JP3920664B2 - ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法 - Google Patents

ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3920664B2
JP3920664B2 JP2002057709A JP2002057709A JP3920664B2 JP 3920664 B2 JP3920664 B2 JP 3920664B2 JP 2002057709 A JP2002057709 A JP 2002057709A JP 2002057709 A JP2002057709 A JP 2002057709A JP 3920664 B2 JP3920664 B2 JP 3920664B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
galvano scanner
mirror
analog
slew rate
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002057709A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003255258A (ja
Inventor
洋 森田
城輝 大西
研太 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority to JP2002057709A priority Critical patent/JP3920664B2/ja
Publication of JP2003255258A publication Critical patent/JP2003255258A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3920664B2 publication Critical patent/JP3920664B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Optical Scanning Systems (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ミラーを駆動してレーザ照射位置を走査するガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法に係り、特に、レーザ光線を照射してプリント配線基板等に複数の穴開け加工を行なうレーザドリルマシンに用いるのに好適な、ガルバノスキャナの制御装置、これを用いたガルバノスキャナ、及び、その調整方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
レーザにより加工を行なう際、ガルバノスキャナによって照射位置を移動させる方法を採ると、高速な加工が可能となる。
【0003】
図1は、一般的なレーザドリルマシンの構成例である。本構成例は、図示しないレーザ発振器から照射される、例えばパルス状のレーザ光線11を、所定の方向(図1では紙面に垂直な方向)に走査するための第1ミラー15を含む第1ガルバノスキャナ14と、該第1ガルバノスキャナ14によって紙面に垂直な方向に走査されたレーザ光線12を、前記第1ガルバノスキャナ14による走査方向と垂直な方向(図1では紙面と平行な方向)に走査するための第2ミラー17を含む第2ガルバノスキャナ16と、前記第1及び第2ガルバノスキャナ14、16により2方向に走査されたレーザ光線13を、加工対象物10の表面に対して垂直な方向に偏向するためのf−θレンズ18とを備えている。
【0004】
このガルバノスキャナにおいて、図示しないレーザ発振器から出力されたレーザ光線11は、第1ミラー15、第2ミラー17で反射された後、f−θレンズ18を通過して加工対象物10に集光される。第1ミラー15、第2ミラー17は、異なる方向に回転させることが可能で、これらのミラーの回転角度(単に角度又はミラー角度と称する)を変えることにより、レーザ光線を加工対象物10の任意の位置に照射して加工を行なうことができる。
【0005】
基板の穴開け等では高いスループットが要求されるため、加工対象物10を移動させる方法に比べて、レーザ光線を移動させることにより、高速に処理を行なうことが可能な、ガルバノスキャナを用いることが多い。
【0006】
一方で、ガルバノスキャナのミラー角度の僅かな変化が加工面に大きく投影されるため、精度良く加工を行なうためには、ミラー角度に高い位置決め精度が要求される。
【0007】
ガルバノスキャナの制御装置は、レーザ照射の際に、レーザ照射位置が目標精度に収まる範囲となるよう、ミラー角度が整定するように調整される。しかし、ガルバノスキャナは、動作角度、周囲温度、経年変化等によって、駆動特性が変化し、ミラーの整定特性に影響を与えるため、高い加工精度を維持することは難しい。
【0008】
近年、高速化、高精度化の要求に伴い、ガルバノスキャナを高速に駆動させる上、許容される整定範囲が小さくなってきている。このため、スループットを低下させずにガルバノスキャナの駆動特性の変化に対応する必要が生じてきた。
【0009】
従来、加工精度の悪化に対する対策として、ガルバノスキャナの整定の遅れを待ってから加工を行なう方法や、ガルバノスキャナの駆動速度を遅くして整定特性の変化が起きないようにする対策が採られていたが、いずれも加工精度を改善するとスループットが低くなってしまっていた。
【0010】
これに対して、出願人は既に特願2001−275328で、デジタル計算器とアナログ回路を組合わせ、ガルバノスキャナの制御装置の指令値生成をデジタル計算器で行ない、指令パターンを細かく変更させて整定特性の微調整に利用すると共に、アナログのフィードバック制御回路を用いて高速でフィードバック制御を行なう方法を提案している。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにデジタル計算器で指令値生成を行い、アナログ回路でフィードバック制御を行う場合には、次のような動作上の問題点があった。
【0012】
(1)ミラー角度の現在位置がデジタル計算器に入力されていないため、電源投入時やアナログ回路がエラーで停止した場合、ミラー角度の現在位置が不定になり、適切な指令パターンを生成できない。
【0013】
(2)デジタル計算器がエラーで停止した場合、(1)と同じ理由で、指令パターンが不連続になる。
【0014】
(3)(1)、(2)の結果、例えばミラーが危険速度で回転したり、駆動電流が許容値を上回ってしまって、ガルバノスキャナを破損する恐れがある。
【0015】
(4)(3)を防止するため、例えば駆動電流が過大となったときにミラーの駆動をエラー停止するような安全機能を設けると、(1)又は(2)の状態に戻り、連続的にエラーを発生して、正常復帰できなくなる。
【0016】
又、次のような調整上の問題点もあった。
【0017】
(5)制御装置の調整を、アナログ回路とデジタル計算器の両方で同時に行なう必要があり、調整に双方の知識や技術が要求される。
【0018】
一方、特許第2692409号では、デジタル計算器を用いることなく、指令値生成をアナログ回路のスルーレートリミッタ回路を利用して行なう方法が記載されており、この方法によれば、上記のデジタル計算器とアナログ回路を組合わせた場合に発生する問題点は生じないが、デジタル計算器を用いていないため、条件によって制御パラメータを細かく変更して精度向上を図るような処理はできなかった。
【0019】
本発明は、前記従来の問題点を解決するべくなされたもので、アナログのガルバノドライバとデジタル計算器による指令パターン生成を利用することにより、スループットの低下を抑えながら精度良く加工できるようにすることを課題とする。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ミラーを駆動してレーザ照射位置を走査するガルバノスキャナの制御装置において、前記ミラーの目標角度に応じて指令値を演算し、指令パターンを生成するデジタル計算器と、該デジタル計算器から出力される指令値をアナログの指令電圧に変換するD/A変換器と、該D/A変換器から入力されるアナログの指令に制限を加えるアナログのスルーレートリミッタ回路と、該スルーレートリミッタ回路から入力されるアナログの指令電圧、及び、前記ミラーの計測角度信号から、電流指令を出力するアナログのフィードバック制御回路と、該フィードバック制御回路から入力される電流指令に応じて駆動電流を作り出し、前記ミラーを駆動するモータを駆動するパワーアンプとを含み、条件によって前記デジタル計算器の処理を変更することにより指令パターンを変更するようにして、前記課題を解決したものである。
【0021】
又、前記指令パターンの変更によってミラー動作の整定特性を改善するようにしたものである。
【0022】
又、前記デジタル計算器の処理の一部をアナログのスルーレートリミッタ回路の擬似逆関数としたものである。
【0024】
又、前記デジタル計算器の処理の一部をスルーレートリミッタとしたものである。
【0025】
又、前記アナログスルーレートリミッタ回路の制限速度を、デジタル計算器によるスルーレートリミッタの制限速度より速くして、アナログ回路でぎりぎりまで速めたものを、デジタル計算器で鈍らせるようにしたものである。
【0026】
本発明は、又、前記の制御装置を用いたガルバノスキャナを提供するものである。
【0027】
本発明は、又、前記の制御装置を調整するに際して、予め条件を変えてガルバノスキャナを動作させ、ミラーの整定特性を観察することによって、それぞれの条件でのデジタル計算器の処理を決定するようにしたものである。
【0028】
あるいは、前記の制御装置を調整するに際して、レーザ照射を行なった結果の精度を測定して、デジタル計算器の処理を決定するようにしたものである。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0030】
本実施形態は、図2に示す如く、図示されていない上位のシステムから入力されるミラー20の目標角度に応じて指令値を演算し、指令値の波形(指令パターン)を生成するデジタル計算器30と、該デジタル計算器30から出力される指令値をアナログの指令電圧に変換するD/A変換器40と、該D/A変換器40から入力されるアナログの指令に制限を加えるアナログのスルーレートリミッタ回路42と、該スルーレートリミッタ回路42から入力されるアナログの指令電圧、及び、モータ22によって駆動されるミラー20の回転角を検出するための角度センサ24から入力されるミラーの計測角度信号から、電流指令を出力するアナログのフィードバック制御回路50と、該フィードバック制御回路50から入力される電流指令に応じて駆動電流を作り出し、モータ22を駆動するパワーアンプ52とを含んで構成されている。
【0031】
前記スルーレートリミッタ回路42は、図3に例示する如く、3つの抵抗R0とオペアンプOP1で構成される加算器43と、2つの抵抗R1、R2とオペアンプOP2で構成される増幅器44と、可変抵抗VR1とコンデンサC1とオペアンプOP3で構成される積分器45で構成されている。
【0032】
前記デジタル計算器30におけるデジタル処理の好ましい例の1つは、図4にブロック線図で示す如く、減算器31と、固定ゲイン(K1)32と、リミッタ33と、可変ゲイン(K3)34と、第1及び第2の離散フィルタ35、36とを含んでいる。
【0033】
なお、各ブロックは、スルーレートリミッタ回路42のパラメータを利用して、次の手順1のように構成することが望ましい。ここで、デジタル計算機30の処理周期をTとする。
【0034】
[手順1]
(1)固定ゲインをK2=(R2/R1)とする。
【0035】
(2)リミッタ33の上下限を、増幅器44の出力可能電圧の上下限とする。
【0036】
(3)第1の離散フィルタ35をT/(1−z-1)とする。
【0037】
(4)K2=VR1×C1として、第2の離散フィルタ36をK2/(T×K1)×{(1−z-1)+1}とする。
【0038】
(5)可変ゲインK3は、指令パターンの調整に利用する。
【0039】
この手順1によれば、デジタル計算器30の内部に、図5に示す如く、デジタルスルーレートリミッタ30Aと、実装されているアナログのスルーレートリミッタ回路42の擬似逆関数30Bが構築される。デジタル計算器30の内部に構築された擬似逆関数30Bは、実装されているアナログのスルーレートリミッタ回路42の処理を相殺するため、デジタル計算器30の内部に構築されたデジタルスルーレートリミッタ30Aの出力が、最終的に指令電圧パターンとなる。このデジタルスルーレートリミッタ30Aの設定は、デジタル計算器30の連続動作中も任意に変更できる。
【0040】
又、デジタル計算器30での望ましい処理の他の例を図6にブロック線図で示す。この構成例では、第2の離散フィルタ36の代わりに、第2の固定ゲイン(K2/K1)37と加算器38が設けられている。
【0041】
本構成例は、図4に示した構成例と全く同じ働きを示すが、より簡略化した表現であり、実装上望ましい。なお、各パラメータの導出方法は、図4と同じである。
【0042】
以下、図2を参照して、本実施形態の作用を説明する。
【0043】
前記ミラー20の目標角度は、図示されていない上位のシステムから、デジタル計算器30に入力される。該デジタル計算器30では、目標角度に応じて指令値のパターンを生成する。演算結果は、D/A変換器40によりアナログの指令電圧となり、アナログのスルーレートリミッタ回路42を通過して最終的な指令電圧パターンとなる。
【0044】
一方、ミラー20の角度は、角度センサ24により計測され、アナログのフィードバック制御回路50に入力される。
【0045】
フィードバック制御回路50では、指令電圧パターンと計測角度信号から電流指令を出力する演算がなされる。例えば、指令電圧パターンから計測角度信号を減算してPID演算を行なうように構成する方法が一般的である。
【0046】
該フィードバック制御回路50から出力される電流指令に従った駆動電流がパワーアンプ52で作り出され、これにより、モータ22が駆動され、ミラー20が回転する。
【0047】
次に、前記スルーレートリミッタ回路42の作用について、図3を参照して、詳しく説明する。
【0048】
該スルーレートリミッタ回路42は、増幅器44の出力電圧が、オペアンプOP2の出力可能電圧の範囲内であれば、後出図8に示す如く、一次遅れフィルタとして動作する。この場合、可変抵抗VR1を変更すると、積分器45での積分速度が変わり、一次遅れフィルタの時定数が変わる。
【0049】
一方、増幅器44の出力電圧がオペアンプOP2の出力可能電圧の範囲を超えた場合は、増幅器44の出力電圧が一定となる。この結果、積分器45への入力電圧が一定となるため、スルーレートリミッタの出力の変化率が一定となる。この場合は、可変抵抗VR1を変更すると出力の変化率が変わる。
【0050】
続いて、デジタル計算器30の作用について、詳しく説明する。
【0051】
このデジタル計算器30では、ガルバノスキャナの動作条件を判断して、予め条件に応じて設定された指令波形を出力する。指令波形の例を図7に示す。従来の方式では、スルーレートリミッタ回路42への入力は、実線Bのような単純なステップ入力がなされていた。これに対して、動作条件によってミラー20の整定が乱れた場合には、デジタル計算器30より出力する指令波形を変更することにより、整定状態を改善することができる。即ち、ガルバノスキャナのミラー20の動作が整定時にオーバーシュートを起こすような条件では、一点鎖線Aのように変化率の遅い指令波形を、逆に、ミラー20の動作が整定時にアンダーシュートを起こすような条件では、二点鎖線Cのように急激に大きな値を出力するような指令波形を用いる。
【0052】
A〜Cの波形を生成する望ましい方法は、前記手順1によりデジタル計算器30の処理を構成し、可変ゲインK3により波形を調整することである。K3の値と波形の傾向は、次のような関係がある。
【0053】
波形A:K3<1/(VR1×C1)
波形B:K3=1/(VR1×C1)
波形C:K3>1/(VR1×C1)
【0054】
図8は、可変抵抗VR1を変更した時のスルーレートリミッタ回路42のステップ応答をシミュレーションした結果である。これに対して、図9乃至図11は、スルーレートリミッタ回路42の設定は変えずに、デジタルスルーレートリミッタ30Aの設定を変更した場合に生成される、デジタル計算器30が出力する指令パターンと、最終的にスルーレートリミッタ回路42を通過して生成される指令電圧パターンをシミュレーションした結果である。デジタル計算器30の処理により、スルーレートリミッタ回路42の可変抵抗値を変更した場合と同様の指令電圧パターンが生成される。
【0055】
図11は、スルーレートリミッタ回路42より速い変化率にデジタルスルーレートリミッタ30Aを設定した場合で、十分に応答していない。このため、スルーレートリミッタ回路42は変化率を速く(可変抵抗VR1を小さく)しておき、デジタル処理で鈍らせた方がよい。
【0056】
上記の作用を実現するような、可変抵抗VR1及び可変ゲインK3の望ましい設定方法の例を次の手順2に示す。
【0057】
[手順2]
(1)オシロスコープ等で、図12に示す如く、目標角度と角度センサ24のエラー信号をモニタしながら、ガルバノスキャナの制御装置の調整を行なう。望ましい調整状態は、図12に実線aで示すように、オーバーシュートもアンダーシュートもなく、レーザ照射時刻までに整定範囲内に収まる調整である。デジタル計算器30からの出力はステップ出力として、フィードバック制御回路50とスルーレートリミッタ回路42を同時に適切に調節する。
【0058】
(2)このときの動作条件を条件aとして、望ましい整定状態を実現するV
R1をVRaとして記録しておく。
【0059】
(3)前に動作角度や動作温度等の条件を変更して整定が乱れた場合には、
VR1のみの調整により望ましい整定状態にする。一方、図12に実線bで示すように、オーバーシュートを起こした場合には、VR1を大きくして動作速度を緩やかにするとよい。逆に、図12に実線cで示すようにアンダーシュートを起こした場合には、VR1を小さくして動作速度を速くするとよい。
【0060】
(4)条件bで望ましい整定状態を実現するVR1をVRb、条件cで望ま
しい整定状態を実現するVR1をVRc…等として記録しておく。
【0061】
(5)全ての条件で事前調整を行なった後、最終的にVR1は、全てのVR
*より小さく、且つ、ミラーが危険速度で回転したり駆動電流が許容値を上回ったりすることのないように設定して、スルーレートリミッタ回路42の調整を終了する。
【0062】
(6)デジタル計算器30の処理を前記手順1に従って構成する。連続動作
中はデジタル計算器30で、条件によって可変ゲインK3を以下のように算出しながら処理を行なう。
【0063】
条件a:K3=1/(VRa×C1)
条件b:K3=1/(VRb×C1)
条件c:K3=1/(VRc×C1)
・・・
【0064】
又、可変抵抗VR1及び可変ゲインK3の別の設定方法の例を次の手順3に示す。本例は、手順2で示した方法に比べて簡易的であり、ガルバノスキャナを実装した後に経時変化等で精度が悪化した場合などに用いるのに有効である。
【0065】
[手順3]
(1)デジタル計算器30からの出力はステップ出力として、フィードバック制御回路50とスルーレートリミッタ回路42を同時に適切に調節する。
【0066】
(2)望ましい整定状態を実現するVR1をVRaとして記録しておく。
【0067】
(3)VR1は、全てのVR*より小さく、且つ、ミラー20が危険速度で回転したり駆動電流が許容値を上回ったりすることのないように設定する。
【0068】
(4)可変ゲインをK3=1/(VRa×C1)とする。
【0069】
(5)実装して加工を行なった結果、加工精度が悪くなる条件があればK3を変更して精度良く加工できるようにする。目標加工位置に対して行き過ぎた箇所を加工している場合にはK3を大きくする。逆に、目標加工位置に対して到達しない箇所を加工している場合には、K3を小さくする。
【0070】
勿論、手順2と手順3を複合して利用することも可能である。
【0071】
なお、前記実施形態においては、スルーレートリミッタ回路42が、加算器43と増幅器44と積分器45を用いて構成されていたが、アナログのスルーレートリミッタ回路の構成はこれに限定されない。又、スルーレートリミッタ回路の代わりに一次フィルタのみであってもよい。更に、前記デジタル計算器30の構成も、図4又は図6に示した構成に限定されない。
【0072】
なお、前記実施形態においては、本発明が、レーザドリルマシンに適用されていたが、本発明の適用対象はこれに限定されず、ガルバノスキャナを用いるものであれば、例えばマーキングマシン等、他の機械にも同様に適用できることは明らかである。
【0073】
【発明の効果】
本発明によれば、ガルバノスキャナのミラーの整定特性の変化による影響を抑えることができ、レーザ加工における加工精度を向上させることができる。
【0074】
この際、アナログ回路のスルーレートリミッタ回路により、指令波形の最大変化率を制限できるので、ミラーが危険速度で回転したり、駆動電流が許容値を上回ったりすることがない。
【0075】
更に、手順2に示した設定方法によれば、アナログ回路とデジタル計算器のプログラムを交互に変更しながら調整するような作業が発生せず、作業の分担が可能になる。
【0076】
又、手順3に示した設定方法によれば、一旦実装した後、精度の悪い条件が見つかった場合や、経時変化により精度が悪化した場合に、容易に精度の改善ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の適用対象の一例であるレーザドリルマシンの要部構成を示す正面図
【図2】本発明に係るガルバノスキャナの制御装置の実施形態の構成を示すブロック線図
【図3】前記実施形態で用いられているスルーレートリミッタ回路の構成例を示す回路図
【図4】同じくデジタル計算器での処理の例を示すブロック線図
【図5】同じくデジタル計算器での指令パターン生成処理の概念を示すブロック図
【図6】前記デジタル計算器での処理の他の例を示すブロック線図
【図7】前記デジタル計算器で生成される指令パターンの例を示す線図
【図8】前記スルーレートリミッタ回路の出力のシミュレーション結果を示す線図
【図9】本発明による指令パターン生成結果の一例を示す線図
【図10】同じく他の例を示す線図
【図11】同じく更に他の例を示す線図
【図12】前記デジタル計算器の可変抵抗及び可変ゲインの望ましい設定方法を説明するためのエラー信号のモニタ例を示す線図
【符号の説明】
10…加工対象物
11、12、13…レーザ光線
14、16…ガルバノスキャナ
15、17、20…ミラー
22…モータ
24…角度センサ
30…デジタル計算器
30A…デジタルスルーレートリミッタ
30B…スルーレートリミッタ回路擬似逆関数
31…減算器
32…固定ゲイン(K1)
33…リミッタ
34…可変ゲイン(K3)
35、36…離散フィルタ
38…加算器
40…D/A変換器
42…スルーレートリミッタ回路(アナログ)
43…加算器
44…増幅器
45…積分器
50…フィードバック制御回路(アナログ)
52…パワーアンプ

Claims (8)

  1. ミラーを駆動してレーザ照射位置を走査するガルバノスキャナの制御装置において、
    前記ミラーの目標角度に応じて指令値を演算し、指令パターンを生成するデジタル計算器と、
    該デジタル計算器から出力される指令値をアナログの指令電圧に変換するD/A変換器と、
    該D/A変換器から入力されるアナログの指令に制限を加えるアナログのスルーレートリミッタ回路と、
    該スルーレートリミッタ回路から入力されるアナログの指令電圧、及び、前記ミラーの計測角度信号から、電流指令を出力するアナログのフィードバック制御回路と、
    該フィードバック制御回路から入力される電流指令に応じて駆動電流を作り出し、前記ミラーを駆動するモータを駆動するパワーアンプとを含み、
    条件によって前記デジタル計算器の処理を変更することにより指令パターンを変更することを特徴とするガルバノスキャナの制御装置。
  2. 前記指令パターンの変更によってミラー動作の整定特性を改善することを特徴とする請求項1に記載のガルバノスキャナの制御装置。
  3. 前記デジタル計算器の処理の一部がアナログのスルーレートリミッタ回路の擬似逆関数であることを特徴とする請求項1又は2に記載のガルバノスキャナの制御装置。
  4. 前記デジタル計算器の処理の一部がスルーレートリミッタであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のガルバノスキャナの制御装置。
  5. 前記アナログスルーレートリミッタ回路の制限速度が、デジタル計算器によるスルーレートリミッタの制限速度より、速いことを特徴とする請求項に記載のガルバノスキャナの制御装置。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の制御装置を用いたガルバノスキャナ。
  7. 請求項1乃至のいずれかに記載のガルバノスキャナの制御装置を調整するに際して、
    予め条件を変えてガルバノスキャナを動作させ、ミラーの整定特性を観察することによって、それぞれの条件でのデジタル計算器の処理を決定することを特徴とするガルバノスキャナの制御装置の調整方法。
  8. 請求項1乃至のいずれかに記載のガルバノスキャナの制御装置を調整するに際して、
    レーザ照射を行なった結果の精度を測定して、デジタル計算器の処理を決定することを特徴とするガルバノスキャナの制御装置の調整方法。
JP2002057709A 2002-03-04 2002-03-04 ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法 Expired - Fee Related JP3920664B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057709A JP3920664B2 (ja) 2002-03-04 2002-03-04 ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002057709A JP3920664B2 (ja) 2002-03-04 2002-03-04 ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003255258A JP2003255258A (ja) 2003-09-10
JP3920664B2 true JP3920664B2 (ja) 2007-05-30

Family

ID=28667909

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002057709A Expired - Fee Related JP3920664B2 (ja) 2002-03-04 2002-03-04 ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3920664B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4630853B2 (ja) * 2006-03-30 2011-02-09 日立ビアメカニクス株式会社 移動体の位置決め制御装置及びレーザ加工装置
JP5898257B2 (ja) * 2014-05-01 2016-04-06 株式会社Screenホールディングス 熱処理装置
JP6431333B2 (ja) * 2014-10-15 2018-11-28 キヤノン株式会社 加工装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003255258A (ja) 2003-09-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100873237B1 (ko) 디지털 제어 서보 시스템
JP4443208B2 (ja) スキャナ装置
KR100796078B1 (ko) 레이저 가공 장치
JP3920664B2 (ja) ガルバノスキャナの制御装置、及び、その調整方法
JPWO2004008624A1 (ja) サーボ制御装置のゲイン調整方法
JP3543731B2 (ja) レーザトリミング方法及びレーザトリミング装置
JP4580600B2 (ja) ガルバノスキャナの制御方法、装置、及び、ガルバノスキャナ
JP3850308B2 (ja) ガルバノスキャナのデジタル制御方法及び装置
KR100858674B1 (ko) 레이저를 이용한 저항체의 트리밍방법
US8872064B2 (en) Positioning control system for moving element and laser drilling machine
JP3513489B2 (ja) ガルバノスキャナの制御方法及び装置
JP2003245785A (ja) ビーム加工方法及び装置
JP2010097310A (ja) 位置決め制御装置及びレーザ加工機
JP4698092B2 (ja) ガルバノスキャナ装置及びその制御方法
JP2004017101A (ja) レーザ加工制御方法及び装置
JP2007272011A (ja) ガルバノスキャナ装置及びレーザ加工機
JP2002040356A (ja) ガルバノ制御方法及び制御装置
WO2022176247A1 (ja) 制御システムおよび制御方法
JP2003329960A (ja) ガルバノスキャナの制御方法及び装置
JP2003131704A (ja) オーバーシュート抑制機能を備えたモータ制御装置
JP3867327B2 (ja) レーザ加工装置及び合成移動速度算出装置
JP5731868B2 (ja) レーザ加工方法及び加工装置
JP2002196274A (ja) ガルバノスキャナの制御方法及び装置
JP2003084224A (ja) ガルバノスキャナの制御方法、装置、及び、ガルバノスキャナ
JP2004038106A (ja) レーザビーム走査装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040819

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061026

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061107

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070105

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070215

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100223

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110223

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120223

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130223

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140223

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees