JP3914301B2 - クランプリフト機構 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランプリフト機構に関し、特に、1個のみの駆動モータによってクランプアームの開閉と上下動を行うための新規な改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種のクランプリフト機構としては、一般に、クランプ機構として1個のモータを用い、クランプ機構を上下動させるためのリフト機構に1個のモータを用いていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来のクランプリフト機構は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。すなわち、クランプ機構とリフト機構に各々1個のモータを必要としていたため、装置全体が大型化し、かつ、コストダウンが困難であった。
【0004】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、1個のみの駆動モータによってクランプアームの開閉と上下動を行うようにしたクランプリフト機構を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明によるクランプリフト機構は、基台上に位置する支持板と、前記基台上に位置し第1スライド軸受を介して前記支持板を上下動自在に保持するガイド体と、前記ガイド体に設けられ前記支持板を下方に付勢するスプリングと、前記支持板に設けられた垂直体と、前記垂直体に第2スライド軸受を介して上下動自在に設けられローラ軸受及びラックを有するスライド体と、前記垂直体の上部に設けられ前記垂直体の長手方向と直交する水平方向に開閉自在な1対のクランプアームと、前記クランプアームに設けられた圧縮ばね及び1対の歯車と、前記各クランプアームの一方に形成され前記ローラ軸受と係合するテーパ部と、前記支持板に設けられた駆動モータと、前記ラックに噛合する平歯車と、前記平歯車に設けられたウォームギヤと、前記駆動モータの回転軸に設けられ前記ウォームギヤと噛合するピニオンギヤとよりなり、前記スライド体の上昇による前記ローラ軸受とテーパ部の係合により前記各クランプアームが開き、前記スライド体が降下して前記基台に当接した後も続けて降下動作を行うと前記支持板と各クランプアームが同時に上昇するようにした構成である。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明によるクランプリフト機構の好適な実施の形態について説明する。
図1から図3において符号1で示されるものは、基台24上に位置する支持板8の端部に設けられた駆動モータであり、この駆動モータ1の減速機2を経て突出された出力軸2aのピニオンギヤ3には平歯車5を有するウォームギヤ4が噛合されている。
前記支持板8上には、この支持板8の面方向に対して垂直状に突出する垂直体8Aが設けられ、この垂直体8Aには第2スライド軸受9Aを介してスライド体7が矢印Aの方向に沿って上下動できるように構成され、このスライド体7に設けられたラック6は前記平歯車5に噛合している。
【0007】
前記スライド体7の上部には、軸15を介してローラ軸受16が回転自在に設けられ、この軸15は前記垂直体8Aに形成されたバ力孔状の開口8Aaを貫通して突出し、この軸15はこの開口8Aa内で上下動できるように構成されている。
前記垂直体8Aの上部には、1対の支持片17,18が1対の軸26A,26Bを有して設けられており、この各軸26A,26Bには互いに噛合する1対の歯車20A,20Bが設けられると共に1対のクランプアーム19A,19Bがこの各歯車20A,20Bを介して垂直体8Aの長手方向と直交する水平方向において開閉自在に設けられている。前記各クランプアーム19A,19Bの端部側にはスプリングからなる圧縮ばね22を有する保持軸21がナット23によって固定されており、この圧縮ばね22の両端は各クランプアーム19A,19Bに形成された1対の凹部19Aa,19Ba内に位置するように構成され、この圧縮ばね22の復起作用によって各クランプアーム19A,19Bは、例えば円筒状の負荷体25を常時クランプする方向(閉じる方向)に作用している。
【0008】
前記各クランプアーム19A,19Bの中の一方のクランプアーム19Aの端部側には、図3で示すように切欠状のテーパ部19Abが形成され、前記ローラ軸受16が上昇してこのテーパ部19Abを摺動すると、このクランプアーム19Aが軸26Aを支点として外方へ回動するため、各歯車20A,20Bを介して各クランプアーム19A,19Bが開く方向に回動するように構成されている。
【0009】
前記支持板8の他端側には、1対の第1スライド軸受11Aを介して1対のガイド体10A,10Bが設けられ、各ガイド体10A,10Bの下端は基台24上に位置している。
前記各ガイド体10A,10Bの上部には、スプリング抑え13A,13Bを有するボルト14A,14Bが植設されており、この各スプリング抑え13A,13Bと支持板8の突部8aとの間にはスプリング12ABが各々設けられていることにより、支持板8は常に基台24側へ付勢されている。
【0010】
次に、動作について述べる。まず、図1の状態で駆動モータ1を回転してスライド体7を上昇させると、ローラ軸受16がテーパ19Abに当接して摺接するため、各クランプアーム19A,19Bは開き、この開いた各クランプアーム19A,19B間に負荷体25を位置させて、ローラ軸受16を下降させると、各クランプアーム19A,19Bは再び閉じ、負荷体25は各クランプアーム19A,19Bによってクランプされる。
【0011】
次に、クランプされた負荷体25を有する各クランプアーム19A,19Bを上昇させるリフトアップ動作を行う場合には、図1の状態で駆動モータ1を回転してスライド体7を降下させ、このスライド体7の下端が基台24上に当接した後もなお継続してスライド体7を降下させる動作を継続させると、反作用によって支持板8が各スプリング12ABのばね力に抗して上方へ上昇するため、垂直体8Aと共に各クランプアーム19A,19Bも同時に上昇するため、負荷体25のリフトアップを行うことができる。従って、駆動モータ1の正・逆回転及び停止により、クランプアーム19A,Bの開閉及び上下動を自在に制御できる。
【0012】
【発明の効果】
本発明によるクランプリフト機構は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。すなわち、1個のみのモータによって上下動するスライド体を介して各クランプアームの開閉及び上下動作を行うことができ、装置全体の小型化及びコストダウンを達成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるクランプリフト機構を示す構成図である。
【図2】図1の要部の平面断面図である。
【図3】図1の要部の動作を示す説明図である。
【符号の説明】
1 駆動モータ
3 ピニオンギヤ
4 ウォームギヤ
5 平歯車
6 ラック
7 スライド体
8 支持板
8A 垂直体
9A 第2スライド軸受
10A,10B ガイド体
12AB スプリング
11A 第1スライド軸受
16 ローラ軸受
19A,19NB クランプアーム
19Ab テーパ部
20A,20B 歯車
22 圧縮ばね

Claims (1)

  1. 基台(24)上に位置する支持板(8)と、前記基台(24)上に位置し第1スライド軸受(11A)を介して前記支持板(8)を上下動自在に保持するガイド体(10A,10B)と、前記ガイド体(10A,10B)に設けられ前記支持板(8)を下方に付勢するスプリング(12AB)と、前記支持板(8)に設けられた垂直体(8A)と、前記垂直体(8A)に第2スライド軸受(9A)を介して上下動自在に設けられローラ軸受(16)及びラック(6)を有するスライド体(7)と、前記垂直体(8A)の上部に設けられ前記垂直体(8A)の長手方向と直交する水平方向に開閉自在な1対のクランプアーム(19A,19B)と、前記クランプアーム(19A,19B)に設けられた圧縮ばね(22)及び1対の歯車(20A,20B)と、前記各クランプアーム(19A,19B)の一方に形成され前記ローラ軸受(16)と係合するテーパ部(19Ab)と、前記支持板(8)に設けられた駆動モータ(1)と、前記ラック(6)に噛合する平歯車(5)と、前記平歯車(5)に設けられたウォームギヤ(4)と、前記駆動モータの回転軸(2a)に設けられ前記ウォームギヤ(4)と噛合するピニオンギヤ(3)とよりなり、前記スライド体(7)の上昇による前記ローラ軸受(16)とテーパ部(19Ab)の係合により前記各クランプアーム(19A,19B)が開き、前記スライド体(7)が降下して前記基台(24)に当接した後も続けて降下動作を行うと前記支持板(8)と各クランプアーム(19A,19B)が同時に上昇するように構成したことを特徴とするクランプリフト機構。
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