JP3922923B2 - 真空排気設備における真空度制御方法及び装置 - Google Patents

真空排気設備における真空度制御方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高炉・転炉・電気炉等で製造された炭素含有の粗溶湯を真空下において精錬する工程において、真空排気設備における真空度制御方法及びその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
真空精錬炉は、VOD,AOD,RH,REDA等種々のタイプがあるが、炉内を真空にするための真空排気設備は必須の装備である。こうした真空精錬炉を工業的に真空にする真空排気設備は、一般に、エジェクターを多段に組合せることにより所定の炉内真空度を達成している。真空精錬炉における精錬の進行に合わせて真空度を制御するが、通常は多段のエジェクターの内、目標とする真空度に見合った能力の単数或いは複数のエジェクターを稼動させ、所定の真空度を確保している。
【0003】
一方、工業的に使用される真空排気装置の一つに水封式真空ポンプがある。これは単独で使用する場合、キャビテーションの問題から到達真空度として8kPa程度であり、それ以上の真空度を得る場合は、前述のエジェクターを併用する必要がある。
エジェクターのみを使用して真空度制御を行う場合は、エジェクターの前に窒素或いは空気等を吹込み、その吹込み流量を制御することにより、炉内或いはダクトの真空度が制御される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
溶鋼を真空下で気体酸素を使用して精錬する場合、脱炭反応により生成するCOガスにより、溶鋼の湯面から地金・スプラッシュが真空精錬炉の上部に向かって吹上げてくる。これらは真空度が高くなると(高真空となると)発生量が激しくなり、精錬炉の上部の合金添加孔・炉蓋・ダクト等に付着して閉塞或いは種々の設備・操業トラブルを引き起こし生産性を阻害する。また真空度を高くして且つ吹酸速度を大きくすると、急激な脱炭反応が進行して、発生したCOガスによって溶鋼湯面近傍から大量の地金を一気に吹上げる現象、即ち突沸を引き起こす。これも大きな設備トラブルとなり生産性を悪化させる。
【0005】
この様に、真空下での炭素含有溶鋼を吹酸脱炭することは、極めて注意を要する操業である。そのポイントは、溶鋼中の炭素濃度に応じて、真空度・吹酸速度を制御することである。このうち吹酸速度については、酸素ガスの流量調節弁によりある程度制御可能であるが、真空度については充分な制御方法が確立されていない。
【0006】
前記の従来技術の内、エジェクターを使用する場合、多段のエジェクターを順次起動・停止する方法は、エジェクター単体の能力範囲が広いため真空度をきめ細かく制御することは不可能である。また、特開平10−1716号公報に見られる様に、排気装置を稼動させながら外部からガスをリークさせる(例えば窒素を使用する)方法は、ある程度の真空度の制御は可能であるが、ガスコストが高くなる欠点がある。ガスコスト削減の方策として窒素の代替として空気を使用する方法がある。しかし、真空度制御そのものは可能であるが、吸引する排ガスは高濃度のCOガスを含有しているため、助燃ガスである酸素を含有する空気を混入した場合、燃焼・爆発の危険性があり、実機への採用は極めて危険である。更に、外部からガスをリークさせると、排気装置の負荷が増え、例えば真空ポンプの使用電力は増大するため省エネルギーの観点からも好ましくない。また、同文献で実施されているエジェクターへの蒸気供給量を制御する方法は、エジェクターの排気特性の最適蒸気流量は固有のものであるため、これを増減することはエジェクターそのものの排気性能を著しく低下せしめることになる。と同時に、僅かな蒸気流量変動がエジェクター性能に敏感に影響し過ぎるため、精錬炉内圧力をきめ細かに制御することも難しくなる。
【0007】
一方、水封式真空ポンプを使用する方法は、現在ポンプ単独での真空度の制御に用いられているが、エジェクターとの併用はなく、単独では高真空にするには能力不足であり、真空度をきめ細かく制御することは不可能である。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、真空精錬炉で溶湯を吹酸脱炭精錬する場合、炉内或いはダクト内の真空度を制御可能な真空排気設備における真空度制御方法及びそのための装置を提供するものである。
【0009】
その要旨は以下の通りである。
(1)真空精錬設備のエジェクター式真空排気装置及び水封式真空ポンプを同時に有する真空精錬炉で、溶湯を真空精錬するに際し、水封式真空ポンプから排気された排ガスの一部を真空度制御用圧力調整弁の弁開度を調整して、水封式真空ポンプの排ガス流路上流側に戻し、真空精錬炉内を8〜53kPaの真空度に制御することを特徴とする真空排気設備における真空度制御方法。
(2)エジェクター式真空排気装置及び水封式真空ポンプのある真空排気設備側と排ガス冷却機及び集塵機のある真空精錬炉側との間に真空弁を設け、真空精錬の処理開始前に、真空弁を閉めた状態で、予め真空排気設備側を8〜27kPaの真空度にし、処理開始と同時に真空弁を開き、真空精錬炉側の真空度を向上させることを特徴とする(1)記載の真空度制御方法。
(3)合金・副材を炉内に添加する際に、真空度制御用圧力調整弁の弁開度を調整し、排ガス流量の10%以下を水封式真空ポンプの上流側に戻すことで、速やかに真空精錬炉内の真空度を向上せしめることを特徴とする(1)又は(2)記載の真空度制御方法。
(4)炉内真空引き開始後に真空精錬炉内に不活性ガス、窒素あるいはそれらの混合ガスを吹込み、排ガス中の酸素濃度を7vol%以下とした後、精錬用酸素含有ガスを真空精錬炉内に吹込むことを特徴とする(1)〜(3)のいずれか1項記載の真空度制御方法。
(5)真空精錬炉、排ガス冷却機、集塵機、真空弁、単独あるいは複数段のエジェクタ−式真空排気装置、水封式真空ポンプが順次配列され、かつ水封式真空ポンプから排気された排ガスの一部を水封式真空ポンプの上流側に戻す真空制御用圧力調節弁を有することを特徴とする真空排気設備列。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施例を図面により説明する。
実施例の排ガス処理設備の概念図を図1に示す。真空精錬炉1で発生した排ガス4は水冷ダクト2を通り、それに接続する排ガス冷却機5で冷却される。その後ダクト3を通り集塵機6にて除塵され、多段エジェクター式真空排気装置7を通り、更に水封式真空ポンプ8にて吸引され、大気放散される。
【0011】
ここで、炉内真空度計10、排ガス冷却機後の真空度計11、集塵機後真空度計12、多段エジェクタ−式真空排気装置後の真空度計13の何れかの真空度を測定しつつ、圧力信号を制御装置17に取込み、真空度制御用圧力調整弁9の弁開度を調整しながら真空ポンプ8の前面に排ガスの一部を戻す。これにより、真空精錬炉内或いはダクト内を所定の目標真空度に制御することが可能となる。真空度制御にあたり、どの真空度計の信号を使用するかは精錬のステージによって自由に選択可能である。
【0012】
制御する真空度のレベルは、真空精錬炉からの地金の吹上げ量及び溶鋼中のクロムの酸化量による。一般的に、真空度が良くなると(圧力値が低くなると)溶鋼中の炭素が優先的に酸化されてクロムの酸化量は減少する。しかし、真空精錬炉から吹上げられる地金・スプラッシュ量は増大する。即ち、クロム酸化ロス低減からは、真空度を良くした方がよいが、地金・スプラッシュ量低減からは真空度を下げた方が良いため、この両者を考慮すると制御する真空度には最適な範囲が存在する。また、この溶鋼中クロムの酸化量及び地金・スプラッシュの吹上げ量は溶鋼中炭素量にも依存する。
【0013】
よって、これらの定量的な例を図2に示した。図2は、精錬炉内真空度と真空精錬炉からの地金吹上げ量(指数)及び溶鋼中クロムの酸化量(指数)との関係を示す図である。本図より、クロム酸低減及び地金吹上げ防止の観点から制御すべき真空度は8〜53kPaの範囲である。
図2より、溶鋼を真空処理する場合、真空度は8〜53kPaに制御すること必要がある。本範囲は、請求項1に記述した真空度制御範囲の根拠となっている。
【0014】
次に、本装置の使用方法を図1及び図3の使用例にもとづいて説明する。
真空精錬の処理開始前に、真空排気装置前面の真空弁14を閉めておき、エジェクター及び水封式真空ポンプを含む真空排気設備側と排ガス冷却機或いは集塵機を含む真空精錬炉側とを真空弁14により区切る。ここで予め真空排気設備側内を真空度計13の信号を基に13kPaを目標に真空度制御しておく。(これは操業上プレバキューム処理と呼ぶ)
真空ポンプは、真空度が6.7〜8kPa程度になると、水の蒸発が激しくなりキャビテーションを起こすため、前述の真空度を設定して真空度制御を行う。従来は約8kPa以下となるとキャビテーション防止弁により、圧力をリリーフして真空度を調整していたが、該防止弁の開閉頻度の増加により弁体のリークが問題となっていた。しかし、本発明により該防止弁の開閉頻度は激減し、弁体からのリークは無くなった。よって、真空度制御は8kPa以上の範囲となる。
【0015】
また、この後大気圧の精錬炉側と均圧化した際真空度の低下を抑制するために、プレバキュームの真空度は、できるだけ高真空であることが好ましい。よって、プレバキュームの真空度の制御範囲は、真空度制御用圧力調整弁9の制御性を考慮して8〜27kPaとした。これは請求項2に記述した真空度制御範囲の根拠となっている。
【0016】
精錬炉側の処理準備完了後、炉内真空度引きを開始する。処理開始と同時に真空弁14を開き、真空排気設備側と真空精錬炉側とを同圧真空とし、引き続いて真空排気装置により経路全体を速やかに高真空とする。
真空処理を開始して経路全体を真空とする場合、真空度制御用圧力制御弁9を閉じて速やかに高真空化したい。しかし、真空弁14を開く前は真空度制御により圧力調整弁9は全開に近い状態となっており、例えば、炉内真空度計10の信号によるフィードバック制御に基づく真空度制御では圧力制御弁の弁開度を急速に閉じることは難しい。そこで、真空開始の信号と同時に前記圧力調整弁の弁開度を強制的に20%以下好ましくは全閉に固定して、真空ポンプ後の排ガスの戻りを無くすことにより、速やかに真空度を向上せしめることが可能となる。図3の(a)の真空度向上効果が得られる。ここで、圧力調整弁9の一般的な弁特性から、弁開度が20%以下となると殆ど全閉に近くなり流体を遮断する特性をもつ。
【0017】
そこで圧力調整弁を調整し、排ガス流量の10%以下の流量を水封式真空ポンプの上流側に戻すことで速やかに真空精練炉内の真空度を向上せしめるのだが、戻す排ガス流量が10%を超えると真空度が速やかに向上しないので10%以下とした。これは請求項3に記述した上流側に戻す排ガス流量10%の根拠となっている。
【0018】
処理時間を短縮するために、真空開始後出来るだけ速やかに吹酸脱炭を開始したい。しかし、吹酸と同時に大量のCOガスが発生するが、真空精錬炉内或いは真空ダクト内に酸素が残留していると、生成したCOガスと反応し燃焼・爆発する危険がある。そこで真空精錬炉及び真空ダクト内の酸素濃度を爆発限界以下に速やかに低減させる必要がある。その方法として、真空精錬炉内に酸素を含有しない大量の不活性ガスや窒素或いはそれらの混合ガスを吹込み、酸素を稀釈することが有効である。但し、真空度を向上させた状態で稀釈ガス吹込みを行わないと稀釈ガスが大量に必要となる。COの爆発限界となる排ガス中の酸素濃度は発明者らの試験結果により7vol%超〜9vol%以下であることが判明した。よって、排ガス中の酸素濃度を7vol%以下とする。これは請求項4に記述した排ガス中の酸素濃度を速やかに7vol%以下とすることの根拠となっている。図3の(b)は、排ガス中COガス濃度が7vol%以下となり、吹酸脱炭を開始したタイミングを示す。
【0019】
真空精錬炉で溶湯を吹酸脱炭する場合、前述した様に生成するCOガスにより、溶湯からの地金・スプラッシュの激しい吹上げ、或いは急激に地金が吹上げる突沸を引き起こす危険性がある。そこで吹酸開始後は速やかに真空度を低下させ、操業上前記トラブルを回避可能な真空度に制御する必要がある。このため、真空度制御用圧力制御弁9を開けて排ガスを真空ポンプ後面から前面に戻して真空度を低下させたいが、吹酸開始前は真空度制御により真空度制御用圧力調整弁9は全閉に近い状態となっており、自動モードでは真空度制御用圧力制御弁9の弁開度を急速に開けることは難しい。そこで、吹酸開始の信号と同時に真空度制御用圧力調整弁9の弁開度を強制的に80%以上に固定して、真空ポンプ後の排ガスの戻りを調整弁の能力上限まで増やすことにより、速やかに真空度を低下せしめることが可能となる。圧力調整弁の一般的な弁特性から弁開度を80%以上にすればほぼ全開に近い流量が流れるため、ここでの弁開度は80%以上とした。
【0020】
図3の実施例では、(c)に示す様に精錬炉内へ吹酸開始後50秒間前記圧力調整弁の弁開度を100%に固定することにより、一旦20kPaに向上した真空度を速やかに40kPaに戻して制御することが出来た。この制御する真空度は、溶湯中炭素濃度及び吹酸速度によって異なり、発明者らの研究では8〜53kPaの範囲が適正と判明した。この真空度の根拠は前述した様に図2に示される。また、吹酸開始後に真空度制御用圧力調整弁9を80%以上に固定する時間は、制御する真空度及び真空精錬炉〜真空排気装置に至る真空とする内容積等により決まり、発明者らの経験より30秒〜120秒が最適な範囲と判明した。よって前述した精錬炉内へ吹酸開始後、この所定の時間内は前記真空度制御用圧力調整弁の弁開度を80%以上に固定することにより、速やかに真空度を8〜53kPaの真空度に制御することができる。
【0021】
前述の様に溶湯を真空吹酸脱炭する場合、地金・スプラッシュの吹上げ及び急激な突沸を回避するため真空度をある程度悪くして(圧力を上げて)吹酸脱炭する必要がある。しかし、これは溶湯中炭素濃度や吹酸速度によって適正な真空度があり、炭素濃度が低いほど或いは吹酸速度が低いほど地金の吹上げ・突沸の危険性は回避される。一方、溶湯中炭素濃度の低下により鉄及びクロム等の酸化ロスが増えるため、冶金的にも真空度は出来るだけ高くすることがこれらの酸化ロスの抑制にとって好ましい。そこで、溶湯の炭素濃度が高い場合は真空度を低くしておき、炭素濃度が低くなると真空度を相対的に高くするような真空度制御を行い、地金の吹き上げ・突沸回避と鉄・クロムの酸化ロス低減を同時に満足できることができた。
【0022】
本発明の実施例としては、溶湯中炭素濃度が0.60質量%〜0.40質量%では、真空度40kPa、溶湯中炭素濃度が0.40質量%〜0.25質量%では、真空度27kPa、溶湯中炭素濃度が0.25質量%〜0.20質量%では、真空度13kPaで制御を実施した。これらの真空度レベルは、精錬する鋼種、吹酸速度及び精錬炉のタイプ・状況等の操業条件により異なり、ローカルな条件に適合する様に決定する必要がある。また吹酸速度は、制御する真空度と同様に、溶鋼中炭素濃度の減少に合わせて順次低減することも操業上・冶金的に有効であり、本発明はこれを踏まえた上での真空度制御を範囲としている。溶湯の炭素濃度の低下によって順次真空度を高真空側に制御することの根拠となっている。
【0023】
前記真空度制御において、溶鋼中炭素濃度の低下に伴い制御する真空度を高真空に順次切り替える方法において、速やかな高真空化への切り替えが望ましい。しかし、真空度の切り替え直前は、経験的に排ガス流量の低下により圧力調整弁9は全開に近い状態となっており、自動モードでは高真空化に切り替え直後に圧力制御弁の弁開度を急速に閉じることは難しい。そこで、高真空化への切り替え信号と同時に前記圧力調整弁の弁開度を強制的に0%〜20%に固定して60秒間保持した。図3(d)にこの結果を示す。これにより、真空ポンプ後の排ガスの戻りが無くなり、速やかに真空度を向上せしめることが可能となった。但しここで「0%」とは圧力制御弁を完全に閉めていることを意味する。圧力調整弁9の一般的な弁特性から、弁開度が20%以下となると殆ど全閉に近くなり流体を遮断する特性をもつため、弁開度を20%以下とした。また、高真空側へ真空度を切替える場合に真空度制御用圧力調整弁9の弁開度を20%以下に固定する時間は、制御する真空度及び真空精錬炉〜真空排気装置に至る真空とする内容積等により決まり、発明者らの経験より30秒〜120秒が最適な範囲と判明した。
【0024】
真空度制御中、真空精錬炉に副材・合金鉄等を添加することがある。この場合、添加される副材・合金鉄等は予め中間ホッパーに貯留され、この中間ホッパーを炉内とほぼ同等の真空度とした後炉内に添加される。従って、添加時の排ガス流量への影響は殆ど無い筈であるが、例えば添加される副材に生石灰が含まれると、生石灰中の残留CO2等のガス成分が発生したり、その他合金・副材等により炉内での急激なガス発生反応を引き起こすことがある。これらの発生したガスは排ガス流量を急激に増加させるため、前記圧力調整弁の弁開度が追従しなくなり、真空度の急な悪化(圧力の上昇)をもたらす。そこで合金・副材等の炉内添加後40秒間は、前記圧力調整弁の弁開度を0%に固定して、積極的に排ガスを吸引することにより、図3(e)に示す様に排ガス流量の急激な増加による真空度の悪化を抑制できた。但し、ここで「0%」とは圧力制御弁を完全に閉めていることを意味する。圧力調整弁9の一般的な弁特性から、弁開度が20%以下となると殆ど全閉に近くなり流体を遮断する特性をもつ。そこで圧力調整弁を調整し、排ガス流量の10%以下の流量を水封式真空ポンプの上流側に戻すことで速やかに真空精練炉内をの真空度を向上せしめるのだが、戻す排ガス流量が10%を超えると真空度が速やかに向上しないので10%以下とした。これは請求項3に記述した上流側に戻す排ガス流量10%の根拠となっている。
【0025】
また、合金・副材等の炉内添加後真空度制御用圧力調整弁9の弁開度を調整し、排ガス流量10%を戻す時間は、制御する真空度、合金添加ホッパー容量、ホッパー内真空度、及び真空精錬炉〜真空排気装置に至る真空とする内容積等により決まり、発明者らの経験より30秒〜90秒が最適な範囲と判明した。
【0026】
真空精錬炉に添加される副材・合金鉄等は通常溶鋼に対して冷却効果をもつため溶鋼温度が低下する。また間欠的な添加のため、ある程度まとまった添加量となり、溶鋼温度は一時的に大きく冷却される。溶鋼温度が低下すると冶金的に吹酸脱炭の脱炭酸素効率が悪化し、鉄・クロム等の酸化ロスが大きくなる。これを抑制するためには、温度が一時的に低下したタイミングで真空度を向上させて、脱炭酸素効率を上昇させることが有効である。そこで、真空精錬炉に副材・合金鉄等を添加後、前述した排ガス流量の一時的な増加が沈静した後も引き続き120秒間、前記圧力調整弁の弁開度を0%に固定して、真空度をより高真空に保持した。これにより、副材・合金添加による溶湯温度の低下による脱炭反応効率低下を抑制が可能となった。但し、ここで「0%」とは圧力制御弁を完全に閉めていることを意味する。圧力調整弁9の一般的な弁特性から、弁開度が20%以下となると殆ど全閉に近くなり流体を遮断する特性をもつため、真空度制御用圧力調整弁の弁開度を0〜20%以下とした。また、合金・副材等の炉内添加後真空度制御用圧力調整弁9の弁開度を20%以下に固定する時間は、制御する真空度、合金添加量、溶鋼中炭素濃度、溶鋼中[Cr],[Ni]等の合金成分濃度、及び真空精錬炉〜真空排気装置に至る真空とする内容積等により決まり、発明者らの経験より90秒〜240秒が最適な範囲と判明した。
【0027】
図1の実施例では、真空度制御の方法として、真空ポンプから排出された排ガスの一部を真空ポンプの排ガス入側に戻しているが、戻す場所はエジェクターの前段に戻しても良い。これは制御の目標とする真空度のレベル及び各排気装置の特性に依存しており、各々に応じて最適なプロセス構成とすることが肝要である。
【0028】
【発明の効果】
以上述べたように、溶湯を真空下で吹酸脱炭精錬する場合、真空精錬炉内或いはダクト内の真空度を制御可能とする真空排気装置及び制御方法を確立した。これによって得られる設備・操業上の効果は以下の通りである。
第1に、全体の真空処理時間の短縮が図れ、生産性の向上及び真空精錬炉の耐火物寿命を向上させることができた。
第2に、真空吹酸精錬中の地金・スプラッシュの吹上げ、地金の突沸等を効果的に防止でき、合金添加孔の閉塞防止・天蓋の地金付着防止・真空排気ダクトの閉塞防止等が図れた。これにより、設備休止時間が大幅に短縮され、メンテナンス費用の削減・操業生産性の向上を達成できた。
第3に、真空吹酸脱炭の開始前における排ガス中酸素濃度制御を迅速に実施できたため、吹酸開始時の急激なCO発生に対して排ガスの爆発・燃焼等のトラブル無く安全に操業することが出来た。
第4に、真空度制御を適切に行うことにより、溶湯中の鉄・クロムの酸化ロスを最小限に抑制でき、クロム酸還元用フェロシリコンの原単位の低減、生石灰・ドロマイト等の副材原単位の減少、酸素原単位の低減及び真空精錬炉の寿命延長に大きく貢献できた。
第5に、真空処理開始前の真空排気設備内のプレバキューム処理において、水封式真空ポンプのキャビテーション防止弁の寿命を大きく延長させることができた。
第6に、ステンレス鋼の真空精錬の処理開始の溶鋼中炭素濃度を高くすることが出来、酸素と共に使用していた高価なArを安価な窒素に代替することが出来、精錬用ガスコストの大幅な削減が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】真空精錬設備の排ガス処理装置を模式的に示す図である。
【図2】溶鋼中炭素濃度が0.2質量%以上の場合、精錬炉内真空度と真空精錬炉からの地金吹上げ量(指数)及び溶鋼中クロムの酸化量(指数)との関係を示す図である。
【図3】真空処理時間の推移と真空精錬炉内及び真空排気装置内の真空度の変化を示す図である。
【符号の説明】
1.真空精錬炉
2.排ガス水冷ダクト
3.排ガスダクト(非水冷)
4.排ガス
5.排ガス冷却機
6.集塵機
7.多段エジェクター式真空排気装置
8.水封式真空ポンプ
9.真空度制御用圧力調整弁
10.炉内用圧力発信器
11.ガスクーラー後圧力発信器
12.集塵器後圧力発信器
13.真空排気装置内圧力発信器
14.真空弁
15.真空度調整時戻り排ガス
16.戻り排ガス用ダクト
17.圧力制御装置

Claims (5)

  1. 真空精錬設備のエジェクター式真空排気装置及び水封式真空ポンプを同時に有する真空精錬炉で、溶湯を真空精錬するに際し、水封式真空ポンプから排気された排ガスの一部を真空度制御用圧力調整弁の弁開度を調整して、水封式真空ポンプの排ガス流路上流側に戻し、真空精錬炉内を8〜53kPaの真空度に制御することを特徴とする真空排気設備における真空度制御方法。
  2. エジェクター式真空排気装置及び水封式真空ポンプのある真空排気設備側と排ガス冷却機及び集塵機のある真空精錬炉側との間に真空弁を設け、真空精錬の処理開始前に、真空弁を閉めた状態で、予め真空排気設備側を8〜27kPaの真空度にし、処理開始と同時に真空弁を開き、真空精錬炉側の真空度を向上させることを特徴とする請求項1記載の真空度制御方法。
  3. 合金・副材を炉内に添加する際に、真空度制御用圧力調整弁の弁開度を調整し、排ガス流量の10%以下を水封式真空ポンプの上流側に戻すことで、速やかに真空精錬炉内の真空度を向上せしめることを特徴とする請求項1又は2記載の真空度制御方法。
  4. 炉内真空引き開始後に真空精錬炉内に不活性ガス、窒素あるいはそれらの混合ガスを吹込み、排ガス中の酸素濃度を7vol%以下とした後、精錬用酸素含有ガスを真空精錬炉内に吹込むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項記載の真空度制御方法。
  5. 真空精錬炉、排ガス冷却機、集塵機、真空弁、単独あるいは複数段のエジェクタ−式真空排気装置、水封式真空ポンプが順次配列され、かつ水封式真空ポンプから排気された排ガスの一部を水封式真空ポンプの上流側に戻す真空制御用圧力調節弁を有することを特徴とする真空排気設備列。
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