JP3916179B2 - 廃棄物の高温ガス化方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、廃棄物のガス化に係り、特に、廃棄物を低温次いで高温でガス化することにより、スラグ、金属等の有用物並びに化学工業原料又は燃料となるガスを回収する廃棄物の高温ガス化方法と装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、都市ごみ、廃タイヤ、下水汚泥、産業スラッジの相当割合が専用の焼却設備により、また、し尿や高濃度廃水が専用の廃水処理設備により処理されてきたが、依然として多くの産業廃棄物が未処理のまま投棄されており、環境を汚染している。
一方、従来の焼却法に代わる新たな環境保全型の廃棄物処理技術として、ガス化と高温燃焼を組み合わせた「ガス化燃焼システム」の開発が各社により行われている。
本ガス化燃焼システムの開発において先行しているものに、前段のガス化炉に竪型シャフト炉を用いた方式(以下、S方式)とロータリーキルン炉を用いた方式(以下、R方式)がある。
【0003】
S方式では、ガス化炉内に乾燥・予熱ゾーン(200〜300℃)、熱分解ゾーン(300〜1000℃)、燃焼・溶融ゾーン(1500℃以上)が上から順に層状に形成され、炉上部より投入された廃棄物とコークスは、より下方のゾーンで発生した高温の生成ガスと熱交換しながら炉内を下降する。炉内を上昇した生成ガスは後段の燃焼炉に供給され、約900℃で燃焼される。熱分解ゾーンで生成した炭化物は、装入されたコークスとともに溶融・燃焼ゾーンに下降し、羽口から供給された酸素富活空気により高温燃焼し、灰分と無機物の全量を溶解する。
R方式では、廃棄物は破砕処理後、高温空気により外熱されたドラム型の回転炉に供給され、約450℃でゆっくり時間をかけて熱分解ガス化される。この時生成する炭化物はガス化炉から排出され、発火しない温度まで間接的に水冷される。次いで、微粉砕された炭化物は、後段の旋回式溶融炉に供給され、ガス化炉からの生成ガスとともに1300℃で高温燃焼することにより、灰分を溶融スラグ化する。
【0004】
これら2方式の課題について述べる。S方式のシャフト炉は、1700〜1800℃の溶融ゾーンがガス化炉底部に存在するため、コークス等副資材や酸素富活空気の使用が避けられず、このため運転費が上昇する。また、コークス等の燃焼のため、二酸化炭素の排出量が増加するといった問題もある。さらに、廃棄物中の金属のほぼ全量が溶融されるため、金属毎に地金としてリサイクル利用することが出来ない。本方式のガス化炉は固定床炉というタイプに属するが、形状が様々な廃棄物を層状に積み上げ、しかも最下部に燃焼・溶融ゾーンがあるため、安定した運転が困難である。何故なら、固定床炉ではガスを層内に均一に流すこと、すなわち通気性の確保が極めて重要であるが、廃棄物の形状の多様性からこれが難しく、ガスの吹き抜けや偏流が起きやすい。コークスの添加は、補助燃料の他にこうした通気性の確保目的もあるが、十分とは言えず、ガス流量や炉内圧の変動は抑え難い。また、発生ガスの全量が1000℃を越える高温域を通過するわけではないので、ダイオキシン類やフラン類を完全に分解することは難しい。
【0005】
一方、R方式のガス化炉は、高温空気を用いた外熱式の回転炉のため、伝熱が良くなく、従って炉の著しい大型化が避けられなかった。また、熱分解により生じたタールや未分解物が伝熱面を覆うため、伝熱が悪化するといった問題があった。さらに、600℃にも達する高温空気を排ガスとの熱交換により得ることは、熱交換器の材料上にも無理があった。一方、生成する炭化物は、回転炉からガスと別に取り出し、微粉砕してから燃焼炉に供給し、回転炉から直接供給されるガスとともに高温燃焼させる。このため、排出、冷却、粉砕、貯留、供給といった炭化物用のハンドリング設備が必要となる。こうしたハンドリング中に炭化物の保有する熱が冷却や放熱により失われることは、エネルギー利用上好ましくない。なお、炭化物を冷却しないと、空気と接触して発火する恐れがある。
【0006】
この他にも、新たな廃棄物処理技術として、廃棄物をガス化した後に高温燃焼してダイオキシン類を分解するとともに灰分を溶融スラグ化する方法が各種提案されている。しかしながら、ケミカルリサイクルの観点から、アンモニアやメタノールの合成を目的として、ガス化により水素、一酸化炭素を主成分とする可燃性ガスを回収する技術は、今だに実用化されていない。
代表的な化学工業原料であるアンモニア(NH3 )からは硝酸、各種肥料(硝安、硫安、尿素)、アクリロニトリル、カプロラクタム等が、大量生産されている。アンモニアは窒素(N2 )と水素(H2 )から高圧下で触媒を用いて合成されるが、水素は天然ガス、ナフサなどのスチームリフォーミングか、石油、石炭、石油コークスなどの部分燃焼、いわゆるガス化により得られている。
【0007】
水素は、メタノールの合成、水素化脱硫、水素化分解、油脂の水素化、溶接にも用いられる。水素原料の多くは海外から輸入されるため、二度にわたる石油ショック以降、水素から得られる化学工業製品、特にアンモニア工業製品は国際競争力を失うに至った。このため、安価でしかも自国内で調達可能な水素の原料が待望久しかった。
一酸化炭素(CO)はガソリン、アルコール、有機酸、エステルなどの合成に用いられる。一酸化炭素も石炭やコークス等のガス化により得られ、水素と同様にこれら原料の多くは海外に依存しているため、安価で国内調達可能なものが待望されてきた。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来技術に鑑み、運転操作が容易で安全性に優れ、しかも熱効率が高く、発電あるいは工業用の燃料ガス並びに化学工業原料として用いられる水素、一酸化炭素主体の合成ガスを得るための廃棄物の高温ガス化方法及び装置を提供することを課題とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、廃棄物を流動層炉で一次ガス化し、得られるガス状物と固体状物を後段の溶融炉で二次ガス化し、可燃成分として水素(H2 )、一酸化炭素(CO)主体のガスを得る廃棄物の高温ガス化方法において、該一次ガス化は、空気、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを送入してガス化し、該二次ガス化は、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酵素ガスを送入してガス化することを特徴とする廃棄物の高温ガス化方法としたものである。
上記方法において、廃棄物としては、都市ごみ、固形化燃料(RDF)、スラリー化燃料(SWM)、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物(含FRP)、自動車廃棄物(シュレッダーダスト、廃タイヤ)、家電廃棄物、特殊廃棄物(医療廃棄物等)、下水汚泥、し尿、高濃度廃液、産業スラッジ、選炭廃棄物を用いることができ、また、前記廃棄物は、石炭、オイルコークス等を補助原料に同時に用いることができる。
【0010】
前記の本発明で用いる流動層炉は、流動層部の温度等を検知して、低カロリー廃棄物と高カロリー廃棄物の混合割合を調整する制御方法を採ることができ、また、用いる廃棄物に一定割合で石炭、オイルコークス等の補助原料を加えてカロリー調整することが可能である。
また、前記一次ガス化と二次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量は、該廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.3〜0.6とするのがよく、このうち、前記一次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量は、該廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.1〜0.3とし、また、前記二次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量は、該廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.3〜0.5とすることができる。
前記一次ガス化と二次ガス化は、5〜50atgの加圧下で行うことができ、また、前記流動層炉は、流動層部の温度を750〜950℃とし、前記溶融炉は、内部温度を1200〜1600℃とすることができる。
【0011】
また、本発明では、廃棄物を一次ガス化するための流動層炉と、空気、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを該流動層炉に送入する手段と、該流動層炉で得られるガス状物と固体状物を二次ガス化して、可燃成分として水素(H )、一酸化炭素(CO)主体のガスを得る溶融炉と、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを該流動層炉に送入する手段を有することを特徴とする廃棄物の高温ガス化装置としたものである。
本発明の方法で取得したガスは、5〜50atgの高圧であるため、発電あるいは工業用の燃料ガス又は化学工業原料として用いることができ、また、流動層炉は、流動媒体を層内にて強制的に循環させる内部循環式流動層炉であり、内部が還元雰囲気であるため、廃棄物中の金属を未酸化状態で回収することができる
前記溶融炉は、内部に渦流が形成される旋回式溶融炉であり、灰分を溶融スラグ化するとともに、ダイオキシン類及びその前駆体をほぼ完全に分解することができる。
【0012】
本発明で用いる流動層炉としては、流動層部とフリーボード部を有し、流動層部の温度を750〜950℃として用い、また、用いる旋回式溶融炉は、燃焼室とスラグ分離室からなり、燃焼室でガス状物と固体状物が送入する含酸素ガスと共に旋回流を形成して高温ガス化し、溶融スラグ化した灰分はスラグ分離室でガスと分離して冷却される。
本発明で用いる内部循環式流動層炉とは、流動層中の流動媒体に強力な旋回流を形成させたもので、該旋回流は、流動層中に供給される流動化ガスの線速度を部分的に強弱の違いを持たせることにより生じさせる。従って、単なるバブリング式流動層と異なり廃棄物の分散、破砕の機能に優れ、外部循環式流動層のように複雑で大型化することもなく、加圧型として用いるに容易な形態・構成が容易である。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳述する。
本発明では、都市ごみ、固形化燃料(RDF)、スラリー化燃料(SWM)、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物(含FRP)、自動車廃棄物(シュレッダーダスト、廃タイヤ)、家電廃棄物、特殊廃棄物(医療廃棄物等)、下水汚泥、し尿、高濃度廃液、産業スラッジ、選炭廃棄物といった発熱量、水分率、形状が大きく異なる廃棄物を用いることができるが、これらを適当に組合せて用いることも可能である。
ここで、固形化燃料、RDF(Refuse-derived Fuel)は、都市ごみを破砕選別後圧縮成形したものであり、スラリー化燃料、SWM(Solid Water Mixture)は、都市ごみを破砕後水スラリー化し、高圧下で水熱分解により油化したものである。また、FRPは、繊維強化プラスチックのことであり、選炭廃棄物は、選炭時に出るボタのようなものである。
【0014】
これらの廃棄物は、初めに流動層炉に供給されて一次ガス化されるが、特にこの流動層炉に内部循環式流動層炉を採用することにより、廃棄物は細破砕程度の前処理で供給することが可能となる。その理由は、流動媒体の強力な旋回運動により、投入廃棄物の拡散、混合が良好となり、また、大きなサイズの不燃物も排出可能となるためである。こうした流動媒体の旋回運動の効果については後述する。廃棄物のうち、都市ごみ、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物、自動車廃棄物等は30cm程度に粗粉砕して用いる。水分率の高い下水汚泥とし尿は、専用の処理場にてベルトプレス、遠心脱水機等を用いて脱水ケーキとした後に、本プラントサイトまで輸送する。固形化燃料、スラリー化燃料、高濃度廃液はこのまま使用する。補助原料として加える石炭、オイルコークスは、10mm以下に破砕して用いる。
【0015】
上記廃棄物は、廃棄物自身の低位発熱量により高カロリー廃棄物と低カロリー廃棄物に大別される。一般的には、都市ごみ、固形化燃料、スラリー化燃料、プラスチック廃棄物、自動車廃棄物、家電廃棄物は前者であり、バイオマス廃棄物、特殊廃棄物(医療廃棄物等)、下水汚泥/し尿の脱水ケーキ、高濃度廃液は後者に属する。
これらを、高カロリー廃棄物用ピット、低カロリー廃棄物用ピット、タンクにそれぞれ受け入れ、各々のピットやタンクにて十分攪拌・混合し、適宜ガス化炉に供給する。廃棄物中に混入した金属はガス化炉内に入っても、融点が流動層温度より高ければ未酸化状態で回収される。従って、回収された金属は種類毎に地金として利用が可能である。
【0016】
また、投入廃棄物の質が一定であれば、投入廃棄物とガス化のために送入するガスいわゆるガス化剤の量比は一定となるが、投入廃棄物に占める低カロリー廃棄物の割合が増えたり、全体の水分率が高くなったりすると、流動層炉のガス化温度は所定値から下降する。こうした時には、投入廃棄物中の低カロリー廃棄物と高カロリー廃棄物の量比を調整することにより、投入廃棄物の発熱量を一定に保つことが、後段のガス利用の上から望ましい。あるいは、発熱量の高い石炭等の補助原料の割合を増して投入廃棄物のカロリー調整をすることもできる。
【0017】
次に、本発明で用いる流動層炉について説明する。この流動層炉を一次ガス化に用いる点が、本発明の特徴となっている。
流動層炉自体は、既に公知のものであるが、可燃性ガスを得るために流動層炉と溶融炉を組合せて用いることは従来技術と異なる点である。
石炭を微粉炭あるいは水スラリーとして高温ガス化する技術は既に公知のものとなっているが、廃棄物の場合は微粉砕することが石炭ほど容易でない。特に金属、ガレキ、石のような不燃物を含有する場合は、ほとんど不可能といえる。ところが、流動層炉を用いれば、廃棄物をバルクの状態で熱分解ガス化することができ、可燃性のガス状物(ガス、タール)と固体状物(チャー)が生成する。これらは、できれば混合した状態で後段の溶融炉に送って高温で二次ガス化することが望ましい。
【0018】
本発明で使用する流動層炉としては、公知の加圧型の流動層炉、例えば用いる廃棄物の性状等を勘案してバブリング型流動層炉等が考えられるが、特に、本発明により考案された内部循環式流動層炉を用いるのが好適である。
内部循環式流動層炉は、炉の水平断面を円形とし、炉底中央部に比較的緩慢な流動層、炉底周辺部に比較的活発な流動層を形成し、流動層の表面近傍の内壁沿いに内側に傾斜した傾斜壁を設けて、流動媒体の流れを周辺部から中央部へ転向することにより、炉底中央部の緩慢流動層中を流動媒体が流動化しつつ下降し、炉底周辺部の活発流動層中を流動媒体が流動化しつつ上昇し、流動層下部にて流動媒体が中央部から周辺部へ、流動層上部にて流動媒体が周辺部から中央部へ流動化しつつ移動するような流動媒体の活発な旋回運動を生ぜしめる流動層部を有するものである。
【0019】
こうした特殊な流動層をガス化に用いた時の特長を以下に記す。
▲1▼ 生成するチャーが流動層上に堆積せず、流動層内に均一に分散されるため、特に活発流動層におけるチャーの酸化が効率良く行える。チャーの酸化により発生する熱は、流動媒体に伝えられ、中央部の緩慢流動層における熱分解ガス化の熱源として利用される。
▲2▼ 流動層表面では、傾斜壁によって上昇する運動を転向された流動媒体が、中央部で激しく衝突するため、チャーが微粉砕される。流動媒体に硬い珪砂を用いることにより、微粉砕はさらに促進される。
▲3▼ 緩慢流動層での流動媒体の下降運動に伴う呑み込み作用により、固形廃棄物は細破砕程度の処理で供給することが出来る。このため、破砕設備を省略することが出来、破砕用の電力を低減出来る。
【0020】
▲4▼ 流動媒体の旋回運動により、細破砕程度の前処理を施した廃棄物の投入の結果生ずる粗大な不燃物でも、容易に排出出来る。
▲5▼ 流動層内全域における流動媒体の旋回運動により、発生する熱が拡散されるため、焼結物やクリンカーによるトラブルを回避出来る。
通常用いられるバブリング型流動層の場合、流動媒体は均一に流動化されるものの、横方向の分散はあまり良くない。従って、上述の▲1▼〜▲5▼において、本発明の内部循環式流動層の方が通常用いられるバブリング流動層より優ることは明らかである。
【0021】
本発明で用いる流動層炉は、流動層温度を750〜950℃としている。これに対し、廃棄物の完全燃焼(常圧下)を目的とする「ガス化燃焼システム」では、流動層温度は450〜650℃としている。これはガス化反応の緩慢な進行とアルミニウムの回収を目的とするからである。ところが、加圧下のガス化では、圧力の上昇分だけ流動層単位容積当たりの原料供給量が増すため、ガス化の反応速度を上げてやる必要がある。このために、流動層温度を750〜950℃としているのであるが、このため融点が660℃であるアルミニウムの回収は断念せざるを得ない。なお、この温度範囲の上限は、アグロメ(流動媒体の塊状化現象)の問題で決められる。
【0022】
流動層炉の流動層へガス化のために送入する含酸素ガス(ガス化剤)は、空気、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加したものとし、また、流動媒体としては砂(硅砂、オリビン砂など)、アルミナ、鉄粉、スラグ粒、砕石等を使用する。炉のフリーボードには送入ガスの供給は行わない。
流動層炉での一次ガス化の際に生成するチャーは流動層中で粉砕されて微粉状となるため、ガスに同伴してそのまま溶融炉に導入される。一方、流動層部は還元雰囲気であるため、廃棄物中の金属の大部分を有用な未酸化の状態で取出せる。ただし、回収出来る金属は、その融点が流動層温度以下のものに限られる。
【0023】
このように、廃棄物の一次ガス化に流動層炉を用いることにより、多様な廃棄物の処理が可能で、しかも処理能力が高く、スケールアップが容易となる。また、機械的な駆動部が無く、温度等の調整操作が容易で、熱媒体との間の伝熱が良い。
さらに、流動層炉として内部循環式流動層炉を用いると、廃棄物の無破砕処理が可能となるとともに、流動層内で炭化物が効率良く粉砕されてチャーとなること、流動層内でのチャーの分散が良いためガス化効率の高いこと、層内温度が均一に保たるためクリンカーの生成が抑えられること等の利点がある。
【0024】
次に、溶融炉について説明する。溶融炉は、流動層炉から導入されるガス状物(ガス、タール)と固体状物(チャー)を送入する含酸素ガス等のガス化剤と接触させることにより、1200〜1600℃の高温で二次ガス化し、タール、チャーや炭化水素を完全にガス化するとともに、含有する灰分を溶融スラグとして炉底より排出するものである。
溶融炉としては、テキサコ炉のように上部から吹き込むタイプも使用できるが、好ましくは、ガス状物と固体状物がガス化のための送入ガスと共に燃焼室中に旋回渦流を形成しながら高温ガス化して、灰分を溶融スラグ化し、溶融したスラグを連続的に排出できる旋回式溶融炉を用いるのが良い。
旋回式溶融炉を用いれば、高負荷・高速燃焼が可能となるため炉のコンパクト化が図れ、ガスの滞留時間分布が狭くなるためにカーボン転換率が上昇し、しかも、旋回流による遠心力作用により、スラグミスト捕集率を高くできる。
【0025】
溶融炉へのガス化のために送入する含酸素ガスは、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加したものとすることができる。送入する含酸素ガス中の酸素量は、廃棄物を完全燃焼させるために必要な理論酸素量の0.3〜0.5の範囲とするのがよい。そして、流動層炉、溶融炉への全送入ガス中の酸素量は、理論燃焼酸素量の0.3〜0.6とする。
こうして、溶融炉から、低カロリー(1000〜1500kcal/Nm3 (dry))から中カロリー(2500〜4500kcal/Nm3 (dry))の燃料ガスを得ることができる。これらのガス中には、可燃成分としてCO、H2 が主体的に含まれる。
廃棄物からCO、H2 主体のガスを得、発電,工業用の燃料ガスあるいは化学工業原料の合成用とすることは本発明の優れた特徴といえる。
後段の溶融炉で流動層炉から導出されるチャー中の灰分をスラグ化することにより、有害な重金属はスラグ中に封じ込められ、溶出しなくなる。また、1200〜1600℃という高温により、ダイオキシン類とその前駆体並びにPCB等はほぼ完全に分解される。
【0026】
次に図1を参照して、得られたガスの性状と利用方法を述べる。利用方法を大別すると、エネルギー利用するサーマルリサイクルと化学工業原料に供するケミカルリサイクルがある。
5〜50atgの加圧状態で得られる可燃性ガスの用途には、ガスタービンを用いた複合サイクル発電とか、工業用燃料ガスとしての利用がある。あるいは、水素、メタン(SNG)、メタノール等アルコール類、ガソリン製造用の合成ガスとしての利用がある。
【0027】
水素は、合成ガスをCO転化後、脱CO2 により得られる。メタンは、CO転化によりCO/H2 比を調整後、メタン化反応により得られる。メタノールは、CO転化後メタノール合成反応により得られる。メタノールとエタノール以上の高級アルコールの混合物は、アルコール合成反応により得られる。ガソリンは、南アフリカ連邦のサゾールで実施されているように、フィッシャートロプシュ反応により合成される。
このように、対象とする廃棄物の質と量、並びに建設地の条件、目的生成物などを考慮して最適なプロセスを選定することが必要である。
次に、スラグの利用について言及する。廃棄物を原料とすると、得られるスラグ中の塩素量は100mg/kg以下となるため、ポルトランドセメントの原料とすることができる。回収されるスラグには、水砕スラグと徐冷スラグがあるが、路盤材、骨材、透水材等の土木建築用資材、あるいは園芸用資材として利用出来る。
【0028】
【実施例】
以下、本発明を図面を用いて具体的に説明する。
実施例1
図2に、本発明の高温ガス化方法に用いる装置の一例の概略構成図を示す。
図2は、高圧(5〜50atg)の合成ガスを製造する実施例であり、図2において、1はロックホッパシステム、2はホッパー、3はスクリューフィーダ、4は流動層炉、5は流動層部、6は旋回式溶融炉で、7は一次燃焼室、8は二次燃焼室、9はスラグ分離室、10は廃熱ボイラ、11はスクラバー、aは廃棄物、bは酸素、cはスチーム、dは不燃物、eは一次ガス化ガス、e′は二次ガス化ガス、fはスラグ、f′は飛灰、gは生成ガスを示す。
【0029】
廃棄物aは、均一に混合後、ロックホッパーシステム1を経て、ホッパー2に投入される。次いで、スクリューフィーダ3により流動層炉4に定量供給される。流動層炉4の炉底には流動化ガスとして酸素bとスチームcの混合ガスが供給される。流動層炉4の流動層部5に落下した廃棄物は、750〜950℃に保持された流動層内で酸素とスチームからなる送入ガスと接触し、速やかに熱分解ガス化される。これにより、ガス、タール、チャー、水蒸気が生成するが、チャーは流動層の旋回運動により粉砕され微粉化される。
これらは一括して後段の旋回式溶融炉6の一次燃焼室7に供給され、同じくガス化のために供給された酸素bと旋回流中で混合しながら、1200〜1600℃の高温で高速酸化される。このため、チャーに含まれる灰分はスラグミストとなり、旋回流の遠心力により炉壁上のスラグ相に捕捉され、炉壁を流れ下って二次燃焼室8に入り、スラグfとしてスラグ分離室9の炉底から排出される。二次ガス化の反応は二次燃焼室8で完結し、H2 、CO、CO2 とH2 Oから成る5〜50atgの中カロリーガス(2500〜4500kcal/Nm3 )となる。
【0030】
流動層炉4の流動層部5は還元雰囲気のため、原料中の金属のうち融点が流動層温度より高いものは、未酸化でクリーンな状態でガレキ、石、ガラス等とともに不燃物dとして炉底から排出される。このため、金属地金として再利用が可能となる。
溶融炉6を出たガスは、廃熱ボイラ10でスチームcを回収後、NaOH水溶液を用いたスクラバー11で冷却・洗浄され、ダスト及びCO転化触媒を被毒するガス中のHCl等が除かれる。こうして、精製された生成ガスgが得られる。本ガスは工業用燃料ガスにも用いることが出来るが、この場合CO転化の必要は無いので、スクラバー11は簡略なもので済む。得られたH2 、CO、CO2 とH2 Oから成るガスは化学工業原料用の合成ガスとして使用される。
【0031】
次に、図3に示す流動層炉と溶融炉の拡大図を用いて詳述する。なお、圧力条件は実施例1と同じく5〜50atgである。
図3において、図2と同じ符号は同じ名称を表し、12はフリーボード、13はバーナ、14はトロンメル、15はバケットコンベア、16はバーナである。図から明らかなように、一次ガス化に用いられる流動層炉4は、既に説明した内部循環式流動層炉と呼ばれるもので、流動媒体は中央部で流動化しつつ下降し、周辺部で流動化しつつ上昇する旋回運動を行っている。
ロックホッパー1を介してホッパー2に供給された廃棄物aと石炭jは、スクリュー式の定量供給装置3を用いて流動層炉4に供給される。流動層炉4の下方からは酸素bとスチームcの混合ガスが流動化ガスとして挿入され、分散板上に硅砂の流動層5が形成される。廃棄物aと石炭jは流動層5の中央部に投入され、750〜950℃に保持された流動層5内に呑み込まれつつ流動化ガス中の酸素と接触し、速やかに熱分解ガス化される。流動媒体の旋回運動により、サイズの大きな不燃物でも炉底に堆積することなく流動層部から排出される。流動層炉4の炉底からはロックホッパ(図示せず)を介して流動媒体の硅砂が不燃物とともに排出され、トロンメル14により粗大不燃物dが分離される。
【0032】
分離された硅砂hはバケットコンベア15により上方へ搬送された後、ロックホッパ(図示せず)を介して流動層炉4に戻される。不燃物d中には金属が含まれるが、リサイクル可能な未酸化の状態で回収できる。
流動層5での一次ガス化によりガス、タール、チャーが生成する。ガスとタールは、気化して炉内を上昇する。チャーは流動層5の旋回運動により微粉砕される。チャーは多孔質で軽いため、生成ガスの上向きの流れに同伴される。流動媒体に固い硅砂hを用いることで、チャーの粉砕は促進される。
【0033】
流動層炉を出た生成ガスeは、旋回式溶融炉6の一次燃焼室7に供給され、予熱された酸素bと旋回流中で混合しながら、1200〜1600℃の高温で二次ガス化し、H2 、CO、CO2 、H2 O主体のガスとなる。反応は二次燃焼室8で完結し、生成ガスe′はスラグ分離室9から排出される。チャーに含まれる灰分は高温のためにスラグミストとなり、旋回流の遠心力により一次燃焼室7の炉壁上の溶融スラグ相に捕捉され、炉壁を流れ下って二次燃焼室8に入り、スラグ分離部9の底部より流下する。この後、スラグは直接又は間接的に冷却されてスラグ粒となり、系外に排出される。なお、旋回溶融炉6の一次燃焼室7と二次燃焼室8には、昇温バーナ16が1台ずつ設置されている。
【0034】
実施例2
図4は、旋回式溶融炉に別の形式を用いた5〜50atgの合成ガスを得るための別の実施例である。
図4において、流動層炉は内部循環式流動層炉4を用いており、供給された廃棄物aより生成するチャーは、流動層上に堆積せず流動層内に均一に分散され、チャーの微粉化・ガス化が促進される。本タイプの流動層炉では、廃棄物は破砕粒度を大きくでき、サイズの大きい不燃物も排出が可能である。また、発生熱の拡散に秀れているためクリンカートラブルが少ない等の特長を有する。
流動層炉4を出た生成ガスeは、旋回式溶融炉6の燃焼室7に供給され、供給された酸素bと旋回流中で混合しながら、1200〜1600℃の高温で二次ガス化する。二次ガス化により生成したガスはスラグとともにスラグ分離室9に導かれ、水槽20に貯えられた水中に直接吹き込まれることにより急冷、洗浄される。
【0035】
実施例3
図5は、別の形式の旋回式溶融炉を用いた実施例であり、5〜50atgの合成ガスを得るためのものである。
旋回式溶融炉6のスラグ分離室9には、輻射ボイラ19が設置され、一旦水面近くまで下降したガスは水管の裏側を通って排出されるようになっている。
輻射ボイラ19内では、ガスの流れと重力の方向が一致するため、壁に付着したスラグは、大きく成長することなく落下する。また、流れ落ちるスラグ自身の熱も、輻射ボイラ19が回収するため、効率が高くなる。
さらに、水面近くでガスの流れ方向が90°変化するため、ガス中に含まれるスラグミストは、その慣性力により、ほとんどが水に捕集される。
溶融炉6を出たガスe′は、対流ボイラ21に供給され、熱回収される。なお二次燃焼室8を省いて一次燃焼室7のみとすることも可能である。本実施例は、発電を目的としたプロセスに適している。
【0036】
実施例4
以下に図3の構成図における、代表的なテストデータを示す。表1は、ガス化に用いた廃棄物の性状である。これは、通常の都市ごみに石炭を添加してカロリー調整したものである。
この廃棄物を、流動層炉にて800℃で一次ガス化し、次いで旋回式溶融炉にて1350℃で二次ガス化した時の結果を、表2〜表4に示す。表2はガス化全体の物質収支であり、廃棄物の重量を100としている。ガス化剤としては酸素46とスチーム36が消費される。この結果、生成ガスは112と廃棄物より増えているが、これは主にガス化剤の酸素が加わったためである。表3は同様に両炉の熱収支である。これも廃棄物の燃焼熱を基準の100としているが、生成ガスの燃焼熱より、冷ガス効率は60%であることが判る。
【0037】
この冷ガス効率は、時間当りの生成ガスの燃焼熱(高位ベース)の廃棄物の燃焼熱(高位ベース)に対する割合を示している。
以上より、可燃性ガス回収を目的とする場合、廃棄物の低位発熱量は、ここで設定した3500kcal/kgをほぼ下限とすることが判る。低位発熱量が3500kcal/kgを上回るほど、冷ガス効率は高くなる。また、炉壁からの熱損失は5.9であるが、これを縮小できれば、冷ガス効率はさらに上昇する。表4は生成ガスの乾ガス組成であり、ガス中の水分はカウントしていない。可燃成分であるH2 とCOで77%を占めていることが判る。
【0038】
【表1】
Figure 0003916179
【0039】
【表2】
Figure 0003916179
【0040】
【表3】
Figure 0003916179
【0041】
【表4】
Figure 0003916179
【0042】
実施例5
図6に本発明に用いる他の装置の一例の全体構成図を示す。
図6では、高圧(20atg程度)で低カロリーの燃料ガスを製造後、ガスタービンを用いて複合発電を行なうケースを示す。図6において、32はセラミックフィルター、33はガスタービン、34はスチームタービン、kは電力、mは排ガス、これ以外は図2と同じである。
流動層炉4に空気b″、溶融炉6に酸素富活空気b′が供給されるため、溶融炉6からの生成ガスはH2 、CO、CO2 、N2 とH2 Oから成る低カロリーガス(1000〜1500kcal/Nm3 (dry))となる。流動層炉、溶融炉の温度条件は実施例1と同じである。
【0043】
この後、生成ガスは廃熱ボイラ10でスチームcを回収し、セラミックフィルター32で灰f′を分離後、ガスタービン33に供給され、電力kを発生後、廃熱ボイラ10でスチームcを回収し、大気放出される。回収されたスチームcは、スチームタービン34に供給され電力kを発生する。ここでは、生成ガスを高温のまま脱塵後、ガスタービンに供給する方法を示したが、無論図2と同じように生成ガスを常温で精製してからガスタービン33に供給することも可能である。ただし、この方法では発電効率は若干低下する。
【0044】
【発明の効果】
本発明は廃棄物を燃料ガスあるいは化学工業原料用の合成ガスに変換する資源化方法を提供し、環境保全を維持しつつ資源有価物の回収技術を提供するもので、サーマルリサイクル、マテリアルリサイクル、ケミカルリサイクルを通じて廃棄物を新たな資源として活用を計るものである。
具体的には、以下の効果を得ることができる。
▲1▼ 一次ガス化と二次ガス化を組合せたガス化により廃棄物を一酸化炭素、水素主体の中カロリーの合成ガスに変換し、次いでアンモニア、メタノール等の化学工業原料にするというケミカルリサイクルが可能となる。
【0045】
▲2▼ 合成ガス生成の過程で灰分をスラグ化して無害化することができる。生成スラグは土木建築材としてマテリアルリサイクルできる。
▲3▼ 廃棄物中に含まれる鉄、銅、等の有価金属を未酸化状態で回収できるためマテリアルリサイクルが可能となる。
▲4▼ 低カロリーの可燃性ガスを回収することにより、ガスタービン等の燃料あるいは工業用燃料ガスとしてサーマルリサイクルすることも可能である。
▲5▼ 1200〜1600℃という高温度域を経るため、有害なダイオキシン類をほぼ完全に分解できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の処理方法によるガス化利用の全体概念図。
【図2】本発明の処理方法に用いる装置の一例を示す概念構成図。
【図3】本発明の処理方法に用いる装置の別の一例を示す概略構成図。
【図4】本発明の処理方法に用いる装置の別の一例を示す概略構成図。
【図5】本発明の処理方法に用いる装置の別の一例を示す概略構成図。
【図6】本発明の処理方法に用いる装置の別の一例を示す概略構成図。
【符号の説明】
1:ロックホッパシステム、2:ホッパー、3:スクリューフィーダ、4:流動層ガス化炉、5:流動層部、6:旋回溶融炉で、7:一次燃焼室、8:二次燃焼室、9:スラグ分離室、10:廃熱ボイラ、11:スクラバー、12:フリーボード、13:バーナ、14、14′:スクリーン(トロンメル)、15:流動媒体循環路(バケットコンベア)、16:バーナ、17、17′:ロックホッパー、18:傾斜壁、19:輻射ボイラ、20:水槽、21:対流ボイラ、22、22′:貯留槽、32:セラミックフィルター、33:ガスタービン、34:スチームタービン
a:廃棄物、b:酸素、b′:酸素富化空気、b″:空気、c:水蒸気(スチーム)、d:不燃物、e:低温ガス化生成ガス、e′:高温ガス化生成ガス、f:溶融スラグ、g:合成ガス、h:流動媒体、i:水、j:石灰、k:電力、m:排ガス

Claims (11)

  1. 廃棄物を流動層炉で一次ガス化し、得られるガス状物と固体状物を後段の溶融炉で二次ガス化し、可燃成分として水素(H2 )、一酸化炭素(CO)主体のガスを得る廃棄物の高温ガス化方法において、該一次ガス化は、空気、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを送入してガス化し、該二次ガス化は、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酵素ガスを送入してガス化することを特徴とする廃棄物の高温ガス化方法。
  2. 前記廃棄物は、都市ごみ、固形化燃料(RDF)、スラリー化燃料(SWM)、バイオマス廃棄物、プラスチック廃棄物(含FRP)、自動車廃棄物(シュレッダーダスト、廃タイヤ)、家電廃棄物、特殊廃棄物(医療廃棄物等)、下水汚泥、し尿、高濃度廃液、産業スラッジ、選炭廃棄物であることを特徴とする請求項1記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  3. 前記廃棄物は、石炭、オイルコークス等補助原料に同時に用いることを特徴とする請求項1記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  4. 前記一次ガス化と二次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量が、廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.3〜0.6であることを特徴とする請求項記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  5. 前記一次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量が、廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.1〜0.3であることを特徴とする請求項記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  6. 前記二次ガス化に送入する含酸素ガス中の全酸素量が、廃棄物の完全燃焼に必要な理論量の0.3〜0.5であることを特徴とする請求項記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  7. 前記一次ガス化と二次ガス化は、5〜50atgの加圧下で行うことを特徴とする請求項1記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  8. 前記流動層炉は、流動層部の温度を750〜950℃とし、前記溶融炉は、内部温度を1200〜1600℃とすることを特徴とする請求項1記載の廃棄物の高温ガス化方法。
  9. 廃棄物を一次ガス化するための流動層炉と、空気、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを該流動層炉に送入する手段と、該流動層炉で得られるガス状物と固体状物を二次ガス化して、可燃成分として水素(H 、一酸化炭素(CO)主体のガスを得る溶融炉と、酸素富活空気、酸素のいずれかにスチームを添加した含酸素ガスを該流動層炉に送入する手段を有することを特徴とする廃棄物の高温ガス化装置。
  10. 前記流動層炉は、流動媒体を層内にて強制的に循環させる内部循環式流動層炉であることを特徴とする請求項記載の廃棄物の高温ガス化装置
  11. 前記溶融炉は、内部に渦流が形成される旋回式溶融炉であることを特徴とする請求項記載の廃棄物の高温ガス化装置
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