JP3909408B2 - 紙幣取扱装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は紙幣取扱装置に係り、特に、寒冷地などにおいても、紙幣をベルトやローラ等で円滑に搬送できる紙幣取扱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
紙幣取扱装置とは、顧客が入力した取引情報に従って紙幣やカードや通帳といった媒体の受け入れや放出を行う装置である。紙幣取扱装置の例として、例えば特開2000‐348237号公報に記載されているものが既に知られており、この装置の媒体の搬送部はモータにより駆動され、ゴム製などの搬送ベルトや繰り出しローラを有している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述の従来例のように、紙幣などの媒体は紙弊搬送手段によって紙幣取扱装置内を搬送される。また、この紙弊搬送手段は、紙幣を搬送するのに平ベルトやタイミングベルト、ローラ、ギヤなどを用いており、これらは駆動手段であるモータによって駆動されている。
【0004】
この紙幣取扱装置を低温環境で用いる場合、ベルトの硬化やギヤの収縮によって、ギヤの噛み合いが悪くなることや潤滑油の硬化などによって、モータへの負荷トルクが増大し、モータのトルク不足となり、モータが駆動できない場合がある。このような場合、顧客は紙幣取扱装置を使用できなくなるため、顧客に迷惑をかけるという問題が発生する。
【0005】
この問題を解決するためには、紙幣取扱装置を外部からヒータで暖める等が考えられるが、ヒータの設置スペースの問題やコストアップとなるため好ましくない。また、低温環境を想定し、出力トルクの大きいモータをあらかじめ紙幣取扱装置に設置しておくことが考えられるが、装置の大型化やコストアップとなるので好ましくない。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、低温環境においても、紙弊搬送手段を確実に駆動することができ、かつ取引時間の長大化を抑えて、顧客が要求した取引動作を行うことができるようにすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明の紙幣取扱装置は、紙幣を搬送する紙弊搬送手段と、該紙弊搬送手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動を制御する制御部と、該駆動手段が動作しない異常状態を検出する異常検出部とを備え、前記制御部は、前記駆動手段の異常状態が検出されたときは、前記駆動手段を目標速度に到達するための通常時の加速度より小さい加速度で起動して前記目標速度に制御することを特徴とする。
【0008】
すなわち、具体的には、前記駆動手段が目標速度に到達するための第一の加速度と、該第一の加速度より小さい第二の加速度とを前記制御部に有し、前記異常検出部で前記駆動手段の異常状態を検出したときは、前記第二の加速度で前記駆動手段を起動することを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、モータ等の駆動手段にかかる負荷トルクが増大し、駆動手段が動作しない状態になっても、通常より小さい加速度を採用することにより、負荷トルクを小さくできるので、駆動手段を再起動でき、かつ目標速度に到達させることができる。そのため、低温環境下でも取引時間の長大化を抑えて、確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0010】
また、前記紙弊搬送手段付近の温度を計測する温度検出部を有し、該温度検出部の検出温度が所定温度より高い場合は、前記第一の加速度で前記駆動手段を駆動し、所定温度より低い場合は、前記第二の加速度で前記駆動手段を駆動することを特徴とする。これにより、駆動手段を駆動する前に、駆動手段で低温で作動しない異常が発生しそうかどうか判定し、起動時の加速度を選択できるので、低温環境下でも確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0011】
また、前記制御部は、前記駆動手段が駆動される第一の速度と、該第一の速度より小さい第二の速度と、前記紙幣搬送手段が停止している時間を計測する停止時間計測部と、紙幣取扱装置の外部温度が所定の温度以上のときに選択される常温モードと前記外部温度が所定の温度より低いときに選択される低温モードとを切り替えるモード切替部とを有し、該モード切替部で前記低温モードが選択され、かつ前記停止時間計測部の計測時間が所定時間を経過したときは、前記駆動手段を前記第二の速度で駆動し、一定時間駆動後に前記駆動手段を停止する暖機運転を行なうことを特徴とする。これにより、低温環境下で紙幣取扱装置の取引動作があまり行われず、停止時間が長くなっても、係員が、紙幣取扱装置の周囲温度をもとに、低温モードに設定しておけば、自動的に低温環境において暖機運転が行われるから、顧客に対する取引時間の長大化を抑えて、円滑かつ確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施形態の概要は、紙幣取扱装置が、低温環境下のために潤滑油の硬化等によりモータへの負荷トルクが増大した場合、モータの起動時の加速度を、第一の加速度(常温時)より小さい第二の加速度(低温時)で再起動するようにしたものである(図6参照)。これにより、起動時の負荷トルクが大きくなっても、加速度を小さくすることによりモータのトルク不足を解消できる。
【0014】
また、装置内部が任意の温度より低い場合は、自動的に第二の加速度で駆動したり(図9参照)、また常温モードと低温モードを設定し、装置が夜間など長時間停止していた後などは低温モードに切替えできるようにした(図11参照)。これらにより、寒冷地などの低温環境でも確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0015】
以下、本発明の実施形態を図1〜図11により説明する。図1は、本発明の紙幣取扱装置の一実施形態である現金自動取引装置101を示す図である。本実施形態の現金自動取引装置101は、顧客の要求に合せて紙幣の入金および出金を行う紙幣還流装置100と、顧客の取引カードや取引明細票を処理するカード/明細票処理機構102と、通帳を処理する通帳処理機構103と、筐体104と、取引に必要な情報を表示および入力する顧客操作部105と、現金自動取引装置101の全体を制御する本体制御部106等から構成される。
【0016】
図2は、現金自動取引装置101の制御関係を示すブロック図である。カード/明細票処理機構102、通帳処理機構103、顧客操作部105および紙幣還流装置100を、バス110を介して本体制御部106と接続しており、本体制御部106の制御の下に必要な動作を行う。上記の他に、インタフェース部107と、係員操作部108と、外部記憶装置109ともバス110で接続しており、必要なデータのやり取りを行うが、詳細な説明は省略する。なお、、上記各機構、構成部分は、電源部111から電力を供給する。
【0017】
図3は、紙幣還流装置100を示したものである。この紙幣還流装置100は、顧客の要求に合せて紙幣の入金および出金を行う装置である。この紙幣還流装置100は、紙幣7を入金および出金する入出金口1、紙幣7が一枚毎に繰り出されたことや、金種および真偽を判定する鑑別機構2、入金された紙幣7を仮収納する一時スタッカ3、入金のみを受け付ける紙幣7や折れなどの異常紙幣7を収納する入金庫4、入金された紙幣7の収納および出金される紙幣7を一枚毎に繰り出す還流庫5、上記各機構をつなぎ紙幣を双方向に搬送する搬送路6等からなる。
【0018】
次に、紙幣還流装置100の入出金取引動作について説明する。まず、入金取引の動作を説明する。入出金口1に各金種混在で一括投入された紙幣7が、入出金口1下部より一枚毎に繰り出され、搬送路6へと搬送される。鑑別機構2で正常と判定された紙幣7は一時スタッカ3に巻き取られ、鑑別機構2において異常と判定された紙幣7は入出金口1に返却される。
【0019】
鑑別機構2で計数した金額が顧客により確認されると、一時スタッカ3に巻き取られた紙幣7は、搬送路6へと放出されて再び鑑別機構2を通過し正常紙幣は各金種ごとに入金庫4あるいは還流庫5へ収納され、鑑別機構2で改めて異常と判断された紙幣7は、還流しない紙幣を収める入金庫4へ収納される。
【0020】
次に、出金取引の動作を説明する。顧客の指定した金額に相当する必要紙幣7を一枚ずつ還流庫5から繰り出して搬送路6へと搬送し、鑑別機構2を通過して入出金口1に放出する。鑑別機構2でシフトやスキュー等のため異常と判断された紙幣7は、一時スタッカ3に一旦巻き取られた後に入金庫4へ返される。
【0021】
ところで、紙幣還流装置100では、紙幣7を搬送する搬送手段には平ベルトやタイミングベルト、ローラ、ギヤを用いており、これらは駆動手段であるステッピングモータ等のモータによって駆動されている。この紙幣還流装置100を低温環境で用いる場合、ベルトの硬化、ギヤの収縮などによってギヤの噛み合いが悪くなることや、潤滑油の硬化によってモータへの負荷トルクが増大する。
【0022】
駆動手段としてステッピングモータを使用している場合には、モータが負荷に負けて動作が止まる、いわゆる脱調現象が生じる場合がある。このような場合、顧客は現金自動取引装置101を使用できなくなるため、顧客に迷惑をかけることになる。
【0023】
そこで、本実施形態では、低温環境下では、ベルト等が硬化してモータにかかる負荷が増大した場合であっても、モータの起動時の加速度を低加速度にすることにより、モータが脱調することなく確実に起動し、取引動作を行うことができるようにした。次に、その点を説明する。
【0024】
図4は、本発明の紙幣還流装置100の各機構を駆動するモータ11の制御回路の構成を示すブロック図である。モータ11の駆動を制御する制御部12は、モータ11の脱調などの異常を検出する駆動手段異常検出部としてのモータ異常検出部14と、現金自動取引装置101全体を制御する本体制御部106とに接続される。
【0025】
モータ異常検出部14は、図5に示すように遮蔽板50と通過センサ51からなる。図5は、紙幣還流装置100の搬送路6の構成を、モータ異常検出部14を説明するために簡略化して示したものである。搬送路6はシャフト52、モータ53、プーリ54、ベルト55などから構成される。
【0026】
遮蔽板50はシャフト52の端部に設置し、モータ53の駆動により遮蔽板50はシャフト52と共に回転する。通過センサ51は発光素子と受光素子とからなり、通過センサ51の光軸は遮蔽板50によって遮ることができる位置に設置されている。また、遮蔽板50は、一定の速度でモータ53が駆動されれば、一定の周期で遮光(ダーク)、透光(ライト)を繰り返すように、切り欠きを有している。
【0027】
したがって、所定時間に通過センサ51の遮光または透光の変化がなかった場合には、モータ53の異常と判断することにより、モータ脱調等の異常を検出できる。なお、本実施形態ではモータ異常検出部14を上記のように遮蔽板50と通過センサ51によって構成しているが、同様の効果が得られるものであればどのようなものであっても構わない。
【0028】
次に、本発明の一実施形態である紙幣還流装置100の各機構を駆動するモータ11の動作例を、図6に示すフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ600でモータ11の制御回路の動作がスタートする。
【0029】
次いで、ステップ601で本体制御部106からのモータ11の起動命令の有無を判定する。ステップ601でモータ11の起動命令が無い場合には、ステップ601で待機するが、モータ11の起動命令があった場合には、ステップ602でモータ11を起動する。なお、本例ではモータの起動停止の制御は、ON−OFF制御である。
【0030】
次に、ステップ603でモータ11の異常の有無をモータ異常検出部14の情報をもとに判定する。ステップ603でモータ11が正常に駆動していると判定された場合には、ステップ605で本体制御部106からモータ11の停止命令があるまでモータ11を駆動し続ける。ステップ605で本体制御部106からモータ11の停止命令があった場合には、ステップ506でモータ11を停止する。
【0031】
ステップ603でモータ11の異常を検出した場合には、図7に示すように低温時の加速度でモータを再起動する。この低温時の加速度は通常の加速度より所定の割合小さくする。また、この低温時の加速度は低温でもモータ11が起動できる加速度であり、あらかじめ決められたものである。なお、ステップ602のモータ起動は、通常の加速度で起動することにしている。
【0032】
ステップ604でモータ11を再起動した後、ステップ605で本体制御部106からモータ11の停止命令があるまでモータ11を駆動し続ける。ステップ605で本体制御部106からモータ11の停止命令があった場合には、ステップ606でモータ11を停止する。
【0033】
本例では、モータ11を停止する際にも、図7に示す低温時の加速度でモータ11を停止する。つまり、ステップ602でモータ11を異常なく起動できた場合には、ステップ606で通常の加速度でモータ11を停止させる。
【0034】
また、ステップ604で低温時の加速度でモータ11を再起動させた場合には、ステップ606で低温時の加速度でモータ11を停止させる。ただし、モータ停止時は、必ずしも低温時の加速度を採用する必要はなく、常温時あるいはその他の加速度でモータを停止することもできる。
【0035】
このようにして、低温環境等でモータ脱調等の異常を検出した場合には、通常より小さい加速度でモータを再起動するので、低温環境であっても現金自動取引装置101の取引動作をできるようになる。低温時には搬送手段の速度を通常より低くして、負荷の増加を防ぐことも考えられるが、取引時間が長くなるので好ましいものではない。
【0036】
上記したモータ11の動作例では、モータの異常を検出した後、モータを再起動するようにしているが、以下に示すようにモータ起動時に現金自動取引装置101の内部温度を測定し、その測定結果により加速度を変更しモータを起動してもよい。
【0037】
本発明の第2の実施形態を図8、図9を用いて説明する。図8は、本発明の紙幣還流装置100の各機構を駆動するモータ11の制御回路の構成を示すブロック図である。モータ11の駆動を制御する制御部12は、現金自動取引装置101内部の温度を計測する温度検出部13、現金自動取引装置101全体を制御する本体制御部106に接続される。
【0038】
温度検出部13は、現金自動取引装置101内に設置している。温度検出部13の設置箇所は、モータ11の異常が発生しやすい搬送手段付近に設置するのが望ましいが、現金自動取引装置101内であれば他の場所であっても構わない。温度検出部13は現金自動取引装置101内に少なくとも1個設置するが、複数個設置してもよい。また、温度検出部13は、例えばサーミスタであるが、同様の効果が得られるものであれば、他のものであっても構わない。
【0039】
本発明の第2の実施形態の各機構を駆動するモータ11の動作例を、図9に示すフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ900でモータ11の制御回路の動作がスタートする。
【0040】
次いで、ステップ901で本体制御部106からモータ11の起動命令の有無を判定する。ステップ901でモータ11の起動命令が無い場合には、ステップ901で待機するが、モータ11の起動命令があった場合には、ステップ902において温度検出部13で現金自動取引装置101内の温度を計測する。
【0041】
次に、ステップ903においてステップ902の温度測定結果がT℃以下かどうか判定する。ステップ903で温度測定結果がT℃以下の場合には、ステップ904で図7に示す低温時の加速度でモータ11を起動する。ステップ903で温度測定結果がT℃より高い場合には、ステップ905で図7に示す通常の加速度でモータ11を起動する。なお、判定基準とする温度T℃は、例えば零℃とか5℃とか、設置場所によって任意に決めることができる。
【0042】
そして、ステップ906で本体制御部106からモータ11の停止命令があるまでモータ11を駆動し続ける。ステップ906で本体制御部106からモータ11の停止命令があった場合には、ステップ907でモータ11を停止する。このとき、ステップ904でモータ11を起動した場合には、低温時の加速度でモータ11を停止させ、ステップ905でモータ11を起動した場合には、通常の加速度でモータ11を停止させる。
【0043】
このようにして、低温環境では、モータの起動を通常より小さい加速度で駆動するので、低温環境下であっても現金自動取引装置101の取引動作をできるようになる。
【0044】
上記の実施形態では、モータ11の異常検出や現金自動取引装置101内の温度測定により、加速度を変更しモータを起動しているが、以下のように取引動作が行われていない間に暖機運転をしてもよい。
【0045】
本発明の第3の実施形態を、図10、図11を用いて説明する。図10は、本発明の紙幣還流装置100の各機構を駆動するモータ11の制御回路の構成を示すブロック図である。モータ11の駆動を制御する制御部12は、現金自動取引装置101の停止時間を計測する時間計測部15、モード切り替え部16、現金自動取引装置101全体を制御する本体制御部106に接続される。
【0046】
時間計測部15は、現金自動取引装置101の停止時間を計測するものである。停止時間とは、現金自動取引装置101が顧客によって取引動作が行われていない時間である。
【0047】
モード切替え部16は、常温モードまたは低温モードの設定を係員が係員操作部108で設定できるものである。常温モードとは現金自動取引装置101の外部温度が所定の温度以上のとき設定するモードであり、低温モードとは現金自動取引装置101の外部温度が所定の温度より低いとき設定するモードである。これにより、低温モードが選択された場合のみ本発明の処理を実施することになるので、夏場などのモータのトルクが十分足りている時などは、本発明の処理を実施しないようにできる。
【0048】
次に、本発明の第3の実施形態の各機構を駆動するモータ11の動作例を、図11に示すフローチャートを用いて説明する。まず、ステップ1100でモータ11の制御回路の動作がスタートする。
【0049】
次いで、ステップ1101において、モード切替え部16で常温モードが選択されているか、低温モードが選択されているか判定する。ステップ1101で常温モードが選択されている場合には、ステップ1104で本モータの制御を終了する。ステップ1101で低温モードが選択されている場合には、ステップ1102で現金自動取引装置101の停止時間が所定の時間経過したか判定する。
【0050】
ステップ1102で現金自動取引装置101の停止時間が所定の時間経過した場合には、現金自動取引装置101の暖機運転を行うために、ステップ1103において通常より低速でモータ11を所定時間駆動させた後、モータ11を停止させる。
【0051】
このようにして、停止時間が所定時間より長くなった場合であっても、暖機運転を行なうことによりベルト等の硬化を防ぐことができ、低温環境下で現金自動取引装置101の取引動作をできるようになる。
【0052】
以上のように本発明の実施形態によれば、駆動モータの脱調等の異常を検出する検出部を備え、駆動モータが目標速度に到達するための第一の加速度(常温時)と第一の加速度より所定の割合小さい第二の加速度(低温時)とを有し、モータを第一の加速度で起動した時に、検出部で異常を検出した場合には、第二の加速度を再起動することにした。これにより、寒冷地などの低温環境でも確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0053】
また、紙幣取扱装置の内部温度を計測する温度検出部を備え、起動前の温度が所定温度より高い場合は、第一の加速度でモータを駆動し、所定温度以下の場合は、第二の加速度でモータを駆動することにした。これにより、起動前に異常が発生しそうかどうか判定できるので、低温環境下でも確実に紙幣取扱装置を動作させることができる。
【0054】
また、紙幣取扱装置が動作していない停止時間を計測する停止時間計測部や、紙幣取扱装置の周囲温度を基に、係員が低温以外のときに選択する常温モードと、低温のときに選択する低温モードとを切替設定できるモード切替部などを備え、低温モードを選択し、かつ、紙幣取扱装置が所定時間停止していた場合などは、モータを通常より遅い速度で暖機運転し、所定の時間経過後、モータを停止する。これにより、低温環境で紙幣取扱装置の停止時間が長くなっても、確実に紙幣取扱装置を動作させることができる
【0055】
【発明の効果】
上述のとおり、本発明によれば、低温環境時にベルト等が硬化した場合であっても、駆動モータの起動時の加速度を、通常より小さい加速度で起動することにより、搬送手段を確実に駆動することができ、顧客が要求した取引動作を行うことができる紙幣取扱装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の紙幣取扱装置の一実施形態である現金自動取引装置の概略構成図。
【図2】本発明の一実施形態である現金自動取引装置の制御関係を示すブロック図。
【図3】本発明における紙幣還流装置の概略構成図。
【図4】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの制御回路の構成を示すブロック図。
【図5】本発明におけるモータ異常検出部の概略構成図。
【図6】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの動作例を示すフロー図。
【図7】本発明の一実施形態の速度波形と従来技術の速度波形を比較した図。
【図8】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの制御回路の他の実施形態の構成を示すブロック図。
【図9】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの他の動作例を示すフロー図。
【図10】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの制御回路の他の実施形態の構成を示すブロック図。
【図11】本発明における紙幣還流装置の各機構を駆動するモータの他の動作例を示すフロー図。
【符号の説明】
1 入出金口
2 鑑別機構
3 一時スタッカ
4 入金庫
5 還流庫
6 搬送路
7 紙幣
11 モータ
12 制御部
13 温度検出部
14 モータ異常検出部
15 時間計測部
16 モード切り替え部
50 遮蔽板
51 通過センサ
52 シャフト
53 モータ
54 プーリ
55 ベルト
100 紙幣還流装置
101 現金自動取引装置
102 カード/明細票処理機構
103 通帳処理機構
104 筐体
105 顧客操作部
106 本体制御部
107 インタフェース部
108 係員操作部
109 外部記憶装置
110 バス
111 電源部
Claims (4)
- 紙幣を搬送する紙弊搬送手段と、該紙弊搬送手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動を制御する制御部と、該駆動手段が動作しない異常状態を検出する異常検出部とを備え、前記制御部は、前記駆動手段の異常状態が検出されたときは、前記駆動手段を目標速度に到達するための通常時の加速度より小さい加速度で起動して前記目標速度に制御することを特徴とする紙幣取扱装置。
- 紙幣を搬送する紙弊搬送手段と、該紙弊搬送手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動を制御する制御部と、該駆動手段が動作しない異常状態を検出する異常検出部とを備え、前記制御部は、前記駆動手段が目標速度に到達するための第一の加速度と、該第一の加速度より小さい第二の加速度とを前記制御部に有し、前記異常検出部で前記駆動手段の異常状態を検出したときは、前記第二の加速度で前記駆動手段を起動して前記目標速度に制御することを特徴とする紙幣取扱装置。
- 紙幣を搬送する紙弊搬送手段と、該紙弊搬送手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動を制御する制御部と、該駆動手段が動作しない異常状態を検出する異常検出部とを備え、前記制御部は、前記駆動手段が目標速度に到達するための第一の加速度と、該第一の加速度より小さい第二の加速度と、前記紙弊搬送手段付近の温度を計測する温度検出部を有し、該温度検出部の検出温度が所定温度より高い場合は、前記第一の加速度で前記駆動手段を前記目標速度に到達するまで起動し、所定温度より低い場合は、前記第二の加速度で前記駆動手段を起動して前記目標速度に制御することを特徴とする紙幣取扱装置。
- 紙幣を搬送する紙弊搬送手段と、該紙弊搬送手段を駆動する駆動手段と、該駆動手段の駆動を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記駆動手段が駆動される第一の速度と、該第一の速度より小さい第二の速度と、前記紙幣搬送手段が停止している時間を計測する停止時間計測部と、紙幣取扱装置の外部温度が所定の温度以上のときに選択される常温モードと前記外部温度が所定の温度より低いときに選択される低温モードとを切り替えるモード切替部とを有し、該モード切替部で前記低温モードが選択され、かつ前記停止時間計測部の計測時間が所定時間を経過したときは、前記駆動手段を前記第二の速度で駆動し、一定時間駆動後に前記駆動手段を停止する暖機運転を行なうことを特徴とする紙幣取扱装置。
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