JP3487589B2 - 流量係数設定方法とそれを用いた流量計測装置 - Google Patents

流量係数設定方法とそれを用いた流量計測装置

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JP3487589B2 JP2000578623A JP2000578623A JP3487589B2 JP 3487589 B2 JP3487589 B2 JP 3487589B2 JP 2000578623 A JP2000578623 A JP 2000578623A JP 2000578623 A JP2000578623 A JP 2000578623A JP 3487589 B2 JP3487589 B2 JP 3487589B2
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謙三 黄地
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
(技術分野) 本発明は、流体の流量を計測する流量計における流量係
数設定方法に関するものである。
【0001】(背景技術) 従来の流量計について、図21を用いて説明する。流体
の流れる流体管路1の一部に流体の流速を計測する熱式
フローセンサなどの流速計測手段2が設けられる。この
流速計測手段2で得られた流速(Vm)に、流体管路1
の断面積(S)と流量係数(K)とを乗算し、流量(Q
m)を演算する。即ち、流速計測手段2は、流速計測手
段2の近傍を流れる一部の流体の流速を計測することに
よって、流体の流速(Vm)を得る。従って、以下のよ
うにして流体管路1全域にわたる平均流速を求める必要
がある。即ち、基準流量を設定することのできる基準流
量設定部を流体管路1に接続し、流体管路1に適当な基
準流量で流体を流し、平均流量(Qa)を求める。そし
て、その平均流量値から計算した平均流速(Va)と、
その時に流速計測手段で計測した流量(Vm)との関係
(K=Va/Vm;流量係数)を求める。この関係を種々
の基準流量に対して実測し、流体の流速(Vm)と、流
量計数(K)からなる多数個のデータ組を得る。
【0002】次に、流量計測手段2で計測した流体の流
速(Vm)に、流量係数(K)と流路1の断面積(S)
とを乗算し、計測流量(Qm)を求める。即ち、Qm=K
・S・Vm なる演算をし、計測流量(Qm)を求める。
なお、図21中の矢印3は流体の流れる方向を示す。図
22に、このようにして求めた流速(Vm)と流量係数
(K)との関係を示す。図22において、横軸は流速計
測手段で計測した流速(Vm)を示し、縦軸は流量係数
(K)を示す。例えば、流速計測手段2で計測した流体
の流速(Vm)が、約2m/sであったとすると、その
時の流量計数(K)は、図22から約0.89と読みと
れる。従って、流体管路1の断面積(S)が、0.3×
10-32であるとすると、計測流量(Qm)は、 Qm=2×0.89×0.3×10-33/s =0.534×10-33/s =1.9m3/hとなる。
【0003】従来の流量計測装置では、次のような課題
があった。すなわち、流速計測手段で計測された流速
(Vm)と流量係数(K)とからなる多数組のデータ
(図22参照)を用いて、目視判別により、流速範囲を
適当な領域に分割し、その領域内にある一群のデータ組
(流量係数)を最適に近似する最適近似線を各領域につ
いて設定し、これにより、全領域にわたって上記一群の
データ組(流量係数)を最適に近似する折れ線を求め
る。
【0004】このため、煩雑な計算を繰返し、最適な近
似直線を設定するのに多大な時間と労力が必要であっ
た。また、目視判別により設定していたため、設定する
たびに得られる最適近似直線が異なることもあり、再現
性が悪かった。なお、この場合、高次の次数を有する曲
線で近似する方法もあるが、マイコンなどに実演させる
場合には、マイコンの使用に伴う演算時間や、有効桁数
などの制約のため、低次の一次直線あるいは二次曲線に
よる近似が望まれている。
【0005】また、基準流量を計測し、流量係数を設定
した時に用いた流体から流体の種類が変わった場合、そ
の新しい流体について、平均流量(Qa)と流速(V
m)を再計測し、新たな流量係数(K)を再度設定する
必要がある。
【0006】また、流体の温度が変わった場合、流体の
特性が温度により変化するため、流量係数が変化したり
するため、流量計測精度が悪くなる場合もある。
【0007】(発明の開示) 本発明は上記課題を解決するために、流速計測部で計測
した流速データの内、隣合うn組のデータ点(Xi、Y
i)と、基準データ記憶部に記憶された基準データとを
用いて最適近似線を求め、前記n組の全てのデータが、
前記最適近似線に対し予め決められた誤差Er内に入る
ように前記組数nを増減し、流量係数演算部において領
域を設定する演算処理を行い、得られた流量係数を流量
係数記憶部に記憶して、流体の種類が第1の流体から第
2の流体へと変化した時に、流量係数のX軸の値に流体
の種類に依存した定数を乗じ、前記流量係数を新たな流
量係数に変換する方法とした。
【0008】この構成により、本発明の流量係数設定方
法に従えば、パソコンなどを用いて簡単に流量係数を自
動設定することが可能となり、流量値を予め決められた
誤差内にすることができ、再現性も得られるとともに、
流量係数を設定した流体から、流体の種類が変わって
も、簡単に流量係数をその流体に対応した流量係数に変
換することができ、流体の種類が変更したことによって
生じ得る誤差を抑えることができる。
【0009】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測された流速データの複数組のデータ点(X
i、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準流量デ
ータとを用いて最適曲線を求め、前記最適曲線をm個の
領域に分割し、流量係数演算部において各領域内を最適
近似直線を用いて近似する演算処理を行い、得られた流
量係数を前記流量係数記憶部に記憶して、流体の種類が
第1の流体から第2の流体へと変化した時に、流量係数
のX軸の値に流体の種類に依存した定数を乗じ、前記流
量係数を新たな流量係数に変換する方法とした。
【0010】この構成により、少ないデータ数であって
も、最適な曲線を選択し、より広い範囲を少ない誤差の
流量係数を短時間に効率よく設定できるとともに、流量
係数を設定した流体から、流体の種類が変わっても、簡
単に流量係数をその流体に対応した流量係数に変換する
ことができ、流体の種類が変更したことによって生じ得
る誤差を抑えることができる。
【0011】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測した流速データの内、隣合うn組のデータ
点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準
流量データとを用いて最適近似線を求め、前記n組の全
てのデータが、前記最適近似線に対し予め決められた誤
差Er内に入るように前記組数nを増減し、流量係数演
算部において領域を設定する演算処理を行い、得られた
流量係数を流量係数記憶部に記憶して、流体の温度が第
1の温度から第2の温度へと変化した時に、X軸の値に
温度に依存した関数値を乗じて前記流量係数を新たな流
量係数に変換する方法とした。
【0012】この構成により、本発明の流量係数設定方
法に従えば、パソコンなどを用いて簡単に流量係数を自
動設定することが可能となり、流量値を予め決められた
誤差内にすることができ、再現性も得られるとともに、
流量係数を設定した温度から、流体の温度が変わって
も、簡単に流量係数をその温度に対応した新たな流量係
数に変換でき、流体の温度が変化したことによって生じ
得る誤差を抑えることができる。
【0013】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測された流速データの複数組のデータ点(X
i、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準流量デ
ータとを用いて最適曲線を求め、前記最適曲線をm個の
領域に分割し、流量係数演算部において各領域内を最適
近似直線を用いて近似する演算処理を行い、得られた流
量係数を前記流量係数記憶部に記憶して、流体の温度が
第1の温度から第2の温度へと変化した時に、X軸の値
に温度に依存した関数値を乗じて前記流量係数を新たな
流量係数に変換する方法とした。
【0014】この構成により、本発明の流量係数設定方
法に従えば、少ないデータ数であっても、最適な曲線を
選択し、より広い範囲を少ない誤差の流量係数を短時間
に効率よく設定できるとともに、流量係数を設定した流
体から、流体の種類が変わっても、簡単に流量係数をそ
の流体に対応した流量係数に変換することができ、流体
の種類が変更したことによって生じ得る誤差を抑えるこ
とができるとともに、流量係数を設定した温度から、流
体の温度が変わっても、簡単に流量係数をその温度に対
応した新たな流量係数に変換でき、流体の温度が変化し
たことによって生じ得る誤差を抑えることができる。
【0015】そして、本発明の流量計測装置は、流速計
測部と、上記流量係数設定方法により設定された流量係
数を記憶する流量係数記憶部と、計測した流速から、前
記流量係数記憶部に記憶された流量係数を用いて流量を
演算する流量演算部とを含む構成とした。
【0016】この構成により、広い流領域において、誤
差の少ない流量計測装置を提供できる。
【0017】それら各発明の実施の形態を以下に記載す
る。
【0018】本発明の実施の形態の流量係数設定方法
は、流速計測部で計測した流速データの内、隣合うn組
のデータ点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部に記憶さ
れた基準データとを用いて最適近似線を求め、前記n組
の全てのデータが、前記最適近似線に対し予め決められ
た誤差Er内に入るように前記組数nを増減し、流量係
数演算部において領域を設定する演算処理を行い、得ら
れた流量係数を流量係数記憶部に記憶して、流体の種類
が第1の流体から第2の流体へと変化した時に、流量係
数のX軸の値に流体の種類に依存した定数を乗じ、前記
流量係数を新たな流量係数を変換する方法とした。
【0019】この構成により、本発明の流量係数設定方
法に従えば、パソコンなどを用いて簡単に自動設定する
ことが可能となり、流量値を予め決められた誤差内にす
ることができ、再現性も得られるとともに、流量係数を
設定した流体から、流体の種類が変わっても、簡単に流
量係数をその流体に対応した流量係数に変換することが
でき、流体の種類が変更したことによって生じ得る誤差
を抑えることができる。
【0020】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測された流速データの複数組のデータ点(X
i、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準流量デ
ータとを用いて最適曲線を求め、前記最適曲線をm個の
領域に分割し、流量係数演算部において各領域内を最適
近似直線を用いて近似する演算処理を行い、得られた流
量係数を前記流量係数記憶部に記憶して、流体の種類が
第1の流体から第2の流体へと変化した時に、流量係数
のX軸の値に流体の種類に依存した定数を乗じ、前記流
量係数を新たな流量係数に変換する方法とした。
【0021】この構成により、少ないデータ数であって
も、最適な曲線を選択し、より広い範囲を少ない誤差の
流量係数を短時間に効率よく設定できるとともに、流量
係数を設定した流体から、流体の種類が変わっても、簡
単に流量係数をその流体に対応した流量係数に変換する
ことができ、流体の種類が変更したことによって生じ得
る誤差を抑えることができる。
【0022】また、本発明の実施の形態の流量係数設定
方法は、前記定数が、前記第1の流体の流速(Vm)に
流速比(Vg/Vm)を乗じて求められる新たな流速(V
m×Vg/Vm)であり、Vgは任意の流量係数値(Kc)
での前記第2の流体の流速である設定方法とした。
【0023】この構成により、流体の種類が変わって
も、流体の種類に対応してただ一点のデータを用いて流
量係数を更新することが出来るので、再度流量係数を測
定する必要がなくなる。
【0024】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測した流速データの内、隣合うn組のデータ
点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準
流量データとを用いて最適近似線を求め、前記n組の全
てのデータが、前記最適近似線に対し予め決められた誤
差Er内に入るように前記組数nを増減し、流量係数演
算部において領域を設定する演算処理を行い、得られた
流量係数を流量係数記憶部に記憶して、流体の温度が第
1の温度から第2の温度へと変化した時に、X軸の値に
温度に依存した関数値を乗じて前記流量係数を新たな流
量係数に変換する方法とした。
【0025】この構成により、パソコンなどを用いて簡
単に流量係数を自動設定することが可能となり、流量値
を予め決められた誤差内にすることができ、再現性も得
られるとともに、流量係数を設定した温度から、流体の
温度が変わっても、簡単に流量係数をその温度に対応し
た新たな流量係数に変換でき、流体の温度が変化したこ
とによって生じ得る誤差を抑えることができる。
【0026】また、本発明の流量係数設定方法は、流速
計測部で計測された流速データの複数組のデータ点(X
i、Yi)と、基準データ記憶部に記憶された基準流量デ
ータとを用いて最適曲線を求め、前記最適曲線をm個の
領域に分割し、流量係数演算部において各領域内を最適
近似直線を用いて近似する演算処理を行い、得られた流
量係数を前記流量係数記憶部に記憶して、流体の温度が
第1の温度から第2の温度へと変化した時に、X軸の値
に温度に依存した関数値を乗じて前記流量係数を新たな
流量係数に変換する方法とした。
【0027】この構成により、少ないデータ数であって
も、最適な曲線を選択し、より広い範囲を少ない誤差の
流量係数を短時間に効率よく設定できるとともに、流量
係数を設定した流体から、流体の種類が変わっても、簡
単に流量係数をその流体に対応した流量係数に変換する
ことができ、流体の種類が変更したことによって生じ得
る誤差を抑えることができるとともに、流量係数を設定
した温度から、流体の温度が変わっても、簡単に流量係
数をその温度に対応した新たな流量係数に変換でき、流
体の温度が変化したことによって生じ得る誤差を抑える
ことができる。
【0028】また、本発明の実施の形態の流量係数設定
方法は、前記新たな流量係数を求めるために用いる前記
関数値が、次式 Vi・(Ts/Ti)^i によって求められ、Tsは前記第1の温度であり、Ti
は前記第2の温度であり、ViはTiにおいて測定され
た前記流体の流速であり、iはべき指数である、流量係
数設定方法とした。
【0029】この構成により、流体の温度が変化して
も、その新たな温度に対応した流量係数が得られるの
で、流体の温度が変化したことによって生じ得る誤差を
抑えることができる。
【0030】また、本発明の実施の形態の流量係数設定
方法は、流体の絶対温度(Tm)を、熱式フローセンサ
の感温抵抗体から求める流量係数設定方法とした。
【0031】この構成により、新たに温度センサを設置
する必要もなく、効率的な設定方法とすることができ
る。
【0032】また、本発明の実施の形態の流量係数設定
方法は、流体の絶対温度(Tm)を、超音波流速計の超
音波伝搬時間から求める流量係数設定方法とした。
【0033】この構成により、新たに温度センサを設置
する必要もなく、また流体の特性を利用した正確な流体
的温度計測を実現する。
【0034】そして、本発明の実施の形態の流量計測装
置は、流速計測部と、上記流量係数設定方法により設定
された流量係数を記憶する流量係数記憶部と、計測した
流速を、前記流量係数記憶部に記憶された流量係数を用
いて流量を演算する流量演算部とを含む構成とした。
【0035】この構成により、広い流領域において、誤
差の少ない流量計測装置を提供できる。
【0036】また、本発明の実施の形態の流量計測装置
は、流速計測部が、熱式フローセンサを含む構成とし
た。
【0037】この構成により、特に低流量域において誤
差が小さく、再現性に優れた流量計測装置を提供するこ
とができる。
【0038】また、本発明の実施の形態の流量計測装置
は、流速計測部が、超音波流速計を含む構成とした。
【0039】この構成により、広い範囲の流量域におい
て誤差が小さく、再現性に優れた流量計測装置を実現す
ることができる。
【0040】(発明を実施するための最良の形態) (実施の形態1) 図1は、本発明の実施の形態1の流量係数設定方法を説
明するための流量計測装置の概念図である。図1におい
て、流量計測装置は、熱式フローセンサや超音波送受信
器を含む流速計測部4と、流体の基準流量を記憶する基
準データ記憶部5と、流速計測部4で計測された流速デ
ータを記憶する流速データ記憶部6と、流量係数を演算
処理する流量係数演算部7と、演算された流量係数を記
憶する流量係数記憶部8とを含む。
【0041】流速計測部4を流れる流体の基準流量デー
タは基準流量データ記憶部5に記憶される。流速計測部
4を流れる流体の計測された流速は流速データ記憶部6
に記憶される。流量係数演算部7は、基準流量データ記
憶部5に記憶された基準流量データと、流速データ記憶
部6に記憶された流体の流速データとを用いて流量係数
を演算する。演算結果は流量係数記憶部8に記憶され
る。
【0042】図2に、流速計測手段として熱式フローセ
ンサを備えた流速計測部を示す。図3に、流速計測手段
として超音波送受信器を備えた別の流速計測部を示す。
【0043】図2において、流体管路9の途中に流体の
流速計測手段として熱式フローセンサ10を設けた。熱
式フローセンサ10は、感温抵抗体と、発熱素子とを含
む。発熱素子に外部装置から電力を瞬間的に供給し、発
熱素子による感温抵抗体の昇温と、流体による感温抵抗
体の冷却とのバランスを感温抵抗体の抵抗値として計測
し、流体の流速に換算する。この場合、流速計測手段で
計測する流体の流速(Vm)は、流速計測手段の近傍に
おける一部の流体の流速を表している。なお、感温抵抗
体を予め校正しておくと、その抵抗値の変化から流体の
温度を計測することができる。
【0044】図3において、流体管路11の途中に流体
の流速計測手段として、上流側と下流側とに超音波送受
信器12、13を設けた。超音波を、上流側の超音波送
受信器12から下流側の超音波送受信器13へ、および
その逆に、送信し、それぞれの方向における超音波の伝
搬時間を計測し、その時間差から流体の流速を計測す
る。なお、図3において、破線14は超音波の伝搬方向
を、一点鎖線15および図中の矢印16は流体の流れる
方向を示す。参照符号17(θ)は超音波の伝搬方向と
流体の流れる方向との交叉角を示す。この場合、流速計
測手段としての超音波送受信器で計測される流速(V
m)は、超音波が伝搬する方向14に沿った部分の平均
流速として計測される。
【0045】上記動作は、数学的には、次のように表す
ことができる。
【0046】Tud=L/(Vs+Vm×cos(θ))、およ
び Tdu=L/(Vs−Vm×cos(θ)) 但し、Tudは、上流側の超音波送受信器12から送信さ
れた超音波が下流側の超音波送受信器13で受信される
までの時間であり、Tduは、下流側の超音波送受信器1
3から送信された超音波が上流側の超音波送受信器12
で受信されるまでの時間であり、Lは超音波送受信器1
2、13間の距離であり、Vsは音速であり、Vmは流体
の流速である。
【0047】よって、 Vs+Vm×cos(θ)=L/Tud、および Vs−Vm×cos(θ)=L/Tdu この2式の和と差は、それぞれ、以下のようになる。
【0048】2×Vs=(L/Tud)+(L/Tdu)、
および 2×Vm×cos(θ)=(L/Tud)−(L/Tdu) 従って、 Vs=(L/2)×{(1/Tud)+(1/Tdu)}、および Vm{L/(2×cos(θ))}×{(1/Tud)−)(1/Tdu)} 上記から分かるように、超音波送受信器間の距離Lと、
伝播時間Tud、Tduの逆数の和とから、音速Vsが計測
される。また、超音波送受信器間の距離Lと、伝播時間
Tud、Tduの逆数の差とから、流速Vmが計測される。
【0049】図4に、このようにして計測した流体の流
速(Vm)と流量係数(K)との関系を多数個のデータ
組(Vm、K)について示した。これらのデータ組は、
基準データ記憶部5および流速データ記憶部6に記憶さ
れている。
【0050】図4は、横軸に流速計測手段で計測した流
体の流速(Vm)を、縦軸に流量係数(K)を示す。な
お、流量係数(K)は、前記で説明したように、K=V
a/Vmとして算出できる。ここで、平均流速(Va)
は、Va=Qa/Sとして算出できる(但し、Qaは基準
流量であり、Sは流体管路の断面積である)。従って、
規準流量(Qa)は、Qa=S×Va=S×K×Vmと表す
ことができる。
【0051】次に、本発明による流量係数演算部7にお
いて使用される流量計数(K)の設定方法について説明
する。まず、任意の数(例えば、5)の隣り合うデータ
組(Vm、K)(図4中、17、18、19、20、2
1)を選ぶ。そして、流量換算係数(K)を与える最適
近似直線22を最小二乗法などの方法で算出する。
【0052】この最適近似線22は、流速計測手段が計
測した流速値(Vm)に対する流量係数を与える直線で
ある。この最適近似線22は、次式で示すことができ
る。
【0053】Kc=A×Vm+B ここで、AおよびBは、それぞれ、直線の傾きおよび切
片を示す。
【0054】この最適近似直線22に対し、選んだ5組
のデータ組のそれぞれの誤差を演算し、あらかじめ決め
られた誤差範囲、Er、例えば、0.5%以内にあるか
どうかを判定する。即ち、計測された流速Vmを、最適
近似直線22(Kc=A×Vm+B)に代入し、近似化さ
れた流量係数(Kc)を計算する。この計算された流量係
数(Kc)を、計測された流量係数(K)と比較し誤差を
求める。
【0055】もし、全てのデータ組(この場合5組のデ
ータ)が誤差Er(0.5%)以内にあれば、図5に示
すように、新たなデータ組、1組23を追加しデータ組
数を6組とする。上記と同様に、この6組のデータを用
いて、最小二乗法で、流量係数(K)を与える別の最適
近似直線24を求める。この最適近似直線24に対し
て、6組のデータ組全てが、誤差Er以内かどうかを判
定する。図示した例の場合、6組のデータ組の内1組
(例えば、データ組20)の誤差が、Erより大きい。
従って、この場合には予め決められた誤差、Er内に入
る隣り合うデータ組の最大数は、5となる。このよう
に、5組、17、18、19、20、21のデータを含
む第1の領域が設定される。
【0056】次に、この第1の領域の一番最後のデータ
組、21から出発して、任意の数のデータ組(23、2
5、26・・・・)を選ぶ。そして、上記と同様に、最
適近似直線を最小二乗方法で算出し、これらのデータ組
が誤差Er以内かどうかを判別する。これにより、上記
と同様にして、誤差Erを満足する第2の領域を設定す
る。例えば、6組までのデータ組、21、23、25、
26、27および28が誤差Er内となれば、これら6
組のデータ組を含むものとして第2の領域を決定し、こ
れにより、別の最適近似直線29が得られることにな
る。これを図6に示す。この場合、データ組21は、上
記2つの領域の境界点となる。その後、このようにして
さらに領域を設定していく。この設定動作が完了した時
には、各領域において最適近似直線で与えられる流量係
数が予め決められた誤差Er内にあることになる。
【0057】このようにして求めた、複数の領域を含む
最適近似直線を図7に示す。この複数の領域30〜39
を含む流量係数を与える最適近似線は、流量係数記憶部
に記憶される。第1の領域30は、5組のデータを含
み、その最適近似直線は参照符号22で示される。第2
の領域31は、6組のデータを含み、その最適近似直線
は参照符号32で示される。第3の領域33は、7組の
データを含み、その最適近似直線は参照符号34で示さ
れる。第4の領域35は、4組のデータを含み、その最
適近似直線は参照符号36で示される。第5の領域37
は、4組のデータを含み、その最適近似直線は参照符号
38で示される。第6の領域39は、6組のデータを含
み、その最適近似直線は参照符号40で示される。
【0058】なお、上記設定方法を領域の一部分に適用
して用いる際に、上限値あるいは下限値を設け、あるデ
ータ組より下限値の一方向に、あるいは上限値の一方向
に向かって設定動作を行うことも可能である。そのよう
な場合、設定動作をより効率的に行い、時間を節約する
ことができる。
【0059】(実施の形態2) 図8に、流量係数記憶部に記憶されている一つの領域の
流速(Vm)と流量係数(K)との関係を示す。図8に
おいて、参照符号40は最適近似線を、参照符号41は
最適近似線40より0.5%大きい別の最適近似線を、
参照符号42は、最適近似線40より0.5%小さい別
の最適近似線を、参照符号43は領域の上端を、参照符
号44は領域の下端を示す。この場合、計測された流速
(Vm)と流量係数(K)との関係は、一次直線で代表
される最適近似線40に対して±0.5%以内の範囲内
に分散する結果となった。従って、一次関数で表される
最適近似線は、得られたデータ点を近似するのに十分で
ある。
【0060】(実施の形態3) 図9に、流量係数記憶部に記憶されている他の領域の流
速(Vm)と流量係数(K)との関係を示す。図9にお
いて、参照符号45は最適近似線を、参照符号46は最
適近似線45より0.5%大きい別の最適近似線を、参
照符号47は最適近似線45より0.5%小さい別の最
適近似線を、参照符号48は領域の上端を、参照符号4
9は領域の下端を示す。この場合、計測された流速(V
m)と流量係数(K)との関係は、正規曲線状のパター
ンに分布している。即ち、一次関数で代表される領域
(48と49の間)の中央部のデータ点は、最適近似線
45の上方に偏る。一方、上端48近傍のデータ点およ
び下端49近傍のデータ点は、最適近似線45の下方に
偏っている。この場合、正規曲線状の二次曲線50で最
適近似線を代表させると、より一層データ点が最適近似
二次曲線に近く近似される。
【0061】従って、このように領域の中央部における
データ組が最適近似直線の一方に偏った場合には、最適
近似線を一次関数で代表させるよりも、二次関数で代表
させる方が、より誤差を小さくできたり、および/また
はより広い範囲を一つの領域と設定することができ、設
定動作が効率的となる。
【0062】(実施の形態4) 次に他の流量係数の設定方法について説明する。
【0063】図10に、計測した流体の流速(Vm)と
流量係数(K)との関係を、複数のデータ組(Vm、
K)について示す。これらのデータ組は、基準データ記
憶部5および流速データ記憶部6に記憶されている。
【0064】まず最初に、図10中のすべてのデータ組
(Vm、K)を用い、流量係数演算部7は、流量係数K
を与える最適近似関数を最小二乗法などで算出する。こ
の最適近似関数は、例えば5次曲線、Y=a5×X5+a
4×X4+a3×X3+a2×X2+a1×X1+a0×X0であ
り得る。この最適近似曲線を図10中に実線51として
示す。予め決められている流速範囲を、予め決められて
いる領域数nに分割する。求めた実線51上の値を流量
係数の真値として用いて各領域内を直線近似する。この
ようにすれば、2つの測定データ点間の測定値のない点
でも、5次曲線51を用いて流速(Vm)から流量係数
(K)を算出することが出来る。従って、より正確に近
似直線を求めることが出来る。
【0065】このようにして算出した最適近似線は、流
量係数記憶部8に記憶される。
【0066】なお、上述の5次曲線からも解るように、
5次曲線を求めるのに必要なのは、わずかに6個のデー
タ点(または、6個の未知数、a5、a4、a3、a2、a
1、a0)である。従って、4次曲線を求めるには5個、
3次曲線を求めるには4個のデータ点でよいことにな
る。従って、上記のようにすれば、少ないデータ点で広
い範囲をカバーすることが出来るようになる。また、予
め傾向がわかっている場合、最適近似線の次数に応じ
て、流速(Vm)と流量係数(K)との関係を求めるこ
とにより、より効率的に流量係数を設定することができ
る。
【0067】(実施の形態5) 次に、予め与えられている流速の範囲をn分割する方法
について説明する。図11に流速(Vm)の範囲を5分
割した場合を示す。より具体的には、流速(Vm)範囲
を0〜1.3、1.3〜2.6、2.6〜3.9、3.
9〜5.2、5.2〜6.5の5つの領域に分割する。
それぞれの境界値のVmについて、流量係数(K)を5
次曲線51を用いて算出する。それら算出された境界点
を直線で結ぶ。その直線(図11中、5本の実線52、
53、54、55および56で示す)を流量係数の近似
直線として用いる。例えば、実線52の場合には、その
両端のデータ組は図10に示した5次曲線51から演算
で求め、これにより、2つのデータ組(Vm、K):
(0,0.65)および(1.3、0.87)を得る。
従って、流量係数(K)は次式、K=0.16×Vm+
0.65で示される。この様に、計測データのない点を
も簡単に算出することが出来る。従って、容易に近似直
線を設定することができる。
【0068】(実施の形態6) 次に、他のn分割の方法について説明する。図12に流
量係数(K)範囲を3つの領域に分割した場合を示す。
より具体的には、流量係数(K)範囲を、0.65〜
0.77、0.77〜0.88、0.88〜0.98の
3つの領域に分割する。それぞれの境界流量係数(K)
について、境界点に相当するデータ組を算出する。算出
したデータ点それぞれを直線で結ぶ。これらの直線(図
12中、3本の実線57、58および59で示す)を、
各領域内での流量係数の近似直線として用いる。
【0069】実施の形態5と同様に、計測データが無い
点をも簡単に算出することが出来る。従って、容易に近
似直線を設定することができる。このようにして設定し
た流量係数(K)を算出する近似直線は、流量係数記憶
部に記憶される。
【0070】なお、実施の形態5で示した設定方法にお
いては、流速(Vm)(あるいは実施の形態6の場合に
は流量係数(K))について、上限値あるいは下限値を
設けておくと、より効率よく設定動作を行うことができ
る。このようにすれば、特に、要求される領域、流速範
囲あるいは流量係数の範囲が予め決められていることが
多い流量計測装置などに本発明を応用する場合、設定動
作をより効率的に、短時間で行うことができる。
【0071】(実施の形態7) 次に、他のn分割の方法について説明する。本実施の形
態においては、流量係数(K)の近似度をより向上させ
るために、各領域の幅(X軸方向の幅)を、近似直線の
傾きに反比例するように設定した。このようにすること
により、傾きの大きい領域では、X軸方向の幅が狭くな
り、また傾きの小さい領域では、X軸方向の幅が大きく
なる。このため傾きに依存する近似直線の近似度が全領
域にわたって均一化される結果となる。この様にして1
つのデータ範囲を5つの領域に分割した場合を図13に
示す。より具体的には、データ範囲を、流量係数(K)
について、0.65〜0.73、0.73〜0.83、
0.83〜0.88、0.88〜0.93、0.93〜
0.98の5つの領域に分割する。それぞれの近似直線
を図中に、5本の実線60、61、62、63、64と
して示した。このようにデータの無い点でも、5次曲線
を用いることにより、簡単に境界値に相当するデータ組
を算出することができる。従って、近似直線を簡単に設
定することが出来る。このようにして設定した流量係数
(K)を算出する近似直線は、流量係数記憶部に記憶さ
れる。
【0072】(実施の形態8) 次に、流量係数の近似度をより向上させ、誤差を予め決
められた誤差Er内により良く抑える他のn分割の方法
について図14を用いて説明する。図14は、計測デー
タ組(Vm、K)を用いて得た5次曲線51を示す。よ
り具体的には、図14は、この5次曲線51を流量係数
(K)の真値として用い、設定動作を上限値65
(「○」印で示す)からスタートし、予め設定された誤
差を例えば2%とした場合を示す。点65よりも小さい
流速(Vm)において、5次曲線51上の任意の点、例
えば点66(これも「○」印で示す)を選択する。図1
5の拡大図を参照して、点65と点66とを直線で結ぶ
(点線67で示す)。この直線67が流量係数(K)を
与える近似直線と仮定する。直線67は、曲線51上の
2点65および66を通る直線であるから、前述の5次
式を用いてその2点65および66の座標(Vm、K)
を簡単に算出することができる。従って、2点65、6
6を通る直線67を表わす式も簡単に算出することが出
来る。
【0073】次に、点65と点66との間で選択された
ある流速、Vmについて、流量係数(K)を算出する。
即ち、5次曲線51を用いて流量係数(K)の真値を算
出する。また、その流速Vmについて、直線67を用い
て流量係数の近似値(Kc)を算出する。このようにして
算出した近似値(Kc)と真値(K)とを比較し、誤差を
演算する。この結果、予め決められた誤差Er(2%)
以内であれば、点66を、より小さい流速(Vm)へと
(即ち、図15では、左側の方向に)わずかに移動し、
上述した動作を繰返す。一方、算出誤差が予め決めれた
誤差Er(2%)より大きかった場合、点66をより大
きい流速(Vm)へと(即ち、図15では、右側)に移
動し、上述した動作を繰返す。点66を一度に動かす量
は、要求される精度に依存する。本実施の形態では、こ
の量を0.001に設定している。
【0074】このようにして演算した結果を図16に示
す。図16を参照して、上限値65(「○」印で示す)
から出発し、各近似直線に対して誤差が誤差Er(2
%)以内である5本の近似直線(67、68、69、7
0、71の点線で示す)を設定する。このようにして予
め決められている流速(Vm)の範囲を、5つの領域に
分割する。この結果は、5次曲線51上の任意の点が、
これらの近似直線を用いて算出すると、全て誤差が2%
以内であることを示している。このようにして設定した
流量係数(K)を算出する近似直線は、流量係数記憶部
に記憶される。
【0075】(実施の形態9) 次に、実施の形態8と同様であるが、予め最大領域数、
即ち、近似直線の最大数に制約がある場合により適して
いる他のn分割の方法について説明する。例えば、近似
直線(領域)の数を3と仮定する。誤差を2%として、
実施の形態8で示した設定動作を行い、近似直線(領
域)の数が5となった。これでは使用可能な最大領域数
(即ち、3)を越えているので、予め設定する誤差Er
を徐々に大きくし、例えば、2.5%、3.0%、等
々、とし、実施の形態8で説明した手順を繰返す。この
ようにすれば、全領域にわたって最適な誤差配分となる
3つの近似直線(領域)を得ることが出来る。
【0076】また、近似直線の最大数が10本と多い場
合には、予め設定する誤差Erを徐々に小さく、例え
ば、1.5%、0.5%、等々、とし、これにより、全
領域にわたって最適な誤差配分となる10個の近似直線
(領域)を得ることが出来る。図14〜図16に示すデ
ータの場合、誤差Erを0.5%とすると近似直線の数
は、9本となる。このように、あらゆる特定の近似直線
の数に応じた最適な誤差配分を得ることが出来る。この
ようにして設定した流量係数(K)を算出する近似直線
は、流量係数記憶部に記憶される。
【0077】(実施の形態10) 次に、流量係数(K)の真値として用いることができ
る、5次曲線以外の関数形について説明する。図2、図
3に示した流速計測部の配置では、以下に示す関数形
が、5次関数よりもよりよい近似度を示すことが解っ
た。
【0078】Y=a×Log(X)+b ここで、Xは流速(Vm)を、Yは流量係数(K)を示
す。
【0079】図17は、この式において、a=0.06
7、b=0.299とした場合に得られる実線72を示
す。図17から、流速(Vm)が0.2〜6.0の広い
範囲において実線72がよい近似曲線であることが解
る。この場合、未知数が2個(a、b)しかないので、
2つの計測データ点でのみで、上記の式を算出すること
が出来、広い範囲にわたる近似曲線を算出するいことが
できる。従って、2つのデータ組(Vm、K)から上式
を算出し、算出される値を流量係数の真値として用いる
ことによって近似直線を算出できる。これにより、大変
効率がよくなる。なお、実施の形態10においては、全
領域に対して上記に示した関数形を適用している。ある
いは、一部の領域に部分的に適用しても設定動作を効率
よく行うことができる。
【0080】(実施の形態11) 次に、他の関数形について説明する。図2、図3に示し
た流速計測部の配置において、流路中の流速計測部に対
して上流側に整流部を設けると、流量係数(K)が、低
流速領域および高流速領域において、一定値に近づく傾
向になることが解った。この場合には、実施の形態10
に示した関数形よりも、次式で示す関数形の方がより高
い近似度を示すことが解った。
【0081】Y=(a−b)/[1+exp(−cX)]+
b ここで、Xは流速(Vm)、Yは流量係数(K)を示
し、a、b、cは未知数である。
【0082】ここで、未知数bは低流速域での一定値、
即ち流量係数の下限値を示す。また、未知数aは高流速
域での一定値、即ち流量係数の上限値を示す。上流側に
整流部を設けた時の流量係数の計測値と、a=0.92
0、b=0.385、c=1.50とした場合の上記式
の演算結果とを図18に示す。図18において、各
「◇」印は計測値を示し、実線73は、上式に基づいて
得られた曲線を示す。この場合には、a、b、cの3つ
の未知数を含む上記関数が非常に広い範囲において、良
い近似度を示すことが解る。この場合、わずかに3つの
データ組(Vm、K)があれば、上式を算出することが
できる。得られる値を流量係数(K)の真値として用い
ることにより、多くの計測データをとることもなく簡単
に、流量係数(K)の近似直線を設定することが出来
る。
【0083】なお、この場合も設定された流量係数
(K)を算出する近似直線は、流量係数記憶部に記憶さ
れる。なお、高流量域において流量係数(K)が右上が
り特性を示す場合(即ち、流速に比例して流量係数
(K)が増加する場合)には、上記の関数形において、
定数aを、d×X+eに置き換えれば、実測値と良い近
似度を示すことも確認した。但し、この場合には、新た
な未知数dが一つ増えることになる。なお、実施の形態
11においては、全領域に対して上記に示した関数形を
適用している。あるいは、一部の領域に部分的に適用し
ても設定動作を効率よく行うことができる。
【0084】(実施の形態12) 次に、隣り合う2つの領域間の境界点の処理の仕方につ
いて説明する。順次データ組を用いて、流量係数を設定
し、領域を設定していく。その結果、2つの領域の境界
に相当するデータ組は、両方の領域に属することにな
る。流速計測部で計測した流体の流速が丁度境界の流速
値に合致した場合、どちらの領域の流量係数を採用する
のかを決定する必要がある。実施の形態12では、2つ
の隣り合う領域間の境界値は、誤差のより少ない流量係
数を与える領域に属するように設定される。この結果、
境界値での誤差をより小さくすることができる。
【0085】(実施の形態13) 次に、境界値の設定方法について説明する。2つの隣り
合う領域に設定された2つの低次最適近似線の交点をそ
の領域間の境界値として用いる。
【0086】この方法により、2本の隣り合う最適近似
線間で発生し得る段差が解消され、最適近似線がより滑
らかに接続されるようになる。また、この方法により、
2つの隣り合う領域の境界が一意的に決まり、計測され
た流速(Vm)と、流量係数(K)とが一対一で対応さ
せることもできる。
【0087】(実施の形態14) 流量係数(K)を設定した後、流量計測する対象となる
流体の種類が変わった場合に適した別の流量係数設定方
法について説明する。例えば、まず最初に流量係数
(K)を空気について計測し、計測値(図18中、
「◇」印で示す)を得、流量係数(図18中、実線73
で表す)を設定した後で、計測対象となる流体が窒素、
メタンあるいはプロパンなどに変わった場合を仮定す
る。例えば、空気での流量係数(K)の変化が、図18
から流速範囲0〜7m/sにおいて、約0.65〜0.
98程度である。これらの流量係数値0.65および
0.98の中間値はK=0.80程度となる。そして、
新たな流体の流速を流速計測手段で計測し、これによ
り、次式により両者間の流速比Rvを算出する。
【0088】Rv=Vm(Gas、0.80)/Vm(Air、0.80) 但し、Vm(Gas、0.80)は、K=0.80における新たな
流体の流速であり、Vm(Air、0.80)は、K=0.80
における空気の流速である。
【0089】そして、図18から得られる計測流速Vm
(Air)に、上記流速比Rvを乗じ、これにより、新しい流
速を得る。その結果を図19に2点鎖線74として示
す。図示した例の場合、流速比Rvは、約2〜3程度で
ある。このようにして得られた2点鎖線74が、新たな
流体(Gas)での変換された流量係数(K)を示す。な
お、図19中の実線73は空気での流量係数(K)を示
す。
【0090】このように対象流体が変わっても簡単に、
流量係数(K)を算出し直すことができる。このため、
新たな対象流体(Gas)において新たに流量係数(K)
を測定することもなく、簡単に、新たな対象流体(Ga
s)に対する流量係数を得ることが出来る。即ち、流体
の種類に応じて、流速(Vm)を変更する(この場合、
縮尺する)ことにより、別の流体での流量係数を得るこ
とができる。このように対象となる流体が変わった場
合、流量係数(K)グラフの横軸(Vm)値に流体の種
類に応じた定数(即ち、流速比Rv)を乗じることによ
り簡単に対応することができる。
【0091】(実施の形態15) 流量係数(K)をある流体の、ある温度で設定した後、
流量計測する流体の温度が変化した場合に適した流量係
数設定方法について説明する。流体の温度が変化する
と、流体の特性が変化し、流量測定値に誤差が発生する
場合がある。実施の形態15の方法は、流体の温度が変
化しても誤差の小さい流量値を提供できる。
【0092】例えば、まず最初に、図18で示される流
量係数(K)を、温度Ts(例えば、20℃、293.
15K、規準温度)で設定したと仮定する。その後、流
体の流量を計測する前に、(例えば、周囲温度の変化に
よって)流体の温度が新たな温度Tiに変化した場合、
予め設定した流量係数(K)を、その新たな温度で用い
ると誤差が発生し得る。以下のようにすれば、実用上問
題の無い程度(例えば、約1.5%以下)にまで誤差を
抑えることができることを実験的に確かめた。まず、新
たな温度Tiにおいて流速Viを測定する。そして、次
式によって流速Viを新たな流速Vi2に変換する。
【0093】Vi2=Vi・(Ts/Ti)^i 但し、Tsは、流量係数(K)を設定した時の流体の温
度であり、Tiは、流量測定時の流体の温度であり、V
iは、新たな温度Tiにおいて計測した流体の流速であ
り、iは、後述するべき指数である。ここで、温度、T
s、Tiは共に絶対温度[K]である。
【0094】そして、図18から、変換された流速Vi
2に対する流量係数値として、新たな温度Tiにおける
流量係数Kiを得る。最後に、得られた流量係数Kiに
基づいて流体の流量を算出する。
【0095】べき指数iに関して、べき数iは、好まし
くは約1.5〜約3.0であり、なかでもべき数iは、
2.5程度がもっともよく実験値と合うことを確かめ
た。
【0096】例えば、流体の温度が20℃(293K)
の時に流量係数Kを設定し、その後、流体の温度が0℃
(273K)の時に同流体の計測流速Viが2m/secであ
った場合を仮定する。20℃では、流速2m/secに対す
る流量係数(K)は、図12より約0.89と読むこと
が出来る。しかし、温度が0℃に変化しているので、流
量係数(K)は以下のように求めるべきである。まず、
上記の式を用いて、計測した流速Viを以下のように変
換する。
【0097】Vi=2・(293/273)^2.5=2.38m/sec すると、流体の温度0℃での、流量係数(Ki)は図18
から約0.91と読みとれる(流速Vm=2.38m/sec
に対応)。
【0098】このように、流体の温度が変化した場合で
も、図18の実線73、即ち第1の温度(20℃)にお
ける流量係数を新たな温度における流量係数に変換する
ことによって、新たな温度における流量係数値を得るこ
とができるので、新たな温度での流量係数を新たに測定
する必要がなくなり、設定動作が非常に効率的となる。
換言すれば、最適関数を用いて流量係数の近似直線を設
定しているので、温度が変化した場合にも、簡単な座標
変換で、即ちX軸値(流速)に温度に依存した関数値
(例えば、今の場合温度比)を乗じることにより、その
新たな温度にあった新たな流量係数を算出することが出
来る。
【0099】なお、この場合、流体の温度を測定するた
めに、流体管路に別途温度センサを設けてもよい。しか
し、本発明では、必ずしもその必要はない。例えば、流
体の流速を熱式フローセンサによって計測する場合、熱
式フローセンサは感温抵抗体を含んでいるので、その抵
抗値を計測することにより流体の温度を簡単に計測する
ことが出来る。
【0100】また、流体の流速を(流体管路内において
上流側と下流側とに設けた)一対の超音波送受信器によ
って計測する場合、以下の理由から、温度センサを別途
設ける必要はない。
【0101】上流側超音波送受信器と下流側超音波送受
信器との間の距離Lは、一定且つ既知である。従って、
測定対象流体中の音速Vsは、超音波送受信器間の平均
伝搬時間(即ち、上流側から下流側への伝搬時間の逆数
と下流側から上流側への伝搬時間の逆数と和)に基づい
て、次式によって求めることができる。
【0102】Vs=(L/2)×{(1/Tud)+(1
/Tdu)} 見て分かるように、この音速式には、流体の流速の項が
入っていない。これは、流体の流速とは無関係に測定対
象流体中の音速Vsを知ることができることを意味して
いる。
【0103】また、流体中を伝播する音速は、強く流体
の温度に依存するので、音速から流体の温度を求めるこ
とが可能となる。空気中での音速V(Air)m/sは、よく知
られているように一次関数で次のように表される。
【0104】 V(Air)=331.5+0.6×t、または V(Air)=331.5+0.6×(Tabs−273.15) 但し、tは摂氏(℃)であり、Tabsは、絶対温度
[K]である。
【0105】このように、音速V(Air)から容易に流体
の温度tを計測できるので、本発明の場合、流体の温度
を計測するのに温度センサを別途設ける必要はない。
【0106】なお、上記実施の形態15において、流体
の温度の変化に対応するために流量係数を変換する際に
流体の温度比(絶対温度)を用いた。しかし、ある流体
の温度とその流体中の音速とは上記で説明したように非
常に強い相関があるので、絶対温度比の代わりに流体の
音速比を用いてもよい。但し、この場合には、上記のベ
キ指数iは、上記のものとは若干異なり得る。
【0107】(実施の形態16) 本発明の流量係数設定方法に基づき得られた流量係数
(K)を用いた流量計測装置について、図20を用いて
説明する。図20を参照して、流量計測装置は、流体の
流速を計測する流速計測部4と、上記で説明した本発明
に基づき設定された流量係数を記憶する流量係数記憶部
8と、流速計測部4で計測した流速(Vm)と流量係数
記憶部8に記憶された流量係数(K)とを用いて流体の
流量を演算する流量演算部75と、演算して得た流量値
(Qcal)を出力する出力部76とを含む。流速計測部
4で流体の流速をVmと計測した場合、この流速Vmに相
当する流量係数(K)を流量係数記憶部8から求める。
そして、流量演算部75では、Qcal=S×Vm×Kなる
演算を実行し、流体の流量(Qcal)を得る。この演算
結果は、液晶表示器などを含む出力部76に出力され
る。
【0108】以上説明したように、本発明の流量計測装
置は、上記実施の形態において詳細に説明したような流
量係数設定方法に基づき設定された流量係数を記憶する
流量係数記憶部8を含んでいる。これにより、本発明の
流量計測装置は、誤差の小さい流量値を出力することが
できる。また、流体の種類が流量係数を設定した時に用
いた流体から変わっても、上記のようにして、簡単に流
量係数を変更できるので、本発明の流量計測装置は、こ
の場合でも誤差の小さい流量値を出力することができ
る。また、流体の温度が変化した場合でも、上記のよう
にして、流量係数を簡単に変換できるので、本発明の流
量計測装置は、この場合も誤差の小さい流量値を出力す
ることができる。
【0109】(実施の形態17) 実施の形態17の流量計測装置は、実施の形態16で説
明したものと同様であるが、実施の形態17の流速計測
部4は、熱式フローセンサを用いている。即ち、流速計
測部4を図2に示した構成とした。この構成により、低
流量域において、特に誤差の小さい流量計測装置を実現
することができる。また、熱式フローセンサの感温抵抗
体から流体の温度を直接計測することができる。従っ
て、本流量計測装置は、流体の温度を計測する温度セン
サを別途設けることなく、より簡単に構成することがで
きる。
【0110】(実施の形態18) 実施の形態18の流量計測装置は実施の形態16で説明
したものと同様であるが、実施の形態18の流速計測部
4は、流速計測部の上流側と下流側とに設けた一対の超
音波送受信器を含んでいる。即ち、流速計測部4を図3
に示した構成とした。この構成により、広い流量域にお
いて、特に誤差の小さい流量計測装置を実現することが
できる。また、音速から流体の温度を直接計測すること
ができる。従って、本流量計測装置は、流体の温度を計
測する温度センサを別途設けることなく、より簡単に構
成することができる。
【0111】(産業上の利用可能性) 以上の説明から明らかなように本発明の流量係数設定方
法は、まず、任意に選んだ数の隣り合うデータ組を用い
て低次の最適近似線をもとめ、その後、全てのデータ組
が予め決められた誤差Er内となるような最大データ組
数となるようにデータ組数を選択(または、調節)する
ので、効率よく最適近似線を設定することが出来る。
【0112】また、広範囲にわたる複数のデータ組を用
いて、最適近似曲線を表す高次関数を求め、その後、こ
の最適近似曲線を基にして流量係数の最適近似線を表す
低次関数を求めてもよい。この場合、少ないデータ組で
あっても、広範囲にわたる流量係数を、短時間で効率よ
く算出することができる。
【0113】本発明による別の流量係数設定方法では、
X軸の値に流体の種類に依存した定数を乗じて、ある種
類の流体に対する流量係数を別の種類の流体に対する新
たな流量係数に変換する。このようにして、流量係数を
設定した時に用いた流体から、流体の種類が変わって
も、簡単に流量係数をその新たな流体に対応した新たな
流量係数に変換することができ、流体の種類が変わった
場合でも誤差の小さい流量係数を実現できる。
【0114】本発明による別の流量係数設定方法では、
X軸の値に温度に依存した関数値を乗じて、ある温度に
おける流量係数を別の温度における新たな流量係数に変
換する。このようにして、流量係数を設定した時の温度
から、流体の温度が変わっても、簡単に流量係数をその
新たな温度に対応した新たな流量係数に変換でき、流体
の温度が変わった場合でも誤差の小さい流量係数を実現
できる。
【0115】そして、上記流量係数設定方法を用いた流
量計測装置は、広い流量域において、誤差の少ない流量
計測を行うことができる。 [図面の簡単な説明]
【図1】図1は、本発明の実施の形態1を説明するため
の流量計測装置の概念図である。
【図2】図2は、本発明の実施の形態1の熱式フローセ
ンサを含む流速計測部である。
【図3】図3は、本発明の実施の形態1の超音波送受信
器を含む流速計測部である。
【図4】図4は、本発明の実施の形態1を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図5】図5は、本発明の実施の形態1を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図6】図6は、本発明の実施の形態1を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態1を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図8】図8は、本発明の実施の形態2を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図9】図9は、本発明の実施の形態3を説明するため
の流量係数を示す特性図である。
【図10】図10は、本発明の実施の形態4を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図11】図11は、本発明の実施の形態5を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図12】図12は、本発明の実施の形態6を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図13】図13は、本発明の実施の形態7を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図14】図14は、本発明の実施の形態8を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図15】図15は、本発明の実施の形態8を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図16】図16は、本発明の実施の形態8を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図17】図17は、本発明の実施の形態9を説明する
ための流量係数を示す特性図である。
【図18】図18は、本発明の実施の形態10を説明す
るための流量係数を示す特性図である。
【図19】図19は、本発明の実施の形態11を説明す
るための流量係数を示す特性図である。
【図20】図20は、本発明の実施の形態16を説明す
るための流量計測装置の構成を示す図である。
【図21】図21は、従来例を説明するための流速計測
部の構成を示す図である。
【図22】図22は、従来例を説明するための流量係数
を示す特性図である。

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 流速計測部で計測した流速データを記憶
    する流速データ記憶部に記憶された流速データの内、隣
    合うn組のデータ点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部
    に記憶された基準流量データとを用いて最適近似線を求
    めるステップと、 前記n組の全てのデータが、前記最適近似線に対し予め
    決められた誤差Er内に入るように前記組数nを増減す
    るステップと、 流量係数演算部において領域を設定する演算処理を行う
    ステップと、 得られた流量係数を流量係数記憶部に記憶するステップ
    と、 流体の種類が第1の流体から第2の流体へと変化した時
    に、流量係数のX軸の値に流体の種類に依存した定数を
    乗じ、前記流量係数を新たな流量係数に変換する、流量
    換算係数設定方法。
  2. 【請求項2】 流速計測部で計測した流速データを記憶
    する流速データ記憶部に記憶された流速データの複数組
    のデータ点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部に記憶さ
    れた基準流量データとを用いて最適曲線を求めるステッ
    プと、 前記最適曲線をm個の領域に分割するステップと、 流量係数演算部において各領域内を最適近似直線を用い
    て近似する演算処理を行うステップと、 得られた流量係数を前記流量係数記憶部に記憶するステ
    ップと 流体の種類が第1の流体から第2の流体へと変化した時
    に、流量係数のX軸の値に流体の種類に依存した定数を
    乗じ、前記流量係数を新たな流量係数に変換する、流量
    換算係数設定方法。
  3. 【請求項3】 前記定数は、前記第1の流体の流速(V
    m)に流速比(Vg/Vm)を乗じて求められる新たな流
    速(Vm×Vg/Vm)であり、Vgは任意の流量係数値
    (Kc)での前記第2の流体の流速である、請求項1ま
    たは2に記載の流量係数設定方法。
  4. 【請求項4】 流速計測部で計測した流速データを記憶
    する流速データ記憶部に記憶された流速データの内、隣
    合うn組のデータ点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部
    に記憶された基準流量データとを用いて最適近似線を求
    めるステップと、 前記n組の全てのデータが、前記最適近似線に対し予め
    決められた誤差Er内に入るように前記組数nを増減す
    るステップと、 流量係数演算部において領域を設定する演算処理を行う
    ステップと、 得られた流量係数を流量係数記憶部に記憶するステップ
    と、 流体の温度が第1の温度から第2の温度へと変化した時
    に、X軸の値に温度に依存した関数値を乗じて前記流量
    係数を新たな流量係数に変換する、流量換算係数設定方
    法。
  5. 【請求項5】 流速計測部で計測した流速データを記憶
    する流速データ記憶部に記憶された流速データの複数組
    のデータ点(Xi、Yi)と、基準データ記憶部に記憶さ
    れた基準流量データとを用いて最適曲線を求めるステッ
    プと、 前記最適曲線をm個の領域に分割するステップと、 流量係数演算部において各領域内を最適近似直線を用い
    て近似する演算処理を行うステップと、 得られた流量係数を前記流量係数記憶部に記憶するステ
    ップと 流体の温度が第1の温度から第2の温度へと変化した時
    に、X軸の値に温度に依存した関数値を乗じて前記流量
    係数を新たな流量係数に変換する、流量換算係数設定方
    法。
  6. 【請求項6】 前記新たな流量係数を求めるために用い
    る前記関数値は、次式 Vi・(Ts/Ti)^i によって求められ、Tsは前記第1の温度であり、Ti
    は前記第2の温度であり、ViはTiにおいて測定され
    た前記流体の流速であり、iはべき指数である、請求項
    4または5に記載の流量係数設定方法。
  7. 【請求項7】 流体の絶対温度(Tm)は、熱式フロー
    センサの感温抵抗体から求められる、請求項6に記載の
    流量係数設定方法。
  8. 【請求項8】 流体の絶対温度(Tm)は、超音波流速
    計の超音波伝搬時間から求められる、請求項7に記載の
    流量係数設定方法。
  9. 【請求項9】 流速計測部と、 請求項1または2または4または5のいずれか1項に記
    載の流量係数設定方法により設定された流量係数を記憶
    する流量係数記憶部と、 計測した流速を、前記流量係数記憶部に記憶された流量
    係数を用いて流量を演算する流量演算部と を備えた流量計測装置。
  10. 【請求項10】 前記流速計測部は、熱式フローセンサ
    を含む、請求項9に記載の流量計測装置。
  11. 【請求項11】 前記流速計測部は、超音波流速計を含
    む、請求項9に記載の流量計測装置。
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