JP3913295B2 - 自動追従システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、搭乗者が運転する前走車に対して、一定車間距離を保持して追走する自動追従システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、自動運転車(自動操縦により運転される自動車であり、自動操縦車または自走車ともいう。)では、道路の区分線をビデオカメラで認識したり、道路に埋め込まれた磁気マーカをセンシングして、自車のステアリング制御を行い道路に沿って走行することが考えられている。
【0003】
この場合において、前走車が存在するときに、追従車(後続車)は、レーダ等を用いて前走車との車間距離(車々間距離ともいう。)を測定し、前記ステアリング制御とは独立の車間距離制御を行う構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、ビデオカメラを使用して走行路を認識し、ステアリング制御を行う自動運転車は、ビデオカメラの出力信号の処理構成が複雑になり、これを高速で実行する必要があるので、現在のところ、コストが高いという問題がある。
【0005】
また、磁気マーカをセンシングしてステアリング制御を行う自動運転では、磁気マーカが敷設された道路等の、いわゆるインフラストラクチャーが整備されていることが必須の条件となり、現在のところ、そのインフラストラクチャーの整備のために時間およびコストがかかるという問題がある。
【0006】
この発明は、このような課題を考慮してなされたものであって、簡易な構成で、かつ低コストに前走車を追従することを可能とする自動追従システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る自動追従車は、
前走車の走行軌跡データを前記前走車から受信する受信機と、
受信された走行軌跡データに基づいて自車の車速およびステアリング角の計画を作成する制御計画作成手段と、
作成された計画により自車の車速およびステアリング角を制御するアクチュエータとを有することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、受信機と制御計画作成手段とアクチュエータとを有する簡易な構成で前走車を追従して走行することができる。
【0009】
また、この発明に係る自動追従システムは、
2次元位置算出手段により自車の2次元位置データを算出し、算出した2次元位置データを送信機により後方追従車に送信する前走車と、
送信された2次元位置データを受信機により受信し、受信した2次元位置データに基づき、この2次元位置データが示す2次元位置に、自車の位置を進めるように自動運転制御する追従車とを備えることを特徴とする。
【0010】
この発明によれば、結果として、追従車が、前走車から受信した2次元位置の軌跡をなぞるように自動運転制御することで、追従車の追従制御が可能となる。
【0011】
2次元位置算出手段としては、GPS受信機を利用することができる。また、追従車にもGPS受信機を搭載し、同時刻における両者の位置が一定距離となるように追従車の車速を制御することで、前走車と追従車間の車間距離を一定に保持しながら追従運転をすることができる。なお、車間距離は、追従車に、例えば、レーザレーダを搭載することにより求めることができる。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態について図面を参照して説明する。
【0013】
図1は、この発明の一実施の形態が適用された自動追従システム100の概略的な構成を示している。この自動追従システム100は、図示しない高速道路等の走行路上を矢印A方向(走行方向Aともいう。)に走行する前走車(先導車)110と、これに追従して走行する(これを追走する)追従車(追走車)130とを備える。
【0014】
前走車110は、基本的には、GPS用の受信アンテナ111と、これに接続されるGPSモジュール112と、車輪パルスセンサ114と、GPSモジュール112と車輪パルスセンサ114の出力信号が供給される制御モジュール116と、この制御モジュール116の出力側に接続される送信機118と、この送信機118に接続される車々間送信用の送信アンテナ119とを有する。
【0015】
実際上、前走車110は、これらの構成要素が、通常一般の、例えば、乗用自動車、すなわち、搭乗者がステアリング、アクセルおよびブレーキを操作して運転する自動車に搭載された構成とされる。
【0016】
なお、この実施の形態において、モジュールとは、標準化されたユニットまたは部品であり、通常、その中に種々の定義された機能を有する構成要素をいい、この実施の形態において、モジュール中には、制御・判断手段等として機能するCPUと記憶手段としてのROM、RAMが含まれる。なお、「モジュール」は、物であり、装置ともいう。
【0017】
一方、追従車130は、基本的には、通信モジュール1と制御計画モジュール2と横方向制御モジュール3と車速制御モジュール4とを有しており、制御計画モジュール2を中心として、他のモジュール1、3、4とデータの送受を行うように構成されている。この場合、制御計画モジュール2と車速制御モジュール4とは、前走車追従制御手段を構成する。
【0018】
通信モジュール1には、車々間受信用の受信アンテナ140の出力が供給される。
【0019】
制御計画モジュール2には、ヨーレートセンサ5の出力と、GPS用のアンテナ141の出力がGPSモジュール6を経由した出力と、車輪パルスセンサ8の出力と、自動運転(自動走行)用のスタートスイッチ12の出力とが供給される。制御計画モジュール2は、音声出力装置17および表示装置18に出力を供給する。
【0020】
横方向制御モジュール3には、ヨーレートセンサ5の出力が供給される。横方向制御モジュール3は、ステアリング操作伝達系に設けられたEPS(Electric Power Steering;電子式パワーステアリング)装置であるアクチュエータ(EPSともいう。)14に出力を供給する。
【0021】
車速制御モジュール4には、車輪パルスセンサ8、前後加速度センサ9、レーザレーダ10、ブレーキペダルスイッチ13の各出力が供給される。車速制御モジュール4は、スロットル系に設けられたスロットルCBW(Controlled By Wire)であるアクチュエータ(スロットルCBWともいう。)15とブレーキ系に設けられたブースト圧制御ブレーキであるアクチュエータ(ブレーキ圧制御ブレーキともいう。)16に出力を供給する。なお、スロットルCBW15およびブレーキ圧制御ブレーキ16も、EPS14と同様に電子式制御である。
【0022】
この実施の形態の自動追従システム100は、基本的には以上のように構成されるものであり、次に、追従車130による前走車110の自動追従動作について説明する。
【0023】
なお、自動追従動作には、主に、前走車に対する追従車の車速制御動作とステアリング(操舵)制御動作の2つの動作が含まれるので、この自動追従動作の説明は、以下の順序で行う。
A.追従車130の車速制御処理
B.追従車130のステアリング(操舵)制御処理
まず、A.追従車130の車速制御処理について図2に示すフローチャートを参照しながら説明する。制御の主体は、いずれかのモジュール1〜4である。なお、この車速制御処理は、特願平7−283973号明細書に記載された技術と同等の処理である。
【0024】
制御計画モジュール2は、自動走行用のスタートスイッチ12がオン状態になっていることを確認して、自動追従走行のための情報の作成を開始する(ステップS1)。
【0025】
次に、ブレーキペダルスイッチ13がオフ状態になっているかどうかを確認し(ステップS2)、オン状態になっているとき、すなわち、ブレーキが人為的にかけられているときには、次のステップS3以降の車速制御処理は行わない。
【0026】
ステップS1およびステップS2の条件が共に成立したとき、詳しく説明すれば、スタートスイッチ12がオン状態であって、ブレーキペダルスイッチ13がオフ状態となっているときに、ステップS3の処理を行う。このステップS3の処理は、現時点での自車130(この場合、追従車130である。)の位置(現在位置座標ともいう。)Xa、自車の速度(車速)Va、および自車の加速度Aaの各々の算出処理である。
【0027】
自車位置Xaは、2次元位置(2次元座標位置)算出手段としても機能するGPSモジュール6を利用して得られる。GPSモジュール6は、公知のように、複数のGPS衛星から送出される電波を受信アンテナ141により受信し、自車の3次元位置データ(緯度データ、経度データ、および高度データ)を算出する機能を有し、このうち、高度データを除いた緯度経度の2次元位置データ(2次元位置座標データ)がGPSモジュール6から制御計画モジュール2に供給される。
【0028】
この2次元位置データが自車位置Xaそのものである。自車速度Vaは、この自車位置Xaの単位時間当たりの変化量であるので、前回得た2次元位置データと今回得た2次元位置データの位置差をそのデータを得たときの時間差で割った値、すなわち、自車位置Xaを時間微分することにより得られ、さらに、自車の加速度Aaは、自車速度Vaを時間微分することにより得られる。なお、自車速度Vaは、車輪の1回転で1個のパルスを出力する車輪パルスセンサ8の出力からも得られる。
【0029】
次に、一定時間(T秒とする。)経過後の自車位置Xatと自車速度Vatを予測する(ステップS4)。この一定時間Tを、1〜2秒程度に選択することにより、追従車130は前走車110を滑らかに追走できることが実験により確認されており、ここでは、T=1.5秒に選択している。
【0030】
T秒後の自車位置Xatおよび自車速度Vatは、現在の自車位置Xaと自車速度Vaおよび自車の加速度Aaから、次の(1)式および(2)式で算出できることが容易に理解される。
【0031】
Xat=Xa+Va・T+(1/2)Aa・T2 …(1)
Vat=Va+Aa・T …(2)
なお、GPSモジュール6による位置の受信時刻をアドレスとして、これら自車位置Xa、Xat、自車速度Va、Vat、自車加速度Aaは、制御計画モジュール2中のRAMにセットで記憶される。
【0032】
次に、前走車110から前走車110の位置情報を受信する(ステップS5)。前走車110は、追従車130と同様にGPSモジュール112を備えているので、前走車110の現在位置を把握しており、その前走車110の現在位置情報(2次元位置データ、2次元位置座標)が現在位置の受信時刻とともに制御モジュール116と送信機118を介し送信アンテナ119を通じて電波として送信され、この電波が追従車130の受信アンテナ140により受信され、受信機を有する通信モジュール1により前走車110の現在位置(前走車位置)Xbを知ることができる。なお、この実施の形態では、前走車110から車輪パルスセンサ114の出力信号も合わせて送信し、それを受信するようにもしている。
【0033】
制御計画モジュール2は、受信した前走車位置Xbを微分して前走車速度Vbを求め、さらに微分して前走車加速度Abを求める(ステップS6)。
【0034】
次いで、T秒後の前走車110に係る前走車位置Xbtおよび前走車速度Vbtを上述の(1)式および(2)式に対応する次の(3)式および(4)式により求める。
【0035】
Xbt=Xb+Vb・T+(1/2)Ab・T2 …(3)
Vbt=Vb+Ab・T …(4)
この場合においても、GPSモジュール112による位置の受信時刻をアドレスとして、これら前走車位置Xb、Xbt、前走車速度Vb、Vbt、前走車加速度Abが、制御計画モジュール2中のRAMにセットで記憶される。なお、RAMに記憶された前走車位置Xbのデータ列は、前走車110の走行軌跡データXc(後に図示して説明する。)を意味する。
【0036】
車速制御モジュール4は、(1)式〜(4)式で算出されたT秒後の自車位置Xat、T秒後の自車速度Vat、T秒後の前走車位置XbおよびT秒後の前走車速度Vbtに基づいて、スロットルCBW15を制御して、自車(追従車)130の速度を上げるべきか、それともブースト圧制御ブレーキ16を制御して、自車130の速度を下げるべきかを決定するための指示加速度Apを算出する(ステップS8)。
【0037】
図3は、指示加速度Apを算出するためのサブルーチンの詳細なフローチャートを示している。そこで先ず、T秒後の前走車110と自車130との間の予測位置差Dp(Dp=Xbt−Xat)、すなわち、計算上の車間距離を求める(ステップS8a)。
【0038】
次に、この予測位置差(予測車間距離ともいう)Dpと目標車間距離Lとの差Lp(Lp=Dp−L)を求める(ステップS8b)。
【0039】
この差Lpに位置ゲイン定数Kpをかけて、Lp・Kpを求める(ステップS8c)。
【0040】
同様に、T秒後の予測前走車110と自車130との間の予測速度差Dv(Dv=Vbt−Vat)を求める(ステップSS8d)。
【0041】
求めたT秒後の速度差Dvに速度ゲイン定数Kvをかけて、Dv・Kvを求める(ステップS8e)。
【0042】
ステップS8cとステップS8eの結果を合成して、指示加速度Apを求める(ステップS8f)。指示加速度Apは、次の(5)式で求めることができる。
【0043】
Ap=Lp・Kp+Dv・Kv … (5)
次に、図2に示したメインルーチンにもどり、求めた指示加速度Apがゼロ値(Ap=0)であるかどうかを判定する(ステップS9)。
【0044】
Ap=0である場合には、現在のスロットル開度とブレーキ圧で走行を続けてよいので、何も処理をしないでステップS1に戻る。
【0045】
Ap≠0である場合には、その指示加速度Apをスロットル開度量に変換して前回のスロットル開度量に加算する積分処理を行い(ステップS10)、その積分結果の値によりスロットルCBW15を制御して車速を上げたり下げたりする処理を行う。
【0046】
一方、指示加速度Apは、ブレーキ制御処理にも並列的に入力される。その指示加速度Apをブレーキ圧に変換して前回のブレーキ圧に加算する積分処理を行い(ステップS12)、その積分結果の値によりブースト圧制御ブレーキ16を制御してブレーキをかけたり、ブレーキをリリースしたりする(ステップS13)。
【0047】
なお、スロットルCBW15の制御およびブースト圧制御のため、通常は、制御パルスのデューティが計算される。
【0048】
また、いずれの制御においても、積分処理(積分手段)を利用して制御しているのは、データの欠落等による指示加速度Apの急変を予め回避するためである。換言すれば、速度変化を緩やかにして滑らかに前走車110の追従制御を行うためである。
【0049】
なお、ステップS10、S11の処理とステップS12、S13の処理は、処理速度向上のために並列処理で行うと好適である。
【0050】
上述の車速制御処理を行うことにより、追従車130は、前走車110に対して、ほぼ目標車間距離(通常、一定の車間距離)Lを保持して円滑に走行することができる。
【0051】
この場合、追従車130の速度は、車輪パルスセンサ8により得られる位置情報を基に計算してもよく、また、追従車130の加速度は、前後加速度センサ9を使用して得ることも可能であり、随時確認することも可能である。さらに、目標車間距離Lは、レーザレーダ10を利用して随時確認することもできる。
【0052】
なお、制御計画モジュール2の制御により、デフォルト条件に応じて、または搭乗者の指示に応じて、自車130の速度、前走車110の速度、自車130と前走車110の速度差、実際の車間距離、目標車間距離、実際の車間距離と目標車間距離との差等の中、必要なものを音声出力装置17を介してスピーカから出力することが可能であり、さらに、表示装置18の地図上に自車130と前走車110の位置を表示することもできる。
【0053】
以上の説明が、A.追従車130の車速制御処理の説明であり、次に、B.追従車130のステアリング(操舵)制御処理について、図4に示すフローチャートおよび図5に示す動作説明図に基づいて説明する。
【0054】
図5において、符号Xaは追従車130の上述した現在位置座標(以下、座標は、発明の理解を容易にするため、地点ともいう。)、符号Xbは上述した前走車110の現在位置座標、符号Xb-1はその単位時間前(前回GPS測定時)の前走車110の位置座標、符号Xb-nは、n回前(GPS測定回数)に測定した前走車110の位置座標、符号Xcは前走車110の位置座標列Xb-nを補間処理して得られる前走車110の前記走行軌跡データ(走行軌跡列または前走車走行ルートともいう。)、符号Xdは現在位置座標Xaから走行軌跡Xcに向けた垂線をおろした地点、符号Xdtは垂線地点Xdから現在の自車速度VaでT秒走行したときの予測位置、符号RnはT秒後の走行位置Xdtにおける走行軌跡Xcの曲率半径である。以下に説明するように、各種装置から得られた、または計算されたこれらの値が制御計画モジュール2から横方向制御モジュール3に供給される。
【0055】
そこで、まず、横方向(操舵)制御モジュール3は、前走車110の走行軌跡Xcを制御計画モジュール2から受け取り記憶する(ステップS21)。
【0056】
次に、制御計画モジュール2から現在位置座標Xaを受け取り、記憶している走行軌跡Xcに対して垂線をおろし、前走車110の走行ルートXcからの横変位誤差εyを計算する(ステップS22)。
【0057】
次に、自車130の進行方向Qと垂線をおろした地点(位置)Xdでの前走車走行ルートXcの接線方向との角度差を求めて角度誤差εθを計算する(ステップS23)。なお、自車130の進行方向は、例えば、ヨーレートセンサ5の出力信号であるヨーレート(ヨー角の時間変化値)の時間積分処理により計算することができる。
【0058】
また、自走位置の現在位置座標と前回自走位置座標とを結んだ方向としても求めることができる。
【0059】
次に、現在の走行位置XaよりT秒後に通過すべき地点Xdtにおける走行ルートXcの曲率1/Rn(Rnは曲率半径)を求める(ステップS24)。この場合、曲率1/Rnは、現在位置Xaから垂線をおろした地点Xdから追従車130が現在の車速VaでT秒走行したときの位置Xdt(Xdt=Xd+Va×T)を求め、求めた位置Xdtの前後の走行軌跡データXcから曲率1/Rnを求めることができる。
【0060】
次に、(5)式により(指示)ステアリング角(操舵角)δを求める(ステップS25)。
【0061】
δ=F1 (Va,1/Rn)×εy+F2 (Va,1/Rn)×εθ…(5)
(5)式において、フィードバック関数(フィードバック係数)F1 、F2 は、現在の車速Vaと曲率1/Rnによって変化する関数であり、種々の例を実験により求め、ルックアップテーブルまたは関数式として横方向制御モジュール3に格納しておく。
【0062】
たとえば、ステアリング角δの関数式の例として、次の(6)式が実験的に得られている。
【0063】
ただし、定数K1 〜K4 は、個々の車両の仕様・特性によって定められており、例えば、実験的に求めることができる。また、実験に基づくシミュレーションにより求めることも可能である。
【0064】
この指示ステアリング角δに基づきEPS14の駆動信号を作成し、制御を行う(ステップS26)。
【0065】
このように上述の実施の形態によれば、前走車110は、自車(前走車)110の位置データをGPSモジュール112により得、これを時々刻々送信機118により送信アンテナ119で追従車130に電波により送信する。追従車130は、この位置データを基に、前走車110のGPSモジュール112での衛星電波受信時刻をアドレスとする走行軌跡データXcを作成し、この走行軌跡データXcと、追従車130の自車情報(現時点での自車の進行方向Q、自車位置Xa、自車速度Va)とに基づいて、設定すべき自車の速度と操舵角を制御する。このようにきわめて簡易な構成により、追従車130は、前走車110の走行軌跡に沿って、例えば、一定車間距離で追従して走行することができる。
【0066】
この実施の形態では、前走車110を捕捉するためのビデオカメラが不要となり、したがって、きわめて高速処理が必要とされるビデオデータの処理系が不要となる。また、前走車110および追従車130の現在位置を検出するためのインフラストラクチャーとしての磁気マーカが敷設された道路も不要となる。
【0067】
なお、この発明は上述の実施の形態に限らず、この発明の要旨を逸脱することなく種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0068】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、受信機により受信した前走車の走行軌跡データに基づいて自車、すなわち追従車の自動追従走行が可能となるので、きわめて簡単な構成でかつローコストに自動追従車を製作することができるという効果が達成される。
【0069】
この場合、前走車が自動運転車ではなく、人間が運転する従来の自動車であっても、この発明を適用することができる。
【0070】
さらに、この発明では、ビデオカメラやインフラストラクチャーとしての磁気マーカが敷設された道路は不要であり、自動追従システムの構成がきわめて簡易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態の構成を示すブロック図である。
【図2】図1例の車速制御処理の説明に供されるメインルーチンのフローチャートである。
【図3】図2のフローチャート中、指示加速度算出処理に係るサブルーチンのフローチャートである。
【図4】図1例の操舵制御処理の説明に供されるフローチャートである。
【図5】図1例の操舵制御処理の説明に供される線図である。
【符号の説明】
1…通信モジュール 2…制御計画モジュール
3…横方向制御モジュール 4…車速制御モジュール
6、112…GPSモジュール 100…自動追従システム
110…前走車 118…送信機
130…追従車 A…走行方向
Xa…追従車現在位置 Xb…前走車現在位置
Xc…前走車走行軌跡 Xd…垂線をおろした位置
Xdt…T秒後位置
Claims (3)
- 衛星から送出される電波を受信する受信手段と、受信した前記電波に基づいて自車の2次元位置データを算出する2次元位置算出手段と、算出した前記2次元位置データおよび前記電波の受信時刻を後方追従車に送信する送信機とを有する前走車と、
送信された前記2次元位置データおよび前記電波の受信時刻を受信機により受信し、前記電波の受信時刻をアドレスとする前記2次元位置データに基づき、この2次元位置データが示す2次元位置に、自車の位置を進めるように自動運転制御する追従車と
を備えることを特徴とする自動追従システム。 - 前走車とこれに追従して走行する追従車とを備え、
前記前走車には、衛星から送出される電波を受信する受信手段と、受信した前記電波に基づいて自車の2次元位置を算出する2次元位置算出手段と、送信機とが搭載され、
前記追従車には、衛星から送出される電波を受信する受信手段と、受信した前記電波に基づいて自車の2次元位置を算出する2次元位置算出手段と、受信機と、追従走行制御手段とが搭載され、
前記前走車は、自車の前記2次元位置算出手段により算出した自車の2次元位置データおよび自車の前記受信手段により受信した前記電波の受信時刻を前記送信機により前記追従車に送信し、
前記追従車は、前記追従走行制御手段が、自車の前記2次元位置算出手段により算出され、かつ自車の受信手段で受信した前記電波の受信時刻をアドレスとする自車の2次元位置データと、前記前走車から送信され、かつ前記受信機により受信した前記前走車における前記電波の受信時刻をアドレスとする前記前走車の2次元位置データとに基づき、一定の車間距離を保持しながら、前記前走車から受信した2次元位置データが示す2次元位置に、自車の位置を進めるように自動運転制御することを特徴とする自動追従システム。 - 請求項1または2記載の自動追従システムにおいて、
前記2次元位置算出手段は、GPS受信機を含む手段であることを特徴とする自動追従システム。
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