JPS5820850B2 - 板状工作物の自動反転装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は板状工作物の表裏面を加工する際に使用される
自動反転装置に関するものである。

本発明の目的は、反転する工作物の厚さの大小に追従対
応して確実且つ円滑に反転できるようにしたことである
。

さらに本発明の目的は、反転時に衝撃、騒音の発生なく
工作物の反転が得られるようにしたことである。

一般にスラブやその細板状工作物の表裏両面を加工する
場合には反転操作を行う必然性がある。

従来その一手段として左右一対の開閉自在なテーブルに
よる反転装置を採用しているが、夫々の工作物の厚さが
異なるのは当然であり、テーブルの閉合対面時における
工作物の挟持反転可能な最大・厚さに対し、工作物の厚
さが暫減した場合には挟持間に隙間が具現し、そのため
に反転時に工作物はテーブルの閉合対面間で遊動して衝
撃と騒音を発生するばかりでなくテーブルの軸受や作動
機構を破損させる不具合があった。

、 また、テーブルの閉合対面間で挟持して反転可能な
工作物の最小厚さは最大厚さの約１／２位が限界であり
、それ以下の過少厚さの工作物は反転不可能であった。

本発明は上記従来の諸問題を在来の左右一対の１開閉自
在なテーブル反転方式に簡単な機構を付加し一挙に解消
した自動反転装置を提供せんとするものである。

以下本発明の実施例を添附図面に基いて説明する。

第１図及び第２図において本発明装置の構成の全体を示
し、１は基台、２は該基台１上に立設した支台である。

この支台２には軸受２ａを有し、これに水平軸受線で軸
３が支持されている。

そして、この軸３に左右一対の工作物受渡し用のテーブ
ル４ｂが開閉自在に枢支されている。

図例のテ、−プル４ａ、４ｂは工作物１１の搬入手段に
よって格子状のものであるが、必ずしも格子状に限定さ
れるものではない。

さらに、前記軸受２ａに支持されている軸は転動輪７が
回転自在に遊合されている。

８ａ、８ｂは前記基台１に揺動可能９こ枢着されている
テーブル昇降用シリンダであり、そのピストンロンド端
はそれぞれのテーブル４ ａ 、４ ｂの背面に枢着結
合している。

次いで、前記両テーブル４ａ、４ｂの先端部にピン６ａ
ｓ６ｂによってアーム５ａｓ５ｂを回動可能に顕下し、
各テーブル４ ａ Ｎ ４ ｂの背面に固設したブラケ
ット１２ａ、１２ｂに揺動可能に受付けられたアーム押
動用シリンダ９ａ、９ｂによって前記ピン６ａ、６ｂを
支点として前進並びに後退揺動するように構成されてい
る。

１０は基礎上に設置した工作物１１の支持部材であり、
この支持部材１０は第１図で示すようにその上端にある
支承面を開平状態にある格子状のテーブル４ａｖ４ｂの
上面へ若干突出させである。

尚左右一対のテーブル４ａ、４ｂはテーブル昇降用シリ
ンダ８ａｓ８ｂによって略水平な開平状態から起立して
閉合対面されるが、この閉合対面位置を軸３の垂直軸心
線より相互に工作物１１の製出側と受取り側に乗り入れ
若干傾斜角度を持たせる。

この傾斜角度の設定はテーブル昇降用シリンダ８ａ、８
ｂのストロークの長短制御によって任意最適位置を求め
ることが可能であり、またアーーム５ａ、５ｂの所要押
動最大量の設定もアーム押動用シリンダ９ａ、９ｂのス
トロークの選定で決められる。

次に上記構成よりなる本発明の作用について第３図及び
第４図を加えて説明する。

尚第３図は厚：さの薄い工作物１１を、また第４図は厚
さの厚い工作物１１を反転する場合の行程を示すもので
ある。

今一方のテーブル４ａを工作物１１の製出側とし、他方
のテーブル４ｂを受取りとした場合、第・１図に示すよ
うに両テーブル４ａ１４ｂの開平状態において工作物１
１は製出側のテーブル４ａの上面に突出している支持部
材１０の支承面に工作物１１が搬入載置される。

そして、制御装置（回路）からの指令により受取側のテ
ーブル昇降用シ・リンダ８ｂを上昇作動し、テーブル４
ｂを軸３の垂直軸心線より製出側へ約１０°位傾斜した
セット位置に上昇して停止し、同時にアーム押動用シリ
ンダ９ｂによりアーム５ｂを押出前進位置させる。

（第３図、第４図（５）照）尚アーム５ｂの押出完′了
でアーム押動用シリンダ９ａの回路の油圧回路中の電磁
弁は０ＦＦ（中立位置）となりカウンタバランス回路を
形成する。

次に製出側のテーブル昇降用シリンダ８ａを上昇作動し
、テーブル４ａを上昇起立させる。

このとき支持部材１０上の工作物１１はテーブル４ａに
よって掬い上げられて起立し、受取側テーブル４ｂと平
行に対面した時点でアーム押動用シリンダ９ａによりア
ーム５ａが押出前進位置して工作物１１の下端部を受取
側のアーム５ｂとによって挟持する。

（第３図、第４図（Ｂ）参照）尚このアーム５ａ、５ｂ
により工作物１１の挟持確認検出でアーム押動用シリン
ダ９ａの回路の油圧回路中の電磁弁は０ＦＦ（中立位置
）となりカウンタバランス回路を形成する。

そして、アーム５ａ、５ｂで工作物１１が挟まれるとき
に、工作物１１の厚さに対応してアーム押動用シリンダ
９ａ、９ｂの何れか一方又は双方はカウンタバランス回
路を押しやり第３図（Ｃ）に示すようにアーム５ａｓ５
ｂで完全に工作物１１を挟持したり、第４図（Ｃ）に示
すようにアーム５ａと受取側のテーブル４ｂの支承面と
で挟持する。

斯くして工作物１１を挟持した状態で第３図、第４図の
）に示すように、製出側のテーブル４ａを続進させ受取
側のテーブル４ｂを押動して軸３の垂直軸心線より約１
５′位受側へ傾斜したセット位置で停止し、工作物１１
は受取側のテーブル４ｂに反転移行が完了する。

この反転移行の完了で受取側のテーブル４ｂの下降指令
によりテーブル昇降用シリンダ８ｂが作動し、受取側の
テーブル４ｂは工作物１１と共に下降し始める。

尚テーブル４ｂが水平に復帰する途中で受取側のアーム
５ｂの復帰指令を出し、アーム押動用シリンダ９ｂの作
動により、アーム５ｂは後退して引き込まれ工作物１１
はテーブル４ｂの支承面に当接支持され、テーブル４ｂ
が水平位置に復帰停止したときにテーブル４ｂの支承面
より突出している支持部材１０の支承面に反転状態で載
置される。

また、一方の製出側のテーブル４ａは受取側のテーブル
４ｂの原位置復帰開始と同時又は多少の時間差を持って
原位置復帰の指令でテーブル昇降用シリンダ８ａが作動
し水平位置に復帰させる。

アーム５ａはテーブル４ａの復帰途中でアーム押動用シ
リンダ９ａの作動により後退して引き込まれる。

以上のように本発明装置は工作物を渡し受けする一対の
テーブルの先端部にピンにより枢着され押動用シリンダ
によってテーブルの支承面より互いに押し出される一対
のアームを設けたことにより、前記押動用シリンダのカ
ウンタバランスで製出側のテーブルで持ち上げた工作物
を挟持するようにしたものであるから、厚さの異なる板
状工作物をあたかも本を手で挟んで反転する如く衝撃、
騒音を発生することなく確実に反転し、従来では不可能
であった極薄の板状工作物でも反転を可能とする利点が
ある。

また、テーブル並びにアームによる挟持状態ににある工
作物の下端面は軸受部に回転自在に散けられている転動
離上に支承されているために、テーブルの押動による反
転時に工作物の反転移行が円滑軽央に得られる利点を有
しているものである。

さらには構造簡単であり、在来のテーブル反転式装置に
直ちに付加設備することが可能であり、安価に提供し得
る実用性並びに経済性の利点も有する。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明装置の一実施例を示すもので、第１図は側
面図、第２図は平面図、第３図、第４図各厚さの異なる
工作物反転作動状態の要領図である０ １・・・基台、２・・・支台、２ａ・・・軸受、３・・
・軸、４ａ、４ｂ・・・テーブル、５ ａ 、 ５ ｂ
・・・アーム、６ａ、６ｂ・・・ピン、７・・・転動１
．８ａ、８ｂ・・・テーブル昇降用シリンダ、９ａ、９
ｂ・・・アーム押動用シリンダ、１０・・・支持部材、
１１・・・工作物、１２ａ、１２ｂ・・・ブラケット。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ 基台の上方中心に水平に支持した軸受により開閉自
   在に枢支した左右一対の工作物受渡し用テーブルと、該
   両テーブルの背面より押動し、起立状態で両テーブルを
   閉合対面させるテーブル昇降用シリンダ装置と、前記両
   テーブルの先端部にピンによって枢着懸下され、前記両
   テーブルの閉合対面間にある工作物を挟持する一対のア
   ームと、該一対のアームを工作物挟持方向に押動するア
   ー押動用シリンダ装置とを備え前記工作物受渡し用テー
   ブルを枢支した軸受部に工作物端面を支承する転動輪を
   遊合設置し、前記アームで工作物を挟持した状態で工作
   物の重心を反転側に移行させテーブルに受は渡しするよ
   うにしたことを特徴とする板状工作物の自動反転装置。