JP3919530B2 - 紙葉類鑑別処理装置及びその処理制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は、紙葉類の搬送方向が正逆いずれの方向からであっても、正しく所定の鑑別が行えるようにした双方向紙葉類鑑別処理装置及びその処理制御方法に関する。
背景技術
近年、紙葉類を自動的に処理する装置が多く開発されており、例えば、紙葉類を代表する紙幣に関しては自動預金支払機(ATM)が普及している。この自動預金支払機において、利用者が預金する際には、紙幣の真贋及び種類を鑑別することが、そして引き出す際には、紙幣の種類を鑑別することが必須となっている。そのため、自動預金支払機に設置されている紙葉類鑑別処理装置は、鑑別を受ける紙葉類の全体を微小領域に別けてその各微小領域を光学センサ、磁気センサ、厚みセンサ等によって模様の濃淡や外形、パターンなどを測定し、その測定値を階調信号などに変換して記憶するようになっている。この階調信号に対し所望の画像処理を行い予め真券のデータを収集して作成した辞書データと比較することによって、紙葉類の真贋又は種別を判定するように構成されている。
従来の自動預金支払機などに設置された紙葉類鑑別処理装置においては、紙葉類は特定の一方向から搬送され、紙葉類が突入センサを通過したことをトリガにして、光、磁気、厚みの各センサのサンプリングを開始するよう設定されており、得られたサンプリングデータに基づいて鑑別している。
利用者が自動預金支払機で預金する場合、所定手続の後に投入口から紙幣を挿入すると、その紙幣が真券であるかどうかを鑑別後、紙幣を種別毎に選別してストックする。支払の場合には、所定手続の後、必要とする額、種別を入力すると、該当する紙幣を選別して支払口に送出する。
預金と支払で別々のルートで紙幣を搬送するとなると、鑑別処理装置を含め設備を二重に設置しなければならい。これでは設備が高価なものとなる。そこで鑑別処理装置を一台のみで鑑別させようとすると、該装置では紙幣の通過を検出する突入センサが入口側のみに配置されていることから、鑑別処理装置への紙幣の搬送方向が一方向に決ってしまい、突入センサがセンサ類のサンプリング開始のトリガとなることを考慮すると、紙幣をそのまま逆方向に搬送することはできなくなる。それ故、一方向からしか搬送できない鑑別処理装置を用いて、預金及び支払の両方に対応できるように搬送路を設けると、紙幣搬送ルートが複雑かつ長大となってしまい、装置の小型化と低価格化を実現する際に問題となる。
そこで、紙幣搬送ルートを預金と支払で別々のルートとせず、同一ルートとし、鑑別処理装置に紙幣を双方向から挿入可能な構成としたものがある。この鑑別処理装置では、入口側の突入センサとは独立して突入センサを出口側にも設け、出口側突入センサにより逆方向搬送時のトリガを得ている。しかし、この双方向鑑別処理装置によると突入センサが二組必要となるため、コストアップに繋がり、低価格化の要求に反するという問題がある。
また、自動預金支払機の鑑別処理装置では、紙幣が真券であるかどうかの鑑別をしたり、紙幣を種別毎に選別するための識別を行うために、鑑別処理装置に送られてくる紙幣に対向するセンサ類を備えている。紙幣上に印刷されている文字及び図形を光学的に認識する透過光センサ、紙幣上に印刷されている文字及び図形を磁気的に認識する磁気センサ等から得られたパターンデータと、予め辞書データ部に格納しておいた紙幣の真券に対応するパターンデータとを比較することにより鑑別又は識別を行っている。鑑別処理装置に搬送されてくる紙幣の向き及び表裏は利用者によって一定ではなく、種々の態様があり得る。例えば、紙幣を紙幣の短辺方向に搬送した場合についてみると、そのパターンは8通りになり、紙幣の長辺方向に搬送することも考慮するとその数はさらに倍となる。そうすると、双方向の鑑別処理装置で搬送されてくる紙幣を鑑別又は識別するためには、辞書データ部に16通りのパターンデータを全て格納しておかなければならない。しかも、取り扱う紙幣には複数種類あるから、その種類毎にパターンデータの全てを格納しておかなければならない。これは、辞書データ部に大きなメモリ容量を必要とする点で問題がある。
発明の開示
本発明は上記問題点に鑑み、その出口側には突入センサを設けなくとも、辞書データ部のメモリ容量を小さくできる双方向の紙葉類鑑別処理装置及びその処理制御方法を実現することを目的とする。
具体的には、鑑別処理装置に設けられたラインセンサのサンプリング方向と、ラインセンサから得られたサンプリングデータのセンサメモリへの格納の仕方とによって、紙葉の搬送方向に対応する辞書データ部の基準パターンデータを、上記の双方向のいずれに対しても共通化し、格納しておくべきパターンデータを少なくする。
本発明はその目的の達成のために、次のような構成を有する紙葉類鑑別処理装置及びその処理制御方法を提案する。
本発明の紙葉類鑑別処理装置の実施形態によれば、突入センサ部で紙葉類の通過を検出したとき、前記ラインセンサのスキャンを開始し、前記サンプリングデータをライン単位で前記センサメモリに順次格納する。そしてサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する。前記紙葉類は前記鑑別処理装置の正方向(入口側)及び逆方向(出口側)の双方向から搬送できるように制御され、前記突入センサ部は前記鑑別処理装置の前記入口側に突入センサを配置し前記紙葉類の通過を検出する。前記紙葉類が正方向に搬送された場合、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき、ラインセンサのスキャンを所定時間後に開始し、ラインセンサからの前記サンプリングデータをライン単位で前記センサメモリに順次格納するようにした紙葉類鑑別処理を提供する。
また本発明の紙葉類鑑別処理装置の他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、ラインセンサのスキャンを開始させてサンプリングデータをライン単位でセンサメモリに格納を開始し、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき前記サンプリングデータのセンサメモリへの格納を停止する。そして、センサメモリの格納停止位置から所定ライン数戻った位置を読み出し開始点とし、読み出されたサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する紙葉類鑑別処理を提供する。
そして本発明の紙葉類鑑別処理装置の他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、ラインセンサのスキャンを開始させて、サンプリングデータをライン単位でセンサメモリに順次格納し、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき、紙葉類に係る全てのサンプリングデータを格納できないと予想できる場合には、前記サンプリングデータのセンサメモリへの格納を、突入センサの通過時点から所定時間後に停止する。そして、センサメモリの格納停止位置から所定ライン数戻った位置を読み出し開始点とし、読み出されたサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する紙葉類鑑別処理を提供する。
また本発明の紙葉類鑑別処理装置の他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、ラインセンサのスキャンを開始させ、サンプリングデータをライン単位で前記センサメモリに順次格納し、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき前記サンプリングデータのセンサメモリへの格納を停止する。そして、センサメモリの格納停止位置のサンプリングデータから戻って読み出し、センサメモリの先頭の位置から再格納した後、該位置を読み出し開始点とし、読み出されたサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する紙葉類鑑別処理を提供する。
さらに本発明の紙葉類鑑別処理装置の他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、正方向搬送時のスキャン方向と逆方向にラインセンサのスキャンを開始させ、サンプリングデータをライン単位でセンサメモリに順次格納し、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき、前記サンプリングデータのセンサメモリへの格納を停止する。そして、センサメモリの格納停止位置から所定ライン数戻った位置を読み出し開始点とし、読み出されたサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する紙葉類鑑別処理を提供する。
さらにまた本発明の紙葉類鑑別処理装置の他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、ラインセンサのスキャンを開始させ、正方向搬送時のライン単位の格納方向とは逆方向でサンプリングデータをライン単位でセンサメモリに順次格納し、紙葉類の先頭が突入センサを通過したとき前記サンプリングデータのセンサメモリへの格納を停止する。そして、センサメモリの格納停止位置から所定ライン数戻った位置を読み出し開始点とし、読み出されたサンプリングデータから作成されたパターン画像データと基準パターンデータとを比較して鑑別判定する紙葉類鑑別処理を提供する。
本発明の紙葉類鑑別処理装置のさらに他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、ラインセンサの光センサのみのスキャンを開始させ、サンプリングデータをライン単位でセンサメモリに順次格納するようにした紙葉類鑑別処理を提供する。
また本発明の紙葉類鑑別処理装置のさらに他の実施形態によれば、紙葉類が逆方向搬送された場合、紙葉類の搬送速度を正方向搬送の速度より遅く制御した紙葉類鑑別処理を提供する。
発明の実施の形態
本発明によりもたらされる効果を明確にするために、本発明に関連する一般的な紙葉類鑑別処理装置について説明する。なお、以下、紙葉類鑑別処理装置が自動預金支払機に使用されている場合を例に説明する。
第1図は金融機関等に設置されている自動預金支払機101の概略構成を示している。自動預金支払機101は紙幣投入口102、鑑別処理装置103、各種紙幣毎に区別して貯めておくスタッカ104、105、106及び109を有し、紙幣投入口102からスタッカ104、105、106及び109まで鑑別処理装置103を介して搬送路107で連絡している。利用者が自動預金支払機101で預金する場合、カード入力する等の必要手続き(図示なし)がなされ、紙幣108が紙幣投入口102から挿入されると、紙幣108は鑑別処理装置103に搬送され、一枚づつ真券であるかどうか鑑別され、そして金種を識別さる。そして、紙幣108は搬送路107を経て金種に応じて各種スタッカ104、105及び106に送られる。鑑別できなかった紙幣108はスタッカ109に送られ、さらに利用者に返却される。また、利用者が自動預金支払機101で支払を受ける場合、金融機関等の口座番号、暗証番号、支払金額、金種を入力する等の必要手続き(図示なし)がされると、金額、金種に応じて各スタッカ104、105及び106から一枚づつ取り出され、預金の場合と同じ搬送路107を逆方向に鑑別処理装置103に搬送され、出金する前の識別チェックがされ、間違いがなければ紙幣投入口102に送られ、紙幣は利用者によって取り出される。
この様に、自動預金支払機101における鑑別処理装置103は、預金時と支払時とで搬送路を同一のものを使用しているので、紙幣108は鑑別処理装置103を正方向(矢印→)と逆方向(矢印←)の双方向に通過する。
そこで、紙幣が双方向に通過できる鑑別処理装置103におけるセンサ類の配置関係について第2図を参照して説明する。紙幣108は双方向に稼働する搬送路201上を搬送される。センサ類は鑑別処理装置103の内部において搬送路201に沿って、鑑別処理装置103の入口側、つまり預金時に搬送されてくる側(正方向搬送方向)からみて順に、突入センサ202、光ラインセンサ203、磁気センサ204及び厚みセンサ205がそれぞれ紙幣108に対向する形で配置されている。それらのセンサ間の距離は、突入センサ202から光ラインセンサ203まではL1、そして磁気センサ204まではL2、さらに厚みセンサ205まではL3となっており、それぞれの距離は紙幣108が鑑別処理装置103に突入してから検知データを処理できる適宜の間隔に設定されている。従来の双方向の鑑別処理装置では出口側、つまり支払時に搬送されてくる側(逆方向搬送方向)にも突入センサが配置されている。
突入センサ202は鑑別処理装置103内に紙幣108が到来したことを検知するものであり、鑑別処理を開始するトリガを与えるものである。また、光ラインセンサ203は紙幣108の搬送方向に対して直交方向に紙幣上をスキャンし、透過光により紙幣に印刷されている文字及び図形を検知するデータを発生するものである。そして磁気センサ204は紙幣上に磁気インクで印刷されている文字及び図形を磁気的に検知したデータを発生する。さらに厚みセンサ205は紙葉108の複数枚の重なりや折れ曲がりを検知し、正しく一枚づつ搬送されているかをチェックするためのものである。
次に、前記センサ類を備えた鑑別処理装置103がどの様に紙幣108を鑑別するかを、第3図に示した構成を参照して、具体的な動作を説明する。
鑑別処理装置103は該装置全体を制御する中央処理装置301、センサ類として突入センサ部302及びセンサ部303、センサメモリ306をそれぞれ有しており、また、鑑別処理を行う部分として辞書データ部310、辞書比較部308、画像処理部307、を有すると共にその鑑別結果を記憶する記憶部309を備えている。さらに、搬送路201を駆動する搬送モータ312を制御する搬送速度設定部311も有している。センサ部303には光ラインセンサ203、磁気センサ204及び厚みセンサ205を含んでいる。
自動預金支払機101における上記構成を有する鑑別処理装置103の動作について説明する。
利用者が預金しようとして紙幣を紙幣投入口102に挿入すると、中央処理装置301は預金モードであることを検知し、搬送路201の紙幣の搬送方向を正方向になるよう搬送モータ312を制御する。搬送モータ312は搬送速度設定部311によって設定された速さで搬送路201を駆動する。紙幣108は鑑別処理装置103に搬送され、入口側つまり正方向側に配置された突入センサ202に到達する。すると、中央処理装置301は突入センサ部302から紙幣の突入を検知し、この検知を鑑別処理の開始のトリガとする。そして、センサ部303は中央処理装置301の制御により各センサを起動してデータサンプリング動作を開始する。
紙幣108が搬送されてくると、センサ部303は各センサに対応するデータサンプリング・アナログ信号を発生し、該アナログ信号を増幅部304で適宜増幅した後にA/D変換部305に送る。データサンプリングは中央処理装置301の制御により紙幣の搬送速度等に合わせ必要回行われる。A/D変換部305では前記アナログ信号をセンサメモリ306に格納できるようにディジタルデータに変換する。センサメモリ306は光ラインセンサ203、磁気センサ204及び厚みセンサ205からのサンプリングデータにそれぞれ対応する格納領域を備えており、A/D変換部305で得られたディジタルデータをスキャンしたライン単位で逐次格納していく。
センサメモリ306にセンサ部303で得られたサンプリングデータを格納し終わると、中央処理装置301はセンサメモリ306に格納されたサンプリングデータを読み出して画像処理部307に伝送する。画像処理部307では鑑別に適した画像パターンとなるようにサンプリングデータに対して座標変換(傾き補正処理)、濃度補正等の各種画像処理が施され、パターン画像データが作成される。辞書データ部310には金種毎に紙幣の搬送方向に対応する真券の画像パターンに関する基準パターンデータが格納されている。
そこで、中央処理装置301は画像処理部307で得られたパターン画像データと辞書データ部310に格納されている各基準パターンデータとを辞書比較部308で鑑別制御する。そして、鑑別制御の結果、搬送された紙幣は真券であると判定されると、記憶部309に真贋判定結果を記憶し、紙幣108は金種に応じて各スタッカ104乃至106に収納される。しかし、鑑別できなかった不合格の場合には、不合格用のスタッカ109に一旦収納され、次に、中央処理装置301は搬送モータ312を制御して、スタッカ109から該当紙幣を紙幣投入口102に搬送し、利用者に該当紙幣を返却する。
利用者が自動預金支払機101で預金払い戻しをする場合、まず、利用者は自動預金支払機101で払い戻しの所定手続きを行う。中央処理装置301は払い戻しモードであることを検知し、搬送モータ312を預金モードとは逆の搬送方向に制御し、搬送路107を各スタッカ104乃至106から鑑別処理装置103の方向に駆動する。そして、利用者によって指定された金種に応じて各スタッカ104乃至106から一枚づつ紙幣を取り出し、第2図に示されるように鑑別処理装置103には出口側である逆方向から搬送される。
紙幣が鑑別処理装置103に逆方向から搬送されると、鑑別処理装置103の出口側にも突入センサが配置されているから、中央処理装置301は紙幣が鑑別処理装置103に搬送されてきたことを検出できる。そこで、中央処理装置301はセンサ部303を起動し、そして、紙幣がセンサ部303に搬送されると、センサ部303はデータサンプリングを必要回スキャンして行い、サンプリングデータをセンサメモリ306へスキャンしたライン単位で格納していく。
当該紙幣に関するサンプリングデータを格納した後の鑑別処理は、預金モードの場合と同様に行われる。中央処理装置301は鑑別結果として指定された金種の紙幣であると識別できたとき、搬送モータ312を制御して紙幣投入口102に出金するように駆動する。
次に、紙幣が鑑別処理装置103に正方向又は逆方向に搬送されてきたとき、センサ部303によるサンプリング動作とセンサメモリ306へ格納された画像イメージの関係について、第4図及び第5図を参照して説明する。
第4図は紙幣が鑑別処理装置103に正方向に搬送されてきた場合を模式的に表したものであり、第4a図はラインセンサ401のリード方向a(矢印↑)と紙幣108及び108′の搬送方向(矢印→)との関係を示し、第4b図は、紙幣がラインセンサ401を1回通過した場合におけるセンサメモリ306のサンプリングデータの格納状態を、視覚的な画像で表したセンサメモリイメージ図である。図中「A」方向とは、紙幣108の搬送方向であって、紙幣を表にした場合の上辺をラインセンサ401に向けて搬送される場合であり、「B」方向とは、A方向とは逆に、紙幣を表にした場合の下辺をラインセンサ401に向けて搬送される場合である。
ラインセンサ401は図示のセンサリード方向a(矢印↑)にライン単位でサンプリングを行う。A方向で搬送される紙幣108又はB方向で搬送される紙幣108′について、ラインセンサ401でデータサンプリングすると、センサメモリ306にサンプリングデータは逐次格納されるが、そのときのサンプリングデータのセンサメモリイメージを、1回の通過で得られた画像として第4b図に視覚的に示した。紙幣108又は108′がラインセンサを1回通過する毎にセンサメモリ306にはライン毎のサンプリングデータa1、a2、・・・、anが第4b図に示すように矢印a1から矢印anまで順にライン単位で格納される。
それ故、A方向で搬送された紙幣に対するセンサメモリイメージA1はラインセンサ403のスキャン方向aを軸として紙幣108と鏡面対称な位置関係となる。
B方向で搬送される紙幣108′の場合、センサメモリ306には第4b図に示すセンサメモリイメージB1のように格納される。そうすると、A方向で搬送された紙幣108又はB方向で搬送された紙幣108′を鑑別するために、辞書データ部310にメモリイメージA1及びB1にそれぞれ対応する真券に関するデータが予め格納されていなければならない。
一方、第5図は、紙幣が鑑別処理装置103に逆方向(矢印←)に搬送されてきた場合を第4図と同様に模式的に表したものである。第5a図は、ラインセンサ401のリード方向a(矢印↑)と紙幣108及び108′の搬送方向(矢印←)との関係を示す。第5b図は、紙幣がラインセンサ401を1回通過した場合におけるセンサメモリ306のサンプリングデータの格納状態を、視覚的な画像で表したセンサメモリイメージ図である。ラインセンサ401は図示のセンサリード方向a(矢印↑)にサンプリングを行う。センサメモリ306には、第4図の正方向搬送時と同様にしてサンプリングデータa1、a2、・・・、anが矢印a1から順にanまでライン単位で格納される。
それらのサンプリングデータの格納イメージを画像として見ると第5b図に示すように、A方向に搬送される紙幣108及びB方向に搬送される及び108′についてセンサメモリイメージA2及びB2が得られる。この場合も、A方向で搬送された紙幣108に対するセンサメモリイメージA2の画像は搬送された紙幣108の画像と同じ位置関係となる。したがって、第5b図に示すようにセンサメモリイメージA2及びB2は第4b図で示される正方向搬送時のセンサメモリイメージA1及びB1と異なる。そのため、A方向で搬送された紙幣108又はB方向で搬送された紙幣108′を鑑別するには、辞書データ部310にA方向及びB方向のメモリイメージにそれぞれ対応した真券の基準パターンデータが予め格納されていなければならない。
鑑別処理装置103においては、紙幣が如何なる状態であっても、搬送されてきたなら紙幣の真贋判定を行わなければならない。第4図及び第5図で示したセンサイメージは紙幣を表に向け、紙幣の長辺をセンサと平行に配置して搬送した場合であり、この場合、4通りのパターンA1、B1、A2及びB2を有する。A方向とB方向とでイメージ図形が鏡面対称の関係になっているだけであるが、センサメモリ306へのデータ格納上は全く別のイメージデータとなる。そうすると、搬送される紙幣がどのような状態であっても真贋判定を行おうとすると、上記4通りのパターンが紙幣の裏についても必要となって、表裏合計8通りのパターンが必要となる。また、紙幣の短辺をセンサと平行に配置して搬送した場合、さらに上記8通りのパターンが必要となって、合計16通りのパターンが必要となる。全ての状態を考慮して紙幣の真贋判定を行おうとすると、辞書データ部310には一種類の紙幣に対して16通りの真券の基準パターンデータを格納しておかなければならない。しかも、これを取り扱う紙幣の種類に対応して格納しておかなければならないから、辞書データ部310のメモリ容量として非常に大きなものを用意する必要がある。
本発明は前記基準パターンデータを少なくするという目的を達成するために、ラインセンサのセンサリード方向と、ラインセンサで得られたサンプリングデータのセンサメモリの書込又は読出手順を工夫することにより、辞書データ部に格納されている真券の基準パターンデータを上記のいずれのパターンにも共通して使用できるようにし、辞書データ部に格納されるべき真券のパターンデータを減らすことによりメモリ容量を大幅に減少させるものである。そして、突入センサが鑑別処理装置の出口側に配置されてなくとも、前記工夫により、メモリ容量を小さくすることができる。
以下に、本発明の好適な実施形態を形態別に説明する。
第1の実施形態
鑑別処理装置103における各センサの配置は第2図の通りである。突入センサ202は鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ正方向又は逆方向の双方向で搬送路202で搬送される。
第1の実施形態では、紙幣が逆方向に搬送されたとき、ラインセンサを常時データサンプリングさせ、紙幣の先頭が突入センサ202を通過した時点でラインセンサのデータサンプリングを停止させる。そして、その停止点から突入センサとラインセンサとの距離分だけ戻った位置をセンサメモリの切り出し点とすることにより、格納パターンデータを共通化したものである。
第6図を参照し、紙幣の正方向搬送と逆方向搬送の場合について、第4b図又は第5b図と同様に、センサメモリイメージを具体的に説明する。第6図は、ラインセンサ401と突入センサの距離L1が紙幣108の搬送方向の幅lより大きい場合を示している。第6a図は、紙幣の正方向搬送の場合を、第6b図は、紙幣の逆方向搬送の場合をそれぞれ示している。なお、図中、ラインセンサを通過した後の紙幣の位置を点線で示した。
紙幣108が正方向(矢印→)に搬送される場合、紙幣108の先頭が突入センサ202を通過すると、突入センサ部302は中央処理装置301に紙幣の突入検知を伝送する。そこで、中央処理装置301はラインセンサ401のスキャン(矢印a↑)を開始させ、ラインセンサ401のデータサンプリングの開始を指示する。しかし、紙幣108が突入センサ202に到達した時点でデータサンプリングを開始すると、紙幣108の先頭がラインセンサ401に到達するまで紙幣108は存在しない。そのため、ラインセンサ401は空読み状態となり、紙幣108に関するサンプリングデータはなく、センサメモリ306には距離L1分だけ無駄にサンプリングデータを格納することになる。そうしないため、中央処理装置301は紙幣108の搬送速度を勘案し、距離L1とサンプリング間隔(a1、a2、・・・、anの間隔)、センサメモリ306の容量等の条件を参考に、紙幣が外乱(斜行や破れ等)の影響を受けてもできるだけ正しくセンサメモリ306の中央に格納されるような所定時間を決定する。そして、紙幣108の先頭が突入センサ202を通過した時点から所定時間経過後の時間tにラインセンサ401のデータサンプリングを開始するようにする。あるいは、ラインセンサのデータサンプリングを開始するのではなく、センサメモリへの格納開始を遅らせてもよい。つまり、紙幣108の先頭が突入センサ202を通過した時点からラインセンサ401を空読み状態でデータサンプリングさせ、該時点から所定時間経過後の時間t以後のサンプリングデータをセンサメモリ306へ格納を開始するようにしてもよい。
ラインセンサ401のスキャン方向は矢印(↑)のリード方向aで行われ、リード方向aのライン単位で読み出されたサンプリングデータa1、a2、・・・、anはセンサメモリ306には時間tの位置から矢印a1から矢印anまで順に格納される。第6a図には、紙幣108がラインセンサ401を通過した後、センサメモリ306に格納されたサンプリングデータのセンサメモリイメージA1が示されている。なお、これは第4図におけるA方向で搬送される紙幣108に対応するセンサメモリイメージA1と同じである。そして、格納されたサンプリングデータa1、a2、・・・、anをa1から順に読み出してパターン画像データを作成する。次いで、得られたパターン画像データと、辞書データ部310に格納されている真券の基準パターンデータと比較することにより紙幣108の真贋が判定される。
一方、紙幣が鑑別処理装置103に逆方向に搬送された場合について、第6b図を参照して説明する。
ラインセンサ401は正方向搬送時と同様にリード方向aでスキャンを行う。突入センサ202は鑑別処理装置103の出口側に配置されていないから、紙幣108′が搬送されてきても、鑑別処理装置103は紙幣108′の到来を検知できない。そこで、中央処理装置301は支払モードであることを検知し、搬送モータ312を逆方向搬送(矢印←)になるよう駆動する。同時に、紙幣108′が鑑別処理装置103を何時通過してもサンプリングできるように、ラインセンサ401にスキャンの開始を指示する。なお、データサンプリングは、紙幣108′が1回の通過で必ずセンサメモリに格納できる間隔でサンプリングを行う。そのサンプリングの間隔は、例えば、1mm毎に1回である。但し、紙幣108′がラインセンサ401に到達するまでは、サンプリングの対象がないので、前述の空読みサンプリングとなる。第6b図に示されるセンサメモリイメージB2において、サンプリングデータa1、a2及びamは空読みサンプリングによるデータである。
その際、センサメモリ306をリング構造とし、エリアの終端までいくと先頭に自動的にアドレスを戻してライン単位で格納処理を継続するように構成されている。ここで紙幣108′がラインセンサ401を通過すると、ラインセンサ401は上記間隔でサンプリングを行っているため、紙幣108′のサンプリングデータはセンサメモリ306のいずれかの位置から格納されることになる。その後紙幣108′の先頭が突入センサ202に到達する時点(点線で示した紙幣の位置)までにセンサメモリ306に格納されたサンプリングデータa1、a2、・・・、amに関するセンサメモリイメージB2が第6b図に図示されている。紙幣108′の先頭が突入センサを通過した時点のセンサメモリイメージ上の位置▲1▼(最終格納位置)におけるサンプリングデータは矢印amで示される。ここで、ラインセンサ401と突入センサの距離L1が紙幣601の搬送方向の幅lより大きいので、紙幣108′の先頭が突入センサ202に到達したときには、ラインセンサ401は紙幣108′の全面を確実にサンプリングできている。それ故、この紙幣108′の先頭が突入センサ202を通過した時点でサンプリングデータの格納を停止してよい。
しかし、センサメモリイメージB2に示すように、格納サンプリングデータには空読みサンプリングデータ(a1、a2)が紙幣108′のサンプリングデータ(a3…)の格納前に存在するため、パターン画像データを作成するために読み出す切り出し点が分からない。そこで、距離L1が紙幣108′の幅lより大きいことを利用して、中央処理装置301は距離L1に相当するライン数を算出し、上記最終格納位置▲1▼から算出されたライン数を逆上って図の位置▲2▼を切り出し点とし、サンプリングデータa2からamまでを順に読み出し、画像処理部307へ伝送する。これ以後は正方向搬送時と同様に、画像処理部307はセンサメモリ306から読み出されたサンプリングデータにより鑑別処理のためのパターン画像データを作成する。この場合紙幣108′のサンプリングデータはリング構造のセンサメモリの終端から前端にまたがって格納されていることもあり得るが、メモリのリード時に考慮すれば特に問題とはならない。
第6b図に示した紙幣の逆方向搬送時の処理によれば、鑑別処理装置103の出口側に突入センサを設けなくても、紙幣の双方向搬送による鑑別処理を実現できる。
ところで、第6b図に示した場合、サンプリングデータの切り出し点が位置▲2▼であるので、センサメモリイメージは第5b図に示したセンサメモリイメージB2と変わりがない。しかし、サンプリングデータの切り出し点を変更することにより、辞書データ部の基準パターンデータを共通化することができる。
そこで、第6b図において、サンプリングデータの切り出し点を位置▲1▼として、サンプリングデータa1、a2、・・・、amのうち距離L1のライン数分に相当するデータについて、位置▲1▼の矢印amから位置▲2▼の矢印a2まで順に読み出す。その様にすると、第6b図の逆方向搬送時のセンサメモリイメージB2は第6a図に示される正方向搬送時のセンサメモリイメージA1と同じ画像に変換される。よって、辞書データ部310の格納パターンデータを双方向で共通化することができる。
次に、鑑別処理装置103の第1の実施形態における鑑別処理の動作を第7図の処理フローを参照して説明する。
利用者が自動預金支払機の操作を開始すると、鑑別処理装置103の中央処理装置301は、預金モードか払戻モードかによって紙幣の搬送方向が正方向か逆方向かを検知する。預金モードであって、中央処理装置301は紙幣の搬送方向が正方向である判断すると(S701)、搬送モータ312を正方向に駆動する。
次に、中央処理装置301は突入センサ部302で紙幣108の先頭が突入センサ202を通過したかを検知する(S702)。紙幣が通過しなければ(N)、突入センサ部302で紙幣の通過を監視し続ける。
そして、紙幣108が突入センサ202を通過したことを検知したならば(Y)、中央処理装置301は紙幣108の先頭が突入センサ202を通過した時点から一定時間経過後の時間tに、データサンプリングをするべく、ラインセンサ401のスキャンを開始させる。紙幣108がラインセンサ401を通過すると、ラインセンサ401は紙幣をスキャンしてサンプリングデータを発生し、サンプリングデータをA/D変換した後にセンサメモリ306にライン単位で格納する(S703)。
一方、ステップS701で紙幣の搬送方向が逆方向である場合(N)は支払モードであるから、中央処理装置301は、搬送モータ312を搬送方向が逆方向になるように駆動する。そして、紙幣が1回通過する間に必ずサンプリングできる間隔で、スキャンを開始する。ラインセンサ401のスキャンにより得たサンプリングデータを、ライン単位でセンサメモリ306に格納していく(S704)。
次に、中央処理装置301はラインセンサ401を通過した紙幣が突入センサ202を通過するかどうかを監視する(S705)。
紙幣の通過がなければ(N)、ステップS704に戻り、ラインセンサ401は上記間隔でスキャンを続ける。ここで、紙幣108′がラインセンサ401を通過し、突入センサ202に紙幣108′の先頭が到達すると、中央処理装置301は紙幣108′の突入センサ202の到達時点で、ラインセンサ401のスキャンを停止する。そして、突入センサ202の紙幣の先頭の通過時点から距離L1分だけ戻った位置▲2▼をセンサメモリ306の起点とし、パターン画像データ作成のための切り出し点とする(S706)。
ステップS706では、サンプリングデータの切り出し点は距離L1分だけ戻った位置▲2▼であるが、サンプリングデータの切り出し点を位置▲1▼とすることもできる。その場合、サンプリングデータa1、a2、・・・、amについて、逆に位置▲1▼のサンプリングデータamから距離L1のライン数分に相当するサンプリングデータa2まで読み出せば、第6b図に示すセンサメモリイメージA1と同じイメージが得られる。
以上のとおり、センサメモリにおけるパターン画像データ作成のための切り出し点を選択することにより、画像処理を行うようにした。そのため、その画像処理で得られた画像は正方向搬送時のセンサメモリイメージと同じとなって辞書データ部の基準パターンデータの単一化を図ることができ、鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなく双方向の紙幣鑑別処理を実現した。
第2の実施形態
第2の実施形態では、鑑別処理装置103における各センサの配置は第2図の通りである。突入センサ202は鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送される。
第1の実施形態では、紙幣が逆方向で搬送されたとき、紙幣の先頭が突入センサ202を通過した時点でラインセンサのデータサンプリングを停止させ、停止した時点のセンサメモリ306の格納位置を切り出し点とし、該切り出し点から突入センサとラインセンサとの距離分だけ戻った位置までのサンプリングデータを読み出すようにしているが、第2の実施形態では、逆方向搬送時のサンプリングデータをセンサメモリに格納する際に、得られたサンプリングデータをコンバートして再格納することにより、基準パターンデータを正方向搬送時のパターンデータと共通化したものである。
第8図を参照し、第2の実施形態におけるセンサメモリイメージを紙幣の正方向搬送と逆方向搬送の場合について説明する。第8a図は、紙幣の正方向搬送の場合を、第8b図は、紙幣の逆方向搬送の場合をそれぞれ示す。
第8a図は、紙幣108が正方向(矢印→)で搬送される場合を示しており、第6a図で示された第1の実施形態における正方向で搬送される場合と変わらないので、ここでは説明を省略する。
一方、紙幣が鑑別処理装置103に逆方向(矢印←)に搬送された場合について、第2の実施形態の特徴を第8b図を参照して説明する。この場合も、紙幣108′がラインセンサ401を通過してデータサンプリングされ、紙幣108′の先頭が突入センサ202に到達した時点で、ラインセンサ401のデータサンプリングを停止し、距離L1に相当するライン数分を逆算して図の位置▲2▼を切り出し点とするところまでは、第6b図に示した第1の実施形態と同様である。
ラインセンサ401のデータサンプリングを停止した時点でのサンプリングデータa1、a2、・・・、amの格納状態を、センサメモリイメージB2として第8b図に示した。しかし、前述したように、このセンサメモリイメージB2において位置▲2▼をパターン画像データの切り出し点とすると、正方向搬送時のセンサメモリイメージA1と鏡面対称となり、格納パターンデータの共通化を図ることができない。
そのため、第2の実施形態では、サンプリングデータの画像処理を行う前に、正方向搬送時に得られるサンプリングデータと同じになるようにデータ格納順をコンバートする。つまり、一旦センサメモリのバッファ領域に格納されたサンプリングデータa1、a2、・・・、amについて、距離L1に相当するライン数を見込んで、第8b図に示す位置▲1▼に格納されているサンプリングデータamから位置▲2▼に格納されているデータa2までを、ライン単位で順に読み出す。上記▲1▼から▲2▼の順で読み出したサンプリングデータを同じ順序で▲1▼′から▲2▼′の方向に格納すると、センサメモリイメージA1のようになる。その結果、逆方向搬送時にラインセンサ401から得られたサンプリングデータのセンサメモリイメージは、第8a図に示された正方向搬送時のセンサメモリイメージA1と同じになる。なお、サンプリングデータをコンバートする際に、紙幣の画像イメージが中央に来るように調整することができる。
上記のようにサンプリングデータをコンバートした後は、正方向搬送時と同様に、センサメモリ306の位置▲1▼′をパターン画像データ作成のための切り出し点とし、再格納されたサンプリングデータの先頭即ちサンプリングデータamからa2まで、ライン単位で順次読み出す。そして、画像処理をした後、辞書データ部310に格納されている真券の基準パターンデータと比較することにより、紙幣801の真贋を判定する。
次に、鑑別処理装置103の第2の実施形態における鑑別処理の動作を第9図の処理フローを参照して説明する。
利用者が自動預金支払機を操作開始すると、鑑別処理装置103の中央処理装置301は、預金モードか払戻モードかで紙幣の搬送方向が正方向か逆方向かどうかを検知する。中央処理装置301は紙幣の搬送方向が正方向である判断すると(S901)、搬送モータ312を正方向に駆動する。
ここで、紙幣108の正方向搬送の場合、S901からS903の各ステップは第1の実施形態と同様である。
一方、ステップS901で紙幣の搬送方向が逆方向である場合(N)も、ステップS905までは第1の実施形態のステップS701からステップS705までと同様である。しかし、第2の実施形態では、突入センサ202に紙幣108′の先頭が到達すると、中央処理装置301はその紙幣804の突入センサ202の到達時点でラインセンサ401のスキャンを停止する。そして、突入センサ202に紙幣の先頭が通過した時点から、センサメモリ306を逆サーチして、正方向搬送時と同じパターンデータとなるようにコンバートして再格納する。よって、画像処理への切り出し点は、正方向搬送時と同様にセンサメモリ306の位置▲1▼′からとなる。
以上のとおり、第2の実施形態では、センサメモリ306に一旦格納されたサンプリングデータを、突入センサ202の紙幣の先頭の通過時点から逆サーチして再格納し、パターンデータをコンバートした。そして、センサメモリ306の再格納開始位置を切り出し点として画像処理を行うようにしたので、その画像処理で得られた画像は、正方向搬送時のセンサメモリイメージA1と同じになる。よって、辞書データ部310の正方向搬送時のパターン画像データがそのまま使用可能となり、鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなしに双方向の紙幣鑑別処理を実現した。
第3の実施形態
第3の実施形態でも、鑑別処理装置103における突入センサ203は鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送される。
第3の実施形態では、鑑別処理装置の入口側に設けられた突入センサが、突入センサとラインセンサとの距離L1が紙幣の搬送方向の長さlより短い位置に配置されている点で、第1の実施形態と異なっている。
第10図を参照し、第3の実施形態におけるセンサメモリイメージを、紙幣の正方向搬送と逆方向搬送の場合について、説明する。第10a図は、紙幣の正方向搬送の場合を、第10b図は、紙幣の逆方向搬送の場合をそれぞれ示す。
第10a図は、紙幣108が正方向(矢印→)で搬送される場合を示しており、第6a図で示された第1の実施形態における正方向で搬送される場合のセンサメモリイメージA1と同じである。
しかし、第1の実施形態では、センサメモリの容量を少なくするため、所定時間待ってラインセンサのスキャンを開始していた。ところが、第3の実施形態では、その距離L1が長さlより小さい場合であり、紙幣108の先頭がが突入センサ202′を通過してからラインセンサ401に到達する時間は短い。
したがって、センサメモリ306の最初の格納部分にデータサンプリングの空読み部分が少ないので、前記の所定時間を待たなくとも、直ちにラインセンサのスキャンを開始することができる。
第10a図に示されるように、紙幣108が突入センサ202′を通過した後は、紙幣108の正方向搬送時におけるラインセンサ401のデータサンプリングの格納とセンサメモリイメージA1の処理は、第1の実施形態と同様である。
次に、紙幣の逆方向搬送時の場合について第10b図を参照して説明する。第3の実施形態においても、突入センサ202′は鑑別処理装置103の入口側に配置されているから、第1の実施形態と同様にラインセンサ401は、紙幣108′がいつ通過してもデータサンプリングできるようにスキャンさせる。そこで、空読み状態でデータサンプリングを行い、ライン単位でサンプリングデータをセンサメモリ306に格納していく。ところが、距離L1が長さlより小さいため、紙幣108′の先頭が突入センサ202′を通過したとき、第1の実施形態と同様にラインセンサ401のデータサンプリングを停止してしまうと、紙幣108′の全画像のデータサンプリングが完了しない。第10b図に示されるように、点線で示された紙幣1004の先頭が突入センサ202′に到達した時点で得られたサンプリングデータは、紙幣108′の画像の一部(a1、a2、・・・、ax)であり、その時点でのセンサメモリ306への格納状態はセンサメモリイメージB3となる。
したがって、第3の実施形態では、紙幣108′の全画像が格納されるように、紙幣108′の先頭が突入センサ202′を通過してもラインセンサ401のスキャンを停止しない。即ち、紙幣108′の先頭が突入センサ202′を通過した後も、さらに所定時間継続してスキャンさせデータサンプリングを行う。この所定時間は、例えば、距離L1が紙幣108′の幅lの半分であれば、紙幣108′の先頭から半分までデータサンプリング(ax)されているので、残り半分について確実にデータサンプリングできると見込める時間に設定する。そして、紙幣108′の全画像を含むまでデータサンプリングを行い、ラインセンサ202′から得られたサンプリングデータ(a1、a2、・・ax、・・am)をライン単位でセンサメモリ306に順次格納していく。
そして、センサメモリ306にサンプリングデータamまで格納すると、第10b図に示されるセンサメモリイメージB2が得られる。上記の所定時間は、長さl、距離L1、搬送速度等を考慮して、紙幣の全画像のデータを収集し終えると予測できる程度の時間に設定される。これ以降のデータ処理は、第1の実施形態と同様に行われる。
次に、鑑別処理装置103の第3の実施形態における鑑別処理の動作を、第11図の処理フローを参照して説明する。
利用者が自動預金支払機を操作開始すると、鑑別処理装置103の中央処理装置301は、預金モードか払戻モードかで紙幣の搬送方向が正方向か逆方向かを検知する。中央処理装置301は紙幣の搬送方向が正方向である判断すると(S1101)、搬送モータ312を正方向に駆動する。
ここで、紙幣108の正方向搬送時におけるS1101からS1102の各ステップは、第1の実施形態と同様である。しかし、ステップ1103においては、紙幣108が突入センサ202′を通過後、直ちにラインセンサのスキャンを開始する。
一方ステップS1101で紙幣の搬送方向が逆方向である場合(N)は支払モードであるから、中央処理装置301は搬送モータ312を逆方向に駆動する。そして、紙幣の1回の通過で必ずサンプリングできる間隔で、ラインセンサ401のスキャンを開始する。ラインセンサ401でスキャンして得たサンプリングデータをライン単位でセンサメモリ306に格納していく(S1104)。
次に中央処理装置301は、ラインセンサ401を通過した紙幣108′の先頭が、突入センサ202′を通過するかどうかを監視している(S1105)。
紙幣の通過がなければ(N)、ステップS1104に戻り、規定間隔でラインセンサ401のスキャンを継続させる。ここで、紙幣108′がラインセンサ401を通過し、突入センサ202′に紙幣108′の先頭が到達すると、中央処理装置301はその紙幣108′の突入センサ202′の到達時点でラインセンサ401のスキャンを停止せずに、紙幣108′の全画像が読み取り完了する所定時間後まで継続してスキャンし、サンプリングデータ(a1、a2、・・ax、・・am)をライン単位でセンサメモリ306に格納する(S1106)。
そして、ラインセンサ401のスキャン停止時点の位置▲1▼をセンサメモリ306の切り出し点として、画像処理のためにセンサメモリ306の読み出しを行う。
以上のとおり、距離L1が紙幣の長さlより小さい場合、紙幣108′の全画像が読み取り完了する所定時間後まで継続してスキャンするようにし、得られたサンプリングデータ(a1、a2、・・ax、・・am)をセンサメモリ306に格納するようにしたので、その画像処理で得られた画像は正方向搬送時のセンサメモリイメージA1を確実に表す。かくして鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなしに双方向の紙幣鑑別処理を実現した。
第4の実施形態
第4の実施形態を第12図を参照して説明する。この場合、鑑別処理装置103における突入センサ202は、鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送される。
第4の実施形態におけるセンサ類の配置は、第1の実施形態と同様である。即ち、紙幣の正方向搬送時のセンサ類の配置は、第12a図に示されるように、第6a図に示された第1の実施形態と同様である。そのため、第4の実施形態での紙幣の正方向搬送時におけるセンサメモリイメージは、第6a図のセンサメモリイメージA1と同じである。
しかし、紙幣が逆方向で搬送された場合に、第4の実施形態では、ラインセンサのスキャン方向を紙幣の正方向搬送時とは逆方向にすることにより基準パターンデータを共通化した点で、第1の実施形態とは異なる。
第12図を参照し、第4の実施形態について説明するが、紙幣1202が正方向に搬送されるときは、第12a図に示されるように、第1の実施形態と全く同様に行われるので、説明を省略する。
一方、紙幣108′が鑑別処理装置103に逆方向に搬送される場合について、第12b図を参照して説明する。
この場合、ラインセンサ401は正方向搬送時とは逆のリード方向b(矢印↓)で行うよう設定されている。突入センサ202は、鑑別処理装置103の出口側に配置されていないから、紙幣108′が搬送されてきても、鑑別処理装置103は紙幣108′の到来を検知できない。そこで、中央処理装置301は支払モードであることを検知し、搬送モータ312を逆方向搬送になるよう駆動するとともに、紙幣108′が鑑別処理装置103を何時通過してもよいように、ラインセンサ401を常時スキャンさせてサンプリングを開始させる。この時のスキャン方向は正方向搬送時と逆方向b(矢印↓)である。そして、紙幣108′が1回の通過で必ずセンサメモリに格納できる間隔で、サンプリングを行う。サンプリングデータの格納手順は第1の実施形態と同様である。
しかし、ラインセンサ401のスキャン方向が正方向搬送時の方向aと逆方向bであるから、第12b図のセンサメモリイメージは第12a図の正方向搬送時のセンサメモリイメージとは180度回転したイメージとなっている。
ここで、第13図を参照して紙幣の向きとセンサメモリイメージとの関係について説明する。紙幣108及び108′が逆方向で鑑別処理装置103に搬送されてきた場合を示している。このとき、ラインセンサ401は正方向搬送時のスキャン方向aとは反対の逆方向b(矢印↓)で行われる。
つまり、図中上から下に向かってスキャンされ、紙幣108及び108′を上方から下方へデータサンプリングする。そのデータを図中に矢印b1、b2、・・・、bmで示す。紙幣108の搬送の向きはA方向を、紙幣108′のそれはB方向を向いている。そこで、ラインセンサ401は上方から下方へスキャンすると、紙幣108の上方から下方へ、紙幣の先頭から順に所定の間隔でデータサンプリングが行われる。
そして、センサメモリ306には、サンプリングデータb1、b2、・・・、bmを、矢印b1から矢印bまで矢印方向のライン単位で、順に格納する。この矢印方向は第12a図の正方向搬送時の格納方向と同じである。
第13b図に示されるように、A方向の紙幣108についてはセンサメモリイメージA4となり、B方向の紙幣108′については、同様にしてセンサメモリイメージB4となる。この第13b図におけるセンサメモリイメージB4は、第12b図のセンサメモリイメージと同じである。
したがって、第13b図と第4b図とに示されたセンサメモリイメージをそれぞれ比較すると、逆方向搬送時に得られたセンサメモリイメージA4は、正方向搬送時のラインセンサの方向aで得られたセンサメモリイメージA1と同一になり、逆方向搬送時に得られたセンサメモリイメージB4は、正方向搬送時のラインセンサの方向aで得られたセンサメモリイメージB1と同一になる。よって、辞書データ部310の基準パターンデータの共通化が可能となる。
第14図に第4の実施形態の処理フローを示しているが、S1401からS1406の各ステップに関し、紙幣1204の逆方向搬送時においてラインセンサ401のスキャン方向を、正方向搬送時に対して逆方向とした他は、第1の実施形態と同様であり、画像処理及び紙幣の真贋判定を行うことを示している。
以上のとおり、紙幣の逆方向搬送時においてラインセンサのスキャン方向を正方向搬送時の方向と逆にしてデータサンプリングを行い、距離L1に相当するライン数を逆算した位置を画像の切り出し点として、画像処理を行うようにした。よって、その画像処理で得られた画像は正方向搬送時のセンサメモリイメージと同じとなり、鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなしに双方向の紙幣鑑別処理を実現した。
第5の実施形態
第5の実施形態を第15図を参照して説明する。この場合も、鑑別処理装置103における各センサの配置は第2図の通りである。突入センサ203は鑑別処理装置103の入口側にのみ配置し、紙幣108が鑑別処理装置103へ、正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送される。
第5の実施形態は第1の実施形態と同様の配置である。紙幣の正方向搬送時のセンサ類の配置は、第15a図に示されるように、第6a図と同様である。一方、紙幣が逆方向で搬送されたとき、第1の実施形態では、ラインセンサを常時データサンプリングさせ、紙幣の先頭が突入センサ202を通過した時点で、ラインセンサのデータサンプリングを停止させている。そして、突入センサとラインセンサとの距離分だけ戻った位置を、センサメモリの切り出し点としている。
第5の実施形態では、ラインセンサのスキャン方向は正方向搬送時と同方向としているが、センサメモリにサンプリングデータを格納するとき、ライン単位の格納開始方向を正方向搬送時の方向と逆にしてセンサメモリに格納を行う。そして、センサメモリから読み出すときは、正方向搬送時と同じ順とする。上記のようにして、基準パターンデータを共通化した。
第15a図に示されるように、紙幣108の正方向搬送時の場合は、第6a図に示される第1の実施形態と全く同様である。
一方、紙幣108′の逆方向搬送時の場合を、第15b図に示す。紙幣108′の先頭が突入センサ202に到達するまでの手順については、第1乃至第4の実施形態と同様である。即ち、センサ401による読み取り方向は、正方向及び逆方向の搬送時で同じである。しかし第5の実施形態では、ラインセンサ401で得られたサンプリングデータa1、a2、・・・、amをセンサメモリ306に格納する方向が、上記の各実施形態の場合と逆になっている。つまり、第15b図のセンサメモリイメージB1に示されるように、サンプリングデータ(a1、a2、・・・、am)は、矢印a1から矢印amまでセンサメモリ306に矢印(↓)の方向に、ライン単位で順に格納される。次にサンプリングデータを画像処理するため、センサメモリ306から読み出すときは、その切り出し点を位置▲2▼とし、その位置▲2▼のa2から読み始め、位置▲1▼のamまで行う。そしてその読み出しは、格納時の方向(矢印↓)とは逆の方向(矢印↑)から行う。そうすると、正方向搬送時のセンサメモリイメージA1と同一になる。
次に、第16図に第5の実施形態の処理フローを示す。
第16図のS1601からS1606の各ステップに関し、紙幣1504の逆方向搬送時におけるラインセンサ401のスキャン方向は、正方向搬送時と同じ方向aである。そして、サンプリングデータa1、a2、・・・、amをセンサメモリ306へ格納する際には、矢印(↓)の方向にライン単位で順に格納する。そして、センサメモリ306から読み出すとき、正方向搬送時と同方向に行うことの他は、第4の実施形態の各ステップと同様である。
以上のとおり、紙幣の逆方向搬送時においてラインセンサのスキャン方向を正方向搬送時と同じにしてデータサンプリングを行い、そして、センサメモリ306への格納開始位置を正方向搬送時とは逆方向から格納し、正方向搬送時と同方向に読み出しを行う。そして、距離L1に相当するライン数を逆算した位置を画像の切り出し点として画像処理を行うようにしたから、その画像処理で得られた画像は正方向搬送時のセンサメモリイメージと同じとなり、鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなしに双方向の紙幣鑑別処理を実現した。
第6の実施形態
第6の実施形態では、第2図と同様に、鑑別処理装置103における突入センサ202は、鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ、正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送される。さらに、鑑別処理装置103のセンサ類として具体的に光センサ、磁気センサ及び厚みセンサを備えており、これらの各センサは、紙幣が正方向に搬送される時に突入センサから見て、光センサ、磁気センサ及び厚みセンサの順に配置される。
第6の実施形態を第17図を参照して説明する。第17a図は、紙幣108が正方向に搬送される場合を、そして第17b図は、紙幣108′が逆方向に搬送される場合をそれぞれ示している。
紙幣108の正方向(矢印→)搬送時に、第17a図に示されるように、紙幣108は、光センサ203、磁気センサ204及び厚みセンサ205の順で、データサンプリングされる。光センサ203は、紙幣108の全面の図形パターンを把握しているのに対し、磁気センサ204及び厚みセンサ205は紙幣108の特定の場所を把握している。そのため、光センサ203により紙幣108の全面の図形パターンを把握した後、その全面の図形パターンにおける特定の場所に対し、磁気及び厚みについてサンプリングデータ処理を行っている。
紙幣108′の逆方向(矢印←)搬送時の場合、第17b図に示されるように、紙幣108′は厚みセンサ、磁気センサ、そして光センサ203の順で通過することになる。しかし、各センサのサンプリングデータ処理の順序は、上述したように、光センサ203、磁気センサ204及び厚みセンサ205の順であるので、磁気センサ204及び厚みセンサ205のサンプリングデータ処理は、光センサ203のサンプリングデータ処理より後となる。そのため、磁気センサ204及び厚みセンサ205のサンプリングデータを保持しておき、光センサ203のサンプリングデータ処理が終わってから、磁気センサ204及び厚みセンサ205のサンプリングデータ処理を行うことになる。よって、各センサのサンプリング処理を全て終えるまでの時間は、紙幣の正方向搬送時より長くなる。
そこで、紙幣108′の逆方向(矢印←)搬送時の場合は、磁気・厚みについてデータサンプリングをしないようにし、光センサ203のみでデータサンプリングする。これにより、紙幣の逆方向搬送時のサンプリング処理時間を短くすることができる。
なお、第6の実施形態では、光、磁気及び厚みの各センサを光、磁気、厚みの順に配列した場合を示したが、これと異なる順番であっても、逆方向搬送時に光センサのみとすることにより、逆方向搬送時のサンプリングデータ処理に要する時間を短くすることができる。
したがって、光センサ203のサンプリングの終了を待って、磁気・厚みを判断できる時間的な余裕が無いときに有効である。また、逆方向搬送時には真贋の判断は不要で金種が特定できればよい等のように、簡略に鑑別すればよい時にも有効である。
第18図は第6の実施形態の処理フローを示す。紙幣1701が正方向搬送時である場合(Y)、ステップS1803で、光センサ203、磁気センサ204そして厚みセンサ205の順にデータサンプリング処理が進められる(S1803)。これは第1の実施形態における正方向搬送時のデータサンプリング処理と同様である。
一方、紙幣186が逆方向に搬送される場合(N)、光センサ203のみを規定間隔で常時空読みスキャンさせ、ライン単位でサンプリングデータをセンサメモリ306に格納する(S1804)。
そして、紙幣108′の先頭が突入センサ202を通過すると(Y)、光センサ203のスキャンを停止し、センサメモリ306において規定位置即ち距離L1戻った位置から、サンプリングデータの読み出しを行う(S1806)。
以上のとおり、各センサのデータサンプリングは前述の各実施形態と同様の手法を適用することにより、辞書メモリ部の基準パターンの共通化を図ることができる。紙幣の正方向搬送時は光センサ、磁気センサそして厚みセンサの順にデータサンプリングを行い、画像処理及び紙幣の真贋判定を行う。
また紙幣の逆方向搬送時には、各ラインセンサの内、光センサのみをスキャンするようにしたので、紙幣の逆方向搬送時の画像処理は光センサで得られた画像処理だけでよい。よって、辞書メモリ部の基準パターンの共通化を容易にし、鑑別処理装置103の出口側には突入センサを一切設けることなしに双方向の紙幣鑑別処理を実現できる。しかも、逆方向搬送時の磁気及び厚みセンサに関するパターンデータを考慮しなくて済み、鑑別処理速度を向上させるとともに、処理効率を上げることができる。
第7の実施形態
第7の実施形態では、第2図に示したように、鑑別処理装置103における突入センサ202は、鑑別処理装置103の入口側にのみ配置され、紙幣108が鑑別処理装置103へ、正方向及び逆方向の双方向に搬送路201で搬送されてくるものである。そして、紙幣の正方向及び逆方向搬送時における、ラインセンサのデータサンプリング及びセンサメモリへの格納の手順は各実施形態と同様である。
ここで、第7の実施形態でも、第17a図に示されるように、光センサ、磁気センサ及び厚みセンサは、正方向搬送時に紙幣が突入センサ通過後、光センサ、磁気センサ及び厚みセンサの順に通過するように配置されている。
一方、鑑別処理装置103と紙幣投入口102との間には、鑑別処理装置103の鑑別結果に応じて、紙幣を紙幣投入口102に搬送して支払うか又は鑑別失敗あるいは鑑別不合格により支払を止めて戻すかを選別するための分岐ゲートが設けられている。
ところが、各センサは光センサ、磁気センサ及び厚みセンサが順に配置されているので、支払モードの場合、つまり紙幣の逆方向搬送時の場合に、紙幣は厚みセンサ、磁気センサ、そして光センサの順に通過することになる。
そのため、第6の実施形態でも説明したように、磁気センサ204及び厚みセンサ205のサンプリングデータを保持しておき、光センサ203のサンプリングデータ処理が終わってから、磁気センサ204及び厚みセンサ205のサンプリングデータ処理を行うことになる。この結果、各センサのサンプリング処理を全て終えるまでの時間が、紙幣の正方向搬送時より長くなる。
上記のようにサンプリングデータ処理の時間が長いと、逆方向搬送時の搬送速度が正方向搬送時と同じである場合には、当該紙幣の鑑別結果が出ないうちに鑑別処理装置10から排出され、上記分岐ゲートを通過してしまうという不具合が生じる。
したがって、この不具合を除くため、第7の実施形態では、紙幣を逆方向搬送する場合、逆方向搬送時の紙幣搬送速度を正方向搬送時より遅く設定する。逆方向搬送時に紙幣搬送速度を遅くすることにより、鑑別処理装置から搬送された紙幣が上記分岐ゲートに到達する迄の時間を長くでき、上記分岐ゲートに到達する以前に光、磁気及び厚みのセンサ全てのサンプリングデータ処理を終了することができる。
これは、第17b図に示された第6の実施形態の場合のように、光センサのサンプリングデータ処理の終了後に磁気・厚みの判断をする時間的な余裕が無いときに有効である。
なお、第7の実施形態では、光、磁気及び厚みの各センサを光、磁気、厚みの順に配列した場合を示したが、これと異なる順番であっても、逆方向搬送時に搬送速度を遅くすることは、鑑別処理装置から上記分岐ゲートまでの距離が短い場合に有効である。
第19図に第7の実施形態の処理フローを示す。紙幣が正方向搬送時である場合(Y)、ステップS1903で、光センサ、磁気センサそして厚みセンサの順にデータサンプリング処理が進められる。これは第18図に示される第6の実施形態における正方向搬送時のデータサンプリング処理と同様である。
一方、紙幣が逆方向に搬送される場合(N)、中央処理装置103は搬送モータ312を逆方向に、かつ予め設定された正方向搬送時の速度より遅い速度で駆動する(S1904)。なお、搬送モータにはステッピングモータを使用すると、速度調整するうえで便利である。
そして、規定間隔で常時光センサ、磁気センサ及び厚みセンサをスキャンさせ、ライン単位でサンプリングデータをセンサメモリ306に格納していく(S1905)。
紙幣の先頭が突入センサを通過すると(S1906)、紙幣の先頭が突入センサを通過した時点でセンサのサンプリングを停止し、距離L1に相当するライン数分だけ戻った位置を、センサメモリ306における画像処理の切り出し点とする(S1907)。
以上のとおり、第7の実施形態では、辞書データ部の基準パターンデータを共通化できるばかりでなく、逆方向搬送時には正方向搬送時より搬送速度を遅くしたので、紙幣が搬送されて分岐ゲートに至るまでの時間が稼げる。このため光・磁気・厚みの全センサの処理が可能となり、鑑別の精度を上げることができる。
第8の実施形態
第8の実施形態では、上記各実施形態と同様にして、鑑別処理装置103の辞書データ部310の基準パターンデータの共通化を図るものであるが、特に、出口側にも突入センサ2005を配置して鑑別処理装置103の双方向搬送を実現するものである。
鑑別処理装置103におけるセンサの配置を第20図に示すように、鑑別処理装置103の入口側に突入センサ202を、そして出口側にも突入センサ202″を配置している。さらにセンサ類は光センサ203のみで構成されている。
ここで、2個の突入センサ202及び202″の出力をそれぞれ電気的にOR回路(図示せず)に結合すれば、鑑別処理装置103の入口側又は出口側の何れからでも、紙幣が到来したことを検出できる。
したがって中央処理装置103は、上記OR回路の出力があった時点で紙幣が到来したと判断し、その出力をトリガとして光センサ2002のスキャンを開始させ、データサンプリングを行う。
第20図では、一例を示したものであり、これに限定されるものではなく、光センサ203以外にも磁気センサ等を追加することが可能である。
第8の実施形態は、OR回路出力でラインセンサのスキャン開始の時点を検出することを特徴とするものであって、ラインセンサをスキャンして得たサンプリングデータのセンサメモリ306への格納、そしてパターン画像データの作成のためのセンサメモリ306からの読み出しの手順は、他の実施形態と同様に行えばよく、光センサ2002のスキャンを開始するトリガをOR回路の出力から得ているだけであるから、中央処理装置103における制御処理のソフトウエアを変更しなくてよい。
第21図に第8の実施形態の処理フローを示す。
鑑別処理装置103に設けられた上記のOR回路がONになることで、紙幣の先頭が突入センサ202及び202″のいずれかに突入したことを検出し(S2101)、中央処理装置103はOR回路の出力があった時点で光センサ203のスキャンを開始させ、光センサ203のデータサンプリングを行う(S2102)。これ以降の動作は他の実施形態と同様である。
第9の実施形態
第9の実施形態は、上記各実施形態と同様にして、鑑別処理装置103の辞書データ部310の基準パターンデータの共通化を図るものであるが、特に、センサ類を物理的に対称な位置に配置することにより鑑別処理装置103の双方向搬送を実現するものである。
鑑別処理装置103において、センサ類を入口側及び出口側の双方に配置する場合を第22図に示している。例えば、光センサ203を中央に置き、入口側に突入センサ202及び磁気センサ204を、そして出口側にも突入センサ202″及び磁気センサ204′をそれぞれ配置する。つまり突入センサ202と磁気センサ204′は突入センサ202″と磁気センサ204とが光センサ203を介してそれぞれ物理的に対称な位置となるように配置する。
第9の実施形態によれば、センサ類の配置が光センサを介して物理的に対称であるので、光センサ203のスキャンの開始時点も正逆方向搬送時で同じになり、センサメモリ306からサンプリングデータを読み出す手順が正逆方向搬送時で同じになる等、中央処理装置103における制御処理のソフトウエアが共通化若しくは簡略化される。
発明の効果
以上、本発明を実施形態毎に説明してきたが、本発明によれば、突入センサにより紙幣の通過を検出しラインセンサのデータサンプリング開始のトリガとしたこと、そして、ラインセンサのスキャン方向と、ラインセンサから得られたサンプリングデータのセンサメモリへの格納方向と、さらにセンサメモリからのサンプリングデータの読み出し方向とを考慮することにより、鑑別処理のための辞書データ部の基準パターンデータを共通化し、メモリ容量を小さくできる双方向の鑑別処理を実現可能である。
【図面の簡単な説明】
第1図は一般的な鑑別処理装置を含むATMを示す概略図、
第2図は鑑別処理装置におけるセンサ類の配置を示す概略図、
第3図は本発明に係る鑑別処理装置の概略ブロック図、
第4a図及び第4b図は正方向搬送時の紙幣とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第5a図及び第5b図は逆方向搬送時の紙幣とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第6a図及び第6b図は第1の実施形態におけるラインセンサのスキャン方向とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第7図は第1の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第8a図及び第8b図は第2の実施形態におけるラインセンサのスキャン方向とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第9図は第2の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第10a図及び第10b図は第3の実施形態におけるラインセンサのスキャン方向とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第11図は第3の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第12a図及び第12b図は第4の実施形態におけるラインセンサのスキャン方向とセンサメモリイメージとの関係を示す図、
第13a図及び第13b図は第4の実施形態における逆方向搬送時の紙幣とセンサメモリイメージとの関係を説明する図、
第14図は第4の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第15a図及び第15b図は第5の実施形態におけるラインセンサのスキャン方向とセンサメモリイメージとの関係を示す図、
第16図は第5の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第17a図及び第17b図は第6の実施形態における正方向及び逆方向搬送時のラインセンサのスキャンの概要を説明する図、
第18図は第6の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第19図は第7の実施形態におけるラインセンサのスキャンと画像処理に関するフローチャート図、
第20図は第8の実施形態における突入センサの配置関係を説明する図、
第21図は第8の実施形態における突入センサの動作を示すフローチャート図、及び
第22図は第9の実施形態における突入センサ及び磁気センサの配置関係を説明する図である。
Claims (10)
- 搬送される紙葉類をスキャンしてデータサンプリングをするラインセンサ手段と、
前記ラインセンサ手段の一方の側に配置され、前記紙葉類が搬送されてきたことを検出する突入センサ手段と、
前記ラインセンサ手段で得たサンプリングデータをライン単位で格納するセンサメモリ手段と、
前記サンプリングデータを格納した前記センサメモリ手段から所定の読み出し方向でサンプリングデータを得て、パターン画像データを作成する手段とを有する紙葉類鑑別処理装置において、
前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の一方の側から搬送される場合には、前記突入センサ手段が前記紙葉類の通過を検出したとき前記データサンプリングを開始し、
前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の他方の側から搬送される場合には、前記紙葉類の一回の通過によって、前記ラインセンサ手段が必ずサンプリングできる間隔で、前記データサンプリングを開始し、
前記作成されたパターン画像データと、これと対比すべき基準パターンデータとから、前記紙葉類を鑑別するようにしたことを特徴とする紙葉類鑑別処理装置。 - 前記ラインセンサ手段の一方の側に配置された突入センサ手段は、前記ラインセンサ手段から前記紙葉類の長さより大きい距離で配置されていることを特徴とする請求項1に記載の紙葉類鑑別処理装置。
- 前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の一方の側から搬送される場合、前記紙葉類が前記突入センサ手段を通過した時点から所定時間経過後に前記ラインセンサ手段のデータサンプリングを開始することを特徴とする請求項2に記載の紙葉類鑑別処理装置。
- 前記センサメモリ手段において前記格納を開始した位置から前記格納を停止した位置まで格納されている当該サンプリングデータをライン単位で読み出し、前記パターン画像データを作成することを特徴とする請求項3に記載の紙葉類鑑別処理装置。
- 前記突入センサ手段を前記ラインセンサ手段の他方の側にも配置して前記紙葉類の検出を前記ラインセンサ手段の両側で行い、前記両側の検出出力の論理和(OR)により、前記ラインセンサ手段のスキャンを開始することを特徴とする請求項1に記載の紙葉類鑑別処理装置。
- ラインセンサ手段により、搬送される紙葉類をスキャンして得たサンプリングデータをライン単位でセンサメモリ手段に格納し、該サンプリングデータから作成したパターン画像データと、これと対比すべき基準パターンデータとから、前記紙葉類を鑑別する紙葉類鑑別処理制御方法であって、
前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の一方の側から搬送される場合、前記紙葉類が前記一方の側に配置された突入センサ手段を通過した時点から前記ラインセンサ手段のデータサンプリングを開始し、
前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の他方の側から搬送される場合、前記紙葉類の一回の通過によって、前記ラインセンサ手段が必ずサンプリングできる間隔で、前記データサンプリングを開始し、
前記サンプリングデータを前記センサメモリ手段から所定の方向で読み出してパターン画像データを作成することを特徴とする紙葉類鑑別処理制御方法。 - 前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の一方の側から搬送される場合、前記紙葉類が前記一方の側に配置された前記突入センサ手段を通過した時点から所定時間経過後に前記ラインセンサ手段のデータサンプリングを開始することを特徴とする請求項6に記載の紙葉類鑑別処理制御方法。
- 前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の他方の側から搬送される場合、前記紙葉類の先頭が前記突入センサ手段を通過したとき、前記サンプリングデータの前記センサメモリ手段への格納を停止することを特徴とする請求項6に記載の紙葉類鑑別処理制御方法。
- 前記センサメモリ手段にて前記格納を停止した位置のサンプリングデータからライン単位で読み出しを行い、該サンプリングデータを前記センサメモリ手段の先頭から再格納することを特徴とする請求項8に記載の紙葉類鑑別処理制御方法。
- 前記紙葉類が前記ラインセンサ手段の他方の側から搬送される場合、前記紙葉類の先頭が前記突入センサ手段を通過しても前記紙葉類に係る全てのサンプリングデータを格納できないとき、前記サンプリングデータの前記センサメモリ手段への格納を前記紙葉類が前記突入センサ手段を通過した時点から所定時間経過後まで行うことを特徴とする請求項6に記載の紙葉類鑑別処理制御方法。
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