JP2004177296A - 腕時計 - Google Patents
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Abstract
【課題】落下などの衝撃によって押釦スイッチなどの操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性の向上を図る。
【解決手段】上部に時計ガラス2が装着されると共に側部に時計バンド7が取り付けられ、且つ時計ガラス2と時計バンド7との間に押釦スイッチ11が設けられた硬質材料からなるケース本体1と、このケース本体1の外表面に押釦スイッチ11の操作釦13を囲んで被覆された軟質材料からなるベゼル20とを備え、操作釦13が位置する個所におけるケース本体1の時計バンド7側に、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部22を設けた。従って、落下などの衝撃をベゼル20で吸収するときに、突起部22によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止し、ベゼル20が押釦スイッチ11にぶつかって操作釦13および釦軸14の変形や破損を防ぐことができ、これにより耐衝撃性の向上を図ることができる。
【選択図】 図2
【解決手段】上部に時計ガラス2が装着されると共に側部に時計バンド7が取り付けられ、且つ時計ガラス2と時計バンド7との間に押釦スイッチ11が設けられた硬質材料からなるケース本体1と、このケース本体1の外表面に押釦スイッチ11の操作釦13を囲んで被覆された軟質材料からなるベゼル20とを備え、操作釦13が位置する個所におけるケース本体1の時計バンド7側に、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部22を設けた。従って、落下などの衝撃をベゼル20で吸収するときに、突起部22によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止し、ベゼル20が押釦スイッチ11にぶつかって操作釦13および釦軸14の変形や破損を防ぐことができ、これにより耐衝撃性の向上を図ることができる。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は耐衝撃性の腕時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、腕時計においては、内部に時計モジュールを収納するケース本体の上部に時計ガラスが装着され、このケース本体の12時側と6時側とに位置する側部に時計バンドを取り付けるバンド取付部が設けられていると共に、ケース本体における6時側のバンド取付部と時計ガラスとの間に位置する個所に押釦スイッチが設けられ、この押釦スイッチを囲んだ状態でケース本体の外表面に合成樹脂製のベゼルを被覆し、このベゼルによって落下などの衝撃を吸収してケース本体内の時計モジュールを保護するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−199361号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような腕時計では、ケース本体の外表面に設けられた合成樹脂製のベゼルによって、落下などの衝撃を吸収してケース本体内の時計モジュールを保護しているが、腕時計を裏蓋側を下にして落とした場合、時計バンドに上方向の力が加って、ベゼルが変形して押釦スイッチの操作釦にぶつかり、押釦スイッチの操作釦や釦軸が変形したり破損したりするという問題がある。
【0005】
この発明の課題は、落下などの衝撃によって押釦スイッチなどの操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性の向上を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図3に示すように、上部に時計ガラス(2)が装着されると共に側部に時計バンド(7)が取り付けられ、且つ前記時計ガラスと前記時計バンドとの間に操作部材(押釦スイッチ11)が設けられた硬質材料からなるケース本体(1)と、このケース本体の外表面に前記操作部材を囲んで被覆された軟質材料からなる緩衝部材(ベゼル20)とを備え、前記操作部材が対応する個所における前記ケース本体の少なくとも前記時計バンド側に、前記緩衝部材が前記操作部材側に向けて変形するのを阻止する突起部(22、30)を形成したことを特徴とする腕時計である。
【0007】
この発明によれば、落下などの衝撃を受けても、その衝撃をケース本体の外表面に被覆された軟質材料からなる緩衝部材によって吸収することができると共に、操作部材が対応する個所におけるケース本体の少なくとも時計バンド側に突起部が形成されているので、特に時計バンドに上方向の力が加わって緩衝部材が変形しても、突起部によって緩衝部材が変形するのを阻止することができ、このため緩衝部材が操作部材にぶつかって操作部材を変形させたり破損させたりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図2に示すように、前記突起部(22)が前記操作部材(押釦スイッチ11)の動作領域内に位置する個所に設けられ、前記操作部材にはその押圧操作時に前記突起部が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部(23)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、突起部によって緩衝部材が操作部材に向けて変形するのを阻止して緩衝部材の変形による操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができるほか、特に突起部が操作部材の動作領域内に設けられていても、操作部材の操作時に突起部が操作部材の切欠凹部に相対的に挿脱可能に挿入するので、突起部が操作部材の操作の邪魔にならず、操作部材を円滑に操作することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図3に示すように、前記突起部(30)が前記操作部材(押釦スイッチ11)の動作領域外に位置する個所に設けられ、前記緩衝部材(ベゼル20)には前記突起部が挿入する切欠凹部(31)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、突起部によって緩衝部材の変形を阻止して緩衝部材の変形による操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができるほか、特に緩衝部材に突起部が挿入する切欠凹部を設けて、突起部を操作部材の動作領域外に設けているので、突起部が操作部材の動作領域内に突出して邪魔になることがなく、これにより操作部材の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、このためより一層、操作部材を円滑に操作することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1および図2を参照して、この発明を適用した腕時計の第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の腕時計のケース本体を示した正面図、図2はそのA−A矢視における腕時計の要部を示した拡大断面図である。この腕時計は、図1に示すように、ケース本体1を備えている。このケース本体1は、硬質材料、例えばステンレスなどの金属または硬質の合成樹脂によって形成されている。このケース本体1の上部中央には、図2に示すように、時計ガラス2が装着されており、このケース本体1の内部には時計モジュール3が収納されている。また、このケース本体1の下部には裏蓋4が防水リング5を介して取り付けられている。
【0011】
この場合、時計モジュール3は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくとも一方を備えている。すなわち、アナログ機能は、アナログムーブメントを備え、このアナログムーブメントの指針軸が文字板の上方に突出し、この突出した指針軸の上端部に時針、分針、秒針などの指針が取り付けられ、この指針が文字板の上方を運針するように構成されたものである。また、デジタル機能は、液晶表示素子などの平面型の表示素子を備え、この表示素子で時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されたものである。
【0012】
また、ケース本体1の外側部における12時と6時とに位置する個所には、図1および図2に示すように、バンド取付部6が設けられており、このバンド取付部6には、図2に示すように、時計バンド7が取付ピン8によって取り付けられている。さらに、このケース本体1の外側部における3時、6時、9時に位置する個所には、図1に示すように、押釦スイッチ10〜12がそれぞれ設けられている。これら押釦スイッチ10〜12は、いずれも同じ構造になっており、以下、6時に位置する個所の押釦スイッチ11について説明する。
【0013】
すなわち、6時に位置する個所の押釦スイッチ11は、図2に示すように、操作釦13、釦軸14、およびコイルばね15を備えている。釦軸14は、ケース本体1に設けられた貫通孔16に防水リング17およびワッシャ18を介してスライド可能に挿入され、この状態で一端部がケース本体1の外部に突出し、他端部がケース本体1の内部に突出し、この内部に突出した先端部分に抜け止め用のEリング19が取り付けられた構成になっている。操作釦13は、ケース本体1の外部に突出した釦軸14の先端部分に取り付けられている。コイルばね15は、操作釦13とワッシャ18との間に位置する釦軸14の外周に巻き付けられた状態で配置され、操作釦13をケース本体1の外側に向けて付勢するように構成されている。
【0014】
これにより、押釦スイッチ11は、図2に示すように、コイルばね15のばね力に抗して操作釦13が押圧されると、釦軸14がケース本体1の内部に向けてスライドし、釦軸14の内部側の先端が時計モジュール3のスイッチ接点部(図示せず)を押圧してオン状態にし、また操作釦13から外力が取り除かれると、コイルばね15のばね力によって操作釦13がケース本体1の外部に向けて押し出され、これに伴って釦軸14がスライドして釦軸14の内部側の先端が時計モジュール3のスイッチ接点部から離れ、釦軸14のEリング19がケース本体1の内面に当接してオフ状態になるように構成されている。
【0015】
一方、ケース本体1の外表面には、図2に示すように、押釦スイッチ10〜12をそれぞれ囲んだ状態でベゼル20が被覆されている。このベゼル20は、軟質材料、例えばポリウレタン樹脂などの軟質合成樹脂からなり、押釦スイッチ10〜12の各操作釦13が挿入して外部に露出する開口部21がそれぞれ設けられ、この開口部21の外周部分が操作釦13よりも上方に突出するカルデラ状に形成された構成になっている。
【0016】
この場合、特に6時に位置する押釦スイッチ11の操作釦13に対応する個所のケース本体1、つまり操作釦13の動作領域内であるベゼル20の開口部21内に位置する個所におけるケース本体1の時計バンド7側には、図2に示すように、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部22がベゼル20の開口部21の内面に当接した状態で設けられている。また、押釦スイッチ11の操作釦13の下面における突起部22と対応する個所は、突起部22が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部23が設けられている。
【0017】
このような腕時計によれば、落下などの衝撃を受けても、その衝撃をケース本体1の外表面に被覆された軟質材料からなるベゼル20によって吸収することができると共に、6時に位置する押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域内におけるケース本体1の時計バンド7側に突起部22が形成されているので、特に6時側の時計バンド7に上方向の力が加わってベゼル20が変形しても、突起部22によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止することができる。
【0018】
このため、ベゼル20が押釦スイッチ11にぶつかって押釦スイッチ11の操作釦13や釦軸14が変形したり破損したりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。この場合には、突起部22が押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域内であるベゼル20の開口部21内に対応する個所に設けられ、押釦スイッチ11の操作釦13に、突起部22が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部23が設けられているので、突起部22を操作釦13の動作領域内に設けても、操作釦13の操作時に突起部が操作釦13の邪魔にならず、押釦スイッチ11を円滑に操作することができる。
【0019】
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、この発明を適用した腕時計の第2実施形態について説明する。なお、図1および図2に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部30の位置が第1実施形態と異なる構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
【0020】
すなわち、この突起部30は、押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に位置するケース本体1の時計バンド7側、つまりベゼル20の開口部21の内周面の外側に位置するケース本体1の時計バンド7側に設けられている。これに伴って、ベゼル20の開口部21の内周面の外側に位置する時計バンド7側には、突起部30が挿入する切欠凹部31が設けられている。
【0021】
このような腕時計によれば、押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に位置するケース本体1の時計バンド7側に突起部30を設け、ベゼル20の開口部21の内周面における時計バンド7側に突起部30が挿入する切欠凹部31を設けたので、第1実施形態と同様、6時側の時計バンド7の上方向からベゼル20に衝撃が加わっても、突起部30によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止してベゼル20の変形による押釦スイッチ11の操作釦13および釦軸14の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができる。
【0022】
この場合には、特にベゼル20に突起部30が挿入する切欠凹部31が設けられていることにより、突起部30を押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に設けることができ、このため突起部30が操作釦13の動作領域内に突出して邪魔になることがないので、操作釦13の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、より一層、押釦スイッチ11を円滑に操作することができる。
【0023】
なお、上記第1、第2実施形態では、突起部22または30をケース本体1の外表面の6時側における時計バンド7側のみに設けた場合について述べたが、これに限らず、例えばケース本体1の外表面における時計ガラス2側にも設けても良く、また6時側の時計バンド7側および時計ガラス2側の2か所に限らず、ベゼル20が衝撃を受けやすい個所であれば、3か所以上に設けても良い。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上部に装着された時計ガラスと側部に取り付けられた時計バンドとの間に操作部材が設けられた硬質材料からなるケース本体と、このケース本体の外表面に操作部材を囲んで被覆された軟質材料からなる緩衝部材とを備え、操作部材が対応する個所におけるケース本体の少なくとも時計バンド側に、緩衝部材が操作部材側に向けて変形するのを阻止する突起部を形成したので、落下などの衝撃を受けても、その衝撃を緩衝部材によって吸収できると共に、ケース本体の少なくとも時計バンド側に突起部が形成されていることにより、時計バンドに上方向の力が加わって緩衝部材が変形しても、突起部によって緩衝部材が操作部材に向けて変形するのを阻止することができ、このため緩衝部材が操作部材にぶつかって操作部材を変形させたり破損させたりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。
【0025】
この場合、突起部が操作部材の動作領域内に位置する個所に設けられ、操作部材にはその押圧操作時に突起部が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部が設けられていることにより、突起部を操作部材の動作領域内に設けても、操作部材の操作時に突起部が操作部材の切欠凹部に相対的に挿脱可能に挿入するので、突起部が操作部材の操作の邪魔にならず、操作部材を円滑に操作することができる。
また、突起部が前記操作部材の動作領域外に位置する個所に設けられ、緩衝部材には突起部が挿入する切欠凹部が設けられていることにより、突起部が操作部材の動作領域内に突出して邪魔になることがないので、操作部材の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、このためより一層、操作部材を円滑に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の腕時計の第1実施形態におけるケース本体を示した正面図。
【図2】図1のA−A矢視における腕時計の要部を示した拡大断面図。
【図3】この発明の腕時計の第2実施形態における要部の拡大断面図。
【符号の説明】
1 ケース本体
2 時計ガラス
3 時計モジュール
6 バンド取付部
7 時計バンド
11 押釦スイッチ
13 操作釦
14 釦軸
15 コイルばね
20 ベゼル
21 開口部
22、30 突起部
23、31 切欠凹部
【発明の属する技術分野】
この発明は耐衝撃性の腕時計に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、腕時計においては、内部に時計モジュールを収納するケース本体の上部に時計ガラスが装着され、このケース本体の12時側と6時側とに位置する側部に時計バンドを取り付けるバンド取付部が設けられていると共に、ケース本体における6時側のバンド取付部と時計ガラスとの間に位置する個所に押釦スイッチが設けられ、この押釦スイッチを囲んだ状態でケース本体の外表面に合成樹脂製のベゼルを被覆し、このベゼルによって落下などの衝撃を吸収してケース本体内の時計モジュールを保護するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平10−199361号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような腕時計では、ケース本体の外表面に設けられた合成樹脂製のベゼルによって、落下などの衝撃を吸収してケース本体内の時計モジュールを保護しているが、腕時計を裏蓋側を下にして落とした場合、時計バンドに上方向の力が加って、ベゼルが変形して押釦スイッチの操作釦にぶつかり、押釦スイッチの操作釦や釦軸が変形したり破損したりするという問題がある。
【0005】
この発明の課題は、落下などの衝撃によって押釦スイッチなどの操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性の向上を図ることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するために、次のような構成要素を備えている。なお、各構成要素には、後述する各実施形態の項で説明される各要素に付されている図面の参照番号などを括弧と共に付す。
請求項1に記載の発明は、図1〜図3に示すように、上部に時計ガラス(2)が装着されると共に側部に時計バンド(7)が取り付けられ、且つ前記時計ガラスと前記時計バンドとの間に操作部材(押釦スイッチ11)が設けられた硬質材料からなるケース本体(1)と、このケース本体の外表面に前記操作部材を囲んで被覆された軟質材料からなる緩衝部材(ベゼル20)とを備え、前記操作部材が対応する個所における前記ケース本体の少なくとも前記時計バンド側に、前記緩衝部材が前記操作部材側に向けて変形するのを阻止する突起部(22、30)を形成したことを特徴とする腕時計である。
【0007】
この発明によれば、落下などの衝撃を受けても、その衝撃をケース本体の外表面に被覆された軟質材料からなる緩衝部材によって吸収することができると共に、操作部材が対応する個所におけるケース本体の少なくとも時計バンド側に突起部が形成されているので、特に時計バンドに上方向の力が加わって緩衝部材が変形しても、突起部によって緩衝部材が変形するのを阻止することができ、このため緩衝部材が操作部材にぶつかって操作部材を変形させたり破損させたりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、図2に示すように、前記突起部(22)が前記操作部材(押釦スイッチ11)の動作領域内に位置する個所に設けられ、前記操作部材にはその押圧操作時に前記突起部が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部(23)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、突起部によって緩衝部材が操作部材に向けて変形するのを阻止して緩衝部材の変形による操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができるほか、特に突起部が操作部材の動作領域内に設けられていても、操作部材の操作時に突起部が操作部材の切欠凹部に相対的に挿脱可能に挿入するので、突起部が操作部材の操作の邪魔にならず、操作部材を円滑に操作することができる。
【0009】
請求項3に記載の発明は、図3に示すように、前記突起部(30)が前記操作部材(押釦スイッチ11)の動作領域外に位置する個所に設けられ、前記緩衝部材(ベゼル20)には前記突起部が挿入する切欠凹部(31)が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計である。
この発明によれば、請求項1に記載の発明と同様、突起部によって緩衝部材の変形を阻止して緩衝部材の変形による操作部材の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができるほか、特に緩衝部材に突起部が挿入する切欠凹部を設けて、突起部を操作部材の動作領域外に設けているので、突起部が操作部材の動作領域内に突出して邪魔になることがなく、これにより操作部材の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、このためより一層、操作部材を円滑に操作することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1実施形態]
以下、図1および図2を参照して、この発明を適用した腕時計の第1実施形態について説明する。
図1はこの発明の腕時計のケース本体を示した正面図、図2はそのA−A矢視における腕時計の要部を示した拡大断面図である。この腕時計は、図1に示すように、ケース本体1を備えている。このケース本体1は、硬質材料、例えばステンレスなどの金属または硬質の合成樹脂によって形成されている。このケース本体1の上部中央には、図2に示すように、時計ガラス2が装着されており、このケース本体1の内部には時計モジュール3が収納されている。また、このケース本体1の下部には裏蓋4が防水リング5を介して取り付けられている。
【0011】
この場合、時計モジュール3は、アナログ機能とデジタル機能とのうち、少なくとも一方を備えている。すなわち、アナログ機能は、アナログムーブメントを備え、このアナログムーブメントの指針軸が文字板の上方に突出し、この突出した指針軸の上端部に時針、分針、秒針などの指針が取り付けられ、この指針が文字板の上方を運針するように構成されたものである。また、デジタル機能は、液晶表示素子などの平面型の表示素子を備え、この表示素子で時刻などの情報を電気光学的に表示するように構成されたものである。
【0012】
また、ケース本体1の外側部における12時と6時とに位置する個所には、図1および図2に示すように、バンド取付部6が設けられており、このバンド取付部6には、図2に示すように、時計バンド7が取付ピン8によって取り付けられている。さらに、このケース本体1の外側部における3時、6時、9時に位置する個所には、図1に示すように、押釦スイッチ10〜12がそれぞれ設けられている。これら押釦スイッチ10〜12は、いずれも同じ構造になっており、以下、6時に位置する個所の押釦スイッチ11について説明する。
【0013】
すなわち、6時に位置する個所の押釦スイッチ11は、図2に示すように、操作釦13、釦軸14、およびコイルばね15を備えている。釦軸14は、ケース本体1に設けられた貫通孔16に防水リング17およびワッシャ18を介してスライド可能に挿入され、この状態で一端部がケース本体1の外部に突出し、他端部がケース本体1の内部に突出し、この内部に突出した先端部分に抜け止め用のEリング19が取り付けられた構成になっている。操作釦13は、ケース本体1の外部に突出した釦軸14の先端部分に取り付けられている。コイルばね15は、操作釦13とワッシャ18との間に位置する釦軸14の外周に巻き付けられた状態で配置され、操作釦13をケース本体1の外側に向けて付勢するように構成されている。
【0014】
これにより、押釦スイッチ11は、図2に示すように、コイルばね15のばね力に抗して操作釦13が押圧されると、釦軸14がケース本体1の内部に向けてスライドし、釦軸14の内部側の先端が時計モジュール3のスイッチ接点部(図示せず)を押圧してオン状態にし、また操作釦13から外力が取り除かれると、コイルばね15のばね力によって操作釦13がケース本体1の外部に向けて押し出され、これに伴って釦軸14がスライドして釦軸14の内部側の先端が時計モジュール3のスイッチ接点部から離れ、釦軸14のEリング19がケース本体1の内面に当接してオフ状態になるように構成されている。
【0015】
一方、ケース本体1の外表面には、図2に示すように、押釦スイッチ10〜12をそれぞれ囲んだ状態でベゼル20が被覆されている。このベゼル20は、軟質材料、例えばポリウレタン樹脂などの軟質合成樹脂からなり、押釦スイッチ10〜12の各操作釦13が挿入して外部に露出する開口部21がそれぞれ設けられ、この開口部21の外周部分が操作釦13よりも上方に突出するカルデラ状に形成された構成になっている。
【0016】
この場合、特に6時に位置する押釦スイッチ11の操作釦13に対応する個所のケース本体1、つまり操作釦13の動作領域内であるベゼル20の開口部21内に位置する個所におけるケース本体1の時計バンド7側には、図2に示すように、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部22がベゼル20の開口部21の内面に当接した状態で設けられている。また、押釦スイッチ11の操作釦13の下面における突起部22と対応する個所は、突起部22が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部23が設けられている。
【0017】
このような腕時計によれば、落下などの衝撃を受けても、その衝撃をケース本体1の外表面に被覆された軟質材料からなるベゼル20によって吸収することができると共に、6時に位置する押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域内におけるケース本体1の時計バンド7側に突起部22が形成されているので、特に6時側の時計バンド7に上方向の力が加わってベゼル20が変形しても、突起部22によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止することができる。
【0018】
このため、ベゼル20が押釦スイッチ11にぶつかって押釦スイッチ11の操作釦13や釦軸14が変形したり破損したりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。この場合には、突起部22が押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域内であるベゼル20の開口部21内に対応する個所に設けられ、押釦スイッチ11の操作釦13に、突起部22が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部23が設けられているので、突起部22を操作釦13の動作領域内に設けても、操作釦13の操作時に突起部が操作釦13の邪魔にならず、押釦スイッチ11を円滑に操作することができる。
【0019】
[第2実施形態]
次に、図3を参照して、この発明を適用した腕時計の第2実施形態について説明する。なお、図1および図2に示された第1実施形態と同一部分には同一符号を付して説明する。
この腕時計は、ベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止する突起部30の位置が第1実施形態と異なる構造で、これ以外は第1実施形態とほぼ同じ構造になっている。
【0020】
すなわち、この突起部30は、押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に位置するケース本体1の時計バンド7側、つまりベゼル20の開口部21の内周面の外側に位置するケース本体1の時計バンド7側に設けられている。これに伴って、ベゼル20の開口部21の内周面の外側に位置する時計バンド7側には、突起部30が挿入する切欠凹部31が設けられている。
【0021】
このような腕時計によれば、押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に位置するケース本体1の時計バンド7側に突起部30を設け、ベゼル20の開口部21の内周面における時計バンド7側に突起部30が挿入する切欠凹部31を設けたので、第1実施形態と同様、6時側の時計バンド7の上方向からベゼル20に衝撃が加わっても、突起部30によってベゼル20が押釦スイッチ11側に向けて変形するのを阻止してベゼル20の変形による押釦スイッチ11の操作釦13および釦軸14の変形や破損を防ぎ、耐衝撃性を向上させることができる。
【0022】
この場合には、特にベゼル20に突起部30が挿入する切欠凹部31が設けられていることにより、突起部30を押釦スイッチ11の操作釦13の動作領域外に設けることができ、このため突起部30が操作釦13の動作領域内に突出して邪魔になることがないので、操作釦13の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、より一層、押釦スイッチ11を円滑に操作することができる。
【0023】
なお、上記第1、第2実施形態では、突起部22または30をケース本体1の外表面の6時側における時計バンド7側のみに設けた場合について述べたが、これに限らず、例えばケース本体1の外表面における時計ガラス2側にも設けても良く、また6時側の時計バンド7側および時計ガラス2側の2か所に限らず、ベゼル20が衝撃を受けやすい個所であれば、3か所以上に設けても良い。
【0024】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上部に装着された時計ガラスと側部に取り付けられた時計バンドとの間に操作部材が設けられた硬質材料からなるケース本体と、このケース本体の外表面に操作部材を囲んで被覆された軟質材料からなる緩衝部材とを備え、操作部材が対応する個所におけるケース本体の少なくとも時計バンド側に、緩衝部材が操作部材側に向けて変形するのを阻止する突起部を形成したので、落下などの衝撃を受けても、その衝撃を緩衝部材によって吸収できると共に、ケース本体の少なくとも時計バンド側に突起部が形成されていることにより、時計バンドに上方向の力が加わって緩衝部材が変形しても、突起部によって緩衝部材が操作部材に向けて変形するのを阻止することができ、このため緩衝部材が操作部材にぶつかって操作部材を変形させたり破損させたりするのを防ぐことができ、これにより耐衝撃性を向上させることができる。
【0025】
この場合、突起部が操作部材の動作領域内に位置する個所に設けられ、操作部材にはその押圧操作時に突起部が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部が設けられていることにより、突起部を操作部材の動作領域内に設けても、操作部材の操作時に突起部が操作部材の切欠凹部に相対的に挿脱可能に挿入するので、突起部が操作部材の操作の邪魔にならず、操作部材を円滑に操作することができる。
また、突起部が前記操作部材の動作領域外に位置する個所に設けられ、緩衝部材には突起部が挿入する切欠凹部が設けられていることにより、突起部が操作部材の動作領域内に突出して邪魔になることがないので、操作部材の操作スペースを確実に且つ十分に確保することができ、このためより一層、操作部材を円滑に操作することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の腕時計の第1実施形態におけるケース本体を示した正面図。
【図2】図1のA−A矢視における腕時計の要部を示した拡大断面図。
【図3】この発明の腕時計の第2実施形態における要部の拡大断面図。
【符号の説明】
1 ケース本体
2 時計ガラス
3 時計モジュール
6 バンド取付部
7 時計バンド
11 押釦スイッチ
13 操作釦
14 釦軸
15 コイルばね
20 ベゼル
21 開口部
22、30 突起部
23、31 切欠凹部
Claims (3)
- 上部に時計ガラスが装着されると共に側部に時計バンドが取り付けられ、且つ前記時計ガラスと前記時計バンドとの間に操作部材が設けられた硬質材料からなるケース本体と、このケース本体の外表面に前記操作部材を囲んで被覆された軟質材料からなる緩衝部材とを備え、
前記操作部材が対応する個所における前記ケース本体の少なくとも前記時計バンド側に、前記緩衝部材が前記操作部材側に向けて変形するのを阻止する突起部を形成したことを特徴とする腕時計。 - 前記突起部は前記操作部材の動作領域内に位置する個所に設けられ、前記操作部材にはその押圧操作時に前記突起部が相対的に挿脱可能に挿入する切欠凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計。
- 前記突起部は前記操作部材の動作領域外に位置する個所に設けられ、前記緩衝部材には前記突起部が挿入する切欠凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の腕時計。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CH704651A1 (fr) * | 2011-03-15 | 2012-09-28 | Raymond Weil Sa | Boîte de pièce d'horlogerie. |
JP2015031622A (ja) * | 2013-08-05 | 2015-02-16 | カシオ計算機株式会社 | スイッチ装置および時計 |
-
2002
- 2002-11-28 JP JP2002344754A patent/JP2004177296A/ja active Pending
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CH704651A1 (fr) * | 2011-03-15 | 2012-09-28 | Raymond Weil Sa | Boîte de pièce d'horlogerie. |
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