JP3910836B2 - 原子炉の再循環出口ノズルシール装置 - Google Patents

原子炉の再循環出口ノズルシール装置 Download PDF

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    • Y02E30/30Nuclear fission reactors

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  • Monitoring And Testing Of Nuclear Reactors (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再循環ポンプが配管を介して接続される原子炉圧力容器の再循環出口ノズルを、その内側から水密に止栓する原子炉の再循環出口ノズルシール装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
図6に示すように一般に沸騰水型原子炉は軽水を収容する有底円筒状の原子炉圧力容器1を有し、その半球状頭部1aは開閉自在であり、原子炉の定期点検時には開放される。原子炉圧力容器1は蒸気出口管2、給水入口管3および再循環出口ノズル4を具備している。再循環出口ノズル4には再循環ループ配管5を接続し、この再循環ループ配管5には、その途中に再循環ポンプ6を介装すると共に、その上流側と下流側とに第1,第2の開閉弁7,8をそれぞれ介装している。
【0003】
再循環ループ配管5の出口側端部5aは原子炉圧力容器1の再循環入口ノズル9の外端部に接続され、この再循環入口ノズル9の内端部は原子炉圧力容器1内のジェットポンプ10に連通されている。ジェットポンプ10はシュラウド11と原子炉圧力容器1の内周面との環状間隙内にて周方向に所要のピッチを置いて複数配設されている。これらジェットポンプ11の駆動により、シュラウド11の周囲でリング状のパターンを成して炉水を循環させるようになっている。
【0004】
シュラウド11はその内部に複数本の核燃料12を装荷する炉心部13を形成している。シュラウド11の上方には蒸気発生器14、蒸気乾燥器15をそれぞれ配設している。
【0005】
ところで、このように構成された沸騰水型原子炉では、その核燃料12の装荷や保守のための運転休止時には、原子炉圧力容器1内の炉水を排水をせずに再循環ループ配管5の切離しや水抜きをすることが必要である。
【0006】
従来、再循環ループ配管5の吸込管の保守および修理作業に際しては、原子炉圧力容器1の側面に再循環出口ノズル4の高さよりも低い水位まで原子炉圧力容器1内の炉水を排水することが必要であった。
【0007】
しかし、再循環出口ノズル4は一般に核燃料12を装荷する炉心部13よりも低い位置に設置されているので、炉心部13の全ての核燃料12を取り外さなければ冷却材を排出することができない。しかし、このような作業は多くの費用と時間がかかるうえに、放射性物質の取扱いおよび貯蔵を必要とし、コストアップを招いている。
【0008】
また、再循環ループ配管5の第1,第2の開閉弁7,8の締切りにより再循環ループ配管5の切離しや水抜きが可能であるが、これら開閉弁7,8は、定期的な保守が必要であるうえに、これら開閉弁7,8の使用中に切離しや水抜きを実施することはできない。その上、もしこれら開閉弁7,8の保守を行なわなければこれら開閉弁7,8は液漏れを生じ易いことも判明している。
【0009】
そこで、再循環出口ノズル4内にノズルプラグを挿入し、止栓することにより原子炉圧力容器1内の冷却材を抜き出さずに保守点検作業を実施する方法が考えられる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようなノズルプラグを使用する場合には、再循環出口ノズル4が原子炉圧力容器1のほぼ最下部に近い場所で水平方向に突出する横向ノズルであり、その内方の原子炉圧力容器1内は作業スペースが狭い水中遠隔作業となるため、作業性が困難であり、高い精度での位置決めが要求されるものであった。また、再循環出口ノズル4が原子炉圧力容器1内の水深の深い箇所にあるので、ノズルプラグのシール機構に係るシール材には水圧(水頭圧)が高くなる。このため、その水圧でシール材の潰れや捩れ等の発生が考えられる。
【0011】
したがって、従来では、上述したように再循環ループ配管5等の冷却材再循環系の配管および機器の保守点検を実施する場合は、原子炉圧力容器1内の全ての冷却材を抜き出した後、保守点検作業を実施しなければならず、定検工程の短縮の改善が要請されている。
【0012】
本発明はこのような事情を考慮してなされたもので、その目的は、再循環出口ノズル内に、その内方からプラグを挿入して水密にシールすることにより、原子炉圧力容器内の冷却材を抜き出さずに冷却材再循環系の配管や機器の保守点検作業を実施することができるようにする原子炉の再循環出口ノズルシール装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、炉心シュラウドを収容する原子炉圧力容器の再循環出口ノズル内に、その内側開口端から挿脱自在に挿入され、この出口ノズルを閉塞するプラグと、このプラグに配設され、このプラグが上記再循環出口ノズル内に挿入されたときに、その出口ノズルの内側開口端外周部に当接されるフランジと、上記出口ノズルの軸と直角方向となる上下方向に伸縮する水圧シリンダと、この水圧シリンダの伸縮により伸縮するパンタグラフ機構と、上記水圧シリンダの軸方向の収縮時にそれぞれ伸長する上記パンタグラフ機構の一対の伸長端の一端に形成されて上記フランジに固着される固着端と、この伸長端の他端に配設されて上記炉心シュラウドの外周面に当接される押え板とを備え、上記パンタグラフ機構の伸長時に、この押え板を上記炉心シュラウドの外周面に当接させて上記プラグを上記出口ノズル内に挿脱自在に挿入させるプラグ挿脱装置と、上記プラグの外周面に配設され、加圧流体の流入による膨張時に上記プラグと上記再循環出口ノズルとの間隙をシールするシール部材と、上記再循環出口ノズルの内側開口端外周縁部に当接する上記フランジの当接面に突設され、その当接面側を軟質ゴム材で形成しシール基体部側を硬質ゴムで形成した積層構造の押圧シールと、を具備していることを特徴とする原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0014】
請求項2に係る発明は、上記シール部材は、加圧流体の出入により膨縮するチューブと、上記プラグ内に組み込まれた抜脱防止用金具を有し、このシール部材をプラグに形成された溝に挿入したことを特徴とする請求項1記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0015】
請求項3に係る発明は、上記プラグは、上記フランジに、円周方向で千鳥状に配設された複数の締結部材により一体に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0016】
請求項4に係る発明は、上記プラグは、中空構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0017】
請求項5に係る発明は、上記水圧シリンダは遠隔操作により駆動するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0018】
請求項6に係る発明は、上記プラグが上記再循環出口ノズル内に挿入されたときに、上記シール部材と押圧シールとの間の炉水を排水する一方、空気を供給するノズルと、このノズルに接続された配管を有し、この配管は原子炉の外部へ延伸し、この配管から圧縮空気を供給することにより上記シール部材と押圧シール間の炉水を除去してエア空間を形成し、このエア空間にエアシール機能を持たせるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に原子炉の再循環出口ノズルシール装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。なお、これらの図中、同一または相当部分には同一符号を付している。
【0020】
図1は本発明の一実施形態に係る再循環出口ノズルシール装置21が図6で示す原子炉圧力容器1内で伸長したときと、縮小したときの状態を示す側面図、図2はその伸長時の平面図、図3は図2のIII−III線矢視図である。
【0021】
これらの図に示すように再循環出口ノズルシール装置21は図6で示す原子炉圧力容器1の再循環出口ノズル4を、その内側から水密にシールするものであり、そのノズル4内に、原子炉圧力容器1の内側から挿脱自在に挿入される円筒状のプラグ22を備えている。
【0022】
このプラグ22は、その軸方向一端に、再循環出口ノズル4の内側開口端4aよりも大径の円板状の外向フランジ23を図2で示す複数の締付ボルト24により同心状に取り付けている。これら複数の締付ボルト24は外向フランジ23の外面側からプラグ22の一端部側に向けてねじ込まれて外向フランジ23をプラグ22に固定している。これら締付ボルト24は外向フランジ23の外面の内周部にて周方向に所要のピッチを置いて内外2重に配設され、これら内外2重の締付ボルト24の配置は周方向で交互にずれた千鳥状に配設されている。
【0023】
プラグ22は有底円筒状のプラグ本体22aの開口先端22bに、蓋22cを締付ボルト等により固定して閉じており、中空部22dの角部をアール22eにより形成している。
【0024】
プラグ22は、そのプラグ本体22aの外周面に、シール部材の一例である第1,第2段のチューブシール25,26を軸方向に所要の間隔を置いて並設している。
【0025】
図4にも示すように第1,第2のチューブシール25,26はプラグ本体22aの外周面に、断面形状が矩形状で外端開口の所要大の周溝27,28をそれぞれ形成し、これら周溝27,28には、弾性を有する環状の密閉チューブ25a,26aを、その外周面が周溝27,28の開口外端とほぼ面一、または僅少外方へ突出する状態で収容固定し、各チューブ25a,25bの外周面には外方に突の複数の突起25c,26c,…を突設している。
【0026】
また、各チューブ25a,26aは径方向中間部で縮径する縮径部25b,26bをそれぞれ形成し、これらチューブ25a,26a内には、その径方向断面の内部形状に適合して係合する係合金具29,30を挿入し、これら係合金具29,30の各一端を各周溝27,28底部に固着している。
【0027】
さらに、各チューブシール25,26には、その各チューブ25a,26aに、加圧流体である圧縮空気と圧縮液体(水)をそれぞれ供給/排気する別系統の給排配管31,32をそれぞれ接続し、これら加圧流体の供給時に各チューブ25a,26aが膨張し、排出時に収縮するようになっている。給排配管31,32の一端は原子炉圧力容器1の外部まで延出し、圧縮空気と圧縮液体を供給し、または排気する図示しない圧縮流体供給/排出装置に接続されている。
【0028】
一方、外向フランジ23は、再循環出口ノズル4の内側開口端4aの外周部に当接する当接面23aの外周面に、環状の押圧シール33を同心状に配設している。
【0029】
図5に示すように、押圧シール33は、硬質ゴム等よりなる弾性を有する環状帯状のベース33aの先端(外端)上に、このベース33aよりも軟らかい軟質ゴム等よりなる弾性を有する環状帯状のシール部33bを積層固着している。このシール部33bの先端部(外端部)には径方向断面が山形の突部33cを一体に形成しており、この山形突部33cが再循環出口ノズル4の内側開口端外周部に弾性的に当接して水密にシールするようになっている。
【0030】
一方、押圧シール33のベース33aは、その基端部の径方向両側に、外方に突出する外向フランジをそれぞれ一体に突設して段部33a1をそれぞれ形成し、これら両側の段部33a1にそれぞれ係合する内,外両側の環状の押え板34a,34bを外向フランジ23に締付ボルト等により固定しており、これにより押圧シール33を外向フランジ23に固定している。
【0031】
そして、図1,図2に示すように外向フランジ23のプラグ22の取付面と反対側の外面の中央部に、プラグ22よりも小さい当て板35を同心状に固着している。この当て板35には伸縮自在のプラグ挿脱装置36を装着している。
【0032】
プラグ挿脱装置36は図1中前後一対(図2では左右一対)の伸縮自在の例えば菱形のパンタグラフ機構37,38と、これらパンタグラフ機構37,38を伸縮駆動する水圧シリンダ39とを備えている。
【0033】
前後一対のパンタグラフ機構37,38は図2に示すようにプラグ本体22aの中心軸Oを対称軸として左右対称に配置され、図1中、紙面の表裏方向(図2では左右方向)に延在する上下一対のヒンジピン40,41により回動自在に連結されている。
【0034】
すなわち、上ヒンジピン40の前端部(図2では左端部)を、前パンタグラフ機構37の図1中菱形リンクの上部可動節のヒンジピンに一体に連結せしめる一方、下ヒンジピン41の前端部(図2では左端部)を、前パンタグラフ機構37の図1中菱形リンクの下部可動節のヒンジピンに一体に連結せしめている。
【0035】
さらに、ヒンジピン40の後端部(図2では右端部)を、後パンタグラフ機構38の菱形リンクの上部可動節のヒンジピンに一体に連結せしめる一方、下ヒンジピン41の後端部を、後パンタグラフ機構38の菱形リンクの下部可動部のヒンジピンに一体に連結している。
【0036】
そして、これらパンタグラフ機構37,38の各プラグ22側の図1中、上下一対の各端部37a,37b、38a,38bを当て板35の図2中左右両端部に回動自在に枢着する一方、両パンタグラフ機構37,38のシュラウド11側の上下一対の各端部37c,37d、38c,38dには押え板42を回動自在に枢着し、この押え板42を各パンタグラフ機構37,38の伸縮可動時の可動自由端に構成している。
【0037】
また、図2に示すように一対のパンタグラフ機構37,38のプラグ22側の端部には、その内側において、各リンクの板厚より若干大きい間隔を置いて例えば2つのリンクを回動自在に連結してなる2節リンクの補強リンク43,44をそれぞれ並設している。
【0038】
そして、図1,図2に示すように上下一対の上,下ヒンジピン40,41の軸方向中間部同士を水圧シリンダ39により連結している。
【0039】
すなわち、図1に示すように水圧シリンダ39は、シリンダ39aと、その内部に往復動自在に収容されたピストンに連結されたピストンプランジャ39bと、を備えているが、このシリンダ39aの図1中上端部を上ヒンジピン40の軸方向中間部に枢着する一方、ピストンプランジャ39bの外端部(図1では下端部)を下ヒンジピン41の軸方向中間部に枢着している。
【0040】
水圧シリンダ39は、そのシリンダ39内に所要圧の駆動水を供給する一方、その駆動水を排水する図示しない駆動水給排配管と、この駆動水の給水と排水を制御して水圧シリンダ39を軸方向に伸縮させることにより各パンタグラフ機構37,38を伸縮させる図示しない遠隔制御装置とを具備している。
【0041】
そして、図2に示すように再循環出口ノズルシール装置21により再循環出口ノズル4をシールした状態において、後段のチューブシール26および押圧シール33と、再循環出口ノズル4のアール状角部との間に形成される間隙gの炉水を排水する一方、圧縮空気を供給する排水・給気ノズル45と、この排水・給気ノズル45に接続された図示しない排水・給気配管と、原子炉圧力容器1の外部へ延出する排水・給気配管の一端部に接続されて、排水する一方、所定圧の空気を供給する図示しない排水・給気装置とを備えている。
【0042】
次に、このように構成された再循環出口ノズルシール装置21の使用方法および作用を説明する。
【0043】
まず、再循環出口ノズルシール装置21の全体をそのパンタグラフ機構37,38を収縮させた状態でワイヤロープ等により吊り下げ、さらに原子炉圧力容器1内に吊り込み、ワイヤロープの長さや位置を調節して、ノズルプラグ22の位置と姿勢を、シールしようとする再循環出口ノズル4の位置に徐々に調整しながら位置決めし、プラグ本体22aのまず先端部を再循環出口ノズル4内に挿入する。
【0044】
次に水圧シリンダ39に駆動水を供給し、この水圧シリンダを伸長させる。すると、図1に示すように各パンタグラフ機構37,38が伸長し、可動自由端の押え板42がシュラウド11の外周面に押し当てられて係止され、その反動によりプラグ本体22aが再循環出口ノズル4内に移動し、挿入される。このとき、ノズルプラグ本体22aは徐々に水平状態に保ちながら再循環出口ノズル4に吻合して行く。このとき同時に外向フランジ23の押圧シール33の山形突部33cが原子炉圧力容器1の内壁面に弾性的に押し付けられて、まず1つ目のシールを効かせることができる。
【0045】
次に、プラグ22の2段の各チューブシール25,26の各チューブシール25a,26a内に給排配管31,32により圧縮エア等の加圧流体を原子炉圧力容器1の外部から送り込むことによって各チューブシール25,26を膨張させ、これらチューブシール25,26の外周面の複数の凸部25c,26cが再循環出口ノズル4の内周面に弾性的に当接し、プラグ本体22aの外周面と再循環出口ノズル4の内周面との間隙をシールする。
【0046】
このようにして原子炉圧力容器1のほぼ底部に近い再循環出口ノズル4を、短時間に確実に再循環出口ノズルシール装置21により水密にシールすることができる。したがって、原子炉圧力容器1内の冷却材(炉水)を抜き出すことなく、冷却材再循環系の配管および機器の保守点検作業が可能となる。その結果、これら作業時間の大幅短縮を図ることができる。
【0047】
また、2つのチューブシール25,26にそれぞれ供給する加圧流体を所定圧の水と空気とし、別々の系統で供給、排出させるように形成したので、万一、一方の系統に故障が発生しても、他方の系統を作動させることができる。
【0048】
また、各チューブシール25,26はその各チューブ25a,26a内に、これらと係合する金具29,30を組み込み、これらチューブ25a,26aの加圧膨張時に係合する溝に沿ってスライドし、金具29,30から各チューブシール25,26が抜脱するのを防止することができる。
【0049】
また、プラグ本体22aに中空部22dを形成して中空構造に構成しているので、軽量化を図ることができるうえに、この中空部22dの開口先端22bを蓋22cにより閉じているので、中空部22aへの炉水の侵入を防止すると共に、プラグ本体22aの強度を向上させることができる。
【0050】
さらに、プラグ本体22aの中空部22dの角部をアール22eに形成したので、この角部に応力が集中するのを防止ないし低減することができる。
【0051】
そして、再循環出口ノズルシール装置21の水圧シリンダ39の伸縮を原子炉圧力容器1の外部から遠隔制御することにより各パンタグラフ機構37,38を伸縮させてプラグ22を再循環出口ノズル4内へ挿入することができるので、再循環出口ノズルシール装置21のオペレータの放射線被曝線量を低減することができ、作業の安全性を向上させることができる。
【0052】
また、このように構成された再循環出口ノズルシール装置21を再循環出口ノズル4内の所定位置に配置した状態で排水・給気ノズル45により、チューブシール25,26と押圧シール33との間の炉水を原子炉圧力容器1外に排水した後、所定圧の空気を供給することにより、この空間を所定圧のエア空間に構成することができるので、このエア空間によりエアシールすることができる。
【0053】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、原子炉圧力容器のほぼ最下部に近い場所で水平(横向)に突出するノズルである再循環出口ノズルを、その内方の作業スペースの狭い空間において再循環出口ノズルシール装置により遠隔作業で短時間かつ確実に水密にシールすることができ、これにより原子炉圧力容器から水を抜かずに再循環配管や機器の定検や保守を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態に係る再循環出口ノズルシール装置の側面図。
【図2】 図1の平面図。
【図3】 図2のIII−III線矢視図。
【図4】 図1,図2で示すチューブシールの拡大図。
【図5】 図1,図2で示す押圧シールの拡大図。
【図6】 一般的な沸騰水型原子炉圧力容器の縦断面図。
【符号の説明】
1 原子炉圧力容器
1a ヘッド(頭部)
2 蒸気乾燥器
3 蒸気発生器
4 再循環出口ノズル
6 再循環ポンプ
21 再循環出口ノズルシール装置
22 プラグ
22a プラグ本体
22d プラグ中空部
22e プラグ中空部のアール
23 外向フランジ
24 締付ボルト
25 第1のチューブシール
26 第2のチューブシール
29,30 係合金具
31,32 給排配管
33 押圧シール
36 プラグ挿脱装置
37,38 一対のパンタグラフ機構
39 水圧シリンダ
40,41 一対のヒンジピン
42 押え板

Claims (6)

  1. 炉心シュラウドを収容する原子炉圧力容器の再循環出口ノズル内に、その内側開口端から挿脱自在に挿入され、この出口ノズルを閉塞するプラグと、
    このプラグに配設され、このプラグが上記再循環出口ノズル内に挿入されたときに、その出口ノズルの内側開口端外周部に当接されるフランジと、
    上記出口ノズルの軸と直角方向となる上下方向に伸縮する水圧シリンダと、この水圧シリンダの伸縮により伸縮するパンタグラフ機構と、上記水圧シリンダの軸方向の収縮時にそれぞれ伸長する上記パンタグラフ機構の一対の伸長端の一端に形成されて上記フランジに固着される固着端と、この伸長端の他端に配設されて上記炉心シュラウドの外周面に当接される押え板とを備え、上記パンタグラフ機構の伸長時に、この押え板を上記炉心シュラウドの外周面に当接させて上記プラグを上記出口ノズル内に挿脱自在に挿入させるプラグ挿脱装置と、
    上記プラグの外周面に配設され、加圧流体の流入による膨張時に上記プラグと上記再循環出口ノズルとの間隙をシールするシール部材と、
    上記再循環出口ノズルの内側開口端外周縁部に当接する上記フランジの当接面に突設され、その当接面側を軟質ゴム材で形成しシール基体部側を硬質ゴムで形成した積層構造の押圧シールと、
    を具備していることを特徴とする原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
  2. 上記シール部材は、加圧流体の出入により膨縮するチューブと、上記プラグ内に組み込まれた抜脱防止用金具を有し、このシール部材をプラグに形成された溝に挿入したことを特徴とする請求項1記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
  3. 上記プラグは、上記フランジに、円周方向で千鳥状に配設された複数の締結部材により一体に固定されていることを特徴とする請求項1または2記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
  4. 上記プラグは、中空構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
  5. 上記水圧シリンダは遠隔操作により駆動するように構成されていることを特徴とする請求項4記載の原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
  6. 上記プラグが上記再循環出口ノズル内に挿入されたときに、上記シール部材と押圧シールとの間の炉水を排水する一方、空気を供給するノズルと、このノズルに接続された配管を有し、この配管は原子炉の外部へ延伸し、この配管から圧縮空気を供給することにより上記シール部材と押圧シール間の炉水を除去してエア空間を形成し、このエア空間にエアシール機能を持たせるように構成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に原子炉の再循環出口ノズルシール装置。
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