上記の接点部162,163は、CPU151の制御モードを切り替えるために使用することができ、また、他の目的のために用いることもできる。例えば、接点部162が開いている場合には通常の時刻表示モードであるが、接点部162が閉じたときに時刻修正モードとなり、そのときの操作軸20の回動量に相当する時刻修正或いは日付修正を行い、操作軸20の回動方向によって時刻或いは日付を進めるか遅らせるかを決定するように構成することができる。また、接点部163が開いている場合には何も生じないが、接点部163が閉じたときには、複数のモードを順次切り替えるように構成することができる。
【0047】
本実施形態では、操作軸20に回動電極部24を一体的に設け、この回動電極部24に摺接する回転検出部材112,113によって操作軸20の回動量及び回動方向を検出できるように構成したことによって、チャタリング等の発生を防止し、安定かつ確実に操作軸20の回動を検出することができる。また、チャタリングが防止されることにより、その回転検出構造の応答速度を高めることが可能になるので、高速に時間情報修正手段などを操作することが可能になることから、操作性を向上させることができる。さらに、操作軸20の回動量及び回動方向を接点ばねによって検出する必要がなくなるので、接点ばねのストローク動作を可能にするための空間を確保する必要がなくなるとともに、操作軸20の周囲構造を簡易なものとすることができるため、機器の小型化及び薄型化に大きく寄与することができる。
【0048】
また、上記回転検出構造として静電結合による非接触構造を採用した場合に較べると、本実施形態では直接接点が接触しているので、小型化を図ることができる。すなわち、静電結合によるものは2つの導電部材の間に絶縁空間を構成しなければならないが、本発明では絶縁空間を確保する必要がない。
【0049】
さらに、本実施形態では、操作軸20の軸線方向の位置を検出する手段として、位置検出部材114が操作軸20の上方及び/又は下方を通過するように構成し、操作軸20の回動電極部24をその隣接部分よりも大きな外径を有するように構成し、この回動電極部24と、隣接部分との径差に応じて位置検出部材114が動作して接点部が開閉するように構成しているので、操作軸20の周囲構造の厚さをほとんど増大させることなく、しかも、占有面積を増大させることもなく、操作軸20に多種の切り替え機能を付与することが可能になる。
【0050】
次に、図6及び図7を参照して、本発明に係る別の実施形態について説明する。この実施形態では、時計ケース101、表示窓102、外部操作部材10、操作軸20、回転検出部材112,113、クリックばね115及び軸支部材116などについては先に説明した実施形態と同様であるので、同一の部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
【0051】
本実施形態では、回路基板111’が先の実施形態と若干異なる外縁形状を備え、また、この外縁形状と対応して、位置検出部材114’が先の実施形態と若干異なる形状を有する。位置検出部材114’は、基板111’に対して実装された実装端子部114A’,114B’と、実装端子部114A’から回路基板111’の表面にほぼ沿って伸び、回動電極部24の上方を通過する延在部114C’と、この延在部114C’の中間部分から斜め下方に突出し、回動電極部24の外周面に当接する係合部114E’と、延在部114C’の先端に設けられた接点端子部114G’とを有する点で、先の実施形態と類似している。しかし、この実施形態の位置検出部材114’において、実装端子部114B’から回路基板111’の表面にほぼ沿って伸びる延在部114D’は操作軸20の軸線とほぼ同じ高さにあり、この延在部114D’の中間部分には、操作軸20の先端に対向配置された係合部114F’を備えている。回路基板111’は、この延在部114D’と平面的に重なる領域に開口部111a’が設けられ、この開口部111a’の縁部の一部に、延在部114D’の先端に形成された接点端子部114H’に当接する基板接点111H’が形成されている。
【0052】
図示の通常状態では、接点端子部114H’は基板接点111H’に当接している。このとき、外部操作部材10の操作部11が押圧されると、操作軸20が図示左方向に移動し、操作軸20の先端が係合部114F’を図示左側に押圧するので、接点端子部114H’は基板端子111H’から離反する。
【0053】
この実施形態では、操作軸20の軸線方向の移動によって軸線方向に変位する位置検出部材が設けられていることとなるが、平面方向(回路基板111’の表面と平行な方向)にある程度のスペース余裕がある場合には、電子時計の小型化を妨げる要因にはならず、また、電子時計の薄型化を図る上では、位置検出部材114’が回動電極部24の下方を通過しないことから、先の実施形態よりも若干有利になる。
【0054】
尚、本発明の電子機器は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、基本的に電子時計を構成する場合について説明したが、本発明は、電子時計に限らず、ダイバーズコンピュータ、携帯電話、携帯型情報端末などの携帯型電子機器に対して同様に有効に適用することができる。また、携帯型電子機器に限らず、種々の電子機器においても、外部操作部材の周囲構造のコンパクト化や薄型化に多大な寄与をなすものである。さらに上記実施形態では、操作軸(巻真)の回動電極部を構成する絶縁材として、合成樹脂(プラスチック)を用いているが、ガラスやアルミナ等のセラミックなどを用いてもよい。この場合、ガラスを電極に溶着させることによって、或いは、セラミックを電極とともに焼結させることによって、上記回動電極部を形成することができる。
【0055】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、回動可能な操作軸を介して安定した操作状態の検出が可能になるとともに、電子機器の小型化及び薄型化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子機器の実施形態に用いる外部操作部材及び操作軸の構造を示す側面図(a)、操作軸の回動電極部を軸線方向に沿った平面で切断した断面を示す断面図(b)、同回動電極部を軸線方向と直交する平面で切断した断面を示す断面図(c)、及び、異なる構成の回動電極部を軸線方向と直交する平面で切断した断面を示す断面図(d)である。
【図2】同実施形態の操作軸の周囲構造を示す概略平面図である。
【図3】同実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図4】同実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向と直交する方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図5】同実施形態の制御系の構成を示す概略構成図である。
【図6】異なる実施形態の操作軸の周囲構造を示す概略平面図である。
【図7】異なる実施形態の操作軸の周囲構造を、操作軸の軸線方向と直交する方向から見た状態を示す概略側面図である。
【図8】各実施形態の全体構成を示す概略平面図である。
【符号の説明】
10・・・外部操作部材(リュウズ)、11・・・操作部、12・・・軸部、20・・・操作軸(巻真)、22・・・軸部、23・・・鍔部、24・・・回動電極部、24A・・・電極、24B・・・絶縁材、24C・・・傾斜面部、25・・・先端部、100・・・電子時計、101・・・時計ケース、110・・・ムーブメント、111・・・回路基板、111G,111H・・・基板接点、112,113・・・回転検出部材、112C,113C・・・検出端子部、114・・・位置検出部材、114E,114F・・・係合部、114G,114H・・・接点端子部、115・・・クリックばね、116・・・軸支部材
Claims (12)
- 回動可能な操作軸を備えた電子機器であって、前記操作軸と一体に構成された、外周面のうち回動方向の一部に露出した電極を有する回動電極部と、前記回動電極部の前記外周面に摺接する回動検出部材と、前記電極と前記回動検出部材との導電接触の有無に応じて前記回動電極部の回動状態を検出するための検出回路と、を有することを特徴とする回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記検出回路を構成した回路基板を有し、前記回動検出部材は、前記回路基板の表面にほぼ沿って延伸するように設けられていることを特徴とする請求項1に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記回動電極部には一対の前記回動検出部材が摺接し、前記回動電極部の前記外周面上における一対の前記回動検出部材の摺接位置は、前記回動電極部の正転時と逆転時とで電極接触タイミングの位相差が異なるように設定されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子機器。
- 前記一対の回動検出部材は、相互に反対方向から前記回動電極部に摺接するように配設されていることを特徴とする請求項3に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記回動電極部は、前記電極が絶縁材中に一体に埋設された状態に形成されてなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記回動電極部の前記外周面は、前記電極の表面と前記絶縁材の表面とが前記回動電極部の回動方向に連続した曲面となるように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、前記回動検出部材及び前記軸支部材は前記回路基板に実装されていることを特徴とする請求項2に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記操作軸は軸線方向に移動可能に構成され、前記操作軸の上方若しくは下方を通過して前記回路基板の表面にほぼ沿って伸びる位置検出部材と、前記回路基板に設けられた基板接点とを有し、該位置検出部材はその延伸方向の途中にて前記操作軸に対して係合可能に構成され、前記操作軸がその軸線方向に移動することにより前記操作軸に対する係合状態が変化して前記位置検出部材が前記操作軸の半径方向に変形し、この変形により前記位置検出部材と前記基板接点とが開閉するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
- 前記回動電極部は、前記操作軸における前記軸線方向の前後いずれかに設けられた隣接部分に較べて大きな外径を有し、前記操作軸の軸線方向の移動によって前記位置検出部材の前記操作軸に対する係合位置が前記操作軸の半径方向に変化することにより前記位置検出部材が変形するように構成されていることを特徴とする請求項8に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記回動検出部材及び前記位置検出部材は前記回路基板に実装されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 前記操作軸を回動可能に軸支する軸支部材を有し、記軸支部材は前記回路基板に実装されていることを特徴とする請求項10に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
- 計時手段と、該計時手段によって表示される時間情報を前記検出回路にて検出された前記回動状態に応じて修正する時間情報修正手段とを有する電子時計であることを特徴とする請求項1乃至請求項11のいずれか1項に記載の回動可能な操作軸を備えた電子機器。
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