JP3301174B2 - 現金自動取引装置およびその制御方法 - Google Patents

現金自動取引装置およびその制御方法

Info

Publication number
JP3301174B2
JP3301174B2 JP21248793A JP21248793A JP3301174B2 JP 3301174 B2 JP3301174 B2 JP 3301174B2 JP 21248793 A JP21248793 A JP 21248793A JP 21248793 A JP21248793 A JP 21248793A JP 3301174 B2 JP3301174 B2 JP 3301174B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heating
unit
temperature
bills
sterilization
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21248793A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0765216A (ja
Inventor
稔 門脇
敦子 溝口
良三 中村
利一 加藤
耕介 野田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Ltd
Priority to JP21248793A priority Critical patent/JP3301174B2/ja
Priority to EP94306173A priority patent/EP0643370B1/en
Priority to DE69422356T priority patent/DE69422356T2/de
Priority to KR1019940021160A priority patent/KR0131426B1/ko
Priority to US08/297,093 priority patent/US5578281A/en
Publication of JPH0765216A publication Critical patent/JPH0765216A/ja
Priority to US08/430,798 priority patent/US5626821A/en
Priority to US08/430,801 priority patent/US5626822A/en
Application granted granted Critical
Publication of JP3301174B2 publication Critical patent/JP3301174B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、利用者の操作によって
現金を出入れする現金自動取引装置およびその制御方法
に関し、特に紙幣を殺菌消毒する機能を有する現金自動
取引装置およびその制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】紙幣を殺菌する機能を有する現金自動取
引装置は、例えば特開平3−209595号公報に示さ
れ、加熱、紫外線、薬品塗布による殺菌方法が示されて
いる。加熱による殺菌方法を用いて紙幣を殺菌する場合
には、搬送路上に紙幣を加熱する手段を設けて、搬送さ
れる紙幣を1枚ずつ殺菌する方法が有効となる。このよ
うな加熱による紙幣殺菌は特開平4−114652号公
報に示される。特開平4−114652号公報は、搬送
路上にヒータ等の加熱手段を内蔵した加熱ローラと、こ
の加熱ローラに巻きつくようにとりつけられた耐熱ベル
トからなる加熱殺菌部を設け、紙幣を搬送路からこの加
熱ローラと耐熱ベルトの間に送り込み、加熱ローラと耐
熱ベルトの挾持部で加熱殺菌する構成となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記のように加熱ロー
ラとそれに巻き付いた耐熱ベルトを高温に熱し、その間
に紙幣を通すことによって紙幣を加熱殺菌する方式とし
た場合、紙幣の温度は加熱ローラと耐熱ベルトの間に入
る前はたかだか常温程度の温度であり、この温度の紙幣
を加熱ローラと耐熱ベルトに挾持している間に殺菌可能
な温度に引き上げるためには、大きな熱量が必要であ
る。さらに、連続して紙幣を殺菌した場合には、短時間
の間に加熱ローラと耐熱ベルトから大量の熱が奪われ、
加熱ローラと耐熱ベルトの温度が急激に低下する。また
紙幣に熱を奪われるだけでなく、加熱ローラ及び耐熱ベ
ルト自身も放熱している。このため、殺菌中は加熱手段
にて加熱ローラと耐熱ベルトを加熱するが、奪われる熱
量に見合うだけの熱量を短時間で供給するには大容量の
熱源が必要となる。しかしながら実際には消費電力、実
装スペース等の問題から大容量の熱源を実装することは
難しく、如何にして加熱ローラ及び耐熱ベルトの温度を
殺菌温度に保持するかが課題となる。
【0004】本発明の目的は、紙幣殺菌を確実に行う現
金自動取引装置およびその制御方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、紙幣を入出金
する入出金口と、該入出金口より搬送される紙幣を加熱
する加熱部とを有する現金自動取引装置において、前記
加熱部の温度を検出する検出部を有し、該検出部の温度
の検出結果に応じて取引の実行を制御する構成を採用
し、また、検出部は紙幣を殺菌可能な殺菌温度を検出
し、その殺菌温度に到達してから紙幣の殺菌を開始する
構成を採用し、また、検出部での検出温度が所定の温度
以下になったことに応答して、紙幣の殺菌を中断する構
成を採用する。
【0006】さらには、連続殺菌する枚数を加熱温度が
所定温度以下にならない枚数に限定する。
【0007】また、紙幣殺菌を行わない時は加熱の温度
を所定温度より低く設定し、紙幣殺菌を行う取引時に温
度を所定温度に上げる制御方法をとるよう構成する。
【0008】
【作用】本発明は、加熱部での温度に応じて取引の実行
を制御(殺菌温度に到達してから殺菌開始、又は、所定
温度以下になったら殺菌停止等)することで、種々の紙
幣殺菌を確実に行うことができる。また、連続殺菌する
枚数を加熱温度が所定温度以下にならない枚数に限定す
ることで、一定枚数以下の連続殺菌が可能となり、又連
続して殺菌可能な枚数を1取引の入金あるいは出金枚数
以上となるよう構成することにより、取引に影響を与え
ず殺菌を確実に行うことが可能になる。
【0009】また、温度制御を行うことにより、効率的
な構成をとることができる。
【0010】このように、紙幣殺菌時は常に紙幣殺菌部
の温度を殺菌温度に保ちつつ紙幣の連続殺菌が可能とな
る。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図を用いて詳細に
説明する。
【0012】図1は、本発明の一実施例である現金自動
取引装置を示す。
【0013】入金取引では、利用者が入出金口1に紙幣
を投入する。投入された紙幣は、入出金口1にある図示
されない分離機構によって1枚1枚に分離され、搬送路
2により鑑別部3へ搬送される。鑑別部3では、金種、
真偽、正損、枚数等必要な鑑別を行い、搬送路4により
さらに搬送して一時集積機構5に集積する。ここで、利
用者が操作した取引が成立すると、紙幣を一時集積機構
5から図示されない分離機構により分離して、搬送路6
により再度鑑別部3に搬送して鑑別を行い、搬送路4、
7、2を通って各金種毎に紙幣の保管部である金種ボッ
クス8、9に搬送し、集積収納して入金取引を終了す
る。
【0014】出金取引では、各金種ボックス8、9から
利用者の要求枚数の紙幣が図示されない分離機構により
1枚1枚分離され、搬送路2へと繰り出される。搬送路
2には途中にゲート10が設けられており、出金時はゲ
ート10を殺菌消毒ユニット11側へ切り換えることに
より、紙幣は殺菌消毒ユニット11に搬送されて殺菌消
毒される。紙幣は殺菌消毒ユニット11で殺菌消毒され
た後、再び搬送路2、4、7を通って入出金口1に集積
され、放出されて出金取引を終了する。殺菌消毒ユニッ
ト11では以下に示すように加熱殺菌を行っているた
め、入出金口1に集積された紙幣が温かくなっているこ
とがあるため、搬送路7上に紙幣冷却部7aを設け殺菌
消毒ユニット11で加熱殺菌された紙幣を冷却し利用者
に不快感を与えることを防止するようにすることができ
る。搬送路2には殺菌消毒ユニット11を迂回する搬送
路部分も有しており、ゲート10の切り換えで殺菌消毒
ユニット11を迂回することもできる。
【0015】金種ボックス8、9に収納されている紙幣
の残量が少なくなった場合は、着脱自在な紙幣カセット
12に紙幣をセットし、セパレータ13を退避させた
後、図示されない分離機構によりカセット12内の紙幣
を繰り出し、搬送路6を通って鑑別部3に送り、鑑別部
3で金種判別、計数を行った後、搬送路4、7、2を通
って金種毎に各金種ボックス8、9へ収納する補充もし
くは装填を行う。一時集積機構5、紙幣カセット12、
セパレータ13は例えば特公平4−31156号公報記
載の構成をとることができる。
【0016】金種ボックス8、9のいずれかが満杯にな
った時は、満杯の金種ボックス8、9から紙幣を繰り出
し、鑑別部3で金種判別、計数を行った後、カセット1
2に紙幣を収納する回収を行う。また、金種ボックス
8、9から全紙幣を回収して装置内の紙幣の在高を計数
確認する精査を行うこともできる。さらに、金種ボック
ス8、9、紙幣カセット12に、鑑別部3を通しながら
順次紙幣を移動させ、装置内の紙幣の在高を計数確認す
る精査を行うことも可能である。上記の回収、精査を行
う時、搬送路2のゲート10を切り換えれば、殺菌消毒
を行うことも可能である。また図6に示す位置に殺菌消
毒ユニット11を移動すれば、入金取引及び補充及び装
填動作時に紙幣の殺菌消毒を行うことも可能となる。
【0017】次に、図2を用いて、図1に示した現金自
動取引装置内の殺菌消毒ユニット11について説明す
る。
【0018】図2は紙幣殺菌消毒ユニット11の構成を
示す。
【0019】14は、紙幣を加熱消毒するための金属製
の加熱ローラであり、図示されない回転軸受によって支
持され、タイミングベルト15によって加熱ローラ駆動
用モータ16に連結され、加熱ローラ駆動用モータ16
により回転駆動されるようになっている。加熱ローラ駆
動用モータ16はステップモータであり、回転方向、回
転速度は可変となっている。センサ14aは加熱ローラ
14が回転しているかを検出するセンサであり、後述の
ごとく、電源がONされると加熱ローラ14は回転され
るが、回転しない場合に熱に対する防御措置がとられる
が、このために加熱ローラ14が回転しているか検出す
る。
【0020】17は、加熱ローラ14を加熱するための
電熱ヒータであり、加熱ローラ14の表面温度を殺菌温
度以上に保つだけの発熱量を有している。また、電熱ヒ
ータ17に電力を供給するための布線には電力の供給を
制御するためのスイッチ18が設けられ、制御部19に
よって電熱ヒータ17をON/OFFすることが可能と
なっている。サーマルプロテクタ18aは、電熱ヒータ
17の温度が所定温度以上に上がってもスイッチ18の
故障等で、電熱ヒータ17をOFFすることができない
ときにヒューズとして働く。
【0021】20は、加熱ローラ14の表面温度を測定
するための温度検出器であり、測定された温度データは
制御部19へ入力される。制御部19は、温度検出器2
0より入力されてくる温度データをもとにスイッチ18
を制御し、加熱ローラ14の表面温度を管理する。
【0022】21は、加熱ローラ14に巻き付いている
耐熱ベルトであり、紙幣の殺菌に必要な張力たとえば1
6Kgf以上の張力がかかっている。この耐熱ベルト2
1と加熱ローラ14の接触している部分22が、紙幣の
加熱部であり、加熱ローラ14に紙幣を一定角度以上押
しつけて搬送するよう耐熱ベルト21を構成し、加熱ロ
ーラ14と耐熱ベルト21を回転することで、加熱部2
2に進入した紙幣は搬送されながら加熱殺菌される。
【0023】23、24は、加熱ローラ14を加熱する
ことで殺菌消毒部11の周辺温度が上昇するのを防止す
るための排気用と吸気用のファンである。
【0024】また、25、26は、耐熱ベルト21のロ
ックで、それぞれソレノイド27とギアモータ28によ
って駆動される。センサ25aはロック25がロック開
/閉状態を検出する。図2に示す状態のロック25はセ
ンサ25aを覆っておらず、センサ25aはロック25
がロック閉の状態にあることを検出している。センサ2
6bはロック26が開/閉位置にあることを検出する。
図2に示す状態のロック26はセンサ26bを覆ってお
らず、センサ26bはロック26がロック閉の状態にあ
ることを検出している。29は緊急時加熱ローラ14を
冷やすためのファンである。
【0025】加熱ローラ14と耐熱ベルト21の表面温
度は殺菌時、電熱ヒータ17により加熱され、また同ヒ
ータ17をON/OFF制御することにより、殺菌に必
要な温度たとえば160℃〜240℃の間に保たれるよ
うになっている。
【0026】紙幣殺菌時は、加熱部に紙幣が通過するた
め、加熱ローラ14と耐熱ベルト21は通過する紙幣に
よって熱を奪われ、表面温度は低下することになるが、
1回の取引の入金または出金の限度枚数(例えば100
枚)の紙幣が連続しても図3に示すように1枚目の紙幣
が殺菌部を通過する際の、加熱ローラ14の表面温度が
たとえば240℃付近に達していれば、限度枚数の紙幣
が全て連続して通過した時点でも加熱ローラ14と耐熱
ベルト21の表面温度は殺菌温度下限例えば160℃を
下回らないようにしている。電源ヒータ17の容量を大
きくすれば連続殺菌可能な枚数は増えるが、装填/回収
などの例えば約2000枚の連続搬送に対して紙幣殺菌
を行なっても、加熱ローラ14と耐熱ベルト21の表面
温度が殺菌温度下限を下回らないようにするには、大容
量の電熱ヒータが必要となり、消費電力、実装等を考え
ると実用面で課題がある。
【0027】殺菌温度上限については、160℃以上で
あれば何度であっても殺菌可能であるが、高くすればす
るほど加熱ローラ14、耐熱ベルト21その他殺菌部を
構成する部材にストレスがかかる。そこで殺菌温度の上
限は、殺菌温度下限例えば160℃に連続殺菌を行なう
ために最低限必要な温度差、例えば80℃を加えた24
0℃とすればよい。また、耐熱ベルトは紙幣殺菌に必要
な16Kgfの以上の張力で張られており、さらに加熱
部22では上記殺菌温度および耐熱ベルト張力の範囲で
紙幣を殺菌するために必要な時間例えば0.05秒紙幣
が加熱される構成となっている。このような条件(殺菌
温度、ベルト張力、加熱時間)で殺菌を行った場合に
は、紙幣に付着している菌の中で、たとえば黄色ブドウ
球菌については実験で80%以上殺菌可能であった。
【0028】次に、紙幣の殺菌を行なう場合の概略処理
について、図4のフローチャートを用いて説明する。
【0029】紙幣殺菌部を構成する加熱ローラ14と耐
熱ベルト21を常温から殺菌する所定温度に加熱するに
は時間がかかるため、あらかじめある程度加熱しておく
必要がある。そこで、現金自動取引装置に電源投入(ス
テップ32)後、で電熱ヒータ17をONして(3
3)、加熱ローラ14及び耐熱ベルト21の温度を殺菌
する所定温度より低い例えば約100℃に設定する。予
熱温度まで上昇させ、予熱温度に達するまで待ち(ステ
ップ35)、予熱温度に達した時点で、予熱温度付近で
電熱ヒータをON/OFFしながら加熱ローラ14と耐
熱ベルト21の表面温度を一定に保つ予熱温度保持制御
を開始する(ステップ36)。また、上記の予熱待機中
に耐熱ベルト21を停止したままにしておくと、耐熱ベ
ルト21の一部分だけに長時間熱が加わり、破損する恐
れがある。このため、加熱ローラ14と耐熱ベルト21
は常に回転させた状態で待機させておくことが望まし
い。このため、電熱ヒータON(33)後、で加熱ロー
ラ14と耐熱ベルト21を回転させておく(34)。こ
の時点では耐熱ベルト21の破損を防止するためにのみ
加熱ローラ14を回転させるため、通常より低速で駆動
しておけば十分である。加熱ロ−ラ14と耐熱ベルト2
1の回転中はそれらが必ず回転していることをチェック
し回転していない場合には異常とし電熱ヒ−タ17をO
FFするようにし脱調時の耐熱ベルト21の破損を防止
する。この予熱温度保持制御中は、加熱ローラ14と耐
熱ベルト21以外の搬送路は停止させたままである。
【0030】殺菌部はこの状態で待機し、紙幣殺菌を行
なう取引が開始されるのを待ち(37)、紙幣殺菌を行
なう取引、例えば出金取引が選択されると、加熱ローラ
14及び耐熱ベルト21を殺菌温度まで加熱すると共
に、加熱ローラ14の駆動速度を紙幣搬送可能な速度ま
で加速し、紙幣の殺菌を行なう殺菌搬送制御(38)を
実行する。殺菌搬送制御(38)が終了すると、加熱ロ
ーラ14と耐熱ベルト21の表面温度を予熱温度に戻し
て保持する予熱温度保持制御(39)を再び起動し、次
に紙幣殺菌を行なう取引が開始されるのを待つ(3
7)。
【0031】次に上述した殺菌搬送制御(38)の詳細
について図5のフローチャートを用いて説明する。
【0032】紙幣殺菌を行なう取引が選択されると、そ
れまで予熱温度で保持されていた加熱ローラ14と耐熱
ベルト21を殺菌温度まで引き上げるため、電熱ヒータ
17をONし(40)、加熱ローラ14と耐熱ベルト2
1の温度が殺菌温度上限に達するのを待つ(41)。殺
菌温度上限に達すると殺菌可能状態となるので、加熱ロ
ーラ14の回転速度を上昇させ、紙幣搬送可能状態とす
る(42)と共に、図1で示した紙幣搬送路2、4、
6、7も駆動する(43)。このとき、加熱ローラ14
と耐熱ベルト21の温度は既に殺菌温度上限にあるの
で、本来であれば電熱ヒータ17をOFFして加熱ロー
ラ14と耐熱ベルト21の温度が殺菌温度下限まで低下
したところで再び電熱ヒータ17をONしてやればよい
が、殺菌部に紙幣を通すと加熱ローラ14と耐熱ベルト
21は通過する紙幣によって大量の熱を奪われ、温度が
著しく低下することが予測されるため、電熱ヒータ17
はONの状態としておく。但し殺菌温度上限を上回った
場合にはOFFするようにしておく。この状態でゲート
10をONし(44)、金種ボックス8又は9の図示さ
れない分離機構を駆動し、紙幣分離を開始する(4
5)。分離機構によって分離された紙幣は一定の間隔を
保って搬送路2へ一枚づつ送り込まれ、紙幣殺菌ユニッ
ト11へ搬送される。搬送路2により運ばれてきた紙幣
は、搬送路2に設けられているゲート10により殺菌ル
ートに切り換えられ、殺菌ユニット11へと搬送され
る。殺菌ユニット11の搬送路30によって紙幣は加熱
ローラ14と耐熱ベルト21の間の加熱部22に送り込
まれる。ここで紙幣は例えば160℃〜240℃の温度
に加熱された加熱ローラ14と耐熱ベルト21に挾持さ
れた状態で加熱されながら加熱ローラ14と耐熱ベルト
21の回転により加熱部22を移動し、搬送路31へと
送られ、再び搬送路2へ戻り鑑別部3を通り搬送路4、
7を経て、入出金口1へ送られ出金される。
【0033】上記の動作により紙幣は一枚づつ分離殺菌
され、所定枚数分離するのを待って終了処理を行なうが
(46)、この間加熱ローラの温度が殺菌温度下限以下
になるか監視しておく(47)。選択された取引が出金
取引のような100枚以下の取引の場合には加熱ローラ
の温度は殺菌温度下限以下とはならないので、そのまま
46で終了処理へ分岐し、分離を停止し(54)、最後
に分離された紙幣が殺菌ユニットに到達するのを待って
(55)ゲート10をOFFし(56)、最後の紙幣が
殺菌部を通過し、図1に示す入出金口1に到達するのを
待って(57)搬送路2、4、6、7を停止する(5
9)する。さらに加熱ローラ14を低速駆動に切替え
(58)、電熱ヒータ17をOFFし(60)、加熱ロ
ーラ14と耐熱ベルト21の温度を下げる。上記の動作
終了後、図4のフローに示した予熱温度保持制御(3
9)を開始し取引を終了する。
【0034】このように出金処理においては、加熱ロー
ラ14と耐熱ベルト21の温度は、殺菌温度下限以下と
ならないように殺菌ユニットが構成されているが、回収
取引等、加熱ローラ14と耐熱ベルト21の間を一定の
枚数以上連続して殺菌部を紙幣が通過すると殺菌部の温
度は殺菌温度下限以下となることがある。このため47
で殺菌処理中に加熱ローラの温度が殺菌温度下限以下と
なった場合には、分離部からの分離を一旦停止し(4
8)、分離された最後の紙幣が殺菌ユニットに到達する
のを待って(49)ゲート10をOFFし(50)、最
後の紙幣が殺菌部を通過し、カセット12に収納される
のを待って(51)搬送路2、4、6、7を停止する
(53)と共に、加熱ローラ14を低速駆動に切替え
(52)、紙幣殺菌処理を中断する。この状態では、電
熱ヒータ17はON状態のままであるので、(41)で
加熱ローラ17と耐熱ベルト21の温度が殺菌温度上限
に回復するのを待って再び紙幣殺菌処理を開始し、すべ
ての紙幣の殺菌処理が終了した時点で(46)で終了処
理へ分岐する。殺菌紙幣枚数が多量にある場合には上記
の処理にて紙幣殺菌が繰り返される。
【0035】また前記の処理では分離を完全に停止して
しまったが、分離速度を落として加熱ロ−ラ14と耐熱
ベルト21の間に送り込まれる単位時間当りの紙幣枚数
を少なくすることにより、加熱ロ−ラ14と耐熱ベルト
21の温度低下を防止することや、分離速度を落すだけ
でなく搬送路2の搬送速度を減速すると共に加熱ロ−ラ
14の回転速度を減速することにより加熱ロ−ラ14と
耐熱ベルト21の温度低下を防止することも有効な手段
となる。
【0036】次に殺菌処理中に殺菌部で異常が発生した
時の処理について図2を用いて説明する。紙幣が加熱部
22で滞留した場合、長時間加熱ローラ14に接触して
いると紙幣に損傷を与える恐れがある。そこで、紙幣滞
留時にはロックソレノイド27の電源が切れロック25
がはずれて耐熱ベルト21が外れ、加熱部22に滞留し
ていた紙幣は開放される。耐熱ベルト21のロック25
を解除した時には、加熱ローラ14の上方に設置される
ファン29を回転させて、加熱ローラ14を緊急冷却す
る。また、ファン29を回転させることにより、加熱部
22付近に残留している紙幣をふきとばす効果もある。
さらに開放状態となった耐熱ベルト21は自動的に閉し
ロックのかかった状態まで初期復旧できるようになって
いる。以下耐熱ベルト21の開閉制御の詳細を図7を用
いて説明する。
【0037】通常は待機モ−ドの状態にあり、ロック2
5はロックストッパ26によって固定され、耐熱ベルト
21を支えるロックレバ−26aは耐熱ベルト21を支
えた状態でロック25によって保持されるようになって
いる。(待機モ−ド) 出金動作に入るとロックソレノイド27がONされ、ロ
ック25を保持すると共にストッパモ−タ28によって
ロックストッパ26は開位置に移動する。これによりロ
ック25はロックソレノイド27のON/OFF状態に
合わせて閉/開の状態を取るようになる。(動作モ−
ド) この状態で異常が発生するとロックソレノイド27がO
FFされ、ロック25が開状態となる。これによりロッ
クレバ−26aが外れ、耐熱ベルト21は開放される。
(開状態) この状態で加熱ロ−ラ14及び耐熱ベルト21は所定量
回転を続け、既にゲ−ト10より殺菌部へ送り込まれた
紙幣が全て開放されてから停止するようになっている。
【0038】搬送路が停止すると残留紙幣等を除去した
後、耐熱ベルト21を閉状態にする閉処理を行う。(閉
処理) ロックストッパモ−タ28を所定量回転させると、持ち
上げブラケット28aが回転し耐熱ベルト21を閉位置
に移動すると共に、ロックレバ−26aが耐熱ベルト2
1を支える位置まで移動する。この状態でロックソレノ
イド27をONし、ロック25でロックレバ−26aを
ロックする。この状態でストッパモ−タ28を逆転させ
ロックストッパ26を閉位置にしロック25を固定す
る。この状態でロックソレノイド27をOFFしても、
ロック25はロックストッパ26で支えられ、待機モ−
ド状態となる。(待機モ−ド) 上記では紙幣を殺菌するための殺菌消毒部は図2に示す
ように加熱ロ−ラ14とそれを取り巻くように配された
耐熱ベルト21によって構成しているが、図8に示すよ
うに、加熱ロ−ラ14とそれに対向する複数のロ−ラ6
1a〜61gによって構成しても、加熱部22を通過す
る紙幣は加熱ロ−ラ14に充分巻き付き加熱されるの
で、加熱ロ−ラ14と耐熱ベルト21で構成したのと同
等の効果が期待できる。即ち、加熱ロ−ラ14に一定角
度以上紙幣を押しつけて送るよう構成する。
【0039】
【発明の効果】本発明により、加熱殺菌部を紙幣が通過
し、殺菌処理を実施している間は、加熱ローラと耐熱ベ
ルトの温度は常に殺菌温度下限以上に保たれ、紙幣を確
実に殺菌することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す図。
【図2】図1の殺菌消毒部の構成を示す図。
【図3】100枚連続殺菌時の殺菌部の温度変化を示す
図。
【図4】紙幣殺菌時の動作制御フローを示す図。
【図5】殺菌搬送制御の詳細フローを示す図。
【図6】殺菌消毒部を入金、装填ル−トに配した本発明
の他の実施例を示す図。
【図7】耐熱ベルトの開閉制御を示す図。
【図8】加熱殺菌部の他の具体例を示す図。
【符号の説明】
1…入出金口、2、4、6、7…搬送路、3…鑑別部、
8、9…金種ボックス 11…殺菌消毒ユニット、14…加熱ローラ、17…電
熱ヒータ、21…耐熱ベルト、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 良三 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式 会社 日立製作所 オフィスシステム事 業部内 (72)発明者 加藤 利一 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式 会社 日立製作所 オフィスシステム事 業部内 (72)発明者 野田 耕介 茨城県土浦市神立町502 株式会社 日 立製作所 機械研究所内 (56)参考文献 特開 平3−209595(JP,A) 特開 平4−114652(JP,A) 特開 平2−2483(JP,A) 実開 平2−107169(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 11/00

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣を入出金する入出金口と、該入出金口
    より搬送される紙幣を加熱する加熱部とを有する現金自
    動取引装置において、前記加熱部の温度を検出する検出
    部を有し、該検出部による温度の検出結果に応じて取引
    の実行を制御することを特徴とする現金自動取引装置。
  2. 【請求項2】請求項1記載の現金自動取引装置におい
    て、前記検出部は紙幣を殺菌可能な殺菌温度を検出し、
    その殺菌温度に到達してから紙幣の殺菌を開始すること
    を特徴する現金自動取引装置。
  3. 【請求項3】請求項1記載の現金自動取引装置におい
    て、前記検出部の検出温度が所定の温度以下になったこ
    とに応答して、紙幣の殺菌を中断することを特徴とする
    現金自動取引装置。
  4. 【請求項4】請求項1記載の現金自動取引装置におい
    て、前記加熱部は、自ら加熱する加熱ローラと、該加熱
    ローラに一定角度以上紙幣を押し付けて搬送する搬送手
    段と、前記検出部とを有することを特徴とする現金自動
    取引装置。
  5. 【請求項5】異常検出又は電源断に応答して、前記加熱
    ローラ及び搬送手段とによる紙幣の搬送を不可能なレベ
    ルまで引き離すことを特徴とする請求項4記載の現金自
    動取引装置。
  6. 【請求項6】請求項1記載の現金自動取引装置におい
    て、前記加熱部により紙幣を加熱しない処理の温度を、
    前記加熱部により紙幣を加熱する処理の温度より低い予
    熱温度に設定することを特徴とする現金自動取引装置。
  7. 【請求項7】紙幣を供給する供給部と、紙幣を保管する
    保管部と、該供給部より供給された紙幣を該保管部に搬
    送する過程で紙幣を加熱殺菌する加熱部を有する現金自
    動取引装置において、連続して殺菌可能な紙幣枚数を1
    取引の入金又は出金の限度枚数以上となるように設定し
    たことを特徴とする現金自動取引装置。
  8. 【請求項8】紙幣を供給する供給部と、紙幣を保管する
    保管部と、該供給部と保管部間での紙幣の搬送中に紙幣
    を加熱する加熱部とを有する現金自動取引装置におい
    て、該加熱部は、加熱ローラと、該加熱ローラに一定角
    度以上押し付けて紙幣を搬送する搬送ベルトとを有し、
    該加熱ローラ及び搬送ベルトを回転して紙幣殺菌を行な
    うと共に、紙幣が該加熱ローラ及び搬送ベルト間に存在
    しないときにも該加熱ローラ及び搬送ベルトを回転する
    ことを特徴とする現金自動取引装置。
  9. 【請求項9】請求項8記載の現金自動取引装置におい
    て、前記加熱部の前記加熱ローラ及び搬送ベルトの回転
    を検知し、回転していないとき前記加熱部が異常になっ
    たと判断することを特徴とする現金自動取引装置。
JP21248793A 1990-01-12 1993-08-27 現金自動取引装置およびその制御方法 Expired - Fee Related JP3301174B2 (ja)

Priority Applications (7)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21248793A JP3301174B2 (ja) 1993-08-27 1993-08-27 現金自動取引装置およびその制御方法
DE69422356T DE69422356T2 (de) 1993-08-27 1994-08-22 Bargeldverarbeitungsvorrichtung
EP94306173A EP0643370B1 (en) 1993-08-27 1994-08-22 Cash transaction machine
US08/297,093 US5578281A (en) 1993-08-27 1994-08-26 Cash transaction machine
KR1019940021160A KR0131426B1 (ko) 1993-08-27 1994-08-26 현금 자동 취급 장치
US08/430,798 US5626821A (en) 1990-01-12 1995-04-26 Cash transaction machine
US08/430,801 US5626822A (en) 1990-01-12 1995-04-26 Cash transaction machine and method therefor

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21248793A JP3301174B2 (ja) 1993-08-27 1993-08-27 現金自動取引装置およびその制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0765216A JPH0765216A (ja) 1995-03-10
JP3301174B2 true JP3301174B2 (ja) 2002-07-15

Family

ID=16623470

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21248793A Expired - Fee Related JP3301174B2 (ja) 1990-01-12 1993-08-27 現金自動取引装置およびその制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3301174B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3123588B2 (ja) * 1995-07-26 2001-01-15 日東工業株式会社 紙幣のしわ伸ばし装置
US6946106B1 (en) * 2002-02-26 2005-09-20 Francis Masyada Paper currency sterilization system
US11587408B2 (en) * 2020-09-23 2023-02-21 John Steadman Currency disinfecting assembly

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0765216A (ja) 1995-03-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5626822A (en) Cash transaction machine and method therefor
KR0131426B1 (ko) 현금 자동 취급 장치
CN103303710B (zh) 纸张类处理装置、自动交易装置
JP3301174B2 (ja) 現金自動取引装置およびその制御方法
JP3331714B2 (ja) 紙幣取引装置
JP2010244288A (ja) 紙葉類取扱装置
JP3413959B2 (ja) 紙幣取引装置
JP3282336B2 (ja) 紙葉類取扱装置
JP3379664B2 (ja) 紙幣取引装置
JPH05159130A (ja) 紙幣処理機
JP2002298190A (ja) 紙幣取引装置
JP3909408B2 (ja) 紙幣取扱装置
JPH07320116A (ja) 紙幣取引装置
JP3238054B2 (ja) 紙幣取引装置
JP3626289B2 (ja) 貨幣処理装置
JP2000163629A (ja) 紙幣クリーン機構
JP3336709B2 (ja) 紙幣自動取引装置
JP3225989B2 (ja) 紙幣処理装置
JP4396056B2 (ja) 紙幣識別装置
JPH0927058A (ja) 紙幣取引装置
JP3052415B2 (ja) 自動取引き機
JP2604196Y2 (ja) 現金カセットからの連続入金処理装置
JPH1091838A (ja) 紙葉類取扱装置
JPH1166383A (ja) 紙幣クリーン機構
KR101120899B1 (ko) 금융자동화기기 및 금융자동화기기의 초기화 방법

Legal Events

Date Code Title Description
S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090426

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100426

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110426

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120426

Year of fee payment: 10

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees