JP4629318B2 - 新規なアシル誘導体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はアシル基を有する新規なアシル誘導体およびそれからなる組成物に関するものである。特に、皮膚や毛髪、各種繊維や繊維製品に対し優れた柔軟性、平滑性、触感をあたえ、香粧品原料、繊維処理剤、医薬品基材等の油性原料基材として有用なアシル誘導体およびそれからなる組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、香粧品原料として油性原料が広く使用されてきている。油性原料は、例えば香粧品分野においてその優れた乳化能等を利用して、皮膚・毛髪等に対し柔軟性、平滑性、保湿性等を付与したりする目的に使用される。香粧品はその用途が直接人体に用いるものであり、そのため、近年、香粧品原料としてアミノ酸を原料とするものがその安全性の高さから多用されるようになっている。しかし、アミノ酸を原料とする基材は、その多くが親水性であり、水洗や発汗等によって簡単に落ちてその効果を失ってしまうために、油性原料基材として使用されるものはあまり多くないのが実情である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アミノ酸を原料とする使用感に優れる新規な油性原料基材またはそれらからなる組成物を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは鋭意検討の結果、一般式(1)で示されるアミノ酸を原料とする新規化合物であるアシル誘導体またはそれからなる組成物が、皮膚や毛髪等の繊維および繊維製品に対する柔軟性や平滑性、保湿性等を有すること、さらに本発明の組成物は、従来のアミノ酸系基材に比し親油性が高く、故に水洗い等に対しても落ちにくくその効果の持続性に優れることを見出し本発明を完成するに至った。
【0005】
即ち、本発明は、下記の通り。
1.一般式(1)で表されることを特徴とするアシル誘導体。
【0006】
【化3】
【0007】
(Xは、分子量100万以下の直鎖、分枝鎖、環状鎖、または芳香族炭化水素鎖からなるスペーサーであり、Z は、−O−、−S−、または、−NR 4− (R は水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)、Z は、−O−、−S−、または、−NR −(R は水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)であり、R COは炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基、R は水素原子、またはヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはこれら以外の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜3のアルキル基、R は、水素原子、またはアルコールがエステル生成したアルコール化合物残基であり、j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではなく、nは2〜20の整数であり、全てのR が同時に水素原子であることはない。)
【0010】
が、水素原子であることを特徴とする前記1に記載のアシル誘導体。
nが2であることを特徴とする前記1又は2に記載のアシル誘導体。
.アミノ酸誘導体である前記1〜3のいずれかに記載のアシル誘導体。
.光学活性を有する前記1〜4のいずれかに記載のアシル誘導体。
前記請求項1〜5のいずれかに記載のアシル誘導体を含有する香粧品
下記一般式(4)で示されるN−長鎖アシル酸性アミノ酸無水物と、
ポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、又は分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とを、
反応させることにより、下記一般式(3)で示される化合物を得て、
【化2】
(R COは炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基、R は水素原子、またはヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはこれら以外の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜3のアルキル基、j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。)
【化3】
(R CO、R 、j、kは前記と同様であり、Xは、分子量100万以下の直鎖、分枝鎖、環状鎖、または芳香族炭化水素鎖からなるスペーサーであり、Z は、−O−、−S−、または、−NR 4− (R は水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)であり、nは2〜20の整数であり、Yはカルボキシル基またはそれらの塩を示す。)
一般式(3)で示される化合物と、
ヒドロキシル基を有する化合物とを
室温〜250℃で反応させることによって、一般式(1)で示される化合物を得ることを特徴とするアシル誘導体の製造方法。
【化4】
(X、Z 、Z 、R CO、R 、j、k、nは前記と同様であり、R は、水素原子、またはアルコール類がエステル生成したアルコール化合物残基であり、全てのR が同時に水素原子であることはない。)
8.ヒドロキシル基を有する化合物がアルコールであることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
9.ヒドロキシル基を有する化合物が、一般式(3)で示される化合物に含まれるカルボキシル基1モルに対しヒドロキシル基が1モル〜3モルとなるようにして、非極性溶媒に仕込み、酸触媒存在下に室温〜250℃において、生成する水を除去しながら、1Hr〜20Hr程度、加熱還流反応させることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明でいうアシル誘導体とは、一般式(1)で示されるように分子中にアシル基を複数個有する化合物である。
一般式(1)中、RCOで示されるアシル基は独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよく、炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導されるものであれば何でも良く、直鎖、分岐、環状を問わない。
【0013】
例えばギ酸、酢酸、エタン酸、プロパン酸、ブタン酸、ヘプタン酸、ヘキサン酸、ヘプタン酸、カプリル酸、ペラルゴン酸、カプリン酸、ウンデカン酸、ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マルガリン酸、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキン酸のような直鎖脂肪酸;
2−ブチル−5−メチルペンタン酸、2−イソブチル−5−メチルペンタン酸、ジメチルオクタン酸、ジメチルノナン酸、2−ブチル−5−メチルヘキサン酸、メチルウンデカン酸、ジメチルデカン酸、2−エチル−3−メチルノナン酸、2,2−ジメチル−4−エチルオクタン酸、メチルドコサン酸、2−プロピル−3−メチルノナン酸、メチルトリデカン酸、ジメチルドデカン酸、2−ブチル−3−メチルノナン酸、メチルテトラデカン酸、エチルトリデカン酸、プロピルドデカン酸、ブチルウンデカン酸、ペンチルデカン酸、ヘキシルノナン酸、2−(3−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、2−(2−メチルブチル)−3−メチルノナン酸、ブチルエチルノナン酸、メチルペンタデカン酸、エチルテトラデカン酸、プロピルトリデカン酸、ブチルドデカン酸、ペンチルウンデカン酸、ヘキシルデカン酸、ヘプチルノナン酸、ジメチルテトラデカン酸、ブチルペンチルヘプタン酸、トリメチルトリデカン酸、メチルヘキサデカン酸、エチルペンタデカン酸、プロピルテトラデカン酸、ブチルトリデカン酸、ペンチルドデカン酸、ヘキシルウンデカン酸、ヘプチルデカン酸、メチルヘプチルノナン酸、ジペンチルヘプタン酸、メチルヘプタデカン酸、エチルヘキサデカン酸、エチルヘキサデカン酸、プロピルペンタデカン酸、ブチルテトラデカン酸、ペンチルトリデカン酸、ヘキシルドデカン酸、ヘプチルウンデカン酸、オクチルデカン酸、ジメチルヘキサデカン酸、メチルオクチルノナン酸、メチルオクタデカン酸、エチルヘプタデカン酸、ジメチルヘプタデカン酸、メチルオクチルデカン酸、メチルノナデカン酸、メチルノナデカン酸、ジメチルオクタデカン酸、ブチルヘプチルノナン酸のような分岐脂肪酸;
【0014】
エテン酸、プロペン酸、ブテン酸、ペンテン酸、ヘキセン酸、ヘプテン酸、オクテン酸、ノネン酸、デセン酸、カプロレイン酸、ウンデシレン酸、リンデル酸、トウハク酸、ラウロレイン酸、トリデセン酸、ツズ酸、ミリストレイン酸、ペンタデセン酸、ヘキセデセン酸、パルミトレイン酸、ヘプタデセン酸、オクタデセン酸、オレイン酸、ノナデセン酸、ゴンドイン酸のような直鎖モノエン酸;
メチルヘプテン酸、メチルノネン酸、メチルウンデセン酸、ジメチルデセン酸、メチルドデセン酸、メチルトリデセン酸、ジメチルドデセン酸、ジメチルトリデセン酸、メチルオクタデセン酸、ジメチルヘプタデセン酸、エチルオクタデセン酸のような分岐モノエン酸;
【0015】
リノール酸、リノエライジン酸、エレオステアリン酸、リノレン酸、リノレンエライジン酸、プソイドエレオステアリン酸、パリナリン酸、アラキドン酸のようなジまたはトリエン酸;
オクチン酸、ノニン酸、デシン酸、ウンデシン酸、ドデシン酸、トリデシン酸、テトラデシン酸、ペンタデシン酸、ヘプタデシン酸、オクタデシン酸、ノナデシン酸、ジメチルオクタデシン酸のようなアセチレン酸;
メチレンオクタデセン酸、メチレンオクタデカン酸、アレプロール酸、アレプレスチン酸、アレプリル酸、アレプリン酸、ヒドノカルプン酸、ショールムーグリン酸、ゴルリン酸、α−シクロペンチル酸、α−シクロヘキシル酸、α−シクロペンチルエチル酸のような環状酸から誘導されるアシル基等があげられる。
【0016】
また天然油脂から得られる脂肪酸由来のアシル基でも良く、上記の炭素原子数1〜20の飽和または不飽和脂肪酸を80%以上含む混合脂肪酸由来のアシル基であれば良い。例えば、ヤシ油脂肪酸、パーム油脂肪酸、アマニ油脂肪酸、ヒマワリ油脂肪酸、大豆油脂肪酸、ゴマ油脂肪酸、ヒマシ油脂肪酸、オリーブ油脂肪酸、ツバキ油脂肪酸、菜種油脂肪酸、パーム核油脂肪酸等から誘導されるアシル基等が挙げられる。
【0017】
一般式(1)中、Rは水素であるか、またはヒドロキシル基またはカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩等が置換していてもよい炭素原子数1〜3の低級アルキル基を示し、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキシエチル基、ヒドロキシ(イソ)プロピル基、ジヒドロキシ(イソ)プロピル基、カルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプロピル基、スルホエチル基等が挙げられる。
一般式(1)中、Xに結合した、n個の置換基(式(2))は独立して、すなわち、それぞれ異なっても同一でもよい。
【0018】
【化5】
【0019】
また、式(2)は、いわゆる酸性アミノ酸がN−アシル化されたものを示すものであり、それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体のいずれであるかは問わない。
【0020】
酸性アミノ酸としては、例えばグルタミン酸、アスパラギン酸、ランチオニン、β−メチルランチオニン、シスタチオニン、ジエンコール酸、フェリニン、アミノマロン酸、β−オキシアスパラギン酸、α−アミノ−α−メチルコハク酸、β−オキシグルタミン酸、γ−オキシグルタミン酸、γ−メチルグルタミン酸、γ−メチレングルタミン酸、γ−メチル−γ−オキシグルタミン酸、α−アミノアジピン酸、α−アミノ−γ−オキシアジピン酸、α−アミノピメリン酸、α−アミノ−γ−オキシピメリン酸、β−アミノピメリン酸、α−アミノスベリン酸、α−アミノセバシン酸、パントテン酸等が挙げられる。
【0021】
Xに付くn個の置換基(式(2))は、酸性アミノ酸がL−酸性アミノ酸分子である場合が、本発明のアシル誘導体が生分解性に優れることから好ましい。
一般式中、Xに付くn個のZは、Xに置換したm個(m≧n、かつ、2〜20の整数)の官能基(ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基)に由来する結合部(−O−、−NR−、−S−)であり、それぞれ独立で、すなわち、同一でも異なっていてもよい。ここでRは、水素、または炭素原子数1〜10のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基またはアルキルアリール基を示す。
【0022】
一般式(1)中、Rは水素原子であるか、またはヒドロキシル基、チオール基、アミノ基、カルボキシル基またはこれら以外の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜40の直鎖または分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基またはアルキルアリール基であるか、またはステロールのアルコール残基である。例えば、アルコール類がエステル生成したアルコール化合物残基、アミン類がアミド生成したアミン化合物残基、チオール類がチオエステル生成したチオール化合物残基が挙げられる。またステロールとしてはコレステロール、フィトステロールおよびこれらの水添物等が挙げられるが動物由来でも植物由来でも差し支えない。
【0023】
一般式(1)中、ZはRに置換した官能基(ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基)に由来する結合部(−O−、−NR−、−S−)であり、それぞれ独立で、すなわち、同一でも異なっていてもよい。ここでRは、水素、または炭素原子数1〜10のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基またはアルキルアリール基を示す。
【0024】
一般式(1)中、Xはヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上からなるm個の官能基を有する分子量100万以下のm価の化合物残基より成る直鎖または分枝鎖または環状鎖または芳香族炭化水素鎖であるスペーサーであり、Xは、前記ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基を有していてもよい。前記、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基以外の置換基として好ましくは、カルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基またはそれらの塩、またはそれらが誘導体化された置換基等があげられる。ここで、m価の上記化合物は、m個の官能基に由来する結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
【0025】
例えば、セリン、トレオニン、システイン、シスチン、シスチンジスルホキシド、シスタチオニン、メチオニン、アルギニン、リジン、チロシン、ヒスチジン、トリプトファン、オキシプロリン等のアミノ酸類;
アミノエタノール、アミノプロパノール、アミノブタノール、アミノペンタノール、アミノヘキサノール、アミノプロパンジオール、アミノエチルエタノールアミン、アミノエチルアミノエタノール、アミノクレゾール、アミノナフトール、アミノナフトールスルホン酸、
【0026】
アミノヒドロキシ安息香酸、アミノヒドロキシブタン酸、アミノフェノール、アミノフェネチルアルコール、グルコサミン等の分子内にアミノ基とヒドロキシル基を有する化合物類;
メルカプトエタノール、メルカプトフェノール、メルカプトプロパンジオール、グルコチオース等の分子内にチオール基とヒドロキシル基を有する化合物類;
アミノチオフェノール、アミノトリアゾールチオール等の分子内にチオール基とアミノ基を有する化合物類;の残基が挙げられる。
【0027】
さらには、XはL−体である場合の方が、本発明のアシル誘導体が生分解性に優れるという点で好ましい。
また一般式(1)中、Xは好ましくはヒドロキシル基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価(m≧n)のポリヒドロキシル化合物残基である。ここで、m価のポリヒドロキシル化合物は、m個のエステル結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
【0028】
例えばエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、シクロヘキサンジオール、ジメチロールシクロヘキサン、ネオペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、イソプレングリコール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ソルバイト、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ビスフェノールA、ビスフェノールF、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、ダイマージオール、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、酒石酸、ジヒドロキシ酒石酸、メバロン酸、3,4−ジヒドロキシけい皮酸、3,4−ジヒドロキシヒドロけい皮酸、ヒドロキシ安息香酸、ジヒドロキシステアリン酸、ジヒドロキシフェニルアラニン等およびこれらの各異性体等の2価ヒドロキシル化合物;
【0029】
グリセリン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,3,4−ペンタントリオール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリヒドロキシステアリン酸等の3価ポリヒドロキシル化合物;
【0030】
ペンタエリスリトール、エリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテトロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘキサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価ポリヒドロキシル化合物;
アドニトール、アラビトール、キシリトール、トリグリセリン等の5価ポリヒドロキシル化合物;
ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトール、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース等の6価ポリヒドロキシル化合物;
またはこれらの脱水縮合物の残基が挙げられる。
【0031】
また、糖類、例えばエリスロース、スレオース、エリスルロース等のテトロース;
リボース、アラビノース、キシロース、リクソース、キシルロース、リブロース等のペントース;アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、ギューロース、イドース、ガラクトース、タロース、フラクトース、ソルボース、プシコース、タガトース等のヘキソース等の単糖類;
マルトース、イソマルトース、セロビオース、ゲンチオビオース、メリビオース、ラクトース、ツラノース、トレハロース、サッカロース、マンニトリオース、セロトリオース、ゲンチアノース、ラフィノース、メレチトース、セロテトロース、スタキオース等のオリゴ糖類の残基が挙げられる。
【0032】
また、その他の糖類、例えばヘプトース、デオキシ糖、アミノ糖、チオ糖、セレノ糖、アルドン糖、ウロン酸、糖酸、ケトアルドン酸、アンヒドロ糖、不飽和糖、糖エステル、糖エーテル、グリコシド等の残基でもよく、デンプン、グリコーゲン、セルロース等の多糖類またはそれらを加水分解したものの残基でもよい。
【0033】
さらには、XはL−体である場合の方が、本発明のアシル誘導体が生分解性に優れるという点で好ましい。
また一般式(1)中、Xは好ましくはアミノ基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリアミノ化合物残基である。ここで、m価のポリアミノ化合物は、m個の酸アミド結合を作りうることを意味する。それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
【0034】
例えばヒドラジン、N,N’−ジメチルヒドラジン、エチレンジアミン、N,N’−ジメチルエチレンジアミン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、ジアミノヘプタン、ジアミノオクタン、ジアミノノナン、ジアミノデカン、ジアミノドデカン、ジアミノアジピン酸、ジアミノプロパン酸、ジアミノブタン酸およびこれらの各異性体等の脂肪族ジアミン類;ジエチレントリアミン、トリアミノヘキサン、トリアミノドデカン、1,8−ジアミノ−4−アミノメチル−オクタン、2,6−ジアミノカプリン酸−2−アミノエチルエステル、1,3,6−トリアミノヘキサン、1,6,11−トリアミノウンデカン、ジ(アミノエチル)アミンおよびこれらの各異性体等の脂肪族トリアミン類;
【0035】
ジアミノシクロブタン、ジアミノシクロヘキサン、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、トリアミノシクロヘキサン等の脂環族ポリアミン類;
ジアミノベンゼン、ジアミノトルエン、ジアミノ安息香酸、ジアミノアントラキノン、ジアミノベンゼンスルホン酸、ジアミノ安息香酸、およびこれらの各異性体等の芳香族ポリアミン類;
ジアミノキシレン、ジ(アミノメチル)ベンゼン、ジ(アミノメチル)ピリジン、ジ(アミノメチル)ナフタレン、およびこれらの各異性体等の芳香脂肪族ポリアミン類;
ジアミノヒドロキシプロパンおよびこれらの各異性体等のヒドロキシル基が置換したポリアミン類の残基等が挙げられる。
【0036】
さらにはXはL−体である場合の方が、本発明のアシル誘導体が生分解性に優れるという点で好ましい。
また一般式(1)中、Xは好ましくはチオール基以外の置換基を有していてもよい分子量100万以下のm価のポリチオール化合物残基である。ここで、m価のポリチオール化合物は、m個のチオエステル結合を作りうることを意味する。
それらは光学異性体例えばD−体、L−体、ラセミ体であるかは問わない。
例えば、ジチオエチレングリコール、ジチオエリトリトール、ジチオトレイトール等のジチオール化合物類の残基が挙げられる。
【0037】
さらには、XはL−体である場合の方が、本発明のアシル誘導体が生分解性に優れるという点で好ましい。
一般式(1)で示されるアシル誘導体に含まれうるカルボキシル基、スルホン酸基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等は、種々の塩基性物質との間に塩を形成し得る。
【0038】
かかる塩としては、例えばアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩等が挙げられ、具体的には、ナトリウム、カリウム、リチウム等のアルカリ金属、カルシウム、マグネシウム等のアルカリ土類金属、アルミニウム、亜鉛等の金属、アンモニア、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン等の有機アミン、アルギニン、リジン等の塩基性アミノ酸等から任意に選ばれる1種または2種以上との塩である。これらの中でも、ナトリウム塩、カリウム塩、有機アミン塩、塩基性アミノ酸塩が好ましい。
【0039】
本発明の一般式(1)で示されるアシル誘導体、または該アシル誘導体の少なくとも1種または2種以上を含有するアシル誘導体組成物は、一般式(3)で示される化合物またはそれらを含有する組成物と、ヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上の官能基を有する化合物とを室温〜250℃で反応させることによって得ることができる。
【0040】
【化6】
【0041】
(式中、RCO、Z、R、j、k、Xは前記と同じ意味を示し、Yはカルボキシル基またはそれらの塩を示す。)
ここでいうヒドロキシル基、アミノ基、チオール基から選ばれる1種または2種以上の官能基を有する化合物として、モノヒドロキシル化合物、ポリヒドロキシル化合物、モノアミノ化合物、ポリアミノ化合物、モノチオール化合物、ポリチオール化合物、アミノ酸、アミノスルホン酸等が挙げられる。
【0042】
例えば、ヒドロキシル基を有する化合物とを反応させて本発明の化合物を合成する場合、一般式(3)で示される化合物に含まれるカルボキシル基1モルに対しヒドロキシル基が1モル〜3モルとなるように、トルエン等の非極性溶媒に両者を仕込み、酸触媒存在下に室温〜250℃において、生成する水を除去しながら1Hr〜20Hr程度加熱還流反応させることで得ることができる。
【0043】
ここで、一般式(3)で示される化合物は、例えば式(4)で示されるN−長鎖アシル酸性アミノ酸無水物とポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、または分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とをいずれかの融点以上の温度で、またはテトラヒドロフラン、ベンゼン、トルエン、キシレン、四塩化炭素、クロロホルム、アセトン等の不活性溶媒を使用して、あるいは水または水と有機溶媒との混合溶媒中−5〜200℃で混合することで得ることができる。
【0044】
【化7】
【0045】
(式中、RCO、R、j、kは前記と同じ意味を示す。)
このような方法で得られるアシル誘導体組成物は、適宜精製手段により一般式(1)で示されるアシル誘導体を単離することができる。
【0046】
本発明のアシル誘導体またはアシル誘導体組成物の用途の代表例としては、例えば香粧品原料、食品用、医薬品用、乳化(重合)用、農薬用、繊維加工用(精錬剤、染色助剤、柔軟剤、撥水剤)、防汚処理(加工)剤、コンクリート用混和剤、印刷インキ用、潤滑油用、帯電防止剤、防曇剤、滑剤、(顔料)分散剤、脱墨剤、(天然・合成)皮革処理剤、ゲル化剤、顔料の被覆処理剤等を挙げることが出来る。
【0047】
これらの用途は、本発明品の特徴の一つである乳化特性、皮膚・毛髪、各種繊維・繊維製品などへの柔軟性、平滑性付与、また低刺激性、生分解性を活かした有用な用途と言える。これらの用途に使用される場合、本発明品は用途に応じて配合組成物(香粧品組成物等)として調製されるが、配合組成物中における本発明品の配合量は特に限定されず、その用途に応じて0.001〜100wt%の範囲で使用することができる。好ましくは、本発明のアシル誘導体またはアシル誘導体組成物は香粧品原料、繊維処理剤、医薬品基材等として使用される。
【0048】
本発明のアシル誘導体またはアシル誘導体組成物は、化合物または組成物の性状によっては常温で固体としての取り扱いが困難な場合もあり、この場合には液体状またはエタノール等の低級アルコール溶液や低級アルコール水溶液、W/OまたはO/W乳化液、サスペンジョン、ゲル、液晶、2層型、多層型、固体、エアゾール等のフォーム状等、種々の形態として取り扱うことが好ましい。
【0049】
本発明に於ける香粧品とは、薬事法に言う医薬部外品および化粧品の総称であり、具体的には、医薬部外品としては口中清涼剤、腋臭防止剤、てんか粉類、養毛剤、除毛剤、染毛剤、パーマネントウェーブ用剤、浴用剤、薬用化粧品、薬用歯磨き類などを列挙することができ、
化粧品としては、化粧石鹸、洗顔料(クリーム・ペースト状、液・ジェル状、顆粒・粉末状、エアゾール使用など)、シャンプー、リンスなどの清浄用化粧品;
【0050】
染毛料、ヘアトリートメント剤(クリーム状、ミスト状、オイル状、ジェル状その他の形態の物および枝毛コート剤を含む)、ヘアセット剤(髪油、セットローション、カーラーローション、ポマード、チック、びんつけ油、ヘアスプレー、ヘアミスト、ヘアリキッド、ヘアフォーム、ヘアジェル、ウォーターグリース)などの頭髪用化粧品;
一般クリーム、乳液(クレンジングクリーム、コールドクリーム、バニシングクリーム、ハンドクリームなど)、ひげ剃り用クリーム(アフターシェービングクリーム、シェービングクリームなど)、化粧水(ハンドローション、一般化粧水など)、オーデコロン、ひげ剃り用ローション(アフターシェービングローション、シェービングローションなど)、化粧油、パックなどの基礎化粧品;
おしろい(クリームおしろい、固形おしろい、粉おしろい、タルカムパウダー、練りおしろい、ベビーパウダー、ボディパウダー、水おしろいなど)、パウダー、ファンデーション(クリーム状、液状、固形など)、ほお紅、まゆずみ、アイクリーム、アイシャドウマスカラなどのメークアップ化粧品;
【0051】
一般香水、練り香水、粉末香水などの香水類;
日焼け・日焼け止めクリーム、日焼け・日焼け止めローション、日焼け・日焼け止めオイルなどの日焼け・日焼け止め化粧品;
爪クリーム、エナメル、エナメル除去液などの爪化粧品;
アイライナー化粧品;
口紅、リップクリームなどの口唇化粧品;
歯磨きなどの口腔化粧品;
バスソルト、バスオイル、バブルバスなどの浴用化粧品などを列挙することができる。
【0052】
本発明のアシル誘導体またはアシル誘導体組成物を香粧品原料として用いる場合、特に皮膚・毛髪を対象とする化粧品に用いることが好ましい。
本発明のアシル誘導体またはアシル誘導体組成物を繊維処理剤として用いる場合には、繊維製品としては、羊毛等の獣毛やレーヨン、綿、アクリル、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維あるいはこれらの混紡繊維自体、およびそれらの繊維によって作られる繊維製品であれば特に限定されず、その形態もコート、セーター、シャツ、マフラー、ショール、呉服等の衣類、布団、毛布、ぬいぐるみ、カーペット等に用いることができる。また、ペット用繊維処理剤としても、その対象がペットとして飼われている動物であれば特に限定されず、イヌ、ネコ、ウサギ、ハムスター、モルモット、マウス、リス、鳥類等を対象に、ペット用洗浄剤、リンス剤、グルーミングローション、蚤取り剤等として用いることができる。
【0053】
また、本発明品は目的と用途に応じて各種の基材と併用することができる。
具体的には、脂肪酸塩(石鹸)、アルキル硫酸エステル塩(AS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩(AES)、アルファ−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、アルキルスルホン酸塩(SAS)、ジアルキルスルホコハク酸塩、アルファースルホン化脂肪酸塩、
【0054】
N−長鎖アシルアミノ酸塩、N−アシル−N−メチルタウリン塩、硫酸化油脂、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル硫酸塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルリン酸塩、ナフタリンスルフォン酸塩ホルマリン縮合物などのアニオン性界面活性剤;
アルキルベタイン類、アルキルアミドベタイン類、アルキルスルホベタイン類、イミダゾリニウムベタイン類などの両性界面活性剤;
脂肪酸アルキロールアミド、アルキルアミンオキサイド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、
【0055】
多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸部分エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油、ポリオキシエチレンアルキルアミン、トリエタノールアミン脂肪酸部分エステルなどのノニオン性界面活性剤;
第1〜第3級脂肪アミン塩、塩化アルキルアンモニウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩、トリアルキルベンジルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルヒドロキシエチルイミダゾリニウム塩、ジアルキルモルフォリニウム塩などのカチオン性界面活性剤;
【0056】
アルギン酸ナトリウム、デンプン誘導体、トラガントゴムなどの高分子界面活性剤;
レシチン、ラノリン、コレステロール、サポニンなどの天然界面活性剤;
アボガド油、アーモンド油、オリーブ油、カカオ油、ゴマ油、サフラワー油、大豆油、椿油、パーシック油、ひまし油、ミンク油、綿実油、モクロウ、ヤシ油、卵黄油、パーム油、パーム核油、合成トリグリセライド等の油脂;
流動パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、イソパラフィン等の炭化水素;
ミツロウ、鯨ロウ、ラノリン、カルナバロウ、キャンデリラロウおよびその誘導体等のロウ;
ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ベヘニン酸、ウンデシレン酸、ラノリン脂肪酸、硬質ラノリン脂肪酸、軟質ラノリン脂肪酸等の高級脂肪酸;
【0057】
ラウリルアルコール、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ベヘニルアルコール、ラノリンアルコール、水添ラノリンアルコール、へキシルデカノール、オクチルドデカノール等の高級アルコール;
コレステロール、フィトステロール等のステロール類;
ミリスチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル等のその他のエステル油;
バチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、イソステアリルグリセリルエーテル等のアルキルグリセリルエーテル類;
ホスファチジルコリン、ホスファチジン酸、ホスファチジルセリン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルグリセロール、スフィンゴミエリン、リゾホスファチジルコリン等のリン脂質;
【0058】
N−アシルスフィンゴシン、N−ヒドロキシアシルフィトスフィンゴシン、N−アシルフィトスフィンゴシン等のセラミド類;
グルコシルセラミド、ガラクトシルセラミド、ラクトシルセラミド、ガングリオシド等のスフィンゴ糖脂質類;
金属石鹸、ストレートシリコーン油、変成シリコーン油等のシリコーン類等の揮発性および不揮発性の油分;
グリセリン、1,3−ブタンジオール、プロパンジオール、ポリエチレングリコールなどのポリオール類;
トリメチルグリシン、ソルビトール、ピロリドンカルボン酸塩類、乳酸塩類、ヒアルロン酸塩類などの保湿剤;
【0059】
ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリドエーテル、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、可溶性デンプン、カルボキシメチルデンプン、メチルデンプン、
アルギン酸プロピレングリコールエステル、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテル、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸塩、グアーガム、ローカストビンガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、
【0060】
アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、カードラン、ヒアルロン酸、ゼラチン、カゼイン、アルブミン、コラーゲン、メトキシエチレン無水マレイン酸共重合体、両性メタクリル酸エステル共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ニトロセルロース、シリコーンレジン等の水溶性および油溶性高分子;
ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステルメチルグリコシド、テトラデセンスルホン酸塩等の増粘、増泡成分;
エチレンジアミン四酢酸およびその塩類、ヒドロキシエチレンジアミン3酢酸およびその塩類、リン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸塩類、メタリン酸塩、ヒノキチール類などの金属イオン封鎖剤;
【0061】
パラオキシ安息香酸エステル類、安息香酸およびその塩類、フェノキシエタノール、ヒノキチール等の防腐剤;
クエン酸、リンゴ酸、アジピン酸、グルタミン酸、アスパラギン酸等のpH調整剤;
その他トリクロロルカルバニリド、サリチル酸、ジンクピリチオン、イソプロピルメチルフェノールなどのふけ・かゆみ防止剤;
ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸誘導体その他の紫外線吸収剤;
アルブチン、コウジ酸、アスコルビン酸、ヒノキチールおよびその誘導体などの美白剤;
【0062】
センブリエキス、セファランチン、ビタミンEおよびその誘導体、ガンマーオリザノールなどの血行促進剤;
トウガラシチンキ、ショオウキョウチンキ、カンタリスチンキ、ニコチン酸ベンジルエステルなどの局所刺激剤;
各種ビタミンやアミノ酸などの栄養剤;
女性ホルモン剤;
毛根賦活剤;
グリチルレチン酸、グリチルリチン酸誘導体、アラントイン、アズレン、アミノカプロン酸、ヒドロコルチゾンなどの抗炎症剤;
酸化亜鉛、硫酸亜鉛、アラントインヒドロキシアルミニウム、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸などの収斂剤;
メントール、カンフルなどの清涼剤;
抗ヒスタミン剤;
【0063】
オクタメチルトリシロキサン、テトラデカメチルポリシロキサン、メチルポリシロキサン、高重合度メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、アルコール変性シリコーン、アミノ変性シリコーン等のシリコーン類;
トコフェロール類、BHA、BHT、没食子酸、NDGAなどの酸化防止剤;
精製水等などを含むことができる。
その他、化粧品原料基準、化粧品種別成分配合規格に記載されているものも併用できる。
【0064】
以下で、本発明を実施例等を用いてさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら限定させるものではない。
以下、実施例に従って本発明の方法を詳細に説明する。
本発明の実施例等で用いる評価手段などは以下の通りである。
(A−1)皮膚・毛髪への塗布官能試験
健常男子5人のパネラーを用いて、被検物を皮膚および毛髪に塗布した場合の感触等を評価した。評価基準を以下に記す。
サラサラして平滑感があるとした人が4人以上の場合 ○
サラサラして平滑感があるとした人が2〜3人の場合 △
サラサラして平滑感があるとした人が1人以下の場合 ×
【0065】
(A−2)乳化安定性試験
乳化剤として本発明のアシル誘導体またはそれからなる組成物を用いて、トルエンと水とを1:1(容量比)でホモジナイズ(10000rpm、1分)し、得られた混合液を90℃、4Hr静置してトルエンの分離量から乳化安定性を評価する。乳化安定性(%)は下式より求める。
100−(分離したトルエンの量)/(仕込トルエン量)×100
評価基準を以下に記す。
乳化安定性80%以上の場合 ○
乳化安定性50%以上〜80%未満の場合 △
乳化安定性50%未満の場合 ×
【0066】
(製造例1)
L−リジン塩酸塩9.1g(0.05mol)を水57g中と混合した。この液を25%水酸化ナトリウム水溶液でpH範囲を10〜11に調整しながら、また反応温度を5℃に維持しながら、攪拌下にN−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物31.1g(0.1mol)を2時間を要して添加し、反応を実施した。さらに30分攪拌を続けた後、ターシャリーブタノールを液中濃度20重量%となるように添加した後、75%硫酸を滴下して液のpH値を2に、また液の温度を65℃に調整した。滴下終了後、攪拌を停止し、20分間65℃で静置すると有機層と水層とに分層し、これから有機層を分離した。分離した有機層にターシャリーブタノールおよび水を添加して、温度を65℃にして20分攪拌した。攪拌停止後、静置すると有機層と水層とに分層した。得られた有機層に対して、同じ水洗操作をくり返した後、得られた有機層から溶媒を除去した後乾燥して白色固体を得た。この白色固体の酸価は224であった。
【0067】
(製造例2)
製造例1において、L−リジン塩酸塩9.1gをエチレンジアミン3gとし、N−ラウロイル−L−グルタミン酸無水物31.1gをN−ステアロイルグルタミン酸無水物39.5gとした以外は製造例1と同じ条件で実施し、白色固体を得た。白色固体の酸価は、135であった。
【0068】
【実施例1】
製造例1で製造した白色固体15.0gをコレステロール23.7gとトルエン23.0gをディーンスターク装置に仕込み混合し、触媒として硫酸0.4gを加え約12Hr加熱還流下に系外に水を除去しながらエステル化反応を行った。トルエン留去後、水洗を繰り返した後、ワックス状の生成物30.0gを得た。生成物の酸価は15であり、表1に示す質量分析結果からコレステロールエステルが生成したことがわかる。
【0069】
【実施例2】
実施例1において、コレステロール23.7gをラウリルアルコール11.6gとし、反応時間を7Hrとした以外は実施例2と同じ条件で実施した。ワックス状の生成物20.5gを得た。生成物の酸価は38であり、表1に示す質量分析結果からコレステロールエステルが生成したことがわかる。
【0070】
【実施例3】
製造例1で製造した白色固体5.0gとエタノール20.0gとをフラスコに仕込み混合し、触媒として硫酸0.2gを加え約7Hrに加熱還流下に系外に水を除去しながらエステル化反応を行った。エタノール留去後、水洗を繰り返した後、ワックス状の生成物3.0gを得た。生成物の酸価は17であり、またこのものを質量分析計で解析したところ表1に示すようなピークが確認され、製造例1で得られた化合物のエタノールエステル誘導体が生成したことがわかる。
【0071】
【実施例4】
製造例2で製造した白色固体15.0gとエタノール100.0gとをフラスコに仕込み混合し、触媒として硫酸0.4gを加え、約12Hr加熱還流下に系外に水を除去しながらエステル化反応を行った以外は実施例1と同じ条件で実施し、ワックス状の生成物10.0gを得た。た。生成物の酸価は6であり、表1に示す質量分析結果から製造例2で得られた化合物のエタノールエステルが生成したことがわかる。
【0072】
【実施例5】
実施例1において、コレステロール23.7gをエチレングリコール3.8gとした以外は実施例2と同じ条件で実施した。粘ちょうな生成物13.0gを得た。生成物の酸価は47であり、表1に示す質量分析結果からエチレングリコールエステルが生成したことがわかる。
【0073】
【実施例6】
実施例2において、コレステロール23.7gをグリセリン5.6gとした以外は実施例2と同じ条件で実施した。粘ちょうな生成物14.0gを得た。生成物の酸価は61であり、表1に示す質量分析結果からグリセリンエステルが生成したことがわかる。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
【実施例7〜12】
実施例1〜6で得たアシル誘導体からなる組成物を用いて1重量%エタノール溶液を調製し、これを皮膚および毛髪に塗布し乾燥させ、さらにこれを水洗いした後、感触を評価した。本実施例で得られた組成物は、皮膚および毛髪に対しサラサラした感触(平滑性)に優れ、また刺激性等の異常も認められず、水洗い後においてもその効果の維持性に優れるものであった。結果を表2に示す。
【0077】
【比較例1〜2】
N−ラウロイル−L−グルタミン酸、およびN−ステアロイル−L−グルタミン酸の1重量%エタノール溶液を皮膚および毛髪に塗布して実施例8と同じ方法で感触を評価した。結果を表2に示す。
【0078】
【実施例13、比較例3】
実施例1で得たアシル誘導体からなる組成物と、比較としてポリオキシエチレン(9)ラウリルエーテル、を用いて乳化安定性評価を実施した。本発明の組成物は良好な乳化安定性を示した。結果を表3に示す。
【0079】
【表3】
【0080】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、油類への乳化能を有し、皮膚や毛髪等の繊維および繊維製品等に対し、優れた平滑性や感触を付与する油性原料を提供することが明らかである。

Claims (9)

  1. 一般式(1)で表されることを特徴とするアシル誘導体。
    (Xは、分子量100万以下の直鎖、分枝鎖、環状鎖、または芳香族炭化水素鎖からなるスペーサーであり、 は、−O−、−S−、または、−NR−(Rは水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)、 は、−O−、−S−、または、−NR −(R は水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)であり、COは炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基、Rは水素原子、またはヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはこれら以外の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜3のアルキル基、Rは、水素原子、またはアルコールがエステル生成したアルコール化合物残基であり、j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではなく、nは2〜20の整数であり、全てのRが同時に水素原子であることはない。)
  2. が、水素原子であることを特徴とする請求項1に記載のアシル誘導体。
  3. nが2であることを特徴とする請求項1又は2に記載のアシル誘導体。
  4. アミノ酸誘導体である請求項1〜3のいずれかに記載のアシル誘導体。
  5. 光学活性を有する請求項1〜4のいずれかに記載のアシル誘導体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のアシル誘導体を含有する香粧品
  7. 下記一般式(4)で示されるN−長鎖アシル酸性アミノ酸無水物と、
    ポリヒドロキシル化合物またはポリアミノ化合物またはポリチオール化合物、又は分子内にヒドロキシル基、アミノ基、チオール基のうちいずれか2種または3種を有する化合物とを、
    反応させることにより、下記一般式(3)で示される化合物を得て、
    (R COは炭素原子数1〜20の飽和または不飽和の脂肪酸から誘導される長鎖アシル基、R は水素原子、またはヒドロキシル基、カルボキシル基、もしくはこれら以外の置換基を有していてもよい炭素原子数1〜3のアルキル基、j、kはそれぞれ独立に0、1、2のいずれかであり、かつj、kは同時に0ではない。)
    (R CO、R 、j、kは前記と同様であり、Xは、分子量100万以下の直鎖、分枝鎖、環状鎖、または芳香族炭化水素鎖からなるスペーサーであり、Z は、−O−、−S−、または、−NR 4− (R は水素原子、または炭素原子数1〜10のアルキル基、アルケニル基、アリール基、もしくはアルキルアリール基)であり、nは2〜20の整数であり、Yはカルボキシル基またはそれらの塩を示す。)
    一般式(3)で示される化合物と、
    ヒドロキシル基を有する化合物とを
    室温〜250℃で反応させることによって、一般式(1)で示される化合物を得ることを特徴とするアシル誘導体の製造方法。
    (X、Z 、Z 、R CO、R 、j、k、nは前記と同様であり、R は、水素原子、またはアルコール類がエステル生成したアルコール化合物残基であり、全てのR が同時に水素原子であることはない。)
  8. ヒドロキシル基を有する化合物がアルコールであることを特徴とする請求項7に記載の製造方法。
  9. ヒドロキシル基を有する化合物が、一般式(3)で示される化合物に含まれるカルボキシル基1モルに対しヒドロキシル基が1モル〜3モルとなるようにして、非極性溶媒に仕込み、酸触媒存在下に室温〜250℃において、生成する水を除去しながら、1Hr〜20Hr程度、加熱還流反応させることを特徴とする請求項7又は8に記載の製造方法。
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