JP3903527B2 - ディスクドライブ装置およびその回転速度設定方法 - Google Patents

ディスクドライブ装置およびその回転速度設定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えばCD−ROM(compact disk as read only memory)ドライブ装置等に適用して好適なディスクドライブ装置およびその回転速度設定方法に係るものである。詳しくは、ディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別するとき、その回転速度を下げることによって、外部に伝わる振動を軽減すると共に、外部からの振動衝撃に対して高い性能を維持し、さらに記録再生動作が良好に行われるようにするか、若しくはディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別するとき、その回転速度を上げて高速読み出しなどを可能にしたディスクドライブ装置等に係るものである。
【0002】
また、ディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃があると識別するとき、その回転速度を下げることによって、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃による記録再生動作に対する影響を軽減しようとしたディスクドライブ装置等に係るものである。
【0003】
【従来の技術】
図20は、従来のCD−ROMドライブ装置の要部を示している。図20において、固定ケース50の両側板部50aには一対のピン支持孔(図示せず)が形成され、この一対のピン支持孔にはベースユニットホルダの52の一対のピン部53がそれぞれ挿入されている。ベースユニットホルダ52の一対のピン部53が設けられた反対側には昇降用ピン54が設けられ、この昇降用ピン54がベースユニット昇降機構(図示せず)で上下方向に変位されることによってベースユニットホルダ52の一端側が昇降される。ベースユニットホルダ52の3箇所にはボス部55が設けられ、この各ボス部55にはネジ孔56がそれぞれ形成されている。
【0004】
ベースユニット57はベースプレート58を有し、このベースプレート58には、ディスクよりデータを再生するための光学ピックアップ部59、ディスクを回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部60等が取り付けられている。ベースプレート58の3箇所には取付孔61がそれぞれ設けられており、ベースユニット57は取付ビス62およびゴム材からなる制振部材としてのインシュレータ63を用いてベースユニットホルダ52に取り付けられている。
【0005】
図21は、ベースユニット57の取付部分を拡大して示している。図21において、ベースユニット57が有するベースプレート58の取付孔61にはインシュレータ63が装着され、このインシュレータ63の孔に挿入した取付ビス62がベースユニットホルダ52のボス部55のネジ孔56に螺入されている。
【0006】
上述した構成において、外部からの振動、衝撃は固定ケース50よりベースユニットホルダ52にあまり減衰されずに伝達され、このベースユニットホルダ52に伝達された振動は制振作用のあるインシュレータ63を介してベースユニット57に伝達される。これにより、ベースユニット57には、外部からの振動、衝撃が軽減されて作用し、振動、衝撃による悪影響が軽減される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、ベースユニット57の外部からの振動特性は、図22に示すように、例えば100〜120Hzに共振点を持っている。
【0008】
また、ディスクの回転数は、標準速で200〜500rpm(3.3〜8.3Hz)、4倍速で800〜2000rpm(13〜33Hz)、6倍速で1200〜3000rpm(20〜50Hz)、8倍速で1600〜4000rpm(27〜67Hz)、12倍速で2400〜6000rpm(40〜100Hz)となる。
【0009】
ディスクが偏重心ディスク(unbalance disk)であって、3000rpm程度の高速になってくると、その回転数に対応した周波数の自励振動が発生してくる。この自励振動は、ベースユニット57およびインシュレータ63を介してドライブの外部に伝達されてユーザに不快感を与えるという問題があった。また、この自励振動によって、光学ピックアップ部59のトラッキング制御が困難となって、ディスクからのデータ再生ができなくなるという問題があった。
【0010】
図23は、インシュレータ63の伝達特性を示している。このインシュレータ63がブチル系ゴムで形成される場合、共振点f0は25〜130Hzに設定できる。この共振点f0を高くする程、Q値が低下し、減衰可能な周波数が高いところにシフトしていく。
【0011】
インシュレータ63の共振点f0の設定では、ベースユニット57の振動特性の共振点にあたる100〜120Hzを減衰させると共に、ディスクの使用回転数に対応した周波数を逃げることが望ましい。しかし、6倍速、8倍速、・・・のように使用回転数が高くなるにしたがって、双方を満足することが困難となっている。
【0012】
そのため、従来は、インシュレータ63の共振点f0をディスクの最高回転数よりも高く設定し、ディスクの使用回転数に対応した周波数を逃げることのみを満足させていた。そのため、上述した自励振動による問題を軽減できるが、ベースユニット57の振動特性の共振点にあたる100〜120Hzを充分に減衰させることができず、外部からの振動、衝撃に対する性能が著しく劣化したものとなっている。
【0013】
なお、一般に、ディスクの回転数が高い程、外部からの振動や衝撃がトラッキング制御等に及ぼす影響が強くなる。したがって、外部からの一定レベル以上の振動や衝撃がある場合には、ディスクの回転数を下げ、ディスクからのデータの再生動作に対する影響を軽減することが考えられる。
【0014】
そこで、この発明は、外部に伝わる振動を軽減すると共に、外部からの振動、衝撃に対して高い性能を維持し、さらに記録再生動作が良好に行われるようにすることを目的とする。また、この発明は、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃による記録再生動作に対する影響を軽減することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この発明に係るディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを備えるベースユニットを、制振部材を介してベースユニットホルダに取り付けてなるディスクドライブ装置において、上記スピンドルモータの回転を制御して上記ディスク状記録媒体の回転速度が設定値となるように制御する回転速度制御手段と、上記ディスク状記録媒体が回転している状態で、このディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別するディスク識別手段と、上記ディスク状記録媒体が第1の回転速度で回転している状態で、上記ディスク識別手段によって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるとき、上記設定値を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に変更する回転速度設定手段とを備え、上記ディスク識別手段は、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定の位置において、このヘッド部がトラックジャンプするように制御する制御手段と、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定するトラックジャンプ間隔判定手段とを有し、上記トラックジャンプ間隔判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とするものである。
【0016】
また、この発明に係るディスクドライブ装置の回転速度設定方法は、ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを備えるベースユニットを、制振部材を介してベースユニットホルダに取り付けてなるディスクドライブ装置において、上記ディスク回転部を制御して上記ディスク状記録媒体を第1の回転速度で回転させる第1の工程と、上記ディスク状記録媒体が上記第1の回転速度で回転している状態で、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別する第2の工程と、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるとき、上記ディスク状記録媒体の回転速度を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に設定する第3の工程とを備え、上記第2の工程では、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定の位置において、このヘッド部がトラックジャンプするように制御される状態とし、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かによって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とするものである。
【0017】
スピンドルモータによって回転駆動されるディスク状記録媒体に対して、ヘッド部によってデータの記録または再生が行われる。ディスク状記録媒体の回転速度は、設定値、例えば標準速、4倍速、6倍速、・・・に制御される。そして、ディスク状記録媒体が回転している状態で、このディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かが識別される。例えば、ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合にはトラッキングエラー信号やスピンドルモータの制御信号のレベル範囲が一般ディスクである場合とは異なってくることを利用して、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別が行われる。
【0018】
そして、ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるとき、ディスク状記録媒体の回転速度が遅くなるように設定される。例えば、6倍速で回転している状態で、ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるときは、4倍速に設定される。
【0019】
また、ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別されるとき、ディスク状記録媒体の回転速度が速くなるように設定される。例えば、4倍速で回転している状態で、ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別されるときは、6倍速に設定される。4倍速から8倍速に速度を上げるように設定することもでき、検出後の再設定再生速度は再設定した速度でも不快感を与えない速度であればその範囲内で任意の再生速度を選択できる。
【0020】
また、この発明に係るディスクドライブ装置は、ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを有するディスクドライブ装置において、スピンドルモータの回転を制御してディスク状記録媒体の回転速度が設定値となるように制御する回転速度制御手段と、ディスク状記録媒体が回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別する振動・衝撃識別手段と、ディスク状記録媒体の回転速度が第1の回転速度にある状態で、振動・衝撃識別手段によって外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されるとき、上記設定値を第1の回転速度より遅い第2の回転速度に変更する回転速度設定手段とを備えるものである。
【0021】
また、この発明に係るディスクドライブ装置の回転速度設定方法は、ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを有するディスクドライブ装置において、ディスク回転部を制御してディス状記録媒体を第1の回転速度で回転させる第1の工程と、ディスク状記録媒体が第1の回転速度で回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別する第2の工程と、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるとき、ディスク状記録媒体の回転速度を第1の回転速度より遅い第2の回転速度に設定する第3の工程とを備えるものである。
【0022】
スピンドルモータによって回転駆動されるディスク状記録媒体に対して、ヘッド部によってデータの記録または再生が行われる。ディスク状記録媒体の回転速度は、設定値、例えば標準速、4倍速、6倍速、・・・に制御される。そして、ディスク状記録媒体が回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かが識別される。例えば、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃がある場合にはトラッキングエラー信号やスピンドルモータの制御信号のレベル範囲が変化することを利用して、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かの識別が行われる。
【0023】
そして、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されるとき、ディスク状記録媒体の回転速度が遅くなるように設定される。例えば、6倍速で回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されるときは、4倍速に設定される。上述した第3の工程の変形例として、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないことを検出したとき、遅い回転速度(検出すべき基準の回転速度、例えば4倍速)より速い回転速度(6倍速や8倍速など)に制御することもできる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態について説明する。
【0025】
図1は、実施の形態としてのCD−ROMドライブ装置100を示している。
【0026】
このCD−ROMドライブ装置100は、ディスク101を線速度一定で回転駆動するためのスピンドルモータ102を有している。上述せずも、CD−ROMドライブ装置100は、標準速、4倍速、6倍速でのデータ再生が可能とされている。そして、ディスク101は、標準速再生では200rpm(外周)〜500rpm(内周)で回転するように駆動され、4倍速再生では800rpm(外周)〜2000rpm(内周)で回転するように駆動され、6倍速再生では1200rpm(外周)〜3000rpm(内周)で回転するように駆動される。
【0027】
また、CD−ROMドライブ装置100は、ディスク101よりデータを再生するためのヘッド部としての光学ピックアップ部103と、この光学ピックアップ部103を構成する複数の光検出器の出力信号を処理して再生RF信号SRF、トラッキングエラー信号ET、フォーカスエラー信号EFを得るRFアンプ部104とを有している。
【0028】
光学ピックアップ部103を構成する半導体レーザからのレーザビーム(図示せず)がディスク101の記録面に照射され、その反射光が光学ピックアップ部103を構成する複数の光検出器、例えば6分割ディテクタに照射される。そして、この複数の光検出器の出力信号がRFアンプ部104に供給される。RFアンプ部104では、例えば3スポット法によってトラッキングエラー信号ETが形成されると共に、アスティグマ法によってフォーカスエラー信号EFが形成される。
【0029】
また、CD−ROMドライブ装置100は、RFアンプ部104より出力される再生RF信号SRFに対して波形等化等の処理をするRF信号処理回路105と、このRF信号処理回路105の出力信号に対してEFM(Eight to fourteen Modulation)の復調処理をすると共に、CIRC(Cross Interleave Reed-Solomon Code)による誤り訂正処理を行うためのCDデコーダ106とを有している。
【0030】
また、CD−ROMドライブ装置100は、CDデコーダ106の出力データに対して、デスクランブル処理、誤り検出、訂正処理等を行ってCD−ROMのデータを得るためのCD−ROMデコーダ107を有している。このCD−ROMデコーダ107には、上述した処理を行うための作業用メモリとしてのRAM(random access memory)108が接続されている。
【0031】
また、CD−ROMドライブ装置100は、CD−ROMデコーダ107より出力されるCD−ROMのデータをバッファメモリとしてのRAM110を介してホストコンピュータに転送すると共に、ホストコンピュータからのコマンドを受け取ってシステムコントローラに供給するためのSCSI(Small Computer System Interface)/バッファコントローラ109を有している。
【0032】
また、CD−ROMドライブ装置100は、RFアンプ部104より出力されるフォーカスエラー信号EFおよびトラッキングエラー信号ETに基づいて、光学ピックアップ部103のフォーカスサーボやトラッキングサーボを行うためのフォーカス/トラッキングサーボ制御回路111と、アクセス時に光学ピックアップ部103を移動させるための送りサーボ制御回路112と、スピンドルモータ102の回転数が所定値となるように制御するためのスピンドルサーボ制御回路113とを有している。
【0033】
ここで、光学ピックアップ部103の移動は、例えばCD−ROMデータの各ブロックのヘッダに記録されている、分、秒、ブロックのアドレス情報を参照して行われる。このアドレス情報は、CD−ROMデコーダ107において、CD−ROMデータより抽出される。また、スピンドルモータ102のCLV(Constant Linear Velocity)制御は、例えばフレーム同期の最もピットの長い部分の長さを計測し、それが基準時間長(標準速、4倍速、6倍速でそれぞれ異なる)となるように制御することで行われる。サーボ制御回路111〜113の動作は、CPU(central processing unit)を備えてなるメカニカルコントローラ114によって制御される。
【0034】
また、CD−ROMドライブ装置100は、システム全体の動作を制御するためのシステムコントローラ115を有している。このシステムコントローラ115は、CPUを備えている。
【0035】
また、CD−ROM装置100は、トラッキングエラー信号ETのレベルを所定範囲を示す上限および下限のしきい値と比較し、その比較出力をメカニカルコントローラ114に供給するためのウインドコンパレータ116と、スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルを所定範囲を示す上限および下限のしきい値とし比較し、その比較出力をメカニカルコントローラ114に供給するためのウインドコンパレータ117とを有している。本実施の形態においては、後述するように、ウインドコンパレータ116,117の比較出力に基づいて、ディスク101の装着時にそのディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別が行われると共に、その後には外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かの識別が行われる。
【0036】
ウインドコンパレータ116,117を介することなく直接トラッキングエラー信号ETと制御信号DMOをメカニカルコントローラ114に供給することもできる。
【0037】
また、CD−ROMドライブ装置100は、ディスク101を回転させるためのスピンドルモータ102を有するディスク回転部と、ディスク101よりデータを再生するための光学ピックアップ部103がベースユニットに固定され、そのベースユニットが制振部材としてのインシュレータを介してベースユニットホルダに取り付けられている(図20参照)。そして、インシュレータの共振点f0(図23参照)は、ベースユニットの振動特性の共振点、例えば100〜120Hz(図22参照)を充分に減衰させるように比較的低く設定されている。したがって、その共振点f0は、使用回転数による周波数を逃げるようには設定されていない。
【0038】
次に、図1に示すCD−ROMドライブ装置100の動作について説明する。
【0039】
ホストコンピュータよりリードコマンドが転送されてくると、システムコントローラ115は、メカニカルコントローラ114を介してサーボ制御回路111,112を制御し、上述したブロックアドレス情報を参照して、光学ピックアップ部103をディスク101上のトラックの目標のアドレス位置に移動させる。
【0040】
この目標のアドレス位置より光学ピックアップ部103で再生された再生RF信号はRF信号処理回路105で波形等化等の処理が施されてCDデコーダ106に供給される。このCDデコーダ106では、RF信号処理回路105の出力信号に対して、EFMの変調処理やCIRCによる誤り訂正処理が行われる。また、CDデコーダ106の出力データは、CD−ROMデコーダに107に供給され、デスクランブル処理、誤り検出、訂正処理等を行われてCD−ROMのデータが得られる。そして、このCD−ROMデータが、SCSI/バッファコントローラ109の制御によって、バッファメモリとしてのRAM110を介して、所定のタイミングでホストコンピュータに転送される。
【0041】
また、図1に示すCD−ROMドライブ装置100においては、ディスク101の装着時に、ディスク101を6倍速で回転させ、その状態でディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かが識別される。ここで、偏芯ディスクとは、センタホール中心が重心位置と一致するが、そのセンタホール中心がスパイラルトラックの中心と一致していないディスクである。また、偏重心ディスクとは、センタホール中心がスパイラルトラックの中心と一致するが、そのセンタホール中心が重心位置と一致していないディスクである。
【0042】
そして、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別されるときは、再生速度が6倍速に設定される。これに対して、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるときは、再生速度が6倍速ではなく4倍速に設定される。
【0043】
これは、ディスク101が偏重心ディスクである場合、再生速度が6倍速程度になると自励振動が発生し、光学ピックアップ部103のトラッキング制御が困難となって、ディスク101からのデータ再生が良好に行われなくなるおそれがあるからである。また、上述したようにベースユニットとベースユニットホルダとの間に取り付けられたインシュレータの共振点f0をベースユニットの振動特性の共振点を充分に減衰させるように設定し、使用回転数による周波数を逃げていないため、再生速度を下げることで自励振動の発生を抑制し、自励振動がインシュレータを介して外部に伝達されることを防止するためである。
【0044】
また、ディスク101が偏芯ディスクである場合、再生速度が高速で、ディスク101の回転数が高くなると、光学ピックアップ部103のトラッキング制御が困難となって、ディスク101からのデータ再生が良好に行われなくなるおそれがあるからである。
【0045】
図2は、ディスク101の装着時におけるシステムコントローラ115の制御動作を示している。
【0046】
まず、ディスク101が装着されると、ステップST1で、標準速の再生状態として、TOC(Table of Contents)情報の読み出しをする。
【0047】
次に、ステップST2で、6倍速の再生状態とすると共に、所定アドレス位置にホールドした状態とする。すなわち、図3に示すように、光学ピックアップ部103がディスク101上のトラックの所定アドレスのアドレス位置AD1にくる毎に、この光学ピックアップ部103を1トラック前のアドレス位置AD2にトラックジャンプするように制御する。この場合、ホールド状態とする所定アドレス位置は、ディスク101の回転数が高くなる内周側のアドレス位置、例えば0分2秒0ブロックとする。
【0048】
次に、ステップST3で、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別する。そして、ステップST4で、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないときは、ステップST5で、再生速度を6倍速に設定して、制御動作を終了する。一方、ステップST4で、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるときは、ステップST6で、再生速度を4倍速に設定して、制御動作を終了する。
【0049】
ステップST3における偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別は、▲1▼トラックジャンプ期間を除く期間のトラッキングエラー信号ETのレベルが所定範囲内にあるか否か、▲2▼トラックジャンプの間隔が一定であるか否か、▲3▼トラックジャンプした後に光学ピックアップ部103が位置するアドレス位置が一定であるか否か、▲4▼スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルが所定範囲内にあるか否か、によって行われる。すなわち、▲1▼〜▲4▼の全ての方法で識別が行われ、いずれかでディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別するときは、ディスク101は偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別する。
【0050】
まず、トラックジャンプ期間を除く期間のトラッキングエラー信号ETによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できることについて説明する。
【0051】
トラッキングエラー信号ETを使用する場合にあっても、トラッキング信号ETを直接利用する場合と、ローパスフィルタを通したフィルタリング処理後のトラッキングエラー信号ETを利用する場合とがある。まず、前者の例から詳細に説明する。
【0052】
図4は、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでない一般ディスクである場合のトラッキングエラー信号ETを示しており、トラックジャンプ期間を除く期間のトラッキングエラー信号ETのレベル範囲Laは狭い。これに対して、図5は、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合のトラッキングエラー信号ETを示しており、トラックジャンプ期間を除く期間のトラッキングエラー信号ETのレベル範囲Lbは広くなる。
【0053】
これは、ディスク101が偏芯ディスクであるときは、ディスク101上のトラックに対する光学ピックアップ部103の位置ずれが大きくなるからである。また、ディスク101が偏重心ディスクであるときは、自励振動が発生し、それによってディスク101や光学ピックアップ部103が振動し、ディスク101上のトラックに対する光学ピックアップ部103の位置ずれが大きくなるからである。
【0054】
そのため、トラックジャンプ期間を除く期間のトラッキングエラー信号ETのレベルが所定範囲内にあるか否かによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できる。つまり、トラッキングエラーETのレベルが所定範囲を越えるときは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別される。本実施の形態において、この識別は、上述したウインドコンパレータ116の比較出力に基づいてメカニカルコントローラ114で行われる。そしてその識別情報はシステムコントローラ115に供給される。
【0055】
次に、フィルタリング処理したトラッキングエラー信号FMOを偏芯ディスクまたは偏重心ディスクの検出に利用する場合について説明する。
【0056】
RF信号処理回路105より出力されるトラッキングエラー信号ETにはディスク偏芯やディスク偏重心に伴った信号成分の他に種々のノイズ成分が混入している。諸種の実験によれば適当なフィルタリングを施したトラッキングエラー信号FMOがディスク偏芯量やディスク偏重心量に対応した振幅値を持つようになって、ディスク偏芯量やディスク偏重心量との相関性が強く現れることが確認された。
【0057】
図6は偏重心量(偏重心値)が0.066gcmであるときのトラックジャンプ波形とトラッキングエラー信号FMOとの関係を示す波形図であって、この場合には偏重心量が極めて少ないため偏重心と波形(振幅変化)の相関性が薄い。
【0058】
図7は偏重心量が0.2gcmであるときの図6と同様な特性図であり、この場合も偏重心量が小さいために偏重心と波形の相関性が少ない。図8は偏重心が0.388gcmであるときの、図9は0.606gcmであるときの特性図であって、偏重心量が0.6gcm程度になるとトラッキングエラー信号FMOの信号波形に、偏重心との相関性が強く現われてくる。しだかって、偏重心量がさらに大きくなり、図10のように0.8gcmとなり、さらに1.0gcmとなるにしたがって一層相関性の強い信号波形となる。
【0059】
したがって、フィルタリングを全く施さないトラッキングエラー信号ETに基づいてディスクの偏重心や偏芯を識別する場合よりも、適当なフィルタリング処理を施したトラッキングエラー信号FMOを用いた方が、ディスクの偏重心や偏芯を正確に識別できる。図12は多数の被検ディスクを使用したときの偏重心とトラッキングエラー信号FMOとの関係を示すもので、直線図示のように偏重心量にほぼ比例してトラッキングエラー信号FMOの振幅が大きくなるのが判る。
【0060】
トラッキングエラー信号ETに対するフィルタリング処理の具体例を以下に示す。図13はその第1の実施の態様であって、RF信号処理回路105より出力されたトラッキングエラー信号ETがトラッキングサーボ制御回路111に供給されると共に、ローパスフィルタ129に供給されて、所定周波数以上がカットされる。
【0061】
ローパスフィルタ129のカットオフ周波数はディスク偏芯または偏重心を検出する基準となる再生速度によって多少異なる。例えば4倍速(2000rpm)や6倍速(3000rpm)を基準にするときは、それぞれの回転周波数(33Hz,50Hz)のほぼ2倍の周波数がカットオフ周波数(約100Hz)に選ばれる。
【0062】
高域がカットオフされたトラッキングエラー信号FMOがメカニカルコントローラ114に供給されて、ディスク偏芯または偏重心の判別が行われる。図1に示すウインドーコンパレータ116は必要に応じて設けることができる。
【0063】
図14はトラッキングサーボ制御回路111に設けられたイコライザ出力を利用したものである。その要部構成のみ一部抽出して図示すると、トラッキングエラー信号ETはプリアンプ130、スイッチ131、イコライザアンプ132およびパワーアンプ133を介してトラッキングコイルTCに供給され、対物レンズ(図示せず)の制御用2軸コイルのうちトラッキングコイルTCによってディスク半径方向に対する制御が実行される。
【0064】
スイッチ131はトラッキングサーボを行わないときにオフされる。このスイッチ131に対するコントロールはメカニカルコントローラ114によって行われる。
【0065】
イコライザアンプ132の出力であるトラッキングエラー信号TROはスレッドサーボ制御回路112に供給される。スレッドサーボ制御回路112はイコライザアンプ140およびパワーアンプ141で構成され、イコライザアンプ140にはこのトラッキングエラー信号TROの他にメカニカルコントローラ114からの指令信号が供給されて、光学ピックアップ部103が所望方向に移動するための制御が行われる。
【0066】
このイコライザアンプ140に供給されるトラッキングエラー信号TROの一部がローパスフィルタ129に供給され、ここでディスク偏芯または偏重心に関連したトラッキングエラー信号FMOが抽出される。フィルタリングされたこのトラッキングエラー信号FMOがメカニカルコントローラ114に供給される。
【0067】
図15に示す構成は図13の変形例であって、スレッドサーボ制御回路112に設けられたイコライザアンプ140の出力FMO′がローパスフィルタ129を介してメカニカルコントローラ114にトラッキングエラー信号FMOとして供給される。
【0068】
図16〜図19は図15によってフィルタリングされたトラッキングエラー信号FMOの特性図である。フィルタリングに使用されるローパスフィルタ129のカットオフ周波数は、検出すべき再生速度によって多少異なる。検出すべき再生速度が4倍速〜8倍速であるときには100〜150Hzがそのカットオフ周波数に選ばれる。
【0069】
次に、トラックジャンプの間隔や、トラックジャンプした後に光学ピックアップ部103が位置するアドレス位置によって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できることについて説明する。
【0070】
ディスク101が偏芯ディスクであるときは、ホールド状態でトラックジャンプした後に、光学ピックアップ部103は、アドレス位置AD1に対して1トラック前のアドレス位置AD2に位置しなくなり(図3参照)、さらに内周側のトラックのアドレス位置、あるいは外周側のトラックのアドレス位置に位置するようになる。また、ディスク101が偏重心ディスクであるときは、自励振動が発生し、それによってディスク101や光学ピックアップ部103が振動するため、ホールド状態でトラックジャンプした後に、光学ピックアップ部103は、偏芯ディスクの場合と同様に、アドレス位置AD1に対して1トラック前のアドレス位置AD2に正しく位置しなくなる。
【0071】
そのため、トラックジャンプした後に光学ピックアップ部103が位置するアドレス位置が一定であるか否かによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できる。つまり、トラックジャンプした後に光学ピックアップ部103が位置するアドレス位置が一定でないときは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別される。本実施の形態において、この識別はCDデコーダ106で抽出されるサブコードアドレスに基づいてメカニカルコントローラ114で行われる。そして、その識別情報はシステムコントローラ115に供給される。
【0072】
また、図16Aは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合のトラッキングエラー信号ETを模式的に示している。光学ピックアップ部103が、時点t1でアドレス位置AD1の外周側のアドレス位置AD3(図3参照)に位置するようになった場合、光学ピックアップ部103は、直ちに時点t2で内周側に2トラックジャンプしてアドレス位置AD2に位置するように制御される。また、光学ピックアップ部103が、時点t11でアドレス位置AD2のさらに内周側のアドレス位置AD4(図3参照)に位置するようになった場合、光学ピックアップ部103はそのアドレス位置AD4からアドレス位置AD2まで再生して時点t12でトラックジャンプをする。したがって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合は、トラックジャンプ間隔が一定でなくなる。
【0073】
これに対して、図16Bは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでない一般ディスクである場合のトラッキングエラー信号ETを模式的に示している。この場合、トラックジャンプした後に光学ピックアップ部103は常にアドレス位置AD2に位置するため、トラックジャンプ間隔は一定となる。
【0074】
そのため、トラックジャンプの間隔が一定であるか否かによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できる。つまり、トラックジャンプの間隔が一定でないときは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別される。本実施の形態において、この識別はトラックジャンプを制御しているメカニカルコントローラ114で行われる。そして、その識別情報はシステムコントローラ115に供給される。
【0075】
次に、スピンドルモータ102の制御信号DMOによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できることについて説明する。
【0076】
図17Bは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでない一般ディスクである場合のスピンドルモータ102の制御信号DMOを示しており、制御信号DMOのレベル範囲は狭い。図17Aは、その場合のトラッキングエラー信号ETを示している。
【0077】
これに対して、図18Bは、ディスク101が偏芯210μmの偏芯ディスクである場合のスピンドルモータ102の制御信号DMOを示しており、制御信号DMOのレベル範囲は広くなる。図18Aは、その場合のトラッキングエラー信号ETを示している。また、図19Bは、ディスク101が偏重心ディスクである場合のスピンドルモータ102の制御信号DMOを示しており、偏芯ディスクの場合と同様に、制御信号DMOのレベル範囲は広くなる。図19Aは、その場合のトラッキングエラー信号ETを示している。
【0078】
これは、一般ディスクのホールド、リリース回転時に、スピンドルモータ102の加減速がほとんど行われないのに対して、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるときは、ホールド、リリース回転時には、スピンドルモータ102の回転が不安定となり、頻繁に加減速が行われるからである。
【0079】
そのため、スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルが所定範囲内にあるか否かによって、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別できる。つまり、制御信号DMOのレベルが所定範囲を越えるときは、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別される。本実施の形態において、この識別は、上述したウインドコンパレータ117の比較出力に基づいてメカニカルコントローラ114で行われる。そして、その識別情報は、システムコントローラ115に供給される。
【0080】
図17A〜図19Aに示すように、ディスク101が、一般ディスクである場合と偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合とで、トラッキングエラー信号ETがレベル範囲がそれほど大きく異ならない場合であっても、スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベル範囲は大きく異なったものとなる。そのため、トラッキングエラー信号ETのレベルが所定範囲内にあるか否かによっては、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別できない場合であっても、スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルが所定範囲内にあるか否かによってディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別できる場合がある。
【0081】
また、逆に、スピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルが所定範囲内にあるか否かによってディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別方法は、スピンドルモータ102が角速度一定で制御されるものには適用不可能である。
【0082】
なお、上述では、▲1▼〜▲4▼の全ての方法でディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別が行われる旨説明したが、▲1▼〜▲4▼の方法のうち選択された一部の方法でのみ識別が行われるようにすることもできる。この場合、▲2▼,▲3▼の方法による識別が行われないときは、図2のフローチャートのステップST2でホールド状態とする必要がなくなる。つまり、▲1▼,▲4▼の方法は、リリース状態でも識別が可能である。
【0083】
また、図1に示すCD−ROMドライブ装置100においては、上述したようにディスク101の装着時にディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別されて再生速度が6倍速に設定される場合、その後にディスク101を回転させた状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かが識別される。そして、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されるときは、再生速度が6倍速でなく4倍速に設定される。これは、再生速度を6倍速より4倍速に下げることにより、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃に対する影響を軽減できるからである。
【0084】
ここで、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃がある場合、上述したディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクである場合と同様に、トラッキングエラー信号ETのレベルが所定範囲を越え、ホールド状態におけるトラックジャンプの間隔が一定とならず、ホールド状態でトラックジャンプした後の光学ピックアップ部103が位置するアドレス位置が一定とならず、さらにスピンドルモータ102の制御信号DMOのレベルが所定範囲を越える。したがって、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かの識別は、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別する場合と同様に、上述した▲1▼〜▲4▼の全ての方法、または選択された一部の方法で行われる。
【0085】
また、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かの識別は、ホストコンピュータよりリードコマンドが供給されずに待機状態にあるとき、さらにはホストコンピュータよりリードコマンドが供給されて再生状態にあるときに行われる。
【0086】
待機状態では、例えば一定時間おきに6倍速の再生ホールド状態として識別が行われる。なお、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃は、連続したものとは限らないので、一旦外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されて再生速度が4倍速に設定された場合であっても、その後の識別で外部からの一定レベル以上の振動または衝撃がないと識別されるときは、再生速度が6倍速に再び設定される。また、再生状態では、再生速度が4倍速である場合には、外部からの一定以上の振動または衝撃があるか否かの識別は行われない。
【0087】
このように、本実施の形態においては、ベースユニットとベースユニットホルダとの間に制振部材として取り付けられたインシュレータの共振点f0をベースユニットの振動特性の共振点を充分に減衰させるように設定されているため、外部からの振動や衝撃に対して高い性能を維持することができる。
【0088】
また、本実施の形態においては、ディスク装着時に、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別が行われ、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるときは、再生速度が6倍速ではなく4倍速に設定される。
【0089】
そのため、ディスク101が偏重心ディスクであっても、再生時に自励振動の発生が抑制され、上述したようにインシュレータの共振点f0が使用回転数を逃げていなくても、自励振動がインシュレータを介して外部に伝達されることを防止できる。また、ディスク101が偏重心ディスクであっても、再生時に自励振動の発生が抑制されるため、光学ピックアップ部103のトラッキング制御が容易となり、ディスク101からのデータ再生を良好に行うことができる。また、ディスク101が偏芯ディスクである場合、再生速度が4倍速に設定されるため、光学ピックアップ部103のトラッキング制御が容易となり、ディスク101からのデータ再生を良好に行うことができる。
【0090】
また、本実施の形態においては、ディスク装着時にディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別されて再生速度が6倍速に設定される場合であっても、その後に外部からの一定以上の振動または衝撃があるか否かを識別し、外部からの一定以上の振動または衝撃があると識別されるときは、再生速度が6倍速ではなく4倍速に設定される。そのため、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃による再生動作に対する影響を軽減することができる。
【0091】
なお、上述実施の形態においては、この発明を標準速、4倍速、6倍速でのデータ再生が可能なCD−ROMドライブ装置100に適用したものであるが、この発明はさらに8倍速、12倍速、・・・等その他の速度でもデータ再生を行い得るCD−ROMドライブ装置にも同様に適用することができる。その場合、上述したディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かの識別や外部からの一定レベル以上の振動や衝撃があるか否かの識別を最大速度から順に行って再生速度の設定値を順次低く設定していくようにしてもよい。
【0092】
例えば、標準速、4倍速、6倍速、8倍速のデータ再生が可能なCD−ROMドライブ装置では、ディスク装置時に、最初は8倍速で再生している状態でディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別し、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別するときは再生速度を8倍速に設定し、一方ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別するときは、次に6倍速で再生している状態でディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別する。そして、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別するときは再生速度を6倍速に設定し、一方ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別するときは再生速度を4倍速に設定する。
【0093】
上述したのとは全く逆に再生速度を4倍速から、6倍速、8倍速、10倍速、・・・のように順次高い再生速度に設定することもできる。
【0094】
また、上述実施の形態においては、トラッキングエラー信号ETを利用する旨説明したが、フォーカスエラー信号EFを利用しても、ディスク101が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否か、さらには外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを、同様に識別することができる。
【0095】
また、上述実施の形態においては、この発明をCD−ROMドライブ装置100に適用したものであるが、この発明はCD−Rドライブ装置、光磁気ディスクドライブ装置、ディジタルビデオディスクドライブ装置、ミニディスクドライブ装置等の記録や再生が可能な光ディスクドライブ装置、さらにはハードディスク等の磁気ディスクドライブ装置にも同様に適用できることは勿論である。
【0096】
【発明の効果】
この発明によれば、ディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別するとき、その回転速度を下げるか、若しくはディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、偏芯ディスクまたは偏重心ディスクでないと識別するとき、その回転速度を上げるものである。
【0097】
そのため、偏重心ディスクであるとき、記録や再生時に自励振動の発生を抑制でき、外部に伝わる振動を軽減できると共に、記録や再生動作を良好に行わせることができる。また、ベースユニットとベースユニットホルダの間に取り付けられる制振部材の共振点をベースユニットの振動特性の共振点を充分に減衰させると共に、使用回転数による周波数を逃げないように設定でき、外部からの振動衝撃に対して高い性能を維持できる。
【0098】
また、ディスク状記録媒体が所定速度で回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃があると識別するとき、その回転速度を下げるものである。そのため、外部からの一定レベル以上の振動、衝撃による記録再生動作に対する影響を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態としてのCD−ROMドライブ装置を示すブロック図である。
【図2】ディスク装着時のシステムコントローラの制御動作を示すフローチャートである。
【図3】ホールド状態を説明するための図である。
【図4】ホールド状態における一般ディスクのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図5】ホールド状態における偏芯ディスク、偏重心ディスクのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図6】第1の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図7】第2の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図8】第3の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図9】第4の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図10】第5の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図11】第6の偏重心ディスクを使用したときのトラッキングエラー信号を示す図である。
【図12】多数の偏重心ディスクを使用したときの偏重心とトラッキングエラー信号との関係を示す図である。
【図13】フィルタリングを考慮した光ディスク装置の構成を示す図である。
【図14】その要部の他の構成図である。
【図15】その要部のさらに他の構成図である。
【図16】 トラックジャンプの間隔を説明するためにトラッキングエラー信号を模式的に示した図である。
【図17】一般ディスクのスピンドルモータの制御信号等を示す図である。
【図18】偏芯ディスクのスピンドルモータの制御信号等を示す図である。
【図19】偏重心ディスクのスピンドルモータの制御信号等を示す図である。
【図20】CD−ROMドライブ装置の要部を示す分解斜視図である。
【図21】ベースユニットの取り付け部分を示す断面図である。
【図22】ベースユニットの外部からの振動特性を示す図である。
【図23】インシュレータの伝達特性を示す図である。
【符号の説明】
100・・・CD−ROMドライブ装置、101・・・ディスク、102・・・スピンドルモータ、103・・・光学ピックアップ部、104・・・RFアンプ部、105・・・RF信号処理回路、106・・・CDデコーダ、107・・・CD−ROMデコーダ、109・・・SCSI/バッファコントローラ、111・・・フォーカ/トラッキングサーボ制御回路、112・・・送りサーボ制御回路、113・・・スピンドルサーボ制御回路、114・・・メカニカルコントローラ、115・・・システムコントローラ、116,117・・・ウインドコンパレータ、129・・・ローパスフィルタ、132,140・・・イコライザアンプ

Claims (33)

  1. ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを備えるベースユニットを、制振部材を介してベースユニットホルダに取り付けてなるディスクドライブ装置において、
    上記スピンドルモータの回転を制御して上記ディスク状記録媒体の回転速度が設定値となるように制御する回転速度制御手段と、
    上記ディスク状記録媒体が回転している状態で、このディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別するディスク識別手段と、
    上記ディスク状記録媒体が第1の回転速度で回転している状態で、上記ディスク識別手段によって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであると識別されるとき、上記設定値を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に変更する回転速度設定手段とを備え
    上記ディスク識別手段は、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定の位置において、このヘッド部がトラックジャンプするように制御する制御手段と、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定するトラックジャンプ間隔判定手段とを有し、上記トラックジャンプ間隔判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とするディスクドライブ装置。
  2. 上記制振部材の共振点を、上記ベースユニットの振動特性の共振点を充分に減衰させるように設定することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  3. 上記ディスク識別手段は、
    上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する信号レベル判定手段を有し、
    上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  4. 上記制御手段は、
    上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  5. 上記ディスク識別手段は、
    アドレス位置判定手段をさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記アドレス位置判定手段で、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かを判定し、
    上記アドレス位置判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  6. 上記ディスク識別手段は、
    上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する信号レベル判定手段を有し、
    上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  7. 上記ディスク識別手段は、
    上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号をフィルタリングした出力であって、このフィルタリング出力が所定範囲を越えるか否かを判断する信号レベル判定手段を有し、
    この信号レベル判定手段の判定結果によって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1記載のディスクドライブ装置。
  8. 上記フィルタリング手段は、上記トラッキングエラー信号が供給されるローパスフィルタであることを特徴とする請求項7記載のディスクドライブ装置。
  9. 上記フィルタリング手段はローパスフィルタであって、
    上記トラッキングエラー信号がトラッキングサーボ制御回路に設けられたイコライザアンプに供給され、その出力が上記ローパスフィルタに供給されるようになされたことを特徴とする請求項7記載のディスクドライブ装置。
  10. 上記フィルタリング手段はローパスフィルタであって、
    上記トラッキングエラー信号がトラッキングサーボ制御回路およびスレッドサーボ制御回路に夫々設けられたイコライザアンプに供給され、上記スレッドサーボ制御回路のイコライザアンプの出力が上記ローパスフィルタに供給されるようになされたことを特徴とする請求項7記載のディスクドライブ装置。
  11. 上記ディスク識別手段は、
    信号レベル判定手段をさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段で、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定し、
    上記信号レベル判定手段で、上記トラックジャンプ期間を除く期間における上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段および上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  12. 上記ディスク識別手段は、
    アドレス位置判定手段と信号レベル判定手段とをさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記アドレス位置判定手段で、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かを判定し、
    上記信号レベル判定手段で、上記トラックジャンプ期間を除く期間における上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記アドレス位置判定手段および上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  13. 上記ディスク識別手段は、
    上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する第1の信号レベル判定手段と、
    上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する第2の信号レベル判定手段とを有し、
    上記第1および第2の信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  14. 上記ディスク識別手段は、
    信号レベル判定手段をさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段で、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定し、
    上記信号レベル判定手段で、上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段および上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  15. 上記ディスク識別手段は、
    アドレス位置判定手段と信号レベル判定手段とをさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記アドレス位置判定手段で、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かを判定し、
    上記信号レベル判定手段で、上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記アドレス位置判定手段および上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  16. 上記ディスク識別手段は、
    第1の信号レベル判定手段と第2の信号レベル判定手段とをさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段で、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定し、
    上記第1の信号レベル判定手段で、上記トラックジャンプ期間を除く期間における上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記第2の信号レベル判定手段で、上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段、上記第1および第2の信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  17. 上記ディスク識別手段は、
    アドレス位置判定手段と第1の信号レベル判定手段と第2の信号レベル判定手段とをさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記アドレス位置判定手段で、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かを判定し、
    上記第1の信号レベル判定手段で、上記トラックジャンプ期間を除く期間における上記 ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記第2の信号レベル判定手段で、上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定し、
    上記アドレス位置判定手段、上記第1および第2の信号レベル判定手段の判定結果によって、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項1に記載のディスクドライブ装置。
  18. ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを有するディスクドライブ装置において、
    上記スピンドルモータの回転を制御して上記ディスク状記録媒体の回転速度が設定値となるように制御する回転速度制御手段と、
    上記ディスク状記録媒体が回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別する振動・衝撃識別手段と、
    上記ディスク状記録媒体の回転速度が第1の回転速度にある状態で、上記振動・衝撃識別手段によって上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があると識別されるとき、上記設定値を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に変更する回転速度設定手段とを備えることを特徴とするディスクドライブ装置。
  19. 上記ディスク回転部および上記ヘッド部はベースユニットに固定され、上記ベースユニットは制振部材を介してベースユニットホルダに取り付けられることを特徴とする請求項18に記載のディスクドライブ装置。
  20. 上記振動・衝撃識別手段は、
    上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する信号レベル判定手段を有し、
    上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項18に記載のディスクドライブ装置。
  21. 上記振動・衝撃識別手段は、
    トラックジャンプ間隔判定手段をさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段で、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かを判定し、
    上記トラックジャンプ間隔判定手段の判定結果によって、上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項18に記載のディスクドライブ装置。
  22. 上記振動・衝撃識別手段は、
    アドレス位置判定手段をさらに有し、
    上記制御手段で、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御し、
    上記アドレス位置判定手段で、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かを判定し、
    上記アドレス位置判定手段の判定結果によって、上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項18に記載のディスクドライブ装置。
  23. 上記振動・衝撃識別手段は、
    上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かを判定する信号レベル判定手段を有し、
    上記信号レベル判定手段の判定結果によって、上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項18に記載のディスクドライブ装置。
  24. ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを備えるベースユニットを、制振部材を介してベースユニットホルダに取り付けてなるディスクドライブ装置において、
    上記ディスク回転部を制御して上記ディスク状記録媒体を第1の回転速度で回転させる第1の工程と、
    上記ディスク状記録媒体が上記第1の回転速度で回転している状態で、上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別する第2の工程と、
    上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるとき、上記ディスク状記録媒体の回転速度を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に設定する第3の工程とを備え
    上記第2の工程では、上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定の位置において、このヘッド部がトラックジャンプするように制御される状態とし、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かによって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とするディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  25. 上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号を形成するエラー信号形成手段を有し、
    上記第2の工程では、上記トラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かによって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項24に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  26. 上記第2の工程では、
    上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御されるホールド状態とすることを特徴とする請求項24に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  27. 上記第2の工程では、
    上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御されるホールド状態とし、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かによって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項24に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  28. 上記第2の工程では、
    上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かによって上記ディスク状記録媒体が偏芯ディスクまたは偏重心ディスクであるか否かを識別することを特徴とする請求項24に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  29. ディスク状記録媒体を回転させるためのスピンドルモータを有するディスク回転部と、上記ディスク状記録媒体に対してデータの記録または再生の少なくとも一方を行うためのヘッド部とを有するディスクドライブ装置において、
    上記ディスク回転部を制御して上記ディスク状記録媒体を第1の回転速度で回転させる第1の工程と、
    上記ディスク状記録媒体が上記第1の回転速度で回転している状態で、外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別する第2の工程と、
    上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるとき、上記ディスク状記録媒体の回転速度を上記第1の回転速度より遅い第2の回転速度に設定する第3の工程とを備えることを特徴とするディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  30. 上記ディスク状記録媒体上のトラックに対する上記ヘッド部の位置ずれを示すトラッキングエラー信号を形成するエラー信号形成手段を有し、
    上記第2の工程では、上記トラッキングエラー信号のレベルが所定範囲内にあるか否かによって上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項29に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  31. 上記第2の工程では、
    上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御されるホールド状態とし、上記トラックジャンプの間隔が一定であるか否かによって上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項29に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  32. 上記第2の工程では、
    上記ヘッド部が上記ディスク状記録媒体上のトラックの所定アドレス位置にくる毎に、このヘッド部が1トラック前のアドレス位置にトラックジャンプするように制御されるホールド状態とし、上記トラックジャンプした後に上記ヘッド部が位置するアドレス位置が一定であるか否かによって上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項29に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
  33. 上記第2の工程では、
    上記スピンドルモータの回転を制御するスピンドルモータ制御信号のレベルが所定範囲内にあるか否かによって上記外部からの一定レベル以上の振動または衝撃があるか否かを識別することを特徴とする請求項29に記載のディスクドライブ装置の回転速度設定方法。
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