JP3903086B2 - シート状写真材料の集積装置 - Google Patents

シート状写真材料の集積装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像露光されたシート状材料を処理液処理する自動現像装置に隣接して設けられて、自動現像装置から排出されるシート状写真材料を集積するシート状写真材料の集積装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
多量の印刷物を印刷する刷版は、例えば印刷版を、印刷画像に応じて露光して作成する。また、印刷版を画像露光するのに先立って、文字などの間違いがないかの検版が行われる。また、カラー印刷を行うときには、色の間違いがないかなどを含めた検版を行う必要がある。
【0003】
このような検版には、検版用の感光材料を印刷用の画像に応じて露光して形成したプルーフ(カラープルーフ)が用いられる。
【0004】
近年、DTPの普及により印刷用の画像データに基づいて印刷版を露光して刷版を作成するようにすることがある。このような刷版の作成に先立って、カラープルーフを作成するときには、検版用の感光材料を画像データに応じて露光する画像露光装置を出力装置(セッター)として、この出力装置に、写真感光材料の現像処理を行う自動現像装置(以下「プロセッサ」とする)を連結したカラープルーフ作成装置が用いられる。
【0005】
ところで、セッターには、感光材料としてロール状の写真材料が装填されるようになっており、カラープルーフを作成するときに、セッターは、このロール状の写真材料を、画像データに応じたサイズのシート状に切断して、このシート状の写真材料に画像露光を施して排出する。プロセッサは、このシート状の写真材料がセッターから送り込まれることにより、現像液等の処理液による処理を行った後に乾燥処理し、カラープルーフとして排出口から排出する。
【0006】
また、プロセッサの排出口の近傍には、受け箱等が設けられており、この受け箱内に、プロセッサから排出される写真材料が収容されるようにしている。
【0007】
このとき、セッターは、画像データに応じたサイズに切断した写真材料に画像を形成して送り出すため、プロセッサは、セッターから送り出される各種サイズの写真材料に対する処理が可能となっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プロセッサから排出される写真材料を受け箱内に収容して集積すると、搬送方向に沿った長さの長い写真材料は、端部が受け箱から飛び出してしまうことがあり、また、搬送方向に沿った長さの短い写真材料が受け箱内で丸まってしまうことがある。このために、多数枚の写真材料を収容すると、集積した写真材料に折れ等の損傷や汚れが生じてしまうことがある。
【0009】
このような写真材料の損傷や汚れを防止するために、トレイ上に写真材料を載置して集積しようとすると、最大サイズの写真材料に合わせた大きな設置面積のトレイが必要となってしまう。サイズの異なる写真材料をトレイ上に重ねると、不揃いとなると共に、既に載置されている写真材料が新たに排出される写真材料に押されるなどして折れ等の損傷を生じてしまうことがある。
【0010】
本発明は上記事実に鑑みて成されたものであり、搬送方向に沿った長さの異なるシート状写真材料を損傷させることなく集積することができるシート状写真材料の集積装置を提案することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明は、処理液処理されて自動現像装置の排出口から送り出されるサイズの異なるシート状写真材料を集積するシート状写真材料の集積装置であって、搬送方向に沿った長さが最も短い前記シート状写真材料を載置可能な長さで、前記自動現像装置側の端部に立壁部が形成され、前記立壁部側が下方側となるように所定角度で傾斜されて配置され、前記排出口から送り出されるシート状写真材料の先端を前記立壁部へ向けて移動させて前記シート状写真材料の先端部を載置可能な支持板と、前記排出口と前記支持板の間で支持板へ向けて所定角度で傾斜されて配置され、排出口から送り出される前記シート状写真材料の先端部を前記支持板の上部に案内する案内板と、搬送方向の先端側が前記支持板上に載置されて支持板から垂れ下がった前記シート状写真材料の後端側の一部を上面に載置可能な基台と、前記基台上で前記支持板の上端部を所定高さで支持して前記支持板と前記基台の上面との間に所定高さの段差を形成する支持部と、前記基台の前記自動現像装置の排出側と反対側に設けられて前記上面に展開された前記シート状写真材料の後端部を上面上に折り返し可能とする止め枠と、を含むことを特徴とする。
【0012】
この発明によれば、自動現像装置の排出口から送り出されたシート状写真材料の先端を、ガイド板によって支持板の上部に案内し、この支持板の上部から立壁部へ向けて下降させることにより、シート状写真材料の先端部を支持板上に載置する。
【0013】
このときに、支持板の長さに対して長いシート状写真材料であれば、後端側が支持板の上端から飛び出して基台の上面上に垂れ下がって、基台の上面上に載置される。また、短いシート状写真材料であれば、支持板上に載置されて保持される。
【0014】
すなわち、支持板の長さを最も短いシート状写真材料の3/5以上とすることにより、最も短いシート状写真材料を支持板上に載置して保持し、長いシート状写真材料の後端側を、支持板から垂れさせて基台の上面上に載置させて集積することができる。このとき、支持板の長さは、最も短いシート状写真材料の長さよりも僅かに短くして、後端部が支持板から垂れ下がるようにすることにより、最も短いシート状写真材料が丸まってしまうのを確実に防止することができる、好ましい。
【0015】
これにより、長さの異なるシート状写真材料を集積するときに、短いシート状写真材料を損傷させてしまうのを防止することができる。
また、支持板の上端部と基台の上面の間に段差部を設けることにより、支持板の上面から垂れ下がる後端側が、段差部によって形成される高さより長いときには、このシート状写真材料の後端部が基台の上面上に展開されて載置され、さらに、後端部が、この基台の上面から飛び出す長さのシート状写真材料では、上面から飛び出す後端部が止め枠によって折り返されて基台の上面上に載置される。
これにより、長いシート状写真材料であっても、限られたスペースで集積することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、前記支持部が、前記支持板の長さの2倍以上の長さで最も短いシート状写真材料の先端部を前記支持板上に載置したときに、支持板から垂れ下がった該シート状写真材料の後端部が前記基台の上面に当接する高さに前記支持板を支持することを特徴とする。
【0016】
この発明によれば、支持板に対して長いシート状写真材料の内で最も短いシート状の写真材料と支持板の長さに基づいて支持板の上端から基台の上面までの高さを設定している。
【0017】
これにより、支持板から垂れ下がったシート状写真材料の後端側の重量によって、シート状写真材料が支持板状から滑り落ちるのを防止して、保持することができ、狭い設置スペースで長さの異なるシート状写真材料を集積することができる。
【0018】
また、請求項3に記載の発明は、前記案内板の上面に前記シート状写真材料を滑落可能とする案内手段を形成していることを特徴とする。
【0019】
案内板は、シート状写真材料の先端を支持板上に案内すると共に、このシート状写真材料の後端側が支持板上に落下するのを防止する。このときに、案内板上に案内手段を設けることにより、シート状写真材料の後端側が、案内板上に貼り付いてしまうのを防止して、支持板から垂れ下がるように案内することができ、シート状写真材料を確実に集積することができる。
【0020】
このようは本発明では、前記支持板の上端部に、後端側が支持板から垂れ下がる前記シート状写真材料の滑落を防止する防止手段を設けることが好ましく、これにより、シート状写真材料の損傷を防止しながら、シート状写真材料の先端側が支持板から滑り落ちるのを防止して、シート状写真材料の確実な集積が可能となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0022】
図1には本実施の形態に適用したカラープルーフ作成装置10を示している。このカラープルーフ作成装置10は、写真材料に画像露光を施して出力する出力装置であるセッター12に自動現像装置であるプロセッサ14が連結されている。また、プロセッサ14の排出側(セッター12と反対側)には、シート状写真材料の集積装置であるストッカー16が設けられている。
【0023】
セッター12には、内部を遮光する機枠18内にマガジン20が装填される。このマガジン20には、写真材料として長尺の感光材料22がロール状に巻き取られて収容されている。また、セッター12には、感光材料22に画像を形成する記録部24が設けられている。この記録部24は、回転ドラム26及び記録ヘッド部28を備えている。
【0024】
セッター12では、マガジン20から感光材料22を引き出すと、図示しないカッタによって所定長さに切断して記録部24へ送り出す。これにより、感光材料22がシート状となって記録部24に送り込まれる。
【0025】
記録部24では、この感光材料22を、感光層側の面を外側へ向けた状態で回転ドラム26の周面の所定位置に巻き付け、回転ドラム26に設けている図示しない吸着手段により、回転ドラム26に感光材料22を吸着保持する。
【0026】
記録部24では、回転ドラム26の所定位置に感光材料22を巻き付けて吸着保持すると、回転ドラム26を所定の速度で高速回転させながら、回転ドラム26の回転に同期させて、画像データに応じて変調した光ビームを記録ヘッド部28から感光材料22へ照射することにより感光材料22を走査露光し、感光材料22に画像データに応じた画像露光を施す。なお、セッター12では、R、G、Bの各色に分解した画像データに基づいて感光材料22を走査露光することにより、感光材料22にカラー画像を形成するようにしている。
【0027】
セッター12は、感光材料22への画像露光が終了すると、この感光材料22を回転ドラム26から取り外し、感光層側の面を下方へ向けた状態で、機枠18のプロセッサ14側に形成している排出口30からプロセッサ14へ送り出す。
【0028】
セッター12では、所定範囲であれば幅寸法の異なる感光材料22への画像露光が可能となっており、感光材料22の幅方向の中心位置が、回転ドラム26の軸線方向に沿った一定位置となるように感光材料22を回転ドラム26へ位置決めして画像露光を行う。これにより、プロセッサ14には、所謂センター通しで感光材料22が挿入されるようになっている。
【0029】
また、セッター12では、一例として、幅寸法が506mm〜820mmの感光材料22への画像露光が可能となっており、これにより、感光材料22がA1(660mm×940mm)、A2(506mm×660mm)、A3(506mm×350mm)及びB1(820mm×1100mm)、B2(820mm×660mm)の各サイズで画像形成されて出力される。
【0030】
すなわち、セッター12では、幅サイズが506mm、660mm及び820mmの感光材料22を収容しているマガジン20が装填され、このマガジン20から引出した感光材料22を、搬送方向に沿った長さが、350mm、660mm、940mm又は1100mmとなるように切断される。
【0031】
プロセッサ14では、感光層側の面が下方へ向けられた状態で感光材料22を搬送しながら所定の処理を行うようにしている。すなわち、プロセッサ14では、感光層側の面が下方へ向けられた状態でセッター12から送り込まれる感光材料22をそのままで搬送して処理することにより、感光材料22の感光層側の面を反転させるスイッチバック部等を設けるスペースを省くと共に、感光材料22の反転処理を行うための時間を短縮して、カラープルーフの迅速な作成が可能となるようにしている。
【0032】
図2に示すように、プロセッサ14には、機枠32内に処理液処理部34及び乾燥部36が設けられている。また、機枠32内には、処理液処理部34のセッター12側に挿入部38が形成されている。なお、処理液処理部34、乾燥部36及び挿入部38の間は、図示しない隔壁によって区画されている。
【0033】
プロセッサ14には、セッター12の排出口30(図1参照)に対向して、機枠32にスリット状の挿入口40が形成され、処理液処理部34と挿入部38の間にスリット状の挿通口42が形成されている。また、挿入部38には、挿入口40と挿通口42の間に、搬送ローラ対44、46が設けられている。
【0034】
プロセッサ14は、セッター12からの搬出信号によって図示しない駆動手段を作動させて、搬送ローラ対44、46を所定速度で回転駆動する。
【0035】
これにより、挿入口40から挿入された感光材料22は、搬送ローラ対44に達すると、搬送ローラ対44に挟持され、一定速度でセッター12から引出されながら挿通口42へ向けて挟持搬送され、搬送ローラ対46によって挿通口42から処理液処理部34へ送り込まれる。
【0036】
なお、搬送ローラ対44の下流近傍には、図示しない感材検出センサが設けられ、この感材検出センサによって搬送ローラ対44での感光材料22の挟持の有無を検出できると共に、感光材料22のサイズの判定が可能となっている。また、挿入部38には、挿入口40にガイド48が配置され、搬送ローラ対44、46の間にガイド50が配置されて、感光材料22を挿入口40から処理液処理部34へ確実に案内搬送できるようになっている。
【0037】
処理液処理部34には、処理タンク52が設けられている。処理タンク52には、感光材料22の搬送方向に沿って順に、現像液を貯留する現像槽54、漂白定着液を貯留する漂白定着槽56、及びリンス液もしくは水洗水を貯留するリンス槽58、60、62が形成されている。
【0038】
現像槽54には、処理ラック64が配設され、漂白定着槽56には、処理ラック66が配設されている。また、リンス槽58〜62のそれぞれには、処理ラック68A、68B、68Cが配設されている。
【0039】
これにより、挿入部38から処理液処理部34へ送り込まれた感光材料22は、現像槽54内、漂白定着槽56内およびリンス槽58〜62内のそれぞれを略U字状に案内搬送され、現像液、漂白定着液及びリンス液に順に浸漬され、現像処理、漂白定着処理及びリンス処理が施される。なお、処理ラック64〜68のそれぞれには、クロスオーバー用のガイド及び搬送ローラ対によってクロスオーバー部が形成されており、感光材料22は、このクロスオーバー部によって処理液が絞り落とされながら上流側の処理槽から下流側の処理槽へ円滑に湾曲されながら案内搬送される。
【0040】
リンス処理が終了して最下流のリンス槽62から送り出される感光材料22は、処理液処理部34と乾燥部36との間に形成されているスリット状の挿通口70から乾燥部36へ送り込まれる。
【0041】
乾燥部36には、挿通口70側にローラ72が設けられ、排出口74側にローラ76が設けられている。また、乾燥部36内には、ローラ72の上方にローラ78が設けられ、ローラ72、76の間の上方にローラ80が設けられており、これらのローラ72、74、80、78の間に無端のメッシュベルト82が巻き掛けられている。
【0042】
このメッシュベルト82は、図示しない駆動手段の駆動力によって回転駆動されると、ローラ72、76の間で、処理液処理部34での感光材料22の搬送速度と略同じか僅かに早い速度で、感光材料22の搬送方向である挿通口70側から排出口74側へ移動する。
【0043】
また、乾燥部36には、挿入側のローラ72に対向するローラ84と、排出側のローラ76に対向するローラ86が設けられている。処理液処理部34から乾燥部36に送り込まれた感光材料22は、ローラ72、84によって挟持されて乾燥部36内に引き入れられると共に、メッシュベルト82の下面に沿って、ローラ76、86の間へ向けて送り出される。また、ローラ76、86は、感光材料22を挟持すると、この感光材料22を排出口74から機外(機枠32外)へ送り出す。
【0044】
なお、ローラ76の上方には、テンションローラ88が設けられており、ローラ78、80の間で、メッシュベルト82がテンションローラ88に巻き掛けられていることにより、メッシュベルト82に所定の張力が付与されている。
【0045】
一方、乾燥部36には、ローラ72、76の間のメッシュベルト82に対向してチャンバー90が設けられている。このチャンバー90には、図示しない乾燥風発生手段によって発生された乾燥風が供給されるようになっている。
【0046】
また、チャンバー90には、メッシュベルト82に対向する面に複数の噴出し口92が形成されている。噴出し口92のそれぞれは、長手方向がメッシュベルト82の移動方向と直交する方向である感光材料22の幅方向に沿ったスリット状に形成されており、チャンバー90に供給された乾燥風が、この噴出し口92からメッシュベルト82へ向けて噴出される。
【0047】
なお、ローラ72、76の間には、抑えローラ94が設けられており、この抑えローラ94とテンションローラ88によって、噴出し口92から噴出される乾燥風によってメッシュベルト82に撓みが生じるのを防止している。
【0048】
ローラ72、84から送り出される感光材料22は、噴出し口92から噴出される乾燥風によってメッシュベルト82へ押し付けられ、このメッシュベルト82が回転駆動されていることにより、メッシュベルト82と一体で乾燥部36内を排出口74へ向けて移動する。
【0049】
このときに、感光材料22は、乾燥風によって加熱乾燥されると共に、加熱乾燥されることにより蒸発した水分が感光材料22の表面近傍から除去されて、乾燥が促進される。
【0050】
ところで、プロセッサ14には、排出口74に隣接してストッカー16が設けられており、排出口74から排出される感光材料22は、このストッカー16に集積される。
【0051】
図3及び図4に示すように、ストッカー16には、略箱体形状の基台100が設けられている。この基台100には、床面側に複数のキャスタ102が設けられており、このキャスタ102によって上面100Aが、所定高さで略水平状態に保持されている。なお、基台100は、プロセッサ14の機枠32に連結されるなどして、機枠32に対して移動しないように固定されている。
【0052】
このストッカー16の基台100は、感光材料22の幅方向(図3の矢印W方向)に沿った寸法が、例えば排出口74の幅寸法より僅かに大きくなっている。なお、基台100の幅寸法は、プロセッサ14から排出される感光材料22の最大幅(本実施の形態では一例として感光材料22の最大幅を820mmとしている)よりも大きければ任意の寸法であって良い。
【0053】
基台100上には、プロセッサ14と反対側の端部に止め枠104が取り付けられている。この止め枠104は、立壁106と立壁106の両端部に対で形成された側壁108によって平面形状が略コ字状に形成されている。
【0054】
また、基台100上には、プロセッサ14側に、支持脚110が立設されている。図3に示すように、支持脚110は、平面形状が略コ字状に形成され、開口側が止め枠104側へ向けられている。
【0055】
これにより、図3及び図4に示すように、基台100上には、止め枠104と支持脚110の間に、感光材料22の一部を載置可能な空間が形成されている。ストッカー16では、止め枠104と支持脚110の間が、感光材料22の後端収容部112となっており、この後端収容部112では、基台100の上面100A上に、感光材料22の後端側を載置可能となっている。
【0056】
一方、支持脚110の上端には、支持板114が取り付けられている。この支持板114は、プロセッサ14側が下方側となるように傾斜されて支持脚110の上端に取り付けられている。また、支持板114は、プロセッサ14側の端部が、機枠32の表面に沿って上方に折曲されて立壁116が形成されており、この立壁116が機枠32の外板パネル32Aに固定されている。
【0057】
ストッカー16では、支持板114を立壁116側が低くなるように傾斜することにより、感光材料22の先端を立壁116へ当接させた状態で、この感光材料22の先端側を載置可能となっている。
【0058】
また、支持板114には、先端部に、カバー120が取り付けられている。このカバー120は、感光材料22の裏面との間の摩擦抵抗の高いゴムなどによって形成されている。
【0059】
これにより、先端側が支持板114に載置された感光材料22の後端側が、支持板114から外れて垂れ下がったときに、この感光材料22に折れや擦れ等の損傷を防止すると共に、この感光材料22の先端側が支持板114上から滑り落ちるのを防止している。
【0060】
プロセッサ14の外板パネル32Aには、排出口74の下方側で、支持板114との間に、ガイド板118が取り付けられている。このガイド板118は、ストッカー16側の端部が下方となるように、支持板114へ向けて傾斜されている。
【0061】
排出口74から送り出される感光材料22は、自重によって撓むことにより先端がガイド板118の上面に当接しながら下方移動して、ガイド板118の先端から外れることにより支持板114上に落下して、支持板114上を立壁116へ向けて移動するようになっている。
【0062】
ガイド板118は、感光材料22の後端側がプロセッサ14側に倒れ込むのを防止して、感光材料22の後端側が、後端収容部112側に倒れるようにしている。本実施の形態では、このガイド板118の傾斜角度βを50°〜60°の範囲となるようにガイド板118を取り付けているが、これに限るものではない。
【0063】
また、図5に示すように、ガイド板118は、エンボス加工によって上面にスジ状の突部が形成された波板状となっている。ガイド板118の上面に形成されている突部は、感光材料22の搬送方向に沿ったスジ状となっており、これにより、感光材料22の先端が当接したときに、この感光材料22の先端を下方へ向けて確実に案内するようにしている。
【0064】
また、ガイド板118は、感光材料22の後端側がガイド板118側に倒れ込んで面接触したときに、波板状に形成していることにより、この感光材料22が貼り付いてしまうのを防止して、感光材料22がガイド板118を滑り落ちるようにすることにより、感光材料22の後端側が確実に後端収容部112側へ倒れ込むようにしている。
【0065】
なお、本実施の形態では、一例としてガイド板118の上面を、エンボス加工によって波板状に形成しているが、ガイド板118の表面形状はこれに限るものではなく、感光材料22の貼り付きを防止しながら円滑に案内可能であれば、任意の表面形状を適用することができる。また、本実施の形態では、ガイド板118の表面の凹凸を1mmから数mm程度に形成して、突出している上端を滑らかにすることにより、感光材料22と接触したときに感光材料22に損傷などが生じるのを防止している。
【0066】
一方、カラープルーフ作成装置10では、搬送方向に沿った長さが350mm、660mm、940mm及び1100mmの感光材料22に画像露光を施す。
【0067】
ここから、図4に示すように、ストッカー16では、感光材料22の排出方向に沿った支持板114の長さLを、搬送方向に沿った長さが最も短い長さX1(本実施の形態ではX1=350mm)の感光材料22(以下、感光材料22Aとする)の3/5以上となるようにしている。また、この長さLは、ストッカー16の設置スペースを考慮した時に、短いことが好ましく、本実施の形態では、一例として感光材料22Aの長さX1の3/5〜2/3となる211mmとしている。なお、以下で用いる長さX1、X2、X3は、プロセッサ14での搬送方向に沿った感光材料22の長さを示し、図示を省略する。
【0068】
支持板114は、立壁116との間の角度、すなわち、機枠32の外板パネル32Aとの間の角度となる傾斜角度αを45°以上(α≧45°)、好ましくは45°〜50°(45°≦α≦50°)となるようにしており、これにより、ストッカー16では、感光材料22Aが、プロセッサ14から排出されたときに、この感光材料22Aが、支持板114上で丸まってしまうことなく、支持板114上で確実に展開した状態で載置できるようにしている。
【0069】
プロセッサ14とストッカー16の間では、排出口74から支持板114の下端までの上下方向に沿った距離である高さH1が、感光材料22Aの長さX1よりも僅かに長い385〜390mmとなるようにしている。
【0070】
これにより、感光材料22Aは、後端が排出口74から排出された直後に、先端が支持板114の立壁116に当接するようにして、感光材料22Aの先端が立壁116に当接するときの衝撃によって、感光材料22Aが損傷してしまうのを防止するようにしている。
【0071】
一方、ストッカー16では、基台100の上面100Aから支持板114の上端までの高さH2を、搬送方向に沿った長さが支持板114の長さの2倍以上であり、且つ、その中で最も短い感光材料22の搬送方向に沿った長さに基づいて設定している。
【0072】
本実施の形態では、長さX2が660mmの感光材料22(以下、感光材料22Bとする)が該当し、この感光材料22Bの先端が支持板114の立壁116に当接している状態で、後端が機台100の上面100Aに当接するように、高さH2を405mmとしている。
【0073】
感光材料22Bは、先端が立壁116に当接した状態で、後端側が後端収容部112側に倒れ込んで落下することにより、落下した後端が基台100の上面100Aに当接する。
【0074】
これにより、感光材料22Bは、先端側が支持板114上から基台100上に滑り落ちてしまうのが防止され、先端部が支持板114に載置された状態で、後端部が基台100の上面100A上に垂れ下がった状態で保持される。
【0075】
また、ストッカー16では、支持板114を支持する支持脚110と止め枠104との間で、基台100の上面100Aが開放されており、これにより、感光材料22が感光材料22Bよりも長いときに、この感光材料22(感光材料22Cとする)の支持板114から垂れ下がった後端側が、基台100の上面100A上に展開可能となっている。このときに、止め枠104によってこの感光材料22Cの後端側が基台100から垂れ下がってしまうのを防止するようにしている。
【0076】
すなわち、感光材料22Bの長さX2より長い長さX3(X3=940mm及び1100mm)の感光材料22Cは、先端が立壁116に当接した状態で、支持板114から垂れ下がった中間部が基台100の上面100Aに当接することにより、先端部が支持板114から落下してしまうのが防止される。また、感光材料22Cは、後端側が基台100の上面100A上で止め枠104側へ向けて展開して、後端収容部112内に収容される。
【0077】
このように構成されているストッカー16が設けられているカラープルーフ作成装置10では、まず、セッター12で、カラープルーフを形成する感光材料22を、画像データに応じて露光する。このとき、セッター12では、画像データに応じた幅寸法の感光材料22をマガジン20から引出して、画像データに応じた長さに切断して、記録部24へ送り込む。すなわち、画像データに応じたサイズの感光材料22を記録部24へ送り込む。
【0078】
記録部24では、この感光材料22を回転ドラム26に巻きつけて吸着保持した後、回転ドラム26を高速回転しながら、画像データに応じて変調した光(レーザ光)ビームを、回転ドラム26の回転に同期させて照射することにより、回転ドラム26に吸着保持した感光材料22を走査露光する。これにより、感光材料22には、画像データに応じた画像が露光される。なお、感光材料22の露光は、従来公知の任意の構成を適用することができる。
【0079】
セッター12では、感光材料22の露光が終了すると、この感光材料22を回転ドラム26から取り外しながら、排出口30へ向けて搬送して、排出口30から送り出す。
【0080】
このセッター12には、プロセッサ14が連結されており、排出口30から送り出される感光材料22は、排出口30に対向しているプロセッサ14の挿入口40へ送り込まれる。また、セッター12は、感光材料22の排出に合わせてプロセッサ14へ感光材料22の搬出信号を出力する。
【0081】
プロセッサ14は、セッター12からの搬出信号に基づいて搬送ローラ対44、46等を回転駆動して、感光材料22の処理を開始する。
【0082】
これにより、プロセッサ14の挿入口40から挿入された感光材料22が挿入口40に対向して配置されている搬送ローラ対44の間へ送り込まれると、搬送ローラ対44がこの感光材料22を挟持し、感光材料22をセッター12から引出しながら、プロセッサ14内に引き入れる。
【0083】
搬送ローラ対44によってプロセッサ14内に引き入れられた感光材料22は、まず、処理液処理部34へ送り込まれて、現像液、漂白定着液及びリンス液のそれぞれに順に浸漬されんながら搬送されて、現像処理、漂白定着処理及びリンス処理が行われる。
【0084】
リンス処理の終了した感光材料22は、リンス槽62から乾燥部36へ送り込まれ、メッシュベルト82の下面に沿って乾燥部36内を搬送される。このとき、乾燥部36では、図示しない乾燥風発生手段によって発生した乾燥風をチャンバー90へ供給し、噴出し口92から感光材料22へ向けて噴出する。
【0085】
これにより、感光材料22は、メッシュベルト82の下面に貼り付けられた状態で乾燥部36内を搬送されると共に、乾燥風によって加熱乾燥され、排出口74から排出される。
【0086】
ところで、カラープルーフ作成装置10には、プロセッサ14に隣接してストッカー16が設けられており、プロセッサ14で現像処理されて排出される感光材料22は、ストッカー16によって順に集積される。
【0087】
ここで、図6(A)乃至図6(D)及び図7(A)乃至図7(D)を参照しながらストッカー16での感光材料22の集積を説明する。
【0088】
現像処理が終了した感光材料22は、プロセッサ14の排出口74から送り出されることにより、先端部が自重によって撓み、ストッカー16のプロセッサ14側に設けている支持板114へ向けて移動する。このとき、図6(A)に示すように、感光材料22は、排出口74と支持板114の間で、機枠32の外板パネル32Aから支持板114へ向けてガイド板118を突設させていることにより、感光材料22の先端は、このガイド板118上を下降して、確実に支持板114上へ落下する。
【0089】
図6(B)に示すように、先端が支持板114上に達した感光材料22は、後端側がさらに排出口74から送り出されることにより、先端が支持板114上を下降する。
【0090】
ここで、プロセッサ14から感光材料22Aが送り出されていると、この感光材料22Aの先端が、支持板114の立壁116に当接する前に、感光材料22Aの後端が、ローラ76、86から離れることにより排出口74から排出される。
【0091】
これにより、図6(C)に示すように、感光材料22Aは、先端が支持板114上を滑落して立壁116に当接して停止する。また、感光材料22Aの後端部は、ガイド板118上に載り、このガイド板118上を滑落する。
【0092】
このときに、ガイド板118の上面に、エンボス加工によってスジ状の凹凸を形成しているため、感光材料22Aは、ガイド板118の上面に貼り付くことなく、確実にガイド板118の上面を滑り落ちる。
【0093】
このようにしてストッカー16へ送り込まれた感光材料22Aは、支持板114上で反転され、支持板114の長さL(図4参照)が、感光材料22の長さX1より短いために、図6(D)に示すように、後端側が支持板114の上端から後端収容部112側に垂れ下がった状態で支持板114上に載置されて保持される。
【0094】
一方、感光材料22Aよりも長い感光材料22B、22Cが送り出されているときには、図7(A)に示すように、この感光材料22B、22Cの後端が排出口74から送り出される前に、先端が立壁116に当接する。これにより、支持板114の上端を越えた感光材料22B、22Cの後端側が、支持板114から外れて、後端収容部112へ向けて撓む。
【0095】
この後に、感光材料22B、22Cの後端が排出口74から送り出されることにより、この感光材料22B、22Cの後端側は、基台100の上面110A上に落下する。
【0096】
ここで、基台100の上面100Aから支持板114の上端までの高さH2が、感光材料22Bの長さX2に合わせられていることにより、図7(B)に示すように、感光材料22Bは、後端が基台100の上面100Aに当接する。これにより、感光材料22Bは、先端側が支持板114から滑り落ちることなく、ストッカー16に収容される。
【0097】
また、図7(C)及び図7(D)に示すように、感光材料22Bよりも長い感光材料22Cは、後端側が支持板114から垂れ下がったときに、搬送方向の中間部が基台100の上面100Aに当接して、先端側が支持板114に載った状態で保持される。
【0098】
感光材料22Cは、搬送方向の中間部が基台100の上面100Aに当接すると、さらに、後端側が基台100の上面100A上に展開されて、ストッカー16に収容される。
【0099】
このとき、感光材料22Cの後端が止め枠104の立壁106に当接しても、まだ、余長があるときには、図7(D)に示すように、この感光材料22Cは、基台100の上面100A上に展開しきれずに僅かに残った後端部が、止め枠104内で丸まって後端収容部112に内に収容される。
【0100】
このようにして、ストッカー16は、プロセッサ14から送り出される感光材料22の先端を立壁116に当接させた状態に揃えながら、搬送方向に沿った長さに応じた形態で順に収容しながら集積する。
【0101】
このとき、ストッカー16では、感光材料22B、22Cの先端部を支持板114上に保持して、後端側を支持板114から基台100の上面100A上に垂れ下げることにより、狭い設置スペースでの集積が可能となっている。
【0102】
また、ストッカー16では、ガイド板118によって感光材料22Aを支持板114上に確実に展開して、この支持板114上に載置して保持するので、感光材料22Aに折れ等の損傷を生じさせてしまうことなく確実に集積することができる。
【0103】
なお、以上説明した本実施の形態は、本発明の構成を限定するものではない。例えば、本実施の形態では、プロセッサ14の上流側にセッター12を連結し、セッター12から送り出される検版作成用の感光材料22をプロセッサ14によって処理するたカラープルーフ作成装置10を例に説明したが、本発明のシート状写真材料の集積装置は、これに限らず、従来公知の種々のシート状の感光材料(紙、フィルム、金属プレート等を支持体とする銀塩、PS版、乾式など)を処理する自動現像装置に隣接して設けることができる。
【0104】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、搬送方向に沿った長さの短いシート状写真材料を、基台上面の上方に配置した支持板上に載置して集積することができるので、搬送方向に沿った長さの異なるシート状写真材料を集積するときに、搬送方向に沿った長さの短いシート状写真材料に折れ等の損傷が生じてしまうのを確実に防止することができるという優れた効果が得られる。
【0105】
また、本発明では、支持板と基台の上面の間の段差を、集積するシート状写真材料の搬送方向に沿った長さに応じて適切に設定すると共に、止め枠を設けることにより、搬送方向に沿った長さの長いシート状写真材料であっても、狭い設置スペースで、効率的に且つ的確な集積が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に適用したカラープルーフ作成装置の概略構成図である。
【図2】本実施の形態に適用したプロセッサの概略構成図である。
【図3】本実施の形態に適用したストッカーを示す概略斜視図である。
【図4】ストッカーの概略構成図である。
【図5】ガイド板の一例を示す要部の概略斜視図である。
【図6】(A)乃至(D)は感光材料の集積の流れを示す概略図であり、(A)は感光材料の先端が排出口から送り出された状態を示し、(B)は感光材料の先端が支持板上を移動する状態を示し、(C)は感光材料22Aの後端が排出口から送り出された状態を示し、(D)は感光材料22Aを収容した状態を示している。
【図7】(A)乃至(D)は感光材料の集積の流れを示す概略図であり、(A)は感光材料22B、22Cの後端部が排出口から排出されるときの状態を示し、(B)は感光材料22Bを収容した状態を示し、(C)は感光材料22Cのうちの比較的短い感光材料を収容した状態を示し、(D)は感光材料22Cのうちの長い感光材料を収容した状態を示している。
【符号の説明】
10 カラープルーフ作成装置
12 セッター(露光装置)
14 プロセッサ(自動現像装置)
16 ストッカー(シート状写真材料の集積装置)
22(22A、22B、22C) 感光材料(シート状写真材料)
74 排出口
100 基台
100A 上面
104 止め枠
110 支持脚(支持部)
114 支持板
116 立壁(立壁部)
118 ガイド板(案内板、案内手段)
120 カバー(防止手段)

Claims (4)

  1. 処理液処理されて自動現像装置の排出口から送り出されるサイズの異なるシート状写真材料を集積するシート状写真材料の集積装置であって、
    搬送方向に沿った長さが最も短い前記シート状写真材料を載置可能な長さで、前記自動現像装置側の端部に立壁部が形成され、前記立壁部側が下方側となるように所定角度で傾斜されて配置され、前記排出口から送り出されるシート状写真材料の先端を前記立壁部へ向けて移動させて前記シート状写真材料の先端部を載置可能な支持板と、
    前記排出口と前記支持板の間で支持板へ向けて所定角度で傾斜されて配置され、排出口から送り出される前記シート状写真材料の先端部を前記支持板の上部に案内する案内板と、
    搬送方向の先端側が前記支持板上に載置されて支持板から垂れ下がった前記シート状写真材料の後端側の一部を上面に載置可能な基台と、
    前記基台上で前記支持板の上端部を所定高さで支持して前記支持板と前記基台の上面との間に所定高さの段差を形成する支持部と、
    前記基台の前記自動現像装置の排出側と反対側に設けられて前記上面に展開された前記シート状写真材料の後端部を上面上に折り返し可能とする止め枠と、
    を含むことを特徴とするシート状写真材料の集積装置。
  2. 前記支持部が、前記支持板の長さの2倍以上の長さで最も短いシート状写真材料の先端部を前記支持板上に載置したときに、支持板から垂れ下がった該シート状写真材料の後端部が前記基台の上面に当接する高さに前記支持板を支持することを特徴とする請求項1に記載のシート状写真材料の集積装置。
  3. 前記案内板の上面に前記シート状写真材料を滑落可能とする案内手段を形成していることを特徴とする請求項2に記載のシート状写真材料の集積装置。
  4. 前記支持板の上端部に、後端側が支持板から垂れ下がる前記シート状写真材料の滑落を防止する防止手段を設けていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載のシート状写真材料の集積装置。
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