JP3336709B2 - 紙幣自動取引装置 - Google Patents

紙幣自動取引装置

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JP3336709B2 JP31626793A JP31626793A JP3336709B2 JP 3336709 B2 JP3336709 B2 JP 3336709B2 JP 31626793 A JP31626793 A JP 31626793A JP 31626793 A JP31626793 A JP 31626793A JP 3336709 B2 JP3336709 B2 JP 3336709B2
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浩之 柏田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、利用者の操作によって
紙幣の出入れの取引を行ない、取引処理中に紙幣を殺菌
消毒する紙幣自動取引装置に関する。
【0002】
【従来の技術】紙幣を殺菌する機能を有する紙幣取引装
置における紙幣の殺菌は特開平3−209595号公報
に開示され、紙幣の殺菌手段としては、加熱、紫外線、
薬品塗布等による殺菌方法が示されている。加熱による
殺菌方法を用いて紙幣を殺菌する場合には、搬送路上に
紙幣の加熱部を設け、搬送される紙幣を1枚ずつ殺菌す
る方法が有効となる。このような加熱による紙幣殺菌手
段としては特開平4−114652号公報に示されるよ
うに、搬送路上にヒータ等の加熱手段を内蔵した加熱ロ
ーラと、加熱ローラに巻きつくようにとりつけられたベ
ルトから成る加熱殺菌部が設けられており、紙幣は搬送
路から前記加熱ローラと前記ベルトの間に送り込まれ、
加熱ローラとベルトの挾持部で加熱され殺菌される方式
となっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】発明者らが流通紙幣に
付着している菌の調査を行ったところ、流通紙幣には、
黄色ブドウ球菌、枯草菌等多種類の菌が付着しているこ
とがわかった。これらの菌を含む各種の菌を熱により殺
菌消毒するための加熱条件としては、様々な実験的研究
がなされ、例えば、「プリンシパル滅菌・消毒法の実際
−改訂新版−」(日本医事新報社1989年7月31日
発行)によれば、黄色ブドウ球菌にたいして60℃で5
〜10分、枯草菌にたいして104℃で15分という殺
菌条件が示されている。
【0004】しかしながら、紙幣のような紙葉類を取扱
う装置において、搬送路上に紙幣の加熱部を設け、搬送
される紙幣を1枚ずつ殺菌する場合には、この種の装置
が1秒間に7枚から12枚の紙幣を、毎秒約1mの速度
で搬送するため、加熱部を長く設置しても、加熱時間は
せいぜい0.05〜0.15秒程度しか確保出来ず、前
述の殺菌条件の中の加熱時間を満たすことはとうてい出
来ない。
【0005】また、これらの菌の死滅過程は、加熱条件
が一定ならば、時間と共に対数的に進行することが知ら
れており、加熱時間を減少させると、殺菌効果は低下す
る。
【0006】そこで、紙幣のような紙葉類を取扱う装置
において、搬送路上に紙幣の加熱部を設け、搬送される
紙幣を1枚ずつ殺菌する場合には、上述のような0.1
〜0.2秒程度の加熱時間では、上述の文献に示す条件
より高い加熱温度に設定することにより、有効な殺菌効
果が得られる可能性が有る。一方、加熱ローラやベルト
の温度を高くし過ぎると、発熱量の増大、発煙発火の危
険性など装置構成上の問題が生じる。
【0007】一方、紙幣のような紙葉類を取扱う装置内
での殺菌機構を実用化するにあたっては、殺菌処理され
た紙幣を利用者が、日常の生活の中で、手で触れたり、
財布の中に保管中に、再度、少からず菌が付着すること
が考えられ、医学的に用いられる殺菌装置ほどの殺菌効
果は、不必要である。この点も考慮して、加熱条件を設
定することが有効である。
【0008】本発明の目的は、上記問題点を解決し、紙
幣自動取引装置に実装可能で、かつ、有効な殺菌効果が
確保できる紙幣自動取引装置を提供することにある。
【0009】
【問題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するために、紙幣自動取引装置は、紙幣の入出金を行う
入出金口と、紙幣を保管する金種ボックスと、入出金口
と金種ボックスとの間で紙幣を搬送する搬送路と、搬送
される紙幣を鑑別する鑑別部と、搬送される紙幣を殺菌
消毒するための殺菌消毒部を有し、搬送路の一側に金種
ボックスと殺菌消毒部を紙幣搬送方向に前後して並置
し、搬送される紙幣が、搬送路に設けたゲートにより殺
菌消毒部を通るか又は殺菌消毒部を通らないように切り
かえられるように実装する。さらに、この殺菌消毒部
は、紙幣を加熱可能な回転する加熱ローラと、加熱ロー
ラに搬送路から通された紙幣を押し付けて巻き付くよう
に接触し回転するベルトから構成し、殺菌消毒部の動作
時には加熱ローラの表面温度を140℃以上、紙幣を加
熱ローラとベルトに挾持して搬送する時間を0.05秒
〜0.15秒の間の所定の値となるように加熱ローラ、
ベルトの構成及び回転速度を設定する。
【0010】さらに、本発明では上述した自動取引装置
の実装構成に加え、殺菌対象とする菌と、その菌に対す
る殺菌効果を限定し、それに見合う殺菌条件の設定を行
うもので、加熱ローラの表面温度、時間を、紙幣に付着
した黄色ブドウ球菌が90%以上死滅するよう、殺菌消
毒部の動作時には加熱ローラの表面温度を140℃以
上、紙幣を加熱ローラに接して搬送する時間を0.05
秒〜0.15秒の間の所定の値となるように前記加熱手
段の構成及び回転速度を設定する。
【0011】さらに、本発明では上述した自動取引装置
の実装構成に加え、紙幣の加熱温度を140℃以上、D
値を0.05秒〜0.15秒とし、このD値に相当する
時間、加熱手段で紙幣を搬送しながら加熱する。
【0012】
【作用】殺菌すべき紙幣は、紙幣搬送機構により殺菌消
毒部に運ばれ、140℃以上、あるいは、140℃以上
の所定の温度範囲に加熱された加熱ローラと耐熱ベルト
に挾持された状態で加熱されながら、加熱ローラと耐熱
ベルトの回転により加熱部を移動し搬送機構へと送られ
る。紙幣は加熱部を移動する間に加熱され、殺菌消毒さ
れる。これにより紙幣に付着している黄色ブドウ球菌を
殺菌率90%以上で減菌することが可能となる。
【0013】
【実施例】具体的実施例を説明するにあたり、殺菌条件
について説明する。
【0014】紙幣に付着している菌は多種類あるが、本
発明では、殺菌対象とする菌を限定し、それに効果的な
殺菌条件の設定を行なうものである。紙幣に付着してい
る菌の中で、黄色ブドウ球菌は食中毒の原因にもなり、
病院内感染で問題となっている菌であり、殺菌対象とす
る必要がある。また、大腸菌等食中毒等に直接結び付く
病原性の高い菌は、黄色ブドウ球菌に比べ熱に対する耐
性が同等或いは弱いため、黄色ブドウ球菌を対象とする
ことでこれらの菌も殺菌可能である。枯草菌について
は、酵素の様な性質の菌で一般的に無害であることから
殺菌対象から除外しても問題ない。以上により、殺菌対
象は黄色ブドウ球菌およびこれより耐熱性の低い菌とす
る。また、これら殺菌対象の菌に対する殺菌効果は、本
装置が日常の生活の中で使用し、殺菌対象の菌は、利用
者の皮膚等にも付着していることから、10分の1程度
に減菌すること、すなわち殺菌率90%程度で有効であ
ると考える。さらに、前述の文献「プリンシパル滅菌・
消毒法の実際−改訂新版−」によれば、殺菌処理によっ
て90%殺菌する(菌数を1/10に減少する)ための
加熱時間をD値(Decimal reduction
value)と呼んでおり、これが滅菌法における共
通の概念として用いられている。
【0015】発明者らの実験によると、紙幣を加熱可能
な回転する加熱ローラと、この加熱ローラに押し付けら
れ巻き付く様に接触し回転するベルトからなる紙幣殺菌
消毒手段での加熱時間、加熱温度と殺菌効果の関係は、
黄色ブドウ球菌に対し、図2〜図4に示すようになっ
た。図2は、加熱時間を0.08秒としたときの、加熱
温度と殺菌率の関係を示し、約150℃で90%殺菌で
きていることを示している。図3は、加熱温度を190
℃としたときの加熱時間と殺菌率の関係を示しており、
加熱時間が0.05秒で90%殺菌できていることを示
している。さらに図4は、加熱時間と加熱温度をパラメ
ータとした実験結果から、殺菌率の目標値90%を満足
すべき加熱条件示す。この結果から、殺菌対象である黄
色ブドウ球菌に対し、約0.15秒間の加熱時間で、殺
菌率90%程度を実現するためには加熱温度を約140
℃以上とする必要があり、また、約0.05秒間の加熱
時間で、殺菌率90%程度を実現するためには、加熱温
度を約185℃以上とする必要があることが判った。
【0016】以上より、紙葉類取扱装置において、殺菌
対象は黄色ブドウ球菌およびこれより熱に弱い菌とし、
殺菌率90%程度を確保すべく、加熱ローラの表面温度
を140℃以上、あるいは、140℃以上の所定の温度
範囲に制御し、加熱ローラに巻きつく耐熱ベルトと加熱
ローラの間に紙幣が挾持される時間が0.05秒以上
0.15秒以下の範囲で加熱ローラの直径と回転速度を
任意に設定したものである。
【0017】このように、加熱ローラで紙幣を加熱殺菌
する乾熱殺菌で、紙幣の加熱温度を140℃以上、D値
を0.05〜0.15秒とし、このD値に相当する時
間、紙幣を搬送しながら加熱する。菌を1/10にする
時間D値を、通常の紙幣取引装置に実装でき、通常の紙
幣取引装置の処理時間、搬送速度に合った値とすること
ができ、乾熱殺菌のために処理時間を長くすることなく
確保できる。
【0018】次に、本発明の一実施例を図を用いて説明
する。
【0019】図1は図5に示す紙幣取引装置に実装する
紙幣殺菌消毒部の構成を示す。
【0020】14は、紙幣を加熱消毒するための直径6
0mmのアルミニウム製の加熱ローラであり、図示され
ない回転軸受によって支持され、タイミングベルト15
によって加熱ローラ駆動用モータ16に連結され、加熱
ローラ駆動用モータ16により回転駆動されるようにな
っている。
【0021】17は、加熱ローラ14を加熱するための
電熱ヒータであり、AC100Vの電力が、スイッチ
(SSR)18を介して供給される。制御部19によっ
て電熱ヒータ17をON/OFFすることが可能となっ
ている。20は、加熱ローラ14の表面温度を測定する
ための温度検出器であり、測定された温度データは制御
部19へ入力されるようになっている。制御部19で
は、温度検出器20より入力されてくる温度データをも
とにSSR18を制御して電熱ヒータ17をON/OF
Fし、加熱ローラ14の表面温度を管理する。サーマル
プロテクタ18aは電熱ヒータ17の温度が所定温度以
上に上がっても、SSR18の故障等で電熱ヒータ17
をOFFすることができないときにヒューズとして働
く。
【0022】21は、加熱ローラ14に巻き付いている
耐熱ベルトであり、適切な張力がかかっており、この耐
熱ベルト21と加熱ローラ14の接触している部分22
が、紙幣の加熱部22となり、この部分で紙幣は殺菌消
毒される。加熱ローラ14と耐熱ベルト21を回転する
ことで、加熱部22に進入した紙幣は搬送される。10
は搬送路を切り換えるためのゲートであり、搬送されて
きた紙幣を、紙幣殺菌消毒部へ導き入れるか、紙幣殺菌
消毒部へ導き入れず直進させるかの切り替えを行なう。
【0023】23、24は加熱ローラ14を加熱するこ
とで紙幣殺菌消毒部11の周辺温度が上昇するのを防止
するための排気用と吸気用のファンである。29は緊急
時加熱ローラ14を冷すためのファンである。
【0024】つぎに、図5により、図1に示した紙幣殺
菌消毒部を実装した紙幣取引装置を説明する。
【0025】入金取引では、利用者が入出金口1に紙幣
を投入する。投入された紙幣は、入出金口1にある図示
されない分離機構によって1枚1枚に分離され、搬送機
構2により鑑別部3へ搬送される。鑑別部3では、金
種、真偽、正損、枚数等必要な鑑別を行い、搬送機構4
によりさらに搬送して一時集積機構5に集積する。ここ
で、利用者が操作した取引が成立すると、紙幣を図示さ
れない分離機構により分離して、搬送機構6により再度
鑑別部3に搬送して鑑別を行い、搬送機構7、2を通
り、この際、紙幣殺菌消毒部のゲート10を切りかえ、
加熱ローラ部14を通過させ、各金種毎に紙幣の保管部
である金種ボックス8、9に搬送し、集積収納して入金
取引を終了する。
【0026】出金取引では、各金種ボックス8、9から
利用者の要求枚数の紙幣が、図示されない分離機構によ
り1枚1枚分離され、搬送路4、7を通って入出金口1
に集積され、放出されて出金取引を終了する。
【0027】また、金種ボックス8、9に収納されてい
る紙幣の残量が少なくなった場合は、着脱自在な紙幣カ
セット12に紙幣をセットし、セパレータ13を退避さ
せた後、図示されない分離機構によりカセット12内の
紙幣を繰り出し、搬送機構6を通って鑑別部3に送り、
鑑別部3で金種判別、計数を行った後、搬送機構7、2
を通って、この際、紙幣殺菌消毒部のゲート10を切り
かえ、加熱ローラ部14を通過させ、金種毎に各金種ボ
ックス8、9へ収納する補充もしくは装填を行う。
【0028】さらに、金種ボックス8、9のいずれかが
満杯になった時には、満杯の金種ボックス8、9から紙
幣を繰り出し、鑑別部3で金種判別、計数を行った後、
カセット12に紙幣を収納する回収を行う。また、全紙
幣を回収して装置内の紙幣の在高を計数確認する精査を
行うこともできる。さらに、金種ボックス8、9、紙幣
カセット12に、鑑別部3を通しながら順次紙幣を移動
させ、装置内の紙幣の在高を計数確認する精査を行うこ
とも可能である。図5に示し、上記に説明したように、
紙幣殺菌消毒部11は、搬送路2の一側に金種ボックス
8および9と紙幣搬送方向に前後して並置して実装され
ており、搬送路2を搬送される紙幣は、搬送路に設けた
ゲート10により殺菌消毒部11を通るか又は殺菌消毒
部11を通らないように切りかえられるよう構成されて
いる。
【0029】次に、上記紙幣殺菌消毒部11の加熱時
間、加熱温度等の条件について詳細に説明する。
【0030】加熱ローラ14は、温度検出器20の情報
をもとに制御部19で、常時約185〜190℃に制御
されている。また、加熱ローラ14は、毎秒6.5回転
の速度で回転する。これは、本紙幣取引装置の搬送機構
2、4、7の搬送速度1.2m/sと、加熱ローラ14
の外周の速度がほぼ一致する様にしたものである。さら
に、耐熱ベルト21は、加熱ローラ14の外周に沿って
約180度巻き付いており、加熱ローラ14と耐熱ベル
ト21の間に搬送された紙幣は、約0.08秒間加熱ロ
ーラ14に接することになる。
【0031】この結果、紙幣には、図4を用いて説明し
た、黄色ブドウ球菌を90%殺菌するために必要な加熱
条件を十分満たしており、有効な殺菌効果が得られるこ
とになる。
【0032】さらに、本装置では、100枚までの紙幣
を一括して取扱い、その処理は、1秒間に8枚の速度で
行なう。殺菌消毒部11でも同じ速度で処理する。この
時、紙幣の受熱量より、電熱ヒータ17の供給熱量が大
きければ、加熱ローラ14の温度は下降しないが、本実
施例では、最大消費電力の制約のため、加熱ローラ14
の温度は順次下降し、最大100枚を連続処理したとき
の、加熱ローラ14の温度は、約150℃であることを
実測した。したがって、最大100枚を連続処理したと
きにも、最終の紙幣に対し、図4を用いて説明した、黄
色ブドウ球菌を90%殺菌するために必要な加熱条件を
十分満たしており、有効な殺菌効果が得られることにな
る。
【0033】また、連続して殺菌処理する枚数を、本実
施例の100枚より多くするためには、加熱ローラ14
の初期の設定温度をさらに上昇させておけばよいが、ゴ
ムや樹脂部品の耐熱性をさらに向上させる必要があり、
技術面、価格面から、約250℃が限界と考える。
【0034】本発明における紙幣取引装置では、以上に
述べた条件を十分に満たしており、十分な殺菌効果を得
ることができる。また、本実施例の採用している加熱温
度条件である185℃〜190℃の温度範囲は、現在の
複写機やレーザービームプリンタ等の熱定着部の加熱温
度条件と同程度であり、部品の耐熱性や熱、発火に対す
る安全装置などで、既に実績の有る部品を流用できるこ
とは、本装置の信頼性、低価格化に、大きく寄与でき
る。
【0035】本実施例では、殺菌対象を黄色ブドウ球菌
およびこれより熱に弱い菌とし、1秒間に8枚の速度で
搬送される紙幣を、連続100枚まで殺菌率90%程度
を確保すべく、加熱ローラの表面温度を185℃〜19
0℃の温度範囲に制御し、加熱ローラに巻きつく耐熱ベ
ルトと加熱ローラの間に紙幣が挾持される時間が0.0
8秒となる様に加熱ローラの直径と回転速度を設定した
ものであるが、連続して殺菌処理しても、加熱ローラの
表面温度が低下しないように、電熱ヒータの出力を大き
くすれば、加熱ローラの表面温度を150℃程度でも、
十分な殺菌効果を得ることができる。
【0036】また、加熱ローラ14の直径を本実施例の
60mmよりも小さくする場合や、搬送速度を本実施例
の1.2m/sよりも速くする場合や、耐熱ベルト21
の加熱ローラ14の外周に沿った巻き付き量を本実施例
の約180度よりも小さくすると、加熱時間は、本実施
例の0.08秒よりも短くなるが、例えば、加熱時間を
0.05秒になる装置の場合は、加熱ローラの表面温度
を例えば215〜220℃に設定すれば、本実施例と同
等の殺菌効果が得られる。
【0037】また、本実施例では、殺菌対象を黄色ブド
ウ球菌およびこれより熱に弱い菌としているが、例え
ば、黄色ブドウ球菌よりも耐熱性の高い枯草菌を殺菌対
象にする場合には、同様に実験により殺菌効果を検査
し、必要十分な加熱条件を、設定すればよい。
【0038】
【発明の効果】本発明によれば、紙葉類取扱装置、特に
紙幣取引装置の処理時間を長くすることなく、有効な殺
菌効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例の殺菌消毒部を示す
図。
【図2】紙幣殺菌消毒手段での黄色ブドウ球菌に対する
加熱温度と殺菌率の関係を示す図。加熱時間、加熱温度
と殺菌効果の関係を示す図である。
【図3】紙幣殺菌消毒手段での黄色ブドウ球菌に対する
加熱時間と殺菌率の関係を示す図。
【図4】紙幣殺菌消毒手段での黄色ブドウ球菌に対する
加熱時間と加熱温度の関係で、殺菌殺菌効果の関係を示
す図。
【図5】図1の殺菌消毒部を実装する紙幣取引装置の構
成を示す図。
【符号の説明】
1…入出金口、2、、4、6、7…搬送機構、3……鑑
別部、8、9…金種ボックス、11…殺菌消毒部、14
…加熱ローラ、17…電熱ヒータ、21……耐熱ベル
ト、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 溝口 敦子 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式 会社日立製作所 オフィスシステム事業 部内 (72)発明者 柏田 浩之 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式 会社日立旭エレクトロニクス内 (72)発明者 中村 良三 愛知県尾張旭市晴丘町池上1番地 株式 会社日立製作所 オフィスシステム事業 部内 (56)参考文献 特開 平3−209595(JP,A) 特開 平4−114652(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G07D 9/00 - 13/00 B65H 5/06 B65H 43/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】紙幣の入出金を行う入出金口と、紙幣を保
    管する金種ボックスと、前記入出金口と前記金種ボック
    スとの間で紙幣を搬送する搬送路と、搬送される紙幣を
    鑑別する鑑別部と、搬送される前記紙幣を殺菌消毒する
    ための殺菌消毒部を有する紙幣自動取引装置であって、 前記搬送路の一側に前記金種ボックスと前記殺菌消毒部
    を紙幣搬送方向に前後して並置し、搬送される紙幣が、
    前記搬送路に設けたゲートにより前記殺菌消毒部を通る
    か又は殺菌消毒部を通らないように切りかえられるよう
    構成し、 前記殺菌消毒部は、紙幣を加熱可能な回転する加熱ロー
    ラと、前記加熱ローラに前記搬送路から通された前記紙
    幣を押し付けて巻き付くように接触し回転するベルトか
    ら構成し、前記殺菌消毒部の動作時には前記加熱ローラ
    の表面温度を140℃以上、前記紙幣を前記加熱ローラ
    と前記ベルトに挾持して搬送する時間を0.05秒〜
    0.15秒の間の所定の値となるように前記加熱ロー
    ラ、前記ベルトの構成及び回転速度を設定することを特
    徴とする紙幣自動取引装置。
  2. 【請求項2】紙幣の入出金を行う入出金口と、紙幣を保
    管する金種ボックスと、前記入出金口と前記金種ボック
    スとの間で紙幣を搬送する搬送路と、搬送される紙幣を
    鑑別する鑑別部と、搬送される前記紙幣を殺菌消毒する
    ための殺菌消毒部を有する紙幣自動取引装置であって、 前記搬送路の一側に前記金種ボックスと前記殺菌消毒部
    を紙幣搬送方向に前後して並置し、搬送される紙幣が、
    前記搬送路に設けたゲートにより前記殺菌消毒部を通る
    か又は殺菌消毒部を通らないように切りかえられるよう
    構成し、前記殺菌消毒部は、紙幣を加熱可能な回転する加熱ロー
    ラに前記搬送路から通された前記紙幣を巻き付くように
    接触させて加熱する加熱手段を有し、前記紙幣に付着し
    た黄色ブドウ球菌が90%以上死滅するよう、前記殺菌
    消毒部の動作時には前記加熱ローラの表面温度を140
    ℃以上、前記紙幣を前記加熱ローラに接して搬送する時
    間を0.05秒〜0.15秒の間の所定の値となるよう
    に前記加熱手段の構成及び回転速度を設定することを特
    徴とする紙幣自動取引装置。
  3. 【請求項3】前記殺菌消毒部内の加熱ローラによる紙幣
    搬送速度と、それ以外の前記搬送路での紙幣搬送速度を
    略同一の速度とすることを特徴とする請求項 1項または
    2記載の紙幣自動取引装置。
  4. 【請求項4】紙幣の入出金を行う入出金口と、紙幣を保
    管する金種ボックスと、前記入出金口と前記金種ボック
    スとの間で紙幣を搬送する搬送路と、搬送される紙幣を
    鑑別する鑑別部と、搬送される前記紙幣を殺菌消毒する
    ための殺菌消毒部を有する紙幣自動取引装置であって、 前記搬送路の一側に前記金種ボックスと前記殺菌消毒部
    を紙幣搬送方向に前後して並置し、搬送される紙幣が、
    前記搬送路に設けたゲートにより前記殺菌消毒部を通る
    か又は殺菌消毒部を通らないように切りかえられるよう
    構成し、 前記殺菌消毒部は、紙幣を搬送しながら紙幣の乾熱殺菌
    を行なう加熱手段を有し、紙幣の加熱温度を140℃以
    上、D値を0.05秒〜0.15秒とし、このD値に相
    当する時間、前記加熱手段で紙幣を搬送しながら加熱す
    ることを特徴とする紙幣自動取引装置。
JP31626793A 1990-01-12 1993-12-16 紙幣自動取引装置 Expired - Fee Related JP3336709B2 (ja)

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