JP3902432B2 - Xyテーブル駆動機構 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体製造設備などに使用されるXYテーブルをX方向とY方向の直交二方向に移動させるXYテーブル駆動機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
図10に一般的なXYテーブル駆動機構を示すと、これは略水平なY方向に往復移動するYテーブル80と、Y方向と直交する略水平なX方向に往復移動するXテーブル90とを上下二段に組み合わせた構造である。Yテーブル80は水平な基台70上にY方向の直線ガイド系の例えばLMガイド(リニアモーションガイド)71を介して支持され、Xテーブル90はYテーブル80上にX方向のLMガイド81を介して支持される。Yテーブル80はY軸モータ82とY軸ボールネジ84でY方向に往復駆動制御され、Xテーブル90はX軸モータ92とX軸ボールネジ94でX方向に往復駆動制御される。
【0003】
Yテーブル80の側方にY軸ボールネジ84がY方向に延びて、その先端部がカップリング83を介してY軸モータ82の回転駆動軸に連結される。Xテーブル90の側方にX軸ボールネジ94がX方向に延びて、その先端部がカップリング93を介してX軸モータ92の回転駆動軸に連結される。Y軸モータ82がY軸ボールネジ84を正逆回転させてYテーブル80をY方向に往復移動させ、X軸モータ92がX軸ボールネジ94を正逆回転させてXテーブル90をX方向に往復移動させる。Y軸ボールネジ84の回転角でYテーブル80のY方向の移動ストロークが決まり、X軸ボールネジ94の回転角でXテーブル90のX方向の移動ストロークが決まる。Y方向に往復移動するYテーブル80上でXテーブル90をX方向に往復移動させることで、Xテーブル90がXY直交二方向に移動して、Xテーブル90上で半導体製造等の各種作業が行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10に示すようなXYテーブル駆動機構は、テーブルのX方向とY方向の移動ストロークがボールネジの回転角制御でもって高精度で制御でき、また、ボールネジの全長を長くすることでテーブル(Xテーブル)のX方向とY方向の最大移動ストロークを大きく設定することができる。しかし、ボールネジが高価であるためにXYテーブル駆動機構が割高となる問題や、ボールネジの一回転でテーブルが小ピッチしか移動しないことからテーブルを高速移動させることが難しい問題があった。
【0005】
また、テーブルをXテーブルとYテーブルに分けて、XテーブルとYテーブルの各々をLMガイドで支持する構造は、部品点数が多くなって軽量化が難しい。さらに、テーブルの側方にボールネジとモータを直列状に配置するため、XYテーブル駆動機構全体が大形化して設置スペースに大きなものを必要とする。そのため、例えば半導体製造設備である円形ターンテーブルの周辺部に複数のXYテーブル駆動機構を設置するような場合、1つのXYテーブル駆動機構の小形化と軽量化が難しいことから円形ターンテーブルが大径化して、半導体製造設備の設備投資費が高くなる問題があった。
【0006】
本発明の目的とするところは、小形で安価であり、XYテーブルを小ストロークで高速移動させることが容易なXYテーブル駆動機構を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、移動テーブルを直交するX方向及びY方向に往復移動可能に支持するテーブルガイドと、このテーブルガイドの側方定位置にX方向に往復揺動可能に設置され、移動テーブル側への揺動時に移動テーブルをX方向に押圧して移動させるX軸レバー及びこのX軸レバーを揺動させるX軸モータ及びX軸レバーとX軸モータの間にX軸モータの回転力をX軸レバー側に伝達してX軸レバーを移動テーブル側に揺動させるX軸用偏心カムを有するX軸駆動ユニットと、前記テーブルガイドの側方定位置にY方向に往復揺動可能に設置され、移動テーブル側への揺動時に移動テーブルをY方向に押圧して移動させるY軸レバー及びこのY軸レバーを揺動させるY軸モータ及びY軸レバーとY軸モータの間にY軸モータの回転力をY軸レバー側に伝達してY軸レバーを移動テーブル側に揺動させるY軸用偏心カムを有するY軸駆動ユニットと、移動テーブルにこの移動テーブルをX軸レバー及びY軸レバーの双方側に押し付ける方向で弾力を常時付勢するバネ材とを具備し、
前記X軸レバーの先端部上に突設した1本のローラ軸に上下2段に、移動テーブルに常時接触してX方向に押圧する押圧ローラと、回転するX軸用偏心カムと非摩擦接触して従動回転してX軸レバーを揺動させる従動ローラとを回転自在に連結し、前記Y軸レバーの先端部上に突設した1本のローラ軸に上下2段に、移動テーブルに常時接触してY方向に押圧する押圧ローラと、回転するY軸用偏心カムと非摩擦接触して従動回転してY軸レバーを揺動させる従動ローラとを回転自在に連結したことを特徴とする。
【0008】
この発明の移動テーブルはXY直交二方向に移動する単一のテーブルで、テーブルガイドにXY直交二方向に自由移動可能に支持される。移動テーブルが移動するX方向とY方向は共に水平方向の場合や、X方向かY方向のいずれかが水平方向で他が鉛直方向の場合と、様々な方向が可能である。移動テーブルは例えば略矩形の平板で、その直交するX方向の側面とY方向の側面の二側面が回転揺動式のX軸レバーとY軸レバーの揺動する先端部で押圧されて、移動テーブルがXY直交二方向に移動する。テーブルガイドは既存のクロスローラガイドやLMガイド等が適用されるが、回転揺動式レバーで押圧されて移動する単一の移動テーブルのテーブルガイドとしては構造簡単で安価なクロスローラガイドが機能的、コスト的に適格である(請求項2の発明)。しかし、LMガイドを用いることも機構的には可能である。
【0009】
移動テーブルには、バネ材によって移動テーブルをX軸レバーとY軸レバーの双方側に押し付ける方向で弾力が常時付勢され、この弾力の付勢で移動テーブルと各レバーの接触状態が常に安定に維持される。移動テーブルに付勢されるバネ材による弾力は、X軸レバー及びY軸レバーが移動テーブルと反対側に揺動するときに移動テーブルをレバー側の動きに追従移動させる作用をし、この作用で移動テーブルと各レバー間の接触状態が安定に維持される。バネ材は移動テーブルにX方向とY方向の夫々に単独に弾力を付勢する複数個を使用してもよいが、X方向とY方向の夫々に例えば約45°の角度を成す一定方向で移動テーブルに弾力を付勢する単数個を使用すればよい。このようなバネ材は、小形で安価なコイルスプリングが適格である。
【0010】
また、移動テーブルにX方向とY方向に押圧力を付勢する回転揺動式のX軸レバーとY軸レバーは、テーブルガイドの側方で移動テーブルの周縁部近くの定位置に移動テーブル周縁部と平行にして配置すればよい。この各レバーを揺動させるX軸モータとY軸モータは、その軸方向が移動テーブルと垂直になる方向で配置すればよい。このように移動テーブルに対して各レバーと各モータを配置することで、XYテーブル駆動機構の全体が設置スペースの小さい小形で軽量な機構となる。X軸モータでX軸レバーを直接に揺動させて移動テーブルをX方向に直接に移動させ、同時にY軸モータでY軸レバーを直接に揺動させて移動テーブルをY方向に直接に移動させることで、移動テーブルのXY直交二方向の高速移動が可能となる。X軸レバーとY軸レバーの両レバーによる移動テーブルの押圧は、両レバーの一部を移動テーブルに直接に当接させて行うことも可能であるが、両レバーに回転自在に取り付けたローラを介して行うことが望ましい。また、X軸モータでX軸レバーを直接に回転揺動させ、Y軸モータでY軸レバーを直接に回転揺動させることも可能であるが、移動テーブルのXY直交二方向の移動の精度を上げるため、X軸モータとX軸レバーの間とY軸モータとY軸レバーの間に、高精度な中間動力伝達手段である偏心カムをローラ等と組み合わせて配備することが望ましい。
【0011】
X軸駆動ユニットのX軸レバーとX軸モータの間に、X軸モータの回転力をX軸レバー側に伝達してX軸レバーを移動テーブル側に移動させるX軸用偏心カムを配設し、Y軸駆動ユニットのY軸レバーとY軸モータの間に、Y軸モータの回転力をY軸レバー側に伝達してY軸レバーを移動テーブル側に移動させるY軸用偏心カムを配設する。
【0012】
この発明におけるX軸駆動ユニット側の偏心カムは、X軸モータで回転駆動制御されて偏心カム外周の偏心カム面でX軸レバーを押圧してX方向に揺動させる。この場合、偏心カムの360°以下の回転角によって決められる移動ストロークでX軸レバーがX方向に揺動して移動テーブルを移動させる。この移動ストロークの最大値は、偏心カム外周の偏心カム面の最大と最小の半径差で決まる数mm程度の小さなストロークが適切である。このような偏心カムによる移動テーブルのX方向移動は、Y軸駆動ユニット側においても同様に行われる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図1乃至図9を参照して実施の形態を説明する。
【0014】
図1はXYテーブル駆動機構1の要部の概要を示す斜め下方からの斜視図であり、図2はXYテーブル駆動機構1の基本配置例を示す平面図である。同図に示される移動テーブル10は略水平な矩形の平板で、略水平なX方向に平行なX側面10aと、X方向と直交する略水平なY方向に平行なY側面10bを有する。移動テーブル10の下面10c側がテーブルガイド20にXY直交二方向に移動可能に支持される。
【0015】
テーブルガイド20は、図3及び図4の側面図で示すような水平な基台60上に設置された直線ガイド系のクロスローラガイドで、以下、必要に応じてテーブルガイド20をクロスローラガイド20と称する。このクロスローラガイド20は、図10のLMガイドより構造簡単で安価であることから、単一の移動テーブル10を支持するものとして適格であり、XYテーブル駆動機構1を構造簡単で小形、軽量、安価なものにする。基台60は半導体製造設備の円形ターンテーブルや工作機械類の定盤等であり、これの具体例は後述する図8と図9の半導体製造設備に示される。
【0016】
テーブルガイド20の側方の定位置にX軸駆動ユニット30とY軸駆動ユニット40の一対とバネ材50が設置される。X軸駆動ユニット30は移動テーブル10のX側面10aの下方に設置され、Y軸駆動ユニット40は移動テーブル10のY側面10bの下方に設置され、この両ユニット30,40の間に単一のバネ材50が設置される。
【0017】
X軸駆動ユニット30は移動テーブル10のX側面10aを押圧して移動テーブル10をX方向に移動させ、Y軸駆動ユニット40は移動テーブル10のY側面10bを押圧して移動テーブル10をY方向に移動させる。移動テーブル10のX側面10aとY側面10bの間の隅部に、矩形の移動テーブル10の対角線方向にバネ材50による引っ張り弾力が常時付勢される。バネ材50はコイルスプリングで、図5に示すように両端が移動テーブル10の隅部下面に突設したピン51と基台60上に突設したピン52に係止されて、移動テーブル10をX側面10aとY側面10bの両方と45°を成す対角線方向に引っ張って、X側面10aとY側面10bがX軸駆動ユニット30側の後述する押圧ローラ35とY駆動ユニット40側の後述する押圧ローラ45に常時接触するようにしてある。
【0018】
X軸駆動ユニット30は、移動テーブル10のX側面10aと平行でX方向に往復回転揺動可能なX軸レバー31と、X軸レバー31を揺動させるX軸モータ36を有する。X軸レバー31はY方向に長い帯板で、これの基端部が図6に示すように基台60上に突設した支軸32に連結される。Xレバー31は基台60と平行で、支軸32を支点にしてレバー先端部側がX方向に往復回転揺動する。X軸レバー31の先端部上には1本のローラ軸33が突設され、ローラ軸33に上下2段に押圧ローラ35と従動ローラ34が回転自在に連結される。上段の押圧ローラ35が移動テーブル10のX側面10aに常時接触してX方向に押圧する。
【0019】
なお、移動テーブル10のX側面10aは、例えば移動テーブル10の下面10cに突設した当て板11の外面である。このX側面10aは、移動テーブル10に対角線方向に連結されたバネ材50の弾力で押圧ローラ35に常時押し付けられた状態にある。
【0020】
X軸駆動ユニット30のX軸モータ36は、図3に示すように基台60の下面に固定されて、基台60上に回転駆動軸36aを突出させる。回転駆動軸36aに回転角検出カム37とX軸用偏心カム38が固定され、偏心カム38の外周の偏心カム面がX軸レバー31の従動ローラ34に押圧される。偏心カム38と従動ローラ34の相互の押圧状態は、バネ材50の弾力でもって常時安定に維持される。回転角検出カム37は、例えば図7に示すような半円形カムで、半円の外周面37aに向けてセンサー53が設置される。センサー53は基台60上の定位置に取付ブロック55で支持されて、後述するように偏心カム38の回転角を検出する。
【0021】
Y軸駆動ユニット40はX軸駆動ユニット30と同様な構成部品をY方向に配置した構造で、移動テーブル10のY側面10bと平行でY方向に往復回転揺動可能なY軸レバー41と、Y軸レバー41を揺動させるY軸モータ46を有する。Y軸レバー41はX方向に長い帯板で、基端部が支軸42で基台60上に連結され、支軸42を支点にして先端部側がY方向に往復回転揺動する。図4に示すようにY軸レバー41の先端部上に突設されたローラ軸43に上下2段に押圧ローラ45と従動ローラ44が回転自在に連結され、上段の押圧ローラ45が移動テーブル10の下面に突設した当て板12の外面であるY側面10bに接触して押圧する。このY側面10bはバネ材50の弾力で押圧ローラ45に常時押し付けられる。
【0022】
Y軸モータ46は基台60の下面に固定されて、基台60上に突設した回転駆動軸46aに回転角検出カム47とY軸用偏心カム48が固定され、偏心カム48の外周の偏心カム面がY軸レバー41の従動ローラ44に押圧される。この押圧状態も、バネ材50の弾力でもって常時安定に維持される。回転角検出カム47は半円形カムで、半円の外周面47aに向けてセンサー54が設置され、センサー54は基台60上に取付ブロック56で固定される。
【0023】
XYテーブル駆動機構1が図2の静止状態にあるとき、1本のバネ材50が移動テーブル10を対角線方向に引っ張ってX側面10aとY側面10bを対応する押圧ローラ35、45に押し付け、各押圧ローラ35、45が対応する偏心カム38、48に押し付けられて、全体が安定した静止状態に維持される。この静止状態で例えばX軸駆動ユニット30のX軸モータ36で偏心カム38を所望方向に所望の回転角で回転させると、偏心カム38の回転に従動ローラ34が従動回転してX軸レバー31の先端部を移動テーブル10側のX方向(以下、この方向を必要に応じてプラスX方向と称する)、又は、移動テーブル10と反対側のX方向(以下、この方向を必要に応じてマイナスX方向と称する)に回転揺動させる。このX軸レバー31先端部の揺動ストロークは、偏心カム38の回転角で決まる。
【0024】
例えば偏心カム38はその偏心カム面の180°反対の二箇所が最大半径個所と最小半径個所で、その最大半径と最小半径の差が1mmであるとすると、偏心カム面の最小半径の1箇所に従動ローラ34が当接した状態で偏心カム38を定方向に180°回転させると偏心カム面の最大半径の個所まで従動ローラ34が従動回転して1mmだけプラスX方向に移動し、この移動でX軸レバー31の先端部がプラスX方向に1mmだけ揺動して、X軸レバー31の先端部の押圧ローラ35が移動テーブル10のX側面10aをバネ材50の弾力に抗して押し出してプラスX方向に1mmだけ移動させる。このときの偏心カム38の回転角が180°未満であると移動テーブル10のプラスX方向の移動量は1mm未満となる。また、偏心カム面の最小半径の1箇所に従動ローラ34が当接した状態から偏心カム38が180°を超えて回転すると、180°を超えた時点から移動テーブル10はバネ材50の弾力で引っ張られてマイナスX方向に移動し、偏心カム38が360°回転した時点で元の位置に戻る。
【0025】
上記のような偏心カム38の180°毎の回転が、偏心カム38と同軸に回転する半円形の回転角検出カム37と、回転角検出カム37の半円形の外周面37aの定方向に設置したセンサー53で検知される。図7の回転角検出カム37は半円形の外周面37aの中央にセンサー53が対向し、この状態で偏心カム38と回転角検出カム37が正逆方向に90°回転すると、半円形のカム面37aの端の凹段部37bにセンサー53が位置してセンサー53に検出される面が急減することで、センサー53が回転角検出カム37の180°毎の回転を検知する。
【0026】
また、X軸レバー31はその基端部の支軸32を支点に先端部がX方向に往復回転揺動するため、このX軸レバー31の先端部の押圧ローラ35が支軸32を中心点とした円弧で略X方向に揺動して移動テーブル10のプラスX方向及びマイナスX方向の移動量に若干の誤差成分を発生させ、X方向移動の精度を低下させることになる。しかし、X方向移動ストロークの最大値が1mm程度と極小ストロークのXYテーブル駆動機構1においては、上記誤差成分による精度低下はほとんど問題とならない。このようなXYテーブル駆動機構1は、あまり高精度が要求されないXYテーブルの駆動機構や、XY直交二方向の最大移動ストロークが数mm内の小ストロークのXYテーブルの駆動機構として適格である。
【0027】
また、X軸モータ36でX軸レバー31を直接的に回転揺動させるようにしてもよいが、X軸レバー31をより高精度に回転揺動させるために偏心カム38で間接的に回転揺動させることが有効である。また、X軸モータ36で回転駆動制御される偏心カム38の外周をX軸レバー31の先端部側面に摩擦回転させてX軸レバー31を直接に揺動させることも可能であるが、この場合は摩擦回転部分で摩耗や発塵の不具合が発生することがあるので、回転する偏心カム38と非摩擦接触して従動回転する従動ローラ34を介してX軸レバー31を揺動させることが望ましい。さらに、従動ローラ34で移動テーブル10を直接に押圧して移動させることも可能であるが、この場合も摩擦回転部分が生じることから、従動ローラ34と同軸の押圧ローラ35で移動テーブル10を押圧して移動させることが望ましい。つまり、X軸レバー31の揺動で押圧ローラ35を移動テーブル10のX側面10aに押圧したとき、押圧ローラ35は非回転状態でX側面10aに当接して押圧するので、両者間に摩擦が生じず常に円滑なテーブル移動が実行される。
【0028】
図2の静止状態でY軸駆動ユニット40のY軸モータ46で偏心カム48を所望方向に所望の回転角で回転させると、偏心カム48の回転に従動ローラ44が従動回転してY軸レバー41の先端部を移動テーブル10側のY方向(プラスX方向)、又は、移動テーブル10と反対側のY方向(マイナスX方向)に回転揺動させる。このY軸駆動ユニット40による移動テーブルのプラスY方向の移動とマイナスY方向の移動の要領はX軸駆動ユニット30と同様で、その詳細説明は省略する。
【0029】
略矩形の移動テーブル10に対してX軸レバー31を平行に配置し、X軸モータ36をその軸方向を鉛直にして縦置きに配置することで、X軸駆動ユニット30が小形コンパクトで設置スペースの小さなものとなり、X軸レバー31や偏心カム38等に軽量で安価な既存品が適用できる。同様にY軸駆動ユニット40も小形コンパクトとなって、1台のXYテーブル駆動機構1を設置スペースの小さな小形、軽量で安価な構造とすることができる。
【0030】
このような小形コンパクトなXYテーブル駆動機構1は、例えば図8及び図9に示す半導体製造設備に使用される。図9は連続する水平な3つの円形ターンテーブル61,62,63が示され、この各ターンテーブル61、62,63は周縁部の等間隔の複数箇所に作業ヘッドA、B、Cを有する。最上流側のターンテーブル61の作業ヘッドAから次の中間のターンテーブル62の作業ヘッドBに半導体部品が受け渡され、さらに作業ヘッドBから最下流側のターンテーブル63の作業ヘッドCに受け渡される。最上流側と最下流側のターンテーブル61、63の作業ヘッドA,Cには1個の半導体部品が供給され、中間のターンテーブル62の作業ヘッドBには一対のXYテーブル駆動機構1,1が設置される。最上流のターンテーブル61が間欠回転して隣接する2つの作業ヘッドAから中間のターンテーブル62の1つの作業ヘッドBに計2個の半導体部品が受け渡される。作業ヘッドBには図8に示すように一対のXYテーブル駆動機構1,1の移動テーブル10,10が接近させて配置されて、この一対の移動テーブル10,10に1個ずつ半導体部品が供給される。中間のターンテーブル62は間欠回転しながら半導体部品の特性検査等をするテーブルで、特性検査等が済んだ半導体部品は最下流側のターンテーブル63の作業ヘッドCに1個ずつ受け渡される。
【0031】
図8に示すように中間のターンテーブル62の1つの作業ヘッドBに一対のXYテーブル駆動機構1,1を設置する場合、一対の矩形の移動テーブル10,10を十分に接近させて平行に配置し、一対のX軸モータ36,36を十分に接近させて並列に配置すると共に、一対のY軸モータ46,46はターンテーブル62の外周の円弧に沿うように配置する。つまり、Y軸モータ46の外形が略矩形の場合、この矩形外形の側面がターンテーブル62の半径方向と平行となるようにY軸モータ46をターンテーブル62に配置して、隣接する2つの作業ヘッドB,Bで互いに隣接する2つのY軸モータ46,46が十分に接近できるようにする。このようにすることで1つの作業ヘッドBに一対のXYテーブル駆動機構1,1が高密度配置でき、隣接する作業ヘッドB,Bの配列ピッチが十分に小さく設定できて、ターンテーブル62の大径化や重量化が防止できる。
【0032】
なお、作業ヘッドBで行われる半導体部品の特性検査は、半導体部品の外観をカメラで撮像して位置ズレ量を検査する工程、半導体部品の位置ズレを修正して半導体部品の電極に一対のプローブをケルビンコンタクトさせて抵抗測定する工程等であり、この特性検査において半導体部品の位置ズレ修正に本発明のXYテーブル駆動機構が使用される。このような半導体部品の位置ズレ修正は、1mm程度の小ストロークのテーブル移動による修正であり、テーブルの高速移動が要求される修正であることから、本発明のXYテーブル駆動機構の適用が有効である。
【0033】
【発明の効果】
本発明によれば、テーブルガイドにXY直交二方向に移動可能に支持された移動テーブルをX方向に往復揺動するX軸レバーと、Y方向に往復揺動するY軸レバーの揺動で直接に移動させることで、移動テーブルの移動速度の高速化が可能となり、また、X軸レバーとY軸レバーの各々を揺動させるモータの軸方向を移動テーブルの移動方向と直交させることでXYテーブル駆動機構全体を設置スペースの小さな小形機構にすることが容易となって、小形コンパクトで軽量、安価で高速駆動が可能なXYテーブル駆動機構が提供できる。
【0034】
また、テーブルガイドにクロスローラガイドを使用することで、XYテーブル駆動機構の尚一層の構造簡略化、低コスト化が図れる。
【0035】
また、X軸駆動ユニットのX軸モータの回転力をX軸側の偏心カムを介してX軸レバー側に伝達してX軸レバーを移動テーブル側に揺動させ、Y軸駆動ユニットのY軸モータの回転力をY軸側の偏心カムを介してY軸レバー側に伝達してY軸レバーを移動テーブル側に揺動させるようにすることで、X軸とY軸の各レバーの揺動ストロークをより高精度に制御することが容易となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示すXYテーブル駆動機構の要部の斜視図である。
【図2】図1のXYテーブル駆動機構の平面図である。
【図3】図2のXYテーブル駆動機構の正面図である。
【図4】図2のXYテーブル駆動機構の右側面図である。
【図5】図2のXYテーブル駆動機構におけるバネ材の側面図である。
【図6】図2のXYテーブル駆動機構におけるX軸レバーの部分断面を含む側面図である。
【図7】図2のXYテーブル駆動機構の概念的な平面図である。
【図8】複数のXYテーブル駆動機構を装備したターンテーブルの部分平面図である。
【図9】図8のターンテーブルを装備した半導体製造設備の概要を示す平面図である。
【図10】従来のXYテーブル駆動機構の斜視図である。
【符号の説明】
1 XYテーブル駆動機構
10 移動テーブル
10a X側面
10b Y側面
20 テーブルガイド(クロスローラガイド)
30 X軸駆動ユニット
31 X軸レバー
34 従動ローラ
35 押圧ローラ
36 X軸モータ
37 回転角検出カム
38 偏心カム
40 Y軸駆動ユニット
41 Y軸レバー
44 従動ローラ
45 押圧ローラ
46 Y軸モータ
47 回転角検出カム
48 偏心カム
50 バネ材
53,54 センサー
60 基台(ターンテーブル)
62 ターンテーブル

Claims (2)

  1. 移動テーブルを直交するX方向及びY方向に往復移動可能に支持するテーブルガイドと、このテーブルガイドの側方定位置にX方向に往復揺動可能に設置され、移動テーブル側への揺動時に移動テーブルをX方向に押圧して移動させるX軸レバー及びこのX軸レバーを揺動させるX軸モータ及びX軸レバーとX軸モータの間にX軸モータの回転力をX軸レバー側に伝達してX軸レバーを移動テーブル側に揺動させるX軸用偏心カムを有するX軸駆動ユニットと、前記テーブルガイドの側方定位置にY方向に往復揺動可能に設置され、移動テーブル側への揺動時に移動テーブルをY方向に押圧して移動させるY軸レバー及びこのY軸レバーを揺動させるY軸モータ及びY軸レバーとY軸モータの間にY軸モータの回転力をY軸レバー側に伝達してY軸レバーを移動テーブル側に揺動させるY軸用偏心カムを有するY軸駆動ユニットと、移動テーブルにこの移動テーブルをX軸レバー及びY軸レバーの双方側に押し付ける方向で弾力を常時付勢するバネ材とを具備し、
    前記X軸レバーの先端部上に突設した1本のローラ軸に上下2段に、移動テーブルに常時接触してX方向に押圧する押圧ローラと、回転するX軸用偏心カムと非摩擦接触して従動回転してX軸レバーを揺動させる従動ローラとを回転自在に連結し、
    前記Y軸レバーの先端部上に突設した1本のローラ軸に上下2段に、移動テーブルに常時接触してY方向に押圧する押圧ローラと、回転するY軸用偏心カムと非摩擦接触して従動回転してY軸レバーを揺動させる従動ローラとを回転自在に連結したことを特徴とするXYテーブル駆動機構。
  2. テーブルガイドがクロスローラガイドである請求項1記載のXYテーブル駆動機構。
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