JP3911299B2 - 板材の打抜き加工方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、打抜き加工において生じるだれの防止に関する。
【0002】
【従来の技術】
板材の打抜き加工においては、ダイスとポンチとのクリアランスにより、打抜き穴の上面の縁に下方に凹んだ環状だれが生じ、板材の平面が失われる。このため、平面を必要とする加工品では、環状だれを修正する必要が生じる。この環状だれを小さくする方法として、つぎのものが知られている。
【0003】
1)シェービング加工によりだれを切除する。
切削によりだれを取り去る方法であるため、板厚が増すと複数回の加工が必要となる。特に材料のもつ加工硬化指数(n値)が大きい場合には、取り代をより小さくする必要があり、加工回数の増加という問題が生じる。
【0004】
2)対向ダイス剪断法。
だれはかなり小さくできるが、ダイスの押し込み部で小さなだれが発生するため、1/100mm台の極小だれは達成困難である。また、型の構成および作動が複雑なため、特殊なプレスと型を必要とする。従って設備投資を必要とし、かつ加工速度が上がらないなど生産性の点でも劣る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
この発明の目的は、板材の打抜き加工において板材の表面の打抜き穴の縁に環状に生じた環状だれを、簡単で低コストに修正できる打抜き加工方法の提供にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明の打抜き加工方法は、ポンチおよびダイス間に板材を設置し所定寸法の穴を打ち抜く打抜き加工方法において、打抜き穴の寸法より一定寸法だけ小さい下穴を打抜き、この工程で板材の上面の下穴の縁に環状に生じた環状だれを、板材を裏返して前記所定寸法の穴を逆打抜きすることにより修正するか(図1・2参照)、または板材を裏返すことなくそのままで、ダイスに対して相対的なポンチの移動を打抜きと逆方向から行うことにより、前記所定寸法の穴を逆打抜きすることにより修正し(図3参照)、前記一定寸法は、前記逆打抜きの際の取り代sであり、前記板材の板厚tに対する前記取り代sの比s/tを0.035〜0.28の範囲とし、前記板材の加工硬化指数n値が大きいほど取り代sを小さくすることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の打抜き加工方法は、前記逆打抜きにおけるダイスの外径は、逆打抜きポンチの外径に対して板厚の1%以下のクリアランスを有し、取り代0.2mm以下であることを特徴とする。
【0008】
【発明の効果】
板材に下穴を打抜き、これをバリ側から径が僅かに大きいポンチおよびダイスで逆打抜き加工を行うことにより、環状だれを除去する。このため、環状だれをシェービング加工で修正する後処理に比較し、低コストで効率良く加工だれの少ない打抜き加工ができる。また、対向ダイス剪断法に比較し、加工装置も簡単な構成でよく、生産性も優れる。
【0009】
【発明の実施の形態】
図1〜図4はこの発明にかかる板材の打抜き加工方法を示す。図1の(イ)に示す如く、一例として、板厚t=1.4mmの板材である鉄板1を、ダイス2およびポンチ3を有するプレス機で打抜き加工し、図1の(ロ)に示す如く下穴4を形成する。ダイス2とポンチ3とのクリアランスC1 は一般的な数値である板厚の5%に設定されており、下穴4は、上面に幅X、深さYの環状だれ41が生じるとともに、下穴4の下部に破断面42およびバリ43が発生する。
【0010】
つぎに図2の(イ)に示す如く、下穴が開いた鉄板1を裏返して、下穴加工寸法の穴に対してダイス20およびポンチ30により、図2の(ロ)に示す逆打抜きを行う。この際、ダイス20とポンチ30とのクリアランスC2は板厚の1%以下に設定する。これにより、環状だれ41は材料が流動して板面に復帰し、微小な破断面44が形成される。
【0011】
ダイス20の刃先21の位置は、板材の板厚tおよび加工硬化指数(n値)により最適位置を選定することになるが、逆打抜きポンチ外径に対して板厚の1%以下のクリアランスを有することが環状だれの確実な除去のためには望ましい。
【0012】
図3は、下穴4が開いた鉄板1を裏返さずに、逆方向から所定寸法の穴を打抜き環状だれを修正する加工方法の一例を示す。6はストリッパ、7はガイドポスト、8はガイドブッシュである。プレスラムに固定された上型10にダイス2が取り付けられ、プレスボルスターに固定された下型9にポンチ3が取り付けられており、プレスラムの下降によりポンチ3およびダイス2により下穴加工された鉄板1をバリ側より上方に打ち抜くメカニズムである。このメカニズムを使えば、下穴加工された鉄板1を裏返さなくても加工が可能なため、単発型から順送等幅広い範囲に適用が可能である。
【0013】
図4の(イ)、(ロ)、(ハ)は、逆打抜き工程の剪断過程を示す。(イ)に示す如く、逆打抜き工程の前は、幅X、深さYのだれ41が下穴4の下面の縁に存在する。このだれ41は、(ロ)に示す如く、逆打抜きの途中で材料の流動で消滅する。打抜き後は(ハ)に示す如く、打抜き穴40の下部に微小の破断面44が発生するが、環状だれの発生は防止され、実用上有効なだれ量0.05mm以下の平面が確保される。このため、通常の平面を必要とする部品においても、後処理が省略できる。
【0014】
図5は、一例として、加工硬化指数(n値)が異なる板厚t=1.4mmの板材を用いて逆打抜きにおける取り代sを変化させたときの逆打抜き後の残留だれ量の実測データを示す。図中の〇は、残留だれ量が0.05mm以下、△は残留だれ量が0.05mmより大きく0.3mmより小さい場合、×は残留だれ量が0.3mm以上であった場合を示す。n値が大きいほど取り代sを小さくする必要があることを示す。これらのデータにより、板厚に対する取り代比s/tおよび加工硬化指数n値により最適条件を選定することになるが、s/tは、0.035〜0.28の範囲であることが、環状だれの確実な除去の為に望ましい。尚、塑性加工においては、比例則が適用可能なことから、他の板厚でも同様の効果が得られることは明白である。
【0015】
また、逆打抜き時のクリアランスC2 の最適値は、取り代sおよび加工硬化指数n値で変化する。残留だれ量と、クリアランスC2 および取り代sとの関係を図6のグラフに示す。このグラフから、C2 =0.01mm前後であれば、n値0.1前後の軟鋼板でも取り代s=0.25以下なら残留だれ量を0.05mm以下にでき、C2 =0.03mm以上であると取り代s=0.3mm以上および加工硬化指数n値0.1以上の場合は問題が生じることが判る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の打抜き加工の断面図である。
【図2】この発明の打抜き加工の一実施例の断面図である。
【図3】この発明の打抜き加工の他実施例の断面図である。
【図4】図2の拡大工程図である。
【図5】板材の加工硬化指数、板厚、取り代と残留だれ量との相関グラフである。
【図6】板材の加工硬化指数、クリアランスと残留だれ量との相関グラフである。
【符号の説明】
1 鉄板(板材)
2、20 ダイス
3、30 ポンチ
4 下穴
5、40 打抜き穴
6 ストリッパ
7 ガイドポスト
8 ガイドブッシュ
9 下型
10 上型
21 刃先
41 環状だれ
44 破断面

Claims (3)

  1. ポンチおよびダイス間に板材を設置し所定寸法の穴を打ち抜く打抜き加工方法において、打抜き穴の寸法より一定寸法だけ小さい下穴を打抜き、この工程で板材の上面の下穴の縁に環状に生じた環状だれを、板材を裏返して前記所定寸法の穴を逆打抜きすることにより修正し、前記一定寸法は、前記逆打抜きの際の取り代sであり、
    前記板材の板厚tに対する前記取り代sの比s/tを0.035〜0.28の範囲とし、前記板材の加工硬化指数n値が大きいほど取り代sを小さくすることを特徴とする板材の打抜き加工方法。
  2. ポンチおよびダイス間に板材を設置し所定寸法の穴を打ち抜く打抜き加工方法において、打抜き穴の寸法より一定寸法だけ小さい下穴を打抜き、この工程で板材の上面の下穴の縁に環状に生じた環状だれを、板材を裏返すことなくそのままで、ダイスに対して相対的なポンチの移動を打抜きと逆方向から行うことにより、前記所定寸法の穴を逆打抜きすることにより修正し、前記一定寸法は、前記逆打抜きの際の取り代sであり、
    前記板材の板厚tに対する前記取り代sの比s/tを0.035〜0.28の範囲とし、前記板材の加工硬化指数n値が大きいほど取り代sを小さくすることを特徴とする板材の打抜き加工方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の打抜き加工方法において、前記逆打抜きにおけるダイスの外径は、逆打抜きポンチの外径に対して板厚の1%以下のクリアランスを有し、前記取り代0.2mm以下であることを特徴とする板材の打抜き加工方法。
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