JP3913950B2 - 両親媒性脂質分散液 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、両親媒性脂質を分散質とする分散液、及びそれを配合してなる乳濁又はパール様外観を有し皮膚に対して温和な洗い流し型化粧料、並びに一定の平均粒径の両親媒性脂質を含有する、乳濁又はパール様外観を有し、皮膚に対して温和な洗い流し型化粧料に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、皮膚や毛髪に適用後、洗い流すボディーシャンプー、シャンプー、リンス等の洗い流し型化粧料の美観を高める目的で、これらに乳濁又はパール様の外観を付与するための乳濁剤又はパール剤の分散液が用いられている。
【0003】
一方、これらの洗い流し型化粧料では界面活性剤が用いられ、皮膚の乾燥や炎症の原因となる場合があり、皮膚に対して温和な界面活性剤の開発が行われてきている。しかし、新規な低刺激性界面活性剤の開発は、膨大な時間とコストを必要とする。
【0004】
ところで、セラミド等の両親媒性脂質を、洗い流し型化粧料に配合して皮膚や毛髪を保護しようとする試みもいくつかなされている。すなわち、セラミド類縁体であるアミド誘導体を含有する毛髪化粧料(特開昭64−9913号)、グリコセラミド類とカチオン界面活性剤を含有する毛髪化粧料(特開平6−502660号)、アニオン界面活性剤、両性界面活性剤、カチオンポリマー及びセラミド又はグリコセラミドを含有する頭髪又は皮膚洗浄及び処理用組成物(特開平8−59443号)が報告されている。しかしながら、これらの化粧料においては、セラミド類は室温で固体であるため、少量(上限で2重量%程度)しか安定に配合できなかった。また、セラミド類を他の媒体に溶解して液状にしてエマルジョン状にした場合には、その効果が十分に得られないという問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、室温で固体の両親媒性脂質の性質を十分に発揮した洗い流し型化粧料、及びこれに用いる分散液を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、次の成分(a)及び(b)
(a) 分散質として分子中に1以上のヒドロキシ基及びアミド基を有する、天然セラミド類、合成セラミド類及び合成等により得られるそれらの類似体(擬セラミド)であって室温(25℃)で固体状のものから選ばれる1種以上の両親媒性脂質の結晶粒子:5〜40重量%
(b) 非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤:2〜55重量%
を水性媒体中に含有する分散液及びこれを配合してなる洗い流し型化粧料を提供するものである。
【0007】
本発明の分散液は、固体粒子の両親媒性脂質が分散質として水性媒体中に分散しており、洗い流し型化粧料に乳濁又はパール様の外観を付与することができ、皮膚に温和な洗い流し型化粧料の調製に有用である。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明における分散液に使用される(a) 成分の分子中に1以上のヒドロキシ基及びアミド基を有する両親媒性脂質とは、天然セラミド類、合成セラミド類及び合成等により得られるそれらの類縁体(擬セラミド)であって室温(25℃)で固体状のものをいう。かかる両親媒性脂質としては、Ceramide H03(Sederma) 、CeramideII(Sederma)、Questamide H(Quest)、Ceramide TIC-001(高砂香料)、
ソフケアセラミドSL-E(花王)等が挙げられる。ここで、分散液等とした場合の安定性から、融点30℃以上であるものが好ましく、融点40℃以上であるものがより好ましい。合成により得られるセラミド類縁体の特に好ましい例としては、上記ソフケアセラミドSL-Eを含む次の一般式(1)で表されるアミド誘導体が挙げられる。
【0009】
【化1】
Figure 0003913950
【0010】
〔式中、R1及びR2は同一又は異なって、1以上のヒドロキシ基が置換していてもよい炭素数7〜39の直鎖又は分岐鎖の飽和又は不飽和の炭化水素基を示し、R3及びR4は同一又は異なって、水素原子、リン酸塩残基、硫酸塩残基又は糖残基を示す。ただし、1分子中に1以上のヒドロキシ基を有する。〕
【0011】
一般式(1)において、R1の炭化水素基としては、炭素数9〜25の直鎖又は分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基が好ましく、R2の炭化水素基としては、炭素数10〜26の直鎖又は分岐鎖の飽和若しくは不飽和の炭化水素基が好ましく、R3及びR4としては、水素原子が好ましい。
【0012】
上記アミド誘導体(1)の製造法については特開昭62-228048号公報、特開昭63-216852号公報等に詳述されている。
【0013】
(a)成分の両親媒性脂質は、いずれかを単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができ、本発明分散液中に5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%配合される。
【0014】
本発明の分散液に使用される(b)成分の界面活性剤としては、一般に化粧品用として用いられるもの、例えば非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上が挙げられる。このうち、非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセリド、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル及び脂肪酸アルカノールアミド等が挙げられる。また、陰イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸又はその塩、N−アシルアミノ酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、アルキルリン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルスルホコハク酸塩、脂肪酸塩等が挙げられる。両性界面活性剤としては、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン及びアミドアミノ酸(イミダゾリン系ベタイン)等が挙げられる。
【0015】
中でも好ましいものとして、非イオン界面活性剤、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸又はその塩が挙げられる。非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル及びソルビタン脂肪酸エステルから選ばれるものが好ましい。
【0016】
特に好ましい非イオン界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、例えばアルキル基の炭素数8〜14で糖(グルコース)の縮合度1〜2のもの;ポリオキシアルキレンアルキル又はアルケニルエーテル、例えばアルキル基又はアルケニル基の炭素数8〜18でエチレンオキシドの平均付加モル数4〜25、好ましくは4〜15のもの;ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、例えば脂肪酸の炭素数8〜20でエチレンオキシドの平均付加モル数5〜25のもの;ソルビタン脂肪酸エステル、例えば炭素数8〜20の脂肪酸のモノエステル等が特に好ましい。また、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸又はその塩としては、炭素数8〜20でエチレンオキシド平均付加モル数3〜15の酸そのもの又はそのアルカリ金属等の塩が挙げられる。すなわち、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸は、中和せず、そのまま用いてもよいし、適宜中和して用いてもよい。またカチオン界面活性剤を更に添加することにより、皮膚、毛髪への両親媒性脂質の吸着性を上げることができる。
【0017】
(b)成分の界面活性剤は、いずれかを単独で又は二種以上を組み合わせて使用することができ、本発明分散液中に2〜55重量%、好ましくは5〜40重量%配合される。
【0018】
ここで、(a)成分の両親媒性脂質と(b)成分の界面活性剤の配合比率は、重量比(a)/(b)が90/10〜25/75、更に80/20〜30/70、特に70/30〜40/60が好ましい。
【0019】
本発明の分散液は、例えば、(a)成分の両親媒性脂質、(b)成分の界面活性剤及び水の混合物を両親媒性脂質の融点以上(融点〜融点+10℃程度)まで攪拌しながら加熱・融解し、均一状態になった後、攪拌しながら冷却し、(a)成分を晶析させることにより製造することができる。
【0020】
ここで、界面活性剤の種類及び量、冷却速度、攪拌速度等を調整することにより、(a)成分の粒径を制御することができる。(a)成分の平均粒径は、後述の方法による測定値で、0.5〜150μm、更に1〜150μm、特に1〜80μmにするのが好ましい。また、本発明の分散液には、上記加熱・融解・冷却の前又は後において、エチレングリコールジステアレート、エチレングリコールモノステアレート等、他のパール化剤、乳濁剤、pH調整剤、防腐剤等を添加することもできる。
【0021】
上記のようにして得られた本発明の分散液は、乳濁又はパール様の外観を有するものであり、これを洗い流し型化粧料に配合することにより、各化粧料を乳濁又はパール様の外観にすることができ、しかも洗い流し型化粧料中の界面活性剤の皮膚への吸着量を低減させ、界面活性剤の刺激性を低減させることができる。ここで、本発明の洗い流し型化粧料としては、シャンプー、リンス等の毛髪用のもの、洗顔料、洗顔パック等の顔用のもの、あるいはマッサージ剤、ボディーシャンプー等の全身用のものが挙げられる。本発明の分散液は、特に、全身洗浄料、手指洗浄料、洗顔料等の界面活性剤を洗浄基剤とする洗浄剤の配合成分として有用である。
【0022】
本発明の分散液の洗い流し型化粧料中への配合量は、化粧料の種類や分散液の濃度によって適宜調整すればよく、両親媒性脂質濃度として、一般に0.01〜10重量%、特に0.1〜5重量%が好ましい。
【0023】
本発明の分散液を用いて、洗い流し型化粧料を調製する際は、前記分散液以外の化粧料成分を混合しておき、当該混合物と前記分散液とを50℃以下で混合して製造するのが好ましい。かくすることにより前記分散液中の両親媒性脂質が、化粧料中に安定に配合される。
【0024】
また、分散液を用いた洗い流し型化粧料に使用する界面活性剤としては後述の(B)成分の界面活性剤と同様のものが挙げられる。分散液を用いた洗い流し型化粧料に使用する界面活性剤の配合量は分散液の調製に用いる界面活性剤及び洗い流し型化粧料の調製に用いる界面活性剤の総量で、本発明洗い流し型化粧料の5〜95重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%である。
【0025】
本発明の洗い流し型化粧料に使用する(A)成分の両親媒性脂質としては、前記分散液における(a)成分と同様、アミド誘導体(1)が特に好ましく、またいずれかを単独で又は2種以上を組み合わせて使用できるが、その平均粒径は、刺激低減効果及び洗い流し型化粧料中での安定性の点から、0.5〜150μmであるのが好ましく、より好ましくは1〜150μmであるのが、さらに好ましくは1〜80μm、特に好ましくは1〜50μmである。なお、ここでいう平均粒径は、光学顕微鏡で透過光下で写真撮影した後、写真上で任意に粒子を30個選び、各粒子について、直線距離で最長の部分を計測した際の算術平均値である。(A)成分の両親媒性脂質は、本発明の洗い流し型化粧料中に0.01〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%配合される。
【0026】
また(B)成分の界面活性剤としては、前記分散液における(b)成分の界面活性
剤、及び一般に洗い流し型化粧料に洗浄や毛髪柔軟化の目的で使用される界面活性剤が挙げられる。用いられる界面活性剤としては、アルキルポリグリコシド、脂肪酸アルカノールアミド、アミドアミノ酸系界面活性剤(イミダゾリン系ベタイン)、アルキルアミノ酢酸ベタイン、アルキルアミンオキサイド、アルキルアミドプロピルベタイン、アルキルヒドロキシスルホベタイン、陰イオン界面活性剤が好ましく、アルキルポリグリコシド、アミドアミノ酸系界面活性剤(イミダゾリン系ベタイン)、陰イオン界面活性剤がより好ましい。陰イオン界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、例えばアルキル基の炭素数が12〜18で、エチレンオキサイド平均付加モル数2〜4のもの;脂肪酸塩、例えば脂肪酸の炭素数が12〜18のもの;アルキルリン酸塩、例えばアルキル基の炭素数が12〜18のもの;ポリオキシアルキレンアルキルエーテルリン酸塩、例えばアルキル基の炭素数が12〜18で、エチレンオキサイド平均付加モル数1〜5のもの;ポリオキシアルキレンアルキルエーテル酢酸塩、例えばアルキル基の炭素数が12〜18で、エチレンオキサイド平均付加モル数3〜12のもの;アシル化アミノ酸塩、例えばアシル基の炭素数が12〜18で、アラニン、サルコシン、グリシン、グルタミン酸の誘導体であるもの;アルキル基の炭素数12〜18のアルキル硫酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ポリオキシエチレンアルキルスルホコハク酸塩;アシル基の炭素数が12〜18のアシル化イセチオン酸塩、N−アシルメチルタウリン塩が更に好ましい。塩としては、水溶液となる塩、すなわちアルカリ金属塩やアルカノールアミン塩が好ましい。(B)成分の界面活性剤の配合量は、本発明洗い流し型化粧料の5〜95重量%、好ましくは10〜50重量%、より好ましくは10〜35重量%である。
【0027】
本発明の洗い流し型化粧料には、高級アルコール、ラノリン、スクワラン、炭化水素、シリコーン類等の油剤;カチオン化セルロース、カチオン化グアガム、マーコート550(メルク)等のカチオン化ポリマー;メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、多糖類(キサンタンガム等)等の水溶性高分子;ポリオキシアルキレンソルビタンエステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、エタノール、グリセリン、ソルビトール等の粘度調整剤や溶解助剤;エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ホスホン酸塩類等のキレート剤;メチルパラベン、ブチルパラベン等の防腐剤;ビタミン類又はその前駆体等の栄養成分;レシチン、ゼラチン等の動植物抽出物又はその誘導体;ナイロン、ポリエチレン等のポリマー微粉体;グリチルリチン酸ジカリウム、アラントイン等の消炎剤;塩化ベンザルコニウム、セチルリン酸ベンザルコニウム(花王,サニゾールP)、トリクロサン、トリクロロカルバン、オクトピロックス、ジンクピリチオン等の殺菌剤や抗フケ剤;ジブチルヒドロキシトルエン等の酸化防止剤;その他紫外線吸収剤、pH調整剤、色素、香料等を、適宜配合することができる。
【0028】
本発明の洗い流し型化粧料を調製する際、両親媒性脂質は、あらかじめ分散液として用いても、あるいはそのまま用いてもよいが、あらかじめ分散液として用いるのが好ましい。両親媒性脂質をそのまま用いる場合には、他の化粧料成分と共に加温して溶解させ、又は均一に分散させ、その後配合系全体を冷却して両親媒性脂質を晶析させるのが好ましい。
【0029】
また、本発明の洗い流し型化粧料は、固形、ペースト状、液状等いずれの剤形にすることもできる。
【0030】
【実施例】
実施例1
両親媒性脂質〔一般式(1)においてR1=C15H31,R2=C16H33,R3=H,R4=Hで融点74〜76℃のもの〕15重量部、マイドール10〔有効分40重量%,デシルポリグルコシド(縮合度1〜1.35);花王〕25重量部及び水60重量部を80〜85℃に昇温した後、攪拌しながら冷却して両親媒性脂質を晶析させ、更に攪拌しながら室温まで冷却し、両親媒性脂質分散液を調製した。
得られた分散液はパール様外観を有しており、この分散液中の両親媒性脂質の粒子は、平均粒径15.1μmの針状結晶であった。
【0031】
実施例2〜7
実施例1と同様にして、表1に示す両親媒性脂質分散液を調製し、目的とするパール状の分散液を得た。
【0032】
【表1】
Figure 0003913950
【0033】
実施例9 全身洗浄料1
以下に示す組成のパール状全身洗浄料1を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例1)を、40℃にて後添加した。
【0034】
Figure 0003913950
【0035】
実施例10 全身洗浄料2
以下に示す組成のパール状全身洗浄料2を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例2)を、40℃にて後添加した。
【0036】
Figure 0003913950
【0037】
試験例1 界面活性剤吸着量
男女各3名の被験者に、実施例9の全身洗浄料1を1週間使用させた後、上腕部よりテープストリッピング法により、角質層の採取を行った。採取したテープを細断し、メタノールにて抽出し、液体クロマトグラフィーに付すことにより、全身洗浄料の主界面活性剤であるラウリルリン酸の皮膚への吸着量を、定量した。
また、比較のため、実施例9の全身洗浄料1から両親媒性脂質を除き、水でバランスさせた比較全身洗浄料1を用いて、同様の試験を行った。
この結果を表2に示す。
【0038】
【表2】
Figure 0003913950
【0039】
この結果から、本発明品は、比較品に比べ有意に界面活性剤の皮膚への吸着を低減できることがわかった。
試験例2 かゆみ・かさつき改善効果試験
【0040】
冬季、乾燥時、身体にかゆみ・かさつきを自覚している被験者男女各5名を一群として抽出し、1ヶ月間実施例9又は10の全身洗浄剤を使用した後のかゆみ・かさつきについて、以下に示す基準にて評価を行った。なお、評価は自己申告形式である。
また、比較のため、実施例9及び10の全身洗浄料から両親媒性脂質を除き、水でバランスさせた比較全身洗浄料1及び2についても、それぞれ同様の試験を行った。
【0041】
(評価基準)
なくなった(改善) :0
ほとんどなくなった(ほぼ改善):1
少しなくなった(やや改善) :2
変わらない :3
強くなった(悪化) :4
(結果)
結果は、表3に10名の平均評点で示した。
【0042】
【表3】
Figure 0003913950
【0043】
この結果から、本発明品は比較品に比べて、有意にかゆみ、かさつきが改善されることがわかった。
【0044】
試験例3 起泡力試験
全身洗浄料1及び比較全身洗浄料1の各5重量%溶液100mLを試料とする。希釈には、4度硬水を用い、ラノリン0.5重量%を添加し、反転攪拌法(油化学,22(4), 211, 1973)により40℃にて泡量(mL)の測定を行った。測定は30秒間攪拌して10秒後、及び5分間攪拌して30秒後に行った。この結果を表4に示す。
【0045】
【表4】
Figure 0003913950
【0046】
この結果から、本発明の両親媒性脂質分散液を添加しても、洗浄料の起泡力は低下しないことがわかった。
【0047】
実施例11 洗顔料1
以下に示す組成のパール状洗顔料1を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例3)を、40℃にて後添加した。
【0048】
Figure 0003913950
【0049】
実施例12 手指洗浄料1
以下に示す組成のパール状手指洗浄料1を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例1)を、40℃にて後添加した。
【0050】
Figure 0003913950
【0051】
実施例13 全身洗浄料3
以下に示す組成のパール状全身洗浄料3を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例4)を、40℃にて後添加した。
【0052】
Figure 0003913950
【0053】
実施例14 全身洗浄剤4(デオドラントタイプ)
以下に示す組成のデオドラントタイプのパール状全身洗浄料4を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例1)を、40℃にて後添加した。
【0054】
Figure 0003913950
【0055】
実施例15 全身洗浄料5
以下に示す組成のパール状全身洗浄料6を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例8)を、40℃にて後添加した。
【0056】
Figure 0003913950
【0057】
実施例16 全身洗浄料6
以下に示す組成のパール状全身洗浄料6を常法により製造した。ただし、両親媒性脂質は、あらかじめパール状に晶析させた分散液(実施例2)を、エチレングリコールジステアレートの晶析を確認したのち、35℃にて添加した。
【0058】
Figure 0003913950
【0059】
実施例9〜16で得られた各洗い流し型化粧料は、パール様外観を有し、洗浄時の刺激感がなく、すすぎ時、ドライ後の感触にも優れ、毎日の又は頻繁な使用においても肌に温和なものであった。
【0060】
【発明の効果】
本発明の分散液は、乳濁又はパール様の良好な外観と皮膚に対する温和性とを併せ持った洗い流し型化粧料の配合成分として有用である。また、本発明の洗い流し型化粧料は、乳濁又はパール様の良好な外観を有すると共に、含有する界面活性剤の皮膚への吸着が少なく、皮膚に対して温和なものである。

Claims (4)

  1. 次の成分(a)及び(b)
    (a) 分散質として分子中に1以上のヒドロキシ基及びアミド基を有する、天然セラミド類、合成セラミド類及び合成等により得られるそれらの類似体(擬セラミド)であって室温(25℃)で固体状のものから選ばれる1種以上の両親媒性脂質の結晶粒子:5〜40重量%
    (b) 非イオン界面活性剤、陰イオン界面活性剤及び両性界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤:2〜55重量%
    を水性媒体中に含有する分散液。
  2. 成分(a)、成分(b)及び水を、成分(a)の融点以上に加熱し、融解させた後冷却し、成分(a)を晶析させる請求項1記載の分散液の製造法。
  3. 請求項1記載の分散液を配合してなる洗い流し型化粧料。
  4. 請求項1記載の分散液と、該分散液以外の化粧料成分とを50℃以下で混合する請求項3記載の化粧料の製造法。
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