JP3924195B2 - ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器 - Google Patents

ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器 Download PDF

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JP3924195B2 JP2002126581A JP2002126581A JP3924195B2 JP 3924195 B2 JP3924195 B2 JP 3924195B2 JP 2002126581 A JP2002126581 A JP 2002126581A JP 2002126581 A JP2002126581 A JP 2002126581A JP 3924195 B2 JP3924195 B2 JP 3924195B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第一部材と第二部材を枢着するヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
例えば、携帯式電子機器の典型例としての携帯式電話機においては、携帯式電話機本体(本体部とディスプレイ部)を折り畳み自在に設けられた折り畳みタイプがある。
【0003】
この折り畳みタイプは、スイッチの誤作動防止、折り畳み時におけるコンパクト化(ディスプレイの面積の確保)、デザインの多様性などの点において秀れている。
【0004】
このような折り畳みタイプの携帯式電子機器においては、その開放をワンタッチ式に行うことが要望されている。
【0005】
そこで、本出願人は、この要望に応ずるべく、本体部とディスプレイ部とを枢着するヒンジ装置に設けた押込みボタンを指で押すだけで、閉塞しているディスプレイ部が自動的に開放回動するように構成したヒンジ装置を提案している。
【0006】
このヒンジ装置の構造について簡単に説明すると、携帯式電子機器の本体部,ディスプレイ部いずれか一方に対して回り止め状態に係合凸部を有する第一係合体を設け、他方に対して回り止め状態にこの係合凸部に係合する係合凹部を有する第二係合体を設け、この第一係合体と第二係合体とが係合状態のとき本体部とディスプレイ部とが回動ロックされるように構成し、この第一係合体,第二係合体の少なくとも一方を係合方向に付勢する係合付勢体(バネ)と、第一係合体,第二係合体の少なくとも一方を回動方向に付勢する回動付勢体(バネ)とを備え、第一係合体,第二係合体のいずれか一方を係合付勢バネに抗して離反方向にスライド移動させることで回動付勢バネにより第一係合体,第二係合体のいずれか一方を自動回動させる押込みボタンを備えたものである。
【0007】
従って、係合付勢バネの係合付勢力に抗して押込みボタンを押し込むことで、第一係合体と第二係合体との係合状態が解除され、この第一係合体,第二係合体の少なくとも一方が回動付勢バネの付勢力で回動することで、本体部に対してディスプレイ部が開き回動することになる。
【0008】
ところで、特に女性ユーザーにおいては、このディスプレイ部の開き操作に際して、押込みボタンの軽いタッチによりディスプレイ部が開くことが望まれており、この対処としては、係合付勢バネの付勢力を弱くすることになるが、この係合付勢バネの付勢力を弱くしてしまうと、回動付勢バネの付勢力により第一係合体と第二係合体との係合状態が解除され易く、即ち、例えば落としたりぶつかった際などほんの僅かな衝撃によっても本体部に対してディスプレイ部が開き回動するようになってしまい、また、本体部に対するディスプレイ部の閉塞時の閉じ力が弱くなってしまうなど、この係合付勢バネを弱くするには限界がある。
【0009】
本出願人は、前述したヒンジ装置に更なる実験・研究を重ね、より一層商品価値の高い画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた電子機器を開発した。
【0010】
【課題を解決するための手段】
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
【0011】
互いに開閉回動自在に連結される第一部材1,第二部材2のいずれか一方にカム部3を有する第一係合体4を設け、他方にこのカム部3に凹凸係合するカム係合部5を有する第二係合体6を設け、この第一係合体4と第二係合体6とが係合状態のとき第一部材1と第二部材2とが回動ロックされるように構成し、この第一係合体4,第二係合体6の少なくとも一方を係合方向に付勢する係合付勢体7と、第一係合体4に対して第二係合体6回動方向に付勢する回動付勢体8とを備えて、押込みボタン部12の押込み操作によって前記第一係合体4に対して第二係合体6前記回動付勢体8の付勢力により回動方向に付勢されることで前記第一部材1,第二部材2を自動的に開き回動させ得るように構成したヒンジ装置において、前記第一係合体4は、第一部材1に取り付けられる取付部18の軸状係合材 19 の端部にカム部3を設けて構成され、この軸状係合材 19 第二部材2に取り付けられるケーシング15に回動自在に連結されることでカム部3は該ケーシング 15 内に回動自在に配されており、一方、前記第二係合体6は、前記ケーシング15内に回動自在にしてスライド移動自在に設けられ、前記カム部3と凹凸係合する前記カム係合部5を有する係合部材9と、前記ケーシング 15 内の前記係合部材9に隣接する位置に該ケーシング 15 に対して回り止め状態にしてスライド移動自在に設けられ、ケーシング 15 内で係合部材9とベアリング体 20 を介して相対回動自在となる回動部材 11 とで構成され、この回動部材 11 は、一端部が前記軸状係合材 19 に連結され他端部が前記ケーシング 15 に連結されるトルクバネからなる前記回動付勢体8により該ケーシング 15 とともに前記軸状係合材 19 に対して回動付勢されるように構成され、且つ、前記ケーシング 15 内に設けられる前記係合付勢体7により付勢されて前記係合部材9を押圧して該係合部材9を係合方向に付勢するように構成されており、この第二係合体6に係る係合部材9及び回動部材11には、一端部に前記押し込みボタン部12が設けられ該押込みボタン部12を押込み操作することで押し戻し付勢体10に抗して可動し得る可動軸13に移動自在に被嵌される貫通孔9a,11aが設けられ、係合部材9は可動軸13に設けた回り止め係止部14以外の位置で可動軸13に対して回動可能となるように構成され、前記押込みボタン部12を押込み操作しない際には、可動軸 13 の回り止め係止部 14 に位置する係合部材9と回動部材 11 同志は相対回動不能状態にして係合部材9はカム部3とカム係合部5との凹凸係合により前記第一部材1に取り付けられる取付部 18 の軸状係合材 19 に対する回り止め状態が保持され、一方、前記押込みボタン部 12 を押込み操作し、可動軸 13 を移動させて係合部材9を可動軸 13 の回り止め係止部 14 以外の位置とすることで、係合部材9における可動軸 13 に対する回動不能状態及び回動部材 11 に対する相対回動不能状態が解除された際、係合部材9はカム部3とカム係合部5との凹凸係合により軸状係合部 19 に対する回り止め状態が保持されて回動部材 11 のみが前記回動付勢体8の付勢により前記第二部材2に設けられるケーシング15とともに回動し、前記第一部材1に取り付けられる取付部 18 に対して前記第二部材2に取り付けられるケーシング 15 が回動することで前記第二部材2が前記第一部材1に対して回動せしめられるように構成されていることを特徴とするヒンジ装置に係るものである。
【0012】
また、前記取付部18及び前記ケーシング15は断面八角形状であることを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置に係るものである。
【0013】
また、請求項1,2いずれか1項に記載のヒンジ装置を前記第一部材1と第二部材2との枢着部に設けたことを特徴とするヒンジ装置を用いた電子機器に係るものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
好適と考える本発明の実施の形態(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてその作用効果を示して簡単に説明する。
【0015】
本発明は、第一係合体4と第二係合体6とが係合状態となることで第一部材1と第二部材2とは回動ロックされる。この第一係合体4と第二係合体6は、係合付勢体7により付勢されているため、回動付勢体8により回動付勢されていても第一係合体4,第二係合体6に係るカム部3とカム係合部5が係合しており回動ロック状態は保持される。
【0016】
即ち、例えば第一部材1と第二部材2とが重合した閉塞状態において、第一係合体4,第二係合体6に係るカム部3とカム係合部5とが係合した状態となるようにした場合、例えば係合付勢体7により係合付勢されているカム部3とカム係合部5とが係脱する位置まで回動しない限り第一部材1と第二部材2との閉塞状態が保持されることになる。
【0017】
また、本発明は、押込みボタン部12のワンタッチ操作により、第一係合体4,第二係合体6の少なくとも一方が回動付勢体8の付勢力により回動方向に付勢されて、第一部材1に対して第二部材2が所定角度だけ自動的に開き回動する。
【0018】
具体的には、本発明は、押込みボタン部12を押込み操作すると、少なくとも係合部材9は可動軸13の回り止め係止部14以外に位置し、これにより回動部材11は回動付勢体8の付勢により回動し、第二係合体6が回動方向に付勢されることになる(この際、カム部3とカム係合部5とは係合状態のままである。)。
【0019】
つまり、押込みボタン部12を押込み操作せず第一部材1と第二部材2とを開き回動させた場合には、従来から提案されるヒンジ装置と同様、第一係合体4と第二係合体6とが係合した回動ロック状態の解除が、カム部3,カム係合部5同士の係合を解除することで行われることになるが、一方、押込みボタン部12を押し戻し付勢体10に抗して押込み操作した場合には、第二係合体6に連結される回動部材11だけが回動付勢体8の付勢により回動し得ることになり、よって、第一係合体4と第二係合体6とが係合した回動ロック状態の解除が、カム部3,カム係合部5同士の係脱を行わずに可動軸13に対する少なくとも係合部材9における回り止め状態の解除がきっかけとなって行われることになる。
【0020】
従って、押込みボタン部12の押込み操作による第一部材1と第二部材2との自動回動構造が、従来のような第一部材1と第二部材2との閉じ方向への強い回動力を得るための構造とは関係のない構造であり、押込みボタン部12は専ら押し込んで離した際に戻るだけの付勢力が得られればよく、よって、押込みボタン部12を押し戻すための押し戻し付勢体10としてはそれ程強い付勢力を具備しない付勢体を採用することができることになり、軽い押込み操作で第一部材1と第二部材2とを開き回動できる自動回動構造を確実に実現することができる。
【0021】
【実施例】
本発明の具体的な実施例について図面に基づいて説明する。
【0022】
本実施例は、図1に示すように折り畳みタイプの携帯電話に適用した場合を示したもので、操作部16を備えた本体部を第一部材1とし、表示画面17を備えたディスプレイ部を第二部材2とし、第一部材1と第二部材2とが重合した閉塞状態から第二部材2を例えば120度まで回動した開放状態(通話位置)とすることができる枢着構造に本発明のヒンジ装置Aを適用している。
【0023】
そして、前述のように閉塞付勢されている回動ロック状態の閉塞状態において、押込みボタン部12を押込み操作すると、第二部材2が自動的に一挙に所定開放角度(例えば120度)まで回動して停止し(図2参照)、且つ、この押込みボタン部12を押込み操作しないで、手で第二部材2を回動することができ、手で第二部材2を回動操作する場合は、カム部3とカム係合部5とが係合した閉塞状態からこの係合が係脱するわずかな回動角度までは閉塞付勢されていて、この閉塞付勢に抗して所定回動角度以上手で回動させると、再びカム部3とカム係合部5とが係合して回動ロック状態となる前記所定開放角度までは手で第二部材2を回動することができ、しかもこの第二部材2から手を離すと、その離した位置で第二部材2は停止し、ふらつくことがないフリーストップ状態を実現した構成としている(図3参照)。
【0024】
具体的には、本実施例では、第一部材1の基部に取付孔1aを設け、第二部材2の基部にもこの取付孔1aと連通状態に隣接する取付孔2aを設け、この夫々の取付孔1a,2aに軸状パーツとして構成した本発明のヒンジ装置Aを装着する構成としている。
【0025】
ディスプレイ部2(第二部材)には、前記取付孔2aを介して回り止め形状とした第二係合体6の一部を構成する連結部としてのケーシング15を固定し、このケーシング15の一端側に露出状態で配される部材を第一係合体4の一部を構成する取付部18として取付孔1aを介して本体部1(第一部材)に固定している。この取付部18及びケーシング15は、図示したように断面八角形状としているが、これは本体部1及びディスプレイ部2に対する堅固な回り止め固定を達成するための構成であると共に、この回り止め構造を備えながら内部に効率よく部品を収納し得る形状としての八角形状を採用している。符号18aは取付部18の8つの角部に設けられ、本体部1に対する堅固な回り止め固定を達成するための係止糸リブである。
【0026】
また、前記取付部18の内孔18bには先端部にカム部としての係合凸部3が設けられた第一係合体4を構成する軸状係合材19が回り止め状態で設けられている。
【0027】
この第一係合体4に係る軸状係合材19は、後述する可動軸13に相対スライド移動自在にして相対回動自在に被嵌連結するための被嵌孔19aを有し、先端部の係合凸部3が第二係合体6に係るケーシング15内に配される構成としている。
【0028】
第二係合体6に係るケーシング15の他端側には閉塞部15aを設け、更に、ケーシング15内には、前記第一係合体4に係る係合凸部3と対向し、互いに凹凸係合するカム係合部としての係合凹部5を有する係合部材9が設けられており、この係合部材9は、ケーシング15内に回動自在に設けると共に、ケーシング15内を係合離反方向にスライド移動自在に設けられている。
【0029】
この係合凹部5は、180度対称位置にコ字状の凹部を形成し、この凹部が係合凸部3が係合する係合部分であり、係脱状態となるフリーストップ領域ではこの凹部間の頂面部に係合凸部3の先端面が後述する係合付勢体7による戻り押圧力により圧接し、後述する回動付勢体8の回動付勢が生じていても手で回動させない限り停止保持されるように構成している。
【0030】
即ち、係合凹部5の凹部内を係合凸部3が係合する部分とし、この係合凹部5の頂面部を前記係合凸部3の先端面がフリーストップ状態の時に圧接するフリーストップ面とし、この係合凹部5の底面からこの頂面部までの凹部内斜面が係合凸部の係脱する際の乗り上がり面とし、この乗り上がり面の角度を係合凸部3が回動付勢体8の回動付勢力により係脱しないだけの十分な係合力を得るための角度に設定されている。尚、フリーストップ状態とは、本体部1に対してディスプレイ部2が所定角度で保持される状態を言う。
【0031】
更に説明すると、係合凸部3,係合凹部5は、第一係合体4と第二係合体6とを相対回動させない限り乗り越え回動できないように構成され、本体部1に対してディスプレイ部2を開き回動させると、係合凹部5は係合付勢体7に抗して移動して係合凸部3との係合状態は解除される(図8参照)。
【0032】
また、第二係合体6に係るケーシング15内には該ケーシング15に回り止め状態に設けると共に、ケーシング15に設けた案内溝15bに沿って係合離反方向にスライド移動自在となる回動部材11が設けられており、この回動部材11は円形板20aにボール部材20bを配設して成るベアリング体20を介して前述した係合部材9に隣接されており、このベアリング体20を介してケーシング15内に回り止め状態に配設された回動部材11とケーシング15内にて回動自在となる係合部材9とは相対回動するように設けられている。
【0033】
また、この回動部材11と前記閉塞部15aとの間のケーシング15内には、係合部材9を係合方向に付勢する押しバネとしてのコイルバネを係合付勢体7として配設している。符号21はケーシング15内に回り止め状態に配設され、係合付勢体7を受ける八角形状の受け板部21aと、ディスプレイ部2の取付孔2a内に嵌め殺し状態で嵌着する嵌着部21bとから成る連結体である。
【0034】
また、一方、第一係合体4に係る係合凸部3の基部には、トルクバネを回動付勢体8として設けており、この回動付勢体8によりケーシング15を回動付勢することで、ケーシング15に回り止め状態に連結されて、該ケーシング15と一体的に回動する係合凹部5を、例えば固定状態とした係合凸部3に対して相対回動付勢するように構成している。
【0035】
この回動付勢体8は、本体部1に対してディスプレイ部2を開放状態から閉塞状態にすることにより捩れが蓄えられて、回動トルクが生じるように構成している。符号22は回動付勢体8をケーシング15に止着するための止着部材である。
【0036】
また、第一係合体4に係る軸状係合材19の中央部には貫通孔19aが形成されており、この貫通孔19aには可動軸13を挿通連結している。
【0037】
この可動軸13は、その一端部に押込みボタン部12が回動自在に設けられ、他端部に前記係合付勢体7内に配され、前述した受け板部21aとの間に押し戻し付勢体10を配設する付勢体受け部13aが設けられており、押込みボタン部12を押込み操作することで、可動軸13は押し戻し付勢体10に抗して可動し得ることになり、押込みボタン部12を離すことで可動軸13は押し戻されることになる。
【0038】
また、可動軸13は、その他端部に前述した第二連結体6に係る係合部材9及び回動部材11夫々の中央部に形成された貫通孔9a,11aに嵌挿し得るように設けられており、この可動軸13に対して係合部材9及び回動部材11は相対スライド移動自在にして相対回動自在に設けられている。
【0039】
また、可動軸13は、その他端部周面の対向位置に凸部14が形成されており、この凸部位置まで貫通孔9a,11aの対向位置に設けた凹部9a’,11a’をスライド移動させて被嵌させた際には係合部材9及び回動部材11は可動軸13に対して回り止め係止状態となる。この凸部は請求項で言う回り止め係止部14である。
【0040】
この回り止め係止部14により係合部材9と回動部材11とは相対回動不能状態であり、可動軸13を可動させて少なくとも係合部材9を回り止め係止部14以外の位置に位置させた際、係合部材9は第一係合体4に係る係合凸部3と係合凹部5が係合状態のため第一係合体4と一体的であり、一方、回動付勢体8の付勢により回動部材11は係合部材9に対して相対回動することになる(図9,10参照)。
【0041】
以上の構成から、押込みボタン部12を押し戻し付勢体10に抗して押込み操作することで、係合部材9に対する回り止め状態を解除した際、回動部材11は係合付勢体7の付勢により係合部材9を押圧してその係合凹部4と第一係合体4に係る係合凸部3との係合状態を保持しつつ、回動付勢体8の付勢により係合部材9に対して相対回動し、第二係合体6及び可動軸13は第一係合体4に対して相対回動することになる(図11参照)。
【0042】
図12はフリーストップをより確実に実現する為の摩擦抵抗増大手段を設けた場合を図示している。
【0043】
即ち、第一係合体4に係る係合凸部3と第二係合体6に係る係合凹部5との当接面積を大きく形成することで、前記係合付勢体7の戻り付勢力によって押圧当接するこの係合凸部3と係合凹部5との摩擦抵抗を高めてフリーストップを実現する。
【0044】
具体的に説明すると、係合凹部5に、係合凸部3の頂部面が当接する頂部当接面5aと係合凸部3の頂部側面が当接する側部当接面5bとを設けることでこの係合凸部3と係合凹部5との当接面積を大きくし、この係合凸部3と係合凹部5の摩擦抵抗を高めている。
【0045】
また、頂部当接面5aの外周縁部全周に前記係合凸部3の側部面が当接する側部当接面5bを設けているが、この係合凸部3が前記係合凹部5から係脱して係合凸部3と係合凹部5とが当接する全ての回動領域でこの頂部当接面5aと側部当接面5bとが係合凸部3頂部面と頂部側面とに当接するように構成し、これにより係合凸部3が係合凹部4から係脱して係合凸部3と係合凹部5とが当接する全ての回動領域で極めて良好な摩擦抵抗を発揮してフリーストップを実現できるようにしている。
【0046】
また、更に、係合凸部3の頂部に係止部3aを設け、この係止部3aが任意の回動領域で係止可能な係合部5cを係合凹部5の頂部当接面5aに設けており、この係止部3aと係合部5cとが係合付勢体7の戻り付勢力によって係合することにより任意の回動領域で位置決めされてより一層良好なフリーストップを実現している。
【0047】
尚、本発明は、本実施例に限られるものではなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るものである。
【0048】
【発明の効果】
請求項1記載の発明においては、押込みボタン部を押込み操作せず第一部材に対して第二部材を相対回動させた場合にも、確実且つ良好な開き回動が行われるのは勿論、押込みボタン部のワンタッチ操作で自動的に開き回動できて非常に使い易く、また、この押込みボタン部の押込み力を小さくできるため、例えば軽い指の操作でワンタッチ開放回動できることとなり、従来の問題も心配も生じない画期的なヒンジ装置となる。
【0049】
また、請求項3記載の発明においては、極めて商品価値の高い画期的なヒンジ装置を用いた電子機器となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施例の使用状態説明図である。
【図2】 本実施例の作動状態説明図である。
【図3】 本実施例の作動状態説明図である。
【図4】 本実施例を示す斜視図である。
【図5】 本実施例に係る要部を示す斜視図である。
【図6】 本実施例の分解斜視図である。
【図7】 本実施例に係る要部の説明断面図である。
【図8】 本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図9】 本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図10】 本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図11】 本実施例に係る要部の概略動作説明図である。
【図12】 別実施例に係る要部を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 第一部材
2 第二部材
3 カム部
4 第一係合体
5 カム係合部
6 第二係合体
7 係合付勢体
8 回動付勢体
9a 貫通孔
9 係合部材
10 押し戻し付勢体
11 回動部材
11a 貫通孔
12 押込みボタン部
13 可動軸
14 回り止め係止部
15 ケーシング
18 取付部
19 軸状係合材
20 ベアリング体

Claims (3)

  1. 互いに開閉回動自在に連結される第一部材,第二部材のいずれか一方にカム部を有する第一係合体を設け、他方にこのカム部に凹凸係合するカム係合部を有する第二係合体を設け、この第一係合体と第二係合体とが係合状態のとき第一部材と第二部材とが回動ロックされるように構成し、この第一係合体,第二係合体の少なくとも一方を係合方向に付勢する係合付勢体と、第一係合体に対して第二係合体回動方向に付勢する回動付勢体とを備えて、押込みボタン部の押込み操作によって前記第一係合体に対して第二係合体前記回動付勢体の付勢力により回動方向に付勢されることで前記第一部材,第二部材を自動的に開き回動させ得るように構成したヒンジ装置において、前記第一係合体は、第一部材に取り付けられる取付部の軸状係合材の端部にカム部を設けて構成され、この軸状係合材が第二部材に取り付けられるケーシングに回動自在に連結されることでカム部は該ケーシング内に回動自在に配されており、一方、前記第二係合体は、前記ケーシング内に回動自在にしてスライド移動自在に設けられ、前記カム部と凹凸係合する前記カム係合部を有する係合部材と、前記ケーシング内の前記係合部材に隣接する位置に該ケーシングに対して回り止め状態にしてスライド移動自在に設けられ、ケーシング内で係合部材とベアリング体を介して相対回動自在となる回動部材とで構成され、この回動部材は、一端部が前記軸状係合材に連結され他端部が前記ケーシングに連結されるトルクバネからなる前記回動付勢体により該ケーシングとともに前記軸状係合材に対して回動付勢されるように構成され、且つ、前記ケーシング内に設けられる前記係合付勢体により付勢されて前記係合部材を押圧して該係合部材を係合方向に付勢するように構成されており、この第二係合体に係る係合部材及び回動部材には、一端部に前記押し込みボタン部が設けられ該押込みボタン部を押込み操作することで押し戻し付勢体に抗して可動し得る可動軸に移動自在に被嵌される貫通孔が設けられ、係合部材は可動軸に設けた回り止め係止部以外の位置で可動軸に対して回動可能となるように構成され、前記押込みボタン部を押込み操作しない際には、可動軸の回り止め係止部に位置する係合部材と回動部材同志は相対回動不能状態にして係合部材はカム部とカム係合部との凹凸係合により前記第一部材に取り付けられる取付部の軸状係合材に対する回り止め状態が保持され、一方、前記押込みボタン部を押込み操作し、可動軸を移動させて係合部材を可動軸の回り止め係止部以外の位置とすることで、係合部材における可動軸に対する回動不能状態及び回動部材に対する相対回動不能状態が解除された際、係合部材はカム部とカム係合部との凹凸係合により軸状係合部に対する回り止め状態が保持されて回動部材のみが前記回動付勢体の付勢により前記第二部材に設けられるケーシングとともに回動し、前記第一部材に取り付けられる取付部に対して前記第二部材に取り付けられるケーシングが回動することで前記第二部材が前記第一部材に対して回動せしめられるように構成されていることを特徴とするヒンジ装置。
  2. 前記取付部及び前記ケーシングは断面八角形状であることを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 請求項1,2いずれか1項に記載のヒンジ装置を前記第一部材と第二部材との枢着部に設けたことを特徴とするヒンジ装置を用いた電子機器。
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