JP3916718B2 - 車両用サンバイザの軸受構造 - Google Patents

車両用サンバイザの軸受構造 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用サンバイザの軸受構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の車両用サンバイザの軸受構造には、図19〜図21に示すような構造となっているものがある。
これにおいては、サンバイザ本体111に内設される軸受ケース114の軸受筒部115にはその略中央部に切欠状開口部116が形成され、その切欠状開口部116には係止バネ131がクリップ141を介して組み付けられる。
前記係止バネ131は、支軸101の横軸部103が嵌挿されかつ弾性的に拡開可能に下端が開口されたバネ筒部132と、そのバネ筒部132の両開口端から軸受ケース114の外側面に沿ってそれぞれ延出された一対の脚部133とを備え、その両脚部133がクリップ141によって拘束されることで、前記バネ筒部132に所要とするばね力が付与される。
【0003】
前記バネ筒部132には、横軸部103の外周面に形成された平坦な係止面104に係脱可能に係合する係合面135が形成されている。そして、サンバイザ本体111が車室の天井面に当接する格納位置の直前位置まで回動操作されることで、その後は、バネ筒部132のバネ力に基づいて前記横軸部103の係止面104に対し、バネ筒部132の係合面135が係合する方向にサンバイザ本体111を回動付勢してそのサンバイザ本体111を格納位置まで回動するようになっている。
さらに、前記横軸部103の外周面に対する係止面104と係止バネ131の係合面135とが相互に面当たりして係合する位置は、図22の一点鎖線に示すようにサンバイザ本体111が車室の天井面に当接する格納位置を越える位置に設定されている。そして、サンバイザ本体111が車室の天井面に当接する格納位置に配置されたときにも係止バネ131のバネ筒部132にはサンバイザ本体11を車室の天井面に向けて圧接するバネ力が付与され、これによって車室の天井面に対しサンバイザ本体111がガタ振れなく保持されるようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、車室の天井面に対する支軸101のブラケット107の取付角度や天井面の姿勢状態は車種ごとにそれぞれ異なる。
一方、係止バネ131のバネ筒部132のバネ力に基づくサンバイザ本体111の回動角度は、10度〜15度前後で狭い。
このため、図22に示すように、所定の車種に対応して構成された軸受け構造を有するサンバイザを、これとは異なる車種の車室の天井面151に装着すると、図23に示すように、サンバイザ本体111を車室の天井面151に当接する格納位置に格納保持することができず、車室の天井面151とサンバイザ本体111との間に隙間が生じるばかりでなく、サンバイザ本体111が不測にガタ振れする不具合が生じる場合がある。
このようなことから、従来の車両用サンバイザの軸受構造においては、支軸101を共通化して使用することができず、横軸部103の外周面に対する係止面104の位置が異なる支軸101をそれぞれ製作しなければならず、コスト高となる問題点があった。
【0005】
また、前記従来の車両用サンバイザの軸受構造において、サンバイザ本体111に対し、係止バネ131が組み付けられた軸受ケース114が内設されると、そのサンバイザ本体111の構成材料が係止バネ131のバネ筒部132の外周面に全面的に接触し、バネ筒部132の弾性的な拡開を阻害する場合がある。
【0006】
この発明の目的は、前記従来の問題点に鑑み、車室天井面に対する支軸のブラケットの取付角度や天井面の姿勢状態が車種ごとにそれぞれ異なる場合においても、支軸を共通化して使用することができる車両用サンバイザの軸受構造を提供することである。
また、この発明のその他の目的は、サンバイザ本体の構成材料に接触することなく軸受ケースに対し係止バネ手段を組み付けることで、係止バネ手段のバネ部を安定よく弾性変形させ、サンバイザ本体の回動操作性の向上を図ることができる車両用サンバイザの軸受構造を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、請求項1の発明に係る車両用サンバイザの軸受構造は、支軸の横軸部が回動可能に嵌挿される軸受ケースを内設したサンバイザ本体が、前記横軸部の軸回りに回動操作されることで、車室天井面に当接する格納位置とフロントガラスに沿う遮光位置とに配置切換されるように構成された車両用サンバイザの軸受構造であって、
前記横軸部の外周面には、第1、第2の両係止面が軸方向に並設される一方、
前記軸受ケースには、前記第1、第2の両係止面にそれぞれ個別に係合する係合面を有する第1、第2の両バネ部を備えた係止バネ手段が組み付けられ、
しかも、前記横軸部の外周面には、その第1係止面に所要角度をもって連続する係止案内面が形成され、前記サンバイザ本体が格納位置の直前付近まで回動されたときには、まず、前記第1バネ部の係合面が前記横軸部の第1係止面の係止案内面に係合する位置まで前記サンバイザ本体を回動付勢し、引き続いて前記第1、第2の両バネ部の係合面が前記横軸部の第1、第2の両係止面に係合する方向に前記サンバイザ本体を回動付勢してそのサンバイザ本体を前記格納位置まで回動する構成にしてあることを特徴とする。
【0008】
したがって、サンバイザ本体が車室天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作され、第1バネ部の係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に対し、所定角度を隔てる位置まで接近すると、まず、第1バネ部のバネ力によってサンバイザ本体が格納位置に向けて回動される。
そして、第1バネ部の係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に面接触して係合した後、引き続いて第2バネ部のバネ力によってサンバイザ本体が格納位置に向けて回動される。
第1バネ部の係合面と横軸部の係止案内面との面接触の係合が外れた後は、第1、第2の両バネ部の各係合面が横軸部の第1、第2の両係止面にそれぞれ個別に係合する方向にサンバイザ本体を回動付勢する。
前記したように、第1、第2の両バネ部のバネ力に基づくサンバイザ本体の回動付勢角度は、横軸部の外周面の第1係止面に対して所定角度をもって連続して形成された係止案内面によって拡大される。
このため、車室天井面に対する支軸のブラケットの取付角度や天井面の姿勢状態が車種ごとにそれぞれ異なる場合においても、サンバイザ本体を車室天井面に当接する格納位置に確実に配置保持することができ、サンバイザ本体が不測にガタ振れする不具合を防止することができる。
【0009】
また、請求項2の発明に係る車両用サンバイザの軸受構造は、請求項1に記載の車両用サンバイザの軸受構造において、軸受ケースには、その軸受筒部の略中央部に切欠状開口部が形成されるとともに、その切欠状開口部の下方に位置してバネ格納凹部が形成され、前記切欠状開口部とバネ格納凹部にわたって剛性を有する軸受カバーが組み付けられ、その軸受カバーを介して前記バネ格納凹部に第1、第2の両バネ部を備えた係止バネ手段が組み付けられていることを特徴とする。
【0010】
したがって、サンバイザ本体が回動操作される際、バネ格納凹部の係止バネ手段の第1、第2の両バネ部は、サンバイザ本体の構成材料に接触することなく、横軸部の外周面に押圧されながら安定よく弾性変形するため、サンバイザ本体は、第1、第2の両バネ部の弾発力の作用を受けて所要とするトルクにおいて操作性良く回動操作される。
【0011】
請求項3の発明に係る車両用サンバイザの軸受構造は、請求項1又は2に記載の車両用サンバイザの軸受構造において、係止バネ手段は、バネ格納凹部の底面に対面する基板部と、その基板部の両端部からそれぞれ延出され先端側に係合面を有する第1、第2の両バネ部を一体に備えた1つのバネ部材より形成されていることを特徴とする。
したがって、第1、第2の両バネ部を一体に備えた1つのバネ部材より係止バネ手段が構成されることで、部品点数や組み付け工数が増加されることがない。
【0012】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
この発明の実施の形態1を図1〜図13にしたがって説明する。
図1と図2において、縦軸部2と横軸部3とを備えて略L字状に形成された支軸1は、その縦軸部2において、ブラケット7によって車室の天井面51の前端部寄りに装着される。
前記支軸1の横軸部3には、その軸回りに回動操作されることで車室の天井面51に当接する格納位置とフロントガラスに沿う遮光位置とに配置切換されるサンバイザ本体11が嵌挿されている。
【0013】
前記横軸部3の外周面には、その外周面が平坦に面取り加工されることで、第1係止面4と、第2係止面5とが軸方向に連続して並設されている。
さらに、前記横軸部3の外周面には、その第1係止面4に対してのみ、所定角度(5度〜10度前後の角度)をもって連続する係止案内面6が面取り加工によって形成されている。なお、この実施の形態1においては、横軸部3の先端側に係止案内面6を有する第1係止面4が形成される場合を例示したが、係止案内面6を有する第1係止面4を横軸部3の基部側に形成し、第2係止面5を横軸部3の先端側に形成してもよい。
【0014】
前記サンバイザ本体11は、発泡ポリウレタン等の材料によって発泡成形された後、外表皮12によって被覆される。
前記サンバイザ本体11には、その周縁部に沿って略環状をなす金属製ワイヤーよりなる骨枠体13と、その骨枠体13の所定位置に固定された軸受ケース14とが内設されている。
前記軸受ケース14は、合成樹脂の射出成形によって一体成形され、その上部には、支軸1の横軸部3が回動可能に嵌挿される軸受け孔を有する軸受筒部16が形成され、軸受筒部16の下部には脚部15が一体に形成されている。そして、軸受ケース14は、その脚部15において骨枠体13の所定位置に固定されている。
【0015】
前記軸受ケース14の軸受筒部16の略中央部には切欠状開口部17が形成されるとともに、その切欠状開口部17の下方に位置してバネ格納凹部18が形成されている。軸受ケース14のバネ格納凹部18は、上方が開口された有底の箱形状に形成されており、その両側壁面20には、左右各一対をなす抜止孔21がそれぞれ形成されている。さらに、軸受ケース14には、その切欠状開口部17からバネ格納凹部18にわたって、鋼板製の軸受カバー22が差し込まれるとともに、バネ格納凹部18には、前記軸受カバー22を介して係止バネ手段30が組み付けられている。
【0016】
前記軸受カバー22は、図3と図4に示すように、軸受ケース14の切欠状開口部17の全体を塞ぐようにして形成されると共に、下方が開口された半円弧状の軸受部23と、その軸受部23の両開口端から下方に延出された両脚片24とを備えて略逆U字状に形成されている。
すなわち、軸受カバー22は、その軸受部23が切欠状開口部17を塞ぐようにして差し込まれるとともに、両脚片24がバネ格納凹部18の両側壁面20に接して差し込まれる。
【0017】
また、軸受カバー22の両脚片24には、バネ格納凹部18の抜止孔21に係合して軸受カバー22の抜け止めをなす係止爪25がそれぞれ形成されている。さらに、軸受カバー22の両脚片24には、係止バネ手段30に対する左右各一対の組付孔26が形成されている。
【0018】
図5の実線に示すように、前記サンバイザ本体11が車室天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作されたときに、図6に示すように、サンバイザ本体11を車室の天井面51に当接する格納位置に向けて回動付勢するための係止バネ手段30は、軸受ケース14のバネ格納凹部18に対し、軸受カバー22を介して組み付けられている。
【0019】
前記係止バネ手段30は、図1、図3及び図4に示すように、平帯状のバネ鋼板が折り曲げ加工された1つのバネ部材31により構成されている。このバネ部材31は、バネ格納凹部18の底面19に対面する基板部32と、その基板部32の両端から上方に向けて略S字状をなしてそれぞれ延出された第1、第2の両バネ部34、35とを一体に備えている。そして、バネ部材31の基板部32には、軸受カバー22の組付孔26に差し込まれて軸受カバー22に対しバネ部材31を組み付け保持する組付片33が形成されている。
【0020】
前記バネ部材31の第1、第2の両バネ部34、35の上面には、横軸部3の第1、第2の両係止面4、5にそれぞれ個別に係合する平坦な係合面35、37がそれぞれ形成されている。そして、図5の実線に示すように、サンバイザ本体11が車室の天井面51に当接する格納位置の直前付近まで回動操作されたときには、まず、図7に示すように、第1バネ部34の係合面35が横軸部3の第1係止面4に連続する係止案内面6に係合する位置までサンバイザ本体11を回動付勢する。
図9に示すように、第1バネ部34の係合面35が横軸部3の係止案内面6に係合する位置までサンバイザ本体11が回動されると、引き続いて、第1、第2の両バネ部34、36の係合面35、37が横軸部3の第1、第2の両係止面4、5にそれぞれ個別に係合する方向にサンバイザ本体11を回動付勢することで、そのサンバイザ本体11を車室天井面に当接する格納位置まで確実に回動するようになっている。
【0021】
すなわち、バネ部材31の第1、第2の両バネ部34、35のバネ力に基づくサンバイザ本体11の回動付勢角度は、横軸部3の外周面の第1係止面4に対して所定角度(5度〜10度前後の角度)をもって連続して形成された係止案内面6によって拡大されている。
【0022】
この実施の形態は上述したように構成される。したがって、サンバイザ本体11を発泡ウレタン等の材料によって発泡成形する際、予め、軸受カバー22の両脚片24の組付孔26にバネ部材31の組付片33が差し込まれて、軸受カバー22にバネ部材31が組み付けられる。
一方、骨枠体13に固定された軸受ケース14の切欠状開口部17からバネ格納凹部18にわたって、前記バネ部材31を有する軸受カバー22が差し込まれることで、その軸受カバー22の係止爪25がバネ格納凹部18の抜止孔21に係合する。これによって、バネ格納凹部18に軸受カバー22を介してバネ部材31が組み付けられる。
【0023】
そして、前記したようにバネ部材31、軸受カバー22及び軸受ケース14を備えた骨枠体13が成形型内にセットされた状態のもとで、サンバイザ本体11が発泡ウレタン等の材料によって発泡成形されることで、サンバイザ本体11に対し、バネ部材31、軸受カバー22及び軸受ケース14を備えた骨枠体13が内接される。
【0024】
前記サンバイザ本体11の発泡成形時において、軸受ケース14の切欠状開口部17及びバネ格納凹部18は、軸受カバー22によって塞がれ、そのサンバイザ本体11の成形材料の一部がバネ格納凹部18に流入することが防止される。これによって、サンバイザ本体11の構成材料(成形材料)に接触することなく、軸受ケース14のバネ格納凹部18に対し、軸受カバー22を介してバネ部材31が組み付けられる。
【0025】
前記したように発泡成形されたサンバイザ本体11は、外表皮12によって被覆され、そのサンバイザ本体11の軸受ケース14の軸受筒部16及び軸受カバー22の軸受部23に支軸1の横軸部3が挿通されることで、車室の天井面の前端部寄り部分に装着される。
そして、サンバイザ本体11は、横軸部3の軸回りに回動操作されることで、車室の天井面に当接する格納位置と、フロントガラスに沿う遮光位置とに配置切り替えされる。
【0026】
前記サンバイザ本体11が回動操作される際、バネ格納凹部18に対し軸受カバー22を介して組み付けられたバネ部材31は、サンバイザ本体11の構成材料に接触することなく、その第1、第2の両バネ部34、36の各係合面35、37において横軸部3の外周面に押圧されながら、これら第1、第2の両バネ部34、36がサンバイザ本体11に係わることなくそれぞれ個別に弾性変形する。このため、サンバイザ本体11は、前記バネ部材31の弾発力の作用を受けて所要とするトルクにおいて操作性良く回動操作される。
【0027】
図5の実線に示すように、サンバイザ本体11が車室の天井面51に当接する格納位置の直前付近まで回動操作され、図7に示すように、バネ部材31の第1バネ部34の係合面35が横軸部3の第1係止面4の係止案内面6に対し、10度〜15度前後の角度を隔てる位置まで接近すると、まず、第1バネ部34のバネ力によってサンバイザ本体11が格納位置に向けて回動される。
そして、図9に示すように、第1バネ部34の係合面35が横軸部3の第1係止面4の係止案内面6に面接触して係合する位置までサンバイザ本体11が回動されると、図10に示すように、バネ部材31の第2バネ部36の係合面37が横軸部3の第2係止面5に対し、10度〜15度前後の角度を隔てて接近する。
【0028】
すると、第2バネ部36のバネ力によってサンバイザ本体11が引き続いて格納位置に向けて回動される。そして、前記第1バネ部34の係合面35と横軸部3の係止案内面6との面接触の係合が外れた後は、第1、第2の両バネ部34、36のバネ力によって、その各係合面35、37が横軸部3の第1、第2の両係止面4、5にそれぞれ個別に係合する方向にサンバイザ本体11を回動付勢する。
【0029】
図11と図12に示すように、前記横軸部3の外周面に対する第1、第2の両係止面4、5と、第1、第2の両バネ部34、36の各係合面35、37とが相互に面当たりして係合する位置は、図5の二点鎖線に示すように、サンバイザ本体11が車室の天井面51に当接する格納位置を越える位置に設定されている。
そして、図6に示すように、サンバイザ本体11が車室の天井面51に当接する格納位置に配置されたときにも、第1、第2の両バネ部34、36にはサンバイザ本体11を車室の天井面に向けて圧接するバネ力が付与されている。これによって車室の天井面に対しサンバイザ本体11がガタ振れなく確実に保持される。
【0030】
前記したように、バネ部材31の第1、第2の両バネ部34、35のバネ力に基づくサンバイザ本体11の回動付勢角度は、横軸部3の外周面の第1係止面4に対して所定角度(5度〜10度前後の角度)をもって連続して形成された係止案内面6によって拡大されている。
【0031】
このため、図5に示すように、所定の車種に対応して構成された軸受け構造を有するサンバイザを、これとは異なる車種の車室の天井面50に装着したとしても、図13に示すように、サンバイザ本体11を車室天井面に当接する格納位置に確実に配置保持することができ、サンバイザ本体11が不測にガタ振れする不具合が生じない。
この結果、支軸1を共通化して使用することができ、支軸1の製作コストの低減を図ることができる。
【0032】
また、この実施の形態1において、軸受ケース14のバネ格納凹部18に対し、鋼板製で剛性の高い軸受カバー22によって基板部32が強固に固定されてバネ部材31が組み付けられるため、バネ部材31の第1、第2の両バネ部34、36がそれぞれ個別に安定良く弾性変形される。この結果、サンバイザ本体11の回動操作性がより一層高められる。
【0033】
なお、前記実施の形態1において、係止バネ手段30として、基板部32と、その基板部32の両端から上方に向けて略S字状をなしてそれぞれ延出された第1、第2の両バネ部34とを一体に備えている1つのバネ部材31を用いた場合を例示したが、これに限定するものではない。例えば、軸受ケース14のバネ格納凹部18の底面19に対面する基板部と、その基板部から延出され先端側に横軸部3の第1、第2の両係止面4、5とそれぞれ個別に係合する係合面を備えて略S字状,Z字状等に形成された第1、第2の両バネ部をそれぞれ有する2つのバネ部材を用いてもよい。
【0034】
(実施の形態2)
次に、この発明の実施の形態2を図14〜図18にしたがって説明する。
この実施の形態2においては、図14に示すように、軸受ケース14aに対し、第1バネ部として機能する第1係止バネ34aと、第2バネ部として機能する第2係止バネ36aとがそれぞれクリップ41を介して組み付けられ、これら第1、第2の両係止バネ34a、36aによって係止バネ手段30が構成されている。
【0035】
図15と図16に示すように、第1、第2の両係止バネ34a、36aは、図21に示す従来の係止バネ131と略同様に構成されており、第1係止バネ34aの軸受筒部には、支軸1の横軸部3の第1係止面4に対応する係合面35aが形成され、第2係止バネ36aの軸受筒部には、支軸1の横軸部3の第2係止面5に対応する係合面37aが形成されている。
また、支軸1の横軸部3には、実施の形態1と同様にして、その第1係止面4に連続する係止案内面6が形成されている。
【0036】
したがって、この実施の形態2においては、図15に示すように、サンバイザ本体11が車室の天井面51に当接する格納位置の直前付近まで回動操作され、第1係止バネ34aの係合面35aが横軸部3の第1係止面4の係止案内面6に対し、10度〜15度前後の角度を隔てる位置まで接近すると、まず、第1係止バネ34aのバネ力によってサンバイザ本体11が格納位置に向けて回動される。
そして、図17に示すように、第1係止バネ34aの係合面35aが横軸部3の第1係止面4の係止案内面6に面接触して係合する位置までサンバイザ本体11が回動されると、図18に示すように、第2係止バネ36aの係合面37aが横軸部3の第2係止面5に対し、10度〜15度前後の角度を隔てて接近する。
【0037】
すると、第2係止バネ36aのバネ力によってサンバイザ本体11が引き続いて格納位置に向けて回動される。そして、前記第1係止バネ34aの係合面35aと横軸部3の係止案内面6との面接触の係合が外れた後は、第1、第2の両係止バネ34a、36aのバネ力によって、その各係合面35a、37aが横軸部3の第1、第2の両係止面4、5にそれぞれ個別に係合する方向にサンバイザ本体11を回動付勢する。
【0038】
このようにして、この実施の形態2においても、実施の形態1と略同様にして、第1、第2の両係止バネ34a、36aのバネ力に基づくサンバイザ本体11の回動付勢角度は、横軸部3の外周面の第1係止面4に対して所定角度(5度〜10度前後の角度)をもって連続して形成された係止案内面6によって拡大されている。このため、所定の車種に対応して構成された軸受け構造を有するサンバイザを、これとは異なる車種の車室の天井面に装着したとしても、サンバイザ本体11を車室の天井面に当接する格納位置に確実に配置保持することができ、サンバイザ本体11が不測にガタ振れする不具合が生じない。
この結果、支軸1を共通化して使用することができ、支軸1の製作コストの低減を図ることができる。
【0039】
【発明の効果】
以上述べたように、請求項1に記載の発明によれば、車室天井面に対する支軸のブラケットの取付角度や天井面の姿勢状態が車種ごとにそれぞれ異なる場合においても、サンバイザ本体を車室天井面に当接する格納位置に確実に配置保持することができ、サンバイザ本体が不測にガタ振れする不具合を防止することができるため、支軸を共通化して使用して、支軸の製作コストの低減を図ることができる。
また、請求項2に記載の発明によれば、サンバイザ本体の構成材料に接触することなく、軸受ケースのバネ格納凹部に対し、係止バネを組み付けることができるため、サンバイザ本体が回動操作される際、バネ格納凹部の係止バネは、サンバイザ本体の構成材料に接触することなく弾性変形するため、サンバイザ本体を所要とするトルクにおいて操作性良く回動操作することができる。
請求項3に記載の発明によれば、第1、第2の両バネ部を一体に備えた1つのバネ部材より係止バネ手段が構成されることで、部品点数や組み付け工数が増加されることがなく、安価に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1の車両用サンバイザの軸受構造を分解して示す斜視図である。
【図2】同じく軸受構造を内設したサンバイザ本体を一部破断して示す斜視図である。
【図3】同じく図2のIII-III線に基づく断面図である。
【図4】同じく図3のIV-IV線に基づく断面図である。
【図5】同じくサンバイザ本体が車室の天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作された状態を示す説明図である。
【図6】同じくサンバイザ本体が車室の天井面に当接する格納位置に保持された状態を示す説明図である。
【図7】同じくサンバイザ本体が車室の天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作されたときの支軸の横軸部の係止案内面と第1バネ部との関係を示す断面図である。
【図8】同じく支軸の横軸部の第2係止面と第2バネ部との関係を示す断面図である。
【図9】同じく第1バネ部の係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に面接触して係合した状態を示す断面図である。
【図10】同じく第1バネ部の係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に面接触して係合する位置までサンバイザ本体が回動されたときの第2バネ部と横軸部の第2係止面との関係を示す断面図である。
【図11】同じく横軸部の第1係止面と第1バネ部の係合面35とが相互に面当たりして係合した状態を示す断面図である。
【図12】同じく横軸部の第2係止面と第2バネ部の係合面とが相互に面当たりして係合した状態を示す断面図である。
【図13】同じく所定の車種に対応して構成された軸受け構造を有するサンバイザを、これとは異なる車種の車室の天井面に装着した状態を示す説明図である。
【図14】この発明の実施の形態2の軸受構造を内設したサンバイザ本体を一部破断して示す正面図である。
【図15】同じくサンバイザ本体が車室の天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作されたときの支軸の横軸部の係止案内面と第1係止バネとの関係を示す断面図である。
【図16】同じく支軸の横軸部の第2係止面と第2係止バネとの関係を示す断面図である。
【図17】同じく第1係止バネの係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に面接触して係合した状態を示す断面図である。
【図18】同じく第1係止バネの係合面が横軸部の第1係止面の係止案内面に面接触して係合する位置までサンバイザ本体が回動されたときの第2係止バネと横軸部の第2係止面との関係を示す断面図である。
【図19】従来の車両用サンバイザの軸受構造を分解して示す斜視図である。
【図20】同じく従来の車両用サンバイザの軸受構造を示す斜視図である。
【図21】同じく図20のXXI−XXI線に基づく断面図である。
【図22】同じくサンバイザ本体が車室の天井面に当接する格納位置の直前付近まで回動操作された状態を示す説明図である。
【図23】同じく所定の車種に対応して構成された軸受け構造を有するサンバイザを、これとは異なる車種の車室の天井面に装着した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 支軸
3 横軸部
4 第1係止面
5 第2係止面
6 係止案内面
11 サンバイザ本体
14 軸受ケース
16 軸受筒部
17 切欠状開口部
18 バネ格納凹部
21 軸受カバー
22 軸受部
30 係止バネ手段
31 バネ部材
32 基板部
34 第1バネ部
35 係合面
36 第2バネ部
37 係合面

Claims (3)

  1. 支軸の横軸部が回動可能に嵌挿される軸受ケースを内設したサンバイザ本体が、前記横軸部の軸回りに回動操作されることで、車室天井面に当接する格納位置とフロントガラスに沿う遮光位置とに配置切換されるように構成された車両用サンバイザの軸受構造であって、
    前記横軸部の外周面には、第1、第2の両係止面が軸方向に並設される一方、
    前記軸受ケースには、前記第1、第2の両係止面にそれぞれ個別に係合する係合面を有する第1、第2の両バネ部を備えた係止バネ手段が組み付けられ、
    しかも、前記横軸部の外周面には、その第1係止面に所要角度をもって連続する係止案内面が形成され、前記サンバイザ本体が格納位置の直前付近まで回動されたときには、まず、前記第1バネ部の係合面が前記横軸部の第1係止面の係止案内面に係合する位置まで前記サンバイザ本体を回動付勢し、引き続いて前記第1、第2の両バネ部の係合面が前記横軸部の第1、第2の両係止面に係合する方向に前記サンバイザ本体を回動付勢してそのサンバイザ本体を前記格納位置まで回動する構成にしてあることを特徴とする車両用サンバイザの軸受構造。
  2. 請求項1に記載の車両用サンバイザの軸受構造において、軸受ケースには、その軸受筒部の略中央部に切欠状開口部が形成されるとともに、その切欠状開口部の下方に位置してバネ格納凹部が形成され、前記切欠状開口部とバネ格納凹部にわたって剛性を有する軸受カバーが組み付けられ、その軸受カバーを介して前記バネ格納凹部に第1、第2の両バネ部を備えた係止バネ手段が組み付けられていることを特徴とする車両用サンバイザの軸受構造。
  3. 請求項1又は2に記載の車両用サンバイザの軸受構造において、係止バネ手段は、バネ格納凹部の底面に対面する基板部と、その基板部の両端部からそれぞれ延出され先端側に係合面を有する第1、第2の両バネ部を一体に備えたバネ部材より形成されていることを特徴とする車両用サンバイザの軸受構造。
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