JP3924710B2 - コンタクタ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、被検査体の電気的特性検査を行う際に用いられるコンタクタに関し、更に詳しくは、被検査体と一括接触して検査を行うことができるコンタクタに関する。
【0002】
【従来の技術】
被検査体、例えば半導体ウエハ(以下、単に「ウエハ」と称す。)に多数形成されたメモリ回路やロジック回路等のICチップの電気的特性検査を行う場合にはコンタクタとしてプローブカードが用いられる。このプローブカードは検査時にウエハの電極用パッドと接触した時にテスタとICチップ間で検査用信号の授受を中継する役割を果たしている。このプローブカードは、例えばICチップ上に形成された複数の電極パッドに対応した複数のプローブ針を有し、各プローブ針と各電極パッドとをそれぞれ電気的に接触させてICチップの検査を行うようにしている。
【0003】
ところで最近、ICチップの集積度が高まって電極パッドの数が急激に増加すると共に電極パッドの配列が益々狭ピッチ化している。これに伴ってプローブカードのプローブ針の本数が急激に増加し、狭ピッチ化している。しかも、ウエハの大口径化に伴ってウエハ内のICチップ数が急激に増加し、検査に長時間を要し、検査時間の短縮が重要課題になっている。そこで、プローブカードによって検査を行う場合にも、ICチップを1個ずつ検査するのではなく、同時に検査するICチップの数(同測数)を増やし、検査時間を短縮するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のプローブカードは、複数のプローブ針がそれぞれ個別に片持ち支持されているため、電極パッドの配列が複数列になると、プローブ針の支持構造が極めて複雑になり、電極パッドの種々の配列に即してプローブ針の配列を変えることが難しく、プローブ針の配列の自由度が低く、しかも、検査時の熱的影響によりプローブ針の針先位置が狂い易いという課題があった。
【0005】
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、プローブ端子の配列に自由度が高く、被検査体の種々の電極配列に即してプローブ端子の配列を変えることができ、しかも検査時の熱的影響を受け難く高低差を吸収することができコンタクト性に優れ正確且つ確実に被検査体と接触して高精度で信頼性の高い検査を行うことができるコンタクタを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に記載のコンタクタは、基板の表面に配列された複数の電極と、これらの電極にそれぞれ設けられた複数のプローブ端子とを備え、上記各プローブ端子がそれぞれ被検査体と接触してその電気的特性検査を行うコンタクタであって、上記プローブ端子は、上記電極上に立設され且つ横方向断面が円弧状に形成されてなる導電性支持部材と、この導電性支持部材上端で導通自在に支持されたバンプとを有し、更に、上記導電性支持部材は、骨格をなすコア金属と、このコア金属のバネ性を補足し且つコア金属を被覆する合金層と、この合金層とコア金属との間に介在してこれら両者を接合する接合用金属層とからなることを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の請求項2に記載のコンタクタは、基板の表面に配列された複数の電極と、これらの電極にそれぞれ設けられた複数のプローブ端子とを備え、上記各プローブ端子がそれぞれ被検査体と接触してその電気的特性検査を行うコンタクタであって、上記プローブ端子は、上記電極上に立設された導電性支持部材と、この導電性支持部材上端で導通自在に支持されたバンプとを有し、更に、上記導電性支持部材は、互いに隣合う一対の支持プレートと、これらの支持プレート上端からそれぞれ横方向へ延設されて一体化する片持ち支持プレートからなり、且つ、上記導電性支持部材は、骨格をなすコア金属と、このコア金属のバネ性を補足し且つコア金属を被覆する合金層と、この合金層とコア金属との間に介在してこれら両者を接合する接合用金属層とからなることを特徴とするものである。
【0008】
また、本発明の請求項3に記載のコンタクタは、請求項1または請求項2に記載の発明において、上記コア金属がニッケルであり、上記接合用金属が金であり、上記合金がニッケル−コバルト系合金であることを特徴とするものである。
【0009】
以下、図1及び図6〜図8に示す実施形態に基づいて本発明を説明する。
本実施形態のコンタクタ30は、図1の(a)、(b)に示すように、被検査体であるウエハ(図示せず)と略同一大きさに形成されたシリコン基板31と、このシリコン基板31の表面にマトリックス状に配列され且つニッケル、ニッケル合金等の導電性金属からなる複数の矩形状の電極32と、これらの電極32上にそれぞれ配設された複数のプローブ端子33とを備え、各プローブ端子33がウエハに形成されたアルミニウム、銅等の導電性金属からなる検査用電極パッド(図示せず)と接触し、例えば複数(例えば16個または32個)のICチップを同時に検査できるようにしてある。また、シリコン基板31の裏面には表面の電極32に対応する電極(図示せず)が電極32と同種の導電性金属により形成されている。
【0010】
上記プローブ端子33は、図1の(a)、(b)に示すように、電極32表面立設された横方向断面が円弧状の導電性支持柱34と、この導電性支持柱34上端から側方(図7では右方)へ延設された延設部34Aで導通自在に支持されたバンプ35とを有している。導電性支持柱34の断面を円弧状にすることで、プローブ端子33にオーバードライブが掛かった時に、同図の(b)の仮想線で示すように全ての導電性支持柱34が同一方向へ弾力的に湾曲して撓むようにしてある。また、プローブ端子33の導電性支持柱34は、同図の(c)に示すように、中核をなすコア金属34Bと、このコア金属34Bのバネ性を補足し且つコア金属35Bを含む合金層34Cと、この合金層34Cとコア金属34B間に介在してこれら両者の接合を媒介する接合用金属層34Dとからなる三層構造の金属から形成されている。
【0011】
そして、本実施形態では、例えば、コア金属34Bとしてはニッケル、合金層34Cとしてはニッケル−コバルト系合金、接合用金属層34Dとしては金が用いられている。プローブ端子33としてニッケル単体を用いると、コンタクタ30の種類によってはバネ性が不足し、十分なオーバードライブ量を得られないことがある。これに対してニッケル−コバルト系合金はバネ性に優れているため、プローブ端子33として好ましいが、電鋳処理ではプローブ端子33を均一なニッケル−コバルト系合金によって形成することが難しく、プローブ端子33として安定した性能が得難い。そこで、後述する図2〜図5の参考例で示すコンタクタのプローブ端子の製造方法と同様の電鋳処理によりプローブ端子33の骨格をニッケル単体で形成した後、この骨格のニッケル表面に電気メッキ処理を施してニッケル−コバルト系合金を被覆することで、プローブ端子33のバネ性を得ることができ、十分なオーバードライブ量を確保することができる。ところが、ニッケル−コバルト系合金はニッケルとの密着性に劣るため、これら両者との密着性に優れた金を電気メッキ処理により接合用金属層としてニッケルとニッケル−コバルト系合金層の間に介在させている。
【0012】
図2、図3は参考例のコンタクタを示す。このコンタクタ1は、図2、図3に示すように、ウエハ(図示せず)と略同一大きさに形成されたシリコン基板2と、このシリコン基板2の表面全面にマトリックス状に配列され且つニッケル、ニッケル合金等の導電性金属からなる複数の矩形状の第1電極3と、これらの電極3上にそれぞれ配設された複数のプローブ端子4とを備え、各プローブ端子4がウエハ全面に形成されたアルミニウム、銅等の導電性金属からなる検査用電極パッド(図示せず)と一括して接触し、例えば複数(例えば16個または32個)のICチップを同時に検査できるようにしてある。また、シリコン基板2の裏面には表面の第1電極3に対応する第2電極5が第1電極3と同種の導電性金属により形成され、表裏の第1、第2電極3、5はビアホールの接続導体6を介して電気的に接続されている。
【0013】
上記プローブ端子4は、図2、図3に示すように、第1電極3表面の対向する隅角部にそれぞれ立設された同一高さの一対の導電性支持柱7と、これらの導電性支持柱7上端で水平に導通自在に片持ち支持された平面形状がコ字状の弾性支持プレート(以下、「カンチレバーバネ」と称す。)8と、このカンチレバーバネ8の自由端部で導通自在に支持されたバンプ9とを有している。尚、カンチレバーバネ9の平面形状はコ字状に限らずく字状を呈するものであっても良い。
【0014】
即ち、カンチレバーバネ8は、互いに対向する二辺の基端部で一対の導電性支持柱7の上端に連結され、残りの一辺の自由端が隣のカンチレバーバネ8に接近している。そして、カンチレバーバネ8の自由端部の中央部にバンプ9が固定されている。バンプ9は、図2、図3に示すように、略円柱状に形成された支持部である円柱部9Aと、この円柱部9Aの上面に連接されて一体化した接触部である四角錐台部9Bとからなっている。そして、例えば、カンチレバーバネ8はニッケルやニッケル−コバルト系合金等のバネ力及び靭性のある導電性金属によって形成されている。従って、バンプ9がウエハの電極パッドと接触した時に、カンチレバーバネ8のバネ力でバンプ9を電極パッドに押し付けてバンプ9と電極パッド間の導通を図ると共に電極パッドの高低差を吸収するようにしてある。また、バンプ9は、例えば円柱部9Aがカンチレバーバネ8と同一の導電性金属によって形成され、四角錐台部9Bがウエハの電極パッドより硬度の高い材料、例えばタングステンカーバイド等の導電性金属によって形成されている。そして、プローブ端子4の表面には例えば金、ロジウムあるいはこれらの合金等の良導性金属によってコーティングされている。
【0015】
また、図3に示すように上記シリコン基板2の裏面には例えば金合金等からなるリボン状の弾性接続部材10を介してパフォーマンスボード等のプリント配線基板11が接続され、プリント配線基板11を介してコンタクタ1をテスタ(図示せず)側へ接続するようにしてある。リボン状の弾性接続部材10は同図に示すように折曲面10Aを有し、この折曲面10Aがシリコン基板2裏面の第2電極5に接続され、その他端がプリント配線基板11の電極11Aに接続されている。この弾性接続部材10表面は、例えば、ニッケルやニッケル−コバルト系合金等のバネ力及び靭性のある導電性金属膜によって形成され、リボン対応のボンディング装置によって第2電極5に対して自動接続できるようにしてある。
【0016】
次に、例えば図4及び図5を参照しながらLIGA(Lithographie,Galvanoformung,Abformung)プロセスを用いたコンタクタ1の製造方法について説明する。まず、図4の(a)に示すようにシリコン基板21表面にシリコン酸化膜21Aを形成した後、その表面にレジスト膜22を形成する。次いで、バンプ9のパターンに即したフォトマスク23を介して露光した後、レジスト膜22を現像処理し、同図に示すようにレジスト膜22に四角形の孔22Aを明ける。引き続き、孔22Aの部分のシリコン酸化膜21Aを除去した後、シリコン基板21に異方性エッチングを施し、同図の(b)に示すように逆四角錐台状の孔21Bを明けた後、レジスト膜22及びシリコン酸化膜21Aを除去する。更に、同図(c)に示すようにシリコン基板21の表面に酸化膜24を形成し、その表面にチタン膜25を形成する。次いで、レジスト塗布し、孔21Bに相当する部分のレジスト膜を露光、現像処理により除去して孔21Bを開口した後、タングステンカーバイド−コバルト合金をスパッタリングし、同図の(d)に示すようにシリコン基板21の孔21Bをタングステンカーバイド−コバルト合金で埋め、プローブ端子4のバンプ9の四角錐台部(接触部)9Bに相当する部分を形成する。シリコン酸化膜24がバンプ9の四角錐台部9Bをシリコン基板21の孔21Bから分離する時の分離層となり、チタン膜25が四角錐台部9Bを形成するタングステンカーバイド−コバルト合金の金属拡散防止用のバリア層になる。
【0017】
しかる後、図5の(a)に示すようにポリメチルメタクリレート(PMMA)を含有し透明度の高いレジストを塗布して犠牲層26を形成し、この犠牲層26に対して露光、現像処理を施し、バンプ9の四角錐台部9Bの該当箇所に円形状または四角形状の孔26Aを形成する。透明度の高いPMMAを用いることによりX等の光線が犠牲層26を直進して透過し、アスペクト比の高い孔26Aを形成する。次いで、図5の(b)に示すように電鋳処理により例えばニッケル合金で孔26Aを埋め、バンプ9の円柱部9Aを形成する。次に、図5の(b)で示す犠牲層26表面及びニッケル合金からなる円柱部9Aの表面にチタン膜の分離層を形成し、更にその表面にレジスト膜を形成した後、露光、現像処理によりニッケル合金からなる円柱部9Aの該当箇所を開口し、その部分のチタン膜をエッチング処理により除去し円柱部9Aのニッケル合金を無垢の状態にする。更にその表面にPMMAを含有するレジストを塗布し、犠牲層27を形成した後、所定パターンを露光、現像処理により開口し犠牲層27にカンチレバーバネに相当する凹部を形成し、図5の(c)に示すようにこの凹部を電鋳処理によりニッケル合金で埋めてカンチレバーバネ8を形成すると共にカンチレバーバネ8と円柱部9Aとを一体化する。引き続き、図5の(c)と同様の処理を行って犠牲層26と同一の樹脂からなる犠牲層28及びその円周状孔28Aを形成し、この円柱孔28Aにニッケル合金を埋めて図5の(d)に示すように導電性支持柱7を形成し、結果としてシリコン基板21の表面の犠牲層26、27、28内にプローブ端子4を形成することができる。次いで、このシリコン基板21をコンタクタ用のシリコン基板2に接合し、導電性支持柱7をシリコン基板2の第1電極3と接続し、両シリコン基板2、21を一体化する。次いで、フッ酸等で処理してプローブ端子4を犠牲層26、27、28から分離する。
【0018】
更に、ボンディング装置を用いて弾性接続部材10をシリコン基板2の第2電極5に接続すると共にこの面に例えばワックス等を犠牲層として塗布し、弾性接続部材10を犠牲層内に埋める。次いで、犠牲層表面を研磨し、弾性接続部材10の自由端を同一高さに揃えた後、プリント配線基板11と接合し、弾性接続部材10の自由端をプリント配線基板11の電極11Aに接続してプリント配線基板11をシリコン基板2と一体化し、結果的にシリコン基板2とプリント配線基板11を一体化する。その後、ワックスを除去してプリント配線基板11に接続されたコンタクタ1となる。
【0019】
次に、本実施形態のコンタクタ30をプローブ装置に装着した場合のコンタクタ30の動作について説明する。例えば、プローブ装置内でX、Y、Z及びθ方向に移動可能な載置台(図示せず)上にウエハを載置した後、載置台がコンタクタ30の真下まで移動し、位置合わせ機構を用いて各プローブ端子33とウエハの各電極パッドの位置合わせを行う。次いで、載置台が上昇するとウエハ全面に形成された電極パッドがコンタクタ30の全てのプローブ端子33と一括接触する。更に、載置台がオーバードライブするとプローブ端子33に針圧が作用すると、図1の(b)の仮想線で示すようにプローブ端子33はしなやかに撓み、十分なオーバードライブ量を確保することができ、全てのプローブ端子33が対応するウエハの電極パッドの中心で確実に電気的に接触し、信頼性の高い検査を行うことができる。
【0020】
以上説明したように本実施形態によれば、ウエハ(図示せず)と略同一大きさに形成されたシリコン基板31と、このシリコン基板31の表面にマトリックス状に配列され且つニッケル、ニッケル合金等の導電性金属からなる複数の矩形状の電極32と、これらの電極32上にそれぞれ配設された複数のプローブ端子33とを備え、プローブ端子33は、電極32上に立設され且つ横方向断面が円弧状に形成されてなる導電性支持柱34と、この導電性支持柱34上端で導通自在に支持されたバンプ35とを有し、更に、導電性支持柱34は、骨格をなすコア金属34Bと、このコア金属34Bのバネ性を補足し且つコア金属34Bを被覆する合金層34Cと、この合金層34Cとコア金属34Bとの間に介在してこれら両者を接合する接合用金属層34Dとからなるため、ウエハの電極パッドが狭ピッチ化し、ICチップ内の電極パッドの配列が複数列になっても、これらの電極パッドの配列に対応してプローブ端子33を自由に配置することができると共に検査中に発熱してもプローブ端子33の熱的影響を受けることなく全てのプローブ端子33と電極パッド間の位置ずれがなく正確且つ確実に接触し、接触時には導電性支持柱34自体が撓んで十分なオーバードライブ量を確保することができ、プローブ端子33自体でウエハの電極パッドの高低差を十分に吸収することができ、コンタクタ30の構造を簡素化することができる。
【0021】
図6〜図8はいずれも本発明の他の実施形態のコンタクタを示す図である。図6〜図8に示すコンタクタはいずれも図1に示すコンタクタ30とは導電性支持柱の形態を異にする以外は図1に示すものに準じて形成されているため、それぞれの実施形態の特徴部分を中心に説明する。
【0022】
図6の(a)、(b)に示すコンタクタ40は、シリコン基板41、電極42及びプローブ端子43を備えている。プローブ端子43は図1に示すものと同様に三層構造の金属により導電性支持柱44及びバンプ45が形成されている。この導電性支持柱44は、互いに対向する一対の支持プレート44A、44Aと、これらの支持プレート44Aそれぞれの上端を繋ぐ連結プレート44Bからなり、平面形状が細長い長方形に形成され、その長手方向中央部にバンプ45が形成されている。
【0023】
隣合う導電性支持柱44、44は図6の(a)に示すように互いに90°回転した状態で配置され、同図の(b)の仮想線で示すようにプローブ端子43にオーバードライブが掛かって支持プレート44Aが湾曲しても互いに干渉しないようになっている。本実施形態においても図1に示すコンタクタ30と同様の作用効果を期することができる。
【0024】
図7の(a)、(b)に示すコンタクタ50は、シリコン基板51、電極52及びプローブ端子53を備えている。プローブ端子53は図1に示すものと同様に三層構造の金属により導電性支持柱54及びバンプ55が形成されている。この導電性支持柱54は、互いに隣合う一対の支持プレート54A、54Aと、これらの支持プレート54A、54A上端からそれぞれ側方(右方)延設され且つ延設端で一体化する、平面形状が略Y字状に形成された片持ち支持プレート54Bからなっている。そして、片持ち支持プレート54Bのバンプ55を支持する部分が隣の片持ち支持プレート54Bの内に隙間を介して侵入している。従って、同図の(b)の仮想線で示すようにプローブ端子53にオーバードライブが掛かって支持プレート54Aが湾曲しても互いに干渉せず、しかもバンプ55の中心が隣のウエハの電極パッドの中心で電気的に接触するようになっている。本実施形態においても図1に示すコンタクタ30と同様の作用効果を期することができる。
【0025】
図8の(a)、(b)に示すコンタクタ60は、シリコン基板61、電極62及びプローブ端子63を備えている。プローブ端子63は図1に示すものと同様に三層構造の金属により導電性支持柱64及びバンプ65が形成されている。この導電性支持柱64は、同図の(b)に示すように、上端が閉塞した筒状支持柱64Aからなり、その上面にバンプ65が形成されている。そして、同図の(c)に示すように筒状支持柱64Aには例えば4本の上下方向全長に渡るスリット64Bが周方向等間隔を空けて形成されている。電気メッキを施す時には各スリット64Bを介して筒状支持柱64A内にメッキ液が入り込み、金及びニッケル−コバルト系合金で内面をコーティングするようになっている。従って、同図の(b)の仮想線で示すようにプローブ端子63にオーバードライブが掛かると筒状支持柱64Aが湾曲して撓み、図7に示すコンタクタ30と同様の作用効果を期することができる。
【0026】
尚、プローブ端子の三層構造を形成する金属は上記実施形態に何等制限されるものではなく、必要に応じてプローブ端子として用いられる金属を適宜選択することができる。また、上記各実施形態ではプローブ端子をニッケルベースで製造する場合について説明したが、パラジウム等の貴金属を用いることもできる。また、上記実施形態では分離層としてチタンを用いたがチタンに代えて銀等も用いることができる。また、プローブ端子のバンプを除いた部分を絶縁膜で保護しても良く、また、プローブ端子の形状及び配列は上記実施形態に何等制限されるものではない。
【0027】
【発明の効果】
本発明の請求項1〜請求項3に記載の発明によれば、プローブ端子の配列に自由度が高く、被検査体の種々の電極配列に即してプローブ端子の配列を変えることができ、しかも検査時の熱的影響を受け難く高低差を吸収することができコンタクト性に優れ正確且つ確実に被検査体と接触して高精度で信頼性の高い検査を行うことができるコンタクタを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のコンタクタの一実施形態の要部を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の縦方向の断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。
【図2】 参考例のコンタクタの要部を拡大して示す平面図である。
【図3】 図2に示すコンタクタを示す側面図である。
【図4】 (a)〜(d)は図2に示すプローブ端子のバンプ部分を製造する工程を示す図である。
【図5】 (a)〜(d)は図2に示すプローブ端子のバンプ部分以外の部分を製造する工程を示す図である。
【図6】 本発明のコンタクタの他の実施形態の要部を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の側面図である。
【図7】 本発明のコンタクタの更に他の実施形態の要部を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の縦方向の断面図である。
【図8】 本発明のコンタクタの更に他の実施形態の要部を示す図で、(a)はその平面図、(b)は(a)の縦方向の断面図、(c)は(b)のC−C線断面図である。
【符号の説明】
30、40、50、60 コンタクタ
31、41、51、61 シリコン基板
32、42、52、53 第1電極、電極
33、43、53、63 プローブ端子
34、44、54、64 導電性支持柱(導電性支持部材)
34B コア金属
34C 合金層
34D 接合用金属
64A 筒状支持柱
64B スリット
Claims (3)
- 基板の表面に配列された複数の電極と、これらの電極にそれぞれ設けられた複数のプローブ端子とを備え、上記各プローブ端子がそれぞれ被検査体と接触してその電気的特性検査を行うコンタクタであって、上記プローブ端子は、上記電極上に立設され且つ横方向断面が円弧状に形成されてなる導電性支持部材と、この導電性支持部材上端で導通自在に支持されたバンプとを有し、更に、上記導電性支持部材は、骨格をなすコア金属と、このコア金属のバネ性を補足し且つコア金属を被覆する合金層と、この合金層とコア金属との間に介在してこれら両者を接合する接合用金属層とからなることを特徴とするコンタクタ。
- 基板の表面に配列された複数の電極と、これらの電極にそれぞれ設けられた複数のプローブ端子とを備え、上記各プローブ端子がそれぞれ被検査体と接触してその電気的特性検査を行うコンタクタであって、上記プローブ端子は、上記電極上に立設された導電性支持部材と、この導電性支持部材上端で導通自在に支持されたバンプとを有し、更に、上記導電性支持部材は、互いに隣合う一対の支持プレートと、これらの支持プレート上端からそれぞれ横方向へ延設されて一体化する片持ち支持プレートからなり、且つ、上記導電性支持部材は、骨格をなすコア金属と、このコア金属のバネ性を補足し且つコア金属を被覆する合金層と、この合金層とコア金属との間に介在してこれら両者を接合する接合用金属層とからなることを特徴とするコンタクタ。
- 上記コア金属がニッケルであり、上記接合用金属が金であり、上記合金がニッケル−コバルト系合金であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のコンタクタ。
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