JP3917945B2 - コンテナクレーン及びその吊荷振れ止め装置 - Google Patents

コンテナクレーン及びその吊荷振れ止め装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、吊下げられた吊荷に走行中の慣性による吊荷の振れを抑制する機能を有するコンテナクレーン、及びコンテナクレーンに具備される吊荷振れ止め装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のコンテナクレーンには、トロリに吊下げられた吊荷の振れを抑制するために、ガーダエンド側に設置された2対のリンクとガーダエンドシーブとで吊荷の前後方向の振れを直線運動に変換し、この直線運動でダンパシリンダを駆動して、リリーフ弁で構成されたダンパ油圧回路によって吊荷の振れに対して減衰を与えることにより、吊荷の振れ止めを行う構造を採用したものがある(例えば、特許文献1)。
【0003】
このコンテナクレーンは、吊荷がその対角線を中心とする軸回り(これをスキュー方向という)の変位を繰り返して振動している場合、この吊荷に対して振れ止めを行うためのものである。
このコンテナクレーンには、吊荷振れ止めの機構とは別に、その姿勢の変化を微調整するアクチュエータが複数設けられ、また、その微調整を行う際の過負荷を防止するために、過負荷防止用アクチュエータが複数設けられている。
これらのアクチュエータは、例えば吊荷がスキュー方向に変位して傾いたまま停止している場合、この吊荷の姿勢を正すものである。
【0004】
さらに、図示はしないが、従来のコンテナクレーンには、吊荷がその長手方向に延在する軸線を中心とする軸回り(これをトリム方向という)の変位を繰り返して振動している場合にこの吊荷に対して振れ止めを行うダンパシリンダ、トリム方向に変位して傾いたまま停止している場合にこの吊荷の姿勢を正すアクチュエータ、吊荷がその幅方向に延在する軸線を中心とする軸回り(これをリスト方向という)の変位を繰り返して振動している場合にこの吊荷に対して振れ止めを行うダンパシリンダ、リスト方向に変位して傾いたまま停止している場合にこの吊荷の姿勢を正すアクチュエータ、これらがすべて独立して設けられている。
【0005】
【特許文献1】
特開平4−66496号公報(第1−5頁、第1図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のコンテナクレーンにおいては、吊荷の振れ止めを行う複数のダンパシリンダ、および吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータが、複数設けられているため、コンテナクレーンに備えられる部品点数が多くなってしまうとともに、コンテナクレーンの重量が増大してしまうという問題があった。特に、上述のように、スキュー方向のみならずトリム、リスト方向に対応する部品を備えた場合には、コンテナクレーンに備えられる部品点数がさらに多くなるとともに、コンテナクレーンの重量がさらに増大してしまうという問題があった。
【0007】
また、吊荷の振れ止めを行うために、直動形のダンパシリンダを採用しているので、そのストローク分だけ余計なスペースが必要となり、設置スペースを広く確保する必要があるため、コンテナクレーンに備えられる部品が大型化してしまうという問題があった。
【0008】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、部品点数を少なくして重量を低減させ、かつ小型化したコンテナクレーン、およびその吊荷振れ止め装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は、上記課題を解決するため、以下の手段を採用する。
請求項1に係る発明は、ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンにおいて、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダが、前記吊荷の振れによって生じる前記ガーダエンドジーブの変位に対して受動的に作動して前記吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、能動的に作動して前記ガーダエンドジーブを変位させることによって前記吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えており、前記複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、前記複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、複数の油圧シリンダが、吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えていることで、従来のように吊荷の振れを減衰するためのダンパシリンダと、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータとをそれぞれ専用に設ける必要がない。
【0012】
さらに、複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【0013】
請求項に係る発明は、ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンにおいて、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とする。
【0014】
この発明によれば、複数の油圧シリンダによって作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余分なスペースが必要とならない。また、油圧シリンダと回転モータとは油圧配管等により作動油が流れるように接続されていればよいので、互いの配置に自由度があり設計しやすい。
【0015】
請求項に係る発明は、請求項1または2記載のコンテナクレーンにおいて、前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転によって作動油の流れを生じさせる油圧ポンプと、該油圧ポンプによって流れを生じた作動油が所定圧以上に昇圧した場合に前記作動油を逃すリリーフ弁とを備えていることを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、抵抗付与手段が、油圧モータの回転によって作動油の流れを生じさせる油圧ポンプと、該油圧ポンプによって流れを生じた作動油が所定圧以上に昇圧した場合に作動油を逃がすリリーフ弁とを備えていることで、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、さらにその回転運動を作動油の流れに変換し、流れを生じた作動油が所定圧以上の油圧を生じてリリーフ弁を通過する過程でリリーフ弁に対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、油圧モータとリリーフ弁とを備える抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【0017】
請求項に係る発明は、請求項1または2記載のコンテナクレーンにおいて、前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式の磁気ダンパによって構成されていることを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、抵抗付与手段が、油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式の磁気ダンパによって構成されていることにより、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転を利用して回転駆動式の磁気ダンパに備えられた導体を磁場内で回転させると、その導体内で磁束の回りに発生した渦電流により生じた逆起電力によって抵抗力が与えられ、導体の回転が減衰されるため、磁気ダンパからなる抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【0019】
請求項に係る発明は、請求項1または2記載のコンテナクレーンにおいて、前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式のオイルダンパによって構成されていることを特徴とする。
【0020】
この発明によれば、抵抗付与手段が、油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式のオイルダンパによって構成されていることにより、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して回転駆動式のオイルダンパによって抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、オイルダンパからなる抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【0021】
請求項に係る発明は、請求項3記載のコンテナクレーンにおいて、前記リリーフ弁の開放圧が可変であることを特徴とする。
【0022】
この発明によれば、リリーフ弁の開放圧が可変であることにより、吊荷の振れの激しさに比例してリリーフ弁の開放圧を高めると、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まり、エネルギーの消費が増えて吊荷の振動が速やかに減衰される。
【0023】
請求項に係る発明は、請求項4または5記載のコンテナクレーンにおいて、前記油圧モータが、可変容量形モータであることを特徴とする。
【0024】
この発明によれば、油圧モータが可変容量形モータであることにより、吊荷の振れの激しさに比例して油圧モータの容量を減らすと、油圧モータの回転数が高まって抵抗付与手段に対する仕事量が増加し、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まり、エネルギー消費が増えて吊荷の振動が速やかに減衰される。
【0025】
請求項に係る発明は、ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンの吊荷振れ止め装置において、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダが、前記吊荷の振れによって生じる前記ガーダエンドジーブの変位に対して受動的に作動して前記吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、能動的に作動して前記ガーダエンドジーブを変位させることによって前記吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えており、前記複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、前記複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とする。
【0026】
この発明によれば、複数の油圧シリンダが、吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えていることで、従来のように吊荷の振れを減衰するためのダンパシリンダと、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータとをそれぞれ専用に設ける必要がない。
さらに、複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、この発明における第1の実施の形態を示す図であって、この発明を適用したコンテナクレーンを示す図である。
【0028】
コンテナクレーン1は、基礎面Gに配置されたレールR上に立設され、複数の走行車輪2と、脚部3と、水平ガーダ4とを備えて構成されている。
複数の走行車輪2は、脚部3の下端に設けられている。脚部3には、他の脚部3及び水平ガーダ4を支持するブレース材5が、適当な位置に複数配置されている。
【0029】
水平ガーダ4は、基礎面Gと平行方向に配置されている。水平ガーダ4には、トロリ6がこの水平ガーダ4上の走行架台4cをその幅方向に走行するように設けられ、また、このトロリ6を走行させる駆動装置を備えた機械室7が設けられている。
【0030】
トロリ6には、吊荷としてのコンテナ10の荷役を行うスプレッダ9が、ワイヤロープ8を介して吊下げられている。このスプレッダ9には、下部にコンテナ10を補着する機構(図示せず)が備えられている。
【0031】
図2は、図1に示すコンテナクレーンの一部の概略を示した図である。
図1に示す水平ガーダ4の端部4aには、ワイヤロープ8を介してコンテナ10の振れを抑制する吊荷振れ止め装置20が設けられている。
吊荷振れ止め装置20は、L字型レバー21と、ガーダエンドシーブ22と、油圧シリンダ23とを備え、かつ抵抗付与手段として、油圧モータ47と、油圧ポンプ61と、リリーフ弁62とを備えている。この吊荷振れ止め装置20の詳細については後述する。
【0032】
ガーダエンドシーブ22は、図1に示す水平ガーダ4の端部4aに設けられ、水平ガーダ4の幅方向に4個並列に配置されている。これらのガーダエンドシーブ22を、それぞれ22a〜22dとする。これらのガーダエンドシーブ22a〜22dは、それぞれ独立して設置されている。
【0033】
吊荷振れ止め装置20の上方には、2基の巻上げドラム31が回動可能に設置されている。これらの巻上げドラム31を、それぞれ31a,31bとする。これらの巻上げドラム31a,31bは、それぞれ独立して設置されている。
巻上げドラム31は、図示しないが、ギアを介してモータに接続されており、巻回されたワイヤロープ8の巻上げまたは巻下げを行うために、そのモータによって正逆両方向に回転駆動されるようになっている。
【0034】
トロリ6上部の四隅には、ワイヤロープ8を巻回され、水平ガーダ4の長手方向に平行な鉛直面内で回動自在な2個1組計8個の同径のトロリシーブ32が設けられている。これらのトロリシーブ32を、それぞれ32a〜32hとする。また、スプレッダ9上部の四隅には、ワイヤロープ8を巻回され、トロリシーブ32の各組に対応して4個のスプレッダシーブ33が設けられている。これらのスプレッダシーブ33を、図2に示すようにそれぞれ33a〜33dとする。
【0035】
また、図1における水平ガーダ4の端部4bには、ワイヤロープ8を水平方向に巻回され、水平ガーダ4の長手方向に平行な水平面内で回動自在な4個のブームエンドシーブ34が設けられている。これらのブームエンドシーブ34を、それぞれ34a〜34dとする。
【0036】
スプレッダ9の吊上げまたは吊下げに使用されるワイヤロープ8は、2本配置されており、これらのワイヤロープ8を、それぞれ8a,8bとする。
ワイヤロープ8aは、その一方の端部が巻上げドラム31aに巻回されており、ガーダエンドシーブ22a、トロリシーブ32eを経て、スプレッダシーブ33aに巻回され、トロリシーブ32a、ブームエンドシーブ34a,34c、トロリシーブ32c、スプレッダシーブ33c、トロリシーブ32g、ガーダエンドシーブ22cを経て、他方の端部が巻上げドラム31bに巻回されている。
【0037】
ワイヤロープ8bは、その一方の端部が巻上げドラム31aに巻回されており、ガーダエンドシーブ22b、トロリシーブ32fを経て、スプレッダシーブ33bに巻回され、トロリシーブ32b、ブームエンドシーブ34b,34d、トロリシーブ32d、スプレッダシーブ33d、トロリシーブ32h、ガーダエンドシーブ22dを経て、巻上げドラム31bに他方の端部が巻回されている。
このようにワイヤロープ8が巻回されていることによって、巻上げドラム31を正逆いずれかの方向に回転させると、ワイヤロープ8を介してスプレッダ9が昇降するようになっている。
【0038】
水平ガーダ4には、駆動機構としてガイドシーブ35a〜35d、横行ケーブル36、および横行用ドラム37が設けられている。
走行架台4cの長手方向に平行な面内で回転自在なガイドシーブ35a〜35dが取付けられており、そのうちの2個(35a,35b)はトロリ6の走行可能な範囲の一方の限界位置(図中左方向)よりも外に、残りの2個(35c,35d)はトロリ6の走行可能な範囲の他方の限界位置(図中右方向)よりも外にそれぞれ配置されている。
【0039】
これらのガイドシーブ35a〜35dには、走行架台4cの長手方向の一方に面するトロリ6の端面に一端を固定され、走行架台4cの長手方向の他方に面するトロリ6の端面に他端を固定された横行ケーブル36が同一面内を通るようにして巻回されている。横行ケーブル36には余剰分が設けられており、その余剰分はループして横行用ドラム37に巻回されている。横行用ドラム36は正逆両方向に回転駆動されるようになっており、トロリ6はこの横行用ドラム36をいずれかの方向に回転させることで走行架台4c上を往復運動(横行)するようになっている。
【0040】
吊荷振れ止め装置20において、L字型レバー21は、その中央部に支点を有し、水平ガーダ4の長手方向に平行な鉛直面内で回動可能に支持されて、水平ガーダ4の幅方向に4個並列に配置されている。これらのL字型レバー21を、それぞれ21a〜21dとする。これらのL字型レバー21a〜21dは、それぞれ独立して設置されている。
【0041】
ガーダエンドシーブ22は、ワイヤロープ8の張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に、その中心がL字型レバー21の端部に支持されている。このガーダエンドシーブ22は、ワイヤロープ8を巻回され、水平ガーダ4の長手方向に平行な鉛直面内で回動自在となっている。
【0042】
油圧シリンダ23は、その端部がL字型レバー21のガーダエンドシーブ22が設けられた端部とは反対側の端部に連結されて、鉛直方向に延在して設けられており、トロリ6の幅方向に4個並列に配置されている。これらの油圧シリンダ23を、それぞれ23a〜23dとする。これらの油圧シリンダ23a〜23dは、それぞれ独立して設置されている。
【0043】
図3は、油圧シリンダ23に接続された油圧回路を示す図である。
油圧シリンダ23aの内部には、ピストンロッド41aと油圧ピストン42aとが設けられている。ピストンロッド41aは、L字型レバー21aの端部に接続されている。
油圧ピストン42aを挟んで2つの空間、すなわち一方の空間43aと他方の空間44aとが形成されている。一方の空間43aおよび他方の空間44aには、作動油が満たされている。
また、一方の空間43aと連通して、油圧シリンダ23aの下端に1本の油圧配管を介して電磁切換弁45aが接続されている。
【0044】
油圧シリンダ23bの内部にも、ピストンロッド41bと油圧ピストン42bとが設けられている。ピストンロッド41bは、L字型レバー21bの端部に接続されている。
油圧ピストン42bを挟んで2つの空間、すなわち一方の空間43bと他方の空間44bとが形成されている。一方の空間43bおよび他方の空間44bには、作動油が満たされている。
また、一方の空間43bと連通して、油圧シリンダ23bの下端に1本の油圧配管を介して電磁切換弁45bが接続されている。
【0045】
油圧シリンダ23cの内部にも、ピストンロッド41cと油圧ピストン42cとが設けられている。ピストンロッド41cは、L字型レバー21cの端部に接続されている。
油圧ピストン42cを挟んで2つの空間、すなわち一方の空間43cと他方の空間44cとが形成されている。一方の空間43cおよび他方の空間44cには、作動油が満たされている。
また、一方の空間43cと連通して、油圧シリンダ23cの下端に1本の油圧配管を介して電磁切換弁45cが接続されている。
【0046】
油圧シリンダ23dの内部にも、ピストンロッド41dと油圧ピストン42dとが設けられている。ピストンロッド41dは、L字型レバー21dの端部に接続されている。
油圧ピストン42dを挟んで2つの空間、すなわち一方の空間43dと他方の空間44dとが形成されている。一方の空間43dおよび他方の空間44dには、作動油が満たされている。
また、一方の空間43dと連通して、油圧シリンダ23dの下端に1本の油圧配管を介して電磁切換弁45dが接続されている。
【0047】
この油圧回路には、電磁切換弁46および油圧モータ47が設けられており、
電磁切換弁46と油圧モータ47とが2本の油圧配管を介して接続されている。電磁切換弁46は、一方の油圧配管と連通して、電磁切換弁45aと電磁切換弁45bと電磁切換弁45cとが並列になるように、油圧配管を介して接続されている。
また、電磁切換弁46は、他方の油圧配管と連通して、電磁切換弁45bと電磁切換弁45cと電磁切換弁45dとが並列になるように、油圧配管を介して接続されている。
【0048】
この油圧モータ47は、電磁切換弁45a〜45dのいずれかが開放され、かつ電磁切換弁46が開放されている場合、油圧シリンダ23によって生み出される作動油の流れによって、駆動軸48を回転させるようになっている。
【0049】
図3に示す油圧回路において、駆動軸48を同軸として、油圧モータ47の回転によって作動油の流れを生じさせる油圧ポンプ61が抵抗付与手段として設けられている。また、油圧ポンプ48によって流れを生じた作動油が所定圧以上に昇圧した場合に作動油を逃がすリリーフ弁62が抵抗付与手段として設けられている。このリリーフ弁62は、例えば、流れを生じた作動油をリリーフ弁62から逃がす所定圧、すなわち開放圧が、磁力の増減に比例して可変となるように、電磁方式の可変装置62aを備えた電磁比例リリーフ弁となっている。
【0050】
油圧ポンプ61は、油圧配管を介してリリーフ弁62に接続されている。この油圧配管には、リリーフ弁62に作動油が一方向に流れるように、複数の逆止弁63が介在されている。また、リリーフ弁62を通過する作動油を送り出す油圧配管には、リリーフ弁62から排出される作動油を溜めるタンク64が設けられている。
【0051】
また、図4に示すように、油圧シリンダ23には、スキュー方向、トリム方向、あるいはリスト方向に変位したコンテナ10の姿勢を変化させる吊荷微調整用油圧回路51、およびその吊荷微調整用油圧回路51が作動した場合に流れを生じた作動油によって過負荷が生じないように作動油の流れを調整する過負荷防止用油圧回路52が接続されている。
【0052】
例えば、油圧シリンダ23aには、一方の空間43aと他方の空間44aとに連通して、油圧配管を介して吊荷微調整用油圧回路51が接続されている。
吊荷微調整用油圧回路51には、油圧配管に流れる作動油の流れを切換える電磁切換弁51a、作動油を溜めるタンク51b、およびタンク51bから作動油を排出させる油圧ポンプ51cが設けられている。
【0053】
また、油圧シリンダ23aには、一方の空間43aと他方の空間44aとに連通して、過負荷防止用油圧回路52が接続されている。
過負荷防止用油圧回路52には、作動油が所定圧以上に昇圧した場合に作動油を逃がすリリーフ弁52aが設けられ、そのリリーフ弁52aに作動油が一方向に流れるように複数の逆止弁52bが介在されている。
また、他方の空間44aと過負荷防止用油圧回路52との間には、他方の空間44a内の作動油を過負荷防止用油圧回路52に給排し、あるいはタンク53に給排する切換を行う切換弁54が設けられている。
【0054】
次に、上記の構成からなるコンテナクレーンの機能および作用について説明する。
コンテナ10の振れ止めを行う場合には、油圧シリンダ23がコンテナ10の振れによって生じるガーダエンドシーブ22の変位に対して受動的に作動してコンテナ10の振れを減衰させるダンパとして機能する。
【0055】
また、コンテナ10の姿勢を変化させる場合には、油圧シリンダ23が能動的に作動してガーダエンドシーブ22を変位させることによってコンテナ10の姿勢を変化させるアクチュエータとして機能する。
すなわち、油圧シリンダ23は、ダンパとしての機能とアクチュエータとしての機能とを兼ね備えている。
【0056】
ここで、便宜上、水平ガーダ4の長手方向を前後方向とし、ブームエンドシーブ34側を前側とし、その反対側、すなわちガーダエンドシーブ22側を後側とする。また、水平ガーダ4の幅方向を左右方向とする。
【0057】
[1]油圧シリンダ23がダンパとして機能する場合
油圧シリンダ23がダンパとして機能する場合、コンテナクレーン1の各構成要素は以下のように作用する。
(1)スキュー方向に変位するコンテナ10の振れ止め
スキュー方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の左前側および右後側、あるいは右前側および左後側が上下方向に変位する。どちらも同様の振動形態であるため、ここでは、コンテナ10の左前側および右後側が上下方向に変位する場合について詳述する。
【0058】
このコンテナ10の振れを減衰させる油圧モータ47、油圧ポンプ61、およびリリーフ弁62を機能させるために、予め電磁切換弁46を開放するとともに、電磁切換弁45b,45dを開放し、電磁切換弁45a,45cを閉鎖しておく。
なお、吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52が機能しないように、電磁切換弁51a,54は閉鎖しておく。
【0059】
例えば、コンテナ10の左前側が下方向に変位し、右後側が上方向に変位すると、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の左前側に設けられたスプレッダシーブ33bが下方向に変位し、そのスプレッダシーブ33bに巻回されたワイヤロープ8bの張力によってガーダエンドシーブ22bが前方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22bを支持するL字型レバー21bが回動して、油圧シリンダ23bに設けられた油圧ピストン42bを押し下げる。
【0060】
また、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の右後側に設けられたスプレッダシーブ33dが上方向に変位し、そのスプレッダシーブ33dに巻回されたワイヤロープ8bの張力によってガーダエンドシーブ22dが後方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22dを支持するL字型レバー21dが回動して、油圧シリンダ23dに設けられた油圧ピストン42dを引き上げる。
【0061】
このとき、油圧シリンダ23bから油圧配管を通じて油圧モータ47へ、また、油圧モータ47から油圧配管を通じて油圧シリンダ23dへ作動油の流れが生じ、この作動油の流れによって油圧モータ47が回転する。
【0062】
油圧モータ47の回転によって、駆動軸48を介して油圧ポンプ61が回転し、油圧ポンプ61によって押し出された作動油が逆止弁63を通過して一方向に流れ、電磁方式の可変装置62aを備えたリリーフ弁62を通過する。
流れを生じた作動油が所定圧以上の油圧を生じてリリーフ弁62を通過した場合、その過程で作動油がリリーフ弁62に対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させる。その後、作動油の一部はタンク64に排出され、油圧配管の内部で負圧となった部分に作動油が供給される。
【0063】
したがって、下方向に変位したスプレッダシーブ33bおよび上方向に変位したスプレッダシーブ33dの振動エネルギーの一部が作動油の流れを生み出す運動エネルギーに変換され消費されることによって、スキュー方向に変位するコンテナ10の振動は減衰される。
なお、コンテナ10の左前側が上方向に変位し、右後側が下方向に変位した場合にも、上記と同様の機能が得られる。
【0064】
コンテナ10の振動は、コンテナ10の左前側および右後側、あるいは右前側および左後側が上下方向に繰り返し変位することによって生じるため、コンテナ10の振動に対して上記のように減衰が繰り返しなされることによって、コンテナ10が限りなく静止状態に近づくこととなる。
【0065】
(2)トリム方向に変位するコンテナ10の振れ止め
トリム方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の前側および後側が上下方向に変位する。
このコンテナ10の振れを減衰させる油圧モータ47、油圧ポンプ61、およびリリーフ弁62を機能させるために、予め電磁切換弁46を開放するとともに、油圧シリンダ23bおよび23cに接続された油圧配管を並列に、また油圧シリンダ23aおよび23dに接続された油圧配管を並列に接続するように、電磁切換弁45a〜45dのすべてを開放しておく。
なお、吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52が機能しないように、電磁切換弁51a,54は閉鎖しておく。
【0066】
例えば、コンテナ10の前側が下方向に変位し、後側が上方向に変位すると、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の前側に設けられたスプレッダシーブ33b,33cが下方向に変位し、それぞれのスプレッダシーブ33b,33cに巻回されたワイヤロープ8b,8aの張力によってガーダエンドシーブ22b,22cが前方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22b,22cを支持するL字型レバー21b,21cが回動して、油圧シリンダ23b,23cにそれぞれ設けられた油圧ピストン42b,42cを押し下げる。
【0067】
また、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の後側に設けられたスプレッダシーブ33a,33dが上方向に変位し、それぞれのスプレッダシーブ33a,33dに巻回されたワイヤロープ8a,8bの張力によってガーダエンドシーブ22a,22dが後方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22a,22dを支持するL字型レバー21a,21dが回動して、油圧シリンダ23a,23dにそれぞれ設けられた油圧ピストン42a,42dを引き上げる。
【0068】
その後、油圧シリンダ23b,23cから油圧配管を通じて油圧モータ47へ、また、油圧モータ47から油圧配管を通じて油圧シリンダ23a,23dへ作動油の流れが生じる。このとき、この作動油の流れによって油圧モータ47が回転する。
【0069】
油圧モータ47の回転によって、駆動軸48を介して油圧ポンプ61が回転し、油圧ポンプ61によって押し出された作動油が逆止弁63を通過して一方向に流れ、電磁方式の可変装置62aを備えたリリーフ弁62を通過する。
流れを生じた作動油が所定圧以上の油圧を生じてリリーフ弁62を通過した場合、その過程で作動油がリリーフ弁62に対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させる。その後、作動油の一部はタンク64に排出され、油圧配管の内部で負圧となった部分に作動油が供給される。
【0070】
したがって、下方向に変位したスプレッダシーブ33b,33cおよび上方向に変位したスプレッダシーブ33a,33dの振動エネルギーの一部が作動油の流れを生み出す運動エネルギーに変換され消費されることによって、スキュー方向に変位するコンテナ10の振動は減衰される。
なお、コンテナ10の前側が上方向に変位し、後側が下方向に変位した場合にも、上記と同様の機能が得られる。
【0071】
コンテナ10の振動は、コンテナ10の前側および後側が上下方向に繰り返し変位することによって生じるため、コンテナ10の振動に対して上記のように減衰が繰り返しなされることによって、コンテナ10が限りなく静止状態に近づくこととなる。
【0072】
(3)リスト方向に変位するコンテナ10の振れ止め
リスト方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の左側および右側が上下方向に変位する。
このコンテナ10の振れを減衰させる油圧モータ47、油圧ポンプ61、およびリリーフ弁62を機能させるために、予め電磁切換弁46を開放するとともに、油圧シリンダ23aおよび23bに接続された油圧配管を並列に、また油圧シリンダ23cおよび23dに接続された油圧配管を並列に接続するように、電磁切換弁45a〜45dのすべてを開放しておく。
なお、吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52が機能しないように、電磁切換弁51a,54は閉鎖しておく。
【0073】
例えば、コンテナ10の左側が下方向に変位し、右側が上方向に変位すると、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の左側に設けられたスプレッダシーブ33a,33bが下方向に変位し、それぞれのスプレッダシーブ33a,33bに巻回されたワイヤロープ8a,8bの張力によってガーダエンドシーブ22a,22bが左方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22a,22bを支持するL字型レバー21a,21bが回動して、油圧シリンダ23a,23bにそれぞれ設けられた油圧ピストン42a,42bを押し下げる。
【0074】
また、コンテナ10を保持するスプレッダ9上の右側に設けられたスプレッダシーブ33c,33dが上方向に変位し、それぞれのスプレッダシーブ33c,33dに巻回されたワイヤロープ8a,8bの張力によってガーダエンドシーブ22c,22dが右方向に変位するとともに、ガーダエンドシーブ22c,22dを支持するL字型レバー21c,21dが回動して、油圧シリンダ23c,23dにそれぞれ設けられた油圧ピストン42c,42dを引き上げる。
【0075】
その後、油圧シリンダ23a,23bから油圧配管を通じて油圧モータ47へ、また、油圧モータ47から油圧配管を通じて油圧シリンダ23c,23dへ作動油の流れが生じる。このとき、この作動油の流れによって油圧モータ47が回転する。
【0076】
油圧モータ47の回転によって、駆動軸48を介して油圧ポンプ61が回転し、油圧ポンプ61によって押し出された作動油が逆止弁63を通過して一方向に流れ、電磁方式の可変装置62aを備えたリリーフ弁62を通過する。
流れを生じた作動油が所定圧以上の油圧を生じてリリーフ弁62を通過した場合、その過程で作動油がリリーフ弁62に対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させる。その後、作動油の一部はタンク64に排出され、油圧配管の内部で負圧となった部分に作動油が供給される。
【0077】
したがって、下方向に変位したスプレッダシーブ33a,33bおよび上方向に変位したスプレッダシーブ33c,33dの振動エネルギーの一部が作動油の流れを生み出す運動エネルギーに変換され消費されることによって、スキュー方向に変位するコンテナ10の振動は減衰される。
なお、コンテナ10の左側が上方向に変位し、右側が下方向に変位した場合にも、上記と同様の機能が得られる。
【0078】
コンテナ10の振動は、コンテナ10の左側および右側が上下方向に繰り返し変位することによって生じるため、コンテナ10の振動に対して上記のように減衰が繰り返しなされることによって、コンテナ10が限りなく静止状態に近づくこととなる。
【0079】
これら(1)〜(3)において、抵抗付与手段として油圧モータ47とリリーフ弁62とを備えていることにより、抵抗付与手段を設ける際、これら油圧モータ47とリリーフ弁62とを収納するスペースのみを確保すればよく、従来のように、複数の油圧シリンダを設けてその収納スペース、および油圧シリンダが機能する際に必要なストロークを確保する分のスペースが必要とならない。
【0080】
また、リリーフ弁62が電磁方式の可変装置62aを備えていることにより、コンテナ10の振れの激しさに比例してリリーフ弁62の開放圧を高めると、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まり、エネルギーの消費が増えてコンテナ10の振動が速やかに減衰される。
【0081】
[2]油圧シリンダ23がアクチュエータとして機能する場合
油圧シリンダ23がアクチュエータとして機能する場合において、油圧シリンダ23の作動によってスキュー方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の左前側および右後側、あるいは右前側および左後側が上下方向に変位する。
油圧シリンダ23の作動によってトリム方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の前側および後側が上下方向に変位する。また、油圧シリンダ23の作動によってリスト方向に変位するコンテナ10は、コンテナ10の左側および右側が上下方向に変位する。
【0082】
コンテナ10を変位させる油圧シリンダ23は、それぞれの油圧シリンダ23a〜23dが独立に配置され、独立に機能することが可能であるため、コンテナ10が上記のいずれの方向に変位しても、油圧シリンダ23a〜23dのいずれかの作動によって、コンテナ10の姿勢が所定の位置に変化する。
【0083】
すなわち、コンテナ10をスキュー方向に変位させる場合においては、例えば、コンテナ10の左前側を下方向に、右後側を上方向に変位させるとすれば、油圧シリンダ23bを作動させて、油圧ピストン41bを上方向に引き上げるとともに、油圧シリンダ23dを作動させて、油圧ピストン41dを下方向に押し下げる。
【0084】
コンテナ10をトリム方向に変位させる場合においては、例えば、コンテナ10の前側を下方向に変位させるとすれば、例えば油圧シリンダ23b,23cを同時に作動させて、油圧ピストン41b,41cを下方向に押し下げる。
コンテナ10をリスト方向に変位させる場合においては、例えば、コンテナ10の左側を下方向に変位させるとすれば、例えば油圧シリンダ23a,23bを同時に作動させて、油圧ピストン41a,41bを下方向に押し下げる。
ここで、油圧シリンダ23aについて、アクチュエータとしての機能について以下に詳述する。
【0085】
図5は、アクチュエータとして機能する油圧シリンダ23a、吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52を示す図である。
吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52が機能するように、電磁切換弁51a,54を予め開放しておく。
なお、このコンテナ10の振れを減衰させる油圧モータ47、油圧ポンプ61、およびリリーフ弁62が機能しないように、予め電磁切換弁46を閉鎖するとともに、シリンダ23a〜23dそれぞれが独立に機能するように、電磁切換弁45aを閉鎖しておく。
【0086】
コンテナ10の左後側を下方向に変位させる場合、吊荷微調整用油圧回路51に設けられた油圧ポンプ51cから作動油が押し出され、作動油に流れが生じる。この作動油は、油圧配管を通じて油圧シリンダ23aに設けられた他方の空間44aに送られることによって、油圧ピストン42aが下方向に押し下げられる。一方の空間43aに充填された作動油は、下方向に押し下げられた油圧ピストン42aによって、油圧配管を通じて、吊荷微調整用油圧回路51に設けられた油圧タンク51bに排出される。
【0087】
ここで、例えば油圧ピストン42が引っかかる等のトラブルで上下に変位しなかった場合、他方の空間44aに送られた作動油によって油圧シリンダ23aあるいは油圧ポンプ51cに対して過負荷を生じさせないように、作動油の一部が油圧配管を通じて過負荷防止用油圧回路52に送られる。
作動油は、過負荷防止用油圧回路52に設けられたリリーフ弁52aを一方向に流れるように、油圧配管を通じて逆止弁52bを通過し、リリーフ弁52aに流れる。この作動油がリリーフ弁52aに対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させることによって、過負荷を防止することとなる。
【0088】
コンテナ10の左後側を上方向に変位させる場合、作動油が油圧ポンプ51cから油圧シリンダ23aに設けられた一方の空間43aに送られるように電磁切換弁51aを切換えれば、吊荷微調整用油圧回路51および過負荷防止用油圧回路52が上記と同様に機能して、コンテナ10の左後側を上方向に変位させることとなる。
【0089】
油圧シリンダ23b〜23dのいずれにおいても、油圧シリンダ23aと同様に機能するため、油圧シリンダ23b〜23dの説明を省略する。
したがって、油圧シリンダ23aを作動させることによって、コンテナ10の左後側が上下方向に変位するのと同様に、油圧シリンダ23bを作動させることによって、コンテナ10の左前側が上下方向に変位し、油圧シリンダ23cを作動させることによって、コンテナ10の右前側が上下方向に変位し、油圧シリンダ23dを作動させることによって、コンテナ10の右後側が上下方向に変位する。
【0090】
以上のように、油圧シリンダ23は、コンテナ10のスキュー方向、トリム方向およびリスト方向についてのいずれの振れをも減衰させるダンパとしての機能を備えているだけでなく、コンテナ10の姿勢をスキュー方向、トリム方向およびリスト方向のいずれの方向にも変化させるアクチュエータとしての機能を兼ねて備えている。
【0091】
したがって、従来のようにコンテナの振れを減衰するためのダンパシリンダと、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータとをそれぞれ専用に設ける必要がない。特に、スキュー方向、トリム方向およびリスト方向の各方向に対して個別に対応するダンパシリンダ、および各方向に対してそれぞれ個別に対応するアクチュエータを設ける必要がない。
【0092】
上記の構成によれば、油圧シリンダ23が、コンテナ10の振れを減衰させるダンパとしての機能と、コンテナ10の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えていることで、従来のようにコンテナ10の振れを減衰するためのダンパシリンダと、コンテナ10の姿勢を変化させるためのアクチュエータとをそれぞれ専用に設ける必要がないので、コンテナクレーン1に設けられる部品点数を少なくして、コンテナクレーン1の重量の低減を図ることができる。
【0093】
また、油圧モータ47とリリーフ弁62とを収納するスペース以上に余計なスペースを確保する必要がないので、コンテナクレーン1を省スペース化してコンテナクレーン1の小型化を図ることができる。
さらに、リリーフ弁62が電磁方式の可変装置62aを備えていることにより、リリーフ弁62から開放される作動油の開放圧を変化させることによってコンテナ10の振動が速やかに減衰されるので、コンテナクレーンのコンテナ10の振れに対する減衰効果を高めることができる。
【0094】
図6は、この発明における第2の実施の形態を示す図であって、上記第1の実施の形態における図1から図5と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図6に示す油圧回路において、駆動軸48を同軸として、油圧モータ47とともに回転する回転駆動式の磁気ダンパ70が抵抗付与手段として設けられている。
【0095】
磁気ダンパ70は、油圧モータ47の駆動軸48と同軸に連結した駆動軸71と、上下に対向させた円盤型のケーシング72と、各ケーシング72の上下対向面にそれぞれ対をなして配置され、そのN極およびS極を対向させた複数対の永久磁石73,74と、両ケーシング72の高磁束密度を有する空隙d内に非接触状態で回転可能に配置された円盤状の導体板75とを備えている。各永久磁石73,74は同一ケーシング72の周方向に所定間隔で複数個配置され、隣り合う各永久磁石73,74同士は導体板75の回転方向に沿って互いに異極となっている。
【0096】
以上の構成において、駆動軸71が回転して導体板75が所定の速度で回転すると、空隙d内の磁束を切るため、起電力が導体板75に誘導され、その結果隣り合う永久磁石73,74間に渦電流が流れる。この渦電流が磁界との作用によって逆起電力が発生し、回転する導体板75に対する抵抗力が与えられ、導体板75の回転運動が減衰されることとなる。なお、この導体板75の回転によって発生する抵抗力は、導体板75の回転速度に比例する。
【0097】
この場合、抵抗付与手段として必要な構成要素が回転駆動式の磁気ダンパ70であるため、抵抗付与手段を設ける際、磁気ダンパ70を収納するスペースのみを確保すればよく、従来のように、複数の油圧シリンダを設けてその収納スペース、および油圧シリンダが機能する際に必要なストロークを確保する分のスペースが必要とならない。
【0098】
上記の構成によれば、磁気ダンパ70を収納するスペースのみを確保すればよく、従来のように、複数の油圧シリンダを設けてその収納スペースおよび油圧シリンダが機能する際に必要なストロークを確保する分のスペースを必要とならないので、コンテナクレーン1を省スペース化して小型化することができる。
【0099】
図7は、この発明における第3の実施の形態を示す図であって、上記第1の実施の形態における図1から図5と同一の構成要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図7に示す油圧回路において、駆動軸48を同軸として、油圧モータ47とともに回転する回転駆動式のオイルダンパ80が抵抗付与手段として設けられている。
【0100】
オイルダンパ80は、油圧モータ47の駆動軸48と同軸に連結した駆動軸81と、駆動軸81を中心として回転自在に配置された回転子82と、これら駆動軸81および回転子82を液密に格納するハウジング83と、ハウジング83内に充填されたオイル84とで構成されている。
【0101】
以上の構成において、駆動軸81が回転して回転子82が所定の速度で回転すると、オイル84の粘性によって回転子82に抵抗力が与えられ、回転子82の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、回転子82の回転運動が減衰されることとなる。
【0102】
この場合、抵抗付与手段として必要な構成要素が回転駆動式のオイルダンパ80であるため、抵抗付与手段を設ける際、オイルダンパ80を収納するスペースのみを確保すればよく、従来のように、複数の油圧シリンダを設けてその収納スペース、および油圧シリンダが機能する際に必要なストロークを確保する分のスペースが必要とならない。
【0103】
上記の構成によれば、オイルダンパ80を収納するスペースのみを確保すればよく、従来のように、複数の油圧シリンダを設けてその収納スペースおよび油圧シリンダが機能する際に必要なストロークを確保する分のスペースが必要とならないので、コンテナクレーン1を省スペース化して小型化することができる。
【0104】
なお、上記第2あるいは第3の実施の形態において、油圧モータ47が可変容量形モータであってもよい。油圧モータ47が可変容量形モータであることにより、コンテナ10の振れの激しさに比例して油圧モータ47の容量を減らすと、油圧モータ47の回転数が高まって、磁気ダンパ70あるいはオイルダンパ80に対する仕事量が増加し、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まるため、エネルギー消費が増えてコンテナ10の振動が速やかに減衰されることとなる。したがって、コンテナクレーン1のコンテナ10の振れに対する減衰効果を高めることができる。
【0105】
また、上記第2あるいは第3の実施の形態において、油圧モータ47と磁気ダンパ70あるいはオイルダンパ80との間に、増速機を介在させてもよい。この場合、油圧モータ47の回転速度以上に増速されて回転した駆動軸71あるいは81に対する減衰力が与えられるため、油圧モータ47に対して通常より大きな減衰力が与えられ、より大きな減衰効果が得られることとなる。
【0106】
また、上記の実施の形態において、作動油の流れを利用して回転する油圧モータ47に抵抗を与える抵抗付与手段として、油圧モータ47に対して減衰力を与える機構であれば、上記の各実施の形態に示された装置に限るものではない。例えば、摩擦で抵抗することにより運動エネルギーを消費させて油圧モータ47に対して減衰力を与える摩擦ブレーキ、運動エネルギーを発電に利用することによって消費させて油圧モータ47に対して減衰力を与える発電機などがある。
【0107】
また、上記の実施の形態において、作動油の流れを利用して回転する油圧モータ47から得た運動エネルギーを、例えばアキュムレータあるいは空気圧縮機および蓄圧タンクを設置することによって蓄えて、その蓄積されたエネルギーを別のエネルギー源として再利用することも可能である。
【0108】
また、上記の実施の形態において、コンテナクレーン1に設けられた油圧シリンダ23が、吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能を有し、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータとしての機能を有しない場合でも、コンテナクレーンに設けられる部品点数を少なくして、コンテナクレーンの重量の低減を図ることができる。
【0109】
【発明の効果】
以上説明したこの発明のコンテナクレーンの吊荷振れ止め装置においては、以下の効果を奏する。
請求項1に係る発明によれば、複数の油圧シリンダが、吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えていることで、従来のように吊荷の振れを減衰するためのダンパシリンダと、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータとをそれぞれ専用に設ける必要がないので、コンテナクレーンに設けられる部品点数を少なくして、コンテナクレーンの重量の低減を図ることができる。
【0110】
さらに、複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならないので、コンテナクレーンを省スペース化してコンテナクレーンの小型化を図ることができる。
【0111】
請求項に係る発明によれば、複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならず、また、油圧シリンダと回転モータとが自由に配置されるので、コンテナクレーンを省スペース化してコンテナクレーンの小型化を図ることができる。
【0112】
請求項に係る発明によれば、抵抗付与手段が、油圧モータの回転によって作動油の流れを生じさせる油圧ポンプと、該油圧ポンプによって流れを生じた作動油が所定圧以上に昇圧した場合に作動油を逃すリリーフ弁とを備えていることで、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、さらにその回転運動を作動油の流れに変換し、流れを生じた作動油が所定圧以上の油圧を生じてリリーフ弁を通過する過程でリリーフ弁に対して仕事をし、作動油の運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、油圧モータとリリーフ弁とを備える抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならないので、コンテナクレーンを省スペース化してコンテナクレーンの小型化を図ることができる。
【0113】
請求項に係る発明によれば、抵抗付与手段が、油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式の磁気ダンパによって構成されていることにより、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転を利用して回転駆動式の磁気ダンパに備えられた導体を磁場内で回転させると、その導体内で磁束の回りに発生した渦電流により生じた逆起電力によって抵抗力が与えられ、導体の回転が減衰されるため、磁気ダンパからなる抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならないので、コンテナクレーンを省スペース化してコンテナクレーンの小型化を図ることができる。
【0114】
請求項に係る発明によれば、抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式のオイルダンパによって構成されていることにより、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して回転駆動式のオイルダンパによって抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、オイルダンパからなる抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならないので、コンテナクレーンを省スペース化してコンテナクレーンの小型化を図ることができる。
【0115】
請求項に係る発明によれば、リリーフ弁の開放圧が可変であることにより、吊荷の振れの激しさに比例してリリーフ弁の開放圧を高めると、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まり、エネルギーの消費が増えて吊荷の振動が速やかに減衰されるので、コンテナクレーンの吊荷の振れに対する減衰効果を高めることができる。
【0116】
請求項に係る発明によれば、油圧モータが可変容量形モータであることにより、吊荷の振れの激しさに比例して油圧モータの容量を減らすと、油圧モータの回転数が高まって抵抗付与手段に対する仕事量が増加し、作動油の運動エネルギーから熱エネルギーへの変換率が高まり、エネルギー消費が増えて吊荷の振動が速やかに減衰されるので、コンテナクレーンの吊荷の振れに対する減衰効果を高めることができる。
【0117】
請求項に係る発明によれば、複数の油圧シリンダが、吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えていることで、吊荷の姿勢を変化させるためのアクチュエータを専用に設ける必要がないので、この吊荷振れ止め装置が設けられることによって、コンテナクレーンに設けられる他の部品点数を少なくすることができる。
さらに、複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることで、ダンパシリンダのストローク分だけ余計なスペースを必要とする従来の構造とは異なり、油圧シリンダの直線運動を油圧モータの回転運動に変換し、その回転に対して抵抗を与え、運動エネルギーを熱エネルギーに変換して消費させるため、抵抗付与手段の大きさ以上に余計なスペースが必要とならない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明における第1の実施の形態に係るコンテナクレーンの正面図である。
【図2】 この発明における第1の実施の形態に係るコンテナクレーンを部分拡大した斜視図である。
【図3】 この発明における第1の実施の形態に係るコンテナクレーンの油圧回路の一部を示す図である。
【図4】 この発明における第1の実施の形態に係る油圧シリンダに接続された油圧回路の一部を示す図である。
【図5】 この発明における第1の実施の形態に係る油圧シリンダに接続された油圧回路の一部を示す図である。
【図6】 この発明における第2の実施の形態に係るコンテナクレーンの油圧回路の一部を示す図である。
【図7】 この発明における第3の実施の形態に係るコンテナクレーンの油圧回路の一部を示す図である。
【符号の説明】
1 コンテナクレーン
4 水平ガーダ
6 トロリ
9 スプレッダ
20 吊荷振れ止め装置
21 L字型レバー
22 ガーダエンドシーブ
23 油圧シリンダ
47 油圧モータ
51 吊荷微調整用油圧回路
52 過負荷防止用油圧回路
61 油圧ポンプ
62 リリーフ弁
62a 可変装置
70 磁気ダンパ
80 オイルダンパ

Claims (8)

  1. ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンにおいて、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダが、前記吊荷の振れによって生じる前記ガーダエンドジーブの変位に対して受動的に作動して前記吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、能動的に作動して前記ガーダエンドジーブを変位させることによって前記吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えており、前記複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、前記複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とするコンテナクレーン。
  2. ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンにおいて、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とするコンテナクレーン。
  3. 前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転によって作動油の流れを生じさせる油圧ポンプと、該油圧ポンプによって流れを生じた作動油が所定圧以上に昇圧した場合に前記作動油を逃すリリーフ弁とを備えていることを特徴とする請求項1または2記載のコンテナクレーン。
  4. 前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式の磁気ダンパによって構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンテナクレーン。
  5. 前記抵抗付与手段が、前記油圧モータの回転に対して抵抗を与える回転駆動式のオイルダンパによって構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のコンテナクレーン。
  6. 前記リリーフ弁の開放圧が可変であることを特徴とする請求項3記載のコンテナクレーン。
  7. 前記油圧モータが、可変容量形モータであることを特徴とする請求項4または5記載のコンテナクレーン。
  8. ワイヤロープを介して吊下げられた吊荷の振れを抑制するコンテナクレーンの吊荷振れ止め装置において、前記ワイヤロープを巻回され、前記ワイヤロープの張力の作用方向に略等しい方向に変位可能に支持された複数のガーダエンドジーブと、該複数のガーダエンドジーブにそれぞれ独立に連結された複数の油圧シリンダとを備え、該複数の油圧シリンダが、前記吊荷の振れによって生じる前記ガーダエンドジーブの変位に対して受動的に作動して前記吊荷の振れを減衰させるダンパとしての機能と、能動的に作動して前記ガーダエンドジーブを変位させることによって前記吊荷の姿勢を変化させるアクチュエータとしての機能とを兼ね備えており、前記複数の油圧シリンダがダンパとして機能する場合、前記複数の油圧シリンダによって生み出される作動油の流れによって回転する油圧モータと、該油圧モータの回転に対して抵抗を与える抵抗付与手段とを備えていることを特徴とするコンテナクレーンの吊荷振れ止め装置。
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