JP3911692B2 - 耐火構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱発泡性耐火シートを積層する耐火構造に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より、建築構造物においては、建築物を火災から保護する目的で、柱、梁、床、屋根、壁等の主要構造を耐火構造にしなければならないことが、法律上定められている。
【0003】
耐火構造を施す方法の一つとして、主要構造等の耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを接着剤を介して貼着する方法がある(たとえば、特許文献1参照)。
【0004】
熱発泡性耐火シートは、平常時は薄くて軽量であり、火災時等には、発泡・炭化して断熱層を形成し、耐火性能を維持する効果を有するものである。このような熱発泡性耐火シートは、通常接着剤等で貼着するだけで、比較的施工が簡単であり、余分なスペースを必要とせず、厚みを均一にできるという特徴を有する。
【0005】
しかしながら、熱発泡性耐火シートを接着剤を介して耐火性を付与すべき部分に貼着した場合、熱により発泡して形成された断熱層を保持することが困難であり断熱層が脱落しやすく、所望の耐火性能を維持できない場合があった。
【0006】
このような問題を解決するために、熱発泡性耐火シートと補強材を積層し、接着剤により貼着する方法が提案されている。このような方法では、断熱層の脱落をある程度防止することができるものの、耐火性を付与すべき部分と熱発泡性耐火シートとの界面で、熱により接着剤等の溶融した成分が液状となっているため、熱発泡性耐火シートが下へズレ落ち、所望の耐火性能を維持できない場合があった。
【0007】
【特許文献1】
特開平9−256506号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、優れた脱落防止性及びズレ落ち防止性を有する耐火構造を提供することを主な目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記問題を解決するために鋭意研究を行った結果、接着剤と特定の付着油量を有する熱発泡性耐火シートを積層することにより、簡便に施工でき、優れた脱落防止性及びズレ落ち防止性を有し、所望の耐火性能を維持できることを見出し、本発明を完成した。
【0010】
すなわち、本発明は、下記の各項に示す耐火構造に関する。
項1 接着剤を用いることにより、耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層して得られる耐火構造であって、
[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]
が0.4以上となるような量の接着剤を使用してなることを特徴とする耐火構造。
項2 接着剤と接する熱発泡性耐火シートの面が凹凸を有していることを特徴とする項1に記載の耐火構造。
項3 熱発泡性耐火シートが、繊維質シートと熱発泡性耐火材から構成され、繊維質シートが接着剤と接することを特徴とする項1または2に記載の耐火構造。
項4 繊維質シートが、有機繊維を含むことを特徴とする項1〜3のいずれかに記載の耐火構造。
項5 繊維質シートが、無機繊維を含み、該無機繊維が網目状に配列されていることを特徴とする項1〜4のいずれかに記載の耐火構造。
項6 繊維質シートが、無機繊維と有機繊維とからなり、該無機繊維が網目状に配列されたシートであり、その少なくとも一面に有機繊維シートを積層したことを特徴とする項1〜5のいずれかに記載の耐火構造。
項7 熱発泡性耐火材が、樹脂成分、難燃剤、発泡剤及び炭化剤を含有することを特徴とする項1〜6のいずれかに記載の耐火構造。
項8 接着剤を用いることにより、耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層する耐火構造の施工方法であって、
[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]
が0.4以上となるような量の接着剤を使用することを特徴とする方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0012】
本発明の耐火構造は、接着剤を用いることにより、耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層して得られる耐火構造であって、[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]が0.4以上程度となるような量の接着剤を用いてなることを特徴とする。
【0013】
[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]は、0.4以上であり、好ましくは 0.6以上程度、より好ましくは1以上程度である。
【0014】
[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]を0.4以上とすることにより、耐火性を付与すべき部分と熱発泡性耐火シートとの界面で、熱により接着剤等の溶融した成分が液状となったとしても、熱発泡性耐火シートが溶融した成分を吸着するため、下へのズレ落ちを防止することができる。
【0015】
[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]の上限は、特に限定されるものではないが、通常、3程度である。
【0016】
付着油量(g/m2)とは、標準状態(温度23±2℃、相対湿度50±5%RH)において、接着剤と接する熱発泡性耐火シート面を煮アマニ油に浸して静置させ、1分後熱発泡性耐火シートを取りだし、10分間垂直に縦置した後の熱発泡性耐火シートに付着した煮アマニ油の重量のことである。付着油量を測定するために用いる煮アマニ油は、粘度0.1〜0.2Pa・s、密度0.92〜0.97g/mlとなるような煮アマニ油を用いれば良い。このような煮アマニ油としては、例えば、サンワ化成株式会社製「アマニボイル油(商品名)」等が挙げられる。なお粘度は、JIS K 5400−1990 4.5.3 回転粘度計法に準じて測定した値である。また、密度は、JIS K 5400−1990 4.6.2 比重カップ法に準じて測定した値である。
【0017】
熱発泡性耐火シートの付着油量は、特に限定されるものではないが、好ましくは40g/m2以上程度、より好ましくは60g/m2以上程度、さらに好ましくは80g/m2以上程度である。
【0018】
付着油量の上限は、特に限定されるものではないが、通常、300g/m2程度である。
【0019】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートは、熱発泡性耐火材のみから構成されていてもよく(図1)、熱発泡性耐火材と繊維質シートとから構成されているものであってもよい。
【0020】
本発明で用いる熱発泡性耐火材は、特に限定されず公知のものを使用できるが、熱発泡性耐火材のみの付着油量が30g/m2以上程度であることが好ましく、40g/m2以上程度であることがより好ましい。熱発泡性耐火材としては、例えば、樹脂成分(バインダー)、難燃剤、発泡剤及び炭化剤を含有するものが挙げられる。
【0021】
樹脂成分としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂及びゴム状物質が好ましく用いられる。熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、アクリル系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、クロロプレン系樹脂、石油樹脂、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ニトリルゴム、ブチルゴム、ビニルトルエン−ブタジエン共重合体、ビニルトルエン−アクリル酸エステル共重合体、ビニルトルエン−メタクリル酸エステル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、エチレン−メタクリル酸エステル共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、あるいはこれらの共重合体を構成する2種のモノマーとアクリル酸モノマー、メタクリル酸モノマー等との三元共重合体等の樹脂を用いることができる。樹脂成分は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0022】
これら共重合体を構成するアクリル酸モノマー又はメタクリル酸モノマーとしては、例えばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2-ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、アクリルアミド、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート等が挙げられる。
【0023】
難燃剤は、一般に、火災時に脱水冷却効果、不燃性ガス発生効果、バインダー炭化促進効果等の少なくとも一つの効果を発揮し、バインダーの燃焼を防止ないし抑制する作用を有するものである。難燃剤は、かかる作用を有する限り特に限定されず、公知の熱発泡性耐火材における難燃剤と同様のものが使用できる。例えば、トリクレジルフォスフェート、ジフェニルクレジルフォスフェート、ジフェニルオクチルフォスフェート、トリ(β−クロロエチル)フォスフェート、トリブチルフォスフェート、トリ(ジクロロプロピル)フォスフェート、トリフェニルフォスフェート、トリ(ジブロモプロピル)フォスフェート、クロロフォスフォネート、ブロモフォスフォネート、ジエチル−N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)アミノメチルフォスフェート、ジ(ポリオキシエチレン)ヒドロキシメチルフォスフォネート等の有機リン系化合物;塩素化ポリフェニル、塩素化ポリエチレン、塩化ジフェニル、塩化トリフェニル、五塩化脂肪酸エステル、パークロロペンタシクロデカン、塩素化ナフタレン、テトラクロル無水フタル酸等の塩素系化合物;三酸化アンチモン、五塩化アンチモン等のアンチモン系化合物;三塩化リン、五塩化リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム等のリン化合物;ホウ酸亜鉛、ホウ酸ソーダ等のホウ素系化合物等が挙げられる。難燃剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明では、特にポリリン酸アンモニウムが好ましい。ポリリン酸アンモニウムを使用する場合には、脱水冷却効果と不燃性ガス発生効果とをより効果的に発揮できるので難燃効果が高く、しかも後述の発泡剤の含有量を削減できる効果もあり、これらの点において他の難燃剤よりも有利である。
【0024】
発泡剤は、一般に、火災時に不燃性ガスを発生させて、炭化していくバインダー及び後述の炭化剤を発泡させ、気孔を有する炭化断熱層を形成させる効果を発揮するものである。発泡剤は、かかる作用を有する限り特に限定されず、公知の熱発泡性耐火材における発泡剤と同様のものを使用できる。例えば、メラミン及びその誘導体、ジシアンジアミド及びその誘導体、アゾジカーボンアミド、尿素、チオ尿素等が挙げられる。発泡剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの中では、メラミン、ジシアンジアミド及びアゾジカーボンアミドが、不燃性ガスの発生効率に優れていることから好ましい。本発明では、特にメラミンをより好適に使用することができる。
【0025】
炭化剤は、一般に、火災によるバインダーの炭化とともにそれ自体も脱水炭化していくことにより、断熱性により優れた厚みのある炭化断熱層を形成する作用を有する。本発明で用いる炭化剤としては、かかる作用を有する限り特に限定されず、公知の熱発泡性耐火材における炭化剤と同様のものが使用できる。例えば、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリメチロールプロパン等の多価アルコール;デンプン、カゼイン等が挙げられる。炭化剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。本発明では、特にジペンタエリスリトールが、脱水冷却効果と炭化断熱層形成作用に優れている点で好ましい。
【0026】
本発明で用いるの熱発泡性耐火材は、さらに、充填剤、顔料、繊維、添加剤等を含有していてもよい。
【0027】
充填剤は、一般に、炭化断熱層の強度を改善し、かつ、耐火性を高める作用を有する。充填剤としては、かかる作用を有する限り特に限定されず、公知の熱発泡性耐火材における充填剤と同様のものが使用できる。例えば、タルク等の珪酸塩;炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム等の炭酸塩;酸化アルミニウム、二酸化チタン、酸化亜鉛等の金属酸化物;粘土、クレー、シラス、マイカ等の天然鉱物類等が挙げられる。充填剤は、単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。これらの充填剤の中では二酸化チタンがより好ましい。
【0028】
顔料としては、一般の塗料顔料(有機顔料・無機顔料)が使用できる。本発明では、特にベンガラ、黄鉛、黄色酸化鉄、チタンイエロー、クロムグリーン、群青、コバルトブルー、カドミウムレッド等の無機顔料が好ましい。さらに、耐火性能をより高めるために膨張性黒鉛、未膨張バーミキュライト等を配合してもよい。
【0029】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートは、熱発泡性耐火材のみから構成されていてもよいが、熱発泡性耐火材と繊維質シートから構成されていることが好ましい。この場合、少なくとも繊維質シートが接着剤により形成された面と接することが好ましい。繊維質シートが接着面側と接していれば、より効率よく熱による溶融成分を付着でき、耐火性を付与すべき部分からのズレ落ちを防止することができるので好ましい。また、繊維質シートと接着剤により形成された面が接していれば、発泡を阻害しない限り、複数の熱発泡性耐火材層の間に繊維質シートを積層してもよいし、また接着剤面と反対の表面に積層してもよい。このような態様について、図2に具体例を示す。
【0030】
本発明で用いる繊維質シートのみの付着油量は、熱発泡性耐火シートの付着油量が所望の値になるようなものであれば特に限定されるものではないが、20g/m2以上程度であることが好ましく、50g/m2以上程度であることがより好ましく、80g/m2以上程度であることがさらに好ましい。このような繊維質シートとしては、例えば、有機繊維、無機繊維等を含むシートが挙げられる。
【0031】
有機繊維としては、例えば、パルプ繊維、ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、アラミド繊維、ビニロン繊維、ポリエチレン繊維、ポリアリレート繊維、PBO繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、塩化ビニル繊維、セルロース繊維等、またはそれらの織布、不織布等が挙げられる。このような有機繊維は、比較的付着油量が高く、耐火性を付与すべき部分からのズレ落ちを防止することができる。また、有機繊維は、150℃程度の温度領域で溶融して液体状態になるようなものであってもよいが、かかる温度領域で溶融しないものの方が好ましい。
【0032】
有機繊維シート(有機繊維の織布又は不織布)の目付は、特に限定されるものではないが、通常、5〜300g/m2程度であり、好ましくは8〜200g/m2程度とすればよい。有機繊維シートの厚さについても、特に限定されるものではないが、通常、30〜1000μm程度、好ましくは50〜800μm程度とすればよい。
【0033】
無機繊維としては、例えば、ロックウール、ガラス繊維、シリカ繊維、シリカ−アルミナ繊維、カーボン繊維、炭化珪素繊維等、また鉄、銅等の金属細線が挙げられる。このような無機繊維は、熱を加えても溶融せず、さらに補強材としても作用し、発泡した断熱層を保持できるので、耐火性を付与すべき部分からの脱落防止効果に優れている。特に無機繊維が網目構造を有していれば、熱発泡性耐火材及び熱を加えることにより形成される断熱層をより効率よく補強することができ、耐火性を付与すべき部分からの脱落を防止することができるので好ましい。
【0034】
本発明で用いる無機繊維シートのより好ましい形態は、太さ0.01mm〜1.5mm程度の無機繊維を含み、該無機繊維が2mm〜30mmの間隔で配列された網目構造を有するものである。特に、格子状等の規則性をもった網目構造を有するものが好ましい。無機繊維の太さとは、網目構造を形成する1本の太さのことであり、無機繊維1本または2本以上からなる糸状の束の太さである。
【0035】
無機繊維の太さが1.5mm以下程度であると、熱発泡性耐火シートの可とう性に優れ、施工が容易であり、0.01mm以上程度であると熱発泡性耐火シートの脱落を十分に防止できるので好ましい。また、無機繊維が網目状に配列されたシートである場合、無機繊維同士の間隔が、30mm以下程度であると、熱発泡性耐火シートの脱落を十分に防止でき、2mm以上程度であると熱発泡性耐火シートの可とう性に優れ、施工が容易である。
【0036】
繊維質シートは、無機繊維と有機繊維からなる複合シートであって、該無機繊維が網目状に配列されたシートであり、その少なくとも一方(一面)に有機繊維の織布又は不織布が積層され、無機繊維の網目の一部又は全部が有機繊維で塞がれているようなものが好ましい。無機繊維が網目構造を有していることにより、熱発泡性耐火材及び熱を加えた場合に形成される断熱層をより効率よく補強することができ、脱落を防止することができる。このような無機繊維にさらに有機繊維を組み合わせることにより、熱による溶融成分を吸着でき、ズレ落ちを防止することができる。また、網目を有機繊維で塞いでいれば、熱発泡性耐火シート製造時に無機繊維の網目構造が崩れにくく、簡便に製造することができる。
【0037】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートは、接着剤と接する面が凹凸を有していることが好ましい。凹凸の程度は特に限定されないが、表面粗さ(最大高さ:Ry)が、5〜1500μm程度であることが好ましく、10〜1000μm程度であることがより好ましい。このような凹凸を有している(ザラザラ感を有している)ことにより、加熱時に溶融成分と耐火性を付与すべき部分との接着面積を広く保つことができ、耐火性を付与すべき部分への付着力を高めることができる。さらに耐火性を付与すべき部分との摩擦抵抗が大きくなり、熱発泡性耐火シートのズレ落ちを防止することができ、さらに脱落を防止することもできる。
【0038】
このような凹凸は公知の方法で製造することができる。例えば、予め凹凸を施した型枠内に前述のバインダー、難燃剤、発泡剤、炭化剤などを適量配合した組成物を流し込み乾燥後に脱型する方法、予め凹凸を施した型板によりプレスする方法等により熱発泡性耐火材に凹凸を施すことができる。また、既に製造した熱発泡性耐火材の一部をヤスリ、刃物等で削るという方法などで凹凸を施すこともできる。また、凹凸を有する材料を積層して凹凸を施すこともできる。本発明では、特に、凹凸を有する熱発泡性耐火材の表面に繊維質シートを積層する方法、また、凹凸を有する繊維質シート等を熱発泡性耐火材に積層する方法等が好ましい。
【0039】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートは、公知の方法で製造することができる。例えば、熱発泡性耐火材のみからなる熱発泡性耐火シートの場合、前述のバインダー、難燃剤、発泡剤、炭化剤などを適量配合した組成物に、必要に応じて適当な溶媒を加えて型枠内に流し込み、乾燥後に脱型する方法;前記組成物を加温塗工機によって離型紙に塗付した後に巻き取る方法;ニーダーによって混練した前記組成物を押し出し成型機によってシート状に加工する方法;ニーダーによって混練した前記組成物を対ロールの間に供給してシート状に加工する方法;前記組成物をペレット状にした後に押し出し成型機によってシート状に加工する方法;バンバリーミキサー、ミキシングロール等で混練した前記組成物を複数の熱ロールからなるカレンダによって圧延してシート状に加工する方法等が挙げられる。
【0040】
また、本発明で用いる熱発泡性耐火シートが繊維質シートと熱発泡性耐火材とを積層したものである場合には、これら材料をカレンダーロール等で圧延したり、接着剤等で接着する等公知の方法で積層して製造することができる。
【0041】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートの厚さは、特に限定されないが、通常0.5〜5mm程度、好ましくは1〜4mm程度である。もちろん、本発明の効果が奏される限り、5mmを超える厚さであってもよい。
【0042】
また、本発明で用いる熱発泡性耐火シートは可とう性を有していることが好ましい。可とう性を有していれば、より簡便に耐火性を付与すべき部分への貼着・施工が可能となり、例えば、H鋼等の屈曲した耐火性を付与すべき部分でも簡便に施工できるので、好ましい。
【0043】
本発明で用いる熱発泡性耐火シートは、耐火性を付与すべき部分に対し、熱発泡性耐火シートを、接着剤を用いて積層させる。
【0044】
耐火性を付与すべき部分としては、耐火性を付与する必要のあるものであれば特に限定されるものではなく、例えば、建築物の主要構造部材である柱、梁、壁、床、天井等が挙げられる。本発明では、特に柱、梁、壁の垂直面に対して熱発泡性耐火シートを施工した場合に有効である。耐火性を付与すべき部分の素材も、特に限定されるものではなく、コンクリート、金属、木材、樹脂等が挙げられ、特に鉄骨等の金属に施工した場合に有効である。
【0045】
本発明で用いる接着剤は、耐火性を付与すべき部分の表面上に熱発泡性耐火シートを積層できる限り特に限定されるものではなく、耐火性を付与すべき部分や熱発泡性耐火シートの種類に応じて公知のものから適宜選択することができる。接着剤としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、エポキシ樹脂、ビニル樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、イソシアヌレート樹脂、パラフィン等を主原料とした水分散型、水溶性型、溶剤型の接着剤等が挙げられる。接着剤には、さらに、必要に応じて、上述した熱発泡性耐火材に配合されるような難燃剤、発泡剤、炭化剤、充填剤、顔料、繊維等を添加することもできる。また、接着剤を含む接着テープ、接着シート等を用いて熱発泡性耐火シートを積層させることもできる。本発明では、特に、貼着直後から接着性に優れ、施工が簡便な点で、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ビニル樹脂等の熱可塑性樹脂を用いた接着剤を用いるのが好ましい。本発明において、接着剤には粘着剤も包含される。
【0046】
接着剤の使用量は、特に限定されるものではなく、[熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]が0.4以上となるような量であればよく、熱発泡性耐火シートの付着油量に応じて適宜設定することができるが、通常10〜300g/m2程度、好ましくは50〜150g/m2程度である。なお、接着剤の使用量は、溶剤を含んだ接着剤の量を示す。接着テープや接着シートを用いる場合は、これらテープ又はシートに用いられている接着剤の量(溶剤を含む)を示す。
【0047】
耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層する際には、例えば、耐火性を付与すべき部分及び/又は熱発泡性耐火シートに接着剤を、刷毛、ローラー、スプレーなどを用いて塗布した後、熱発泡性耐火シートを貼り付けてもよく、また、接着テープや接着シートを予め熱発泡性耐火シートに積層しておき、耐火性を付与すべき部分に貼り付けてもよい。
【0048】
本発明の耐火構造においては、熱発泡性耐火シートの上に、化粧層を設けてもよい。また、予め熱発泡性耐火シートに化粧層を形成させておくことも可能である。化粧層の形成により、美観を付与することができ、熱発泡性耐火シートの耐久性を高めることもできる。化粧層は、公知の施工方法で形成させれば良く、例えば熱発泡性耐火シートに各種塗料を塗装したり、あるいは化粧フィルム、化粧シート等を積層しても良い。また例えば、公知の石材調貼り仕上材等を用いて施工することもできる。
【0049】
本発明では、上記化粧層の保護を主目的としてさらにクリヤー塗料を塗付して上塗り層を形成することもできる。クリヤー塗料は、特に限定されず公知のもの又は市販品を使用できる。例えば、アクリル樹脂系、ウレタン樹脂系、エポキシ樹脂系、アクリルシリコン系、フッ素系等の塗料を用いることができる。また、これらの塗料は水系又は溶剤系のいずれであっても良いが、特に内装部分に塗装する際には水系の方が望ましい。また、クリヤー塗料は、非汚染タイプの方が好ましい。さらに、塗料は、艶消しタイプ又は艶有りタイプのいずれであっても良い。クリヤー塗料による塗装は、公知の塗装によれば良く、例えば吹き付け塗装、ローラー塗装、刷毛塗り等の各種の塗装方法により実施することができる。
【0050】
本発明の耐火構造は、耐火性に優れ、且つ加熱時に熱発泡性耐火シートが耐火性を付与すべき部分からズレたり脱落しにくいものである。例えば、本発明の耐火構造は、財団法人日本建築総合試験所が制定する防耐火性能試験・評価業務方法書に基づく柱1時間耐火試験において、初期高さh(mm)における最大軸方向収縮量(mm)が0.01×h以下程度であることが好ましく、最大軸方向収縮速度(mm/分)が0.003×h以下程度であることが好ましい。
【0051】
【実施例】
以下、実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0052】
実施例1
表1に示す成分を加圧ニーダーで加圧混練して得た熱発泡性耐火材と表2に示す繊維質シートを用い、これらをカレンダーロールで圧延することにより表3に示す熱発泡性耐火シートを作製した。得られた熱発泡性耐火シートを用いて、付着油量測定、脱落・ズレ試験及び耐火性試験を行った。
【0053】
1.付着油量測定
熱発泡性耐火シート(150mm×50mm×3mm)の、耐火性を付与すべき部分と貼着する面を、煮アマニ油(サンワ化成株式会社製「アマニボイル油(商品名)」(粘度:0.14Pa・s(標準状態)、密度:0.95g/ml(標準状態))に浸して1分間静置させた。次いで、煮アマニ油から熱発泡性耐火シートを取り出し、10分間垂直に縦置した後、熱発泡性耐火シートの耐火性を付与すべき部分と貼着する面に付着した煮アマニ油の重量を測定した。結果を表3に示す。
【0054】
2.脱落・ズレ試験
225mm×450mm×1.6mmの鉄板に表3に示す量のアクリル系接着剤を刷毛で塗布して、鉄板の上端から150mmまでが覆われるように熱発泡性耐火シートを巻き付け、熱発泡性耐火シート表面をプロパンガスバーナーの炎(約1000℃)で約5分間加熱した。加熱後の脱落及びズレを目視にて観察した。評価は、10:脱落及びズレはなし、1:著しい脱落又は100mm以上のズレが見られた、として10段階で行った。結果を表3に示す。
【0055】
3.耐火性試験
300mm×300mm×3500mm、厚さ9mmの鋼材(JIS G 3466 (STKR400))にアクリル系接着剤を100g/m2塗布し、厚さ3mmの熱発泡性耐火シートを貼着し、試験体を得た。この試験体を、財団法人日本建築総合試験所が制定する防耐火性能試験・評価業務方法書に基づき柱1時間耐火試験を行った。その結果、所期高さ3500(h:mm)における最大軸方向収縮量(mm)が35以下、最大軸方向収縮速度(mm/分)が10.5以下であった。
【0056】
実施例2〜4
表1及び表2に示す熱発泡性耐火材、繊維質シートを用い、表3に示す熱発泡性耐火シートを作製した。得られた熱発泡性耐火シートを用い、実施例1と同様の方法で、付着油量測定及び脱落・ズレ試験を行った。
【0057】
実施例5
表1に示す熱発泡性耐火材を用い、表3に示す熱発泡性耐火シートを作製した。得られた熱発泡性耐火シートを用い、実施例1と同様の方法で、付着油量測定及び脱落・ズレ試験を行った。
【0058】
比較例1
表1に示す熱発泡性耐火材を用い、表3に示す熱発泡性耐火シートを作製した。得られた熱発泡性耐火シートを用い、実施例1と同様の方法で、付着油量測定及び脱落・ズレ試験を行った。
【0059】
実施例1〜5では、ズレ及び脱落があまりなく、優れた耐火性を示した。一方、比較例1は、熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)/接着剤の塗付量(g/m2)が本発明の規定範囲外であるため、ズレ、脱落が発生し、十分な耐火性能が得られなかった。
【0060】
【表1】
Figure 0003911692
【0061】
【表2】
Figure 0003911692
【0062】
【表3】
Figure 0003911692
【0063】
【発明の効果】
本発明の耐火構造は、熱発泡性耐火シートの優れた脱落防止性及びズレ落ち防止性を有し、耐火性能を維持することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、本発明で用いる熱発泡性耐火シートの一例の模式図を示す図である。
【図2】 図2は、繊維質シートを有する本発明で用いる熱発泡性耐火シートの具体例の模式図を示す図である。

Claims (8)

  1. 接着剤を用いることにより、耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層して得られる耐火構造であって、
    [熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]
    が0.4以上となるような量の接着剤を使用してなることを特徴とする耐火構造。
  2. 接着剤と接する熱発泡性耐火シートの面が凹凸を有していることを特徴とする請求項1に記載の耐火構造。
  3. 熱発泡性耐火シートが、繊維質シートと熱発泡性耐火材から構成され、繊維質シートが接着剤と接することを特徴とする請求項1または2に記載の耐火構造。
  4. 繊維質シートが、有機繊維を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の耐火構造。
  5. 繊維質シートが、無機繊維を含み、該無機繊維が網目状に配列されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の耐火構造。
  6. 繊維質シートが、無機繊維と有機繊維とからなり、該無機繊維が網目状に配列されたシートであり、その少なくとも一面に有機繊維シートを積層したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の耐火構造。
  7. 熱発泡性耐火材が、樹脂成分、難燃剤、発泡剤及び炭化剤を含有することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の耐火構造。
  8. 接着剤を用いることにより、耐火性を付与すべき部分に熱発泡性耐火シートを積層する耐火構造の施工方法であって、
    [熱発泡性耐火シートの付着油量(g/m2)]/[接着剤の使用量(g/m2)]
    が0.4以上となるような量の接着剤を使用することを特徴とする方法。
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