JP3908725B2 - 蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法および蓋体 - Google Patents

蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法および蓋体 Download PDF

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Description

本発明は、コンクリート製の蓋付側溝,枡等の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法並びに騒音防止用の蓋体に関するものであり、詳しくは本体と蓋体との「がたつき」に起因して車両走行等により発生する騒音および蓋体の跳ね上げ現象を防止するための技術に関するものである。
従来の蓋付コンクリートブロックにおける騒音発生防止技術,蓋体の跳ね上げ防止技術は、大別して五種の型式があり、第一の型式は、本体と蓋体との対接部にゴム等の緩衝材を設けるものであり、第二の型式は、本体自体を蓋体の成形型に利用して対接部を合致させるようにしたものであり、第三の型式は、本体と蓋体との対接部を特殊形状のもとに組み合わせるようにしたものであり、第四の型式は、本体と蓋体との対接部について、そのいずれか一方に突条または突起を設けて施工後に突条または突起が摩耗もしくは崩潰によりなじみ、がたつき等を解消するようにしたものであり、また第五の型式は、本体と蓋体との間に全長にわたり間隙を設けてこの間隙に粒状のゴムやプラスチックあるいは細砂あるいはクレイを充填するようにしたもで、例えば特開平9−242168公報がある。
特開平9−242168公報
従来の技術の第一の型式は、コンクリートブロックの製作誤差の許容範囲が大きいが、緩衝材を必要とする関係上、製造コストが嵩むほか、使用の経過に伴い緩衝材が劣化する欠点がある。第二の型式は、本体と蓋体との組み合わせが個々に特定されるため、量産化に適応しないばかりか、保管,取扱いが著しく煩瑣であって、実際上現場打ちに限られ
る。また第三の型式は、型枠を高精度に製作する必要があるばかりでなく、組み合わせが基本的要素である関係上、他の形態の製品との互換性がなく、既設の製品に対応しない不利不便があり、しかも製作過程の誤差による捩れが生じた場合の対応が困難である。
蓋体が本体の左右両側で支持される蓋付側溝であって、それらブロックに捩れ状態の歪がある場合においては、本体と蓋体とは左右の支持面において、左右のいずれか1側と他側の端部との三点支持状態となって少なくとも端部1カ所に間隙が生じるのであるが、第一の型式は緩衝材により吸収し、第二の型式は歪自体を成形と同時に補償するため、それぞれ問題はないが、第三の型式は本体と蓋体との対接部の一部分に生じる間隙を何らかの方法により解消しなければならないが、スペーサによることなく間隙を解消することは極めて困難である。
また第四の型式は、第一〜第三の型式の欠点の対応策として好ましいが、対接部においてずれが生じ易く、また突条もしくは突起の先端崩潰の程度による補償量が少ない関係
上、ブロックの歪が大きい場合に充分に対応しない不利がある。
第五の型式としての特開平9−242168に記載の発明は、本体と蓋体との間に設けた間隙に粒状のゴムやプラスチックの緩衝材を充填し、あるいは細砂やクレイを充填するようにしたものであるが、載設する全数の蓋体に対して充填作業を実施するほか、全長にわたる間隙に充填材を充填する必要がある関係上、充填作業が著しく煩瑣であるばかりでなく多量の充填材を必要とする。しかも、充填材がゴムやプラスチックである場合は、緩衝性は得られても安定性が損なわれる欠点があるほか、充填作業に当たり充填材の使用量の加減が難しい。また本体と蓋体との対接部に捩れ状態の歪がある場合においては、本体と蓋体とは左右の支持面において、左右のいずれか1側と他側の端部との三点支持状態となって少なくとも端部1カ所に捩れによる間隙が生じるのであるから、この間隙から細砂やクレイが雨水により流失し易く、特に雨水等により細砂やクレイが湿潤状態にある場合においては、蓋体に荷重あるいは振動が加えられると、液状化現象により捩れによる間隙部分から流失する重大欠陥がある。
そこで本発明の目的は、上向きあるいは斜め上向きの蓋受部1を形成した本体2と、蓋受部1に載置する方形の蓋体3とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおいて、簡単な構成のもとに蓋体の載設時に生じる間隙にスペーサを介装するようにした騒音防止および跳ね上げ防止技術を提供することにある。
本発明は上記目的を達成するため、請求項1および請求項2の発明は、本体2における上向き蓋受部1に対接する蓋体3の対接部に、縦方向に貫通する充填孔4を4隅角部中の少なくとも1カ所の隅角部付近に形成し、この充填孔4に充填材5を注入した後硬化させることにより、蓋受部1と蓋体3との間に充填材によるスペーサを介装して蓋体3をがたつきなく安定的に載設することを特徴とする蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法である。
請求項3の発明は、上端寄りの小径な注入部4aと下端寄りの大径な収容部4bとからなる充填孔4における収容部4bをほぼ直筒状に形成すると共に、この収容部4bには収容部4bの高さと同一もしくはそれよりも薄い板状のスペーサ6を上下方向にスライド可能に収容した後、充填孔4に充填材5を注入するようにした請求項2に記載の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法である。
請求項4の発明は、本体2における蓋受部1に対接する蓋体3の対接部に、上端寄りの小径な注入部4aと下端寄りの大径な収容部4bとからなる段付の充填孔4を縦方向に貫通する状態のもとに、4隅角部中の少なくとも1カ所の隅角部付近に形成し、この充填孔4に粒径が2mmよりも大径の石塊からなる充填材5を充填し、蓋受部1と収容部4bの段部との間に石塊によるスペーサを介装することにより、蓋体3をがたつきなく安定的に載設することを特徴とする蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法である。
請求項5の発明は、粒径が3mm以上の石塊を90重量%以上を含む充填材5を適用する請求項4に記載の騒音防止方法であり、これにより充填孔4中の充填材5が流失等により10%程度減少した場合においても石塊によるスペーサの作用が確保される。
請求項6の発明は、蓋体3の成形時に、上端が破壊され易い閉塞状態の充填孔4を形成し、蓋体3の載設に当たり充填孔4の上端を破壊して開口した後、この開口部から充填孔4に充填材5を入れるようにし、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に間隙が生じた場合に限り、充填孔4の閉塞状態の上端を破壊して充填材5を入れるようにし、充填孔4に対する充填材5の充填を必要としない場合には、蓋体3の表面に不体裁な開口部が形成されないようにした請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法である。
請求項7の発明は、上向き蓋受部1を形成した本体2と蓋受部1に載置する方形の蓋体3とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける蓋体であって、本体2における蓋受部1に対接する蓋体3の3カ所の隅角部付近に対接部を設けてこれら3カ所において蓋受部1に支承される形状とし、他の1カ所の隅角部付近を3カ所の隅角部付近の対接部よりも適度に上位となるようにバイアスを付加し、このバイアスが付加された隅角部付近に充填孔4を形成した請求項1ないし請求項7のいずれか1項に記載の騒音防止方法に使用する蓋体であり、この構成により蓋体3の載設に当たって充填材5を入れる充填孔4の選択の必要性がなく、形成した1カ所の充填孔4に充填材5を入れて蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができる。
請求項8の発明は、蓋体3の4隅角部中の隣接する2ヶ所の隅角部付近に充填孔4を形成した請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の騒音防止方法に適用する蓋体であり、この構成により蓋体3の載設に当たって間隙が生じる部位は2ヶ所の充填孔4付近の内の1カ所だけである関係上、間隙が生じている1カ所だけの充填孔4に充填材5を入れて蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができる。
請求項9の発明は、蓋体3の成形時に、充填孔4を上端が破壊され易い閉塞状態に形成すると共に、蓋体3の表面に充填孔4の位置確認用表示7を凹凸成形により形成した請求項7または請求項8に記載の蓋体であり、この構成により表面に不体裁な開口部のない蓋体3を使用して、載設に当たっては必要に応じ位置確認用表示7を目安に蓋体3の表面から充填孔4を開通させて充填材5を入れることができる。
請求項1の発明によれば、少量の充填材5の使用による簡単な作業のもとに、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じた間隙に充填材によるスペーサを介装して蓋体3をがたつきなく安定的に載設し、長期間にわたり騒音並びに蓋体の跳ね上げ現象を確実に防止することができる。
請求項2の発明によれば、下端寄りが大径な充填孔4を少なくとも1カ所の隅角部付近に形成し、この充填孔4に充填材5を注入した後硬化させるようにしたから、これにより少量の充填材5の使用による簡単な作業のもとに、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じた間隙に充填材によるスペーサを介装して、蓋体3をがたつきなく安定的に載設し、長期間にわたり騒音並びに蓋体の跳ね上げ現象を確実に防止することができる。なお蓋受部1と蓋体3の対接部下面との間に生じた間隙が僅かなため、充填材5が間隙に侵入し難い場合にも対応して蓋受部1と収容部4bの段部との間にスペーサが介装される。
請求項3の発明によれば、充填孔4における収容部4bをほぼ直筒状に形成すると共
に、この収容部4bにスライド可能な板状のスペーサ6を収容した後、充填孔4に充填材5を注入するようにしたから、これにより請求項2の発明の効果に加え、充填材5の注入に先立って蓋受部1に対する離型材の塗布を省略することができるほか、充填材5が更に少量で済む。
請求項4,請求項5の発明によれば、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じた間隙に比較的大きい粒径の石塊によるスペーサを介装するようにしたから、これにより液状の充填材5や離型剤を使用することなく、少量の粒状の充填材5の使用による著しく簡単な作業のもとに、蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができ、かつ蓋体3に対する荷重に伴う振動が加えられても充填材5は流失することなく充填孔4内に長期間にわたり保持され、特に充填材5として粒径が3mm以上の石塊を90重量%以上を含む充填材5を採択することにより、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じる間隙が大きい場合に充填材5の流失が抑止されるばかりでなく、充填材5が少量流失しても石塊によるスペーサ作用にはほとんど影響することなく確保され、騒音並びに蓋体の跳ね上げ現象を防止することができる。また、蓋体3に対する荷重に伴う振動により充填材5の充填密度が増し、がたつき防止作用が一層向上する。
請求項6の発明によれば、請求項1ないし請求項5の発明における効果に加え、蓋受部1と蓋体3の対接部との間に間隙が生じた場合に限り、充填孔4の上端を破壊して充填材5を入れればよく、がたつきの生じない場合には、蓋体3の表面に不必要な開口部の露出がなく体裁がよい。
請求項7の発明によれば、1カ所の隅角部付近を3カ所の隅角部付近の対接部よりも上位となるようにバイアスを付加し、この1カ所に縦向きの充填孔4を形成したから、この構成により蓋体3の載設に当たって1カ所の充填孔4に充填材5を入れればよく、スペーサを介装時における充填孔4の選択の煩わしさがなく、蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができる。
請求項8の発明によれば、充填孔4を隣接する2ヶ所の隅角部付近に形成したから、これにより蓋体3の載設に当たって間隙が生じる部位は2ヶ所の充填孔4付近の内の1カ所だけである関係上、1カ所の充填孔4に充填材5を入れて蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができ、かつ充填孔4を3ヶ所以上設ける場合に比較して成形型枠の構造が簡単で済み経済的である。
請求項9の発明によれば、充填孔4を上端が破壊され易い閉塞状態に成形すると共に、蓋体3の表面に充填孔4の位置確認用表示7を凹凸成形により形成したから、これにより請求項7または請求項8の発明による効果に加え、表面に不体裁な開口部のない蓋体3を使用するにも拘わらず、載設に当たり必要に応じ位置確認用表示7を目安に蓋体3の表面から充填孔4を容易かつ確実に開通させて充填材5を入れることができる。
図4,図8,図9の実施形態即ちスペーサ6を使用する場合および充填孔4付近にバイアスを付加した蓋体3を採用する場合を除く他の発明によれば、側溝コンクリートブロックの新設に当たり、蓋体3を順次載置した後、がたつきの生じている蓋体3に対してだけ充填作業を施せばよいから、全数の蓋体3に対して充填作業を施す型式に比較して工事費が著しく廉価である。
その他本発明によれば、蓋体3だけを新規に用意すればよく、従って既設の本体2に対しても適応するから経済的であり、また既設の蓋体3の破損あるいはがたつきのための交換に当たっても、即応することができる。
以下、本発明を図面に示す実施形態の参照のもとに詳細に説明するが、本発明の適用対象としてのコンクリート製品としては、例えば図1に示すように、上端寄りの左右内側にほぼ水平の上向き蓋受部1を段状に形成したU字状本体2と、蓋受部1に載置する落し蓋式の蓋体3とからなる型式の蓋付側溝コンクリートブロックを採択する。
上記型式に対する本発明の1実施形態としては、例えば図1ないし図3のように、本体2における蓋受部1に対接する蓋体3の対接部に、縦方向の充填孔4を4隅角部中の隣接する2ヶ所の隅角部付近に形成する。充填孔4は右側に示すように小径な注入部4aだけでもよく、また、左側に示すように上端寄りの小径な注入部4aと下端寄りの大径な収容部4bとからなる段付きでもよく、このような充填孔4を4隅角部中の隣接する2ヶ所の隅角部付近に形成する。充填孔4の、上端はこれを開口状態に形成してもよいが、コンクリートブロックの成形に当たり、上端を比較的薄肉の破壊され易い閉塞状態に形成するのが望ましい。
本体2に対して蓋体3を載設するには、先ず本体2の蓋受部1に蓋体3を載置して両者間に間隙によるがたつきが生じているか否かを確認する。がたつきが生じている場合は、2ヶ所の充填孔4中のいずれか1ヶ所の隅角部において間隙が生じる状態であるから、その充填孔4の閉塞状態の上端をドリル,たがね,ハンマ等の工具により破壊して開通し、当該隅角部を蓋受部1から浮かした状態に保ったまま、充填孔4に対応する蓋受部1の表面に充填孔4の上方から離型剤をスプレイにより塗布した後、図3の(a)または(b)のように充填孔4内に上方から充填材5を注入し、充填材5を少なくとも蓋受部1と蓋体3の対接部下面との間に生じた間隙に侵入させた後硬化させ、これにより蓋受部1と蓋体3との間に充填材5による一種のスペーサを介装し、蓋体3をがたつきなく安定的に載設することができる。
注入する充填材5としては、モルタルのほか、エポキシ樹脂,不飽和ポリエステル樹
脂,プラスチックコンクリート等、適宜選択することができる。充填材5の注入量については、充填孔4が図1の右側のように小径な注入部4aだけの場合は、蓋受部1と蓋体3の対接部下面との間隙に侵入する程度の少量でよいが、段付の充填孔4の場合は、蓋受部1と段部との間に充填材5によるスペーサが介装することになるから、少なくとも収容部4bに充満するように充填するのが重要であり、なお充填材5を充填孔4の上端まで充填すると、蓋体3の載設後の充填孔4が目立たなくなり好都合で、しかも充填材5がモルタルであると更に好都合である。
図4の実施形態は、充填孔4における収容部4bをほぼ直筒状に形成し、同図(a)のように必要に応じ収容部4bにこの収容部4bの高さと同一もしくはそれよりも薄い板状のコンクリート製スペーサ6を上下方向にスライド可能に収容した状態のもとに、蓋受部1に蓋体3を載置し、充填孔4に上方から比較的少量の充填材5を注入し硬化させるようにする。なおスペーサ6としては図4の(b)のように周側に縦方向に数本の突条6aをこの突条6aによる仮想直径が収容部4bよりも僅かに大径となるように形成し、または図4の(b)のように周側に多数の突起6aをこの突起6aによる仮想直径が収容部4bよりも僅かに大径となるように形成し、収容部4bに対するスペーサ6の装着に当たり、突条6aまたは突起6aの先端を僅かに崩潰させつつスペーサ6を収容部4b内の途中まで圧入状態に嵌合し、スペーサ6がみだりに落下しないようにし、蓋体3の載置によりスペーサ6の下面が蓋受部1に圧接するようにするのが便利である。
図5の実施形態は、充填孔4に粒径が2mmよりも大径の石塊からなる充填材5を充填し、蓋受部1と蓋体3における収容部4bの段部との間に石塊によるスペーサが介装されるようにし、蓋体3をがたつくことなく安定的に載設することができる。石塊は可及的高密度に充填するのが望ましいが、車両等の通過に伴う振動により充填材5の充填密度は向上する。充填材5としては、円礫,角礫等の自然石、コンクリートや人造石の砕石を適用することができるが、硬度は使用に伴い圧砕されないようにするため、コンクリートと同等もしくはそれ以上のものを採択することが重要である。蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じる間隙は通常2mm程度であるが、2mm以上の間隙が生じる場合を想定して使用石塊の粒度を大きく選定するのが望ましく、粒径が3mm以上の石塊を90重量%以上を含む充填材5を採択するのが更に望ましい。収容部4aの容積は充填孔4の90%以下の場合が多いから、充填孔4中の充填材5が流失等により10%減少した場合においても石塊によるスペーサの作用が確保される。なお蓋受部1と蓋体3の対接部との間に生じる間隙が大きい場合は、石塊の粒度を大きく選定して対応すればよい。
2ヶ所の充填孔4を設けるに当たっては、4隅角部中の対角線上に設けると他方の対角線上の隅角部に間隙が生じた場合に対応することができないのであり、従って、図6のように4隅角部中の隣接する2ヶ所の隅角部付近に形成するのが適当である。
充填孔4の形状は、注入部4aおよび収容部4b共に円筒形に限らず、角筒形あるいは楕円筒形等、他の種々の形状を適宜適用することができるのであって、特に収容部4bの形状については蓋体3の長手方向に沿う長円筒形に形成して段部を増加し、充填材5の対接面積を拡大するのがよい。また注入部4aおよび収容部4bの下端縁の稜部は丸みを付与して充填材5の流動を促進するのが望ましい。なお成形の都合のため抜き勾配によるテーパを付与するのは当然であるが、それ以上に大きい角度の下向きに拡開するテーパを付与してもよい。
充填孔4については、蓋体3の成形に当たり貫通状態であってもよいが、載設時にがたつきがないため充填孔4を充填する必要がない場合があり、その時には充填孔4の開口部が不体裁であるから、成形に当たり充填孔4の上端を閉塞状態に形成するのが望ましく、その場合充填に先って蓋体3の閉塞部分を破壊する必要があり、そのため蓋体3の表面に充填孔4の位置が判るように、図1のように位置確認用表示7としてリング状の溝を形成し、あるいは図7の(a),(b)のように円形凹部,円形凸部を形成し、あるいは図示しないが凹凸文字や凹凸模様により形成してもよい。
図8の実施形態は、充填孔4の形成を1カ所に限定する実施形態であって、蓋受部1に対接する蓋体3の左右両対接部中の1側の対接部において、同図の(a)および(b)のように、端部寄りに1カ所設けた充填孔4付近から他端付近までの蓋体3の肉厚を適度に盗んで削減部8を形成し、これにより蓋体3の4隅角部中の充填孔4付近を除く3カ所の隅角部付近に蓋受部1に直接対接する対接部を設けてこれら3カ所において蓋受部1に支承される形状とし、充填孔4付近を他の3カ所の隅角部付近よりも上位となるようにバイアスを付加し、これにより本体2に蓋体3を載置した場合、大体において収容孔4付近に間隙が生じるようにし、載設に当たり何れの位置において充填作業をするかを迷うことなく、1カ所に設けた充填孔4について充填作業をすればよく、作業能率が向上する。
図9の実施形態は、前記図8と同様な実施形態であって、蓋受部1に対接する蓋体3の4隅角部中の1カ所の隅角部付近に充填孔4を設けると共に、他の3カ所の隅角部付近に凸部9を形成して蓋受部1に直接対接する対接部を設け、これら3カ所の凸部9において蓋受部1に支承される形状とし、これにより充填孔4付近を凸部9による対接部よりも上位となるようにバイアスを付加し、本体2に蓋体3を載置した場合に充填孔4付近に間隙が生じるから、載設に当たり何れの位置において充填作業をするかを迷うことなく、1カ所に設けた充填孔4について充填作業をすればよく、作業能率が向上する。
上記実施形態においては、蓋受部1および蓋体3の対接部が水平の場合を例示したが、本発明はこれらが中央に漸次低下する傾斜状態の場合であっても適用可能であり、また上記諸実施形態は、蓋付U字状側溝コンクリートブロックについて例示したが、本発明はこれに限らず、方形の蓋体を載設する型式のケーブルトラフ,枡,ハンドホール等に適用することができる。
本発明の一実施形態における蓋付コンクリートブロックの縦断正面図である。 図1のII−II線における縦断側面図である。 図1の蓋体を本体に載設した要部の縦断正面図である。 他の実施形態における要部を示すもので、(a)は載設状態の縦断正面図であり、(b)および(c)はスペーサの斜面図である。 他の実施形態における載設状態の要部の縦断正面図である。 蓋付コンクリートブロックにおける収容孔の配置を示す平面図である。 他の実施形態における収容孔を示す要部の縦断面図であって、(a)および(b)は縦断正面図、(c)は縦断側面図である。 他の実施形態における蓋体の斜面図である。 更に他の実施形態における蓋体の斜面図である。
符号の説明
1 蓋受部
2 本体
3 蓋体
4 充填孔
4a 注入部
4b 収容部
5 充填材
6 スペーサ
7 位置確認用表示
8 削減部
9 凸部

Claims (9)

  1. 上向き蓋受部(1)を形成した本体(2)と、蓋受部(1)に載置する方形の蓋体(3)とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法であって、本体(2)における蓋受部(1)に対接する蓋体(3)の対接部に対し、縦方向の充填孔(4)を貫通状態のもとに4隅角部中の少なくとも1カ所の隅角部付近に形成し、この充填孔(4)に上端開口部から充填材(5)を注入して蓋受部(1)と蓋体(3)の対接部との間隙に充填材(5)を侵入させた後硬化させることにより、蓋体(3)をがたつきなく安定的に載設することを特徴とする蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  2. 上向き蓋受部(1)を形成した本体(2)と、蓋受部(1)に載置する方形の蓋体(3)とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法であって、本体(2)における蓋受部(1)に対接する蓋体(3)の対接部に、上端寄りの小径な注入部(4a)と下端寄りの大径な収容部(4b)とからなる段付の充填孔(4)を縦方向の貫通状態のもとに4隅角部中の少なくとも1カ所の隅角部付近に形成
    し、この充填孔(4)に上端開口部から充填材(5)を注入した後に硬化させることにより、蓋体(3)をがたつきなく安定的に載設することを特徴とする蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  3. 充填孔(4)における収容部(4b)をほぼ直筒状に形成すると共に、この収容部(4b)には収容部(4b)の高さと同一もしくはそれよりも薄い板状のスペーサ(6)を上下方向にスライド可能に収容した後、充填孔(4)に充填材(5)を注入するようにした請求項2の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  4. 上向き蓋受部(1)を形成した本体(2)と、蓋受部(1)に載置する方形の蓋体(3)とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法であって、本体(2)における蓋受部(1)に対接する蓋体(3)の対接部に、上端寄りの小径な注入部(4a)と下端寄りの大径な収容部(4b)とからなる段付の充填孔(4)を縦方向の貫通状態のもとに4隅角部中の少なくとも1カ所の隅角部付近に形成
    し、この充填孔(4)に粒径が2mmよりも大径の石塊からなる充填材(5)を収容することにより、蓋体(3)をがたつきなく安定的に載設することを特徴とする蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  5. 粒径が3mm以上の石塊を90重量%以上を含む充填材(5)を適用する請求項4の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  6. 蓋体(3)の成形時に、上端が破壊され易い閉塞状態の充填孔(4)を形成し、蓋体(3)の載設に当たり充填孔(4)の上端を破壊して開口した後、この開口部から充填孔(4)に充填材(5)を入れるようにした請求項1ないし請求項5のいずれか1の蓋付コンクリートブロックにおける騒音防止方法。
  7. 上向き蓋受部(1)を形成した本体(2)と、蓋受部(1)に載置する方形の蓋体(3)とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける蓋体であって、蓋体(3)の3カ所の隅角部付近に蓋受部(1)に直接接触する対接部を形成すると共に、他の1カ所の隅角部付近は前記3カ所の対接部よりも上位となる形状とし、前記3カ所の隅角部付近の対接部において蓋受部(1)に支承される構成とし、かつ蓋受部(1)に支承される3カ所の隅角部を除く1カ所の隅角部付近に充填孔(4)を形成した請求項1ないし請求項6のいずれか1の騒音防止方法に適用する蓋体。
  8. 上向き蓋受部(1)を形成した本体(2)と、蓋受部(1)に載置する方形の蓋体(3)とからなる型式の蓋付コンクリートブロックにおける方形の蓋体であって、蓋体(3)の4隅角部中の隣接する2ヶ所の隅角部付近に充填孔(4)を形成した請求項1ないし請求項6のいずれか1の騒音防止方法に適用する蓋体。
  9. 蓋体(3)の成形時に充填孔(4)を上端が破壊され易い閉塞状態に形成すると共に、充填孔(4)に対応する蓋体(3)の表面に充填孔(4)の位置確認用表示(7)を凹凸成形により形成した請求項7または請求項8の蓋体。
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