JP3924661B2 - 縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置およびこれを用いた薄板状被処理物の搬入出方法 - Google Patents

縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置およびこれを用いた薄板状被処理物の搬入出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置およびこれを用いた薄板状被処理物の搬入出方法に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】
薄板状被処理物、たとえば半導体ウェハに、酸化膜の形成、ドーパントの拡散、アニールあるいはCVD等の熱処理を施す装置において、半導体ウェハの縦型熱処理炉内への搬入出は、通常、複数の半導体ウェハを保持するキャリアと、複数の半導体ウェハを保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に縦型熱処理炉内に挿入されるボートと、キャリアとボートとの間で半導体ウェハを移載する移載手段とを備えている装置を用いて行われていた。
【0003】
従来、この種の搬入出装置としては、基台、および同一円周上に位置するように基台上に立設された複数の支柱よりなり、各支柱にウェハ係止部が形成されたボートと、上下動自在であるとともに水平移動自在であり、かつ隣り合う2つの支柱からなる全ての組のうちのいずれか1つの組の支柱間からボート内に侵入しうる被処理物載置フィンガとからなるものが用いられていた。
【0004】
しかしながら、上記従来の装置では次のような問題があった。すなわち、半導体ウェハに熱処理を施す場合、半導体ウェハの面内の温度分布の均一性を保つことによって、半導体ウェハ面内での処理の均一性を保つとともに形成される各種膜、たとえば酸化膜の膜厚の均一性を保ち、しかも半導体ウェハのスリップや反りを防止することが要求される。ところが、最近および将来の半導体ウェハの大口径化(8〜12インチ)にともない、従来の装置のボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入して半導体ウェハに熱処理を施した場合、自重が増加したにもかかわらず、半導体ウェハが支柱に形成されたウェハ係止部で支持されているだけであるので、自重による反りやスリップ等の欠陥の発生をさけられず、しかも半導体ウェハの面内の温度分布の均一性を保つことができず、その結果上述のような要求を満たすことはできなかった。
【0005】
そこで、このような問題を解決するために、特開平6−45269号公報には、半導体ウェハをリングで支持する形式の次の3つの装置が記載されている。
【0006】
その第1の装置は、基台、同一円周上に位置するように基台上に立設された複数の支柱、および上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられた複数の支持リングよりなるボートと、基台に支持リング内を通って上下動しうるように設けられかつ上面に複数の突起を有するウェハ持上げ部材、および水平移動自在でありかつボート内に侵入して隣り合う支持リング間に入り込みうる被処理物載置フィンガよりなるウェハ移載手段とを備えたものである。この装置では、半導体ウェハの搬入時には、半導体ウェハが載置された被処理物載置フィンガを、ボートの支持リングの上方まで移動させた後、ウェハ持上げ部材を上昇させて突起により半導体ウェハを持上げ、ついで被処理物載置フィンガをボートから退出させた後ウェハ持上げ部材を下降させて半導体ウェハを支持リング上に載せ換えるようになっている。また、半導体ウェハの搬出時には、ウェハ持上げ部材を上昇させて突起により支持リングに載置されている半導体ウェハを持上げ、ついで被処理物載置フィンガを持上げられた半導体ウェハと支持リングとの間に移動させた後ウェハ持上げ部材を下降させて半導体ウェハを被処理物載置フィンガ上に載せ換え、ついでフィンガをボートから退出させるようになっている。
【0007】
しかしながら、上記第1の装置の場合、半導体ウェハの搬入出を1枚ずつしか行うことができない。すなわち、搬入時には最上部の支持リングから順に、また搬出時には最下部の支持リングから順にそれぞれ1枚ずつ行わなければならない。したがって、搬入出に極めて長い時間を必要とし、ひいては熱処理に要する時間も長くなって、スループットが低下する。しかも、半導体ウェハの移載の順序が制限されるので、全ての半導体ウェハをボートに搭載した後、ダミー用ウェハ、モニタ用ウェハ、補充用ウェハを所望の支持リングに載置することはできない。
【0008】
上記公報に記載されている第2の装置は、基台、同一円周上に位置するように基台上に立設された複数の支柱、および上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられた複数の支持リングよりなるボートと、被処理物載置フィンガおよびこれよりも下方に位置する被処理物持上げフィンガからなり、かつ両フィンガ間にボートの支持リングが入り込むようになされた対を備えた移載手段とからなり、移載手段の両フィンガがそれぞれ水平移動自在であるとともに別個に作動するようになされ、被処理物持上げフィンガが上下動自在であり、被処理物持上げフィンガの上面に上下方向にのびる複数のウェハ突上げ棒が設けられているものである。この装置では、半導体ウェハの搬入時には、半導体ウェハが載置された被処理物載置フィンガをボートの支持リングの上方まで移動させるとともに被処理物持上げフィンガを支持リングの下方に移動させた後、被処理物持上げフィンガを上昇させることによりウェハ突上げ棒で半導体ウェハを持上げ、ついで被処理物載置フィンガをボートから退出させた後ウェハ持上げフィンガを下降させて半導体ウェハを支持リング上に載せ換えるようになっている。また、半導体ウェハの搬出時には、ウェハ持上げフィンガを支持リングの下方に移動させた後このフィンガを上昇させて突上げ棒により支持リングに載置されている半導体ウェハを持上げ、ついで被処理物載置フィンガを支持リングの上方まで移動させた後ウェハ持上げフィンガを下降させて半導体ウェハを被処理物載置フィンガ上に載せ換え、ついで両フィンガをボートから退出させるようになっている。
【0009】
しかしながら、上記第2の装置の場合、ウェハ持上げフィンガに突上げ棒が設けられているため、このフィンガを支持リングの下方に移動させるには、隣り合う支持リングのピッチを小さくすることはできない。したがって、ボートに1度に搭載することのできる半導体ウェハの枚数を多くすることができず、1度の熱処理で処理できる枚数も少なくなって、スループットが低下する。
【0010】
上記公報に記載されている第3の装置は、基台、同一円周上に位置するように基台上に立設された複数の支柱、および上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられた複数の支持リングよりなるボートと、上下動および水平移動自在でかつ隣り合う支持リング間に入り込みうる被処理物載置フィンガ、ならびにボートと相対的に上下動するとともに水平移動自在である複数のウェハ支持歯よりなる移載手段とからなり、支持リングの外周縁にウェハ支持歯が入りうるウェハ支持歯と同数の切欠きが形成されたものである。この装置では、半導体ウェハの搬入時には、半導体ウェハが載置された被処理物載置フィンガをボートの支持リングの上方まで移動させた後、ウェハ支持歯を支持リングの上方における切欠きと対応する位置に移動させ、ついで被処理物載置フィンガを下降させることにより半導体ウェハをウェハ支持歯により支持し、その後ウェハ支持歯をボートに対して相対的に下降させて切欠きに通し、半導体ウェハを支持リング上に載せ換えるようになっている。また、半導体ウェハの搬出時には、ウェハ支持歯を支持リングの切欠き内に移動させた後ウェハ支持歯をボートに対して相対的に上昇させることにより半導体ウェハをウェハ支持歯で支持し、その後被処理物載置フィンガをボートの支持リングの上方でかつウェハ支持歯で支持されている半導体ウェハの下方の高さ位置まで移動させ、ついで被処理物載置フィンガを上昇させて半導体ウェハを被処理物載置フィンガ上に載せ換え、ついでフィンガをボートから退出させるようになっている。
【0011】
しかしながら、上記第3の装置の場合、ウェハ支持歯における支持リングの切欠き内に存在する部分だけで半導体ウェハを支持することになるので、半導体ウェハを安定して支持するためには、切欠きを大きくしてこの中に入るウェハ支持歯を大きくする必要がある。その結果、半導体ウェハ、特に大口径のものに熱処理を施す場合、半導体ウェハの面内の温度分布の均一性を保てなくなるおそれがある。したがって、半導体ウェハ面内での処理が不均一になるとともに形成される各種膜、たとえば酸化膜の膜厚が不均一になり、しかも半導体ウェハにスリップや反りが生じるおそれがある。
【0012】
この発明の目的は、上記問題を解決し、半導体ウェハのような薄板状被処理物、特に大口径のものに熱処理を施す場合にも反りやスリップの発生を防止して歩留りを向上させることができるとともに、被処理物の面内の温度分布の均一性を保つことができ、しかもスループットを向上させることのできる縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置およびこれを用いた薄板状被処理物の搬入出方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
この発明の請求項1の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置は、
複数の薄板状被処理物を保持するキャリアと、複数の被処理物を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に縦型熱処理炉内に挿入されるボートと、キャリアとボートとの間で被処理物を移載する被処理物移載手段とを備えた縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置であって、
ボートが、基台と、基台上に立設された3つ以上の支柱と、上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられかつ被処理物を支持する複数の支持リングとを備えており、隣り合う2つの支柱からなる全ての組により形成される間隔のうちの1つの間隔が被処理物よりも大とされて被処理物通過空間となされるとともにこの被処理物通過空間を通して被処理物が移載手段と支持リングとの間で載せ換えられるようになされており、
被処理物移載手段が、被処理物載置フィンガおよびこれよりも下方に位置する被処理物持上げフィンガからなり、かつ両フィンガ間にボートの支持リングが入り込むようになされた対を備えており、両フィンガが水平移動自在であり、被処理物持上げフィンガが、上下方向に伸縮自在でかつ上下方向の寸法が変化しうる被処理物持上げ部材を有しており、被処理物載置フィンガがボートの支持リングの上方に、被処理物持上げフィンガが同支持リングの下方にそれぞれ位置した状態で、被処理物持上げ部材が支持リングおよび被処理物載置フィンガと干渉しないようになされ、同じく上記状態で、被処理物持上げ部材が伸長すると、その下端の位置が変わることなく上端が被処理物載置フィンガよりも上方に来るとともに、収縮すると、その下端の位置が変わることなく上端が支持リングの下方に来るようになされているものである。
【0014】
上記請求項1の装置によれば、ボートが、基台と、基台上に立設された3つ以上の支柱と、上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられかつ被処理物を支持する複数の支持リングとを備えているので、支持リングに被処理物を載置した状態でボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入し、被処理物に熱処理を施す場合、支持リングの温度分布が均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性が保たれる。したがって、被処理物の面内での処理が均一になるとともに形成される各種膜、たとえば酸化膜の膜厚が均一になり、しかも被処理物にスリップや反りが生じることが防止され、結果として歩留りの向上に寄与しうる。
【0015】
また、被処理物移載手段が、被処理物載置フィンガおよびこれよりも下方に位置する被処理物持上げフィンガからなり、かつ両フィンガ間にボートの支持リングが入り込むようになされた対を備えており、両フィンガが水平移動自在であり、被処理物持上げフィンガが、上下方向に伸縮自在でかつ上下方向の寸法が変化しうる被処理物持上げ部材を有しており、被処理物載置フィンガがボートの支持リングの上方に、被処理物持上げフィンガが同支持リングの下方にそれぞれ位置した状態で、被処理物持上げ部材が支持リングおよび被処理物載置フィンガと干渉しないようになされ、同じく上記状態で、被処理物持上げ部材が伸長すると、その下端の位置が変わることなく上端が被処理物載置フィンガよりも上方に来るとともに、収縮すると、その下端の位置が変わることなく上端が支持リングの下方に来るようになされているので、ボートの支持リング間の間隔を、被処理物持上げフィンガの上面に上下方向にのびる突上げ棒が固定状に設けられている従来の第2の装置に比べて、小さくすることができる。したがって、ボートに1度に搭載する被処理物の数を多くすることができ、1度に多数の被処理物に熱処理を施すことができることになってスループットが向上する。しかも、被処理物載置フィンガおよび被処理物持上げフィンガからなる対を複数対設けておけば、1度の作業で複数の被処理物の搬入出を行うことができて、全ての被処理物の搬入出に要する時間が短くなり、ひいては熱処理装置内滞留時間も短くなる。したがって、スループットが向上する。また、薄板状被処理物が半導体ウェハの場合、一旦全ての半導体ウェハをボートに搭載した後にも、ダミー用ウェハ、モニタ用ウェハ、補充用ウェハ等を所望の支持リングに載置することができる。さらに、従来の第3の装置のように支持リングに切欠きを形成することなく被処理物を搬入出することができ、熱処理時の被処理物の温度分布の均一性が優れたものになる。
【0016】
上記請求項1の装置において、ボートの基台上に、支持リングを支持しうる少なくとも1つの可動支柱が、被処理物通過空間に位置するように立設され、全ての支柱および可動支柱が同一円周上に配され、可動支柱が、被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じかつ支持リングを支持する閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされていることが好ましい。この場合、支持リングに被処理物を載置した状態でボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入し、被処理物に熱処理を施す場合、支持リングの温度分布が請求項1の装置に比べて一層均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性がより確実に保たれるとともに、支持リングの支持が均等になる。したがって、被処理物の面内での処理が均一になるとともに形成される各種膜、たとえば酸化膜の膜厚が均一になり、しかも被処理物にスリップや反りが生じることが防止される。ここで、可動支柱と支持リングとの間で摺動や摩擦を起すことなく円滑な動作を確保するために、可動支柱は上下動自在となっていることが好ましい。なお、ボートの基台上に、支柱の他に少なくとも1つの可動支柱が立設されている装置の場合、支柱および可動支柱がそれぞれ近接して2本以上立設されるとともに近接したものどうしが対または群をなし、これらの対または群が周方向に等角度間隔で配されていることがある。
【0017】
ボートの基台上に、支柱の他に少なくとも1つの可動支柱が立設され、全ての支柱および可動支柱が同一円周上に配されている装置の場合、ボートの基台が、基台本体と、基台本体に上下動自在および回動自在に取り付けられた可動部分とを備え、可動支柱がボートの可動部分に立設されており、可動支柱が、可動部分の上下動および回動により、被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じかつ支持リングを支持する閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされていることがよい。
また、ボートの基台上に、支柱の他に少なくとも1つの可動支柱が立設され、全ての支柱および可動支柱が同一円周上に配されている装置の場合、全ての支柱および可動支柱が周方向に等角度間隔で配されていることがよい。この場合、被処理物に熱処理を施すさいに、支持リングの温度分布がより一層均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性がより確実に保たれるとともに、支持リングの支持が均等になる。
【0018】
この発明の請求項5の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法は、
請求項1記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
キャリアから取出した被処理物を載置している被処理物載置フィンガと、被処理物持上げ部材が収縮している被処理物持上げフィンガとを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させてそれぞれ1つの支持リングの上方および下方に位置させる第1工程と、第1工程後被処理物持上げ部材を伸長させることにより被処理物を被処理物持上げ部材で支持して被処理物載置フィンガから持上げる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第3工程と、第3工程後被処理物持上げ部材を収縮させることにより被処理物を支持リング上に載せ換える第4工程と、第4工程後被処理物持上げフィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第5工程とを含み、第1〜第5工程を少なくとも1回行うことを特徴とするものである。
【0019】
上記請求項5の方法によれば、被処理物載置フィンガおよび被処理物持上げフィンガからなる対を複数用いて作業を行えば、1度の作業で複数の被処理物の搬入を行うことができて、全ての被処理物の搬入に要する時間が短くなり、ひいては熱処理装置内滞留時間も短くなる。したがって、スループットが向上する。また、薄板状被処理物が半導体ウェハの場合、一旦全ての半導体ウェハをボートに搭載した後にも、ダミー用ウェハ、モニタ用ウェハ、補充用ウェハ等を所望の支持リングに載置することができる。さらに、従来の第3の装置のように支持リングに切欠きを形成することなく被処理物を搬入することができ、熱処理時の被処理物の温度分布の均一性が優れたものになる。
【0020】
この発明の請求項6の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法は、
請求項2記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
請求項5記載の方法における最初の第1工程の前に、可動支柱を開位置に移動させておくとともに、最後の第5工程後可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とするものである。
【0021】
上記請求項6記載の方法によれば、被処理物の搬入のさいに、可動支柱が邪魔になることはない。しかも、支持リングに被処理物を載置した状態でボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入し、被処理物に熱処理を施す場合、支持リングの温度分布が請求項4の方法に比べて一層均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性がより確実に保たれるとともに、支持リングの支持が均等になる。
【0022】
この発明の請求項7の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法は、
請求項3記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
請求項5記載の方法における最初の第1工程の前に、可動部分を下降させた後回動させることにより可動支柱を開位置に移動させておき、最後の第5工程の後に、可動部分を回動させた後上昇させることにより可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とするものである
【0023】
この発明の請求項8の縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法は、
請求項1記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
被処理物持上げ部材が収縮している被処理物持上げフィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、被処理物を支持している支持リングの下方に位置させる第1工程と、第1工程後被処理物持上げ部材を伸長させることにより被処理物を被処理物持上げ部材で支持して支持リングから持上げる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、上記支持リングの上方に位置させる第3工程と、第3工程後被処理物持上げ部材を収縮させることにより被処理物を被処理物載置フィンガ上に載せ換える第4工程と、両フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第5工程とを含み、第1〜第5工程を少なくとも1回行うことを特徴とするものである。
【0024】
上記請求項8の方法によれば、被処理物載置フィンガおよび被処理物持上げフィンガからなる対を複数用いて作業を行えば、1度の作業で複数の被処理物の搬出を行うことができて、全ての被処理物の搬出に要する時間が短くなり、ひいては熱処理装置内滞留時間も短くなる。したがって、スループットが向上する。また、薄板状被処理物が半導体ウェハの場合、一旦全ての製品半導体ウェハをボートからおろした後にも、ダミー用ウェハ、モニタ用ウェハ、補充用ウェハ等を支持リングからおろすことができる。さらに、従来の第3の装置のように支持リングに切欠きを形成することなく被処理物を搬出することができ、熱処理時の被処理物の温度分布の均一性が優れたものになる。
【0025】
この発明の請求項9の縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法は、
請求項2記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
請求項8記載の方法における最初の第1工程の前に、可動支柱を開位置に移動させておくとともに、最後の第5工程後可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とするものである。
【0026】
上記請求項9記載の方法によれば、被処理物の搬出のさいに、可動支柱が邪魔になることはない。しかも、支持リングに被処理物を載置した状態でボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入し、被処理物に熱処理を施す場合、支持リングの温度分布が請求項8の方法に比べて一層均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性がより確実に保たれるとともに、支持リングの支持が均等になる。
【0027】
この発明の請求項10の縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法は、
請求項3記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
請求項8記載の方法における最初の第1工程の前に、可動部分を下降させた後回動させることにより可動支柱を開位置に移動させておくとともに、最後の第5工程の後に、可動部分を回動させた後上昇させることにより可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とするものである
【0028】
この発明の請求項11の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置は、
複数の薄板状被処理物を保持するキャリアと、複数の被処理物を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に縦型熱処理炉内に挿入されるボートと、キャリアとボートとの間で被処理物を移載する被処理物移載手段とを備えた縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置であって、
ボートが、基台と、基台上に立設された4つ以上の支柱と、上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられかつ被処理物を支持する複数の支持リングとを備えており、被処理物移載手段が、上下動自在であるとともに水平移動自在であり、かつボート内に侵入して隣り合う支持リング間に入り込みうる被処理物載置フィンガを備えており、ボートの全ての支柱が少なくとも3つの固定支柱と残りの可動支柱とからなり、固定支柱の中の隣り合う2つの支柱の組により形成される間隔のうちの1つの間隔が被処理物よりも大とされて被処理物通過空間となされるとともに、被処理物通過空間に可動支柱が位置させられ、
ボートの基台が、基台本体と、基台本体に上下動自在および回動自在に取り付けられた可動部分とを備え、可動支柱がボートの可動部分に立設されており、可動支柱が、可動部分とともに上下動自在であるとともに、可動部分の回動により被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じる閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされ、
ートの各支持リングが、固定支柱に取付けられかつ被処理物を載置しうる固定円弧状部分と、可動支柱に取付けられて可動支柱とともに移動し、かつ被処理物の一部を支持しうる可動円弧状部分とより構成されているものである。ここで、支持リングと被処理物との間で摺動や摩擦を起すことなく円滑な動作を確保するために、可動支柱は上下動自在となっている。
【0029】
上記請求項11の装置によれば、上述した請求項1の装置と同様の作用効果を奏する。また、ボートの全ての支柱が少なくとも3つの固定支柱と残りの可動支柱とからなり、固定支柱の中の隣り合う2つの支柱の組により形成される間隔のうちの1つの間隔が被処理物よりも大とされて被処理物通過空間となされるとともに、被処理物通過空間に可動支柱が位置させられ、ボートの基台が、基台本体と、基台本体に上下動自在および回動自在に取り付けられた可動部分とを備え、可動支柱がボートの可動部分に立設されており、可動支柱が、可動部分とともに上下動自在であるとともに、可動部分の回動により被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じる閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされ、ボートの各支持リングが、固定支柱に取付けられかつ被処理物を載置しうる固定円弧状部分と、可動支柱に取付けられかつ可動支柱とともに移動し、かつ被処理物の一部を支持しうる可動円弧状部分とより構成されているので、可動支柱を開位置に移動させておけば、被処理物の搬入出を支障なく行うことができる。
【0030】
上記請求項11記載の装置において、支柱および可動支柱がそれぞれ近接して2本以上立設されるとともに近接したものどうしが対または群をなし、これらの対または群が周方向に等角度間隔で配されていることがある。
【0031】
上記請求項11記載の装置において、全ての固定支柱および可動支柱が、同一円周上において周方向に等角度間隔で配されていることが好ましい。この場合、支持リングに被処理物を載置した状態でボートを上昇させて縦型熱処理炉内に挿入し、被処理物に熱処理を施す場合、支持リングの温度分布が請求項7の装置に比べて一層均一になり、その結果被処理物の温度分布の均一性がより確実に保たれるとともに、支持リングの支持が均等になる。したがって、被処理物の面内での処理が均一になるとともに形成される各種膜、たとえば酸化膜の膜厚が均一になり、しかも被処理物にスリップや反りが生じることが防止され、結果として歩留りの向上に寄与しうる。
【0032】
この発明の請求項13の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法は、
請求項11記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
可動部分を下降させることにより、可動支柱を下降させて支持リングの可動円弧状部分を固定円弧状部分よりも下方に位置させた後、可動部分を回動させることにより、可動支柱を開位置に移動させる第1工程と、第1工程後キャリアから取出した被処理物を載置している被処理物載置フィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、支持リングの固定円弧状部分の上方に入り込ませる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを下降させて被処理物を支持リングの固定円弧状部分上に載せ換える第3工程と、第3工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第4工程と、第4工程後可動部分を回動させることにより、可動支柱を閉位置に移動させるとともに、可動部分を上昇させることにより、可動支柱を上昇させて支持リングの可動円弧状部分で被処理物の一部を支持させる第5工程とを含み、第1工程と第5工程との間に第2〜第4工程を少なくとも1回行うことを特徴とするものである。
【0033】
上記請求項13の方法によれば、上述した請求項5の方法と同様な作用効果を奏する。
【0034】
この発明の請求項14の縦型熱処理炉からの薄板状被処理物の搬出方法は、
請求項11記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
可動部分を下降させることにより、可動支柱を下降させて被処理物を支持している支持リングの可動円弧状部分を固定円弧状部分よりも下方に位置させた後、可動部分を回動させることにより、可動支柱を開位置に移動させる第1工程と、第1工程後被処理物載置フィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、被処理物を支持している支持リングの固定円弧状部分の下方に入り込ませる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを上昇させることにより被処理物を被処理物載置フィンガ上に載せ換える第3工程と、被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第4工程と、第4工程後可動部分を回動させることにより、可動支柱を閉位置に移動させるとともに、可動部分を上昇させることにより、可動支柱を上昇させて可動円弧状部分を固定円弧状部分と同一高さ位置に来させる第5工程とを含み、第1工程と第5工程との間に第2〜第4工程を少なくとも1回行うことを特徴とするものである。
【0035】
上記請求項14の方法によれば、上述した請求項8の方法と同様な作用効果を奏する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一物および同一部分には同一符号を付して重複する説明を省略する。
【0037】
実施形態1
この実施形態は図1〜図5に示すものである。
【0038】
図1はこの発明の装置の全体構成を示し、図2は図1の要部を示し、図3は被処理物載置フィンガおよび被処理物持上げフィンガがボート内に侵入した状態を示し、図4は被処理物持上げフィンガの被処理物持上げ部材の部分を示し、図5は搬入方法を工程順に示す。
【0039】
図1〜図3において、縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(薄板状被処理物)の搬入出装置は、複数の半導体ウェハ(S)を保持するキャリア(1)と、複数の半導体ウェハ(S)を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に図示しない縦型熱処理炉内に挿入されるボート(2)と、キャリア(1)とボート(2)との間で半導体ウェハ(S)を移載する半導体ウェハ移載手段(3)とを備えている。
【0040】
ボート(2)は、基台(4)と、同一円周上に位置するように基台(4)上に立設された3つ以上、たとえば4つの支柱(5)と、上下方向に間隔をおいて支柱(5)に取付けられかつ半導体ウェハ(S)を支持する複数の支持リング(6)とを備えている。図示は省略したが、支持リング(6)は、支柱(5)に形成された切欠き内に嵌め入れられて固定されている。隣り合う2つの支柱(5)からなる全ての組により形成される間隔のうちの1つの間隔は半導体ウェハ(S)の直径よりも大とされて半導体ウェハ通過空間となされている。他の残りの隣り合う2つの支柱(5)の組により形成される間隔は、互いに等しくなっている。
【0041】
半導体ウェハ移載手段(3)は、上下動するエレベータ(7)と、エレベータ(7)上に設けられた半導体ウェハ載置フィンガ(8)およびこれよりも下方に位置する半導体ウェハ持上げフィンガ(9)からなり、かつ両フィンガ(8)(9)間にボート(2)の支持リング(6)が入り込むようになされた対を、上下方向に並ぶように複数備えている。各フィンガ(8)(9)は、エレベータ(7)上に設けられ、かつそれぞれ1つの垂直軸線の回りに回転自在であるとともに、水平方向に伸縮しうる第1および第2の2つのアーム(11)(12)の先端に上下方向に所定間隔をおいて設けられている。したがって、両フィンガ(8)(9)はそれぞれ水平移動自在であるとともに別個に作動するようになされている。
【0042】
半導体ウェハ持上げフィンガ(9)の上面には、上下方向に伸縮自在の複数、たとえば4つの半導体ウェハ持上げ部材(13)が設けられている。図4に示すように、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)は中空状であり、その内部に流体通路(14)が形成されている。半導体ウェハ持上げフィンガ(9)の上壁(9a)における所定位置に貫通穴(15)が形成されている。そして、下端部が上壁(9a)における貫通穴(15)の周囲の部分に固定されたテフロン、耐熱ゴム、ステンレス鋼等からなるベローズ(16)と、ベローズ(16)の上端開口を塞ぐようにベローズ(16)上端に固定されたテフロン等の耐熱樹脂からなる当接板(17)により半導体ウェハ持上げ部材(13)が構成され、流体通路(14)を通してベローズ(16)内に窒素ガス、空気等の作動流体を供給すると、ベローズ(16)が伸長して持上げ部材(13)が伸長し(図4鎖線参照)、供給した空気を排出すると持上げ部材(13)が収縮するようになっている(図4実線参照)。持上げ部材(13)の収縮時には、ベローズ(16)はそのほぼ全体が貫通穴(15)内に位置していることが好ましく、さらには、当接板(17)の上面がフィンガ(9)の上面と面一になる程度に貫通穴(15)内に収納されることが望ましい。なお、持上げ部材(13)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、作動流体の供給および排出時のスピードをコントロールする公知の手段を設けておくのがよい。
【0043】
図3に示すように、半導体ウェハ持上げ部材(13)は、互いに対をなすフィンガ(8)(9)のうち半導体ウェハ載置フィンガ(8)がボート(2)の支持リング(6)の上方に、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)が同支持リング(6)の下方にそれぞれ位置した状態で、支持リング(6)および半導体ウェハ載置フィンガ(8)と干渉しないようになされ、同じく上記状態で、図2に示すように、半導体ウェハ持上げ部材(13)が伸長するとその上端が半導体ウェハ載置フィンガ(8)よりも上方に来るとともに、収縮するとその上端が支持リング(6)の下方に来るようになされている。
【0044】
このような構成の装置を用いての縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(S)の搬入方法を、図5を参照して説明する。
【0045】
まず、キャリア(1)から取出した半導体ウェハ(S)を載置している半導体ウェハ載置フィンガ(8)と、半導体ウェハ持上げ部材(13)が収縮している半導体ウェハ持上げフィンガ(9)とからなる全ての対を、それぞれ半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)内に侵入させ、半導体ウェハ載置フィンガ(8)を支持リング(6)の上方に、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を支持リング(6)の下方にそれぞれ位置させる(図5(a)参照)。
【0046】
ついで、半導体ウェハ持上げ部材(13)を伸長させることにより半導体ウェハ(S)を半導体ウェハ持上げ部材(13)で支持して半導体ウェハ載置フィンガ(8)から持上げた後(図5(b)参照)、半導体ウェハ載置フィンガ (8)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)から退出させる(図5(c)参照)。
【0047】
ついで、半導体ウェハ持上げ部材(13)を収縮させることにより半導体ウェハ(S)を支持リング(6)上に載せ換えた後(図5(d)参照)、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)から退出させる。
【0048】
このような操作を繰り返すことにより、キャリア(1)内の全ての半導体ウェハ(S)をボート(2)に搭載する。なお、半導体ウェハ(S)のボート(2)への搭載のさいは、順序を問わず、任意の位置の支持リング(6)への移載が可能である。
【0049】
最後に、ボート(2)を上昇させて縦型熱処理炉内へ挿入する。こうして、縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(S)の搬入が完了する。
【0050】
また、縦型熱処理炉からの半導体ウェハ(S)の搬出は次のようにして行われる。
【0051】
まず、熱処理終了後ボート(2)を下降させる。ついで、半導体ウェハ持上げ部材(13)が収縮している半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を、半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)内に侵入させ、半導体ウェハ(S)を支持している支持リング(6)の下方に位置させる。
【0052】
ついで、半導体ウェハ持上げ部材(13)を伸長させることにより半導体ウェハ(S)を半導体ウェハ持上げ部材(13)で支持して支持リング(6)から持上げた後、半導体ウェハ載置フィンガ(8)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)内に侵入させ、上記支持リング(6)の上方に位置させる。
【0053】
ついで、半導体ウェハ持上げ部材(13)を収縮させることにより半導体ウェハ(S)を半導体ウェハ載置フィンガ(8)上に載せ換えた後、両フィンガ(8)(9)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)から退出させる。なお、支持リング(6)から半導体ウェハ載置フィンガ(8)への半導体ウェハ(S)の移載は、順序を問わず、任意の位置の支持リング(6)から行うことが可能である。
【0054】
最後に、半導体ウェハ載置フィンガ(8)上の半導体ウェハ(S)をキャリア(1)に移し換える。
【0055】
このような操作を繰り返すことにより、ボート(2)の全ての半導体ウェハ(S)をキャリア(1)に搭載する。
【0056】
図6〜図11は、それぞれ半導体ウェハ持上げフィンガ(9)の持上げ部材の変形例を示す。なお、持上げ部材の変形例の説明において、各図面の左右を左右というものとする。
【0057】
図6において、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)の上壁(9a)に形成された貫通穴(15)内に固定シリンダ(20)が嵌め止められ、固定シリンダ(20)内に、径の異なる複数、たとえば3つの可動シリンダ(21A)(21B)(21C)が上下動自在に嵌められ、最も内側の可動シリンダ(21C)内にプランジャ(22)が上下動自在に嵌められ、すべてのシリンダ(20)(21A)(21B)(21C)およびプランジャ(22)により持上げ部材(23)が構成されている。固定シリンダ(20)の上端に内向きフランジ(20a)が一体に形成されるとともに、最も外側の可動シリンダ(21A)の下端に外向きフランジ(21a)が一体に形成され、これにより最も外側の可動シリンダ(21A)の上方への抜けが防止されている。また、最も内側の可動シリンダ(21C)の上端に内向きフランジ(21b)が一体に形成されるとともに、プランジャ(22)の下端に外向きフランジ(22a)が一体に形成され、これによりプランジャ(22)の上方への抜けが防止されている。さらに、最も外側および中間の可動シリンダ(21A)(21B)の上端に内向きフランジ(21c)が一体に形成されるとともに、中間および最も内側の可動シリンダ(21B)(21C)の下端に外向きフランジ(21d)が一体に形成され、これにより中間および最も内側の可動シリンダ(21B)(21C)の上方への抜けが防止されている。固定シリンダ(20)の下端はフィンガ(9)の下壁(9b)に当接している。固定シリンダ(20)の周壁内面に最も外側の可動シリンダ(21A)の下降位置を規制する内向き突起(20b)が形成され、この内向き突起(20b)よりも下方の部分に流体流通穴(20c)が形成されている。プランジャ(22)の上端にはテフロンからなる板状プランジャヘッド(24)が金属板(25)を介して固定されている。
【0058】
そして、流体通路(14)から流体流通穴(20c)を通して固定シリンダ(20)内に窒素ガス、空気等の作動流体を供給すると、可動シリンダ(21A)(21B)(21C)およびプランジャ(22)が順次上昇し、これにより持上げ部材(23)が伸長するようになっている。また、供給した空気、窒素ガス等を排出すると、可動シリンダ(21A)(21B)(21C)およびプランジャ(22)が順次下降し、これにより持上げ部材(23)が収縮するようになっている。持上げ部材(23)の収縮時には可動シリンダ(21A)(21B)(21C)およびプランジャ(22)はほぼ全体がフィンガ(9)内に収納されるようになっている。
【0059】
なお、持上げ部材(23)は、テフロン、耐熱ゴム等からなるカバーにより覆われていることが好ましい。また、持上げ部材(23)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、作動流体の供給および排出時のスピードをコントロールする公知の手段を設けておくのがよい。
【0060】
図7において、ベローズ(16)と当接板(17)により半導体ウェハ持上げ部材(26)が構成されている。ベローズ(16)内に圧縮コイルばね(27)が配置されており、その下端がフィンガ(9)内に配置された貫通穴(15)よりも大きいばね受け板(28)により受けられている。当接板(17)の下面におけるばね(27)に囲まれた部分に下方に突出したブラケット(29)が設けられ、このブラケット(29)に当接板引下げ用ワイヤ(31)の一端が固定されている。フィンガ(9)内におけるばね受け板(28)よりも下方の部分に、水平軸の回りに回転自在のプーリ(32)が設けられており、ワイヤ(31)がばね受け板(28)に形成された貫通穴(28a)に通され、プーリ(32)に掛けられて左向きに向きが変えられている。
【0061】
図示の状態は、持上げ部材(26)が伸長状態と収縮状態との中間に位置する状態である。この状態からワイヤ(31)が左方に引張られると、ばね(27)の弾発力に抗して当接板(17)が下降するとともにベローズ(16)が収縮し、これにより持上げ部材(26)が収縮する。また、ワイヤ(31)への引張り力を解除すると、ばね(27)の弾発力によって当接板(17)が上昇するとともにベローズ(16)が伸長し、これにより持上げ部材(26)が伸長する。
【0062】
なお、持上げ部材(26)の伸縮時に、当接板(17)が水平状態を保つように、図6に示すようなシリンダ(20)(21A)(21B)(21C)やプランジャ(22)を併用することが好ましい。また、持上げ部材(26)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、ワイヤ(31)の操作スピードをコントロールする公知の手段を設けておくのがよい。
【0063】
図8において、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)内には、貫通穴(15)を通って上方に突出した逆V字状突出部(35)を有する金属製板ばね(36)が配置されている。板ばね(36)の右端部はフィンガ(9)に固定されている。板ばね(36)の突出部(35)は、周縁部がフィンガ(9)の上壁(9a)上面における貫通穴(15)の周囲の部分に固定された耐熱合成樹脂製弾性膜(37)により覆われている。そして、板ばね(36)の突出部(35)および弾性膜(37)により半導体ウェハ持上げ部材(38)が構成されている。
【0064】
図示の状態は、持上げ部材(38)が伸長状態と収縮状態との中間に位置する状態である。この状態から板ばね(36)が左方に引張られると、突出部(35)が下方に凹み、これにより持上げ部材(38)が収縮する。板ばね(36)を右方に押すと、突出部(35)が上方に突出し、これにより持上げ部材(38)が伸長する。
【0065】
なお、この持上げ部材において、板ばねが非金属有機材料からなる場合には、弾性膜は必ずしも必要としない。また、持上げ部材(38)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、板ばね(36)の操作スピードをコントロールする公知の手段を設けておくのがよい。
【0066】
図9において、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)内における貫通穴(15)よりも左方の部分には、左右方向にのびるロッド(41)が配置されている。また、フィンガ(9)内における貫通穴(15)よりも右方の部分に、左右方向と直交する水平ピン(42)により第1リンク(43)の右端部が回転自在に取付けられている。第1リンク(43)は右端部から左斜め上方にのびており、貫通穴(15)から外方に突出している。また、ロッド(41)の右端部に水平ピン(42)と平行な水平ピン(44)により第2リンク(45)の左端部が連結されている。第2リンク(45)は左端部から右斜め上方にのびており、その右端部は水平ピン(42)(44)と平行な水平ピン(46)により第1リンク(43)の左端部に連結されている。両リンク(43)(45)の貫通穴(15)から外方に突出した部分は、周縁部がフィンガ(9)の上壁(9a)上面における貫通穴(15)の周囲の部分に固定された耐熱合成樹脂製弾性膜(47)により覆われている。そして、両リンク(43)(45)および弾性膜(47)により半導体ウェハ持上げ部材(48)が構成されている。
【0067】
図示の状態は、持上げ部材(48)が伸長状態と収縮状態との中間に位置する状態である。この状態からロッド(41)が左方に移動させると、両リンク(43)(45)の連結部が最も下方に位置し、これにより持上げ部材(48)が収縮する。ロッド(41)を右方に移動させると、ロッド(41)の右端部と水平ピン(42)との間隔が狭まることによって両リンク(43)(45)の連結部が上方に突出し、これにより持上げ部材(48)が伸長する。
【0068】
なお、持上げ部材(48)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、ロッド(41)の操作スピードをコントロールする公知の手段を設けておくのがよい。
【0069】
図10において、半導体ウェハ持上げ部材(50)を構成する当接板(17)の下面に永久磁石(51)が取付けられるとともに、フィンガ(9)の下壁(9b)上に永久磁石(51)と対向するように電磁石(52)が取付けられている。
【0070】
図示の状態は、電磁石(52)への通電が停止させられ、自重および永久磁石(51)の重量によって当接板(17)が下降するとともにベローズ(16)が収縮し、これにより持上げ部材(50)が収縮している状態である。電磁石(52)に通電すると、磁気反発力によって当接板(17)が上昇するとともにベローズ(16)が伸長し、これにより持上げ部材(50)が伸長する。
【0071】
なお、収縮状態において、電磁石(52)に逆向きに通電すると、磁気吸引力により永久磁石(51)と電磁石(52)が吸着しあい、持上げ部材(50)は収縮状態に保持される。また、持上げ部材(50)の伸縮時には、その動作が急激にならないように、遅延回路等の公知の手段を設けておくのがよい。
【0072】
図11において、半導体ウェハ持上げ部材(55)を構成する当接板(17)の下面に上部電極(56)が取付けられるとともに、フィンガ(9)の下壁 (9b)上に上部電極(56)と対向するように下部電極(57)が取付けられている。
【0073】
図示の状態は、両電極(56)(57)への通電が停止させられ、自重および上部電極(56)の重量によって当接板(17)が下降するとともにベローズ(16)が収縮し、これにより持上げ部材(55)が収縮している状態である。両電極(56)(57)に、同一極性となるように通電すると、電気反発力によって当接板(17)が上昇するとともにベローズ(16)が伸長し、これにより持上げ部材(55)が伸長する
【0074】
上述した持上げ部材の変形例において、図6に示すものの場合には、その収縮時に、プランジャヘッド(24)の上面がフィンガ(9)の上面と面一になるように構成されることが好ましく、図7、図10および図11に示すものの場合には、その収縮時に、当接板(17)の上面がフィンガ(9)の上面と面一になるように構成されることが好ましく、図8および図9に示すものの場合には、その収縮時に、弾性膜(37)(47)の上面がほぼ水平面となるように構成されることが好ましい。
【0075】
実施形態2
この実施形態は図12および図13に示すものである。
【0076】
図12および図13において、ボート(2)の基台(60)は、その周面における半導体ウェハ通過空間に対応する部分の周方向の両側部分に、それぞれ凹所(61)が形成された基台本体(62)と、基台本体(62)の凹所(61)内に配された可動部分(63)とよりなる。凹所(61)の上端は基台本体(62)の上面に開口している。基台本体(62)の周面における両凹所(61)の近傍に、それぞれ径方向斜め外方に突出した上下1対のブラケット(64)が設けられている。各可動部分(63)には、径方向斜め外方に突出し、先端が上下のブラケット(64)間に嵌まり込む突出部(63a)が設けられている。突出部(63a)は上下のブラケット(64)間で若干上下動するようになっている。そして、上下1対のブラケット(64)および突出部(63a)に通され、突出部(63a)に固定されるとともに、ブラケット(64)に回転自在に支持された鉛直ピン(65)により、各可動部分(63)が回動自在に取付けられている。鉛直ピン(65)は下方にのびており、基台(60)の下方に設けられた適当な公知の駆動機構(67)によって凹所(61)内に嵌まり込んだ閉位置(図13参照)と、凹所(61)から出た開位置(図12参照)との間で回動させられるようになっている。また、各可動部分(63)は、基台(60)の下方に設けられたカム装置(68)によって、基台本体(62)を貫通した鉛直ロッド(69)およびその上端に固定された昇降板(91)を介して上下動するようになされている。
【0077】
ボート(2)の基台(60)における各可動部分(63)上に、支持リング(6)を支持しうる少なくとも1つ、たとえば1つの可動支柱(66)が立設されている。可動支柱(66)は支柱(5)が立設されているのと同一円周上に立設されている。可動支柱(66)の周面には、可動部分(63)が基台本体(62)の凹所(61)内に存在する場合に、支持リング(6)の一部が嵌まる切欠き(66a)が形成されている。切欠き(66a)の上下方向の幅は可動部分(63)が上下動する距離と等しいか、あるいはこれよりも大きくなっており、可動部分(63)が上昇位置にあるときに支持リング(6)が切欠き(66a)の下端で支持され、下降位置にあるときにも支持リング(6)が切欠き(66a)内に嵌まるようになっている。全ての支柱(5)および可動支柱(66)は周方向に等角度間隔となっている。
【0078】
可動支柱(66)は、ボート(2)の可動部分(63)の上下動および回動により、半導体ウェハ通過空間に位置してこの空間を閉じかつ支持リング(6)を支持する閉位置と、半導体ウェハ通過空間から退いてこの空間を開きかつ半導体ウェハ(S)の通過を許容する開位置との間で移動するようになされている。すなわち、可動支柱(66)は、可動部分(63)が凹所(61)内に嵌まり込んだ閉位置にある場合に閉位置に位置し、可動部分(63)が凹所(61)から出た開位置にある場合に開位置に位置する。
【0079】
その他の構成は実施形態1と同じであり、同一物および同一部分には同一符号を付す。また、この実施形態の場合も、持上げ部材として図6〜図11に示すものを用いることができる。
【0080】
このような構成の装置を用いての縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(S)の搬入方法は、次の通りである。
【0081】
すなわち、実施形態1の装置を用いての搬入方法において、キャリア(1)から取出した半導体ウェハ(S)を載置している半導体ウェハ載置フィンガ(8)と、半導体ウェハ持上げ部材(13)が収縮している半導体ウェハ持上げフィンガ(9)とからなる全ての対を、それぞれ半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)内に侵入させ、半導体ウェハ載置フィンガ(8)を支持リング(6)の上方に、半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を同支持リング(6)の下方にそれぞれ位置させる前に、ボート(2)の可動部分(63)を下降させてから外側に回動させることにより可動支柱(66)を開位置に移動させておく。なお、可動部分(63)の回動は、その下降位置でのみ行いうるようにインターロックされている。
【0082】
また、キャリア(1)内の全ての半導体ウェハ(S)をボート(2)に搭載し、最後に半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)から退出させた後に、ボート(2)の可動部分(63)を内側に回動させてその切欠き(66a)内に支持リング(6)の一部を嵌め入れた後、上昇させることにより可動支柱(66)を閉位置に移動させるとともに、可動支柱(66)によっても支持リング(6)を支持させる。
【0083】
また、縦型熱処理炉からの半導体ウェハ(S)の搬出は次のようにして行われる。
【0084】
すなわち、実施形態1の装置を用いての搬出方法において、半導体ウェハ持上げ部材(13)が収縮している半導体ウェハ持上げフィンガ(9)を、半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)内に侵入させ、半導体ウェハ(S)を支持している支持リング(6)の下方に位置させる前に、ボート(2)の可動部分(63)を下降させてから外側に回動させることにより可動支柱(66)を開位置に移動させておく。
【0085】
また、最後に両フィンガ(8)(9)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(2)から退出させた後に、ボート(2)の可動部分(63)を内側に回動させてその切欠き(66a)内に支持リング(6)の一部を嵌め入れた後、上昇させることにより可動支柱(66)を閉位置に移動させるとともに、可動支柱(66)によっても支持リング(6)を支持させる。
【0086】
上記実施形態1および2においては、載置フィンガ(8)および持上げフィンガ(9)は1つのエレベータ(7)上に設けられ、両フィンガ(8)(9)がキャリア(1)とボート(2)との間に配されているが、これに限るものではなく、持上げフィンガ(9)は、ボート(2)内に侵入しうるのであれば、たとえばボート(2)を挟んで載置フィンガ(8)とは対向する位置や、その他適当な位置に配されていてもよい。
【0087】
実施形態3
この実施形態は図14〜図16に示すものである。
【0088】
図14はこの発明の装置の全体構成を示し、図15はそのボートおよび移載手段の部分を示し、図16は搬入方法を工程順に示す。
【0089】
図14において、縦型熱処理炉内への半導体ウェハの搬入出装置は、複数の半導体ウェハ(S)を保持するキャリア(1)と、複数の半導体ウェハ(S)を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に図示しない縦型熱処理炉内に挿入されるボート(70)と、キャリア(1)とボート(70)との間で半導体ウェハ(S)を移載する半導体ウェハ移載手段(71)とを備えている。
【0090】
ボート(70)は、基台(72)と、同一円周上に位置するように基台(72)上に立設された4つ以上、たとえば6つの支柱(73A)(73B)と、上下方向に間隔をおいて支柱(73A)(73B)に取付けられかつ半導体ウェハ(S)を支持する複数の支持リング(74)とを備えている。
【0091】
ボート(70)の基台(72)は、円柱状でその上端の一部が平面から見て弓形に切除された形状の基台本体(75)と、基台本体(75)の切除部(75a)に配された平面から見て半弓形の2つの可動部分(76)とよりなる。基台本体(75)の周面における切除部(75a)の両側には、それぞれ径方向斜め外方に突出した上下1対のブラケット(77)が設けられている。各可動部分(76)には、径方向斜め外方に突出し、その先端が上下のブラケット(77)間に嵌まり込む突出部(76a)が設けられている。突出部(76a)は上下のブラケット(77)間で若干上下動するようになっている。そして、上下1対のブラケット(77)および突出部(76a)に通され、突出部(76a)に固定されるとともに、ブラケット(77)に回転自在に支持された鉛直ピン(78)により、各可動部分(76)が基台本体(75)に回動自在に取付けられている。鉛直ピン(78)は下方にのびており、基台(72)の下方に設けられた適当な公知の駆動機構(95)によって切除部(75a)内に位置する閉位置(図15実線参照)と、切除部(75a)から出た開位置(図15鎖線参照)との間で回動させられるようになっている。また、各可動部分(76)は、基台(72)の下方に設けられたカム装置(79)によって、基台本体(75)を貫通した鉛直ロッド(81)およびその上端に固定された昇降板(96)を介して上下動するようになされている。
【0092】
ボート(70)の全ての支柱(73A)(73B)は少なくとも3つ、たとえば4つの固定支柱(73A)と残り、たとえば2つの可動支柱(73B)とからなる。固定支柱(73A)はボート(70)の基台本体(75)の上面に立設され、可動支柱(73B)はボート(70)の可動部分(76)の上面に立設されている。全ての固定支柱(73A)および可動支柱(73B)は、周方向に等角度間隔で配されている。基台本体(75)の切除部(75a)の両側に位置する2つの固定支柱(73A)の組により形成される間隔は半導体ウェハ(S)の直径よりも大とされてここに半導体ウェハ通過空間が形成されている。したがって、半導体ウェハ通過空間に可動支柱(73B)が位置するようになっている。可動支柱(73B)は、ボート(70)の基台(72)の可動部分(76)とともに上下動自在であるとともに、可動部分(76)が回動することにより、半導体ウェハ通過空間に位置してこの空間を閉じる閉位置と、半導体ウェハ通過空間から退いてこの空間を開きかつ半導体ウェハ(S)の通過を許容する開位置との間で移動するようになされている。すなわち、可動支柱(73B)は、可動部分(76)が切除部(75a)内に位置する閉位置にある場合に閉位置に位置し、可動部分(76)が切除部(75a)から出た開位置にある場合に開位置に位置する。
【0093】
ボート(70)の各支持リング(74)は、固定支柱(73A)に取付けられかつ半導体ウェハ(S)を載置しうる固定円弧状部分(74A)と、各可動支柱(73B)に取付けられて可動支柱(73B)とともに移動し、かつ半導体ウェハ(S)の一部を支持しうる可動円弧状部分(74B)とより構成されている。図示は省略したが、固定円弧状部分(74A)および可動円弧状部分(74B)は、それぞれ固定支柱(73A)および可動支柱(73B)に形成された切欠き内に嵌め入れられて固定されている。
【0094】
半導体ウェハ移載手段(71)は、上下動するエレベータ(82)と、エレベータ(82)上に設けられ、かつボート(70)内に侵入して隣り合う支持リング(74)間に入り込みうる半導体ウェハ載置フィンガ(83)とからなる。半導体ウェハ載置フィンガ(83)は、エレベータ(82)上に設けられ、かつ1つの垂直軸線の回りに回転自在であるとともに、水平方向に伸縮しうるアーム(84)の先端に上下方向に所定間隔をおいて設けられている。したがって、フィンガ(83)は上下動自在でかつ水平移動自在である。
【0095】
このような構成の装置を用いての縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(S)の搬入方法は、次の通りである。
【0096】
まず、カム装置(79)によりによりボート(70)の基台(72)の可動部分(76)を下降させることによって、可動支柱(73B)を下降させ、支持リング(74)の可動円弧状部分(74B)を固定円弧状部分(74A)よりも下方に位置させた後、可動部分(76)を外方に回動させることによて、可動支柱(73B)を開位置に移動させる。なお、可動部分(76)の回動は、その下降位置でのみ行いうるようにインターロックされている。
【0097】
ついで、キャリア(1)から取出した半導体ウェハ(S)を載置している半導体ウェハ載置フィンガ(83)を、半導体ウェハ通過空間を通してボート(70)内に侵入させ、隣り合う2つの支持リング(74)の固定円弧状部分(74A)間に入り込ませた後、半導体ウェハ載置フィンガ(83)を下降させて半導体ウェハ(S)を上記2つの支持リング(74)のうち下側支持リング(74)の固定円弧状部分(74A)上に載せ換える。
【0098】
ついで、半導体ウェハ載置フィンガ(83)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(70)から退出させる。このような操作を繰り返すことにより、キャリア(1)内の全ての半導体ウェハ(S)をボート(70)に搭載する。
【0099】
ついで、ボート(70)の基台(72)の可動部分(76)を内方に回動させることによって可動支柱(73B)を閉位置に移動させるとともに(図16(a)参照)、カム装置(79)により可動部分(76)を上昇させることによって可動支柱(73B)を上昇させ、支持リング(74)の可動円弧状部分(74B)を固定円弧状部分(74A)と同位置高さ位置にして半導体ウェハ(S)の一部を支持させる(図16(b)参照)。
【0100】
最後に、ボート(70)を上昇させて縦型熱処理炉内へ挿入する。こうして、縦型熱処理炉内への半導体ウェハ(S)の搬入が完了する。
【0101】
また、縦型熱処理炉からの半導体ウェハ(S)の搬出は次のようにして行われる。
【0102】
まず、熱処理終了後ボート(70)を下降させる。ついで、カム装置(79)によりボート(70)の基台(72)の可動部分(76)を下降させることによって可動支柱(73B)を下降させ、半導体ウェハ(S)を支持している支持リング(74)の可動円弧状部分(74B)を固定円弧状部分(74A)よりも下方に位置させた後、可動部分(76)を外方に回動させることによって可動支柱(73B)を開位置に移動させる。
【0103】
ついで、半導体ウェハ載置フィンガ(83)を、半導体ウェハ通過空間を通してボート(70)内に侵入させ、半導体ウェハ(S)を支持している隣り合う2つの支持リング(74)の固定円弧状部分(74A)間に入り込ませた後、後半導体ウェハ載置フィンガ(83)を上昇させることにより半導体ウェハ(S)を半導体ウェハ載置フィンガ(83)上に載せ換える。
【0104】
ついで、半導体ウェハ載置フィンガ(83)を半導体ウェハ通過空間を通してボート(70)から退出させる。このような操作を繰り返すことにより、ボート(70)の全ての半導体ウェハ(S)をキャリア(1)に搭載する。
【0105】
ついで、ボート(70)の可動部分(76)を内方に回動させることによって可動支柱(73B)を閉位置に移動させるとともに、カム装置(79)により可動部分(76)を上昇させることによって可動支柱(73B)を上昇させて可動円弧状部分(74B)を固定円弧状部分(74A)と同一高さ位置に来させる。
【0106】
図17は実施形態2におけるボートの変形例を示す。
【0107】
図17において、ボート(90)の基台本体(75)の切除部(75a)に、平面から見て弓形の1つの可動部分(85)が配されている。基台本体(75)の周面における切除部(75a)の片側に、径方向斜め外方に突出した上下1対のブラケット(86)が設けられている。可動部分(85)には、径方向斜め外方に突出し、先端が上下のブラケット(86)間に嵌まり込む突出部(85a)が設けられている。突出部(85a)は上下のブラケット(86)間で若干上下動するようになっている。そして、上下1対のブラケット(86)および突出部(85a)に通された鉛直ピン(87)により、可動部分(85)が基台本体(75)に回動自在に取付けられており、図14〜図16に示すものと同様に、基台(72)の下方に設けられた適当な駆動機構によって切除部(75a)内に位置する閉位置(図17実線参照)と、切除部(75a)から出た開位置(図17鎖線参照)との間で回動させられるようになっている。また、図示は省略したが可動部分(85)は、図14〜図16に示すものと同様に、基台(72)の下方に設けられたカム装置によって、基台本体(75)を貫通した鉛直ロッドを介して上下動するようになされている。
【0108】
可動支柱(73B)は、可動部分(85)の上面に立設され、可動部分(85)とともに上下動自在であるとともに、可動部分(85)が回動することにより、半導体ウェハ通過空間に位置してこの空間を閉じる閉位置と、半導体ウェハ通過空間から退いてこの空間を開きかつ半導体ウェハ(S)の通過を許容する開位置との間で移動するようになされている。すなわち、可動支柱(73B)は、可動部分(85)が切除部(75a)内に位置する閉位置にある場合に閉位置に移動し、可動部分(85)が切除部(75a)から出た開位置にある場合に開位置に移動する。
【0109】
ボート(90)の各支持リング(88)は、固定支柱(73A)に取付けられかつ半導体ウェハ(S)を載置しうる固定円弧状部分(88A)と、可動支柱(73B)に取付けられかつ可動支柱(73B)とともに移動し、かつ半導体ウェハ(S)の一部を支持しうる可動円弧状部分(88B)とより構成されている。
【0110】
このようなボート(90)の場合も、実施形態3の場合と同様にして半導体ウェハの搬入出が行われる。
【0111】
なお、この発明において、各支柱の数は、上記実施形態1〜3で図示されたものに限られず、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明による縦型熱処理炉内への薄板状半導体ウェハの搬入出装置の実施形態1を示す正面図である。
【図2】 図1の要部拡大図である。
【図3】 図1の装置の半導体ウェハ載置フィンガおよび半導体ウェハ持上げフィンガがボート内に侵入した状態を示す水平拡大断面図である。
【図4】 図1の装置の半導体ウェハ持上げフィンガを拡大して示す垂直断面図である。
【図5】 図1の装置を用いての縦型熱処理炉内への半導体ウェハの搬入方法を工程順に示す図である。
【図6】 半導体ウェハ持上げ部材の第1の変形例を示す図4相当の図である。
【図7】 半導体ウェハ持上げ部材の第2の変形例を示す図4相当の図である。
【図8】 半導体ウェハ持上げ部材の第3の変形例を示す図4相当の図である。
【図9】 半導体ウェハ持上げ部材の第4の変形例を示す図4相当の図である。
【図10】 半導体ウェハ持上げ部材の第5の変形例を示す図4相当の図である。
【図11】 半導体ウェハ持上げ部材の第6の変形例を示す図4相当の図である。
【図12】 この発明による縦型熱処理炉内への薄板状半導体ウェハの搬入出装置の実施形態2のボートおよび半導体ウェハ移載手段を示す水平断面図である。
【図13】 同じくボートの一部を示す正面図である。
【図14】 この発明による縦型熱処理炉内への薄板状半導体ウェハの搬入出装置の実施形態3を示す正面図である。
【図15】 図14の装置のボートおよび半導体ウェハ移載手段を示す水平断面図である。
【図16】 図14の装置を用いての縦型熱処理炉内への半導体ウェハの搬入方法を工程順に示す図である。
【図17】 ボートの変形例を示す図15相当の図である。
【符号の説明】
(1) キャリア
(2)(70)(90) ボート
(3)(71) 半導体ウェハ移載手段
(4)(60)(72) 基台
(5) 支柱
(6)(74)(88) 支持リング
(8)(83) 半導体ウェハ載置フィンガ
(9) 半導体ウェハ持上げフィンガ
(13)(26)(38)(48)(50)(55) 半導体ウェハ持上げ部材
(66) 可動支柱
(73A) 固定支柱
(73B) 可動支柱
(74A)(88A) 固定円弧状部分
(74B)(88B) 可動円弧状部分
(S) 半導体ウェハ(薄板状被処理物)

Claims (14)

  1. 複数の薄板状被処理物を保持するキャリアと、複数の被処理物を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に縦型熱処理炉内に挿入されるボートと、キャリアとボートとの間で被処理物を移載する被処理物移載手段とを備えた縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置であって、
    ボートが、基台と、基台上に立設された3つ以上の支柱と、上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられかつ被処理物を支持する複数の支持リングとを備えており、隣り合う2つの支柱からなる全ての組により形成される間隔のうちの1つの間隔が被処理物よりも大とされて被処理物通過空間となされるとともにこの被処理物通過空間を通して被処理物が移載手段と支持リングとの間で載せ換えられるようになされており、
    被処理物移載手段が、被処理物載置フィンガおよびこれよりも下方に位置する被処理物持上げフィンガからなり、かつ両フィンガ間にボートの支持リングが入り込むようになされた対を備えており、両フィンガが水平移動自在であり、被処理物持上げフィンガが、上下方向に伸縮自在でかつ上下方向の寸法が変化しうる被処理物持上げ部材を有しており、被処理物載置フィンガがボートの支持リングの上方に、被処理物持上げフィンガが同支持リングの下方にそれぞれ位置した状態で、被処理物持上げ部材が支持リングおよび被処理物載置フィンガと干渉しないようになされ、同じく上記状態で、被処理物持上げ部材が伸長すると、その下端の位置が変わることなく上端が被処理物載置フィンガよりも上方に来るとともに、収縮すると、その下端の位置が変わることなく上端が支持リングの下方に来るようになされている縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置。
  2. ボートの基台上に、支持リングを支持しうる少なくとも1つの可動支柱が、被処理物通過空間に位置するように立設され、全ての支柱および可動支柱が同一円周上に配され、可動支柱が、被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じかつ支持リングを支持する閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされている請求項1記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置。
  3. ボートの基台が、基台本体と、基台本体に上下動自在および回動自在に取り付けられた可動部分とを備え、可動支柱がボートの可動部分に立設されており、可動支柱が、可動部分の上下動および回動により、被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じかつ支持リングを支持する閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされている請求項2記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置。
  4. 全ての支柱および可動支柱が周方向に等角度間隔で配されている請求項2または3記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置。
  5. 請求項1記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
    キャリアから取出した被処理物を載置している被処理物載置フィンガと、被処理物持上げ部材が収縮している被処理物持上げフィンガとを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させてそれぞれ1つの支持リングの上方および下方に位置させる第1工程と、第1工程後被処理物持上げ部材を伸長させることにより被処理物を被処理物持上げ部材で支持して被処理物載置フィンガから持上げる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第3工程と、第3工程後被処理物持上げ部材を収縮させることにより被処理物を支持リング上に載せ換える第4工程と、第4工程後被処理物持上げフィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第5工程とを含み、第1〜第5工程を少なくとも1回行うことを特徴とする縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法。
  6. 請求項2記載の装置を用いて縦型熱処理炉内薄板状被処理物を搬入する方法であって、
    請求項5記載の方法における最初の第1工程の前に、可動支柱を開位置に移動させておくとともに、最後の第5工程後可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とする請求項5記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法
  7. 請求項3記載の装置を用いて縦型熱処理炉内薄板状被処理物を搬入する方法であって、
    請求項5記載の方法における最初の第1工程の前に、可動部分を下降させた後回動させることにより可動支柱を開位置に移動させておき、最後の第5工程の後に、可動部分を回動させた後上昇させることにより可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とする請求項5記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法
  8. 請求項1記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
    被処理物持上げ部材が収縮している被処理物持上げフィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、被処理物を支持している支持リングの下方に位置させる第1工程と、第1工程後被処理物持上げ部材を伸長させることにより被処理物を被処理物持上げ部材で支持して支持リングから持上げる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、上記支持リングの上方に位置させる第3工程と、第3工程後被処理物持上げ部材を収縮させることにより被処理物を被処理物載置フィンガ上に載せ換える第4工程と、両フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第5工程とを含み、第1〜第5工程を少なくとも1回行うことを特徴とする縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法
  9. 請求項2記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
    請求項8記載の方法における最初の第1工程の前に、可動支柱を開位置に移動させておくとともに、最後の第5工程後可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とする請求項8記載の縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法
  10. 請求項3記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
    請求項8記載の方法における最初の第1工程の前に、可動部分を下降させた後回動させることにより可動支柱を開位置に移動させておき、最後の第5工程の後に、可動部分を回動させた後上昇させることにより可動支柱を閉位置に移動させて支持リングを支持させることを特徴とする請求項8記載の縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法
  11. 複数の薄板状被処理物を保持するキャリアと、複数の被処理物を保持しうるとともに上下動自在であり、かつ上昇時に縦型熱処理炉内に挿入されるボートと、キャリアとボートとの間で被処理物を移載する被処理物移載手段とを備えた縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置であって、
    ボートが、基台と、基台上に立設された4つ以上の支柱と、上下方向に間隔をおいて支柱に取付けられかつ被処理物を支持する複数の支持リングとを備えており、被処理物移載手段が、上下動自在であるとともに水平移動自在であり、かつボート内に侵入して隣り合う支持リング間に入り込みうる被処理物載置フィンガを備えており、ボートの全ての支柱が少なくとも3つの固定支柱と残りの可動支柱とからなり、固定支柱の中の隣り合う2つの支柱の組により形成される間隔のうちの1つの間隔が被処理物よりも大とされて被処理物通過空間となされるとともに、被処理物通過空間に可動支柱が位置させられ、
    ボートの基台が、基台本体と、基台本体に上下動自在および回動自在に取り付けられた可動部分とを備え、可動支柱がボートの可動部分に立設されており、可動支柱が、可動部分とともに上下動自在であるとともに、可動部分の回動により被処理物通過空間に位置してこの空間を閉じる閉位置と、被処理物通過空間から退いてこの空間を開きかつ被処理物の通過を許容する開位置との間で移動するようになされ、
    ボートの各支持リングが、固定支柱に取付けられかつ被処理物を載置しうる固定円弧状部分と、可動支柱に取付けられて可動支柱とともに移動し、かつ被処理物の一部を支持し うる可動円弧状部分とより構成されている縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置
  12. 全ての固定支柱および可動支柱が、同一円周上において周方向に等角度間隔で配されている請求項11記載の縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入出装置
  13. 請求項11記載の装置を用いて縦型熱処理炉内へ薄板状被処理物を搬入する方法であって、
    可動部分を下降させることにより、可動支柱を下降させて支持リングの可動円弧状部分を固定円弧状部分よりも下方に位置させた後、可動部分を回動させることにより、可動支柱を開位置に移動させる第1工程と、第1工程後キャリアから取出した被処理物を載置している被処理物載置フィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、支持リングの固定円弧状部分の上方に入り込ませる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを下降させて被処理物を支持リングの固定円弧状部分上に載せ換える第3工程と、第3工程後被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第4工程と、第4工程後可動部分を回動させることにより、可動支柱を閉位置に移動させるとともに、可動部分を上昇させることにより、可動支柱を上昇させて支持リングの可動円弧状部分で被処理物の一部を支持させる第5工程とを含み、第1工程と第5工程との間に第2〜第4工程を少なくとも1回行うことを特徴とする縦型熱処理炉内への薄板状被処理物の搬入方法
  14. 請求項11記載の装置を用いて縦型熱処理炉内から薄板状被処理物を搬出する方法であって、
    可動部分を下降させることにより、可動支柱を下降させて被処理物を支持している支持リングの可動円弧状部分を固定円弧状部分よりも下方に位置させた後、可動部分を回動させることにより、可動支柱を開位置に移動させる第1工程と、第1工程後被処理物載置フィンガを、被処理物通過空間を通してボート内に侵入させ、被処理物を支持している支持リングの固定円弧状部分の下方に入り込ませる第2工程と、第2工程後被処理物載置フィンガを上昇させることにより被処理物を被処理物載置フィンガ上に載せ換える第3工程と、被処理物載置フィンガを被処理物通過空間を通してボートから退出させる第4工程と、第4工程後可動部分を回動させることにより、可動支柱を閉位置に移動させるとともに、可動部分を上昇させることにより、可動支柱を上昇させて可動円弧状部分を固定円弧状部分と同一高さ位置に来させる第5工程とを含み、第1工程と第5工程との間に第2〜第4工程を少なくとも1回行うことを特徴とする縦型熱処理炉内からの薄板状被処理物の搬出方法
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