JP4475800B2 - 難燃性パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼後のパネル形状の維持性能に優れた難燃性パネルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般住宅においては木造軸組構造の場合、その外壁面は、表面を吹き付けによって塗装された木やモルタルによって仕上げられるのが一般的である。この場合、モルタルの養生期間や塗料の乾燥期間が必要であり、そのためこの構法は湿式構法と呼ばれる。また、間柱に合板やパネルを釘付けし、その外側に窯業系サイディングボードを釘付けしたり、タイル等を横レールに引っかけるなどのプレハブ構法、ツーバイフォー構法と呼ばれる構法による住宅も一般的であり、これらの構法は乾式構法と呼ばれている。
【0003】
上記湿式構法は、例えば、外壁面に吹き付けによる塗装を行った場合、近隣家屋への塗料液微粉の飛散や塗料中の有機溶剤の揮散による環境負荷の増大が問題となるばかりでなく、塗装仕上げによる外壁面は約10年で色調や表面樹脂層が劣化して外壁面の見栄えが悪くなり、そのため再塗装を必要とするという問題もあった。また、レンガ、タイル等をモルタルを介して積み重ねたり、貼り付けたりする構法でもやはり、養生のため長い工期を要する点という問題があった。
【0004】
一方、乾式構法においては、例えば、特開平5−209454号公報に開示されているような窯業系サイディングボードやタイル等を用いる場合、これらの単位面積当たりの重量は重く、設計の段階から大きな重量に耐えうる設計をしなければならなかった。特に木造軸組構造の家屋のうち、築後10年以降のいわゆる中古住宅の外壁の改装(リフォーム)を再塗装によらずに実施しようとして、窯業系サイディングボードやタイル等を用いようとした場合には、既存の外壁材や柱の設計強度を越えることになり、これらの大きな重量の窯業系サイディングボードやタイル等は使用できない場合が多い。窯業系サイディングボードや該タイル等を用いた家屋そのもののリフォームであっても、既存の外壁材や柱の設計荷重を越えないようにするための、既存外壁材の除去や柱の増強等の別工事を必要とすることが多く、リフォーム工事の施工上極めて不便であった。
【0005】
また、窯業系サイディング材の施工では、通常3尺×6尺(約90cm×約180cm)板の大平面のパネルを釘打ちで固定していくため、重量物である該パネルの運搬や壁面での位置決め作業の際に施工者にかかる負担も大きい。
そのため、近年、軽量外壁材として、金属サイディング等の軽量サイディング材が開発されてきているが、これは、表層を構成するアルミニウム等の金属薄板表面にエンボス状凹凸をつけ、その内層をウレタンフォーム等とした構造であり、これを釘打ちによって既存外壁面に取り付ける構法が採用されている。この構法は、例えば、特開昭63−125770号公報に開示されている。
【0006】
しかしながら、該アルミニウム表面の凹凸形状は光沢感が出過ぎるため外観の高級感に欠けることが多い。またアルミニウムは、その融点が660℃であるため、火災等によって外壁表面に裸火が激しく接するような場合、防火性の面で問題がある。
同じく軽量外壁材として、熱可塑性樹脂を主原料としてパネル状に成形したものが特開平7−217059号公報に開示されている。しかしながら熱可塑性樹脂系のサイディング材は防火性に乏しく、防火地域に指定された地区では外壁材として使用することができないといった問題がある。とりわけこれら熱可塑性樹脂系のサイディング材においては、燃焼する際に材料が元のパネルとしての形状を保持することが難しいという問題もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の事情を背景に、一般住宅の外壁に釘やビスなどで容易に取り付けられるくらい軽量で、燃焼後のパネル形状の維持性能に優れた難燃性パネルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、以上のような現状を背景に、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、(1) 少なくともフェノール樹脂、水酸化アルミニウム、カオリンクレー及び無機繊維を含有する、発泡させられることのない成形用原料を用いて成形された非発泡型のパネルであって、該パネル内部に、無機繊維よりなる、20g/m2 以上、250g/m2 以下のシート基材を、更に含有していることを特徴とする難燃性パネル、(2) パネルの表面が防火性能を有する塗材で塗装されていることを特徴とする(1)記載の難燃性パネル、(3) 前記水酸化アルミニウムと前記カオリンクレーとの混合比が、質量比で、1:9〜9:1である(1)又は(2)記載の難燃性パネル、(4) 前記水酸化アルミニウムと前記カオリンクレーのパネル中の合計含有量が、30wt%以上、80wt%以下である(1)乃至(3)の何れか一つに記載の難燃性パネル、(5) 前記シート基材の厚みが、パネル厚みの2〜20%である(1)乃至(4)の何れか一つに記載の難燃性パネル、(6) 前記シート基材の含有量が、パネルの2wt%以上、20wt%以下である(1)乃至(5)の何れか一つに記載の難燃性パネル、(7) パネル平均厚みが、1mm以上、5mm以下である(1)乃至(6)の何れか一つに記載の難燃性パネル、である。
【0009】
本発明は、難燃性に優れたフェノール樹脂を主たる樹脂成分とするパネルにおいて、少なくとも無機フィラーとして水酸化アルミニウムとカオリンクレイを含み、かつパネル内部に無機繊維よりなるシート基材を含有しているパネルが、防火性能に優れるばかりでなく、燃焼後のパネル形状の維持特性に優れた効果を発揮することを見出したことに基くものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について詳細に説明する。
まず本発明の難燃性パネルは、少なくともフェノール樹脂、水酸化アルミニウム、カオリンクレー及び無機繊維を含有するパネルである。
上記フェノール樹脂としては、レゾール系フェノール樹脂であっても、ノボラック系フェノール樹脂であっても良く、また、これらの樹脂に、必要に応じて重合度を高める目的で、レゾール型フェノール樹脂では酸触媒、ノボラック型フェノール樹脂では塩基性触媒を添加して用いても良いが、常温で液状を示すレゾール系フェノール樹脂を無触媒で用いることが、成形加工が容易にでき生産性が上げられる点から好ましい。
【0011】
またフェノール樹脂の含量はパネル中の樹脂量として10wt%以上、60wt%以下であることが好ましく、さらに好ましくは15wt%以上、40wt%以下が特に推奨される。フェノール樹脂の含量は、成形したパネルの耐久性の観点から10wt%以上が好ましく、防火性の観点から60wt%以下が好ましい。
本発明のパネルは無機フィラーとして、水酸化アルミニウムとカオリンクレーを含んでいることが必要である。水酸化アルミニウムとカオリンクレーは200〜600℃の範囲で吸熱作用を示し、パネルの燃焼時に燃焼反応を阻害する効果を有する。水酸化アルミニウムとカオリンクレイの混合比は質量比で好ましくは1:9〜9:1の範囲、より好ましくは1:5〜5:1の範囲、特に好ましくは1:3〜3:1の範囲で効果を発現する。この水酸化アルミニウムとカオリンクレーの合計のパネル中の含有量は30wt%以上、80wt%以下が好ましく、より好ましくは40wt%以上、70wt%以下である。200〜600℃の範囲で吸熱作用を示す無機物として、水酸化アルミニウムとカオリンクレイの他に水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、ドーソナイト、アルミン酸カルシウム、ホウ酸亜鉛などがあるが、本発明においては水酸化アルミニウムとカオリンクレー以外にこれらの無機物をパネル中の含有量として20wt%以下であれば含んでいても良い。なお無機フィラーとしては、先に挙げた吸熱作用を示す無機物の他に、防火性能を損ねない範囲で炭酸カルシウム、タルク、マイクロバルーン、硫化バリウム、無水ケイ酸、けい藻土、ガラスパウダー、マイカ、炭酸マグネシウム、三酸化アンチモン、ゾノトライト、トバモライト、ワラストナイト、けい砂、石膏等が混合されていても良い。
【0012】
本発明の難燃性パネルは無機繊維を含んでいることが必要である。無機繊維とはガラス繊維、金属繊維、鉱物繊維等を指し、これらを単独または混合して用いることができる。中でもガラス繊維は高い強度を持ちコスト的にも有利なため推奨される。ガラス繊維の種類としてはE−ガラス、C−ガラス、T−ガラス、AR−ガラス、D−ガラスのいずれの種類のガラスを用いても良いが、コスト面などからE−ガラスが好ましい。またガラス繊維の繊維径は3〜30μm程度の繊維径のものが好ましく、より好ましくは6〜15μmである。ガラス繊維の繊維長は成形物の強度の観点から0.1mm以上が好ましく、無機フィラーとフェノール樹脂とからなる成形用樹脂組成物の流動性の観点から100mm以下が好ましい。より好ましくは3〜30mmである。
【0013】
パネル中のガラス繊維の含量としてはパネルの強度の観点から3wt%以上が好ましく、フェノール樹脂および無機フィラーと混合した際の流動性の観点から30wt%以下が好ましい。より好ましくは5wt%以上、20wt%以下である。
本発明の難燃性パネルは、パネル内部に無機繊維よりなるシート基材を含有している。ここで無機繊維よりなるシート基材とはガラス繊維、金属繊維、鉱物繊維等の無機繊維が不織布状、織布状、マット状等に成形されてシート状となっている材料を示す。本発明のパネルには、このシート状の無機繊維以外にも無機繊維が含まれているが、この無機繊維は、シート状の形態をとらずに繊維状でパネル中に分散した状態で存在するものであり、シート基材を構成する無機繊維とは独立に量、種類を変えることができるものである。
【0014】
本発明において、無機繊維よりなるシート基材は無機繊維の長さ、径は特に限定されるものではないが、十分な強度を発現させるためその秤量については10g/m2以上、300g/m2以下が好ましく、より好ましくは20g/m2以上、250g/m2以下である。得られたパネルの燃焼後の形状保持性の観点から、秤量は10g/m2以上が好ましく、パネルの成形性の観点から、300g/m2以下が好ましい。
【0015】
また無機繊維よりなるシート基材にはそのシート形状を保持するためのバインダーが無機繊維表面に付着していてもよく、バインダーとしてはアクリル系、エポキシ系、ポリエステル系などの有機系樹脂が好ましく用いられる。また本発明において、このシート基材はパネル全体を覆うように埋設させるのが好ましいが、パネルの形状からしてシート基材を埋設させることが困難な場合はこの限りではない。しかしながら十分な補強効果を発現するためには、好ましくはパネル面積の80%以上、より好ましくは90%以上を覆うものであることが推奨される。
【0016】
シート基材の厚みについては埋設されるパネルの厚味の2〜20%が好ましく、5〜10%がより好ましい。シート基材の含有量についてはパネルの2wt%以上、20wt%以下が好ましく、5wt%以上、10wt%以下がより好ましい。さらに、1枚のパネルに複数枚のシート基材を用いてもよい。
またパネルに表裏があり、どちらか一方に意匠面がある場合は、シート基材を含有していることがわからないように意匠面とは反対側に埋設させるのが好ましい。本発明による難燃性パネルがシート基材を含んでいるか否かは、シート基材の秤量が大きい場合はパネルの表面を見てシート基材が浮き彫りになっているか否かで判定がつく。またシート基材の秤量が小さな場合は加熱炉でパネルを完全に燃焼させた際、その残さにシート状の無機繊維が残るか否かで判定することができる。
【0017】
本発明における難燃性パネルには、得られたパネルにさらなる難燃性、耐候性、成形時の離型性等を付与するために難燃剤、紫外線吸収剤、内部離型剤、増粘剤等の添加剤を加えてもよく、特に成形性を向上させるため内部離型剤を添加することが推奨される。内部離型剤の添加量は、パネル中の含量としては0.1wt%以上、10wt%以下が好ましく、より好ましくは1wt%以上、5wt%以下である。内部離型剤としては脂肪族炭化水素系のもの、高級脂肪族アルコール系のもの、脂肪酸アマイド系のもの、金属石けん系のもの、リン酸系のものなどが挙げられ、中でもステアリン酸亜鉛、中和性リン酸アルコールは離型効果が高く好ましい。
【0018】
本発明における難燃性パネルとは、表面が平坦な平板、表面にパネル素材によって型取られた意匠を有するもの、または塗装によって装飾を施されたパネル状の成形体を指す。本発明によって得られるパネルは外壁材、内壁材、床材、屋根材、天井素材等の建築用素材として利用可能であるが、その耐久性、防火性、意匠性から特にリフォーム用の外壁材として好適である。このためパネルの構造を工夫してより簡易に施工でき、かつ頑健なものとすることが好ましい。
【0019】
パネルの厚みは薄すぎると燃焼後のパネルの形状保持、強度低下が顕著になるため、パネルの平均厚みは1mm以上、5mm以下とすることが推奨される。またパネル一枚の大きさを0.2m2以上、1m2以下とすることが好ましく、パネル一枚の質量は0.5kg以上、6kg以下が好ましく、パネルの上下左右部に嵌合構造を持たせることなども推奨される。なおここで嵌合構造とはパネルの一部分に凸部、別のパネルの一部分に凹部を持たせて2枚のパネルの凸部と凹部をはめ込んでパネルを継ぎ足していくことができる構造を指す。
【0020】
本発明の難燃性パネルの製造法としては、目的のパネル形状をなした上下分離可能な金型を準備し、金型に成形用の原料を必要な量だけ投入し、加熱加圧し、その後金型を開き目的のパネルを取り出して得られる。この時、無機繊維よりなるシート基材を含有させるには、金型の上にシート基材をセットしてから原料を投入し加熱加圧することでシートを含有したパネルを得ることができる。なおここで成形用の原料とはフェノール樹脂、無機フィラー、無機繊維およびその他の添加剤の混合物である。
【0021】
本発明の難燃性パネルは、長期使用時における色調を一定にするために、その表面を塗装することが好ましい。ここで表面とはパネルの表の面と裏の面のどちらか一方、またはその両方を指す。表面の塗装に用いられる塗料としては耐光性塗料が好ましく、アクリルシリコン系、ウレタン系、シリコン系、フッ素樹脂系のいずれを用いても良いが、コスト面からアクリルシリコン系が好ましい。また本発明のパネルの場合、塗料として防火性能を有する塗材を用いることはパネルの防火性能をさらに向上させるためより好ましい。
【0022】
防火性能を有する塗材とは、その塗材をパネルに塗布することによってパネルを燃焼させた際の発熱量を抑制する効果を発揮する塗材を示す。発熱量の抑制効果は、例えば東洋精機(株)のコーンカロリーメータIII装置を用い、(財)日本建築総合試験所編「防耐火性能試験・評価業務方法書」に基づいて行う燃焼試験で、総発熱量を評価することによって判定ができる。防火性能を有する塗材の例としては塗材中に三酸化アンチモン、酸化ジルコニウム、メタホウ酸バリウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミン、ペンタエリスリトル、ホウ酸亜鉛、リン酸エステル、トリクレジルホスフェート等を含む塗料が挙げられる。これらの塗材は単独で用いることも混合して用いることもできる。また防火塗材とアクリルシリコン系耐光性塗料をそれぞれ塗布して塗膜を2層とすることもできる。
【0023】
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
【0024】
【実施例1】
レゾール系フェノール樹脂(昭和高分子(株)製BRL−240)25.0質量部、増粘剤として水酸化カルシウム(関東化学(株)製 試薬特級)0.3質量部、内部離型剤としてステアリン酸亜鉛(関東化学(株)製試薬一級)1.0質量部、水酸化アルミニウム(昭和電工(株)製ハイジライトH32)32.5質量部、カオリンクレイ(ENGELHARD社製 ASP−400P)32.5質量部、繊維長3mmのガラス繊維(日東紡績株式会社製 CS−3SK)5.0質量部をオムニミキサー(千代田技研工業(株)製OM−5)にて約1分間、混合撹拌して成形用原料を得た。180℃に加熱した加圧プレスに装着された表面クロムメッキ仕上げの鋼製金型へ、金型の形と同形に切断したシート基材としてガラス繊維不織布 (日本電気ガラス(株)製 秤量100g/m2)と、そのマット上に成形用原料を素早く所定量セットし、金型を閉めて加熱加圧(1.17×107Pa)したところ、金型内形状と同型のパネルを得た。得られたパネルの平均厚みは2mm、単位面積当たりの質量が4kg/m2であった。
【0025】
このパネルを10センチ角の大きさに切り出し、750℃のオーブン中で20分間焼成させたところ、焼成後のパネルは10cm角の形状を保持しており、このパネルを2mの高さから落下させても破損しなかった。結果を表1に示す。
【0026】
【実施例2〜4】
無機繊維よりなるシート基材の種類を変えた以外は、実施例 1と同様にしてパネルを作製し、燃焼後のパネル形状の観察と落下試験をおこなった。結果を表1に示す。シート基材を含有したパネルは燃焼後のパネルの形状保持性にすぐれ、落下試験においても破損がないことがわかる。
【0027】
【実施例5】
実施例1で作製したパネルの表面にポリリン酸アンモニウム含有の不燃塗料を50g/m2の塗布量で塗装したあとパネルを10cm角の大きさに切り出し、750℃のオーブン中で20分間焼成させ、実施例1と同様に燃焼後のパネル形状の観察と落下試験をおこなった。燃焼後のパネルは灰化していない部分が多数残っておりパネルの形状を保持していた。またこのパネルを2mの高さから落下させても破損しなかった。結果を表1に示す。
【0028】
【比較例1】
パネルの成形時に無機繊維よりなるシート基材を使用せず、それ以外は実施例1と同様にしてパネルを作製し、燃焼後のパネル形状の観察と落下試験をおこなった。燃焼後のパネルにはそりがみられた。またパネルを2mの高さから落下させると複数の破片に破損した。結果を表1に示す。
【0029】
【比較例2】
原料中の水酸化アルミニウムとカオリンクレイの全量を炭酸カルシウムとし、それ以外は実施例1と同様にしてパネルを作製し、燃焼後のパネル形状の観察と落下試験をおこなった。燃焼後のパネルは表面の灰化が激しく、またこのパネルを2mの高さから落下させると複数の破片に破損した。結果を表1に示す。
【0030】
【表1】
【0031】
【発明の効果】
本発明によって燃焼後の形状と強度の維持性能に優れた難燃性パネルを得ることができる。
Claims (7)
- 少なくともフェノール樹脂、水酸化アルミニウム、カオリンクレー及び無機繊維を含有する、発泡させられることのない成形用原料を用いて成形された非発泡型のパネルであって、該パネル内部に、無機繊維よりなる、20g/m2 以上、250g/m2 以下のシート基材を、更に含有していることを特徴とする難燃性パネル。
- パネルの表面が防火性能を有する塗材で塗装されていることを特徴とする請求項1記載の難燃性パネル。
- 前記水酸化アルミニウムと前記カオリンクレーとの混合比が、質量比で、1:9〜9:1である請求項1又は請求項2記載の難燃性パネル。
- 前記水酸化アルミニウムと前記カオリンクレーのパネル中の合計含有量が、30wt%以上、80wt%以下である請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の難燃性パネル。
- 前記シート基材の厚みが、パネル厚みの2〜20%である請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の難燃性パネル。
- 前記シート基材の含有量が、パネルの2wt%以上、20wt%以下である請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の難燃性パネル。
- パネル平均厚みが、1mm以上、5mm以下である請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の難燃性パネル。
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