JP3915203B2 - 穀粒乾燥機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、穀粒乾燥機室から穀粒を繰出しする繰出バルブの穀粒を汲み取り、及び排出する汲み取り口の排出位置を検出に基づいて、制御装置により、該繰出バルブの回転停止と正回転、又は逆回転とに制御する穀粒繰出バルブ回転制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、左右両側の外側上部から内側下部へ向けて傾斜状態に配設した各穀粒乾燥室の合流位置には、これら各乾燥室内の穀粒汲み取り排出する汲み取り口を有する繰出バルブを正逆回転自在に軸支したこの繰出バルブの汲み取り口が上部位置で該各乾燥室内の穀粒を汲み取り、下部位置でこの穀粒を排出するが、一方側の該乾燥室内の穀粒は、この繰出バルブが一回転正回転して停止すると、汲み取りと排出とが行われ、他方側の該乾燥室内の穀粒は、次にこの繰出バルブが一回転逆回転して停止すると汲み取りと排出とが行われ、これが交互に繰返し行われ、左右両側の該各乾燥室内の穀粒は、循環が繰返し行われながら、この流下中の穀粒を乾燥熱風に晒して乾燥する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
穀粒の乾燥が終了して穀粒を排出終了後に、乾燥繰出バルブが上部位置で停止すると、この繰出バルブ内には、乾燥済み穀粒が残った状態のままとなり、このような状態で次回の高水分の穀粒を張込して乾燥を開始すると、この高水分の穀粒内へ乾燥済み穀粒が混合することとなり、この乾燥済み穀粒を再度乾燥することとなって、このために、乾燥済み穀粒は、過乾燥となって穀粒の品質が低下したり、又、高水分の穀粒を張込中に、該繰出バルブが上部位置で停止させた状態のままで放置すると、この高水分の穀粒は、この繰出バルブ内でかたまり、このために、この繰出バルブで穀粒の汲み取りができなくなることが発生していたが、この発明により、これらを解消しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
このために、この発明は、穀粒を乾燥する穀粒乾燥室8と、該穀粒乾燥室8から穀粒を汲み取り及び排出する汲み取り口11を有して正逆回転自在な繰出バルブ12と、該汲み取り口11から穀粒を排出する排出位置(イ)を検出する位置センサ14とを設け、該位置センサ14が検出する該汲み取り口11の排出位置検出に基づいて該繰出バルブ12の回転停止と正回転、又は逆回転とに制御する制御装置34を設け、該制御装置34の指令により繰出バルブ12が正回転駆動され、繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)に来ると、汲み取り口11を位置センサ14が検出し、繰出バルブ12が停止制御され、繰出バルブ12の汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成とし、該所定時間停止後、制御装置34の指令により、繰出バルブ12が逆回転駆動され、繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)までくると、汲み取り口11を位置センサ14が検出し、繰出バルブ12が停止制御され、繰出バルブ12の汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成とし、繰出バルブ12の汲み取り口11の停止位置は、常に穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止する構成としたことを特徴とする穀粒乾燥機の構成とする。
【0005】
【発明の作用】
例えば、左右両側の外側上部から内側下部へ向けて傾斜状態に配設した各穀粒乾燥室8,8の合流位置には、これら各乾燥室8,8内の穀粒を汲み取り排出する汲み取り口11を有する繰出バルブ12を回転自在に軸支し、この繰出バルブ12の該汲み取り口11が上部位置で該各乾燥室8,8内の穀粒を汲み取り、下部位置でこの穀粒を排出するが、該繰出バルブ12の該汲み取り口11の穀粒を排出する下部の排出位置(イ)は、位置センサ14で検出される。
【0006】
一方側の乾燥室8内の穀粒は、繰出バルブ12が正回転駆動して、汲み取り口11が上部位置で穀粒を汲み取り、下部の穀粒を排出する排出位置(イ)が位置センサ14により、検出され、この検出によって該繰出バルブ12の該汲み取り口11が下部の排出位置(イ)で所定時間停止されて穀粒を排出する。次は、他方側の乾燥室8内の穀粒は、繰出バルブ12が逆回転駆動して、汲み取り口11が上部位置で穀粒を汲み取り、下部の穀粒を排出する排出位置(イ)が位置センサ14により、検出され、この検出によって該繰出バルブ12の該汲み取り口11が下部の排出位置(イ)で所定時間停止されて穀粒を排出する。これらが交互に繰返し行われ、左右両側の該各乾燥室8内の穀粒は、循環が繰返し行われながら、この流下中の穀粒を乾燥熱風に晒して乾燥する。そして、繰出バルブ12が停止するときは汲み取り口11が、常に穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止する。
【0007】
【発明の効果】
繰出バルブ12の汲み取り口11が穀粒を排出する排出位置(イ)が位置センサ14によって検出され、この汲み取り口11が常に穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止する構成としたことにより、該繰出バルブ12内に穀粒が残ることがなくなり、このために、穀粒の品質低下、及び穀粒の汲み取り、及び排出不良を防止することができる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。図例は、穀粒を乾燥する循環型の穀粒乾燥機1に穀粒水分を検出する水分センサ2、及び熱風が発生するバーナ3等を装着した状態を示すものである。前記乾燥機1は、前後方向に長い長方形状で、機壁4上部には、移送螺旋を回転自在に内装した移送樋5、及び天井板6を設け、この天井板6下側には、穀粒を貯留する穀粒貯留室7を形成し、該貯留室7下側には、左右両側に内側下方へ向けて傾斜する流下板7a,7aと、中央部の山形状の流下板7bとの間には、流下室7c,7cを形成して該貯留室7と連通させた構成としている。
【0009】
穀粒乾燥室8は、左右両側の乾燥網8a,8a間に、上部外側から下部内側へ向けて傾斜状態でV字形状に形成して、例えば、2列設け、この乾燥室8,8は、流下室7c,7c下側に設け、この流下室7c,7cに連通させた構成としている。排風室9は、中央部の流下板7bの下側で、乾燥室8,8内側間に設けている。又、送風室10,10は、左右両側の流下板7aの下側で、該乾燥室8,8の外側に設けている。この送風室10内には、乾燥熱風を検出する熱風温センサ10aを設けている。
【0010】
前記乾燥室8,8下部の合流部には、正・逆回転駆動して該乾燥室8,8から穀粒を交互に上部で汲み取り、下部で排出する円筒形状で外周部の前後方向には、図4で示す如く三角形状、又は図5で示す長方形状を二列設けた形状の汲み取り口11を有する繰出バルブ12を回転自在に軸支した構成としている。集穀樋13は、移送螺旋を回転自在に軸支し、各乾燥室8,8下側に設けて連通させた構成としている。
【0011】
前記集穀樋13内には、繰出バルブ12が回転して、この繰出バルブ12の汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)にくると、この汲み取り口11を検出する光電方式でON−OFFスイッチ方式の位置センサ14を例えば、後壁板4の内壁に内側へ向けて装着した支持板14aに設けた構成としている。
【0012】
前記排風室9内の前部には、箱形状のバーナケース15を設け、このバーナケース15内には、バーナ3を装着した構成としている。前記送風室10、および各乾燥室8が位置する前側機壁4の外側面には、箱形状の乾燥熱風が通過する送風路ケース16を設け、この送風路ケース16を形成する前板の外側面には、箱形状の外気を吸入する吸入ケース17を設けた構成である。バーナ3から発生する熱風と該吸入ケース17から吸入する外気風とは、該送風路ケース16内で混合されて乾燥熱風となり、この乾燥熱風は、この送風路ケース16から該各送風室10を経て該各乾燥室8を横断通風する構成としている。
【0013】
前記排風室9が位置する後側機壁4の外側面には、箱形状の排風が通過する排風路ケース18を設け、この排風路ケース18を形成する後板の外側面には、排風機19を設け、この排風機19により、該排風室9から該排風路ケース18を経て乾燥に使用済みの乾燥熱風を機外へ排風する構成であり、この排風機19は排風機モータ20で回転駆動する構成としている。
【0014】
バルブモータ21は、正・逆回転する構成であり、後側機壁4に設け、このバルブモータ21の正回転が後述する制御装置34のCPU35から出力回路36を経て指令され、この指令により、このバルブモータ21が正回転駆動されて、繰出バルブ12が正回転駆動され、この繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、この汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)に来ると、この汲み取り口11を位置センサ14が検出し、この検出が該制御装置34の入力回路37を経て該CPU35へ入力され、このCPU35から該バルブモータ21の停止の指令が該出力回路36を経て出力され、この指令により、該バルブモータ21が停止制御され、該繰出バルブ12の該汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成である。
【0015】
前記の所定時間が終了すると、前記制御装置34のCPU35からバルブモータ21の逆回転始動の指令が出力回路36を経て出力され、この指令により、該バルブモータ21が逆回転駆動され、繰出バルブ12が逆回転駆動され、この繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、この汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)までくると、この汲み取り口11を位置センサ14が検出し、この検出が該制御装置34の入力回路37を経て該CPU35へ入力され、このCPU35から該バルブモータ21の停止指令が該出力回路36を経て出力され、この指令により、該バルブモータ21が停止制御され、該繰出バルブ12の該汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成としている。
【0016】
前記繰出バルブ12は、正回転駆動、及び逆回転駆動が繰返し行われることにより、各乾燥室8,8内の穀粒は、交互に汲み取りされて、該各乾燥室8,8内の穀粒は、循環が繰返されることによって乾燥される。又、この繰出バルブ12の汲み取り口11の停止位置は、常に穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止する構成としている。
【0017】
燃料ポンプ22は、燃料バルブを有して、バーナ3横側に設け、この燃料バルブの開閉により、この燃料ポンプ22で燃料タンク23内の燃料を吸入して、このバーナ3へ供給させている。送風機24は該バーナ3の後側に設け、変速用の送風機モータ25で変速回転駆動させ、供給燃料量に見合った燃焼用空気を該バーナ3へこの送風機24で送風させている。
【0018】
拡散盤26は、移送樋5底板の前後方向中央部で、移送穀粒を貯留室7へ供給する供給口の下側に設け、該貯留室7へ穀粒を均等に拡散還元させている。昇穀機27は、前側機壁4外側部に設けられ、内部にはバケットコンベア28付ベルトを張設してなり、上端部は、移送樋5始端部との間において投出筒29を設けて連通させ、下端部は、集穀樋13終端部との間において供給樋30を設けて連通させている。
【0019】
昇穀機モータ31は、バケットコンベア28付ベルト、移送樋5内の移送螺旋、拡散盤26、及び集穀樋13内の移送螺旋等を回転駆動させている。前記水分センサ2は、昇穀機27の上下方向ほぼ中央部に設けられ、この水分センサ2は、送風路ケース16を形成する前板に着脱自在に設けた操作装置32からの電気的測定信号の発信により、水分モータ33が回転してこの水分センサ2の各部が回転駆動され、バケットコンベア28で上部へ搬送中に落下する穀粒を受け、この穀粒を挾圧粉砕しながら、この粉砕穀粒の水分を検出させている。
【0020】
前記操作装置32は、箱形状に形成し、この箱体内には、制御装置34を設け、この制御装置34は、入力回路37、CPU35、及び出力回路36等よりなる構成であり、又、該箱体の表面板には、各種作業の始動手段、停止手段、水分設定手段、張込量設定手段、穀物種類設定手段、各種表示項目をデジタル表示する表示手段、及びモニタ表示ランプ等を設けた構成としている。
【0021】
図7、及び図8で示す如く前記繰出バルブ12を軸支するバルブ軸38の軸端部と、この繰出バルブ12を正・逆回転駆動するギヤードモータ39の四角形状のモータ軸39aの軸端部とは、四角形状の孔部40aを設けたカップリング40によって連接し、このカップリング40の外周部には、磁石41aを設けると共に、このカップリング40に設けたこの磁石41aと該繰出バルブ12の汲み取り口11の位相とが任意の角度をもって設定可能とすべくピン42等により、このカップリング40を固定できる構成としている。
【0022】
前記ギヤードモータ39には、支持板43を設け、この支持板43には、磁石41により、ON−OFF作動するリードスイッチ44を設けた構成とし、繰出バルブ12の正回転駆動、及び逆回転駆動でも、一定位置へ該繰出バルブ12の該磁石41が回転してくると、確実にこの磁石41により、該リードスイッチ44がON−OFFする構成としている。
【0023】
これにより、前記繰出バルブ12の汲み取り口11を所定位置で常に確実に停止制御できる構成であり、又、リードスイッチ44が非接触方式であることにより、物をぶつける等の物理的故障が少く、省スペースで構成することができる。ギヤードモータ39の軸部39aを四角形状にしたことにより、組付けが容易である。
【0024】
前記繰出バルブ12の汲み取り口11は、図4で示す如く三角形状を複数個設けるか、又は図5で示す如く複数個の長方形状を二列設けた構成としている。これにより、前記繰出バルブ12の外周部には、単純に複数個の長方形状の汲み取り口11を一列設けた形状では、この繰出バルブ12内へ穀粒が残ることがあるが、本発明により、該汲み取り口11がオーバラップすることにより、穀粒が残らず、又、開孔幅の広がりをなくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図2のA−A拡大断面図
【図2】 穀粒乾燥機の一部断面せる全体側面図
【図3】 図2のB−B断面図
【図4】 繰出バルブの拡大平面図
【図5】 繰出バルブの拡大平面図
【図6】 ブロック図
【図7】 他の実施例を示す図で、繰出バルブ部の拡大側面図
【図8】 他の実施例を示す図で、図7のC−C拡大断面図
【符号の説明】
8 穀粒乾燥室
11 汲み取り口
12 繰出バルブ
14 位置センサ
34 制御装置
(イ) 排出位置
Claims (1)
- 穀粒を乾燥する穀粒乾燥室8と、該穀粒乾燥室8から穀粒を汲み取り及び排出する汲み取り口11を有して正逆回転自在な繰出バルブ12と、該汲み取り口11から穀粒を排出する排出位置(イ)を検出する位置センサ14とを設け、該位置センサ14が検出する該汲み取り口11の排出位置検出に基づいて該繰出バルブ12の回転停止と正回転、又は逆回転とに制御する制御装置34を設け、
該制御装置34の指令により繰出バルブ12が正回転駆動され、繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)に来ると、汲み取り口11を位置センサ14が検出し、繰出バルブ12が停止制御され、繰出バルブ12の汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成とし、
該所定時間停止後、制御装置34の指令により、繰出バルブ12が逆回転駆動され、繰出バルブ12の汲み取り口11が上部で穀粒を汲み取り、汲み取り口11が穀粒を排出する下部の排出位置(イ)までくると、汲み取り口11を位置センサ14が検出し、繰出バルブ12が停止制御され、繰出バルブ12の汲み取り口11は、穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止制御され、所定時間停止する構成とし、繰出バルブ12の汲み取り口11の停止位置は、常に穀粒を排出する下部の排出位置(イ)で停止する構成としたことを特徴とする穀粒乾燥機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31035497A JP3915203B2 (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 穀粒乾燥機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP31035497A JP3915203B2 (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 穀粒乾燥機 |
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Publication Number | Publication Date |
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JPH11142058A JPH11142058A (ja) | 1999-05-28 |
JP3915203B2 true JP3915203B2 (ja) | 2007-05-16 |
Family
ID=18004228
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31035497A Expired - Fee Related JP3915203B2 (ja) | 1997-11-12 | 1997-11-12 | 穀粒乾燥機 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3915203B2 (ja) |
-
1997
- 1997-11-12 JP JP31035497A patent/JP3915203B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11142058A (ja) | 1999-05-28 |
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