JP3909122B2 - ディスクブレーキ用パッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等に用いるディスクブレーキパッドの構造の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、ディスクブレーキパッドにおける摩擦材と裏板の接合は、接着強度の低下等により、最悪の場合の剥離が発生しても、摩擦材が脱落しないよう考慮されている。
【0003】
図3はこのような構成の従来のディスクブレーキ用パッドの正面図であり、図4は図3のD−D断面図である。
このディスクブレーキ用パッド21は、裏板22と摩擦材23とから構成されている。
【0004】
裏板22の摩擦材接着面側には背面に貫通する複数個の円形の結着孔24が形成されている。そして、摩擦材23の裏板接着面側には、これら結着孔24に嵌合する複数個の円形の突起25が形成される。
摩擦材23は、裏板22と共に金型内で所定の温度、圧力にて加熱・加圧されることにより、裏板接着面に接着されて裏板22と一体化される。
【0005】
この従来例では上述のように、裏板22に複数の円形結着孔24が設けられ、摩擦材23は結着孔24に嵌合する複数の円形突起25が形成されて接着されるので、例え、裏板22と摩擦材23との間で剥離が発生しても、ロータと摩擦材23との隙間より突起25の高さを高くすることで、摩擦材23の脱落を防止できる。また、この突起を複数としているので、摩擦材23が裏板22に対して回転してキャリパに干渉することを防止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来のディスクブレーキ用パッド21は、摩擦材23に形成される突起25の個数が複数なため、摩擦材の使用量が必然的に多くなり、特に大量生産の場合に省資源に逆行するものとなるという問題がある。またディスクブレーキ自体が雨水に直接晒される位置に配置されており、上記の従来の裏板22に設けられた結着孔24は裏面に貫通しているため、裏板裏面から雨等の水分が浸入し、錆び付きが生じる可能性があり、これにより摩擦材が剥離する原因となる問題を有している。
【0007】
本発明の目的は、前述した従来技術の問題点を解消し、摩擦材の使用量を低減して省資源に有効な構造にするとともに、裏板と摩擦材との接着面に雨等の水分の浸入を防止して摩擦材が剥離し難い構造に改良することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を本発明は、裏板と摩擦材とを接着して構成されるディスクブレーキ用パッドで、前記裏板の摩擦材接着面のほぼ中央部に、単一のリング状の凹部と、該凹部内に形成された凸部とを備えたものにおいて、前記リング状凹部と凸部の少なくとも一方が非円形の縁取り形状よりなり、前記摩擦材が該リング状凹部に嵌合する単一のリング状突起を備える構成とすることで達成している。
【0009】
上記構成のディスクブレーキ用パッドにおいては、裏板のほぼ中央に設けたリング状凹部及び凸部の少なくとも一方の縁取り形状が非円形に形成されるので、裏板に対する摩擦材の回転についてはその形状によって抑止される。また、摩擦材に形成される突起が単一で、しかも凹部と凸部で囲まれた部分のみであるので、摩擦材の使用量を低減することができる。さらにまた、このように裏板に形成された凹部は当然貫通していないので、裏板裏面から雨水等の水分が浸入できず、その結果摩擦材の剥離を防止することができる。
【0010】
この凹部及び凸部の縁取り形状としては、非円形であれば、特には限定されないが、複雑な形状や極端に偏った形状であると剪断力が局所的に働く可能性があるので、なるべく単純でしかも対称的な形状が好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のディスクブレーキ用パッドの一実施形態の構造を図1及び図2を参照して以下に詳細に説明する。図1は本発明のディスクブレーキ用パッドの正面図であり、図2は図1のA−A断面図である。
【0012】
本実施形態のディスクブレーキ用パッド1は、前述した従来のディスクブレーキ用パッド同様に、裏板2と摩擦材3とから構成されている。
裏板2の摩擦材接着面には、ほぼ中央に凹部4が一個形成されている。この形状としては、凹部の外側縁部は円形であり、該円形の中央部には四角形状でその四隅が丸く角をとられた縁取り部で構成される凸部が形成され、凹部4全体としては閉じたリング状溝形状を成している。その深さとしては約1.5mmとなっている。このリング形状の溝状凹部4はコイニングを施すことにより容易に形成される。
【0013】
また、摩擦材3には裏板2の凹部4と略同一形状のリング状突起5が形成される。そして、金型内で所定温度、圧力にて加熱・加圧されることにより、摩擦材3は突起5が裏板2の凹部4に嵌合した状態で裏板2の接着面に接着される。
【0014】
本実施の形態のディスクブレーキ用パッド1は以上の如き構造であり、裏板2の凹部4と該凹部4に嵌合する摩擦材3の突起5が単一であることで、摩擦材3の使用量を最低限に低減することができる。また、凹部4には底部があって塞がれているため、該凹部4内より雨水等の水分が浸入することが阻止されるので、錆の発生が阻止され、そのため裏板2と摩擦材3との接着面の剥離が防止できる。
【0015】
更に、裏板2の凹部4内に嵌合する摩擦材3の突起5のそれぞれが非円形状でかみ合っており、凹部4の深さとしては、ロータと摩擦材3との隙間より大きくすることにより、例え、裏板2と摩擦材3との間で剥離が発生していても、非ブレーキ時に摩擦材3が裏板2から脱落することを防ぐことができる。
【0016】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のディスクブレーキ用パッドは、摩擦材に設けられる突起が単一であるため、摩擦材の使用量を低減させることができるので省資源を図ることができる。また、裏板のリング状凹部及び凸部の少なくとも一方が非円形に形成され、摩擦材のリング状突起がこのリング状凹部に勘合し、摩擦材が裏板に対して回転できない構造のため、例え、摩擦材の剥離が生じていても、摩擦材が回転することはない。さらにまた、裏板裏面からの接着面への水分の浸入が防止されるため、裏板接着面の錆び付きを阻止でき、摩擦材の剥離を防ぐことができるので信頼性が高いパッドを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスクブレーキ用パッドの正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】従来のディスクブレーキ用パッドの正面図である。
【図4】図7のD−D断面図である。
【符号の説明】
1 ディスクブレーキ用ハッド
2 裏板
3 摩擦材
4 凹部
5 突起
6 凸部
Claims (1)
- 裏板と摩擦材とを接着して構成されるディスクブレーキ用パッドで、前記裏板の摩擦材接着面のほぼ中央部に、単一のリング状凹部と、該凹部内に形成された凸部とを備えたものにおいて、前記リング状凹部と凸部の少なくとも一方が非円形の縁取り形状よりなり、前記摩擦材が該リング状凹部に嵌合する単一のリング状突起を備えることを特徴とするディスクブレーキ用パッド。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP19593297A JP3909122B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | ディスクブレーキ用パッド |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19593297A JP3909122B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | ディスクブレーキ用パッド |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH1137190A JPH1137190A (ja) | 1999-02-09 |
JP3909122B2 true JP3909122B2 (ja) | 2007-04-25 |
Family
ID=16349379
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP19593297A Expired - Fee Related JP3909122B2 (ja) | 1997-07-22 | 1997-07-22 | ディスクブレーキ用パッド |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3909122B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
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-
1997
- 1997-07-22 JP JP19593297A patent/JP3909122B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
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JPH1137190A (ja) | 1999-02-09 |
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