JP3923308B2 - 液注出容器の中栓とキャップ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液注出容器の中栓とキャップ、とくに分別廃棄を容易にできるようにした打栓式中栓とキャップに関する。
【0002】
【従来の技術】
樹脂材料の再利用のため、樹脂材料を異にする容器と中栓、キャップの分別廃棄が求められ、抜栓を容易にするために、中栓の嵌合筒部の外筒や肩壁に弱化ラインやスリット、および摘み部を設け、摘み部を外方に引っ張ることによって弱化ラインを破断するようにした中栓として、従来より種々のものが知られている。
【0003】
その一例として、特開2001−58663号公報に記載されているよう、中栓嵌合筒部の外筒(嵌合側壁12)に弱化ライン(19)を設け、肩壁(嵌合上壁7)に外筒の弱化ライン(19)に連続して周方向に延びるスリット(17)と、それに続く弱化ライン(18)を設けるとともに、スリットに沿って摘持片(16)を設け、該摘持片を摘んで外方に引張ることによって、外筒および肩壁の弱化ラインを引き裂き、抜栓を容易にするようにした中栓が知られている。
【0004】
また、外筒にスリットを設けた中栓として、特開平7−315403号公報に記載されているよう、中栓嵌合筒部の外筒(スカート部6)に複数本のスリット(21)を設け、スリットとスリットの間の部分を持って上方にめくり上げ、抜栓するようにした中栓も知られている。
【0005】
また、弱化ラインとスリットを設けるとともに、外筒の嵌合突条を間欠的にした中栓として、特開平11−165756号公報に記載されているよう、中栓の嵌合筒部の外筒(第1の筒状側壁6)下端にフランジ(7)を設け、該フランジ(7)の周縁に第2の筒状側壁(8)を垂設し、該第2の筒状側壁(8)に二つの弱化ライン(引き裂き用スコア30a、30b)を設けるとともに、フランジ(7)に、二つの弱化ラインの端部を接続するスリット(35)を穿設し、スリット35に沿って摘み部(引き裂き用タブ31)を立設した中栓(キャップ本体1)であって、外筒の下端に容器口部に嵌合する嵌合突条(11)に抜栓を容易にするため途切れ部(11a)を設けた中栓も知られている。
【0006】
また、摘み部を外筒外周から突出させるようにした中栓として、例えば特開平6−135451号公報に記載されているよう、外筒(スカート部6)の下端部に弱化ライン(立上がりスコア14a、周方向スコア14b)につながる摘み(タブ16)を設け、該摘みを引き廻していくことによって、二つの弱化ラインを切り裂き、容易に抜栓できるようにした中栓も知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、内容液の充填時に、はねた液が口筒部の天面や外周面に付着したまま打栓され、付着液として内部に残ったり、或いは、口部天面の傷から引き起こされる内筒の縦筋、その他の傷など、何らかの理由で中栓の内筒外周と容器の口部内周との間のシール部から液洩れがあったりする場合がある。
【0008】
そうした場合に、特開2001−58663号公報記載の中栓のように、肩壁にスリットがあったり、或いは、特開平7−315403号公報記載の中栓のように外筒にスリット21があると、スリットから付着液や、内部から洩れた液が流出するという問題があった。
【0009】
また、特開平11−165756号公報記載の中栓においても、外筒の嵌合突条(11)が途切れ部(11a)があるため、容器口部と嵌合突条との間が締め代が少ないと、途切れ部(11a)から付着液や、洩れた液が外部に流出するという問題があった。
【0010】
また、特開2001−58663号公報、特開平11−165756号公報記載の中栓では、摘みが小さかったり、嵌合筒部の壁面外周に近接して設けられているため、摘みをしっかりと摘持することが容易でなく、弱化ラインの引き裂きが簡単に行えないという問題があった。
【0011】
また、特開平6−135451号公報記載の中栓では、摘み部(引き裂き用タブ16)がスカート部6より突出しているので、生産過程において、中栓、キャップの搬送ラインで、摘み部が相互に干渉してラインを乱すことがあり、また、使用時に指先が引っかかることがあるという問題があった。
【0012】
本発明は、上記の問題を解決することを課題として、中栓の嵌合筒部に縦方向や周方向のスリットがなく、外筒の嵌合突条が全周にわたって形成された中栓であって、嵌合筒部の外側から切欠部を刻設し、外筒の内周面に沿って破断可能な弱化ラインを形成して容易に抜栓できるようにするとともに、摘み部を大きく摘みやすくし、かつ外筒の円周内に配設してキャップで被蓋するようにした液注出容器の中栓とキャップを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、液注出容器として、容器口筒部に打栓により嵌着され、外筒と内筒と肩壁とからなる嵌合筒部と注出筒とを具えた中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、外筒の内周下端には、全周にわたって嵌合突条が設けられており、外筒の外周には、前後二つの切欠部が刻設され、該切欠部は外側から軸心方向に平行に延びる垂直な端面と、該端面に直交する垂直面とによって形成され、該切欠部によって内周面に沿って薄肉の弱化ラインが形成されており、肩壁下面に、外筒内周面に沿って弱化ラインの端部に対応する点を始点として、周方向に延びる切断溝が設けられていることを特徴とする構成を採用する。
【0014】
弱化ラインの具体的な実施例として、弱化ラインが、前部切欠部によって形成される前部弱化ラインと、前部弱化ラインの上端に続き肩壁に形成された円弧状弱化ラインであることを特徴とする構成、さらに円弧状弱化ラインとして、肩壁を薄肉とする段部、または段部の下面に設けた浅い凹条、または肩壁の下面に刻設した深い凹条によって形成されていることを特徴とする構成を採用する。
【0015】
外筒の摘み部として、切欠部が、前部切欠部と後部切欠部とからなり、前後の切欠部によって外筒の摘み部が形成され、摘み部の上端に外筒外周に沿って、肩壁上面より上方に延びる摘みが立設されていることを特徴とする構成を採用する。
【0016】
キャップとして、頂壁と側周壁とからなり、側周壁の所定位置に、周縁から側筒を垂設したフランジが突設され、側筒とフランジによって中栓の肩壁から上方に突出した摘みを被うようにしたことを特徴とする構成を採用する。
【0017】
第2の実施形態として、容器口筒部に打栓により嵌着され、外筒と内筒と肩壁とからなる嵌合筒部と注出筒とを具えた中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、外筒の内周下端には、全周にわたって嵌合突条が設けられており、外筒の外周には、外側から前後の切欠部と前記前後の切欠部を接続する切欠溝が刻設され、切欠部と、切欠溝内側面に形成された傾斜面によって内周面に沿っての前後の弱化ラインと傾斜弱化ラインが形成されており、肩壁下面に、外筒内周面に沿って傾斜弱化ラインの端部に対応する点を始点として、周方向に延びる切断溝が設けられていることを特徴とする構成を採用する。
【0018】
上記構成に付加して、外筒の摘み部として、前後の切欠部と切欠溝によって、外筒の円周内に形成されていることを特徴とする構成を付加する。
【0019】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1において、Aは容器口筒部、Bは中栓、Cはキャップである。
容器は、PETを用いて成形され、中栓B、キャップCはPE、PPなど容器と異なる樹脂によって成形されている。
容器口筒部Aの外周には、嵌合突条1と、ネックリング2が設けられている。
【0020】
図2に示すように、中栓Bは、容器口筒部Aに嵌着される嵌合筒部3と注出筒4を連接した螺合筒5とを具えている。
嵌合筒部3は、外筒6と内筒7、および肩壁8とからなり、螺合筒5は、内筒7から上方に延びるよう連設されている。
【0021】
外筒6は、容器口筒部Aの嵌合突条1に一定の締め代をもって嵌合され、内周下端部には、嵌合突条1の下側に係合する嵌合突条9が全周にわたって突設されており、下端部外周には、フランジ10が突設されている。
【0022】
図2、3、4に示すように、外筒6の外周の所定個所には、前後二つの切欠部11,12が設けられ、該切欠部11,12によって外筒6の一定範囲に摘み部13が形成されている。
前部切欠部11は、軸心方向に平行に延びる垂直な前端面14と、前端面14に直交する垂直面15と、その下方に垂直面15に平行な方向に延びるよう刻設され、前端面14との交叉線が嵌合突条9の内周面9A と相似形の凹面16によって形成されている。
後部切欠部12は、前端面14と平行な後端面17と、後端面17に直交し、垂直面15と同一面上にある垂直面18とによって形成されている。
【0023】
摘み部13と前後の切欠部11,12に対応する外筒6および肩壁8上面には、肩壁8に段差を付け、薄肉とする段部19が形成されており、摘み部13には、段部19上面に外筒6外周20に沿って、肩壁8上面より上方に延びる摘み21が立設されている。
図4に示すように、前端面14と垂直面15、凹面16との交叉部においては、垂直面15は、外筒6内周面6A に最も接近して位置し、凹面16は、嵌合突条9の内周面9A に最も接近して位置しており、それぞれの厚みは、ほぼ同一の薄肉となっており、前部弱化ライン22が形成されている。
【0024】
段部19の肉厚は、前部弱化ライン22の肉厚とほぼ等しく、前部弱化ライン22の上端位置から周方向に段部19の右端縁23の位置まで延びる円弧状弱化ライン24となっている。
また、図示はしないが、切裂きをより容易にするため、外筒6内周面6A に沿って浅い凹条を刻設してもよく、さらに、段部を設けないで深い凹条を刻設することもできる。
【0025】
肩壁8下面には、円弧状弱化ライン24に続いて段部19の右端縁23近傍から周方向に延びるV字形の切断溝25が、外筒6内周面6A に沿って少なくとも180度を越える角度範囲に穿設されている。
【0026】
内筒7の外周面は、容器口筒部A内周に一定の締め代をもって嵌合するよう上方部は膨出部26となっており、下方部には、二本の膨出細条が設けられている。
【0027】
図2に示すように、螺合筒5の外周にはねじ30が刻設されており、上端には内方に延びる注出筒4の支持壁31が連設されている。
注出筒4は、その上端周縁には外方に拡開され湾曲する注出口唇部32が形成されており、下端には隔壁33が連設され、隔壁33下方には注出筒4に続く内壁34が垂設されている。
【0028】
隔壁33の裏面には、所定の形状に沿って、薄肉を残してV字状の切断溝35が設けられ、その内側の隔壁は除去部36となっており、除去部36の上面には連結片を介して指掛けリング37が配設されている。
【0029】
図5に示すように、キャップCは、頂壁40と側周壁41とを具えており、頂壁40には、注出口唇部32を密封する密封リング42が垂設されている。
側周壁41の内周には、螺合筒5のねじ30に螺合するねじ43が螺設されており、側周壁41の外周には、下端近くの所定の位置の周縁にフランジ44が突設され、フランジ44の周縁には側筒45が垂設されている。
【0030】
キャップCを中栓Bに螺合締着すると、図1に示すように、密封リング42の外周は、注出筒4の内周に嵌合して注出筒4を密封し、側周壁41の下端は中栓肩壁8に接圧される。
そして、側筒45の下端は、中栓Bのフランジ10上面に接合し、フランジ44は摘み21の上端を覆うとともに、フランジ44と側筒45によって中栓Bの嵌合筒部3を覆うよう被嵌される。
【0031】
次に、本実施形態液注出容器の使用態様と作用効果について説明する。
本発明の液注出容器には、内容液が充填された後、キャップCを被蓋した中栓Bが、容器口筒部Aに打栓により嵌着される。
その際、キャップC側周壁41の下端が、肩壁8上面に圧接され、摘み部13がフランジ44と側筒45によって被われているので、摘み21があっても打栓の妨げにはならない。
【0032】
中栓Bの打栓後には、図1に示すように、内筒7外周面が容器口筒部A内周面に一定の締め代をもって嵌合し、外筒6の内周面6A が嵌合突条1外周に締め代をもって嵌合し、下端部の嵌合突条9が嵌合突条1下端に全周にわたって係合されることによって、中栓Bを容器口筒部Aに嵌着させる。
【0033】
したがって、容器口筒部Aは、中栓Bの内筒7の外周面とともに、外筒6の内周面6A 、嵌合突条9によって容器内部が密封されるので、傷などによる容器口筒部Aと内筒7外周の間からの液洩れ、液はねなどによる容器口筒部A天面周辺に残液があっても外部に流出することを防ぐことができる。
【0034】
液注出容器の使用開始にあたって、従来の容器と同様に、キャップCを開蓋し、中栓Bの指掛けリング37を引き上げることによって、注出孔が開孔される。
液注出時には、摘み21が肩壁8に立設されていても、わずかに突出するだけであるため注出の妨げにならない。
液注出後に、キャップCを被蓋すると、摘み21を被うことになるので、外観は従来と変わらず容器を保存できる。
【0035】
内容液の使用終了後に容器を廃棄するときには、中栓Bの外筒6の摘み21の左端を外方に引っ張ると、円弧状弱化ライン24の左端から始まる円弧状弱化ライン24の破断とともに、前部弱化ライン22の上端からの破断がはじまり、一定長さの円弧状弱化ライン24の切断と、前部弱化ライン22の切断によって外筒6が切り裂かれ、摘み部13全体を外方に引き出すことができる。
次いで、摘み部13を持って外筒6を引き廻していくと、V字状の切断溝25を切り裂くことができる。
外筒6を肩壁8下面に設けた切断溝25に沿って180度を越える範囲を切り裂くと、中栓Bを簡単に抜き取ることができる。
【0036】
次に、中栓の成形時の作用効果について述べると、摘み部13と前部弱化ライン22の成形にあたって、摘み部13の前端面14、後端面17は、摘み部13の前後の中心を通る直径線に平行となっており、摘み部13前後の垂直面15,18、凹面16は、前後の端面14,17に直交しているので、金型のパーティングラインを前後の端面14,17に直交する直径線上にとると、摘み部13を金型の割抜き方向に合わせられるので、成形後の後処理加工の必要をなくすことができる。
【0037】
次に、本発明の第2実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態は、前第1実施形態において外筒の外径を大きくし、摘み部を縦溝を隔てて外周に接するよう位置させ、さらに、弱化ラインの構成とキャップの構成を変更したものである。
以下、同一の構成の部分には符号に添字aを付して図示し、相違する中栓の嵌合筒部の外筒、キャップを中心に説明する。
【0038】
図6において、Aaは容器口筒部、Baは中栓、Caはキャップである。
容器は、PETを用いて成形され、中栓Ba、キャップCaは、PE、PPなど容器と異なる樹脂によって成形されている。
容器口筒部Aaの外周には、嵌合突条1aと、ネックリング2aが設けられている。
【0039】
図7に示すように、中栓Baは、容器口筒部Aaに嵌着される嵌合筒部3aと注出筒4aを連接した螺合筒5aとを具えている。
嵌合筒部3aは、外筒6aと内筒7a、および肩壁8aとからなり、螺合筒5aは、内筒7aから上方に延びるよう連設されている。
【0040】
外筒6aは、容器口筒部Aaの嵌合突条1aに一定の締め代をもって嵌合され、内周下端部には、嵌合突条1aの下側に係合する嵌合突条9aが全周にわたって突設されており、下端部外周には、フランジ10aが突設されている。
【0041】
図7〜10に示すように、外筒6a外周の所定位置には、前後二つの切欠部50,51が設けられ、前後の切欠部50,51を接続する切欠溝52が刻設されている。
切欠溝52は、直径方向線に直交する方向に延びており、外筒6aのフランジ10a上面と底面のほぼ中央まで達する深さとなっている。
切欠溝52と前後の切欠部50,51とによって、外筒外周に沿って摘み部53が形成されている。
【0042】
前部切欠部50は、切欠溝52に直交する垂直な前端面54と、該前端面54に直交する湾曲面55と、嵌合突条9aの内周面9Aa と相似形の湾曲面を有する凹面56によって形成されている。
後部切欠部51は、切欠溝52に直交する後端面57と、該後端面57に直交し、垂直面58と下垂直面59、および嵌合突条9aの内周面9Aa と相似形の湾曲面を有する凹面60とから形成されている。
【0043】
垂直面58は、切欠溝52の内側の溝側面58aと同一の面を形成しており、該溝側面58aは、摘み部53の中心を通る直径線との交点61から傾斜して延び、嵌合突条9aの上端に対応する位置61aに至る傾斜線62と、該傾斜線62に続く前端面54と切欠溝52との交線、後端面57と切欠溝52との交線、切欠溝52の上端辺と底辺とによって形成されている。
【0044】
前部切欠部50の湾曲面55の上端縁55aは、前記交点61より内側となる位置61bより若干の隙間をおいて溝側面58aと同一方向に延びており、位置61bの近辺では外筒6a内周面6Aa に最も接近し、内周面6Aa より一定の距離を隔てて、所定の薄肉を形成するようになっている。
湾曲面55の下端縁は、嵌合突条9aの内周面9Aa の上端に対応する位置61cで内周面9Aa に最も接近して位置し、その位置で所定の薄肉を形成している。
【0045】
ここで、湾曲面55の曲面形状について、図9(b)を参照して説明する。
溝側面58aの傾斜線62を含み、軸心方向に延びる平面上で、外筒6a内周面6Aa からほぼ等距離にある点を結ぶと、曲線63が得ることができ、そこで曲線63を含み前端面54に直交する曲面を形成すると、湾曲面55が得られる。
また、傾斜線62と曲線63とによって、湾曲面55に交叉する傾斜面64が形成される。
曲線63の上端は位置61b、下端は位置61cとなっており、曲線63上においては、曲線63と外筒6aの内周面6Aa との間隔はほぼ一定で、所定の薄肉が形成されており、傾斜弱化ライン65が形成されることになる。
【0046】
傾斜弱化ライン65の上端には、位置61bの内側に傾斜溝66が刻設され、弱化部65aが形成されている。
【0047】
前部切欠部50の前端面54と凹面56との交叉線は、嵌合突条9aの内周面9Aa に最も接近して位置し、所定の肉厚を有する薄肉の前部弱化ライン67が形成されている。
後部切欠部51においては、後端面57と下垂直面59および凹面60との交叉線は、外筒6a内周面6Aa と嵌合突条9aの内周面9Aa に最も接近して位置しており、ほぼ同一の肉厚とした薄肉部が形成されており、後部弱化ライン68が形成されている。
【0048】
肩壁8a下面には、傾斜弱化ライン65の上端の弱化部65aの位置から外筒6a内周面6Aa に沿って、周方向に延びるV字形の切断溝25aが、少なくとも180度を越える角度範囲に穿設されている。
【0049】
内筒7a、螺合筒5a、注出筒4aの構成は、第1実施形態と全く同一であるので、説明を省略する。
【0050】
図11に示すように、キャップCaは、頂壁70と側周壁71とを具えており、頂壁70には、注出口唇部32aを密封する密封リング72が垂設されている。
側周壁71の内周には、螺合筒5aのねじ30aに螺合するねじ73が螺設されており、側周壁71の下端からフランジ74が突設され、その周縁から側筒75が垂設されている。
【0051】
キャップCaを中栓Baに螺合締着すると、図6に示すように、密封リング72の外周は、注出筒4aの内周に嵌合して注出筒4aを密封し、側周壁71の下端のフランジ74は、中栓肩壁8aに接圧される。
そして、側筒75の下端は、中栓Baのフランジ10a上面に接合し、フランジ74と側筒75によって、摘み部53とともに嵌合筒部3aを覆うよう被嵌される。
【0052】
次に、本実施形態液注出容器の使用態様と作用効果について説明する。
本実施形態の液注出容器には、第1実施形態と同様に、内容液が充填された後、キャップCaを被蓋した中栓Baが、容器口筒部Aaに打栓により嵌着される。
その際、キャップCa側周壁71の下端のフランジ74が、肩壁8a上面に圧接され、摘み部53が側筒75によって被われているので、摘み部53は打栓の妨げにはならない。
【0053】
中栓Baの打栓にあたって、前記第1実施形態と同様に、外筒6aの内周面6A aが嵌合突条1a外周に締め代をもって嵌合し、下端部の嵌合突条9aが嵌合突条1a下端に全周にわたって係合されるので、容器口筒部Aaは、中栓Baの内筒7aの外周面とともに、外筒6aの内周面6Aa 、嵌合突条9aによって容器内部が密封され、傷などによる容器口筒部Aaと内筒7a外周からの液洩れ、液はねなどによる容器口筒部Aa天面周辺に残液があっても、外部に流出することを防ぐことができる。
【0054】
液注出容器の使用にあたっては、前記第1実施形態と同様の作用効果がもたらされる。
【0055】
内容液の使用終了後に容器を廃棄するときには、中栓Baの外筒6aの摘み部53の上方を持って外方に引っ張ると、摘み部53の下端は内方に傾斜し、前部弱化ライン67、および後部弱化ライン68がそれぞれ下方から順次破断され、次いで、傾斜弱化ライン65が下方から破断される。
摘み部53全体を外方に引っ張り、外筒6aを引き廻していくと、V字状の切断溝25aを切り裂くことができ、外筒6aを肩壁8a下面に設けた切断溝25aに沿って180度を越える範囲まで切り裂くと、中栓Baを簡単に抜き取ることができる。
【0056】
【発明の効果】
本発明は、上記のように構成されているから、次の効果を奏する。
中栓の外筒と肩壁にスリットを設けておらず、また、口筒部の嵌合突条に係合する嵌合突条を全周にわたって設けているから、充填時に容器口部周辺に付着した液や容器内部からの液洩れがあっても外に流出することはなくなった。
【0057】
さらに、外筒に外側から切欠部や段部或いは切欠溝を刻設し、外筒の内周面を損なうことなく弱化ラインを設けているから、付着液や液洩れがあっても、内周面に沿って液が洩れることがなくなった。
【0058】
摘み部を、外筒外周に沿って設けているから、摘みを厚肉として大きくすることができ、上端に指先をかけ、外方に引き出すことができるので、弱化ラインと肩壁の切断溝の切り裂きが容易にできるようになった。
さらに、弱化ラインの切り裂きによって、外筒の切り裂かれた部分を把持部とすることができるので外筒の切り離しが容易にできるようになった。
【0059】
摘み部を外筒の外周内に設けているから、摘み部が外筒の外周からはみ出すことがなく、また、摘み部をキャップで覆っているので、打栓が支障なく容易にできるとともに、使用時にも手指が引っかかることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施形態の液注出容器の一部断面正面図である。
【図2】中栓の説明図で、(a)は断面正面図、(b)は上面図である。
【図3】中栓の切欠部を説明する斜視図である。
【図4】中栓の切欠部、摘み部の説明図で、(a)は上面図、(b)は図(a)のA−A線における断面と端面図、(c)は図(a)のB−B線における断面図である。
【図5】 キャップの一部断面正面図である。
【図6】本発明第2実施形態の液注出容器の一部断面正面図である。
【図7】中栓の説明図で、(a)は断面正面図、(b)は上面図である。
【図8】中栓の斜視図である。
【図9】中栓の前後切欠部の説明図で、(a)は上面図、(b)は切欠溝部分を説明する斜視図である。
【図10】中栓の前後切欠部の説明図で、(a)は図9(a)のA−A線における断面と端面図、(b)は図9(a)のB−B線における断面図、(c)は図9(a)のC−C線における断面図、(d)は図9(a)のD−D線における断面と端面図である。
【図11】キャップの一部断面正面図である。
【符号の説明】
A、Aa 容器口筒部
B、Ba 中栓
C、Ca キャップ
3、3a 嵌合筒部
4、4a 注出筒
5、5a 螺合筒
6、6a 外筒
6A、6Aa 内周面
7、7a 内筒
8、8a 肩壁
9、9a 嵌合突条
9A、9Aa 内周面
10、10a フランジ
11、50 前部切欠部
12、51 後部切欠部
13 摘み部
14、54 前端面
15、18 垂直面
16、56、60 凹面
17、57 後端面
18 垂直面
19 段部
20 外周
21 摘み
22 前部弱化ライン
24 円弧状弱化ライン
25、25a 切断溝
40、70 頂壁
41、71 側周壁
52 切欠溝
53 摘み部
55 湾曲面
58 垂直面
58a 溝側面
59 下垂直面
61 交点
62 傾斜線
63 曲線
64 傾斜平面
65 傾斜弱化ライン
66 傾斜溝
67 前部弱化ライン
68 後部弱化ライン

Claims (7)

  1. 容器口筒部に打栓により嵌着され、外筒と内筒と肩壁とからなる嵌合筒部と注出筒とを具えた中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、
    外筒の内周下端には、全周にわたって嵌合突条が設けられており、
    外筒の外周には、前後二つの切欠部が刻設され、該切欠部は外側から軸心方向に平行に延びる垂直な端面と、該端面に直交する垂直面とによって形成され、該切欠部によって内周面に沿って薄肉の弱化ラインが形成されており、
    肩壁下面に、外筒内周面に沿って弱化ラインの端部に対応する点を始点として、周方向に延びる切断溝が設けられていることを特徴とする液注出容器
  2. 弱化ラインが、前部切欠部によって形成される前部弱化ラインと、前部弱化ラインの上端に続き肩壁に形成された円弧状弱化ラインであることを特徴とする請求項1記載の液注出容器
  3. 円弧状弱化ラインが、肩壁を薄肉とする段部、または段部の下面に設けた浅い凹条、または肩壁の下面に刻設した深い凹条によって形成されていることを特徴とする請求項2記載の液注出容器
  4. 切欠部が、前部切欠部と後部切欠部とからなり、前後の切欠部によって外筒の摘み部が形成され、摘み部の上端に外筒外周に沿って、肩壁上面より上方に延びる摘みが立設されていることを特徴とする請求項1記載の液注出容器
  5. キャップが、頂壁と側周壁とからなり、側周壁の所定位置に、周縁から側筒を垂設したフランジが突設され、
    側筒とフランジによって中栓の肩壁から上方に突出した摘みを被うようにしたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の液注出容器
  6. 容器口筒部に打栓により嵌着され、外筒と内筒と肩壁とからなる嵌合筒部と注出筒とを具えた中栓と、キャップとを備えた液注出容器において、
    外筒の内周下端には、全周にわたって嵌合突条が設けられており、
    外筒の外周には、外側から前後の切欠部と前記前後の切欠部を接続する切欠溝が刻設され、切欠部と、切欠溝内側面に形成された傾斜面によって内周面に沿っての前後の弱化ラインと傾斜弱化ラインが形成されており、
    肩壁下面に、外筒内周面に沿って傾斜弱化ラインの端部に対応する点を始点として、周方向に延びる切断溝が設けられていることを特徴とする液注出容器
  7. 外筒の摘み部が、前後の切欠部と切欠溝によって、外筒の円周内に形成されていることを特徴とする請求項6記載の液注出容器
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