JP3914116B2 - 熱式流量計 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、フローセンサを利用した熱式流量計に係り、特に燃焼室の温度や給湯器の給湯温度などを設定温度に一致させるために燃焼用ガスと空気とが所定の比率になるよう空燃比制御を行うガス燃焼装置等に使用される熱式流量計に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
都市ガスには、石油を原料にした6Bガス、石炭を原料にした6Cガス、天然ガスを燃料にした13Aガスなどがある。また、現在、主に家庭用として使用されている13Aガスには、メタンベースの13Aガスとプロパンベースの13Aガスとの2種類あることが知られている。これらの燃焼用ガスは、燃焼室や給湯器などに用いられるガス燃焼装置において燃焼室の温度や給湯器の給湯温度が設定温度と一致するように、空気と混合されて空燃比制御が行われる。
【0003】
このようなガス燃焼装置においては、使用する燃焼用ガスの種類によってその燃焼理論酸素量が異なるため、最適な空燃比制御を行うためには、ガスの種類毎に空燃比を補正する必要がある。従来、燃焼用ガスの流量を計測する流量計としては、フローセンサを利用した熱式流量計が知られている。このような熱式流量計によりガスの流量を検出する場合、ガスの種類が変化すると、フローセンサのセンサ出力特性が変化する。その理由はガスの種類によって熱伝導率が異なるからである。そこで、ガスの流量を精度良く計測するためには、ガスの種類に応じてセンサ出力特性の変化を補正する値(コンバージョン・ファクタ)をあらかじめ手動で設定する必要がある。従来は、ガスの種類とコンバージョン・ファクタとを操作者が手動で設定し、熱式流量計がガスの種類に応じて流量を補正するようにしていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のガス燃焼装置では、操作者がガスの種類を手動で設定していたため、設定に手間がかかるという問題点があった。また、操作者がガスの種類を設定していたため、誤設定の可能性があるという問題点もあった。ガスの種類を誤って設定した場合には、燃焼室に供給されるガスと空気との比率が乱れて、エアーリッチ状態(空気の比率が大の状態)またはガスリッチ状態(ガスの比率が大の状態)になる。エアーリッチ状態では、燃焼室内の酸素濃度が上昇するので、燃焼室内で製造する製品等が酸化してしまうことになる。逆に、ガスリッチ状態では、黒煙が発生し、未燃ガスが室内に充満する状態になる。
【0005】
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、その目的は燃焼用ガスと空気とを所定の比率で供給するガス燃焼装置等に使用される熱式流量計において、操作者による設定を必要とすることなく、燃焼用ガスの種類を自動的に特定することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、燃焼用ガスの温度を検出する周囲温度センサと、この周囲温度センサで検出される温度よりも一定温度だけ高くなるように発熱するヒータ素子と、このヒータ素子の上流側に配置された第1の温度センサと、前記ヒータ素子の下流側に配置された第2の温度センサとを備えたフローセンサを有し、燃焼用ガスと空気とを所定の比率にて供給するガス燃焼装置に使用される前記燃焼用ガスの流量を検出する熱式流量計であって、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、前記駆動電気量に基づいて前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段とを備えるものである。
本発明の熱式流量計では、ヒータ素子に供給される駆動電気量に基づいて、フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類が特定される。この燃焼用ガスの種類の特定は、燃焼用ガスの種類によりその熱伝導率が異なり、熱伝導率の違いによりヒータ素子に供給される駆動電気量が異なること、すなわち燃焼用ガスの種類により駆動電気量が異なることによるものである。
【0007】
また、本発明の熱式流量計は、前記第1の温度センサで検出される温度と前記第2の温度センサで検出される温度との差を示すセンサ出力信号を出力する流量検出手段と、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、前記駆動電気量に基づいて前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段と、前記流量検出手段から出力されたセンサ出力信号と前記ガス種別判定手段で特定された燃焼用ガスの種類に基づいて前記燃焼用ガスの流量を求める流量算出手段とを備えるものである。
本発明の熱式流量計では、ヒータ素子に供給される駆動電気量に基づいて、フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類が特定されるとともに、ヒータ素子から発せられる熱の拡散度合(温度分布)に基づいて燃焼用ガスの流量が算出される。つまり、燃焼用ガスの流量を算出するために設けられたヒータ素子をそのまま利用して、燃焼用ガスの種類を特定することができる。
【0008】
また、本発明の熱式流量計の1構成例は、前記ヒータ素子に供給される駆動電気量と前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶するガス種別判定テーブルを備え、前記ガス種別判定手段は、前記駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量に基づいて、前記ガス種別判定テーブルを参照して前記燃焼用ガスの種類を特定するものである。このように、駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量に最も近い値をガス種別判定テーブルの駆動電気量のデータの中から検索し、検索したデータがどの燃焼用ガスによるものなのかを判定することで、フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定することができる。
また、本発明の熱式流量計の1構成例において、前記ガス種別判定手段は、前記駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量が所定の範囲内にあるときに前記燃焼用ガスの種類を特定するものである。これにより、複数の燃焼用ガスで同一の駆動電気量が生じるために駆動電気量から燃焼用ガスの種類を一義的に特定できない範囲を避けることができる。
また、本発明の熱式流量計の1構成例において、前記ガス種別判定手段は、熱式流量計を含むガス燃焼装置が低燃焼位置制御を行っているとき又は制御を停止しているときに、前記燃焼用ガスの種類を特定するものである。これにより、流量検出手段から出力されたセンサ出力信号が所定の範囲内にあるかどうかを判断する必要がなくなる。
【0009】
また、本発明の熱式流量計の1構成例は、前記センサ出力信号と前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶する流量変換テーブルを備え、前記流量算出手段は、前記流量検出手段から出力されたセンサ出力信号と前記ガス種別判定手段で特定された燃焼用ガスの種類に基づいて、前記流量変換テーブルを参照して前記燃焼用ガスの流量を求めるものである。このように、ガス種別判定手段で特定された燃焼用ガスの種類に対応するセンサ出力信号と流量とのデータを流量変換テーブルから読み出して、流量検出手段から出力されたセンサ出力信号に最も近い値を流量変換テーブルから読み出したデータの中から検索し、検索したセンサ出力信号のデータに対応する流量を流量変換テーブルから読み出したデータの中から求めることにより、フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量を求めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態に係るガス燃焼装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態のガス燃焼装置は、燃焼室1と、燃焼用ガスと空気の混合気を燃焼させるガスバーナー2と、燃焼室1内の温度を測定する温度センサ3と、燃焼室1に燃焼用ガスを供給するガス配管4と、燃焼室1に空気を供給するエアー配管5と、燃焼用ガスと空気の比率を算出する流量比率演算装置7と、燃焼室1に供給する燃焼用ガスの流量を制御するガス流量制御装置8と、燃焼用ガスの流量を検出するガス用熱式流量計9と、燃焼用ガスの流量を調節するガス流量調節弁10と、燃焼室1に供給する空気の流量を制御するエアー流量制御装置11と、空気の流量を検出するエアー用熱式流量計12と、空気の流量を調節するエアー流量調節弁13とを備えている。このガス燃焼装置は、ガス配管4から燃焼室1に燃焼ガスを供給すると共に、エアー配管5から燃焼室1に空気を供給して、燃焼室1内に設置されたガスバーナー2を燃焼させる燃焼制御を行う。
【0011】
燃焼室1内に設置された温度センサ3は、燃焼室1内の温度を測定して、温度測定値を流量比率演算装置7に入力する。また、流量比率演算装置7には、図示しない設定器から温度設定値Tが入力される。この温度設定値Tは、燃焼室1内の温度が所望の温度になるようにあらかじめ操作者によって設定された温度である。
【0012】
流量比率演算装置7は、温度センサ3で測定された温度測定値と温度設定値Tとが一致し、ガスバーナー2が最適かつ効率よく燃焼するように、ガス流量設定値とエアー流量設定値を算出する。そして、流量比率演算装置7は、ガス流量設定値をガス流量制御装置8に出力すると共に、エアー流量設定値をエアー流量制御装置11に出力することにより、ガス流量制御装置8とエアー流量制御装置11とを介して、燃焼用ガスの流量および空気の流量を制御する。
【0013】
前述のように、ガス流量制御装置8には、流量比率演算装置7からガス流量設定値が入力され、ガス配管4に設置されたガス用熱式流量計9からガス流量計測値が入力される。ガス流量制御装置8は、ガス流量設定値とガス流量計測値とが一致するように操作量を算出して、この操作量をガス配管4に設置されたガス流量調節弁10に出力する。この操作量出力によりガス流量調節弁10の弁開度が決定される。こうして、ガス流量制御装置8は、燃焼室1に供給されるガスの流量を制御する。
【0014】
前述のように、エアー流量制御装置11には、流量比率演算装置7からエアー流量設定値が入力され、エアー配管5に設置されたエアー用熱式流量計12からエアー流量計測値が入力される。エアー流量制御装置11は、エアー流量設定値とエアー流量計測値とが一致するように操作量を算出して、この操作量をエアー配管5に設置されたエアー流量調節弁13に出力する。この操作量出力によりエアー流量調節弁13の弁開度が決定される。こうして、エアー流量制御装置11は、燃焼室1に供給される空気の流量を制御する。
【0015】
図2は、燃焼室1に供給されるガスの流量を計測するガス用熱式流量計9の構成を示すブロック図である。ガス用熱式流量計9は、図1に示したように、ガス配管4に設置され、ガス用熱式流量計9によって計測されるガス流量計測値は、流量信号としてガス流量制御装置8に出力される。
【0016】
ガス用熱式流量計9は、フローセンサのヒータ素子に駆動電気量を供給して発熱させるヒータ駆動回路20と、フローセンサの第1の温度センサで検出される温度と第2の温度センサで検出される温度との差を示すセンサ出力信号Voutを出力する流量検出回路22と、フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定し、燃焼用ガスの流量を求める演算部24と、燃焼用ガスの種類判定と燃焼用ガスの流量算出のためのデータを記憶する記憶部25と、演算部24により演算されたデータやその演算のために必要なデータなどを表示する表示部26とを備えている。
【0017】
ここで、ガス用熱式流量計9のフローセンサについて説明する。図2に示すように、ヒータ駆動回路20と流量検出回路22の一部の素子はフローセンサを構成している。図3にガス用熱式流量計9のフローセンサの構成を示す。図3において、Fはガスの通流方向である。フローセンサは、シリコン基台B上に設けられた、発熱体からなるヒータ素子Rhと、測温抵抗体からなる一対の温度センサRu,Rdと、測温抵抗体からなる周囲温度センサRrとを備えている。
【0018】
第1の温度センサRuは、ガスの通流方向Fに沿ってヒータ素子Rhの上流側に配置され、第2の温度センサRdは、通流方向Fに沿ってヒータ素子Rhの下流側に配置されている。周囲温度センサRrは、周辺温度を計測するためのセンサであり、ヒータ素子Rhの影響を受けないように一定距離だけ離して配置されている。
【0019】
ヒータ駆動回路20は、ブリッジ回路21、トランジスタQ1,Q2、差動増幅器A1、固定抵抗R3,R4,R5,R6およびコンデンサC1からなる。ブリッジ回路21は、前述のヒータ素子Rhを駆動する回路であり、ヒータ素子Rhと周囲温度計測用の温度センサRrと一対の固定抵抗R1,R2とからなる。電源電圧+Vは、図示しない所定の電源から供給され、トランジスタQ1を介してブリッジ回路21に印加される。
【0020】
ブリッジ回路21の平衡条件は、抵抗R1の抵抗値/ヒータ素子Rhの抵抗値=抵抗R2の抵抗値/温度センサRrである。ブリッジ回路21に電圧が印加されると、ヒータ素子Rhが発熱し、その結果、ヒータ素子Rhの抵抗値が増加して、前記平衡条件が成立するところでバランスする。差動増幅器A1は、抵抗R1とヒータ素子Rhの接続点の電位であるヒータ駆動電圧V1と、抵抗R2と温度センサRrの接続点の電位V3とが一定の電位差(例えば0)となるようにトランジスタQ1を帰還制御する。
【0021】
ここで、フローセンサの周囲温度が上昇して温度センサRrの抵抗値が増加すると、ブリッジ回路21の平衡が失われて、抵抗R2と温度センサRrの接続点の電位V3が上昇するので、差動増幅器A1は、ブリッジ回路21を再度平衡にさせるべく、トランジスタQ1のベース電圧を低下させる。これにより、ブリッジ回路21に印加される電圧が上昇して、ヒータ素子Rhの発熱量が増大し、ヒータ素子Rhの抵抗値が増加して、前記平衡条件が成立するところでバランスする。
【0022】
一方、フローセンサの周囲温度が低下して温度センサRrの抵抗値が減少すると、抵抗R2と温度センサRrの接続点の電位V3が低下するので、差動増幅器A1は、トランジスタQ1のベース電圧を上昇させる。これにより、ブリッジ回路21に印加される電圧が低下して、ヒータ素子Rhの発熱量が減少し、ヒータ素子Rhの抵抗値が減少して、前記平衡条件が成立するところでバランスする。このようにして、ヒータ駆動回路20は、ヒータ素子Rhの発熱温度が温度センサRrで検出される周囲温度よりも常に一定温度だけ高くなるようにヒータ素子Rhを制御する。
【0023】
トランジスタQ2は、ヒータ素子Rhと並列に接続された、ヒータ駆動回路20のスイッチ素子である。演算部24は、ヒータ駆動電圧V1を監視して、このヒータ駆動電圧V1が所定の上限値を超えた場合には、トランジスタQ2にベース電流を流してトランジスタQ2をオンさせ、ヒータ素子Rhに対するヒータ駆動電圧V1の印加を停止させる。これにより、ヒータ素子Rhの異常発熱を防止することができる。
【0024】
流量検出回路22は、ブリッジ回路23、差動増幅器A2、減算器SUB、固定抵抗Rf,R7,R8,R9,R10およびコンデンサC2,C3からなる。ブリッジ回路23は、一対の温度センサRu,Rdと一対の固定抵抗Rx,Ryとからなる。電源電圧+Vは、図示しない所定の電源から供給され、ブリッジ回路23に印加される。
【0025】
図3に示したフローセンサに沿ってガスが流れると、上流側に位置する温度センサRuは、下流側に位置する温度センサRdに比べて、より強く冷やされる。これにより、2つの温度センサRu,Rd間に温度差が現れ、この温度差は温度センサRu,Rdの抵抗値変化となり、ブリッジ回路23の出力電圧V4の変化となる。差動増幅器A2は、ブリッジ回路23の出力電圧V4,V5の差の電位を温度センサRu,Rdによって計測された温度差に相当する温度差信号Vtとして出力する。
【0026】
減算器SUBは、差動増幅器A2から出力された温度差信号Vtを演算部24から出力されたゼロ点調整量Vadjによってオフセットし、このオフセットした温度差信号をセンサ出力信号Vout(=Vt+Vadj)として出力する。ゼロ点調整量Vadjは、温度センサRu,Rdや固定抵抗Rx,Ry等の抵抗値のバラツキに起因する熱式流量計個々の流量計測誤差を補正するための信号である。
【0027】
演算部24は、フローセンサを流れるガスの流量FQが零(0)のときに流量検出回路22から出力されるセンサ出力信号Voutが零となるようにゼロ点調整量Vadjを出力する。このゼロ点調整量Vadjは、熱式流量計の出荷時に調整される。
【0028】
以上のように、流量検出回路22は、一対の温度センサRu,Rdの熱による抵抗値変化を温度差信号Vtに変換する。フローセンサに沿って通流するガスの流量FQは、この温度差信号Vtをオフセットしたセンサ出力信号Voutから求めることができる。
【0029】
次に、演算部24は、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量をヒータ駆動回路20の電圧V1,V2から求め、フローセンサを流れるガスの種類を駆動電気量に基づいて判別し、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutと判別したガスの種類とに基づいてガスの流量FQを求める。
【0030】
この演算部24は、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量を検出するヒータ駆動電気量検出手段24aと、駆動電気量に基づいてフローセンサを流れるガスの種類を特定するガス種別判定手段24bと、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutとガス種別判定手段24bで特定されたガスの種類に基づいてガスの流量を求める流量算出手段24cを備えている。
【0031】
ヒータ駆動電気量検出手段24aは、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量として、例えばヒータ消費電力を求める。ヒータ消費電力は、ヒータ素子Rhに印加されるヒータ駆動電圧V1とヒータ素子Rhを含むブリッジ回路21に印加される電圧V2と固定抵抗R1の値とから、ヒータ素子Rhに供給されるヒータ駆動電流Iを求め、このヒータ駆動電流Iとヒータ駆動電圧V1とからI×V1により求めることができる。
【0032】
なお、ヒータ駆動電気量検出手段24aは、ヒータ素子Rhに供給されるヒータ駆動電流Iを駆動電気量としてもよい。また、ヒータ駆動電気量検出手段24aは、ヒータ素子Rhに印加されるヒータ駆動電圧V1を駆動電気量としてもよい。つまり、ヒータ駆動電気量検出手段24aは、ヒータ素子Rhの発熱量に相当する電気量を電圧、電流、電力のいずれかで求めるようにすればよい。
【0033】
ガス種別判定手段24bは、ヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量(ヒータ駆動電圧、ヒータ駆動電流またはヒータ消費電力)に基づいて、フローセンサを流れるガスの種類を特定する。以下、駆動電気量とガスの種類について説明する。
【0034】
図4は、ガス用熱式流量計9におけるヒータ消費電力とガスの流量FQとの関係をガスの種類毎に示す特性図である。この図4に示した特性は、種類と流量が既知のガスを予め校正されたガス用熱式流量計9に流すことで求めたものである。図4によれば、ガスの流量FQが大きくなるとヒータ消費電力も大きくなることが分かる。また、メタンベース13Aガスを流量計測する場合のヒータ消費電力は、プロパンベース13Aガスを流量計測する場合のヒータ消費電力よりも大きくなることが分かる。
【0035】
図4の例では、ヒータ消費電力について説明しているが、ヒータ素子Rhに供給されるヒータ駆動電圧またはヒータ駆動電流についても、ヒータ消費電力の場合と同様にガスの種類によって特性が異なる。このように、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量がメタンベース13Aガスとプロパンベース13Aガスの場合で異なるのは、これらのガスの熱伝導率が異なるからである。
【0036】
つまり、メタンベース13Aガスの熱伝導率は、プロパンベース13Aガスの熱伝導率よりも高い。したがって、同一流量のガスを測定する場合、前述のようにヒータ素子Rhの発熱温度を周囲温度よりも一定値だけ高くするという制御に必要な駆動電気量は、プロパンベース13Aガスの場合よりもメタンベース13Aガスの方が大きくなる。
【0037】
記憶部25のガス種別判定テーブル25aは、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量とガスの流量FQとを対応付けたデータを、ガスの種類毎に記憶している。このガス種別判定テーブル25aに記憶されているデータは、ガス種別判定手段24bからの要求に従って、ガスの種類を特定するために読み出される。ガス種別判定手段24bは、このガス種別判定テーブル25aのデータとヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量に基づいてガスの種類を特定する。
【0038】
ただし、ガスの流量が図4のFQ’以上の場合、駆動電気量からガスの種類を特定することはできない。何故ならば、流量0からFQ’以下の範囲でメタンベース13Aガスを流量計測する場合と、流量FQ’以上でプロパンベース13Aガスを流量計測する場合とでは、図4からも分かるように駆動電気量が一致する可能性があるからである。この場合には、ヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量がメタンベース13Aガスによるものなのか、プロパンベース13Aガスによるものなのかを特定することはできない。
【0039】
したがって、ガス種別判定手段24bは、ヒータ消費電力がWh’以下のとき、ヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量に最も近い値をガス種別判定テーブル25aの駆動電気量のデータの中から検索し、検索したデータがどのガスによるものなのかを判定することで、フローセンサを流れるガスの種類を特定する。図4においては、ヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量がWh’以下のときは、ガスの種類はプロパンベース13Aガスであると特定することができる。
【0040】
次に、演算部24の流量算出手段24cは、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutとガス種別判定手段24bで特定されたガスの種類に基づいてガスの流量FQを求める。以下、センサ出力信号Voutとガスの種類と流量の関係について説明する。
【0041】
図5は、ガス用熱式流量計9におけるセンサ出力信号Voutとガスの流量FQとの関係をガスの種類毎に示す特性図である。図5に示した特性は、種類と流量が既知のガスを予め校正されたガス用熱式流量計9に流すことで求めたものである。図5によれば、ガスの流量FQが大きくなるとセンサ出力信号Voutも大きくなることが分かる。また、メタンベース13Aガスを流量計測する場合のセンサ出力信号Voutは、プロパンベース13Aガスを流量計測する場合のセンサ出力信号Voutよりも小さくなることが分かる。
【0042】
記憶部25の流量変換テーブル25bは、センサ出力信号Voutとガスの流量FQとを対応付けたデータを、ガスの種類毎に記憶している。この流量変換テーブル25bに記憶されているデータは、流量算出手段24cからの要求に従って、ガスの流量FQを特定するために読み出される。例えば、ガス種別判定手段24bがガスの種類をプロパンベース13Aガスと特定した場合は、プロパンベース13Aガスに対応するセンサ出力信号Voutと流量FQとのデータが読み出される。
【0043】
このように、流量算出手段24cは、ガス種別判定手段24bで特定されたガスの種類に対応するセンサ出力信号Voutと流量FQとのデータを流量変換テーブル25bから読み出す。そして、流量算出手段24cは、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutに最も近い値を流量変換テーブル25bから読み出したデータの中から検索し、検索したセンサ出力信号Voutのデータに対応する流量FQを流量変換テーブル25bから読み出したデータの中から求め、この流量FQ(ガス流量計測値)を流量信号としてガス流量制御装置8に出力する。
【0044】
ガス用熱式流量計9の表示部26は、演算部24により演算されたデータやその演算のために必要な条件データなどを表示する。表示するデータとしては、例えばヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量(ヒータ駆動電圧、ヒータ駆動電流またはヒータ消費電力)、ブリッジ回路21に印加される電圧V2、ガス種別判定手段24bで特定されたガスの種類、ガス種別判定手段24bにより読み出されたガス種別判定テーブル25aの駆動電気量のデータ、流量算出手段24cで算出されたガスの流量FQ、流量算出手段24cにより読み出された流量変換テーブル25bのセンサ出力信号Voutのデータ、演算部24から出力されたゼロ点調整量Vadj、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutなどがある。
【0045】
次に、以上のような演算部24の処理手順について説明する。図6は、演算部24の処理手順を示すフローチャートである。まず、演算部24のヒータ駆動電気量検出手段24aは、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量を検出し(図6ステップS1)、ガス種別判定手段24bは、この駆動電気量に基づいて、フローセンサを流れるガスの種類を特定する。
【0046】
ガス種別判定手段24bがメタンベース13Aガスであると判断した場合(ステップS2においてYES)、流量算出手段24cが流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutをメタンベース13Aガスの流量に相当する信号として検出し(ステップS3)、このセンサ出力信号Voutに基づいてメタンベース13Aガス用の流量変換テーブル25bを参照することにより、メタンベース13Aガスの流量FQを求める(ステップS4)。
【0047】
一方、ガス種別判定手段24bがプロパンベース13Aガスであると判断した場合(ステップS2においてNO)、流量算出手段24cが流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutをプロパンベース13Aガスの流量に相当する信号として検出し(ステップS5)、このセンサ出力信号Voutに基づいてプロパンベース13Aガス用の流量変換テーブル25bを参照することにより、プロパンベース13Aガスの流量FQを求める(ステップS6)。
【0048】
以上説明したように、本実施の形態のガス用熱式流量計9によれば、ガスの種類により熱伝導率が異なることを利用して、ヒータ素子Rhに供給される駆動電気量に基づいてガスの種類を特定するようにしたので、操作者がガスの種類を手動で設定する必要がなく、操作者の手間を省くことができる。また、操作者によってガスの種類が誤設定されることがなくなるので、エアーリッチ状態やガスリッチ状態のような好ましくない状態を招くことを回避することができ、最適な空燃比制御を行うことができる。
【0049】
また、本実施の形態のガス用熱式流量計9によれば、ガスの種類を特定するために用いられるヒータ駆動回路20は、本来、ガスの流量を検出するために用いられる回路である。したがって、ガスの種類を特定するための手段とガスの流量を検出するための手段とを別々に設ける必要がないので、ガスの種類を特定するための手段を別途設ける場合に比べて、コストを低減することができ、熱式流量計の小型化を実現することができる。
【0050】
なお、本発明は上記実施の形態に限定されるものではない。例えば、上記実施の形態においては、ヒータ消費電力がWh’以下のとき(ガスの流量がしきい値FQ’以下のとき)、ガス種別判定手段24bがガスの種類を特定するようにしているが、図1のガス燃焼装置が低燃焼位置制御を行っているとき又は制御を停止しているときに、ガスの種類を特定するようにしてもよい。
【0051】
低燃焼位置制御とは、通常の燃焼状態である高燃焼位置制御が行われる前になされる制御であり、ガス燃焼の安全性を考慮して微量のガスを燃焼室1へ供給する制御の状態である。この場合、ガス燃焼装置の流量比率演算装置7からガス種別判定手段24bへ低燃焼位置制御の実行中であることを示す状態信号が出力される。ガス種別判定手段24bは、この状態信号を受けたときにガスの種類を特定する。このように、ガス燃焼装置が低燃焼位置制御を行っているときにガスの種類を特定するようにすれば、予め設定されたしきい値Wh’(FQ’)を用いる必要がなく、低燃焼位置制御が行われているか否かを状態信号に基づいて判断するだけでよいので、ガス種別判定手段24bの処理を簡単にすることができる。
【0052】
また、ガス種別判定手段24bは、駆動電気量とガスの種類とを関係付ける予め設定された関係式を用いて、ヒータ駆動電気量検出手段24aで求められた駆動電気量からガスの種類を特定するようにしてもよい。予め設定された関係式を用いることにより、記憶部25のガス種別判定テーブル25aを参照することなく、ガスの種類を特定することができる。
【0053】
同様に、流量算出手段24bは、センサ出力信号Voutと流量FQとをガスの種類毎に関係付ける予め設定された関係式を用いて、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutからガスの流量FQを求めるようにしてもよい。予め設定された関係式を用いることにより、記憶部25の流量変換テーブル25bを参照することなく、流量FQを求めることができる。
【0054】
また、上記実施の形態では、流量変換テーブル25bに、センサ出力信号Voutとガスの流量FQとを対応付けたデータをガスの種類毎に記憶させているが、センサ出力信号Voutとガスの流量FQとを対応付けたデータを基準となる1種類のガスについて記憶させてもよい。
【0055】
この場合、流量算出手段24cは、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutに最も近い値を流量変換テーブル25bのデータの中から検索し、検索したセンサ出力信号Voutのデータに対応する流量を流量変換テーブル25bのデータの中から求め、求めた値をガス種別判定手段24bで特定されたガスの種類に応じて補正し、補正後の値をガスの流量FQとする。
【0056】
例えば、プロパンベース13Aガスを基準となるガスとして、センサ出力信号Voutとガスの流量FQとを対応付けたデータをプロパンベース13Aガスについて流量変換テーブル25bに記憶させておく。この場合、流量検出回路22から出力されたセンサ出力信号Voutに基づいて流量変換テーブル25bを参照して求めた値はフローセンサを流れるガスがプロパンベース13Aガスの場合の流量であるが、プロパンベース13Aガスとメタンベース13Aガスの関係は図5から求めることができるので、流量変換テーブル25bを参照して求めた値を図5の関係に基づいて補正すれば、フローセンサを流れるガスがメタンベース13Aガスの場合の流量FQを求めることができる。こうして、流量の種類の変化に伴う流量の値の誤差をなくすことができ、高い精度の流量の値を得ることができる。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、ヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、駆動電気量に基づいてフローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段とを設けることにより、ヒータ素子に供給される駆動電気量に基づいてフローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するようにしたので、操作者が燃焼用ガスの種類を手動で設定する必要がなく、操作者の手間を省くことができる。また、操作者によって燃焼用ガスの種類が誤設定されることがなくなるので、燃焼室の温度や給湯器の給湯温度などを設定温度に一致させるために燃焼用ガスと空気とが所定の比率になるよう空燃比制御を行うガス燃焼装置において、本発明の熱式流量計を燃焼用ガスの流量計測に使用すれば、エアーリッチ状態やガスリッチ状態のような好ましくない状態を招くことを回避することができ、最適な空燃比制御を行うことができる。また、燃焼用ガスの種類を特定するための手段と燃焼用ガスの流量を検出するための手段とを別々に設ける必要がないので、燃焼用ガスの種類を特定するための手段を別途設ける場合に比べて、コストを低減することができ、熱式流量計の小型化を実現することができる。
【0058】
また、ヒータ素子に供給される駆動電気量とフローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶するガス種別判定テーブルを設けることにより、フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定することができる。
【0059】
また、駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量が所定の範囲内にあるときに燃焼用ガスの種類を特定することにより、複数の燃焼用ガスで同一の駆動電気量が生じるために駆動電気量から燃焼用ガスの種類を一義的に特定できない範囲を避けて、駆動電気量から燃焼用ガスの種類を一義的に特定できる前記所定の範囲内を使って燃焼用ガスの種類を確実に特定することができる。
【0060】
また、熱式流量計を含むガス燃焼装置が低燃焼位置制御を行っているとき又は制御を停止しているときに、燃焼用ガスの種類を特定することにより、流量検出手段から出力されたセンサ出力信号が所定の範囲内にあるかどうかを判断する必要がなくなり、ガス種別判定手段の処理を簡単にすることができる。
【0061】
また、センサ出力信号とフローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶する流量変換テーブルを設けることにより、フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量を求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るガス燃焼装置の構成を示すブロック図である。
【図2】 図1のガス燃焼装置のガス用熱式流量計の構成を示すブロック図である。
【図3】 図2のガス用熱式流量計のフローセンサの構成を示す斜視図である。
【図4】 図2のガス用熱式流量計におけるヒータ消費電力とガスの流量との関係を示す特性図である。
【図5】 図2のガス用熱式流量計におけるセンサ出力信号とガスの流量との関係を示す特性図である。
【図6】 図2のガス用熱式流量計の演算部の処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1…燃焼室、2…ガスバーナー、3…温度センサ、4…ガス配管、5…エアー配管、7…流量比率演算装置、8…ガス流量制御装置、9…ガス用熱式流量計、10…ガス流量調節弁、11…エアー流量制御装置、12…エアー用熱式流量計、13…エアー流量調節弁、20…ヒータ駆動回路、21、23…ブリッジ回路、22…流量検出回路、24…演算部、24a…ヒータ駆動電気量検出手段、24b…ガス種別判定手段、24c…流量算出手段、25…記憶部、25a…ガス種別判定テーブル、25b…流量変換テーブル、26…表示部、Vout…センサ出力信号、Rh…ヒータ素子、Ru…第1の温度センサ、Rd…第2の温度センサ、Rr…周囲温度センサ。
Claims (6)
- 燃焼用ガスの温度を検出する周囲温度センサと、この周囲温度センサで検出される温度よりも一定温度だけ高くなるように発熱するヒータ素子と、このヒータ素子の上流側に配置された第1の温度センサと、前記ヒータ素子の下流側に配置された第2の温度センサとを備えたフローセンサを有し、燃焼用ガスと空気とを所定の比率にて供給するガス燃焼装置に使用される前記燃焼用ガスの流量を検出する熱式流量計において、
前記ヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、
前記駆動電気量に基づいて前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段とを備えることを特徴とする熱式流量計。 - 燃焼用ガスの温度を検出する周囲温度センサと、この周囲温度センサで検出される温度よりも一定温度だけ高くなるように発熱するヒータ素子と、このヒータ素子の上流側に配置された第1の温度センサと、前記ヒータ素子の下流側に配置された第2の温度センサとを備えたフローセンサを有し、燃焼用ガスと空気とを所定の比率にて供給するガス燃焼装置に使用される前記燃焼用ガスの流量を検出する熱式流量計において、
前記第1の温度センサで検出される温度と前記第2の温度センサで検出される温度との差を示すセンサ出力信号を出力する流量検出手段と、
前記ヒータ素子に供給される駆動電気量を検出する駆動電気量検出手段と、
前記駆動電気量に基づいて前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの種類を特定するガス種別判定手段と、
前記流量検出手段から出力されたセンサ出力信号と前記ガス種別判定手段で特定された燃焼用ガスの種類に基づいて前記燃焼用ガスの流量を求める流量算出手段とを備えることを特徴とする熱式流量計。 - 請求項1または2記載の熱式流量計において、
前記ヒータ素子に供給される駆動電気量と前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶するガス種別判定テーブルを備え、
前記ガス種別判定手段は、前記駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量に基づいて、前記ガス種別判定テーブルを参照して前記燃焼用ガスの種類を特定することを特徴とする熱式流量計。 - 請求項1または2記載の熱式流量計において、
前記ガス種別判定手段は、前記駆動電気量検出手段で検出された駆動電気量が所定の範囲内にあるときに前記燃焼用ガスの種類を特定することを特徴とする熱式流量計。 - 請求項1または2記載の熱式流量計において、
前記ガス種別判定手段は、熱式流量計を含むガス燃焼装置が低燃焼位置制御を行っているとき又は制御を停止しているときに、前記燃焼用ガスの種類を特定することを特徴とする熱式流量計。 - 請求項2記載の熱式流量計において、
前記センサ出力信号と前記フローセンサを流れる燃焼用ガスの流量とを対応付けたデータを燃焼用ガスの種類毎に記憶する流量変換テーブルを備え、
前記流量算出手段は、前記流量検出手段から出力されたセンサ出力信号と前記ガス種別判定手段で特定された燃焼用ガスの種類に基づいて、前記流量変換テーブルを参照して前記燃焼用ガスの流量を求めることを特徴とする熱式流量計。
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