JP3458104B2 - ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器 - Google Patents

ヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器

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JP3458104B2
JP3458104B2 JP2001025464A JP2001025464A JP3458104B2 JP 3458104 B2 JP3458104 B2 JP 3458104B2 JP 2001025464 A JP2001025464 A JP 2001025464A JP 2001025464 A JP2001025464 A JP 2001025464A JP 3458104 B2 JP3458104 B2 JP 3458104B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、第一部材と第二部
材を枢着するヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯
式電子機器に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】例え
ば、携帯式電子機器の典型例としての携帯式電話機にお
いては、携帯式電話機本体にフリップが開閉自在に取り
付けられたフリップタイプと、フリップなしの一体タイ
プとが知られている。一体タイプは、軽量化と利便性の
点で秀れているが、スイッチの誤動作防止,コンパクト
化,デザインの多様性などの点においてフリップタイプ
は秀れている。
【0003】このようなフリップを備えたタイプの携帯
式電子機器においては、フリップの開閉をワンタッチ式
に簡易に行うことが要望されている。
【0004】しかしながら、従来のヒンジ装置を、携帯
式電話機本体に対してのフリップの連結に応用した場
合、フリップの回動ロック機構やロックを解除するため
のボタンなどの駆動機構を、ヒンジ装置とは別途に必要
としていたため、部品点数が多くなり、またそのための
スペースを設ける必要がある等の問題が生じていた。
【0005】そこで、本出願人は国際公開されたWO
00/50780公報に示すように、ワンタッチで開閉
できる構成でありながら、開閉ロックのための別途の機
構を機器側に設けることを不要とし、携帯式電子機器の
構成の単純化,省スペース化に寄与し得るヒンジ装置を
開発した。
【0006】この装置では、例えば前述のようにフリッ
プタイプの携帯式電話機に適用した場合、このヒンジ装
置に設けた解除操作部(押込ボタン)を指で押すだけ
で、閉塞付勢されているフリップが自動的に開放回動す
る構成としている。
【0007】この自動開閉機能を果たすヒンジ装置は、
閉塞付勢機能を果たしながらも、ワンタッチで自動開閉
する構造を実現する画期的なヒンジ装置であるが、ワン
タッチでフリップが一挙に開放するため、その勢いによ
りしっかり手で支えていないと、即ち携帯式電話機にお
いては、本体をしっかり持っていないと、手から落下し
てしまうおそれがある。
【0008】本発明は、このような事情をも考慮し、更
に改良を加えたものであり、閉塞付勢され、且つワンタ
ッチ操作で自動的に開放回動するが、この自動回動は開
放回動し易いように所定角度だけ自動回動するように構
成し、また自動回動して停止した後は、手で開閉でき、
その際には手を放した位置で回動停止するフリーストッ
プ状態となるように構成して、非常に使い易く、前記従
来の問題も心配も生じない更に画期的なヒンジ装置並び
にヒンジ装置を用いた携帯式電子機器を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】添付図面を参照して本発
明の要旨を説明する。
【0010】第一部材1と第二部材2とを枢着するヒン
ジ装置であって、この第一部材1,第二部材2のいずれ
か一方に対して回り止め状態に係合凸部6を設け、他方
に対して回り止め状態にこの係合凸部6に係合する係合
凹部7を設け、この係合凸部6と係合凹部7とが係合状
態のとき第一部材1と第二部材2とが回動ロックされる
ように構成し、この係合凸部6,係合凹部7の少なくと
も一方を係合離反方向にスライド移動自在に設けると共
に、この係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を係
合方向に付勢する係合付勢機構5と、係合凸部6,係合
凹部7の少なくとも一方を回動方向に付勢する回動付勢
機構9とを備え、前記係合凸部6、係合凹部7のいずれ
か一方を前記係合付勢機構5に抗して離反方向にスライ
ド移動させることで前記回動付勢機構9により係合凸部
6,係合凹部7のいずれか一方を自動回動させるロック
解除操作部8を備え、前記係合付勢機構5により係合付
勢されていることで前記係合凸部6と前記係合凹部7と
が係合して前記回動ロック状態が保持され、前記解除操
作部8の操作によって、前記係合凸部6,係合凹部7の
少なくとも一方を前記係合付勢機構5に抗して所定距離
離反させると、前記回動付勢機構9によって、前記係合
凹部7に対して前記係合凸部6が前記係合凹部7若しく
は係合凸部6に設けた係止段部10に当たるまでの所定角
度だけ自動的に相対回動して停止するように構成し、こ
の係止段部10を乗り越えるように手で更に同方向に第一
部材1に対して第二部材2を相対回動させることで再び
回動するように構成し、前記ロック解除操作部8によっ
て前記係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を前記
係合付勢機構5に抗して離反移動させた際、この移動さ
せた係合凹部7若しくは係合凸部6を弾圧支承する弾性
機構11を設け、この弾性 機構11と前記係合付勢機構5の
戻り押圧力によって前記係止段部10を乗り越えずに前記
回動付勢されている前記係合凸部6若しくは係合凹部7
がこの係止段部10により回動停止し、手で弾性機構11に
抗してこの係止段部10を乗り越えさせ、更に、係合凹部
7と係合凸部6とが再び係合する位置若しくは所定回動
角度位置までは、この弾性機構11と係合付勢機構5によ
る戻り押圧力により手を離した位置で回動停止するフリ
ーストップ状態となるように構成したことを特徴とする
ヒンジ装置に係るものである。
【0011】また、前記フリーストップ状態を実現する
前記係合付勢機構5と前記弾性機構11による戻り押圧力
のうち、前記係合付勢機構5による戻り押圧力は前記弾
性機構11による戻り押圧力より弱く設定して、前記ロッ
ク解除操作部8の前記係合凸部6若しくは前記係合凹部
7をスライド移動させる解除操作力を小さくできるよう
に構成したことを特徴とする請求項1記載のヒンジ装置
に係るものである。
【0012】また、前記ロック操作部8は、押し込みボ
タンとして構成し、このロック解除操作部8を前記係合
離反方向に押し込み操作することで、前記係合付勢機構
5に抗して前記係合凸部6若しくは前記係合凹部7を前
記離反方向にスライド移動させるように構成したことを
特徴とする請求項1,2のいずれか1項に記載のヒンジ
装置に係るものである。
【0013】また、前記係止段部10は、前記係合凹部7
の凹部内傾斜面途中に前記係合凸部6が乗り上がる段差
面10Aを形成し、この段差面10Aの回動方向奥端立面に
より構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか
1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0014】また、前記係合凹部7の凹部内を前記係合
凸部6が係合する係合部分とし、この係合凹部7の頂面
部13を前記係合凸部6がフリーストップ状態のときに圧
接するフリーストップ面13とし、この係合凹部7の底面
からこの頂面部13の間の凹部内斜面途中に前記係合凸部
6が乗り上がる段差面10Aを形成して、前記係合凸部6
と係合凹部7とが係合状態にあるときから所定角度だけ
回動を許容し、且つ所定角度回動した後停止させる前記
係止段部10を形成したことを特徴とする請求項1〜4の
いずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0015】また、前記係止段部10は、前記弾性機構11
を所定距離押圧変形させない限り乗り越え回動できない
高さに設定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれ
か1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0016】また、前記第一部材1と前記第二部材2と
の基端部同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から
第一部材1,第二部材2のいずれか一方を所定開放角度
まで回動した開放状態に開閉できるヒンジ装置であっ
て、少なくとも前記閉塞状態のとき、前記係合凸部6と
前記係合凹部7とが係合した前記回動ロック状態とな
り、前記回動付勢機構9による回動付勢力よりも、前記
係合付勢機構5によって前記係合凸部6と前記係合凹部
7とが係合しようとするカム力が大きくなるように設定
して前記第一部材1に対して前記第二部材2が閉塞付勢
されるように構成し、前記ロック解除操作部8の操作に
よって前記係合凹部7に対して係合凸部6が前記係合凹
部7若しくは係合凸部6に設けた係止段部10に当たるま
での所定角度だけ前記第一部材1に対して前記第二部材
2が自動的に相対回動し、更に前記所定開放角度までは
前記第一部材1に対して前記第二部材2を手で相対回動
させることができ且つこの開放角度又はその近くまでは
手を離した位置で回動停止するフリーストップ領域20と
なり、前記所定開放角度においては、前記係合凸部6と
前記係合凹部7とが再び係合して前記回動ロック状態と
なるように構成したことを特徴とする請求項1〜6のい
ずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0017】また、第一部材1と第二部材2とを枢着す
るヒンジ装置であって、前記第一部材1に連結する第一
連結部3と、前記第二部材2に連結する第二連結部4と
を備え、この第一連結部3と第二連結部4とに係合付勢
機構5により係合付勢される係合凸部6とこの係合凸部
6に係合する係合凹部7とを設け、この係合凸部6と係
合凹部7とが係合状態となることで、前記第一連結部3
と第二連結部4とが回動ロックされて前記第一部材1
と、前記第二部材2とが回動ロックされるように構成
し、この係合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を前
記係合付勢機構5に抗して離反方向にスライド移動自在
に設け、この係合付勢機構5によって係合状態にある係
合凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を前記係合付勢
機構5に抗して離反させることで前記回動ロックが解除
されるロック解除操作部8を備え、前記係合凸部6,係
合凹部7の少なくとも一方を回動付勢する回動付勢機構
9を設けると共に、前記係合凸部6と係合凹部7の凹凸
係合形状を、前記回動付勢機構9によって回動付勢され
ていても、前記係合付勢機構5により係合付勢されてい
ることで係合凸部6と係合凹部7との係合カム力が勝り
この係合が保持されて前記回動ロック状態が保持され
ように構成して、前記ロック解除操作部8の操作によっ
て、前記係合凹部7,係合凸部6の少なくとも一方を前
記係合付勢機構5に抗して所定距離離反させると、前記
回動付勢機構9によって、係合凹部7に対して係合凸部
6が前記係合凹部7若しくは係合凸部6に設けた係止段
部10に当たるまでの所定角度だけ自動的に相対回動して
停止するように構成し、この係止段部10を乗り越えるよ
うに手で更に同方向に第一部材1に対して第二部材2を
相対回動させることで再び回動し、所定回動角度まで回
動するように構成したことを特徴とする請求項1〜7の
いずれか1項に記載のヒンジ装置に係るものである。
【0018】また、前記解除操作部8によって前記係合
凸部6,係合凹部7の少なくとも一方を前記係合付勢機
構5として設けたコイルバネ5に抗して離反移動させた
際、この移動させた係合凹部7若しくは係合凸部6の後
部を弾圧支承する前記弾性機構11として設けた膨出板状
のフリクションバネ11を設け、この弾性機構11によって
前記離反移動距離が所定距離に規制されると共に、この
弾性機構11と前記係合付勢機構5の戻り押圧力によって
前記係止段部10を乗り越えずに前記回動付勢されている
前記係合凸部6若しくは係合凹部7がこの係止段部10に
より回動停止し、手で弾性機構11に抗してこの係止段部
10を乗り越えさせ、更に、係合凹部7と係合凸部6とが
再び係合するまでは、この弾性機構11と係合付勢機構5
による戻り押圧力により手を離した位置で回動停止する
フリーストップ状態となるように構成したことを特徴と
する請求項1〜8のいずれか1項に記載のヒンジ装置に
係るものである。
【0019】また、前記請求項1〜9のいずれか1項に
記載のヒンジ装置を枢着部に設けたことを特徴とするヒ
ンジ装置を用いた携帯式電子機器に係るものである。
【0020】また、前記第一部材1若しく前記第二部
材2としての本体部と、これに重合する前記第二部材2
若しくは前記第一部材1としての蓋部若しくはフリップ
とを重合状態から所定開放角度まで開閉できるように枢
着する枢着部に、前記請求項1〜9のいずれか1項に記
載のヒンジ装置を用いたことを特徴とする請求項10記
載のヒンジ装置を用いた携帯式電子機器に係るものであ
る。
【0021】
【発明の実施の形態】好適と考える本発明の実施の形態
(発明をどのように実施するか)を、図面に基づいてそ
の作用効果を示して簡単に説明する。
【0022】係合凸部6と係合凹部7とが係合すること
で第一部材1と第二部材2とは回動ロックされる。この
係合凸部6と係合凹部7は、係合付勢機構5により付勢
されているため、回動付勢機構9により回動付勢されて
いても係合凸部6と係合凹部7とが係合した回動ロック
状態は保持される。
【0023】即ち、例えば第一部材1と第二部材2とが
重合した閉塞状態において、係合凸部6と係合凹部7と
が係合した状態となるようにした場合、係合付勢機構5
により係合付勢されている係合凸部6と係合凹部7との
係合カム力によって例えば係合凸部6と係合凹部7とが
係脱する位置まで回動しない限り閉塞付勢されることと
なる。
【0024】この係合付勢されている回動ロック状態に
おいて、ロック解除操作部8を操作すると、例えば押込
ボタンとしたロック解除操作部8を押し込み操作する
と、例えば第一部材1に対して回動固定されている係合
凸部6に対して、第二部材に対して回動固定されている
係合凹部7が係合付勢機構5に抗して離反する。
【0025】係合凸部6と係合凹部7とが離反すること
で、回動ロック状態が解除され、回動可能となり、回動
付勢機構9により例えば回動付勢されている係合凹部7
が回動する。
【0026】即ち、ロック解除操作部8のワンタッチ解
除操作によって、第一部材1に対して第二部材2が所定
角度だけ自動的に相対回動する。
【0027】この際本発明では、係合凸部6,係合凹部
7のいずれか一方に所定角度自動回動したところで停止
させる係止段部10を設けている。
【0028】具体的には、例えば係合凹部7の凹部内傾
斜面途中に、係合凸部6に対する係合凹部7の回動を許
容する段差面10Aを形成し、この回動方向奥端の立面を
係止段部10とし、この係止段部10に係合凸部6が係止
し、係合凹部7(又は係合凸部6)の自動相対回動が停
止するようにする。
【0029】また、この係止段部10即ち、段差面10Aの
底部からの形成高さは、丁度ロック解除操作部8による
係合凹部7の離反移動距離に相応するように設定してい
る。
【0030】従って、例えばロック解除操作部8により
係合凹部7を離反移動させると、段差面10Aに係合凸部
6が乗り上がるようにしてこの段差面10Aの深さに応じ
た分だけ係合凸部6に対して係合凹部7が相対回動し、
係止段部10に係合凸部6が突き当たることで係合凸部6
に対する係止凹部7の回動が停止する。即ち、前述のよ
うに第一部材1に対し第二部材2が所定回動角度だけ自
動的に回動して停止する。
【0031】例えば、この回動角度は、第一部材1に対
して第二部材2をその後手で回動し易い高さまで持ち上
げる程度の回動角度とし、この角度までワンタッチで自
動回動するように構成している。
【0032】従って、第一部材1に対して第二部材2が
自動的に一挙に開放回動せず、少し回動して開き始めた
ところで自動停止する。そのため、自動回動による大き
な慣性力は生じないこととなる。
【0033】次に更に請求項2記載の発明においては、
手で更に第一部材1に対して第二部材2を回動させる
と、前記係合付勢機構5及び弾性機構11に抗して係止段
部10を乗り越えることとなり、その後はこの係合付勢機
構5と強力な弾性機構11による戻り押圧力が働き、手を
離した位置で第二部材2を停止させるフリーストップを
実現させることができる。
【0034】即ち、例えばロック解除操作部8により係
合凹部7を離反移動させると、係合凹部7は弾性機構11
に近接又は当接又は少し弾性機構11を押圧した位置に達
するように設定する。
【0035】従って、ロック解除操作部8による係合凹
部7の移動量の規制をこの弾性機構11によって行うよう
に構成することもできる。
【0036】故に、この場合ロック解除操作部8を操作
すると、係合付勢機構5に抗して係合凹部7は係合凸部
6から少し離反し、段差面10Aに乗り上がるようにして
回動付勢機構9により自動回動するが、この段差面10A
奥端の係止段部10を乗り越えるには、弾性機構11を押圧
しなければならないため、この係止段部10で回動が自動
停止する。
【0037】そして、手で更に係合凹部7(第二部材
2)を回動させると、今度は、弾性機構11に抗して係止
段部10を乗り越え回動し、その後はこの強力な弾性機構
11による戻り押圧力により前記フリーストップが実現す
ることとなる。
【0038】フリーストップには、一般に強い圧接力が
必要となるが、本発明では、このフリーストップを係合
付勢機構5とは別の弾性機構11により実現することで、
係合付勢機構5を比較的弱いバネにすることができ、そ
のためロック解除操作部8の解除操作力は弱い力で済む
ようにすることができ、そのため軽い指の力で解除操作
できることとなる。
【0039】また、係合凸部6と係合凹部7との係合関
係を例えば180度対称な形状とすれば、閉塞状態での
係合状態(回動ロック状態)から、第一部材1に対して
第二部材2を自動回動し、フリーストップ領域20を経て
再び係合状態とすることで開放状態においても付勢され
た回動ロック状態にすることもできる。
【0040】また、フリーストップ領域20では、係合凹
部7の頂面部13と係合凸部6の先端面とが係合付勢機構
5,弾性機構11の戻り押圧力により圧接し、回動に際し
て摺動するように構成すれば良い。
【0041】従って、本発明は第一部材1と第二部材2
とが重合して閉塞状態においては、閉塞付勢されて、ロ
ック解除操作部8を指で操作することで、自動的に第一
部材1に対して第二部材2が所定角度回動したところで
自動回動停止し、その後は、再び回動ロックされる開放
角度あるいはその近くまで手で第二部材2を回動するこ
とができ、この回動においては手を放した位置で停止保
持されるフリーストップ状態となる。従って、従来のよ
うな一挙に第二部材2が開放角度まで自動回動しないた
め、大きな慣性力が生じず手でしっかりと支えていた
り、持っていたりしなければならない煩わしさもなく、
手から落としてしまう心配もない。
【0042】また回動しやすい高さまで自動的にワンタ
ッチ回動し、その後は、第一部材1に対して第二部材2
はふらつかず、手を放した位置で停止するフリーストッ
プとなるため、非常に使い易い画期的なヒンジ装置並び
にヒンジ装置を用いた携帯式電子機器となる。
【0043】
【実施例】本発明の具体的な実施例について図面に基づ
いて説明する。
【0044】本実施例は、図面に示すように携帯式電話
機に適用した場合のもので、本体部を第一部材1とし、
フリップを第二部材2とし、本体部1とフリップ2とが
重合した閉塞状態からフリップ2を例えば120度まで
回動した開放状態(通話位置)とすることができる枢着
構造に本発明のヒンジ装置を適用している。
【0045】そして、前述のように閉塞付勢されている
回動ロック状態の閉塞状態において、ロック解除操作部
8を押し操作すると、フリップ2が自動的に例えば20
度だけ回動して停止し、再び前記開放状態で回動ロック
状態となる位置までは、手でフリップ2を回動すること
ができ、しかも、このフリップ2から手を放すと、その
放した位置でフリップ2は停止し、ふらつくことがない
フリーストップ状態を実現した構成としている。
【0046】本実施例では、本体部1の基部に取付孔14
を設け、フリップ2の基部にもこれと連通状態に隣接す
る取付孔15を設け、この取付孔14,取付孔15に軸状パー
ツとして構成した本発明のヒンジ装置を挿着する構成と
している。
【0047】フリップ2(第二部材2)には、前記取付
孔15を介して回り止め形状としたケージング4を第二連
結部4として固定し、このケージング4の一端側を閉塞
する閉塞部3を第一連結部3として前記取付孔14を介し
て本体部1(第一部材1)に固定している。
【0048】また、この第一連結部3(閉塞部3)の内
側先端部には、前記第二連結部4(ケージング4)内に
配される係合凸部6を固定している。
【0049】また、ケージング4の他端側には閉塞部17
を設け、この閉塞部17の内側先端部には、前記係合凸部
6と対向し、互いに係合する係合凹部7を設け、この係
合凹部7は、ケージング4内に回り止め状態に設けると
共に、ケージング4に設けた案内溝16に沿って係合離反
方向にスライド移動自在に設けている。
【0050】また、この係合凹部7と前記閉塞部17との
間のケージング4内には、係合凹部7を係合方向に付勢
する押バネとしてのコイルバネ5を係合付勢機構5とし
て設けると共に、内側へ膨出したドーム型板状のフリク
ションバネ11を離反してくる係合凹部7を受けるように
弾性機構11として配設している。
【0051】また、一方係合凸部6の基部には、トルク
バネ9を回動付勢機構9として設けて、ケージング4を
回動付勢することで、係合凸部6に対して係合凹部7を
回動付勢するように構成している。
【0052】この回動付勢機構9は、開放状態から閉塞
状態にすることにより捩れが蓄えられて、回動トルクが
生じるように構成している。
【0053】また、係合凹部7の中央には係合凸部6の
中央係合軸17に係合するスライド案内軸18を設けて、前
記係合凹部7のスライド移動をガイドすると共に、この
スライド案内軸18を筒状とし、ロック解除操作部8の作
動軸19を挿通連結している。
【0054】即ち、係合凹部7を離反方向にスライド移
動させるロック解除操作部8は、指で押圧操作する押ボ
タン部8Aに作動杆19を前記閉塞部3の中心孔を通して
前記係合凹部7のスライド案内軸18内に挿通し、前記係
合凹部7と連結固定するように構成し、押ボタン部8A
を内側へ押し込むと、作動軸19を介して係合凹部7を係
合付勢機構5に抗して離反方向に押動する構成としてい
る。
【0055】また、係合凹部7は、180度対称位置に
V字状の凹部を形成し、この凹部を係合凸部6が係合す
る係合部分とし、係脱状態となるフリーストップ領域20
ではこの凹部間の頂面部13に係合凸部6の先端面が係合
付勢機構5,弾性機構11による戻り押圧力により圧接
し、回動付勢機構9の回動付勢が生じていても手で押さ
ない限り停止保持されるように構成している。
【0056】即ち、前記係合凹部7の凹部内を前記係合
凸部6が係合する係合部分とし、この係合凹部7の頂面
部13を前記係合凸部6の先端面がフリーストップ状態の
ときに圧接するフリーストップ面13とし、この係合凹部
7の底面からこの頂面部13の間の凹部内斜面途中に前記
係合凸部6が乗り上がる段差面10Aを形成して、前記係
合凸部6と係合凹部7とが係合状態にあるときから所定
角度だけ回動を許容し、且つ所定角度回動した後停止さ
せる前記係止段部10をこの段差面10Aの回動奥端立面に
形成している。
【0057】更に、説明すると、前記係止段部10は、前
記弾性機構11を押圧変形させない限り乗り越え回動でき
ない高さに設定し、ロック解除操作部8により係合凹部
7を離反移動させると、係合凹部7は係合付勢機構5と
して設けたコイルバネ5は押し縮めるが、弾性機構11と
して設けたフリクションバネ11に後部が当接する位置ま
で離反移動するように設定している。
【0058】つまり、本実施例では、フリーストップを
実現できる強い弾性力をもつ弾性機構11をフリクション
バネ11で構成し、この強い抗縮性のフリクションバネ11
を採用することで、ロック解除操作部8を押し込むとフ
リクションバネ11に当接するまで係合凹部7が離反移動
するように構成し、この離反移動距離を所定距離に規制
する働きをするようにしている。
【0059】従って、このロック解除操作部8による係
合凹部7の離反移動量が略一定となるために、この離反
移動距離を係合凸部6が所定高さの段差面10Aに乗り上
がるストロークとすることでワンタッチで常に所定角度
だけ回動して係止段部10により停止する作動が簡単に実
現できる。
【0060】また、本実施例のロック解除操作部8は、
作動軸19により係合凹部7と一体に動くように設計した
が、弾性機構11を強いフリクションバネ11とすることで
係合付勢機構5を弱いバネとすることができ、ロック解
除操作部8の押込操作力を弱くでき、指で軽く押し込み
解除操作できるようにしている。
【0061】また、一旦段差面10Aに乗り上がって係止
段部10に係止した係合凸部6が再び戻動して係合状態と
ならないように(図示したように)段差面10Aを逆傾斜
面状に形成しても良いし、段差面10Aの端部に戻動防止
用の突起を形成しても良い。
【0062】また、回動付勢機構9により開放状態では
開放付勢されるが、本実施例では、開放状態で再び係合
状態となり、係合付勢機構5による係合付勢によってカ
ム力が生じ、開放付勢されるように構成している。
【0063】尚、本発明は、本実施例に限られるもので
はなく、各構成要件の具体的構成は適宜設計し得るもの
である。
【0064】
【発明の効果】本発明は上述のように構成したから、閉
塞付勢され、且つワンタッチ操作で自動的に開放回動す
るが、この自動回動は開放回動し易いように所定角度だ
け自動回動して停止するように構成でき、非常に使い易
く、前記従来の問題も心配も生じない画期的なヒンジ装
置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機器となる。
【0065】即ち、閉塞付勢できるヒンジ構造であっ
て、ワンタッチで開放回動するが、一挙に回動すること
で大きな慣性力を生じることもないから手でしっかり持
たなければならない等の煩わしさも心配も不要で、この
ような使い易い開閉動作をするヒンジ連結を容易な構成
で実現できる画期的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用
いた携帯式電子機器となる。
【0066】また、本発明においては、一旦自動回動停
止した後は、手で開閉でき、その際には手を放した位置
で回動停止するフリーストップ状態となるため、更に使
い易く、このような自動回動しない回動領域では、ふら
つくことなく手を放した位置で停止するフリーストップ
となるヒンジ連結を容易な構成で実現できる極めて画期
的なヒンジ装置並びにヒンジ装置を用いた携帯式電子機
器となる。
【0067】また、請求項記載の発明においては、ロ
ック解除操作部の前記係合凸部若しくは前記係合凹部を
スライド移動させる解除操作力を小さくできるため、軽
い指の操作でワンタッチ開放回動できることとなり、極
めて実用性に秀れたヒンジ装置並びにヒンジ装置を用い
た携帯式電子機器となる。
【0068】また、請求項記載の発明においては、一
層使い易くなり、また、請求項記載の発明におい
ては、更に簡単な構成で本発明を容易に実現できること
となる極めて秀れたヒンジ装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例の使用状態の説明斜視図である。
【図2】本実施例の説明斜視図である。
【図3】本実施例の説明分解斜視図である。
【図4】本実施例の説明断面図である。
【図5】本実施例の係合付勢機構5及び弾性機構11を示
す係合状態の要部の説明斜視図である。
【図6】本実施例の係合付勢機構5及び弾性機構11を示
す自動回動停止状態の要部の説明斜視図である。
【図7】本実施例の係合凸部6と係合凹部7との係合関
係を示す係合状態の要部の拡大説明断面図である。
【図8】本実施例の係合凸部6と係合凹部7との係合関
係を示す自動回動停止状態の要部の拡大説明断面図であ
る。
【図9】本実施例の係合凸部6と係合凹部7との係合関
係を示すフリーストップ状態の要部の拡大説明断面図で
ある。
【図10】本実施例の係合凸部6と係合凹部7との係合
関係を示すフリーストップ終了直前の要部の拡大説明断
面図である。
【符号の説明】 1 第一部材 2 第二部材 3 第一連結部 4 第二連結部 5 係合付勢機構,コイルバネ 6 係合凸部 7 係合凹部 8 ロック解除操作部 9 回動付勢機構 10 係止段部 10A 段差面 11 弾性機構,フリクションバネ 13 頂面部 20 フリーストップ領域
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−139793(JP,A) 特開 平8−125725(JP,A) 特開 平8−298538(JP,A) 特開 平10−311327(JP,A) 特開2002−89542(JP,A) 特開2001−177266(JP,A) 特開 平11−341130(JP,A) 特開2001−223479(JP,A) 特開2001−207721(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16C 11/10 H05K 5/02

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第一部材と第二部材とを枢着するヒンジ
    装置であって、この第一部材,第二部材のいずれか一方
    に対して回り止め状態に係合凸部を設け、他方に対して
    回り止め状態にこの係合凸部に係合する係合凹部を設
    け、この係合凸部と係合凹部とが係合状態のとき第一部
    材と第二部材とが回動ロックされるように構成し、この
    係合凸部,係合凹部の少なくとも一方を係合離反方向に
    スライド移動自在に設けると共に、この係合凸部,係合
    凹部の少なくとも一方を係合方向に付勢する係合付勢機
    構と、係合凸部,係合凹部の少なくとも一方を回動方向
    に付勢する回動付勢機構とを備え、前記係合凸部、係合
    凹部のいずれか一方を前記係合付勢機構に抗して離反方
    向にスライド移動させることで前記回動付勢機構により
    係合凸部,係合凹部のいずれか一方を自動回動させるロ
    ック解除操作部を備え、前記係合付勢機構により係合付
    勢されていることで前記係合凸部と前記係合凹部とが係
    合して前記回動ロック状態が保持され、前記解除操作部
    の操作によって、前記係合凸部,係合凹部の少なくとも
    一方を前記係合付勢機構に抗して所定距離離反させる
    と、前記回動付勢機構によって、前記係合凹部に対して
    前記係合凸部が前記係合凹部若しくは係合凸部に設けた
    係止段部に当たるまでの所定角度だけ自動的に相対回動
    して停止するように構成し、この係止段部を乗り越える
    ように手で更に同方向に第一部材に対して第二部材を相
    対回動させることで再び回動するように構成し、前記ロ
    ック解除操作部によって前記係合凸部,係合凹部の少な
    くとも一方を前記係合付勢機構に抗して離反移動させた
    際、この移動させた係合凹部若しくは係合凸部を弾圧支
    承する弾性機構を設け、この弾性機構と前記係合付勢機
    構の戻り押圧力によって前記係止段部を乗り越えずに前
    記回動付勢されている前記係合凸部若しくは係合凹部が
    この係止段部により回動停止し、手で弾性機構に抗して
    この係止段部を乗り越えさせ、更に、係合凹部と係合凸
    部とが再び係合する位置若しくは所定回動角度位置まで
    は、この弾性機構と係合付勢機構による戻り押圧力によ
    り手を離した位置で回動停止するフリーストップ状態と
    なるように構成したことを特徴とするヒンジ装置。
  2. 【請求項2】 前記フリーストップ状態を実現する前記
    係合付勢機構と前記弾性機構による戻り押圧力のうち、
    前記係合付勢機構による戻り押圧力は前記弾性機構によ
    る戻り押圧力より弱く設定して、前記ロック解除操作部
    の前記係合凸部若しくは前記係合凹部をスライド移動さ
    せる解除操作力を小さくできるように構成したことを特
    徴とする請求項1記載のヒンジ装置。
  3. 【請求項3】 前記ロック操作部は、押し込みボタンと
    して構成し、このロック解除操作部を前記係合離反方向
    に押し込み操作することで、前記係合付勢機構に抗して
    前記係合凸部若しくは前記係合凹部を前記離反方向にス
    ライド移動させるように構成したことを特徴とする請求
    項1,2のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  4. 【請求項4】 前記係止段部は、前記係合凹部の凹部内
    傾斜面途中に前記係合凸部が乗り上がる段差面を形成
    し、この段差面の回動方向奥端立面により構成したこと
    を特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のヒン
    ジ装置。
  5. 【請求項5】 前記係合凹部の凹部内を前記係合凸部が
    係合する係合部分とし、この係合凹部の頂面部を前記係
    合凸部がフリーストップ状態のときに圧接するフリース
    トップ面とし、この係合凹部の底面からこの頂面部の間
    の凹部内斜面途中に前記係合凸部が乗り上がる段差面を
    形成して、前記係合凸部と係合凹部とが係合状態にある
    ときから所定角度だけ回動を許容し、且つ所定角度回動
    した後停止させる前記係止段部を形成したことを特徴と
    する請求項1〜4のいずれか1項に記載のヒンジ装置。
  6. 【請求項6】 前記係止段部は、前記弾性機構を所定距
    離押圧変形させない限り乗り越え回動できない高さに設
    定したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に
    記載のヒンジ装置。
  7. 【請求項7】 前記第一部材と前記第二部材との基端部
    同志を枢着して、双方が重合した閉塞状態から第一部
    材,第二部材のいずれか一方を所定開放角度まで回動し
    た開放状態に開閉できるヒンジ装置であって、少なくと
    も前記閉塞状態のとき、前記係合凸部と前記係合凹部と
    が係合した前記回動ロック状態となり、前記回動付勢機
    構による回動付勢力よりも、前記係合付勢機構によって
    前記係合凸部と前記係合凹部とが係合しようとするカム
    力が大きくなるように設定して前記第一部材に対して前
    記第二部材が閉塞付勢されるように構成し、前記ロック
    解除操作部の操作によって前記係合凹部に対して係合凸
    部が前記係合凹部若しくは係合凸部に設けた係止段部に
    当たるまでの所定角度だけ前記第一部材に対して前記第
    二部材が自動的に相対回動し、更に前記所定開放角度ま
    では前記第一部材に対して前記第二部材を手で相対回動
    させることができ且つこの開放角度又はその近くまでは
    手を離した位置で回動停止するフリーストップ領域とな
    り、前記所定開放角度においては、前記係合凸部と前記
    係合凹部とが再び係合して前記回動ロック状態となるよ
    うに構成したことを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載のヒンジ装置。
  8. 【請求項8】 第一部材と第二部材とを枢着するヒンジ
    装置であって、前記第一部材に連結する第一連結部と、
    前記第二部材に連結する第二連結部とを備え、この第一
    連結部と第二連結部とに係合付勢機構により係合付勢さ
    れる係合凸部とこの係合凸部に係合する係合凹部とを設
    け、この係合凸部と係合凹部とが係合状態となること
    で、前記第一連結部と第二連結部とが回動ロックされて
    前記第一部材と、前記第二部材とが回動ロックされるよ
    うに構成し、この係合凸部,係合凹部の少なくとも一方
    を前記係合付勢機構に抗して離反方向にスライド移動自
    在に設け、この係合付勢機構によって係合状態にある係
    合凸部,係合凹部の少なくとも一方を前記係合付勢機構
    に抗して離反させることで前記回動ロックが解除される
    ロック解除操作部を備え、前記係合凸部,係合凹部の少
    なくとも一方を回動付勢する回動付勢機構を設けると共
    に、前記係合凸部と係合凹部の凹凸係合形状を、前記回
    動付勢機構によって回動付勢されていても、前記係合付
    勢機構により係合付勢されていることで係合凸部と係合
    凹部との係合カム力が勝りこの係合が保持されて前記回
    動ロック状態が保持されるように構成して、前記ロック
    解除操作部の操作によって、前記係合凹部,係合凸部の
    少なくとも一方を前記係合付勢機構に抗して所定距離離
    反させると、前記回動付勢機構によって、係合凹部に対
    して係合凸部が前記係合凹部若しくは係合凸部に設けた
    係止段部に当たるまでの所定角度だけ自動的に相対回動
    して停止するように構成し、この係止段部を乗り越える
    ように手で更に同方向に第一部材に対して第二部材を相
    対回動させることで再び回動し、所定回動角度まで回動
    するように構成したことを特徴とする請求項1〜7のい
    ずれか1項に記載のヒンジ装置。
  9. 【請求項9】 前記解除操作部によって前記係合凸部,
    係合凹部の少なくとも一方を前記係合付勢機構として設
    けたコイルバネに抗して離反移動させた際、この移動さ
    せた係合凹部若しくは係合凸部の後部を弾圧支承する前
    記弾性機構として設けた膨出板状のフリクションバネを
    設け、この弾性機構によって前記離反移動距離が所定距
    離に規制されると共に、この弾性機構と前記係合付勢機
    構の戻り押圧力によって前記係止段部を乗り越えずに前
    記回動付勢されている前記係合凸部若しくは係合凹部が
    この係止段部により回動停止し、手で弾性機構に抗して
    この係止段部を乗り越えさせ、更に、係合凹部と係合凸
    部とが再び係合するまでは、この弾性機構と係合付勢機
    構による戻り押圧力により手を離した位置で回動停止す
    るフリーストップ状態となるように構成したことを特徴
    とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のヒンジ装
    置。
  10. 【請求項10】 前記請求項1〜9のいずれか1項に記
    載のヒンジ装置を枢着部に設けたことを特徴とするヒン
    ジ装置を用いた携帯式電子機器。
  11. 【請求項11】 前記第一部材若しく前記第二部材と
    しての本体部と、これに重合する前記第二部材若しくは
    前記第一部材としての蓋部若しくはフリップとを重合状
    態から所定開放角度まで開閉できるように枢着する枢着
    部に、前記請求項1〜9のいずれか1項に記載のヒンジ
    装置を用いたことを特徴とする請求項10記載のヒンジ
    装置を用いた携帯式電子機器。
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