JP3544779B2 - 紙葉類の画像データ抽出方法及び装置 - Google Patents

紙葉類の画像データ抽出方法及び装置 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラインセンサを用いて紙葉類を識別する紙葉類識別装置に関し、特に紙葉類の識別のための画像データを抽出する方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣入金機等の紙幣処理機に採用されている紙幣識別装置は、高速で搬送されてくる紙幣の特徴をイメージセンサによってとらまえ、その特徴データを内部処理することにより金種や紙幣の搬送される方向等を識別している。このような紙幣識別装置には種々のタイプのものがあるが、ラインセンサ(1次元イメージセンサ)を用いた識別装置では、例えば、紙幣の搬送方向と直交する方向にラインセンサを取り付け、所定の搬送距離毎に1ラインづつ走査することで紙幣全面に渡って画像情報を採取し、A/D変換した画像データに基づいて紙幣の金種や真偽,汚れや欠け等の識別を行なっている。その際、予め設定された特徴パターンの領域を画像データから画素単位に切出して基準データと比較し識別する方式の他に、画像データを所定の大きさのブロックに分割して比較対象のブロックを抽出し、ブロック領域単位に比較して識別する方式も採られている。
【0003】
図9は、ラインセンサを用いた従来の紙幣識別装置の主要部の構成例をブロック図で示しており、同図を参照して従来の画像データ抽出方法を説明する。この装置は、紙幣の長手方向に搬送する搬送手段2と、紙幣1の搬送方向(図中の矢印A方向)と直交する方向に複数のセンサ素子S1〜Smを直線状に配列して成るラインセンサ3と、ラインセンサ3によって採取した画像情報VDSをA/D変換した紙幣1枚分の画像データVDTを記憶する画像データ記憶手段4と、画像データVDTをブロック化して複数ブロックに分割する画像データ分割手段5と、分割された画像データBVDTと予め設定されている基準データに基づいて紙幣の金種や真偽等を判別する判別手段6等から構成される。ラインセンサ3は、センサ素子S1〜Smに1対1に対応する出力チャンネルCH1〜CHmを有しており、画像データ記憶手段4では各出力チャンネルからの画像情報VDSをライン毎に採取してA/D変換し、紙幣1枚分の画像データVDTをメモリに展開して格納する。
【0004】
画像データ分割手段5と判別手段6はハードウェア的にはCPU,RAM,ROM等から構成され、画像データ分割手段5では、図10に示すように、メモリに展開された画像データVDTを前端側から検索して同一ラインに対する媒体存在率が所定の閾値(前端エッジ検出用閾値)以上のラインを前端エッジラインFEとし、また、左端側から検索して同一チャンネルに対する媒体存在率が所定の閾値(左端エッジ検出用閾値)以上のラインを左端エッジラインLEとして検出する。そして、前端エッジラインFEの左端エッジチャンネルの位置P1からX軸,Y軸方向に所定量シフトした位置(図10では6チャンネル,6ライン)をブロッキング起点P1’とし、所定のチャンネル数及びライン数分(図10では8チャンネル×5ライン)の矩形領域を1ブロックとしてX軸方向(ライン主走査方向)に画像データを分割する。
【0005】
また、Y軸方向(時間軸方向)の次のブロックは、左端エッジチャンネルの位置P2からX軸方向に所定量(図10では6チャンネル)シフトした位置をブロッキング起点P2’とし、ブロック分割する。ここで、所定量シフトするのは、絵柄の印刷されていない周縁部を識別対象外としているためである。判別手段6では、予め設定されている各特徴パターン領域に対応するブロックを取出して特徴抽出処理を行なう。そして、この抽出された特徴データと予め設定されている基準パターンとが比較されて金種等の判別が行なわれるようになっている。なお、このようなラインセンサを用いた識別装置では、紙幣の短手方向に搬送するものもあるが、画像データの抽出方法は長手方向に搬送するものと同様である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の画像データ抽出方法では、ラインセンサで読み取ったデータから紙葉類の前端エッジラインと左端エッジチャンネルを検出し、その前端エッジラインと左端エッジチャンネルを基準として画像データをブロック化するので、基準となる紙葉類の左端に破れや欠けがあると、図10中の欠け部の分割ブロックBVa,BVbに示すように、ブロック化したデータが紙葉類の破れ欠けの大きさの分だけずれてしまい、また、紙葉類が斜行状態で搬送された場合も、精度の高い画像データを抽出できず、識別を行ないにくくしていた。
【0007】
本発明は上述のような事情から成されたものであり、本発明の目的は、紙葉類の端部の欠損や紙葉類の斜行状態の影響が少なく、精度の高い画像データを得ることができる紙葉類の画像データ抽出方法及び装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、紙葉類の搬送方向と直交する方向に搬送路幅以上の幅で配置された複数チャンネルから成るラインセンサを備え、紙葉類を搬送させながら前記ラインセンサで紙葉類の全面を読み取り、紙葉類を識別するための画像データを抽出する紙葉類の画像データ抽出方法及び装置に関するものであり、本発明の上記目的は、前記ラインセンサ幅で紙葉類全面を読み取り、読み取った前記ラインセンサ幅の画像データを搬送方向と直交する方向へ少なくとも3つ以上の領域に分割し、前記画像データから紙葉類の前端エッジラインを検出し、分割した最左側領域における紙葉類の遮光度合いから紙葉類のライン毎の左端エッジを決定し、分割した最右側領域における紙葉類の遮光度合いから紙葉類のライン毎の右端エッジを決定し、前記左端エッジ及び右端エッジの中点を紙葉類のライン毎の中央位置とし、前記ライン毎の中央位置を基準にした複数チャンネル毎の画像データを前記前端エッジラインを基準にした複数ライン毎にブロック化して抽出することによって達成される。
【0009】
また、装置においては、前記ラインセンサの各出力チャンネルからのラインデータに基づき前記紙葉類の前端エッジラインを検出する前端エッジライン検出手段と、前記ラインセンサから前記ラインデータを順次入力し、前端エッジラインより当該ラインの紙葉類の左端エッジ及び右端エッジを検出してその中央位置をライン毎に算出するライン中央位置検出手段と、前記ライン毎の中央位置を順次受取り、前記ライン毎の中央位置を基準にした複数チャンネル毎の画像データを複数ライン毎に順次ブロック化して抽出する画像データブロッキング手段とを備えることによって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、識別対象の紙葉類としては紙幣を例とし、搬送手段としては長手方向に搬送するものを例として説明する。図2は、本発明の画像データ抽出装置の構成例を機能ブロック図で示している。この装置におけるラインセンサ3(反射型又は透過型のラインセンサ)の構成は従来と同様であり、紙幣の搬送方向Aと直交する方向に配置されている。紙幣1の搬送路2aの幅は、識別対象となる紙幣の横幅より若干広く設けており、ラインセンサ3の幅は搬送路2aの幅以上としている。
【0011】
画像データ抽出部10は、画像データ補正手段11と、2値化手段12と、ライン分割データ算出手段13と、前端エッジライン検出手段14と、ライン中央位置検出手段15と、画像データブロッキング手段16と、統計値演算手段17等から構成される。画像データ補正手段11は、ラインセンサ3によって採取した画像データ(A/D変換後の生データ;256階調/1画素)VDTに対して各チャンネルのオフセット値を減算する補正を行ない、補正後の画像データ(生データ)VDT’を画像情報記憶部(メモリ)20に記憶する。2値化手段12は、補正後の画像データVDT’に対して媒体有無スレッショルド値で2値化 (媒体有“1”と媒体無“0”)する。ライン分割データ算出手段13は、2値化手段12から2値データVDCを受け、図3(A)に示すように、ラインセンサ3のライン(出力チャンネルCH1〜CHn)を予め設定された分割数i(i≧3)により第1の領域から第iの領域に分割し、同一領域内の2値化“1”のチャンネル数をライン分割データとして各領域毎に算出する。
【0012】
前端エッジライン検出手段14は、第2〜第i−1のライン分割データLBDaに基づいて紙幣画像1の前端エッジラインFEを検出する。この前端エッジラインFEは、図3(B)に示すように、紙幣画像のエッジライン1aより所定量(絵柄の印刷されていない周縁部の幅分)シフトしたラインである。ライン中央位置検出手段15は、第1及び第iのライン分割データLBDbに基づいて紙幣の当該ラインの左端エッジLEline及び右端エッジRElineをそれぞれ検出し、そのラインの中央位置CElineをライン毎に求める。
【0013】
画像データブロッキング手段16は、ライン毎の中央位置CElineを基準とした複数チャンネル(チャンネル数j)毎の画像データVDT’を、前端エッジラインFEを基準とした複数ライン(ライン数k)毎にブロック化すると共に、ブロック化されたブロックにおける画像データVDT’の検出光量の総和を求めてブロックデータBVDTとして画像情報記憶部20に格納する。例えば、紙幣1が斜行状態で搬送されてくる場合は、図3(C)に示すように、階段状のブロック(jチャンネル×kライン)に分割され、ブロック領域内の総受光量がブロックデータとして抽出される。なお、図3(B)は分割イメージを示しており、斜行状態の場合は実際には階段状のブロックが整列した状態となる。統計値演算手段17は、ブロック分割された画像データVDT’内の指定領域における統計値(受光量の総和,最大光量のブロック,最小光量のブロック等)を求める。
【0014】
識別部100は、装置全体を制御する制御手段101と判別手段102とから構成され、判別手段102では基準パターンの領域を指定し、統計値演算手段17に指令して得た指定領域における統計値と基準パターンとを照合して金種や真偽等を判別する。なお、画像データ抽出部10はハードウェア回路で構成されており、画像データ抽出部10における上記の各処理はライン走査しながら行なわれ、紙幣全面がラインセンサ3部を通過する時点で紙幣1枚分の画像データ抽出処理が終了するようになっている。画像データ抽出部10のハードウェア構成については後述する。
【0015】
以下説明を分かりやすくするため、現在の日本国紙幣(紙幣の幅:ほぼ76mm)を対象として、図4に示すように、紙幣の搬送路2aの幅を80mmとし、各センサ素子の受光出力のチャンネル数nが“80”で、チャンネル間隔=1mm,1チャンネル=1センサ素子(1チャンネルデータ=1画素データ)のラインセンサ3を用いた場合を例とする。また、同図4に示すように、ライン(チャンネルCH1〜CH80)の分割数iが“5”、第1〜第5の分割領域がそれぞれ“6”,“28”,“12”,“28”,“6”チャンネル(mm)に設定され、ブロック化する際のチャンネル数jが“8”,ライン数kが“5”にそれぞれ設定されている場合を具体例として説明する。
【0016】
ここで、ラインの領域分割は、前端エッジラインと、各ライン毎の左端エッジ,右端エッジ及びライン中央位置を高速に検出するために行なわれるもので、第1及び第5の領域の幅は、寄せや斜行等の搬送状態にかかわらず紙幣の左端及び右端のエッジ部が領域内にそれぞれ含まれる長さに設定される。両側の幅が大きすぎると、欠け等の影響で誤検出を起こす可能性があるため、これを防止する目的でそれぞれ“6”チャンネル(mm)に設定している。また、紙幣の隅/中央部においては欠けや折れ等の傷みがあるケースが多いため、前端エッジラインはこれらの部分を省いた第2及び第4の領域のデータに基づいて検出する。そのため、第2〜第4の領域を設定する際には、中央部の第3の領域については折れ等の傷みを考慮した長さに、中央部と両端部を除く第2,第4の領域については前端エッジラインの検出が可能なように、それぞれの幅が設定されている。
【0017】
上述のような構成において、本発明の画像データ抽出方法を図1のフロチャートに従って説明する。識別部100内の制御手段101は、紙幣の取引開始コマンド(例えば計数機では計数開始指示)が入力されると、搬送手段による紙幣の搬送を開始すると共に、画像データ補正手段11に指令して紙幣がラインセンサ部に搬送されるまでの間にオフセットカット処理を行なう。オフセットカット処理では、紙幣が存在しない状態(ラインセンサは消灯状態)にてデータ採取を行ない、採取されたデータについて各チャンネルのオフセット値を画像データ補正手段11により算出して画像情報記憶部20に格納しておく。続いて、ラインセンサ3を点灯状態とし、図示されない検知センサ等によりラインセンサ部への紙幣の到来を検知すると、制御手段101は画像データ抽出部10に対して抽出開始を指令する。
【0018】
画像データ抽出部10内の画像データ補正手段11は、一定搬送距離毎(メカタイミングパルス毎)にラインセンサ3の各チャンネルCH1〜CH80からの受光出力(256階調/1画素)を入力し、画像情報記憶部20に格納されているオフセット値を減算する補正を行ない、補正後の画像データ(生データ)VDT’を2値化手段12に送出すると共に画像情報記憶部20に記憶する(ステップS1)。2値化手段12は、画像データ補正手段11からチャンネル単位に画像データ(画素情報)VDT’を受け、画素値と媒体有無スレッショルド値とを比較し、媒体有りを“1”,媒体無しを“0”として2値化する。ここで、紙幣の欠けが大きく紙幣が第1又は第5の領域内(チャンネルCH1〜CH6,チャンネルCH75〜CH80)に無い場合は、図5の斜線部(ライン幅Wの範囲)に示すように、チャンネルCH7からは紙幣有りとして補正する。そして、2値化した2値データVDCをライン分割データ算出手段13に順次送出する(ステップS2)。
【0019】
ライン分割データ算出手段13は、2値化手段12から2値データVDCをチャンネル単位に順次受けながら、1ライン(80チャンネル)の第1〜第5の各領域毎に2値データVDCを加算して加算値(=媒体有りのチャンネル数)を第1〜第5のライン分割データとする。例えば、図6に示すように、左端エッジLEと右端エッジREとの間が媒体有り(“1”)とすると、ライン70〜74の各第1〜第5領域のライン分割データLBDはそれぞれ、図7(A)中の“LBD”に示す内容となる。ライン分割データ算出手段13では、算出した当該ラインの第2,第4のライン分割データLBDaを前端エッジライン検出手段14に送出すると共に、第1,第5のライン分割データLBDbをライン中央位置検出手段15に送出する(ステップS3)。
【0020】
前端エッジライン検出手段14は、第2,第4のライン分割データLBDaを受け、第2と第4のライン分割データ値の和が予め設定されたチャンネル数以上になったラインを前端エッジラインFEとする(ステップS4)。一方、ライン中央位置検出手段15は、第1,第5のライン分割データLBDbを受け、ステップS4で検出した前端エッジラインFEよりライン毎に、次の数1,数2により左端エッジLEの位置(チャンネル番号)LElineと右端エッジREの位置 (チャンネル番号)RElineをそれぞれ算出する(ステップS5)。
【0021】
【数1】
LEline=“6”−第1のライン分割データ値+1
ここで、“6”は第1の領域のチャンネル数である。
【数2】
REline=“80”−(“6”−第5のライン分割データ値)
ここで、“80”は第1〜第5の領域のチャンネル数の総和,“6”は第1の領域のチャンネル数である。
続いてライン中央位置検出手段15では算出した左右端エッジLEline,RElineから、次の数3により当該ラインの中央位置(チャンネル番号)CElineを算出し、画像データブロッキング手段16に送出する(ステップS6)。
【数3】
CEline=(LEline+REline)/2
【0022】
画像データブロッキング手段16は、当該ラインの中央位置CElineより予め設定されているブロッキング量(本例では、4ブロック分の幅=8×4=32チャンネル=32mm)分補正を行ない、当該ラインのブロッキング開始左端エッジの位置(チャンネル番号)BLElineをライン毎に順次決定する。図7(A)中のライン分割データLBDの例では、各ライン70〜74の左端エッジLEline,右端エッジREline,中央位置CEline及びブロッキング開始左端エッジBLElineの算出結果は、それぞれ図7(A)中に示す内容となる(ステップS7)。続いて、画像データブロッキング手段16は、ステップS4で検出した前端エッジラインFE及び各ラインのブロッキング開始チャンネルBLElineより、予め設定されたチャンネル数(j=“8”)とライン数(k=“5”)により設定されたブロッキング数分、画像データVDS’をブロック化すると共に、各ブロック毎に当該ブロックの画像データVDS’の加算値、即ち当該ブロック領域における検出光量(256階調/1画素)の総和を求め、ブロックデータBVDTとしてブロッキング情報BDIと共に画像情報記憶部20に格納する。
【0023】
ここで、図6のライン70〜74の部分のブロック化の例を従来例と比較して示すと、本発明では、同図6に示すように階段状のブロックBLK(主走査方向に8個)にブロック化される。これに対して従来のブロッキング方法では、前端エッジラインと左端エッジチャンネルを基準としており、上記ライン70〜74の場合、各ラインのブロッキングの左端エッジチャンネルは図7(B)の様になり、ブロッキングの結果、図6中の破線枠に示すように、欠けの大きさの分だけずれた矩形のブロックPBLKとなる。(ステップS8)。
【0024】
上記のステップS1からステップS8までの画像データ抽出処理はライン走査しながら行なわれ、図3中の時間軸tの方向に順次にブロック化されていく。ブロック化が終了すると、識別部100内の判別手段102では、予め設定された基準パターン(特徴パターン)のブロック領域、例えば開始ブロック(左上端のブロック番号)〜終了ブロック(右下端のブロック番号)で囲まれる矩形状の領域を指定する。統計値演算手段17は、ブロックデータBVDT及びブロッキング情報BDIに基づいて指定領域における統計値(受光量の総和,最大光量のブロック,最小光量のブロック等の統計値)を演算し、識別部100に送出する。識別部100内の判別手段102では、統計データと基準パターンデータとを照合して金種や真偽等を判別し、紙幣1枚分の判別処理を全て終了する(ステップS9)。
【0025】
図8は、図2の画像データ抽出装置のハードウェア構成の一例を示しており、同図を参照して画像データ抽出部10の回路構成の例を説明する。図2の機能ブロック図における各画像抽出手段11〜16との対応は、図8中の画像データ抽出部10内の各回路ブロック31〜36のカッコ内に同符号(11〜16)を付して示している。この装置の動作例は上述のステップS1〜S9で説明した動作例と同様であるため、ここでは動作の詳細な説明については省略する。
【0026】
図8において、図2の画像情報記憶部20の記憶媒体としては、SRAM21,DPRAM22及びレジスタ23が用いられ、対CPUバス制御回路CTL1を介してCPU100からのアクセスが可能なようになっている。SRAM21は、補正後の画像データ(生データ)VDT’及びライン分割データLBDが格納されるメモリであり、その入出力制御はSRAMバス制御回路CTL2で行なわれる。DPRAM22は、ブロックデータBVDT,ブロッキング情報BDI,前端エッジラインFE及び中央位置CE等の情報が格納されるメモリであり、その入出力制御はDPRAMバス制御回路CTL4で行なわれる。レジスタ23は、CPU100と画像データ抽出部10とのインタフェース用のメモリであり、CPU100からブロック分割に係わる設定値が当該レジスタに書込まれ、画像データ抽出部10内の各回路に設定情報が提供される。設定情報としては、ラインの分割数i,ブロック化する際のチャンネル数j及びライン数k,X軸及びY軸方向の分割ブロック数等があり、画像データ抽出部10内の各回路では設定情報に従って画像データ抽出処理を行なうようになっている。
【0027】
ラインセンサコントロール回路CTL3は、ラインセンサ3の駆動制御及びデータ採取タイミングの制御を行なう回路で、メカクロックを入力して制御パルス(スタートパルス、ラインセンサシフトパルス)を発生し、ラインセンサ3に送出してデータ採取の制御を行なう。ラインデータ処理回路31は、ラインセンサ3からA/Dコンバータを介して画像データVDT(チャンネルCH1〜CHn出力)を入力し、各チャンネルのオフセット値の減算による補正処理、媒体有無への2値化処理、ラインの領域分割処理、各領域(第1〜第5エリア)のライン分割データの作成(2値データの加算)処理、及び左端エッジ,右端エッジ,中央位置(チャンネル番号)の算出処理を行なう。前端エッジライン検出回路32は、第2,第4エリアのライン分割データ(2値データ)を入力し、その和とレジスタ23に書込まれている設定値(閾値)との比較により前端エッジラインの検出を行なう。
【0028】
開始チヤンネル算出回路33は、第1,第5エリアのライン分割データ(2値データ)及び左端/右端エッジ,中央位置データを入力し、当該ラインの中央位置より設定されたブロッキング量(チャンネル数)減算して当該ラインのブロッキング開始左端エッジ位置(開始チャンネル番号)を算出する。ブロッキング回路34は、前端エッジラインデータ,ブロッキング開始チャンネル番号,設定チャンネル数/ライン数及び設定ブロッキング数を入力し、紙幣画像をブロック化してブロッキング情報(チャンネル/ライン番号によるブロックの座標情報)を作成すると共に、当該ブロックの画像データ(補正後の生データ)を入力し、当該ブロック領域における検出光量の総和をライン毎に演算してブロックデータを作成する。前端エッジ/中央位置書込回路35は、前端エッジライン及び中央位置データをDPRAM22に書込むための制御(アドレス制御)を行なう。
【0029】
1ラインの上記検出光量演算までの処理が終了すると、統計値演算回路36を介してラインセンサコントロール回路1CTL3に対してライン終了信号を出力する。そして、次の主走査ラインのラインデータ画像データVDTをラインデータ処理回路31が入力して上記の動作をライン毎に繰り返し、全ブロック分の処理終了により紙幣1枚の画像データ抽出処理を終了する。抽出終了の割込みによりCPU100では、基準パターンの領域を指定して統計値演算回路36から指定領域の統計値(受光量の総和,最大光量のブロック,最小光量のブロック等)の演算結果を受けて当該紙幣の判別処理を行ない、紙幣1枚の判別処理を全て終了する。
【0030】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明方法によれば、読み取った紙葉類のラインデータ毎に中央位置を決定し、ライン毎の中央位置に基づいてデータのブロック化を行うので、紙葉類の端の一部分が欠損した紙葉類であっても欠損部による影響が少なく、また、紙葉類が斜行状態で搬送された場合でも斜行状態の影響が少なく、識別のための安定した精度の高い画像データを抽出することができる。また、本発明装置によれば、画像データのブロック分割処理をライン走査をしながら紙葉類の搬送中にハードウェアで行なうように構成しているので、上記の効果を奏すると共に、画像データを高速に抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像データ抽出方法を説明するためフローチャートである。
【図2】本発明の画像データ抽出装置の構成例を示す機能ブロック図である。
【図3】本発明による画像データ抽出処理の概略を説明するための図である。
【図4】ラインセンサのライン分割領域の設定例を示す図である。
【図5】紙葉類の欠け部の処理を説明するための図である。
【図6】本発明による画像データのブロッキング結果の一例を従来例と比較して示す図である。
【図7】本発明による画像データのブロッキング方法を従来例と比較して説明するための図である。
【図8】本発明の画像データ抽出装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図9】従来の紙幣識別装置の主要部の構成例を示すブロック図である。
【図10】従来の画像データ抽出方法を説明するため図である。
【符号の説明】
1 紙葉類
1a 紙幣画像のエッジライン
2 搬送手段
3 ラインセンサ
10 画像データ抽出部
11 画像データ補正手段
12 2値化手段
13 ライン分割データ算出手段
14 前端エッジライン検出手段
15 ライン中央位置検出手段
16 画像データブロッキング手段
17 統計値演算手段
20 画像情報記憶部
21 SRAM
22 DPRAM
23 レジスタ
31 ラインデータ処理回路
32 前端エッジライン検出回路
33 開始チヤンネル算出回路
34 ブロッキング回路
35 前端エッジ/中央位置書込回路
36 統計値演算回路
100 識別部
101 制御手段
102 判別手段

Claims (2)

  1. 紙葉類の搬送方向と直交する方向に搬送路幅以上の幅で配置された複数チャンネルから成るラインセンサを備え、紙葉類を搬送させながら前記ラインセンサで紙葉類の全面を読み取り、紙葉類を識別するための画像データを抽出する紙葉類の画像データ抽出方法において、前記ラインセンサ幅で紙葉類全面を読み取り、読み取った前記ラインセンサ幅の画像データを搬送方向と直交する方向へ少なくとも3つ以上の領域に分割し、前記画像データから紙葉類の前端エッジラインを検出し、分割した最左側領域における紙葉類の遮光度合いから紙葉類のライン毎の左端エッジを決定し、分割した最右側領域における紙葉類の遮光度合いから紙葉類のライン毎の右端エッジを決定し、前記左端エッジ及び右端エッジの中点を紙葉類のライン毎の中央位置とし、前記ライン毎の中央位置を基準にした複数チャンネル毎の画像データを前記前端エッジラインを基準にした複数ライン毎にブロック化して抽出することを特徴とする紙葉類の画像データ抽出方法。
  2. 紙葉類の搬送方向と直交する方向に搬送路幅以上の幅で配置された複数チャンネルから成るラインセンサを備え、紙葉類を搬送させながら前記ラインセンサで紙葉類の全面を読み取り、紙葉類を識別するための画像データを抽出する紙葉類の画像データ抽出装置において、前記ラインセンサの各出力チャンネルからのラインデータに基づき前記紙葉類の前端エッジラインを検出する前端エッジライン検出手段と、前記ラインセンサから前記ラインデータを順次入力し、前端エッジラインより当該ラインの紙葉類の左端エッジ及び右端エッジを検出してその中央位置をライン毎に算出するライン中央位置検出手段と、前記ライン毎の中央位置を順次受取り、前記ライン毎の中央位置を基準にした複数チャンネル毎の画像データを複数ライン毎に順次ブロック化して抽出する画像データブロッキング手段とを備えたこと特徴とする紙葉類の画像データ抽出装置。
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