JP3912096B2 - 電力変換装置のノイズ低減装置 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
この発明は、インバータ等の電力変換装置におけるノイズ低減装置に関し、詳しくは、交流電動機の駆動時に電力変換装置の半導体スイッチング素子のオン・オフによって発生するコモンモードノイズ電流やノーマルモードノイズ電流を低減させるようにしたノイズ低減装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図5は、三相誘導電動機を三相インバータにより駆動するシステムに適用される従来のノイズ低減装置を示しており、例えば特開平9−266677号公報に記載された発明と実質的に同様のノイズ低減装置である。
図5において、1は単相交流電源、2はコンバータとしての単相ブリッジ整流回路、3はIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)等の半導体スイッチング素子Q1〜Q6及びそれらの逆並列ダイオードからなる三相インバータ回路、4はインバータ回路3の負荷としての三相誘導電動機、5は環状コア5aと一対の一次巻線5b,5cと二次巻線5dとを有する零相変流器等のノイズ電流検出器、6は二次巻線5dの両端に接続されたノイズ補償電流供給回路、COは直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサである。ここで、ノイズ電流検出器5の各巻線の極性は、図示の通りである。
なお、上記構成において、整流回路2、直流平滑コンデンサCO及びインバータ回路3が電力変換装置を構成している。
【0003】
ノイズ補償電流供給回路6は、電流制御素子としてのNPN形トランジスタTr1,PNP形トランジスタTr2及び直流分カット用の結合コンデンサC1から構成されている。C2,C3は交流電源1の両端に直列接続されたフィルタコンデンサである。
ここで、二次巻線5dの両端はノイズ補償電流供給回路6を構成するトランジスタTr1,Tr2のベース及びエミッタに接続され、トランジスタTr1のコレクタはコンデンサC0の正側端子に接続され、トランジスタTr2のコレクタはコンデンサC0の負側端子に接続されている。
【0004】
また、誘導電動機4のフレームは接地されていると共に、トランジスタTr1,Tr2のエミッタは何れも結合コンデンサC1を介し接地点Gに接続され、コンデンサC2,C3の相互接続点も接地点Gに接続されている。
なお、図5において、インバータ回路3のスイッチング素子Q1〜Q6はPWM(Pulse Width Modulation)制御されるようになっているが、その制御回路については図示を省略してある。
【0005】
次に、この従来技術の動作を説明する。インバータ回路3のスイッチング素子Q1〜Q6はPWMパルスによってオン・オフ制御され、誘導電動機4はインバータ回路3の出力電圧により駆動される。
誘導電動機4の巻線と接地点Gとの間には、図5に破線で示すごとく静電容量(浮遊容量)Cがあるため、インバータ回路3から誘導電動機4にパルス的に電圧が印加されるたびに、静電容量Cを通ってパルス状の漏れ電流(コモンモードノイズ電流)iCが流れる。このノイズ電流がそのまま接地点Gを介して流れると感電や地絡ブレーカを誤動作させる原因となるので、除去しなければならない。
【0006】
ノイズ電流検出器5は、直流中間回路の一対の電源ラインを流れる電流iC’の差からノイズ電流(零相電流成分)を検出して二次巻線5dに電流iB1を流し、このiB1によってトランジスタTr1またはTr2を駆動する。
すなわち、ノイズ電流検出器5による検出電流iB1がトランジスタTr1またはTr2のベースに流入すると、この電流がトランジスタTr1またはTr2により増幅されて電流iC1が流れる。なお、トランジスタTr1,Tr2はオン・オフが互いに逆の動作をし、一方がオンのとき、他方はオフとなる。
【0007】
例えば、ノイズ電流iCが図5の矢印の向きに流れるとき、ノイズ電流検出器5の一次巻線5b,5cを流れる電流iC’によって二次巻線5dにはiB1が流れる。この電流iB1によりトランジスタTr2がオンし、コンデンサCO→インバータ回路3の上アームのいずれかのスイッチング素子→誘導電動機4の静電容量C→結合コンデンサC1→トランジスタTr2→コンデンサCOという経路でノイズ補償電流iC1が流れる。
これにより、ノイズ電流iCのほとんどがiC1として流れるため、整流回路2の出力側を流れるiC’(=iC−iC1)は低減され、ノイズ電圧(整流回路2の交流入力側の雑音端子電圧)も低減される。
【0008】
ノイズ電流iCの向きが反対の場合は、二次巻線5dの電流iB1方向も反対になり、トランジスタTr1がオンする。このため、コンデンサCO→トランジスタTr1→結合コンデンサC1→誘導電動機4の静電容量→インバータ回路3の下アームのいずれかのスイッチング素子→コンデンサCOの経路でノイズ補償電流iC1が流れる。
この場合も、ノイズ電流iCのほとんどがiC1として流れるので、iC’(=iC−iC1)は低減され、ノイズ電圧も低減されることになる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ノイズ補償電流供給回路6を構成するトランジスタTr1,Tr2は、何れもコレクタが平滑コンデンサC0に接続されているので、インバータ回路3の直流電圧相当の電圧に耐えることができるように高耐圧であることが要求される。
汎用インバータでは、交流入力電圧(実効値)が200[V]、直流電圧(直流中間電圧)が500[V]程度であり、交流入力電圧が400[V]のインバータでは直流電圧が1000[V]程度になる。従って、これらの直流電圧に耐えられるような高耐圧のトランジスタTr1,Tr2を使用する必要がある。
【0010】
しかし、市販されている耐圧500[V]程度のトランジスタは、例えば耐圧が300[V]のトランジスタに比べて動作速度が2倍以上も遅いため、ノイズ電流の低減効果が小さい。
特に、インバータの動作周波数が1[MHz]以上であるような高周波領域では、ノイズ補償電流供給回路6を構成するトランジスタの動作が追いつかず、ノイズ電流iCの極性に対してトランジスタの動作が逆転してしまうこともあり、かえって高周波領域のノイズ電圧を増幅して助長させてしまう不都合がある。
その結果、フィルタコンデンサC2,C3以外に高周波ノイズカット用の新たな高周波フィルタが必要になり、フィルタや装置全体が大形化したりコスト高になる等の問題も生じていた。
【0011】
そこで、本発明の目的は、ノイズ補償電流供給回路の電流制御素子として、インバータ等の電力変換装置の直流電圧値よりも低耐圧の素子を使用可能としたノイズ低減装置を提供することにある。
また、本発明の他の目的は、電力変換装置の動作周波数が高周波領域にある場合でも、高周波ノイズを生じさせないようにして高周波フィルタ及び装置全体の小形化を可能にしたノイズ低減装置を提供することにある。
本発明の別の目的は、高周波フィルタの小形化や部品数の減少により、コストの削減を可能にしたノイズ低減装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、請求項1記載の発明は、交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象としており、インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフによって流れるコモンモードノイズ電流やノーマルモードノイズ電流を低減させるための装置である。
すなわち、請求項1記載の発明では、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えている。
そして、前記ノイズ補償電流供給手段は、ノイズ電流検出手段の検出信号により出力電流が制御される素子であって前記直流中間回路の電圧より低い耐圧を有する電流制御素子と直流定電圧源との直列回路を2個直列に接続して構成され、このノイズ補償電流供給手段の両端を前記直流中間回路に接続したものである。
【0013】
請求項2記載の発明は、請求項1におけるノイズ電流検出手段が、電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を検出するために直流中間回路に接続され、ノイズ補償電流供給手段が、ノイズ電流検出手段の検出信号により直流中間回路を流れるノイズ電流を打ち消す電流を生成して直流中間回路に供給するものである。
【0014】
請求項3記載の発明は、請求項1におけるノイズ電流検出手段が、交流電源と負荷との間で電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を検出するために直流中間回路に接続され、ノイズ補償電流供給手段が、ノイズ電流検出手段の検出信号により直流中間回路を流れるノイズ電流を打ち消す電流を生成して直流中間回路に供給するものである。
【0015】
請求項4記載の発明は、インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を低減させるためのノイズ低減装置である。
すなわち、請求項4記載の発明は、コモンモードノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたコモンモードノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えている。
そして、ノイズ電流検出手段は、直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の差を検出する変流器であり、ノイズ補償電流供給手段は、出力側の一端が接地され、かつ、変流器の検出信号が加えられて出力電流を制御する電流制御素子と、この電流制御素子の出力側の他端と直流平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えている。更に、この発明では、耐圧が直流中間回路の電圧より低い電流制御素子を用いるものである。
【0016】
請求項5記載の発明は、インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより、交流電源と負荷との間で電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を低減させるためのノイズ低減装置である。
すなわち、請求項5記載の発明は、ノーマルモードノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノーマルモードノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えている。
また、ノイズ電流検出手段は、直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の和を検出する変流器であり、ノイズ補償電流供給手段は、出力側の一端がコンバータの入力側に接続され、かつ、変流器の検出信号が加えられて出力電流を制御する電流制御素子と、この電流制御素子の出力側の他端と平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えている。更に、この発明では、耐圧が直流中間回路の電圧より低い電流制御素子を用いるものである。
【0017】
請求項6記載の発明は、請求項4と同様にコモンモードノイズ電流を低減させるための装置であり、コモンモードノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたコモンモードノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えている。
ここで、ノイズ電流検出手段は、直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の差を検出する変流器であり、ノイズ補償電流供給手段は、前記変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点が接地される第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、この直列回路の少なくとも一端(つまり第1の電流制御素子または第2の電流制御素子の出力側の一端)と平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えている。
そして、第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子には、その耐圧が直流中間回路の電圧より低い素子を用いる。
【0018】
請求項7記載の発明は、請求項5と同様にノーマルモードノイズ電流を低減させるための装置でありノーマルモードノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノーマルモードノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えている。
ここで、ノイズ電流検出手段は、直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の和を検出する変流器であり、ノイズ補償電流供給手段は、変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点がコンバータの入力側に接続された第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、この直列回路の少なくとも一端(つまり第1の電流制御素子または第2の電流制御素子の出力側の一端)と平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えている。
そして、第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子には、その耐圧が直流中間回路の電圧より低い素子を用いる。
【0019】
請求項8記載の発明は、請求項6の発明をより具体化したものであり、直流定電圧源を第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路の両端と平滑コンデンサの両端との間に各々接続したものである。
【0020】
請求項9記載の発明は、請求項7の発明をより具体化したものであり、直流定電圧源を第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路の両端と平滑コンデンサの両端との間に各々接続したものである。
【0021】
請求項10記載の発明は、前記請求項4,6または8に記載した発明において、電流制御素子の直流定電圧源が接続されていない側の出力端子を、結合コンデンサを介して接地したものである。
【0022】
請求項11記載の発明は、前記請求項5,7または9に記載した発明において、電流制御素子の直流定電圧源が接続されていない側の出力端子を、コンバータの入力端子間に接続された一対のフィルタコンデンサの相互接続点に接続したものである。
【0023】
なお、請求項12に記載するように、請求項1〜11のいずれか1項に記載した発明において、直流定電圧源としてはツェナーダイオードを用いることが望ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図に沿って本発明の実施形態を説明する。図1は本発明の第1実施形態を示しており、図5と同一の構成要素には同一の符号を付してある。
図1において、1は単相交流電源、2は単相ブリッジ整流回路、3はIGBT等の半導体スイッチング素子Q1〜Q6及びそれらの逆並列ダイオードからなる三相インバータ回路、4はインバータ回路3の負荷としての三相誘導電動機、5は環状コア5aと一対の一次巻線5b,5cと二次巻線5dとからなる零相変流器等のノイズ電流検出器、C2,C3はフィルタコンデンサ、C0は直流平滑コンデンサである。
【0025】
図1の実施形態が図5の従来技術と異なるのは、ノイズ補償電流供給回路6Aの構成である。この実施形態では、ノイズ補償電流供給回路6A内の電流制御素子としてのトランジスタTr1のコレクタとコンデンサC0の正側端子との間に、第1の直流定電圧源としてのツェナーダイオードZD1が接続され、同じく電流制御素子としてのトランジスタTr2のコレクタとコンデンサC0の負側端子との間に、第2の直流定電圧源としてのツェナーダイオードZD2がそれぞれ接続されている。
これらのツェナーダイオードの向きは、ZD1のアノードがトランジスタTr1のコレクタに接続され、ZD2のカソードがトランジスタTr2のコレクタに接続される向きである。
【0026】
ここで、図2は三相インバータの等価回路を示している。図示するように、インバータ回路3の各相上下アームの接続点から誘導電動機4までの各相出力線が持つ配線インダクタンスをL1〜L3、抵抗をR1〜R3、誘導電動機4が持つ対接地間の浮遊容量をC1〜C3とする。ここで、誘導電動機4の巻線は便宜上、図示を省略してある。また、インバータの直流電圧をEd(図1におけるVdc)とし、Ed/2の電位点が接地されていると考える。
【0027】
いま、インバータ回路3から出力される各相の電圧を各々vu,vv,vw、各相の電流をiu,iv,iwとすると、各相の電圧方程式は数式1〜数式3によって表される。なお、数式1〜数式3におけるvCGは、配線インダクタンスL1〜L3及び抵抗R1〜R3を経た三相インバータ出力端子の中性点における対地間電位であり、また、vcu,vcv,vcwは各相出力端子の電位である。ここで、上記電圧または電流の諸量は何れもベクトル量である。
【0028】
[数1]
vu−vCG=L1diu/dt+R1・iu+vcu
[数2]
vv−vCG=L2div/dt+R2・iv+vcv
[数3]
vw−vCG=L3diw/dt+R3・iw+vcw
【0029】
ここで、数式4〜数式6に示すごとく、インバータの三相出力線が有する配線インダクタンスL1〜L3,抵抗R1〜R3及び誘導電動機4の浮遊容量C1〜C3はそれぞれ等しいものとする。
【0030】
[数4]
L1=L2=L3=L
[数5]
R1=R2=R3=R
[数6]
C1=C2=C3=C
【0031】
前述の数式1〜数式3を加算すると、数式7を得る。
【0032】
[数7]
vu+vv+vw−3vCG=L・d(iu+iv+iw)/dt+R・(iu+iv+iw)+vcu+vcv+vcw
【0033】
インバータの各相出力電圧が平衡したと仮定すると、数式8,数式9が成り立つ。
【0034】
[数8]
vcu+vcv+vcw=0
[数9]
iu+iv+iw=0
【0035】
数式8,数式9を数式7に代入すると、vCGは数式10により表される。
【0036】
[数10]
vCG=(vu+vv+vw)/3
【0037】
数式10によれば、三相インバータ出力端子の中性点における対地間電位vCGは、各相電圧の和を1/3倍した値となる。
また、各相電圧vu,vv,vwは、各スイッチング素子Q1〜Q6のオン・オフの状態に応じてそれぞれ(−1/2)・Edまたは(1/2)・Edの状態をとるので、その相の電圧はEdの大きさで変化する。よって、一相のスイッチング素子の状態を変える場合、相電圧の変化分の1/3が交流中性点の対地間電位変動ΔvCGとして現れるため、ΔvCGは数式11により表されることになる。
【0038】
[数11]
△vCG=Ed/3
【0039】
つまり、三相インバータのスイッチング素子が動作するとき、交流中性点の対地間電位vCGは直流電圧Edの1/3だけ変化することになる。
このため、図1に示したノイズ補償電流供給回路6AのトランジスタTr1,Tr2のコレクタ、エミッタ間の電圧も直流電圧Ed(つまりVdc)の1/3の大きさで変化する。よって、トランジスタTr1,Tr2としては、Ed/3の耐圧を持つ素子であれば良いことになる。このようにトランジスタに印加される電圧が低下したとしても、直流定電圧源であるツェナーダイオードZD1,ZD2のツェナー電圧を直流電圧Edの2/3に設定すれば、ノイズ補償電流iC1を従来と同様に流すことができる。
【0040】
交流入力電圧が200[V]である汎用インバータの場合、従来では直流電圧に相当する500[V]程度の耐圧を持つトランジスタを使用する必要があるが、本発明では150[V]程度のトランジスタを使用することができる。また、交流入力電圧が400[V]のインバータの場合、従来では1000[V]程度の耐圧を持つトランジスタを使用する必要があったのに対して、本発明では300[V]程度のトランジスタを使用することが可能になる。
【0041】
なお、ノイズ電流を補償する基本的な動作は従来技術と同様である。すなわち、インバータ回路3のスイッチング動作によってノイズ電流iCが図1の矢印の向きに流れるとき、ノイズ電流検出器5の一次巻線5b5cには電流iC’が流れる。これらの電流iC’の差によって二次巻線5dに流れるiB1によりトランジスタTr2がオンし、結合コンデンサC1を介してノイズ補償電流iC1が流れる。その結果、ノイズ電流iCのほとんどがiC1として電流制御素子へ流れるため、iC’(=iC−iC1)が低減され、整流回路2の入力側へ流れる電流も低減されて、整流回路2の入力端子のノイズ電圧も減少する。
【0042】
ここで、トランジスタTr2がオンする際には、ツェナーダイオードZD2の作用により、トランジスタTr2のコレクタ−エミッタ間の電圧は直流電圧Vdcの1/3程度となる。
【0043】
また、ノイズ電流iCが反対の向きに流れる場合、図1とは反対の向きで二次巻線5dに流れるiB1によって他方のトランジスタTr1がオンし、結合コンデンサC1を介してノイズ補償電流iC1が流れる。この場合にも、ノイズ電流iCのほとんどがiC1として流れるためiC’(=iC−iC1)は低減される。
このようにトランジスタTr1がオンするときは、ツェナーダイオードZD1の作用により、トランジスタTr1のコレクタ−エミッタ間の電圧はインバータの直流電圧の1/3程度となる。
【0044】
上記のように、本実施形態によれば、ノイズ補償電流供給回路6Aの電流制御素子として耐圧の低いトランジスタを使用することができる。このため、高耐圧のトランジスタを使用する場合に比べてノイズ補償動作の高速化が可能である。
また、インバータを高周波動作させる場合にもノイズ電流を確実に低減させることができ、新たに高周波フィルタを追加する必要もないことから、部品数の増加や回路構成の複雑化、コスト上昇を防止することができる。
【0045】
次に、図3は本発明の第2実施形態を示す回路図である。図1の第1実施形態と同一の構成要素には同一の符号を付して説明を省略し、以下では異なる部分を中心に述べる。この実施形態は、交流電源と負荷との間で電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を低減させるためのものである。
【0046】
この実施形態では、ノイズ電流検出器5A内の一次巻線5cの極性を図1とは逆にし、一次巻線5b,5cを流れる電流の和を二次巻線5dによりノーマルモードノイズ電流として検出する。このノーマルモードノイズ電流とは、インバータ回路3のスイッチング素子Q1〜Q6のオン・オフにより、交流電源1と誘導電動機4との間で電力変換装置(整流回路2、直流平滑コンデンサCO及びインバータ回路3)を介して流れるノイズ電流であり、通常の負荷電流と同一の経路をとる。
【0047】
また、図3の実施形態において、6Bはノイズ補償電流供給回路である。
このノイズ補償電流供給回路6Bでは、図1における結合コンデンサC1が除去されており、トランジスタTr1,Tr2の相互接続点であるエミッタが一対のフィルタコンデンサC2,C3の相互接続点に接続されている。
【0048】
次に、この実施形態の動作を説明する。
三相インバータ回路3のスイッチング素子Q1〜Q6のオン・オフに応じて、コンデンサC0から電流iC01が流れる。このため、コンデンサC0の電圧が変動し、交流電源1側から電流iC01に応じたノイズ電流iC02が流れる。
このため、ノイズ電流検出器5Aの二次巻線5dには電流iC02に応じた電流iB2が流れ、この電流iB2がトランジスタTr1またはTr2のベースに流入することにより増幅されて電流iC2を流す。
【0049】
例えば、電流iC02が図3の矢印の向きに流れるとき、ノイズ電流検出器5Aの二次巻線5dには矢印の向きで電流iB2が流れる。これによってトランジスタTr1がオンし、コンデンサC2→整流回路2の正側端子→一次巻線5b→ツェナーダイオードZD1→トランジスタTr1→コンデンサC2の経路でiC2が流れる。
【0050】
この結果、iC02のほとんどがiC2として流れ、iC02は交流電源1を流れることなく上述のコンデンサC2を通る経路を循環して流れる。従って、交流電源1を流れる電流iin(=iC02−iC2)が小さくなり、整流回路2の入力端子のノイズ電圧も減少する。
【0051】
ノイズ電流iC02の向きが図3と反対の場合には、ノイズ電流検出器5Aの二次巻線5dを流れる電流iB2の向きも反対になる。この電流iB2によって他方のトランジスタTr2がオンし、コンデンサC3→トランジスタTr2→ツェナーダイオードZD2→一次巻線5c→整流回路2の負側端子→コンデンサC3の経路でiC2が流れる。
この場合、ノイズ電流iC02は逆向きの電流iC2によって打ち消され、交流電源1を流れるiin(=iC2−iC02)も小さくなって整流回路2の入力端子のノイズ電圧も減少する。
【0052】
この実施形態におけるトランジスタTr1,Tr2の動作電圧(コレクタ−エミッタ間電圧)はコンデンサC0のリプル電圧相当でよく、一般的な電力変換装置では数[V]〜数10[V]の値となる。従って、仮にトランジスタTr1,Tr2の動作電圧を数10[V]とした場合には、ツェナーダイオードZD1,ZD2のツェナー電圧を(インバータ回路3の直流電圧Vdc−数10[V])に設定すれば、第1実施形態と同様に低耐圧のトランジスタTr1,Tr2を使用しながらノイズ補償電流iC2を流すことができる。
【0053】
なお、図4(a),(b)は、ノイズ補償電流供給回路における直流定電圧源としてのツェナーダイオードの他の接続例を示している。
前述した第1実施形態、第2実施形態では、トランジスタTr1,Tr2の両方にツェナーダイオードZD1,ZD2を接続しているが、図4(a)に示すようにトランジスタTr2のみにツェナーダイオードZD2を接続するか、または、図4(b)に示すようにトランジスタTr1のみにツェナーダイオードZD1を接続する構成であってもよい。
【0054】
これは、第1実施形態ではトランジスタTr1,Tr2の相互接続点に結合コンデンサC1が接続され、第2実施形態ではトランジスタTr1,Tr2の相互接続点にフィルタコンデンサC2,C3が接続されており、これらのコンデンサによってトランジスタTr1,Tr2のエミッタ電位が所定値に保たれるからである。
【0055】
上記実施形態において、インバータ回路3の半導体スイッチング素子Q1〜Q6としてIGBTの代わりにバイポーラトランジスタを用い、ノイズ補償電流供給回路6A,6Bの電流制御素子としてバイポーラトランジスタTr1,Tr2の代わりにFET(電界効果トランジスタ)を用いても良い。
また、一方向のノイズ電流iCのみを低減させれば足りる場合には、ノイズ補償電流供給回路6A,6BにおいてトランジスタTr1、ツェナーダイオードZD1のみ、または、トランジスタTr2、ツェナーダイオードZD2のみを設ければ良い。
更に、ノイズ補償電流供給回路6A,6B内の直流定電圧源は、ツェナーダイオード以外に直流電源でも良い。
【0056】
インバータの直流電源電圧は、三相交流電源の電圧を三相ブリッジ整流回路により整流した電圧を用いても良い。
また、本発明は、インバータ回路及び誘導電動機が単相である場合にも適用可能である。
更に、本発明は、三相誘導電動機等の負荷の中性点を接地した場合にも適用可能である。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、ノイズ補償電流供給回路の電流制御素子として常に低耐圧の素子を使用可能であるから、従来のように電力変換装置の直流電圧に相当する高耐圧の素子を使用する場合よりも動作速度を速くすることができる。
このため、コモンモードノイズ電流やノーマルモードノイズ電流の低減効果が増大する。また、電力変換装置の動作周波数が1[MHz]以上の高周波領域であっても高周波ノイズを増加させることがないので、新たに高周波フィルタを追加する必要もなく、部品数の減少やシステム全体の小形化が可能である。
また、一般に低耐圧の素子は高耐圧の素子よりも低価格であり、直流定電圧源として使用されるツェナーダイオードも一般に低価格であるため、安価なノイズ低減装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す回路図である。
【図2】三相インバータの等価回路図である。
【図3】本発明の第2実施形態を示す回路図である。
【図4】ノイズ補償電流供給回路の変形例を示す回路図である。
【図5】従来技術を示す回路図である。
【符号の説明】
1…単相交流電源
2…単相ブリッジ整流回路
3…インバータ回路
4…誘導電動機
5,5A…ノイズ電流検出器
5a…環状コア
5b,5c…一次巻線
5d…二次巻線
6A,6B…ノイズ補償電流供給回路
Tr1,Tr2…トランジスタ
Q1〜Q6…半導体スイッチング素子
C0〜C3…コンデンサ
ZD1,ZD2…ツェナーダイオード
G…接地点
Claims (12)
- 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置を流れるノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ補償電流供給手段は、前記ノイズ電流検出手段の検出信号により出力電流が制御される素子であって前記直流中間回路の電圧より低い耐圧を有する電流制御素子と直流定電圧源との直列回路を2個直列に接続して構成され、このノイズ補償電流供給手段の両端を前記直流中間回路に接続したことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 請求項1記載の電力変換装置のノイズ低減装置において、
ノイズ電流検出手段が、電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を検出するために直流中間回路に接続され、
ノイズ補償電流供給手段は、前記ノイズ電流検出手段の検出信号により前記直流中間回路を流れるノイズ電流を打ち消す電流を生成して前記直流中間回路に供給することを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 請求項1記載の電力変換装置のノイズ低減装置において、
ノイズ電流検出手段が、交流電源と負荷との間で電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を検出するために直流中間回路に接続され、
ノイズ補償電流供給手段は、前記ノイズ電流検出手段の検出信号により前記直流中間回路を流れるノイズ電流を打ち消す電流を生成して前記直流中間回路に供給することを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の差を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、出力側の一端が接地され、かつ、前記変流器の検出信号が加えられて出力電流を制御する電流制御素子と、この電流制御素子の出力側の他端と前記直流平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えると共に、
前記電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記交流電源と負荷との間で前記電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の和を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、出力側の一端が前記コンバータ入力側に接続され、かつ、前記変流器の検出信号が加えられて出力電流を制御する電流制御素子と、この電流制御素子の出力側の他端と前記直流平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えると共に、
前記電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の差を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、前記変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点が接地される第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、前記直列回路の少なくとも一端と前記直流平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えると共に、
前記第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記交流電源と負荷との間で前記電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の和を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、前記変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点が前記コンバータの入力側に接続された第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、前記直列回路の少なくとも一端と前記直流平滑コンデンサの一端との間に接続された直流定電圧源とを備えると共に、
前記第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記電力変換装置から負荷を介して接地点に流れるコモンモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の差を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、前記変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点が接地される第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、前記直列回路の両端と前記直流平滑コンデンサの両端との間に各々接続された第1,第2の直流定電圧源とを備えると共に、
前記第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 交流電源に接続されたコンバータと、このコンバータの直流出力側に接続されたインバータと、直流中間回路に接続された直流平滑コンデンサとを有する電力変換装置を対象とし、前記インバータを構成する半導体スイッチング素子のオン・オフにより前記交流電源と負荷との間で前記電力変換装置を介して流れるノーマルモードノイズ電流を低減させるための装置であって、前記ノイズ電流を検出するノイズ電流検出手段と、検出されたノイズ電流を低減させるためのノイズ補償電流を生成して前記電力変換装置に供給するノイズ補償電流供給手段とを備えたノイズ低減装置において、
前記ノイズ電流検出手段は、前記直流中間回路の一対の電源線を流れるノイズ電流の和を検出する変流器であり、
前記ノイズ補償電流供給手段は、前記変流器の検出信号が加えられて互いにオン・オフ逆動作し、かつ相互接続点が前記コンバータの入力側に接続された第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の直列回路と、前記直列回路の両端と前記直流平滑コンデンサの両端との間に各々接続された第1,第2の直流定電圧源とを備えると共に、
前記第1の電流制御素子及び第2の電流制御素子の耐圧を前記直流中間回路の電圧より低くしたことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 請求項4,6または8に記載した電力変換装置のノイズ低減装置において、
前記電流制御素子の直流定電圧源が接続されていない側の出力端子を、結合コンデンサを介して接地したことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 請求項5,7または9に記載した電力変換装置のノイズ低減装置において、
前記電流制御素子の直流定電圧源が接続されていない側の出力端子を、コンバータの入力端子間に接続された一対のフィルタコンデンサの相互接続点に接続したことを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。 - 請求項1〜11のいずれか1項に記載した電力変換装置のノイズ低減装置において、
直流定電圧源がツェナーダイオードであることを特徴とする電力変換装置のノイズ低減装置。
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