JP3919167B2 - 電子写真用キャリア、現像剤及び画像形成装置 - Google Patents

電子写真用キャリア、現像剤及び画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トナー粒子と共に撹拌することによりトナー粒子に電荷を付与する電荷付与部材であるいわゆるキャリア粒子、該トナー粒子およびキャリア粒子を少なくとも含有する電子写真用現像剤、およびこれを用いた画像形成方法、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、電子写真方式による画像形成では、光導電性物質等の像担持体上に静電荷による潜像を形成し、この静電潜像に対して、帯電したトナー粒子を付着させ可視像を形成している。トナーにより形成された可視像は、最終的に紙等の転写媒体に転写後、熱、圧力や溶剤気体等によって転写媒体に定着され、出力画像となる。
【0003】
これらの画像形成方法は、可視像化のためのトナー粒子を帯電させる方法により、トナー粒子とキャリア粒子の攪拌・混合による摩擦帯電を用いる、いわゆる二成分現像方式と、キャリア粒子を用いずにトナー粒子への電荷付与を行なう、いわゆる一成分現像方式とに大別される。また、一成分現像方式では、現像ローラーへのトナー粒子の保持に磁気力を使用するか否かにより、磁性一成分現像方式、非磁性一成分現像方式に分類される。
【0004】
これまで、高速性、画像再現性を要求されるプリンター、複写機やこれをベースとした複合機等では、トナー粒子帯電の安定性、立上がり性、画像品質の長期的安定性等の要求から、二成分現像方式が多く採用され、省スペース性、低コスト化等の要求が大きい小型のプリンター、ファクシミリ等には、一成分現像方式が多く採用されてきていた。
【0005】
近年、環境影響への配慮から、主に一成分現像方式で採用されているユニットのリサイクル、リユースが実現されつつあるのと同時に、二成分現像方式においても、更なる現像剤の高寿命化の要求が高まってきている。
【0006】
二成分系現像剤の劣化の要因としては、▲1▼キャリア粒子表面の摩耗、▲2▼キャリア表面コート層の剥離、▲3▼キャリア粒子の破砕や、▲4▼トナー粒子成分のキャリア粒子状への固着,に伴う帯電性能の低下、所望の電気抵抗からの変移や、破片・摩耗粉の発生が挙げられ、これらの要因が元となり、画像濃度の低下、地肌カブリの発生、解像力の低下等といった画像品質の劣化や、像担持体の物理的/電気的傷の発生、帯電部材汚染等の画像形成系の劣化を引き起こす。
【0007】
一方、消費エネルギー低減の観点から、トナー像を定着する際の温度は更に低くなりつつあり、より低エネルギーで定着できるようにするため、トナー粒子はより低い温度で変形・固着し易くなってきている。このような状況の中、キャリアコート粒子のコート層の耐摩耗性・非付着性は、より高機能なものが求められるようになってきている。
上述のような課題を解消するために、これまでにもある程度の効果を持った、多くの提案がなされてきている。
【0008】
このうち、コートキャリア粒子のコート層に着目し、特にその強度に対しての技術として、特開平9−311504号公報では、酸化鉄粒子粉末と硬化したフェノール樹脂とからなる球状複合体芯粒子の表面に硬化したアミノ基を含むフェノール樹脂からなる被覆層を有すると共に酸化鉄粒子含有率及びアミノ基含有率を規定することにより、安定した摩擦帯電と耐久性を得ることが記載されており、特開平9−311505号公報では、酸化鉄粒子粉末と硬化したフェノール樹脂とからなる球状複合体芯粒子の表面にメラミン樹脂、アニリン樹脂及び尿素樹脂から選ばれる1種又は2種以上とフェノール樹脂の硬化した被覆層からなり、安定した摩擦帯電と耐久性を得ることが記載されており、特許第2825295号公報では、強磁性体微粒子と硬化フェノール樹脂よりなる粒子表面をメラミン樹脂で被覆し、高電気抵抗で嵩密度の小さい磁性キャリアを得ることが記載されており、特許第2905563号公報では、強磁性体微粒子と硬化フェノール樹脂よりなる粒子表面をポリアミド層で均一に被覆し、高電気抵抗で嵩密度の小さい磁性キャリアを得ることが記載されている。
【0009】
しかしながら、上述のような提案では、これまで以上にキャリア粒子の高寿命化が期待されている中で、未だ十分な効果が保持できないことがあった。
また、シリコーン樹脂コートキャリアに関する技術としては、コート層の構造に触れたものとして、特開昭58−184951号公報では、キャリア表面を未硬化分が30重量%以下のシリコーン樹脂で被覆することにより、キャリアの耐久性を向上させることが示されている。しかしながら、この技術では、未硬化分の削減(強制的な硬化)により塗膜の強度を上げているため、塗膜内の構造は均質になっていると考えられる。このような構造では、後述の本発明のようなシロキサン網目の複合構造が形成されることはなく、より高い耐久性を発現するには限界がある。また、特開昭60−6953号公報では、三官能性シランおよび四官能性シランを主原料とするシリコーン樹脂でキャリア表面を被覆することにより、キャリアの耐久性を向上させることが示されている。この技術では、コート膜の架橋密度を大きくすることを主眼とし、これにより、粗い網目のみが存在する場合と比較して、良好な耐久性を発現できることが示されているが、上記の場合と同様にシロキサン網目の複合構造は形成されず、更なる高耐久化に対して適応することはできなかった。更に、特開平7−146592号公報、特開平10−78681号公報、特開平10−90954号公報等を初めとして、多くの提案が見られるが、これらの提案によっても、未だ、十分なコート層の耐久性を発現させることは困難であった。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のような現状の問題点に鑑み、コート層の摩耗が極めて少なく、かつトナー組成物のキャリア表面への固着が極めて少なく、キャリア粒子の高寿命化が計られ、長期に亘りキャリア特性が保持され、耐久性の高い、シリコーン樹脂組成物の硬化物をコート層に含むコートキャリア、及びこれを用いた現像剤を提供することを目的とする。また、本発明は、該キャリアを用いることにより、長期間に亘って極めて安定した良好な画像品質が得られる、画像形成方法、画像形成装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
長期にわたり高品質の画像を安定して得るためには、その期間でのキャリア特性の変化をできる限り小さくすること、すなわちキャリア粒子の高寿命化が必要であり、そのためには、キャリアコート層の耐摩耗性を向上させると共に、キャリア粒子コート層表面へのトナー組成物の固着を防止することが重要となる。
【0012】
本発明者らは鋭意研究の結果、少なくともシリコーン樹脂組成物の硬化物を含む層をキャリアコート層に使用する場合、耐摩耗性が極めて高くなり、かつ充分にトナー組成物のキャリア表面への非付着性が十分に保たれる、特定のコート層の構成が存在し、このような構成を取ることにより、トナー粒子とキャリア粒子の撹拌・摩擦時に発生する局所的な衝撃力・摩擦力や、キャリア粒子同士の衝突・摩擦・衝撃によるキャリアコート層の摩耗・剥離に対する耐久性が向上すると共に、キャリア粒子コート層表面へのトナー組成物の固着を極めて少なくすることができ、現像剤寿命を大幅に延ばし得ることを見出し、該コート層構成に必要な構成要素を特定するに至り本発明を完成した。
【0013】
即ち、上記課題は、本発明の(1)「少なくともコア材表面に、シリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とするコート層を設けた電子写真用キャリアにおいて、該キャリアの赤外分光分析のスペクトルが、1100〜1140cm-1,1020〜1060cm-1及び760〜800cm-1の位置に吸光スペクトルピークを持ち、前記各範囲の最大値ピークを、それぞれP1,P2,P3としたとき、P2/P1=0.8〜1.0かつP3/P2=0.7〜0.85であることを特徴とする電子写真用キャリア」、(2)「該シリコーン樹脂組成物が、構成単位としてモノメチルシロキサン成分を含有することを特徴とする前記第(1)項に記載の電子写真用キャリア」、(3)「該シリコーン樹脂組成物が、構成単位としてジメチルシロキサン成分を含むことを特徴とする前記第(1)項または第(2)項に記載の電子写真用キャリア」、(4)「該コート層が、2種以上のシリコーン樹脂組成物を架橋してなることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(5)「該シリコーン樹脂組成物が、少なくとも一般式(化1)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物及び一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物を含むことを特徴とする前記第(4)項に記載の電子写真用キャリア;
【0014】
【化4】
Figure 0003919167
【0015】
【化5】
Figure 0003919167
(但し、R1〜R4は、同じでも異なっても良い炭化水素基および/またはその誘導体、X1は、縮合反応性基および/または一般式(化1)で表わされる構造部分に由来する基、X2〜X4は、同じでも異なっても良い縮合反応性基および/または一般式(化2)で表わされる構造部分に由来する基であり、a〜dは、正数を示す。)」、(6)「一般式(化1)および一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物の重量基準組成比が80/20〜20/80であることを特徴とする前記第(5)項に記載の電子写真用キャリア」、(7)「該シリコーン樹脂組成物のうち少なくとも1種が、アルコキシル基および/またはヒドロキシル基を有することを特徴とする前記第(1)項乃至第(6)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(8)「該コート層がアミン化合物および/またはイミン化合物を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(7)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(9)「該アミン化合物および/またはイミン化合物が、アミノシラン化合物に由来することを特徴とする前記第(8)項に記載の電子写真用キャリア」、(10)「該アミノシラン化合物が一般式(化3)よりなる群のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする前記第(9)項に記載の電子写真用キャリア;
【0016】
【化6】
Figure 0003919167
(但し、R5は、炭化水素基および/またはその誘導体、R6は、水素、炭化水素基および/またはその誘導体、X5は、第一、第二または第三アミンを有する有機基であり、eおよびfは、各々1〜3の整数を示す。)」、(11)「該コート層がメチルシリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とすることを特徴とする前記第(1)項乃至第(10)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(12)「該コート層重量が、該キャリア全重量の0.15〜5重量%であることを特徴とする前記第(1)項乃至第(11)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(13)「該キャリア粒子の重量平均粒子径(D4)が、20〜80μmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(12)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(14)「該キャリアの電気抵抗が、10^7〜10^16Ω・cmであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(13)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」、(15)「該コア材が磁性体を含むことを特徴とする前記第(1)項乃至第(14)項の何れか1に記載の電子写真用キャリア」により達成される。
【0017】
また、上記課題は、本発明の(16)「電子写真用キャリア粒子と、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子を混合してなる電子写真用現像剤において、該キャリア粒子が、前記第(1)項乃至第(15)項の何れか1に記載のキャリアであることを特徴とする電子写真用現像剤」、(17)「該トナー粒子が離型性物質を含むことを特徴とする前記第(16)項に記載の電子写真用現像剤」、(18)「該トナー粒子が、無機微粒子添加剤を含むことを特徴とする前記第(16)項または第(17)項に記載の電子写真用現像剤」、(19)「該トナー粒子の重量平均粒子径が、4〜10μmであることを特徴とする前記第(16)項乃至第(18)項の何れか1に記載の電子写真用現像剤」により達成される。
【0018】
また、上記課題は、本発明の(20)「前記第(1)項乃至第(15)項の何れか1に記載のキャリアを製造する製造方法であって、少なくともシリコーン樹脂組成物及び溶媒を含むコート液を、コア材を加熱しつつ塗工した後、更に加熱してコート層を形成することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法」、(21)「該溶媒に100℃以上の沸点を持つ有機溶剤を含むことを特徴とする前期第(20)項に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(22)「該溶媒として、少なくともアルコールを含むことを特徴とする前記第(20)項または第(21)項に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(23)「該アルコールがイソプロピルアルコールを含むことを特徴とする前記第(22)項に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(24)「該溶媒中のアルコール成分の量が、5〜95重量%であることを特徴とする前記第(22)項または第(23)項に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(25)「該コート液塗工時の加熱温度が、60〜110℃であることを特徴とする前記第(20)項乃至第(24)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(26)「該コート層形成時の加熱温度が、200〜400℃であることを特徴とする前記第(20)項乃至第(25)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(27)「該コート層形成時の加熱時間が、10〜180分であることを特徴とする前記第(20)項乃至第(26)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法」、(28)「該キャリア粒子が前記第(20)項乃至第(27)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法により作成されたものであることを特徴とする請求項16乃至19の何れか1に記載の電子写真用現像剤の製造方法」により達成される。
【0019】
また、上記課題は、本発明の(29)「撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させ、略円筒状現像スリーブ上に、少なくとも帯電したトナー粒子を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が前記第(1)項乃至第(15)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする画像形成方法」、(30)「撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させ、内部に磁界発生手段を有する回動可能な略円筒状現像スリーブ上に、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が前記第(16)項乃至第(19)項の何れか1に記載の電子写真用現像剤であることを特徴とする画像形成方法」、(31)「像担持体をクリーニング工程にてクリーニングし、クリーニング工程により回収したトナーを現像工程にて再使用することを特徴とする前記第(29)項または第(30)項に記載の画像形成方法」により達成される。
【0020】
また、上記課題は、本発明の(32)「前記第(16)項乃至第(19)項の何れか1に記載の電子写真用現像剤を装填したことを特徴とする容器」、(33)「前記第(32)項に記載の電子写真用現像剤を充填した容器を装填することを特徴とする画像形成装置」、(34)「撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、少なくとも帯電したトナー粒子を保持する略円筒状現像スリーブ、及び静電潜像を形成する像担持体を備えた画像形成装置において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が前記第(1)項乃至第(15)項の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする画像形成装置」、(35)「該画像形成装置が撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、少なくとも帯電したトナー粒子を保持する略円筒状現像スリーブ、及び静電潜像を形成する像担持体を備えたことを特徴とする前記第(33)項に記載の画像形成装置」、(36)「前記略円筒状現像スリーブが、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持する内部に磁界発生手段を有する回動可能な略円筒状現像スリーブであることを特徴とする前記第(35)項に記載の画像形成装置」、(37)「少なくとも像担持体をクリーニングするクリーニング機構、クリーニング機構により回収したトナーを現像機構へ搬送する回収トナー搬送機構よりなるトナーリサイクル機構を備えたことを特徴とする前記第(34)項乃至第(36)項の何れか1に記載の画像形成装置」により達成される。
【0021】
以下、本発明を詳細に説明する。
第1の構成として、コア材表面に、シリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とするコート層を設けた電子写真用キャリアにおいて、該キャリアの赤外分光分析のスペクトルが、1100〜1140cm-1,1020〜1060cm-1及び760〜800cm-1の位置に吸光スペクトルピークを持ち、前記各範囲の最大値ピークを、それぞれP1,P2,P3としたとき、P2/P1=0.8〜1.0かつP3/P2=0.7〜0.85であることを特徴とする電子写真用キャリアとすることにより、キャリアコート層の耐摩耗性を極めて高くすることができると共にキャリアコート層表面の非付着性を高めることができ、キャリア粒子の寿命を大幅に延ばすことができる。
【0022】
キャリアコート層の微細構造は、赤外分光スペクトル特性によって、必ずしも常に確定されるものではなく、キャリアコート層劣化の起点等について特定はできないが、本発明のスペクトルピーク強度比を有するキャリアコート層は、従来のシリコーン樹脂コート層と異なり、外力の受け止め方に以下のような差異があると考えられ、故にキャリアコート層耐久性の差として現れるものと推察することもできる。
【0023】
まず、シリコーン樹脂のシロキサン結合は、二官能性組成成分の連なった直鎖部分と架橋等により形成される環状部分に大別され、それぞれ波数1120cm-1および1030cm-1付近に、特有の赤外分光吸収ピークを有する。また、これらの吸収ピーク位置は、シロキサン直鎖の長さや、シロキサン環の大きさによって、幾分シフトすることがある。
【0024】
本発明におけるコート層と従来技術におけるコート層との効果上の差異については、以下の理論的見聞に完全に拘泥するつもりはないが、本発明についての理解を容易にするため敢えて説明すれば、特開平7−146592号公報、特開平10−78681号公報、特開平10−90954号公報等に記載されているようなこれまでの一般的なシリコーン樹脂コート層では、架橋したシロキサン結合の環がコート層全体で比較的均質な構造体となる。このような構造をとりながら、架橋密度が大きく環構造が均一に密な場合には、環状部分の吸収スペクトルが大きくなるためP2/P1が大きくなる。P2/P1が1.0を超えると、コート層は剛構造となるため、キャリアに加わる摩擦等の外力は、キャリアコート層の特定領域に集中して負荷され、表面の分子鎖を切断する働きをし、この部分から摩耗が発生し易くなる。逆に、架橋密度が小さく、環構造が均一に疎な場合には、鎖状部分の吸収スペクトルが大きくなるためP2/P1は小さくなる。P2/P1が0.8未満だと、コート層はしなやかで柔らかくなるが、分子鎖がまばらであるため、少ない結合の切断で摩耗が発生する。
【0025】
これらに対して、本発明で規定のようにP2/P1が0.8〜1.0の範囲である場合には、シロキサン結合の網目が適度な粗密さを持って形成され、機械的な強度を保つ部分と、同時に、これを支えるしなやかな部分とが入り組んだ複合構造のコート層となっていると予測され、この複合構造により、外力は周辺部分にも受け流され、コート層は十分な耐磨耗性を発現し、高いキャリア耐久性が得られると考えられる。
【0026】
また、上記複合構造に属する各部分はそれぞれ単独には存在せず、互いにシロキサン結合により結びつけられているため、その構造は、単なる混合体と比較しても、より良好な耐久性を示すものと考えられる。
一方、約800cm-1の波数には、ポリシロキサンのけい素原子と結合したメチル基による吸収が見られる。また、この近辺のメチル基による吸収は、シロキサン鎖の長さにより少波数側へシフトする。これと上述の構造から推測するとP3の吸収ピークとP2の吸収ピークの比は、密な環状構造部と、疎な鎖状構造部の複合度と捉えられ、このP3/P2比が0.7〜0.85のとき、粗密の度合いが良好な複合状態になっているとも考えることができる。P3/P2比が0.7未満だったり、0.85を超えた場合、均一な構造だったり、粗が多過ぎる構造だったり、密が多い構造だったりし、粗密の度合いが良好な複合状態になっていないと考えられる。
【0027】
このように、赤外吸収スペクトルによりコート層の構造は必ずしも確定できないとしても、その耐久性は特定の吸収スペクトル比を良好に制御することにより向上させられると推察される。
【0028】
これらコート層の形成に使用されるシリコーン樹脂組成物としては、ストレートシリコーンおよびアルキド、ポリエステル、エポキシ、ウレタンなどで変成したシリコーン樹脂が挙げられるが、中でも非付着性に対して良好なコート層を得るには、第2の構成のように、使用するシリコーン樹脂組成物が、構成単位としてモノメチルシロキサン成分を含有することが好ましく、更に、第3の構成のように、該シリコーン樹脂組成物が構成単位としてジメチルシロキサン成分を同時に含むことがより好ましい。
【0029】
メチルシロキサン成分を構成単位として含むシリコーン樹脂組成物を使用することにより、コート層は硬化後においても複合構造中にメチル成分を含有するため、非付着性を損なうことなくコート層の耐久性を向上させることができ、また、更にジメチルシロキサン成分を構成単位として含むことにより、コート層中のメチル成分濃度を安定して増加させることができ、より確実な非付着性が得られる。
【0030】
また、上記のような耐久性向上のための、コート層の大局的構造は、第4の構成のように、2種以上のシリコーン樹脂組成物を用いてこれを架橋することにより、より厳密に構造を制御することができる。
中でも、第5の構成のように、シリコーン樹脂組成物として、少なくとも一般式(化1)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物及び一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物を用いることにより、シロキサン結合網目の大きさと機械的強度向上部分とを独立して制御でき、一層耐久性の高いコート層を形成することができる。
【0031】
【化7】
Figure 0003919167
【0032】
【化8】
Figure 0003919167
(但し、R1〜R4は、同じでも異なっても良い炭化水素基および/またはその誘導体、X1は、縮合反応性基および/または一般式(化1)で表わされる構造部分に由来する基、X2〜X4は、同じでも異なっても良い縮合反応性基および/または一般式(化2)で表わされる構造部分に由来する基であり、a〜dは、正数を示す。)
【0033】
1〜R4の具体的な例としては、アルキル基(メチル基、エチル基、ノルマルプロピル基、イソプロピル基、ノルマルブチル基、イソブチル基、ターシャルブチル基等)またはフェニル基や、その誘導体が挙げられるが、これに限定されるものではない。
また、X1〜X4の具体的な例としては、ヒドロキシ基、アルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等)、フェノキシ基、カルボキシル基、塩素に代表されるハロゲン等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0034】
更に、該一般式(化1)および一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物を使用する場合、その組成比は、第6の構成のように、重量基準で80/20〜20/80であることが好ましく、この範囲外の組成比率のときには、しなやかなシロキサン結合のしめる部分が多くなりすぎ、外力に対する抗力が充分に発現されなかったり、逆にしなやかな部分が不十分となり外力を受け流すことができなくなることがある。
【0035】
また更に、第7の構成のように、本発明のコート層に使用するシリコーン樹脂組成物のうち少なくとも1種が、アルコキシル基および/またはヒドロキシル基を有することにより、コート層形成時に層内への不純物成分の残留を抑制し、コート層の非付着性を低下させることなく、充分に複合化されたシロキサン結合網目を形成させることができ、耐久性を向上することができる。
【0036】
一方、キャリア粒子の電荷付与性能を安定化するには、第8の構成のように、コート層がアミン化合物および/またはイミン化合物を含むことが好ましく、第9の構成のように、該アミン化合物および/またはイミン化合物が、アミノシラン化合物に由来するものであることがコート層中への残留不純物抑制の点から更に好ましく、シロキサン結合内への取り込まれ易さの点から、第10の構成のように、該アミノシラン化合物が一般式(化3)よりなる群のうち少なくとも1種を含むことが特に好ましい。
【0037】
【化9】
Figure 0003919167
(但し、R5は、炭化水素基および/またはその誘導体、R6は、水素、炭化水素基および/またはその誘導体、X5は、第一、第二または第三アミンを有する有機基であり、eおよびfは、各々1〜3の整数を示す。)
【0038】
また、コート層の非付着性をより確実にすると共に、温湿度に対しての安定性を向上させるには、第11の構成のように、上記の構成において、該コート層がメチルシリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とすることが好ましい。
【0039】
本発明の構成は、第1の構成に示す赤外分光吸収スペクトルピーク比を有する限り、他に材料を限定するものではなく、従来公知のものが使用できる。例えば、磁性キャリア粒子のコア材に使用できる無機/金属の磁性粒子の例としては、鉄、コバルト、ニッケル等の金属;マグネタイト、ヘマタイト、フェライトなどの合金や化合物等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これら磁性粒子は、単結晶/アモルファスの粒子、単独/複合の焼結体、単独/複合の粒子を樹脂等の高分子中に分散させた粒子等の、いずれのコア材形態で使用しても良い。また、磁性粒子を高分子中に分散させた粒子で、キャリア粒子の磁気特性と磁性粒子の分散性を両立させるには、これらの磁性粒子は0.5〜10μm程度の大きさの粒子を含むことが好ましい。
【0040】
キャリア粒子のコア材粒子を形成する樹脂としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、塩素化ポリエチレン、クロロスルホン化ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂;ポリスチレン、アクリル(例えばポリメチルメタクリレート)、ポリアクリロニトリル、ポリビニルアセテート、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ポリ塩化ビニル、ポリビニルカルバゾール、ポリビニルエーテル、ポリビリケトン等のポリビニル及びポリビニリデン系樹脂;塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体;ポリテトラフルオロエチレン、ポリ弗化ビニル、ポリ弗化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン等の弗素樹脂;ポリアミド;ポリエステル;ポリウレタン;ポリカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
また、キャリア粒子に磁性を付与する必要がない場合には、上述のような樹脂粒子をコア材としてそのまま用いることができる。
【0041】
また、該キャリア中に占めるコート層の量としては、第12の構成のように、コート層重量がキャリア全重量の0.15〜5重量%であることが好ましく、0.15重量%未満や5重量%を超えた場合には、充分に均一にコートできなかったり、キャリア粒子同士が結着し粗大な凝集体となって、安定した生産性が失われることがあり、好ましくない。コート層量としては、0.5〜4重量%であることがより好ましい。
【0042】
また、第13の構成のように、該キャリアの重量平均粒子径(D4)は、20〜80μmであることが好ましく、20μm未満の小さなキャリアでは、現像時に像担持体上へキャリアが付着することがあり、逆に80μmを超えるキャリアでは、画像の精細さを欠くことがある。
【0043】
更に、第14の構成のように、該キャリアの電気抵抗は、10^7〜10^16Ω・cmであることが好ましく、10^7Ω・cm未満の場合には絶縁破壊が発生し、コート膜の電気的劣化を招くことがあり、10^16Ω・cmを超える場合にはコート層中への電荷の蓄積が生じ、経時的に帯電性能の低下を引き起こす場合がある。
【0044】
キャリア抵抗の測定には、定面積の金属板等を、一定のギャップを挟んで設けた平行電極を持つ定容積の測定セル内に、キャリアを充填し、必要によりタッピング等を行なったのち、JIS C1303にある高絶縁抵抗計等を用いて、電極間へ一定電圧を印加したときの抵抗値を計測すれば良い。
キャリアの電気抵抗を、キャリアコア材粒子及び/又はコート層の電気抵抗により調整し、これを低抵抗材料粒子の分散により制御する際に用いられる材料は、従来公知のものでよく、その例としては、鉄、金、銅等の金属;フェライト、マグネタイト等の酸化鉄;カーボンブラック等の顔料が挙げられる。
【0045】
この中でも、特にカーボンブラックの一つであるファーネスブラックとアセチレンブラックの混合物を用いることにより、少量の低抵抗微粉末の添加で効果的に導電性の調整が可能であり、好ましく用いられる。これらの低抵抗微粉末は、粒径0.01〜10μm程度のものが好ましく、コア材粒子またはコート層樹脂100重量部に対して2〜30重量部添加されることが好ましく、さらには5〜20重量部が好ましい。
【0046】
また、磁性スリーブを用いた二成分現像方式に、本発明のキャリア粒子を用いるには、第15の構成のように、コア材に磁性体を含むことが好ましく、このときに使用できる磁性体としては、上述の材料に代表される磁性体を使用することができる。
【0047】
更にまた、キャリアコア材粒子及び/又はコート層中には、これらの密着性を向上させたり抵抗制御材の分散性を向上させる目的でシランカップリング剤、チタンカップリング剤等のカップリング剤を助剤として別途添加しても良い。
【0048】
本発明の第16の構成としては、電子写真用キャリア粒子と、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子を混合してなる電子写真用現像剤において、該キャリア粒子が、請求項1乃至15の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする電子写真用現像剤である。
【0049】
本発明に使用するトナー粒子は、通常、電子写真用トナーとして使用されるものを、特に制限なく使用することができる。
例えば、該電子写真用トナーに使用される結着剤樹脂の一例としては、ポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン及びその置換体の単重合体;スチレン/p−クロロスチレン共重合体、スチレン/プロピレン共重合体、スチレン/ビニルトルエン共重合体、スチレン/ビニルナフタレン共重合体、スチレン/アクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリル酸エチル共重合体、スチレン/アクリル酸ブチル共重合体、スチレン/アクリル酸オクチル共重合体、スチレン/メタクリル酸メチル共重合体、スチレン/メタクリル酸エチル共重合体、スチレン/メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン/α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン/アクリロニトリル共重合体、スチレン/ビニルメチルケトン共重合体、スチレン/ブタジエン共重合体、スチレン/イソプレン共重合体、スチレン/マレイン酸共重合体等のスチレン系共重合体;ポリアクリル酸メチル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチル等のアクリル酸エステル系単重合体やその共重合体;ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル等のポリビニル誘導体;ポリエステル系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリアミド系重合体、ポリイミド系重合体、ポリオール系重合体、エポキシ系重合体、テルペン系重合体、脂肪族または脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂などが挙げられ、単独あるいは混合して使用できるが、特にこれらに限定するものではない。中でも、スチレン−アクリル系共重合樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリオール系樹脂より選ばれる少なくとも1種以上であることが、電気特性、コスト面等から、より好ましいものである。更には、良好な定着特性を有するものとして、ポリエステル系樹脂および/またはポリオール系樹脂の使用が、一層好ましい。
【0050】
また、該電子写真用トナーに使用される着色剤としては、従来からトナー用着色剤として使用されてきた顔料及び染料が使用でき、具体的には、カーボンブラック、ランプブラック、鉄黒、群青、ニグロシン染料、アニリンブルー、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6Cレーキ、カルコオイルブルー、クロムイエロー、キナクリドンレッド、ベンジジンイエロー、ローズベンガル等を単独あるいは混合して用いることができる。
【0051】
更に、必要により、トナー粒子自身に磁気特性を持たせるには、フェライト、マグネタイト、マグヘマタイト等の酸化鉄類、鉄、コバルト、ニッケル等の金属、あるいはこれらと他の金属との合金等の磁性成分を単独または混合して、トナー粒子へ含有させればよい。また、これらの成分は、着色剤成分として使用/併用することもできる。
【0052】
また、特に第17の構成のように、離型性物質を含むトナー粒子を用いた現像剤とした場合においても、本発明の構成のキャリアを併用することにより、キャリアへのトナー成分の固着は、ほとんどなくなり、トナー定着時の省エネルギー化や、画像形成装置を小型にすることができる。
トナー粒子自身に定着時の離型性を持たせたり、像担持体からの転写性やクリーニング性を向上させるために、トナー粒子中に含ませる離型性物質としては、ポリエチレンワックス、プロピレンワックス、カルナウバワックス等のワックス類を含有させることにより実現できる。これらの使用量としては、用いる材料の種類や定着の方法にもよるが、およそ0.5〜10.0重量%程度の使用が好ましく、3.0〜8.0重量%程度の使用が更に好ましい。
【0053】
この他、帯電の立ち上がりをより良くするための電荷制御剤としては、一般に知られているものが使用でき、例えば、アミノ基含有ビニル系コポリマー、四級アンモニウム塩化合物、ニグロシン染料、ポリアミン樹脂、イミダゾール化合物、アジン系染料、トリフェニルメタン系染料、グアニジン化合物、レーキ顔料等の正帯電性電荷制御剤や、カルボン酸誘導体及びこの金属塩、アルコキシレート、有機金属錯体、キレート化合物等の負帯電性電荷制御剤を、単独または混合して、トナー粒子中への混練物および/または添加物とすることができる。これら電荷制御剤を分散状態で用いる場合、キャリア粒子表面との相互作用が略均等に生じるためには、その分散径は、2.0μm以下であることが好ましく、1.0μm以下であることが更に好ましいものである。
【0054】
また更に、第18の構成のように、無機微粒子を含むトナー粒子を用いた場合、該無機微粒子が研磨剤となり、キャリアコート層表面を研磨し摩耗を促進することが多いが、本発明の構成のキャリアを併用することにより、上述の作用によりキャリアコート層の摩耗は極めて小さくなり、長期に渉って安定した良好な画像を維持できる。
トナー流動性や環境依存性改良のための添加剤としては、一般に公知のものが使用でき、例えば、酸化亜鉛、酸化錫、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化珪素、チタン酸ストロンチウム、チタン酸バリウム、チタン酸カルシウム、ジルコン酸ストロンチウム、ジルコン酸カルシウム、チタン酸ランタン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、マイカ、ドロマイト等の無機粉末や、これらの疎水化物が単独または混合して使用できる。
【0055】
また、この他の添加剤として、ポリテトラフルオロエチレン、テトラフルオロエチレンヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリフッ化ビニリデン等のフッ素樹脂微粒子をトナー表面改質剤として使用しても良い。
これらは、添加する材料の種類にもよるが、トナー母体粒子100重量部に対して、およそ0.1〜10重量部程度を外添し、必要であれば適当な混合機により混合してトナー粒子表面に付着、凝着或いは、トナー粒子間隙で遊離した状態になるよう調整し、用いることができる。
【0056】
また、第19の構成のように、該トナー粒子の重量平均粒子径は、4〜10μmであることが好ましく、4μm未満のトナー粒子では、経時的に微粉が蓄積してキャリア粒子表面に滞留し、充分な摩擦帯電を阻害する場合があり、逆に、10μmを超えるような場合には、充分に精細な画質を得るためには好ましくない。
【0057】
本発明の現像剤中のトナー粒子製造方法としては、上述のような原材料を、二本ロール、二軸押出し混練機、一軸押出し混練機等の、公知の方法で混練し、これを機械式や気流式等の公知の粉砕、分級を行ないトナー母体粒子を作成することができる。また、混練時に、着色剤や磁性体の分散状態を制御するための分散剤等を併用しても良い。更に、このトナー母体粒子は、前述の添加剤を添加し、混合機等により混合・表面改質を行なっても良い。
【0058】
また、これらのトナー粒子の帯電電荷量は、実使用プロセスにより異なるため一概に決定できるものではないが、おおよそ、本発明の構成によるキャリア粒子との組み合わせにおいて、絶対値で3〜50μC/g程度の飽和電荷量であることが好ましく、更には5〜40μC/g程度の飽和電荷量であることが、より好ましい。
【0059】
一方、本発明のキャリアを製造する方法としては、コア材粒子の表面にコート層形成液を噴霧法、浸漬法等の手段で塗布すればよいが、第20の構成のように、少なくともシリコーン樹脂組成物および溶媒を含むコート液を、少なくとも磁性体よりなるコア材を加熱しつつ塗工した後、更に加熱してコート層を形成することが好ましい。
このような製造方法をとることにより、コート液に含まれるシリコーン樹脂組成物を硬化させ、本発明の構成に合致したシリコーン結合網目を持つ、コート層組成物をコア材表面に形成することができる。
【0060】
また、第21の構成のように、該溶媒に100℃以上の沸点を持つ有機溶剤を含むことによりコート液塗工時の微細ボイド発生を抑制でき、第22の構成のように、該溶媒として、少なくともアルコールを含むことにより塗工むらのないコート層を形成でき、更に、第23の構成のように、該アルコールがイソプロピルアルコールを含むことにより、他の溶媒との揮発速度を調整すると共にシリコーン樹脂組成物の硬化速度の安定化を図ることができる。
【0061】
また、該溶媒にアルコールを含む場合、上記の効果をより良く発現するには、第24の構成のように、該溶媒中のアルコール成分量は、5〜95重量%であることが好ましく、10〜80重量%のとき更に好ましい。
【0062】
該コート液を塗工する際の加熱温度は、コート液中の溶媒成分を実質的に揮発させ、シリコーン樹脂組成物を含む組成成分をコア材上に一時的に膜化させられる温度であれば良く、具体的には、第25の構成のように、60〜110℃の加熱温度であることが好ましく、65〜95℃程度であれば更に好ましい。
【0063】
また、該コート層形成時の加熱温度は、コア材上のシリコーン樹脂組成物が硬化し、本発明の大局的構造となる温度である必要があり、第26の構成のように、200〜400℃であることが好ましく用いられる。更に、その加熱時間については、第27の構成のように、10〜180分であることが、より好ましい。10分未満の加熱時間では、充分に均一なシリコーン樹脂組成物の硬化が行なわれない場合があり、また、180分を超える加熱時間では、製造性が低下するばかりでなくシリコーン樹脂組成物中の有機基の大部分が変質してしまい、所望の構造が形成されない場合がある。特に、300℃程度の温度以上で加熱する場合、シリコーン樹脂に含まれるメチル基等の成分が脱離し、シロキサン結合が形成され易いため、本発明規定の赤外吸収ピーク比を得るには、より正確な加熱時間の調節が必要となる。
【0064】
また、現像剤としては、これらの方法により製造されたキャリアと前述のトナー粒子とを、撹拌羽根式、回転式や振動式のミキサー等を用いて、撹拌・混合し、作成すれば良い。
【0065】
次に、第29の構成として、撹拌手段により現像剤を撹拌することにより、トナー粒子を摩擦帯電させ、略円筒状現像スリーブ上に、少なくとも帯電したトナー粒子を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が請求項1乃至15の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることや、第30の構成として、撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させ、内部に磁界発生手段を有する回動可能な略円筒状現像スリーブ上に、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が請求項16乃至19の何れか1に記載の電子写真用現像剤であることにより、長期間にわたって安定した高品質の画像が得られる画像形成方法を提供でき、第31の構成として、更に、像担持体をクリーニング工程にてクリーニングし、クリーニング工程により回収したトナーを現像工程にて再使用することにより、上記の高品質画像を省資源で得るための画像形成方法を提供することができる。
【0066】
また更に、第34の構成として、撹拌手段により現像剤を撹拌することにより、トナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、少なくとも帯電したトナー粒子を保持する略円筒状現像スリーブ、及び静電潜像を形成する像担持体を備えた画像形成装置において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が請求項1乃至15の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることや、第35及び36の構成として、撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持する回動可能な略円筒状現像スリーブ及び該現像スリーブが内部に磁界発生手段を有するもの、及び静電潜像を形成する像担持体を備えた請求項33に記載の画像形成装置であることにより、長期間にわたって安定した高品質の画像が得られる画像形成装置を提供でき、更に加えて、第37の構成として、少なくとも像担持体をクリーニングするクリーニング機構、クリーニング機構により回収したトナーを現像機構へ搬送する回収トナー搬送機構よりなるトナーリサイクル機構を備えた請求項34乃至36の何れか1に記載の装置とすることにより、上記の高品質画像を省資源で得るための画像形成装置を提供することができる。
【0067】
【発明の実施の形態】
以下に、図を用いて本発明の画像形成方法および画像形成装置について説明を加える。まず、図1は画像形成装置の一例の断面図である。ドラム状の像担持体(1)の周囲に、像担持体帯電部材(2)、像露光系(3)、現像手段又は現像機構(4)、転写機構(5)、クリーニング機構(6)、除電ランプ(7)が配置されていて、以下の動作で画像形成を行なう。
【0068】
画像形成の一連のプロセスは、ネガ−ポジプロセスで説明を行なう。有機光導電層を有する感光体(OPC)に代表される像担持体(1)は除電ランプ(7)で除電され、帯電チャージャーや帯電ローラーといった帯電部材(2)で均一にマイナスに帯電され、レーザー光学系(3)より照射されるレーザー光で潜像形成(露光部電位の絶対値は、非露光部電位の絶対値より低電位となる)が行なわれる。
【0069】
レーザー光は半導体レーザーから発せられて、高速で回転する多角柱の多面鏡(ポリゴン)等により像担持体(1)の表面を像担持体(1)の回転軸方向に走査する。このようにして形成された潜像が、現像手段又は現像機構(4)にある現像剤担持体である現像スリーブ(41)上に供給されたトナー粒子、またはトナー粒子及びキャリア粒子の混合物からなる現像剤により現像され、トナー可視像が形成される。潜像の現像時には、電圧印加機構(図示せず)から現像スリーブ(41)に、像担持体(1)の露光部と非露光部の間にある、適当な大きさの電圧またはこれに交流電圧を重畳した現像バイアスが印加される。
【0070】
一方、転写媒体(例えば紙)(9)が、給紙機構(図示せず)から給送され、上下一対のレジストローラー(図示せず)で画像先端と同期をとって像担持体(1)と転写部材(51)との間に給送され、トナー像が転写される。このとき、転写部材(51)には、転写バイアスとして、トナー帯電の極性と逆極性の電位が印加されることが好ましい。その後、転写媒体(9)は、除電ブラシ(52)により除電され、像担持体(1)より分離された後、定着装置(8)を経て出力画像として排出される。
また、像担持体上に残存するトナー粒子は、クリーニング部材(61)にて、クリーニング機構(6)内のトナー回収室(62)へ回収される。
回収されたトナー粒子は、トナーリサイクル手段(図示せず)により現像部および/またはトナー補給部に搬送され、再使用されても良い。
【0071】
図2は、画像形成装置の現像装置(現像手段又は現像機構)主要部の概略構成図である。潜像担持体である感光体ドラム(1)の側方に配設された現像手段又は現像機構(4)は、現像剤担持体としての現像スリーブ(41)、現像剤収容部材(42)、規制部材としてのドクターブレード(43)、支持ケース(44)等から主に構成されている。
感光体ドラム(1)側に開口を有する支持ケース(44)には、内部にトナー(10)を収容するトナー収容部としてのトナーホッパー(45)が接合されている。トナーホッパー(45)に隣接した、トナー(10)とキャリア粒子とからなる現像剤(11)を収容する現像剤収容部(46)には、トナー粒子(10)とキャリア粒子(11)を撹拌し、トナー粒子に摩擦/剥離電荷を付与するための、現像剤撹拌手段または機構(47)が設けられている。
【0072】
トナーホッパー(45)の内部には、図示しない駆動手段によって回動されるトナー供給手段としてのトナーアジテータ(48)及びトナー補給機構(49)が配設されている。トナーアジテータ(48)及びトナー補給機構(49)は、トナーホッパー(45)内のトナー(10)を現像剤収容部(46)に向けて撹拌しながら送り出す。
【0073】
感光体ドラム(1)とトナーホッパー(45)との間の空間には、現像スリーブ(41)が配設されている。図示しない駆動手段で図の矢印方向に回転駆動される現像スリーブ(41)は、キャリア粒子による磁気ブラシを形成するために、その内部に現像手段又は現像機構(4)に対して相対位置不変に配設された、磁界発生手段としての図示しない磁石を有する。
【0074】
現像剤収容部材(42)の、支持ケース(44)に取り付けられた側と対向する側には、規制部材(ドクターブレード)(43)が一体的に取り付けられている。規制部材(ドクターブレード)(43)は、その先端と現像スリーブ(41)の外周面との間に一定の隙間を保った状態で配設されている。
【0075】
上記構成により、トナーホッパー(45)の内部からトナーアジテータ(48)、トナー補給機構(49)によって送り出されたトナー(10)は、現像剤収容部(46)へ運ばれ、現像剤撹拌手段又は機構(47)で撹拌されることによって、所望の摩擦/剥離電荷が付与され、キャリア粒子と共に現像剤(11)として(またはトナー粒子単独で)、現像スリーブ(41)に担持されて感光体ドラム(1)の外周面と対向する位置まで搬送され、トナー(10)のみが感光体ドラム(1)上に形成された静電潜像と静電的に結合することにより、感光体ドラム(1)上にトナー像が形成される。
【0076】
【実施例】
これより、実施例において本発明を更に詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、ここで「部」は全て重量部を示す。
実施例1
(キャリア粒子製造例1)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 30部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 30部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
重量平均粒子径=50μmの球形フェライト粒子コア材5000部に対して、上記処方量のコート液を、流動層スプレーコートにより塗布、熱乾燥後、焼成し、表面にコート層を持つ、キャリア粒子を得た。スプレーコート時の乾燥温度は80℃とした。その後、樹脂層を形成したコア材を、電気炉にて大気雰囲気中で、焼成温度=350±3℃、焼成時間=90分間の条件で焼成した後、開き目150μmの篩を通し、キャリアC1を得た。
キャリアC1の赤外分光スペクトル特性は、顕微フーリエ変換赤外分光光度計;(株)日本分光製;により、4000〜650cm-1の赤外線波数領域を走査し、本発明で規定の波数におけるピーク強度を測定した。各範囲の吸収ピーク強度を、表1に示す。
なお、吸収ピーク強度は、各波数範囲における、最大の吸光率(100%−透過率%)とした。
また、このキャリアC1を、電極面積=20cm、電極間距離=2mmの抵抗測定用セルに充填し、電極間に500Vの直流電圧を印加して、キャリア抵抗を測定した。測定結果を表1に示す。
【0077】
Figure 0003919167
上記組成の混合物を、二本ロール混練機にて30分間混練後、機械式粉砕機・気流式分級機により粉砕・分級条件を調整し、トナー母体粒子を得た。
更に、各トナー母体粒子100部に対して、1部の割合で表面をジメチルシラン処理した疎水性シリカ微粒子を加えて、ヘンシェルミキサーにより、トータル2分間混合し、試験用のトナー粒子T1を得た。
トナー粒子T1の粒度分布をコールターカウンターTA2にて測定したところ、重量平均径D4=5.9μm、累積個数分布から算出した個数基準10%径=2.2μmであった。
【0078】
C1のキャリア粒子1000重量部及びT1のトナー粒子50重量部を撹拌機(ターブラーミキサー T2C型)に投入し、5分間撹拌して、電子写真用現像剤を作成した。これを用いて、リコー製複写機imagio MF−6550の改造機を用い、A4版、画像面積率6%原稿100万枚の連続画像出図試験を行ない、初期及び連続出図後の文字画像及びベタ画像を出力し画質評価を行なった。画質評価としては、文字部分での地肌カブリ、ベタ画像での画像濃度の安定性及び各画像でのその他不具合の有無を評価した。画像濃度については、マクベス濃度計(RD−914)を用いて計測し、その他の項目については、目視により評価した。
画像出力時の像担持体上静電荷像は、地肌部=−700V、画像部=−200Vとした。また、現像スリーブには、直流の現像バイアス電位を印加した。
100万枚連続画像出図試験終了後の各現像剤より得たキャリア粒子表面コート層の削れ度合を蛍光X線による元素分析を用いて測定した。測定は、コート層を設けないコア材、試験前のキャリア粒子及び試験後のキャリア粒子を同時測定し、ケイ素成分のX線強度から、コート層の摩耗率(%)を算出した。
【0079】
また、キャリア粒子の電荷付与特性の変動を評価するために、画像出図試験前後の現像剤からメッシュおよび気流を用いてトナー粒子を除去し、得られたキャリア粒子を用いて、撹拌によるトナー粒子帯電量の測定を行なった。キャリア粒子とトナー粒子の混合比は、重量基準で95:5とし、撹拌時間は600秒とした。トナー粒子は、画像出図試験で使用したトナー粒子と同じものを用いた。
帯電量の測定は、エレクトロメーター(610C;ケスレー社製)を用い、気流によりトナー粒子とキャリア粒子を分離しつつ帯電電荷量を測定する、いわゆるブローオフ法によって行なった。
初期及び100万枚後の、各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0080】
実施例2
(キャリア粒子製造例2)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 15部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 15部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5部
ジブチルチンジアセテート 1部
トルエン 210部
イソプロピルアルコール 60部
コート液処方として、上記混合物を用い、焼成条件として焼成時間を40分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC2を得た。キャリアC2の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC2を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0081】
実施例3
(キャリア粒子製造例3)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 30部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 30部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用いた以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC3を得た。キャリアC3の吸収ピーク強度を表1に示す。また、キャリアC3を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0082】
実施例4
(キャリア粒子製造例4)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 12部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 48部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用いた以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC4を得た。キャリアC4の吸収ピーク強度を表1に示す。また、キャリアC4を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0083】
実施例5
(キャリア粒子製造例5)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 48部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 12部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用いた以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC5を得た。キャリアC5の吸収ピーク強度を表1に示す。また、キャリアC5を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0084】
実施例6
(キャリア粒子製造例6)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 30部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 30部
イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用い、焼成条件として焼成温度を300±3℃とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC6を得た。キャリアC6の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC6を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0085】
実施例7
(キャリア粒子製造例7)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 30部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 30部
イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)
メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン 2部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 540部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を90℃とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC7を得た。キャリアC7の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC7を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0086】
実施例8
(キャリア粒子製造例8)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 30部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 30部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 0.5部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用い、焼成条件として焼成時間を120分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC8を得た。キャリアC8の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC8を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0087】
実施例9
(キャリア粒子製造例9)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシラン/
テトラエトキシシランの2モル/3モル/1モル三元縮重合物 60部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
イソプロピルアルコール 270部
エチルアルコール 270部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を70℃、焼成条件として焼成温度を250±3℃とし、焼成時間を60分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC9を得た。キャリアC9の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC9を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0088】
実施例10
(キャリア粒子製造例10)
ジメチルジエトキシシラン/テトラエトキシシランの3モル
3モル/1モル共縮重合物 60部
イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
イソプロピルアルコール 270部
エチルアルコール 270部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を70℃、焼成条件として焼成温度を220±3℃とし、焼成時間を90分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC10を得た。キャリアC10の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC10を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0089】
実施例11
(キャリア粒子製造例11)
ジメチルジクロルシラン/トリアセチルメチルシランの
1モル/3モル共縮重合物 60部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 2部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 540部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を95℃、焼成条件として焼成温度を350±3℃とし、焼成時間を120分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC11を得た。キャリアC11の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC11を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0090】
実施例12
(キャリア粒子製造例12)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 130部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 130部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 4.3部
カーボンブラック 20部
ジブチルチンジアセテート 8.7部
トルエン 1820部
イソプロピルアルコール 520部
コート液処方として、上記混合物を用い、焼成条件として焼成時間を180分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC12を得た。キャリアC12の焼成品を篩掛けした際に、篩上に多くのキャリア凝集物が見られた。キャリアC12の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC12を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0091】
実施例13
コア材として平均粒子径=85μmの球状フェライト粒子を用いた以外は、キャリア製造例1と同様にして、キャリアC13を得た。キャリアC13の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC13を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、2−2に示す。
【0092】
実施例14
実施例1におけるトナー粒子製造例1のトナー処方を用い、粉砕・分級条件を調整して、平均粒子径の異なるトナー母体粒子を得た。
トナー母体粒子としてこれを用いた以外は、トナー粒子製造例1と同様にして、トナー粒子T2を得た。
トナー粒子T2の粒度分布をコールターカウンターTA2にて測定したところ、重量平均径D4=10.5μm、累積個数分布から算出した個数基準10%径=5.1μmであった。
キャリアとしてC1を用い、トナー粒子としてT2を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価結果を得た。評価結果を、表2−1、表2−2に示す。
【0093】
比較例1
(キャリア粒子製造例14)
ジメチルジエトキシシラン/メチルトリエトキシシランの
3モル/1モル共縮重合物 6部
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
4モル/1モル共縮重合物 54部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
トルエン 420部
イソプロピルアルコール 120部
コート液処方として、上記混合物を用いた以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC14を得た。キャリアC15の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC14を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0094】
比較例2
(キャリア粒子製造例15)
ジメチルジエトキシシラン/テトラエトキシシランの
8モル/1モル共縮重合物 60部
イソプロピルトリ(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
イソプロピルアルコール 270部
エチルアルコール 270部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を70℃、焼成条件として焼成温度を280±3℃とし、焼成時間を120分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC15を得た。キャリアC15の吸収ピーク強度を表1に示す。
また、キャリアC15を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各評価結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0095】
比較例3
キャリアとしてC15を用いた以外は、実施例14と同様にして、各評価結果を得た。評価結果を、表2−1、表2−2に示す。
【0096】
比較例4
(キャリア粒子製造例16)
メチルトリエトキシシラン/テトラエトキシシランの
8モル/2モル供縮合物 60部
γ−(2アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン 1部
カーボンブラック 3部
ジブチルチンジアセテート 2部
イソプロピルアルコール 270部
トルエン 270部
コート液処方として、上記混合物を用い、塗工条件として乾燥温度を70℃、焼成条件として焼成温度を250±3℃とし、焼成時間を40分間とした以外は、キャリア粒子製造例1と同様にして、キャリアC16を得た。
また、キャリアC16を用いた以外は、実施例1と同様にして、各評価を行なった。各試験結果について、表2−1、表2−2に示す。
【0097】
更に、実施例1及び実施例2の現像剤について、引き続き、200万枚まで連続画像出図試験を行なったところ、初期画像と比較して全く遜色のない高精細・高解像度の画像が得られた。
【0098】
【表1】
Figure 0003919167
*各ピークについては、ピーク波数/ピーク強度を記載
【0099】
【表2−1】
Figure 0003919167
Figure 0003919167
各実施例、比較例の評価結果(100万枚後)を表2−2に示す。
【0100】
【表2−2】
Figure 0003919167
Figure 0003919167
【0101】
【発明の効果】
以上、詳細かつ具体的な説明から明らかなように、本発明の構成によれば、表2に見られる実施例および比較例の対比から明らかなように、キャリア粒子表面コート層の摩耗・剥離や、キャリア表面へのトナー組成物の固着が、長期に亘って極めて少なく、これに伴うトナー帯電量変動による画像濃度の低下や、地肌カブリといった画像劣化のない安定した画像を得るために、極めて有効な電子写真用キャリア及び電子写真用現像剤であり、画像形成方法であり、画像形成装置である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における画像形成装置の一例の断面図である。
【図2】本発明における画像形成装置の現像装置主要部の概略構成図である。
【符号の説明】
1 像担持体(感光体ドラム)
2 像担持体帯電部材
3 像露光系
4 現像機構
5 転写機構
6 クリーニング機構
7 除電ランプ
8 定着装置
9 転写媒体
10 トナー粒子
11 現像剤
41 現像スリーブ
42 現像剤収容部材
43 ドクターブレード
44 支持ケース
45 トナーホッパー
46 現像剤収容部
47 現像剤撹拌機構
48 アジテータ
49 トナー補給機構
51 転写部材
52 除電ブラシ
61 クリーニング部材
62 トナー回収室

Claims (37)

  1. 少なくともコア材表面に、シリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とするコート層を設けた電子写真用キャリアにおいて、該キャリアの赤外分光分析のスペクトルが、1100〜1140cm-1,1020〜1060cm-1及び760〜800cm-1の位置に吸光スペクトルピークを持ち、前記各範囲の最大値ピークを、それぞれP1,P2,P3としたとき、P2/P1=0.8〜1.0かつP3/P2=0.7〜0.85であることを特徴とする電子写真用キャリア。
  2. 該シリコーン樹脂組成物が、構成単位としてモノメチルシロキサン成分を含有することを特徴とする請求項1に記載の電子写真用キャリア。
  3. 該シリコーン樹脂組成物が、構成単位としてジメチルシロキサン成分を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の電子写真用キャリア。
  4. 該コート層が、2種以上のシリコーン樹脂組成物を架橋してなることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  5. 該シリコーン樹脂組成物が、少なくとも一般式(化1)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物及び一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物を含むことを特徴とする請求項4に記載の電子写真用キャリア。
    Figure 0003919167
    Figure 0003919167
    (但し、R1〜R4は、同じでも異なっても良い炭化水素基および/またはその誘導体、X1は、縮合反応性基および/または一般式(化1)で表わされる構造部分に由来する基、X2〜X4は、同じでも異なっても良い縮合反応性基および/または一般式(化2)で表わされる構造部分に由来する基であり、a〜dは、正数を示す。)
  6. 一般式(化1)および一般式(化2)の構造部分を持つシリコーン樹脂組成物の重量基準組成比が80/20〜20/80であることを特徴とする請求項5に記載の電子写真用キャリア。
  7. 該シリコーン樹脂組成物のうち少なくとも1種が、アルコキシル基および/またはヒドロキシル基を有することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  8. 該コート層がアミン化合物および/またはイミン化合物を含むことを特徴とする請求項1乃至7の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  9. 該アミン化合物および/またはイミン化合物が、アミノシラン化合物に由来することを特徴とする請求項8に記載の電子写真用キャリア。
  10. 該アミノシラン化合物が一般式(化3)よりなる群のうち少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項9に記載の電子写真用キャリア。
    Figure 0003919167
    (但し、R5は、炭化水素基および/またはその誘導体、R6は、水素、炭化水素基および/またはその誘導体、X5は、第一、第二または第三アミンを有する有機基であり、eおよびfは、各々1〜3の整数を示す。)
  11. 該コート層がメチルシリコーン樹脂組成物の硬化物を主成分とすることを特徴とする請求項1乃至10の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  12. 該コート層重量が、該キャリア全重量の0.15〜5重量%であることを特徴とする請求項1乃至11の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  13. 該キャリア粒子の重量平均粒子径(D4)が、20〜80μmであることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  14. 該キャリアの電気抵抗が、10^7〜10^16Ω・cmであることを特徴とする請求項1乃至13の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  15. 該コア材が磁性体を含むことを特徴とする請求項1乃至14の何れか1に記載の電子写真用キャリア。
  16. 電子写真用キャリア粒子と、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含むトナー粒子を混合してなる電子写真用現像剤において、該キャリア粒子が、請求項1乃至15の何れか1に記載のキャリアであることを特徴とする電子写真用現像剤。
  17. 該トナー粒子が離型性物質を含むことを特徴とする請求項16に記載の電子写真用現像剤。
  18. 該トナー粒子が、無機微粒子添加剤を含むことを特徴とする請求項16または17に記載の電子写真用現像剤。
  19. 該トナー粒子の重量平均粒子径が、4〜10μmであることを特徴とする請求項16乃至18の何れか1に記載の電子写真用現像剤。
  20. 請求項1乃至15の何れか1に記載のキャリアを製造する製造方法であって、少なくともシリコーン樹脂組成物及び溶媒を含むコート液を、コア材を加熱しつつ塗工した後、更に加熱してコート層を形成することを特徴とする電子写真用キャリアの製造方法。
  21. 該溶媒に100℃以上の沸点を持つ有機溶剤を含むことを特徴とする請求項20に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  22. 該溶媒として、少なくともアルコールを含むことを特徴とする請求項20または21に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  23. 該アルコールがイソプロピルアルコールを含むことを特徴とする請求項22に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  24. 該溶媒中のアルコール成分の量が、5〜95重量%であることを特徴とする請求項22または23に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  25. 該コート液塗工時の加熱温度が、60〜110℃であることを特徴とする請求項20乃至24の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  26. 該コート層形成時の加熱温度が、200〜400℃であることを特徴とする請求項20乃至25の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  27. 該コート層形成時の加熱時間が、10〜180分であることを特徴とする請求項20乃至26の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法。
  28. 該キャリア粒子が請求項20乃至27の何れか1に記載の電子写真用キャリアの製造方法により作成されたものであることを特徴とする請求項16乃至19の何れか1に記載の電子写真用現像剤の製造方法。
  29. 撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させ、略円筒状現像スリーブ上に、少なくとも帯電したトナー粒子を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が請求項1乃至15の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする画像形成方法。
  30. 撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させ、内部に磁界発生手段を有する回動可能な略円筒状現像スリーブ上に、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持し、像担持体上に形成した静電潜像を現像する画像形成方法において、該現像剤が請求項16乃至19の何れか1に記載の電子写真用現像剤であることを特徴とする画像形成方法。
  31. 像担持体をクリーニング工程にてクリーニングし、クリーニング工程により回収したトナーを現像工程にて再使用することを特徴とする請求項29または30に記載の画像形成方法。
  32. 請求項16乃至19の何れか1に記載の電子写真用現像剤を装填することを特徴とする容器。
  33. 請求項32に記載の電子写真用現像剤を充填した容器を装填したことを特徴とする画像形成装置。
  34. 撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、少なくとも帯電したトナー粒子を保持する略円筒状現像スリーブ、及び静電潜像を形成する像担持体を備えた画像形成装置において、該現像剤が、少なくともキャリア粒子とトナー粒子を混合して成り、該キャリア粒子が請求項1乃至15の何れか1に記載の電子写真用キャリアであることを特徴とする画像形成装置。
  35. 該画像形成装置が撹拌手段により現像剤を撹拌することによりトナー粒子を摩擦帯電させる摩擦帯電手段、少なくとも帯電したトナー粒子を保持する略円筒状現像スリーブ、及び静電潜像を形成する像担持体を備えたことを特徴とする請求項33に記載の画像形成装置。
  36. 前記略円筒状現像スリーブが、帯電したトナー粒子を含む現像剤を保持する内部に磁界発生手段を有する回動可能な略円筒状現像スリーブであることを特徴とする請求項35に記載の画像形成装置。
  37. 少なくとも像担持体をクリーニングするクリーニング機構、クリーニング機構により回収したトナーを現像機構へ搬送する回収トナー搬送機構よりなるトナーリサイクル機構を備えたことを特徴とする請求項34乃至36の何れか1に記載の画像形成装置。
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