JP3908617B2 - 監視装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は一般に監視装置に関し、特に警報端末等が接続される電話回線の断線等の異常を監視する監視装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
オフィス、店舗その他の施設の監視は、電話回線を介して警報端末を接続し、遠隔地の監視部で集中的に行うのが一般的である。しかし、電話回線が、切断されることにより断線すると、監視が不可能になるので、迅速に警報を発生することが必要である。この警報により、原因の確認および保守点検を行うこととなる。
【0003】
従来、この種の回路構成を有する装置では、線間の電圧検出や電流検出およびこれら検出回路の組み合わせによる断線監視を行っている。例えば、電話回線の場合には、上述した断線監視方法では、回線開放中の線間抵抗は、1MΩ以上の直流抵抗が必要である。そのため微小電流を検出する必要があり、ノイズ等で誤動作が発生する可能性があった。そこで、ノイズ等の影響を防止するため、定期的に回線を閉結し定時通信を行うことで断線検出を行っていた。この回線閉結による断線監視手段では、回線使用料が発生してしまい、警備設置先の負担となっていた。また、従来回路では通信インフラの識別ができなかったため、例えばISDN回線に誤って電話回線用の警備端末を接続した場合には、警告することができず接続不良が発生していた。
【0004】
図6は、従来の電圧検出による断線監視回路のブロック図を示す。この断線監視回路は、切替部1、オフフック検出部2、制御部3および電圧判定部4により構成される。この電圧判定部4は、コンパレータ(電圧比較器)4aおよび抵抗分圧器R1およびR2により構成される。
【0005】
ここで、切替部1は、回線L1−L2への接続又は切断を行う。オフフック検出部2は、回線L1−L2の接続(オフフック)を検出する。制御部3は、通信を行う。電話回線には、回線の対線間(L1−L2)の電圧を検出する電圧判定部4が常時並列に接続されている。電圧判定部4は、回線の対線間に抵抗R1、R2が直接接続され、その接続点がコンパレータ4aの正転入力端子に接続される。一方、コンパレータ4aの反転入力端子に基準電圧源Vrが入力され、コンパレータ4aの出力が制御部3に入力されている。制御部3では、回線の対線間の電圧により、通話状態を検出する。例えば、線間電圧が高い場合には、回線が接続されていない状態であり、回線が接続された状態では低電圧となり、零電位である場合には回線が断線していることが判断される(特開平1−256854号公報参照)。
【0006】
図7は、電流検出による従来の断線監視回路のブロック図を示す。この断線検出回路は、切替部5、オフフック部6、制御部7および電流判定部8により構成される。また、この電流判定部8は、ホトカプラ8aおよび抵抗R3、R4により構成される。
【0007】
ここで、切替部5は、回線L1−L2への接続および切断を行う。オフフック部6は、回線の接続(オフフック)を検出する。制御部7は、通信を行う。電流判定部7には、回線の対線間(L1−L2)の電流を検出する電流判定部8が並列に接続さられている。即ち、電流判定部8は、回線の対線間L1−L2に抵抗R3およびホトカプラ8aの一次側(発光素子側)が接続され、ホトカプラ8aの2次側(受光素子側)が接続されている。また、ホトカプラ8aの出力側は、抵抗R4を介して電源に接続されると共にその出力は、抵抗R5を介して制御部7に入力される。制御部7は、回線の対線間L1−L2の電流が検出された場合には、回線が正常と判断し、電流が検出されない場合には、断線していると判断される。
【0008】
また、実開平7−33063号公報の「自動通報装置」では、電流判定部を制御し、データを記憶する記憶手段が設けられており、必要に応じて監視することで消費電流の低減がなされている。この場合にも線間電流を検出して、回線状態を監視する回線状態監視手段が設けられている。
【0009】
更に、特開昭61−161061号公報の「電話型端末装置」では、同一回線に複数の端末装置を接続する際に、回線の線間電圧を検出して自動制御する手段が設けられており、電話回線を有効に活用するよう構成されている。この場合にも、線間電圧を電圧比較器で検出して、通話中の線間電圧により、回線状態を監視する回線電圧監視回路又は手段が設けられている。
【0010】
また、特開平10−97693号公報の「異常検出装置」は、所定時間毎に線間の電圧検出を行っている。微小電流による電圧検出ではノイズによる影響を受け易い。そこで、異常を検出すると、回線を閉結して電流監視を行い、電流がなければ回線異常と判断する手段が設けられている。
【0011】
更にまた、特開平4−98964号公報の「自動通報装置の回線異常検出装置」は、所定時間毎に電話回線使用の有無の検出、呼出信号の検出、発信音の検出を行っている。そして、何れかの検出結果も得られない場合には、回線異常と判断して警報(例えば、警告音)を発して回線異常を監視するものである。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上述した如き従来の断線監視回路又は装置は、十分な耐ノイズ特性を有せず(誤動作による信頼性の低下)、また各種通信インフラに誤った接続をする恐れがあり、それを確実に回避することが困難であった。
【0013】
【発明の目的】
本発明は、従来技術の上述した課題に鑑みなされたものであり、優れたノイズ特性を有し、回線の種類に拘らず回線の断線等の検出を確実且つ低コストで行う監視装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するため、本発明の監視装置は、次のような特徴的な構成を採用している。
【0015】
(1)警備端末等が接続され、線間に電圧が印加されている電話回線の断線等を監視する監視装置において、
前記回線が開放されているときの回線電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサを所定周期で極性反転させる極性反転手段と、該極性反転手段による極性反転時に生じる充放電電流を監視する電流検出手段とを備える監視装置。
【0016】
(2)前記極性反転手段は、前記コンデンサを前記線間に逆極性で接続する2対のスイッチ素子を使用する上記(1)に記載の監視装置。
【0017】
(3)前記スイッチ素子としてホトカプラを使用する上記(2)に記載の監視装置。
【0018】
(4)前記電流検出手段として、前記充放電電流を入力側に流すホトカプラを使用する上記(1)、(2)又は(3)に記載の監視装置。
【0019】
(5)前記電流検出手段として、前記充放電電流が流れる抵抗の電圧降下を基準電圧と比較するコンパレータを使用する上記(1)、(2)又は(3)に記載の監視装置。
【0020】
(6)前記極性反転手段および前記電流検出手段間に、少なくとも1個の電圧降下素子を含み、前記コンデンサに印加される電圧を変化させる線間電圧制御手段を接続する上記(1)乃至(5)の何れかに記載の監視装置。
【0021】
(7)線間に電圧が印加されている電話回線等の断線等の異常を監視し警報を発生する監視装置において、
前記回線が開放されているときの回線電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサの前記回線への接続極性を反転させる極性反転手段と、該極性反転手段による極性反転時に前記コンデンサに流れる電流を監視する電流検出手段と、前記極性反転手段の反転の制御および前記電流検出手段の出力に基づく警報の発生等を行う制御手段とを備える監視装置。
【0022】
(8)前記極性反転手段および前記電流検出手段間に接続され、前記コンデンサに印加される電圧を前記制御手段の制御下で複数の値に変更する線間電圧制御手段を備える上記(7)に記載の監視装置。
【0023】
(9)前記線間電圧制御手段は、前記回線がISDN、電話回線又はPBX回線に対応する線間電圧に制御する上記(8)に記載の監視装置。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明による監視装置の好適実施形態の構成および動作を、添付図面を参照して詳細に説明する。
【0025】
先ず、図1は、本発明による監視装置の第1実施形態の構成図である。この監視装置10Aは、切替部11、オフフック検出部12、制御部(制御手段)13、電流検出部(電流検出手段)20および極性反転部(極性反転手段)30により構成される。電流検出部20は、ホトカプラ21および抵抗22を含んでいる。また、極性反転部30は、正接続制御部30a、接続制御部30bおよびコンデンサ33により構成される。正接続制御部30aおよび接続制御部30bは、それぞれ直列接続された1対のホトカプラ(スイッチ素子)31、32を含んでいる。
【0026】
ここで、正接続制御部30aのホトカプラ31a、32aおよび接続制御部30bのホトカプラ31b、32bの入力側は、それぞれ直列接続され、抵抗34a、34bを介して制御部13の反転制御B、A端子に接続される。一方、これらホトカプラ31a−32aおよび31b−32bの出力側は、交差接続され、その間にコンデンサ33が接続されている。即ち、ホトカプラ31a、31bの出力側の上端(コレクタ側)は、切替部11およびオフフック検出部12の接続点に共通接続されている。また、ホトカプラ32a、32bの出力側の下端(エミッタ側)は共通接続され、更に電流検出部20のホトカプラ21の入力側を介して回線L2に接続される。一方、ホトカプラ31bの出力側の下端(エミッタ側)はホトカプラ32aの出力側の上端(コレクタ側)およびコンデンサの一端(図中の上端)に接続され、ホトカプラ32aの出力側の下端(エミッタ側)は、ホトカプラ32bの出力側の上端(コレクタ側)およびコンデンサ33の他端(図中の下端)に接続されている。電流検出部20のホトカプラ21の出力側は、抵抗22を介して電源に接続されると共に、抵抗24を介して制御部13の電流検出端子に接続される。
【0027】
各部の主要機能について説明する。切替部11は、回線L1−L2への接続および切断を行う。オフフック部12は、回線の接続(オフフック)を検出する。電流検出部20は、回線の線間L1−L2を流れる電流(又はコンデンサ33の充放電電流)を検出する。極性反転部30は、内部のコンデンサ33の極性を反転させる。制御部13は、極性反転部30の制御および電流検出部20のデータを監視し、必要な警報の発生等を行う。
【0028】
次に、図2は、図1に示す監視装置10Aの変形である、本発明による監視装置の第2実施形態の構成図である。この監視装置10Bは、図1に示す構成に線間電圧制御部(線間電圧制御手段)40を付加している。その他の構成は、上述した第1実施形態の断線監視装置10Aと同様であるので、説明の便宜上、同様の参照符号を使用する。この線間電圧制御部40は、電流検出部20および極性反転部30間に設けられ、回線(より具体的にはコンデンサ33)に印加される電圧を制御する。図2に示す特定実施形態において、線間電圧制御部40は、3個の線間電圧を設定するため、並列接続された3個のホトカプラ41〜43およびこれら各ホトカプラ41〜43に直列接続されたゼナーダイオード(電圧降下素子)44〜46により構成される。これら各ゼナーダイオード44〜46は、それぞれ異なる設定電圧A〜Cを有する。これらホトカプラ41〜43の入力側には、それぞれ抵抗47a〜47cを介して制御部13の電圧制御端子A〜Cに接続されている。
【0029】
次に、図1に示す本発明による第1実施形態の監視装置10Aの動作を、図3のフローチャートを参照して説明する。先ず、オフフック検出部12により回線使用中か否かを判断する(ステップA1)。回線使用中であれば(ステップA1:YES)、反転制御をOFFとして回線使用を待つ(ステップA2)。回線使用中でなければ(ステップA1:NO)、反転制御をONとする(ステップA3)。そして、電流検出部20による電流検出の有無を判断する(ステップA4)。電流検出があれば(ステップA4:YES)、上述したステップA1へ戻る。電流検出がなければ(ステップA4:NO)、断線を通知する(ステップA5)。
【0030】
監視装置10Aの動作を更に詳細に説明する。制御部13は、オフフック検出部12を監視し、回線使用中か否か判断し(ステップA1)、オフフック中であれば回線使用中と判断し、極性反転制御部30をOFFさせる(ステップA2)。一方、オフフック検出部12がオンフック中であれば回線開放状態と判断し、極性反転部30をON、即ち動作させる(ステップA3)。
【0031】
極性反転部30は、制御部13の制御により、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31a―32aをON(導通)させる。従って、コンデンサ33が、オフフック検出部12、ホトカプラ31a―32aおよび電流検出部20のホトカプラ21の入力側を介して回線L1−L2間に接続される。このコンデンサ33は、回線に印加される電圧によりチャージ(充電)される。その後任意に設定された時間経過後、制御部13は、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31a―32aをOFF(非導通)させて回線L1−L2から切り離す。そして、極性反転部30内の接続制御部30bのホトカプラ31b―32bをONにする。そこで、コンデンサ30は、回線L1−L2に反転接続され、電流検出部20のホトカプラ21に放電し、回線に印加される電圧により再度チャージされる。
【0032】
制御部13は、コンデンサ33の充放電電流を検出する電流検出部20を監視する(ステップA4)。電流を検出できれば(ステップA4:YES)、回線が正常と判断し、上述した動作を繰り返す。一方、制御部13が電流を検出できなければ(ステップA4:NO)、回線が断線していると判断し、警告を発生させる(ステップA5)。上述した動作を所定周期で繰り返すことにより断線監視を行う。尚、本発明において説明する図において、回線に接続する整流器(ダイオードスタック)は、不図示とする。また、本発明において説明する図において、ホトカプラは、ホトモスリレーその他のスイッチ素子でもよい。
【0033】
次に、図2に示す本発明による第2実施形態の監視装置10Bの動作を、図4のフローチャートを参照して説明する。制御部13は、オフフック検出部12を監視し、回線使用中か否か判断する(ステップB1)。オフフック中であれば回線使用中(ステップB1:YES)と判断し、極性反転制御部30をOFFさせる(ステップB2)。一方、オフフック検出部12がオンフック中であれば(ステップB1:NO)、回線開放状態と判断して線間電圧制御部40内のホトカプラ41でゼナーダイオード44の設定電圧を制御(電圧制御A)し、回線に印加される電圧を設定する(ステップB3)。
【0034】
次に、制御部13は、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31aおよび32aをONさせ、コンデンサ33を回線の線間L1−L2に接続する。コンデンサ33は、回線に印加される電圧によりチャージされる。その後、任意に設定された時間経過後に、制御部13は、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31a―32aをOFFさせ回線から切り離す。そして、極性反転部30内の接続制御部30bのホトカプラ31bおよび32bをONさせる(ステップB4)。そこで、コンデンサ33は、回線に反転接続され、電流検出部20のホトカプラ21に放電し(ステップB5)、回線に印加される電圧により再度チャージされる。制御部13は、電流検出部20を監視し、検出結果(検出A)を蓄積する。
【0035】
続いて、制御部13は、線間電圧制御部40内のホトカプラ41でゼナーダイオード44の設定電圧(電圧制御A)を解除し(ステップB6)、線間電圧制御部40内のホトカプラ42でゼナーダイオード45の設定電圧を制御(電圧制御B)し、回線に印加される電圧を設定する(ステップB7)。次に、制御部13は、極性反転部30内の接続制御部30bのホトカプラ31bおよび32bをOFFさせ、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31aおよび32aをONし、コンデンサ33を反転接続する(ステップB8)。コンデンサ33は、電流検出部20のホトカプラ21に放電し、回線に印加される電圧により再度チャージされる(ステップB9)。制御部13は、電流検出部20を監視し、検出結果(検出B)を蓄積する。
【0036】
続いて、制御部13は、線間電圧制御部40内のホトカプラ42でゼナーダイオード45の設定電圧(電圧制御B)を解除し(ステップB10)、線間電圧制御部40内のホトカプラ43でゼナーダイオード46の設定電圧を制御(電圧制御C)し、回線に印加される電圧を設定する(ステップB11)。次に、制御部13は、極性反転部30内の正接続制御部30aのホトカプラ31a―32aをOFFさせ、極性反転部30内の接続制御部30bのホトカプラ31b―32bをONし、コンデンサ33を反転接続する(ステップB12)。コンデンサ33は、電流検出部20のホトカプラ21に放電し、回線に印加される電圧により再度チャージされる(ステップB13)。制御部13は、電流検出部20を監視し、検出結果(検出C)を蓄積する。
【0037】
次に、制御部13は、検出結果(この場合、検出A、BおよびC)に基づき判断を行う(ステップB15)。例えば、ISDN回線の回線開放時の線間電圧は60V±5%、電話回線では48V±5%、PBX回線では24V±5%とすれば、上述した設定電圧を例えば55V(電圧制御A)、30V(電圧制御B)および10V(電圧制御C)とすることで、検出結果に基づき回線インフラと断線検出が可能である。
【0038】
ISDN回線の場合には、検出Aが有(図4中に○で示す)、検出Bが有および検出Cが有となる(ステップB16、B20)。電話回線の場合には、検出Aが無(図4中×で示す)、検出Bが有および検出Cが有となる(ステップB17、B22)。また、PBX回線の場合には、検出Aが無、検出Bが無および検出Cが有となる(ステップB18、B23)。一方、回線が断線している場合には、検出Aが無、検出Bが無および検出Cが無となる(ステップB19)。制御部13は、回線が断線している場合や回線インフラの相違を判断し、警告を発生させる(ステップB21、B24、B25)。
【0039】
次に、図5は、本発明による監視装置の第3実施形態の構成図を示す。この監視装置10Cにおいて、上述した監視装置10Aおよび10Bに対応する構成要素には、説明の便宜上、同様の参照符号を使用する。以下、相違点を中心に説明する。この監視装置10Cは、監視装置10B中のホトカプラ21を使用する電流検出部20に代えて抵抗およびコンパレータによる電圧検出型の電流検出部50を使用する。この電流検出部50は、回線の対線L1−L2間に直列接続される抵抗52、53およびその接続点に正(非反転)入力端子が接続されるがコンパレータ51により構成される。
【0040】
コンパレータ51の反転入力端子には基準電圧Vrが入力され、コンパレータ51の出力は、抵抗24を介して制御部13の電流検出端子に入力される。コンパレータ51の反転入力端子に入力される基準電圧Vrは、制御部13によりフレキシブルに設定可能とすることで、上述した第2実施形態において説明した電流検出部20の代わりに電流検出部50を使用して、同様な動作が可能となる。
【0041】
以上、本発明による監視装置の好適実施形態の構成および動作を詳述した。しかし、斯かる実施形態は、本発明の単なる例示に過ぎず、何ら本発明を限定するものではない。本発明の要旨を逸脱することなく、特定用途に応じて種々の変形変更が可能であること、当業者には容易に理解できよう。
【0042】
【発明の効果】
以上の説明から理解される如く、本発明の監視装置によると、次の如き実用上の顕著な効果が得られる。即ち、従来の断線検出回路に比較してノイズ等の影響を受け難い。従って、断線監視のため切替部で回線を閉結する必要がなく、コスト(電話使用料)がかからない。更に、回線に印加される線間電圧を制御する線間電圧制御部を設けることで、回線インフラの判断が可能であるため、例えばISDN回線に誤って電話回線用の警備端末を接続した場合に、警告することが可能となり誤接続が確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による監視装置の第1実施形態の構成図である。
【図2】本発明による監視装置の第2実施形態の構成図である。
【図3】図1に示す監視装置の動作を説明するフローチャートである。
【図4】図2に示す監視装置の動作を説明するフローチャートである。
【図5】本発明による監視装置の第3実施形態の構成図である。
【図6】断線監視回路の第1従来例の構成図である。
【図7】断線監視回路の第2従来回路の構成図である。
【符号の説明】
10A、10B、10C 監視装置
11 切替部
12 オフフック検出部
13 制御手段(制御部)
20、50 電流検出部
21、31、32、41、42、43 ホトカプラ
30 極性反転部
33 コンデンサ
40 線間電圧制御部
44、45、46 電圧降下素子(ゼナーダイオード)
L1−L2 回線
Claims (9)
- 警備端末等が接続され、線間に電圧が印加されている電話回線の断線等を監視する監視装置において、
前記回線が開放されているときの回線電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサを所定周期で極性反転させる極性反転手段と、該極性反転手段による極性反転時に生じる充放電電流を監視する電流検出手段とを備えることを特徴とする監視装置。 - 前記極性反転手段は、前記コンデンサを前記線間に逆極性で接続する2対のスイッチ素子を使用することを特徴とする請求項1に記載の監視装置。
- 前記スイッチ素子としてホトカプラを使用することを特徴とする請求項2に記載の監視装置。
- 前記電流検出手段として、前記充放電電流を入力側に流すホトカプラを使用することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の監視装置。
- 前記電流検出手段として、前記充放電電流が流れる抵抗の電圧降下を基準電圧と比較するコンパレータを使用することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の監視装置。
- 前記極性反転手段および前記電流検出手段間に、少なくとも1個の電圧降下素子を含み、前記コンデンサに印加される電圧を変化させる線間電圧制御手段を接続することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の監視装置。
- 線間に電圧が印加されている電話回線等の断線等の異常を監視し警報を発生する監視装置において、
前記回線が開放されているときの回線電流により充電されるコンデンサと、該コンデンサの前記回線への接続極性を反転させる極性反転手段と、該極性反転手段による極性反転時に前記コンデンサに流れる電流を監視する電流検出手段と、前記極性反転手段の反転の制御および前記電流検出手段の出力に基づく警報の発生等を行う制御手段とを備えることを特徴とする監視装置。 - 前記極性反転手段および前記電流検出手段間に接続され、前記コンデンサに印加される電圧を前記制御手段の制御下で複数の値に変更する線間電圧制御手段を備えることを特徴とする請求項7に記載の監視装置。
- 前記線間電圧制御手段は、前記回線がISDN、電話回線又はPBX回線に対応する線間電圧に制御することを特徴とする請求項8に記載の監視装置。
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