JP3902078B2 - コンベア装置 - Google Patents

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JP3902078B2
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隆治 井上
雅夫 山田
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アンリツ産機システム株式会社
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、駆動ローラと従動ローラにコンベアベルトを掛け回し、駆動ローラの回転によりコンベアベルト上の搬送物を搬送するコンベア装置にかかり、特に、従動ローラの位置を変位させてコンベアベルトのテンションを調整するベルトテンション調整装置を有するコンベア装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4(a)は従来のコンベア装置を示す平面図、図4(b)は図4(a)の側面図である。
このコンベア装置は、長手状のフレーム101の一端に駆動ローラ102を回転可能にして設けている。駆動ローラ102は、同フレーム101に固定された駆動モータ103によって駆動される。また、フレーム101の長手方向の他端には、従動ローラ104が設けられている。従動ローラ104は、フレーム101に対して回転可能とされている。また、駆動ローラ102と従動ローラ104にはコンベアベルト105が掛け回されている。そして、駆動ローラ102を駆動することにより、従動ローラ104を介したコンベアベルト105が循環する。これにより、コンベアベルト105上の搬送物が搬送される。
【0003】
上記コンベア装置には、従動ローラ104の位置を変位させてコンベアベルト105のテンションを調整するベルトテンション調整装置106が設けられている。図4(a),(b)に示すように、ベルトテンション調整装置106は、従動ローラ104の支軸104aが、フレーム101に対して長手方向に移動可能となるように、長手方向に沿う長穴101aに支持されている。そして、フレーム101の両側部には、フレーム101の長手方向に移動可能なボルト形状の調整部材106aが設けられている。調整部材106aの先端は、従動ローラ104の支軸104aに当接している。
【0004】
このベルトテンション調整装置106は、各調整部材106aをフレーム101の長手方向に移動させることにより、コンベアベルト105で駆動ローラ102方向(フレーム101の長手方向)に引っ張られている従動ローラ104の支軸104aを移動させてコンベアベルト105のテンションを調整する。
【0005】
また、図5(a),(b)に示すコンベア装置は、上記構成のベルトテンション調整装置106とは別の構成のベルトテンション調整装置107を有している。図5(a),(b)に示すように、フレーム101には、筒状部材107aが設けられている。筒状部材107aは、その外表部分がフレーム101の側部から表出し、フレーム101の長手方向に自身の軸線を沿うようにして、軸線方向へは移動せず、且つ、自身の軸線を中心に回転可能とされている。筒状部材107aの筒内は雌ネジ形状とされ、そこには雄ネジ形状の調整軸107bが螺合されている。すなわち、筒状部材107aを回転させることにより、調整軸107bがフレーム101の長手方向に移動する。調整軸107bの先端は、従動ローラ104の支軸104aに当接している。
【0006】
このベルトテンション調整装置107は、各筒状部材107aを回転させて調整軸107bをフレーム101の長手方向に移動させることにより、コンベアベルト105で駆動ローラ102方向(フレーム101の長手方向)に引かれている従動ローラ104の支軸104aを移動させてコンベアベルト105のテンションを調整する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した図4(a),(b)および図5(a),(b)で示す従来のコンベア装置では、コンベアベルト105のテンションを調整する際、フレーム101の側部からベルトテンション調整装置106(107)を操作する。このため、特に、複数のコンベア装置を併設した状態においては、各コンベア装置の側部に手や工具を差し入れなえればない、あるいは併設した各コンベア装置を移動しなければならない、という問題があった。
【0008】
そこで本発明は、上記課題を解消するために、コンベアベルトのテンションの調整を、側部以外から容易に行うことができるベルトテンション調整装置を備えたコンベア装置を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による請求項1記載のコンベア装置は、フレーム1と、該フレームの長手方向の一端に備えられた駆動ローラ2と、前記フレームの長手方向の他端に備えられ前記長手方向に移動可能な従動ローラ4と、前記駆動ローラと前記従動ローラに掛け回されたコンベアベルト5と、前記フレームに備えられ前記従動ローラの支軸4bに当接係合して前記従動ローラを前記長手方向に変位させるベルトテンション調整装置6と、を有するコンベア装置において、前記ベルトテンション調整装置は、前記従動ローラの軸心に垂直な位置平面内で一支点6Aaのまわりに上下方向に揺動するレバー6Aと、上方から上下方向に移動調整可能であって、前記レバーに上方から当接係合して、前記レバーを上下方向に揺動する移動手段6B,16Bと、前記レバーの先端縁に形成されていて前記従動ローラの支軸に当接係合し、前記移動手段による移動量に対応して前記従動ローラを前記長手方向に押圧して変位させる曲線形状部7であって、その先端下側から上縁部に沿うようにして設けられた比較的小さい曲率をなす第一曲線部7aと、この第一曲線部7aに連なり第一曲線部7aよりも大きな曲率で後上方に傾斜する第二曲線部7bとの連続により形成されている曲線形状部7とを含むことを特徴とする。
【0010】
請求項2記載のコンベア装置は、請求項1記載のコンベア装置において、前記第二曲線部7bは、後上方に傾斜する直線により形成されている。
【0011】
請求項3記載のコンベア装置は、請求項1あるいは請求項2記載のコンベア装置において、
前記フレーム1が、前記駆動ローラ2および前記従動ローラ4を支持する側板1bと、前記コンベアベルト5の上部を支持する天板1aとを有してなり、
前記移動手段6Bが、前記天板1aの穴部1aaの底面に固定されたナット部材6Baと、該ナット部材6Baに螺合して前記レバー6Aの一側端に係合するネジ部材6Bbとからなり、
該ネジ部材6Bbを前記穴部1aaから回転操作して上下移動させて前記レバー6Aを揺動させることにより前記曲線形状部7が前記従動ローラ4を前記長手方向に変位させることを特徴とする。
【0012】
請求項4記載のコンベア装置は、請求項1あるいは請求項2記載のコンベア装置において、
前記フレーム1が、前記駆動ローラ2および前記従動ローラ4を支持する側板1bと、前記コンベアベルト5の上部を支持する天板1aとを有してなり、
前記移動手段16Bが、前記天板1aの穴部1aaの底側に回転可能にして設けられたネジ部材16Baと、該ネジ部材16Baに螺合して前記レバー6Aの一側端に係合するナット部材16Bbとからなり、
前記ネジ部材16Baを前記穴部1aaから回転操作して前記ナット部材16Bbを上下移動させて前記レバー6Aを揺動させることにより前記曲線形状部7が前記従動ローラ4を前記長手方向に変位させることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して具体的に説明する。
図1(a)は本発明のコンベア装置を示す平面図、図1(b)は前記コンベア装置の側面図、図2(a),(b)はベルトテンション調整装置を示す一部裁断側面図である。
【0014】
図1(a),(b)に示すように、コンベア装置は、主に、フレーム1と、駆動ローラ2と、駆動機構3と、従動ローラ4と、コンベアベルト5と、ベルトテンション調整装置6を有してなる。
【0015】
フレーム1は、略水平な天板1aと、天板1aの両側部にて垂下して折り曲げられた各側板1bとを有して長手状に形成されている。このフレーム1は、アルミ合金やステンレス合金などの軽金属からなる。
【0016】
駆動ローラ2は、アルミ合金やステンレス合金などの軽金属からなる円柱状のローラ部2aの両端に支軸2bをそれぞれ突出させてなる。この駆動ローラ2は、各支軸2bをフレーム1の長手方向の一端の各側板1bに回転可能にして取り付けられている。
【0017】
駆動機構3は、フレーム1の長手方向の一端の側板1bに固定されたモータ支持部3aに駆動モータ3bが固定されている。駆動モータ3bの出力軸には、k駆動ローラ2の支軸2bとの間で掛け回された駆動ベルト3cが設けられている。すなわち、駆動機構3は、駆動モータ3bにより駆動ローラ2を回転駆動する。
【0018】
従動ローラ4は、アルミ合金やステンレス合金などの軽金属からなる円柱状のローラ部4aの両端に支軸4bをそれぞれ突出させてなる。この従動ローラ4は、各支軸4bをフレーム1の長手方向の他端の各側板1bに回転可能にして取り付けられている。なお、従動ローラ4は、フレーム1の各側板1bの長手方向において、駆動ローラ2を取り付けた部位と相反する方向に開口して切り欠かれた長穴1cに挿通して取り付けられている。すなわち、従動ローラ4は、長穴1cに沿って駆動ローラ2に接離する方向に移動可能である。
【0019】
コンベアベルト5は、幅広のゴム状板を無端状にしてなる。そして、コンベアベルト5は、駆動ローラ2のローラ部2aと従動ローラ4のローラ部4aに掛け回されている。すなわち、コンベアベルト5は、駆動モータ3bにより駆動ローラ2を回転駆動すると、駆動ローラ2と従動ローラ4との間で循環する。また、コンベアベルト5は、その上部がフレーム1の天板1aに支持されて、そこにある搬送物を自身の循環方向に搬送する。なお、コンベアベルト5は、駆動ローラ2と従動ローラ4に掛け回された自身の張力によって、従動ローラ4をフレーム1の長穴1cに沿って駆動ローラ2側に引っ張っている。
【0020】
ベルトテンション調整装置6は、従動ローラ4を長穴1cに沿って移動させ、コンベアベルト5のテンションを調整するものである。図2(a),(b)に示すように、ベルトテンション調整装置6は、レバー6Aと、移動手段6Bとを有している。
【0021】
レバー6Aは、長手板状に形成された面を、フレーム1の側板1bの面(内面)に沿わせ、その略中央部分が側板1bに対してネジなどの支軸部材6Aaで揺動可能に支持されている。支軸部材6Aaは、従動ローラ4の支軸4bと平行な関係にある。すなわち、レバー6Aは、従動ローラ4の軸心(支軸4b)に垂直な位置平面内で一支点(支軸部材6Aa)のまわりに揺動する。
【0022】
前記支点(支軸部材6Aa)を介したレバー6Aの長手方向の一側端には、略水平に折曲された係合片が形成されている。また、前記支点(支軸部材6Aa)を介してレバー6Aの長手方向の他側端には、曲線形状部7が形成されている。
【0023】
曲線形状部7は、コンベアベルト5によって駆動ローラ2側に引っ張られた従動ローラ4の支軸4bに係合(接触)する。この曲線形状部7は、レバー6Aの長手方向の他側端の縁部において、その先端下側から上縁部に沿うようにして一側端に向けて曲線形状をなす第一曲線部7aと第二曲線部7bとを有している。第一曲線部7aは、レバー6Aの長手方向の他側端の先端に設けられて比較的小さい曲率をなす。第二曲線部7bは、第一曲線部7aに連なり、第一曲線部7aよりも大きい曲率あるいは上方に傾斜した直線をなしてレバー6Aの長手方向の一端側に向けて設けられている。
【0024】
移動手段6Bは、ナット部材6Baとネジ部材6Bbとからなる。ナット部材6Baは、フレーム1の天板1aに設けられた穴部1aaの底面に固定されている。ネジ部材6Bbは、ナット部材6Baに螺合して、その下端がレバー6Aの一側端に係合(接触)する。
【0025】
上記ベルトテンション調整装置6は、レバー6Aにおいて、曲線形状部7が、コンベアベルト5の張力によって駆動ローラ2側に引っ張られた従動ローラ4の支軸4bに係合(接触)する。レバー6Aは、曲線形状部7の曲線形状によっての支軸部材6Aaを支点として他側端が下方に揺動し、一側端が上方に揺動する。また、移動手段6Bにおいて、ネジ部材6Bbが上方に揺動したレバー6Aの一側端に係合(接触)する。これにより、レバー6Aの揺動が規制され、曲線形状部7と従動ローラ4(支軸4b)との係合位置にて駆動ローラ2側に引っ張られた従動ローラ4が位置決め支持される。
【0026】
そして、ネジ部材6Bbを穴部1aaを通して回転操作する。ネジ部材6Bbは、固定されたナット部材6Baを介して上下移動する。これにより、レバー6Aが揺動され、曲線形状部7の曲線形状と、従動ローラ4(支軸4b)との係合位置により従動ローラ4の位置が、駆動ローラ2に対して接離移動(フレーム1の長手方向に変位)する。このように、従動ローラ4が移動して、コンベアベルト5のテンションが調整される。
【0027】
この従動ローラ4の移動は、支軸4bが曲線形状部7の第一曲線部7aの範囲で係合している場合では比較的微小な移動量であり、支軸4bが曲線形状部7の第二曲線部7bの範囲で係合している場合では第一曲線部7aよりも大きな移動量となる。具体的には、当初、図2(a)に示すように、ネジ部材6Bbが最も上に移動しているとき、第二曲線部7bと支軸4bとが接触する。ここからネジ部材6Bbを下に移動させると、第二曲線部7bの範囲内では第二曲線部7bの大きな曲率(直線)に沿って支軸4b(従動ローラ4)が大きな移動量で変位する。そして、図2(b)に示すように、ネジ部材6Bbをさらに下に移動させると、第一曲線部7aと支軸4bとが接触する。この第一曲線部7aの範囲内では第一曲線部7aの小さな曲率に沿って支軸4b(従動ローラ4)が小さな移動量で変位する。すなわち、移動手段6Bのネジ部材6Bbの移動量が増大するのに伴って、一支点である支軸部材6Aaから、曲線形状部7と従動ローラ4の支軸4aとの接点までの距離(コンベアベルト5のテンション)の変化率が漸減することとなる。
【0028】
したがって、上述のごとく構成されたコンベア装置では、コンベアベルト5のテンションを調整する際、フレーム1の天板1aにある穴部1aaを通した移動手段6Bの操作によってレバー6Aを揺動させ、このレバー6Aに係合する従動ローラ4を移動させてテンションの調整を行っている。これにより、コンベアベルト5のテンションの調整を、コンベア装置の側部以外から行うことが可能となり、従来のごとく、複数のコンベア装置を併設した状態において、各コンベア装置の側部に手や工具を差し入れたり、あるいは併設した各コンベア装置を移動する必要がなくなり、容易にテンションの調整を行うことができる。
【0029】
また、上記ベルトテンション調整装置6は、従動ローラ4の支軸4bに係合(接触)して、レバー6Aの揺動により従動ローラ4の移動(変位)を行う曲線形状部7において、曲率の異なる第一曲線部7aと第二曲線部7bとを設けたことで、移動手段6Bの移動量が増大するのに伴って従動ローラ4の移動量を漸減させて、コンベアベルト5のテンションの変化率を漸減させる。これにより、例えば、コンベアベルト5を交換する際、従動ローラ4が最も駆動ローラ2に近接した位置でコンベアベルト5の脱着を行う。そして、コンベアベルト5にテンションを付与する場合に、第二曲線部7bによる大きな変化率で従動ローラ4を移動させ、続いて第一曲線部7aによる小さな変化率で従動ローラ4を微動させるようにして、最後はテンションの微調整を行うことが可能である。
【0030】
ところで、移動手段は、別の構成も考えられる。
以下、移動手段の別の構成を説明する。図3(a)(b)はベルトテンション調整装置の別の構成を示す一部裁断側面図である。
【0031】
図3(a)(b)に示すように、移動手段16Bは、ネジ部材16Baとナット部材16Bbとからなる。ネジ部材16Baは、フレーム1の天板1aの穴部1aaの底側に回転可能にして設けられている。また、ナット部材16Bbは、ネジ部材16Baに螺合して、且つ、ネジ部材16Baの回転に連れ回りしないように上下移動可能にして支持されている。このナット部材16Bbの下端は、レバー6Aの一側端に係合(接触)する。
【0032】
上記ベルトテンション調整装置6は、レバー6Aにおいて、曲線形状部7が、コンベアベルト5の張力によって駆動ローラ2側に引っ張られた従動ローラ4の支軸4bに係合(接触)する。レバー6Aは、曲線形状部7の曲線形状によっての支軸部材6Aaを支点として他側端が下方に揺動し、一側端が上方に揺動する。また、移動手段16Bにおいて、ナット部材16Bbが上方に揺動したレバー6Aの一側端に係合(接触)する。これにより、レバー6Aの揺動が規制され、曲線形状部7と従動ローラ4(支軸4b)との係合位置にて駆動ローラ2側に引っ張られた従動ローラ4が位置決め支持される。
【0033】
そして、ネジ部材16Baを穴部1aaを通して回転操作すると、ナット部材16Bbがネジ部材16Baを介して上下移動する。これにより、レバー6Aが揺動され、曲線形状部7の曲線形状と、従動ローラ4(支軸4b)との係合位置により従動ローラ4の位置が、駆動ローラ2に対して接離移動(フレーム1の長手方向に変位)する。このように、従動ローラ4が移動して、コンベアベルト5のテンションが調整される。
【0034】
この従動ローラ4の移動は、支軸4bが曲線形状部7の第一曲線部7aの範囲で係合している場合では比較的微小な移動量であり、支軸4bが曲線形状部7の第二曲線部7bの範囲で係合している場合では第一曲線部7aよりも大きな移動量となる。具体的には、当初、図2(a)に示すように、ナット部材16Bbが最も上に移動しているとき、第二曲線部7bと支軸4bとが接触する。ここからナット部材16Bbを下に移動させると、第二曲線部7bの範囲内では第二曲線部7bの大きな曲率(直線)に沿って支軸4b(従動ローラ4)が大きな移動量で変位する。そして、図2(b)に示すように、ナット部材16Bbをさらに下に移動させると、第一曲線部7aと支軸4bとが接触する。この第一曲線部7aの範囲内では第一曲線部7aの小さな曲率に沿って支軸4b(従動ローラ4)が小さな移動量で変位する。すなわち、移動手段6Bのナット部材16Bbの移動量が増大するのに伴って、一支点である支軸部材6Aaから、曲線形状部7と従動ローラ4の支軸4aとの接点までの距離(コンベアベルト5のテンション)の変化率が漸減することとなる。
【0035】
したがって、上述のごとく別の構成の移動手段16Bを有したコンベア装置でも、前述のコンベア装置と同様の効果を得ることが可能である。特に、別の構成の移動手段16Bでは、ネジ部材16Baが天板1aに回転可能に取り付けられており、天板1aからの回転操作によって回転するのみで天板1aの底側に移動しない構成である。このため、天板1aの穴部1aaに窪みができずゴミなどの詰まりを回避することが可能である。
【0036】
なお、上述した全ての実施の形態において、レバー6Aが、図2(a),(b)、図3(a),(b)とは上下逆の構成であり、移動手段6B,16Bをフレーム1の底側から操作するようにしてもよい。
【0037】
また、上述した全ての実施の形態において、ベルトテンション調整装置6がフレーム1の両側板1bにそれぞれ設けられているが、従動ローラ4の一方の支軸4bのみをフレーム1の長手方向に移動可能に支持した片持ち構造、あるいは従動ローラ4の両支軸4bを支持するとともにフレーム1の長手方向に移動可能とされた支持部材(不図示)を有した構造にかかり、上記ベルトテンション調整装置6を単一で採用することもできる。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によるコンベア装置は、ベルトテンション調整装置にてコンベアベルトのテンションを調整する際、移動手段の上下方向の移動によりレバーを揺動させ、曲線形状部によって従動ローラをフレームの長手方向に変位させる。このため、コンベアベルトのテンションの調整が、フレームの上下からの操作によって行うことが可能となる。この場合、特に、複数のコンベア装置を併設した状態において、各コンベア装置の側部に手や工具を差し入れたり、あるいは併設した各コンベア装置を移動する必要がなくなり、容易にテンションの調整を行うことができる。
【0039】
また、上記ベルトテンション調整装置は、移動手段の移動量が増大するのに伴って、一支点と、曲線形状部と従動ローラの支軸との接点との距離の変化率が漸減するようになっているため、コンベアベルトにテンションを付与する場合に、当初の移動手段の移動量による大きな変化率で従動ローラを大きく移動させ、続いて移動手段の移動量を増大させた小さな変化率で従動ローラを微動させるようにして、最後はテンションの微調整を行うことができる。
【0040】
また、フレームを、駆動ローラおよび従動ローラを支持する側板と、コンベアベルトの上部を支持する天板とを有して構成し、ベルトテンション調整装置の移動手段を、天板の穴部の底面に固定されたナット部材と、ナット部材に螺合してレバーの一側端に係合するネジ部材とから構成したことにより、ネジ部材を穴部から回転操作して上下移動させてレバーを揺動させ、曲線形状部が従動ローラを長手方向に変位させるので、上記各効果を適宜得ることができる。
【0041】
また、フレームを、駆動ローラおよび従動ローラを支持する側板と、コンベアベルトの上部を支持する天板とを有して構成し、ベルトテンション調整装置の移動手段を、天板の穴部の底側に回転可能に設けられたネジ部材と、ネジ部材に螺合してレバーの一側端に係合するナット部材とから構成したことにより、ネジ部材を穴部から回転操作してナット部材を上下移動させてレバーを揺動させることにより曲線形状部が従動ローラを長手方向に変位させるので、上記各効果を適宜得ることができる。特に、この構成は、ネジ部材が天板からの回転操作によって回転するのみであるため、天板の穴部に窪みができずゴミなどの詰まりを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a)本発明のコンベア装置を示す平面図
(b)前記コンベア装置の側面図。
【図2】 (a)(b)ベルトテンション調整装置を示す一部裁断側面図。
【図3】 (a)(b)ベルトテンション調整装置の別の構成を示す一部裁断側面図。
【図4】 (a)従来のコンベア装置を示す平面図。
(b)は図4(a)の側面図。
【図5】 (a)従来の別の構成のベルトテンション調整装置を示す平面図。
(b)は図5(a)の側面図。
【符号の説明】
1…フレーム、1a…天板、1aa…穴部、1b…側板、2…駆動ローラ、4…従動ローラ、4b…支軸、5…コンベアベルト、6…ベルトテンション調整装置、6A…レバー、6Aa…支軸部材(支点)、6B…移動手段、6Ba…ナット部材、6Bb…ネジ部材、7…曲線形状部、7a…第一曲線部、7b…第二曲線部、16B…移動手段、16Ba…ネジ部材、16Bb…ナット部材。

Claims (4)

  1. フレーム(1)と、該フレームの長手方向の一端に備えられた駆動ローラ(2)と、前記フレームの長手方向の他端に備えられ前記長手方向に移動可能な従動ローラ(4)と、前記駆動ローラと前記従動ローラに掛け回されたコンベアベルト(5)と、前記フレームに備えられ前記従動ローラの支軸(4b)に当接係合して前記従動ローラを前記長手方向に変位させるベルトテンション調整装置(6)と、を有するコンベア装置において、
    前記ベルトテンション調整装置は、前記従動ローラの軸心に垂直な位置平面内で一支点(6Aa)のまわりに上下方向に揺動するレバー(6A)と、
    上方から上下方向に移動調整可能であって、前記レバーに上方から当接係合して、前記レバーを上下方向に揺動する移動手段(6B,16B)と、
    前記レバーの先端縁に形成されていて前記従動ローラの支軸に当接係合し、前記移動手段による移動量に対応して前記従動ローラを前記長手方向に押圧して変位させる曲線形状部(7)であって、その先端下側から上縁部に沿うようにして設けられた比較的小さい曲率をなす第一曲線部(7a)と、この第一曲線部(7a)に連なり第一曲線部(7a)よりも大きな曲率で後上方に傾斜する第二曲線部(7b)との連続により形成されている曲線形状部(7)とを含むことを特徴とするコンベア装置。
  2. 前記第二曲線部(7b)は、後上方に傾斜する直線により形成されている請求項1記載のコンベア装置。
  3. 前記フレーム(1)が、前記駆動ローラ(2)および前記従動ローラ(4)を支持する側板(1b)と、前記コンベアベルト(5)の上部を支持する天板(1a)とを有してなり、
    前記移動手段(6B)が、前記天板の穴部(1aa)の底面に固定されたナット部材(6Ba)と、該ナット部材に螺合して前記レバー(6A)の一側端に係合するネジ部材(6Bb)とからなり、
    該ネジ部材を前記穴部から回転操作して上下移動させて前記レバーを揺動させることにより前記曲線形状部(7)が前記従動ローラを前記長手方向に変位させることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のコンベア装置。
  4. 前記フレーム(1)が、前記駆動ローラ(2)および前記従動ローラ(4)を支持する側板(1b)と、前記コンベアベルト(5)の上部を支持する天板(1a)とを有してなり、
    前記移動手段(16B)が、前記天板の穴部(1aa)の底側に回転可能にして設けられたネジ部材(16Ba)と、該ネジ部材に螺合して前記レバー(6A)の一側端に係合するナット部材(16Bb)とからなり、
    前記ネジ部材を前記穴部から回転操作して前記ナット部材を上下移動させて前記レバーを揺動させることにより前記曲線形状部(7)が前記従動ローラを前記長手方向に変位させることを特徴とする請求項1あるいは請求項2記載のコンベア装置。
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